男は剣を揮っていた。黒髪は乱れ日に灼けた逞しい長身のあちこちに返り血が飛んでいる。孤立無援の男が今まさに凶刃に倒れようとしたその時、助太刀を申し出たのは十二、三と見える少年であった……。二人の孤独な戦士の邂逅が、一国を、そして大陸全土の運命を変えていく――。
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大華三国を隔てて聳えるタウは銀山なり──。タンガ王ゾラタスにもたらされたこの密告こそ、ウォルたちが仕掛けたタンガの挙兵を誘う作戦であった。しかし鬨の声はデルフィニアの西方パラストから挙げられる! 微妙な緊張を保たせてきた三国は、ついに動乱に突き進むのか!?
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王子が敵の手に落ち意気消沈するタンガの陣に、国王ゾラタス率いる援軍が到着した。迎え撃つデルフィニア国王ウォル。両軍の王を将とした大軍が国境の砦をはさんで対峙する。パラストを加えた大華三国は三どもえの戦乱に突入するのか!? デルフィニア王妃リィの存在が、すべての「鍵」を握っている……?
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国王に押しかけ愛妾出現!? 王女にタンガの皇太子との縁談!? 日頃は剛胆なウォルも無敵のリィも敵国の策略を知って激怒した。この事態に対応すべく、国を挙げウォルとリィの婚姻が敢行される。だが、厳粛な式の最中、タンガから宣戦布告が届けられた。――剣を取れ! 国王の大音声が響き渡る!!
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騎士バルロが出撃する。叔父のマグダネル卿を討つために――。国内に争乱を呼ぶサヴォア一族の内紛とは、主家失脚をたくらむ卿と、その陰謀を阻止せんとするバルロの対立であった。卿の背後には、デルフィニアを狙う大国タンガとパラストが……。この危機を迎え討つべく、国王は自ら行動を開始した!
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デルフィニアの内乱に勝利して、ウォルは再び王座についた。黄金の戦女神と讃えられたリィもまた王女の称号を得て王宮に迎えられた。それから3年――。平穏だった王都に暗雲が立ちこめる。王宮に暗躍する謎の一族。リィをつけ狙う不気味な暗殺者。公爵家に不可解な挙兵の気配。陰謀を察知したウォルの決断とは!?
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流浪の国王ウォルとリィの率いる軍勢は王都コーラルの目前に迫った。だが、救出すべき父はすでに亡く、王座奪還の目算も潰えた。欲するは父の敵の首ひとつ――!
同胞相討つ内乱を避け、わずかな手勢で城に乗り込むウォルの運命、そしてデルフィニア争乱の行方は? 第I部・放浪の戦士篇完結。 -
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緒戦の大勝利に沸く兵士たち。しかし国王の陣幕だけが重く沈んでいた。軍を解散せよ、さもなくば――敵は養父・フェルナン伯爵を盾にした露骨な脅迫にでたのだ。大義か? ペールゼン侯爵の専横に屈するのか? 苦渋の選択を迫られたウォルは逆転を賭して、バルドウの娘に伯爵救出を託したのだが!?
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卑劣な陰謀によって偽王の濡れ衣を着せられ逃亡する男・ウォル。異世界から落ちてきた少女・リィ。孤独な魂の邂逅からはじまった旅に志を同じくする仲間たちが結集、国王軍が結成された。だが、首都コーラルを目指し進軍する彼らを待ち受けるのは、敵の大軍と悪辣な罠なのだ――。
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男は剣を揮っていた。黒髪は乱れ日に灼けた逞しい長身のあちこちに返り血が飛んでいる。孤立無援の男が今まさに凶刃に倒れようとしたその時、助太刀を申し出たのは十二、三と見える少年であった……。
二人の孤独な戦士の邂逅が、一国を、そして大陸全土の運命を変えていく――。 -
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