ギリシア・ローマ神話について少しでも詳しく、面白く書かれた物語を求めるとすれば、この「転身物語」以上の作品はない。作品のテーマは「不思議な転身を物語る」ということになっている。しかし、そうした物語は一部にすぎず、全体はギリシア・ローマの神話・伝説の一大収集であり、宝庫であって、まさにその百科全書。この作品ほど後世に多く読まれ、数多く翻訳されたラテン文学作品はなく、ヨーロッパ人の神話的教養のほとんどは、この作品(ないしこれを再話した作品)に負っている。この改訂版では、さまざまな時代のエッチング、リ・・・
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混沌(カオス)が秩序ある世界に変る「世界の創造」神話にはじまり、パエトンが太陽神の車を走らせて焼けおちる話、ナルキッススとエコ、プロセルピナの略奪、オルペウスとエウリュディケ、テセウスやヘルクレスの冒険、トロイア戦争の挿話から最後はカエサルが星に変わった話まで、どこかで聞いたことのある登場人物がめじろ押しで、これ一冊あれば、ギリシア・ローマ神話辞典としても役立つ。そして、どの辞典よりも面白い。この改訂版では、さまざまな時代のエッチング、リトグラフ、絵画の名作40点以上を解説つきで収録した。
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ギリシア・ローマ神話について少しでも詳しく、面白く書かれた物語を求めるとすれば、この「転身物語」以上の作品はない。作品のテーマは「不思議な転身を物語る」ということになっている。しかし、そうした物語は一部にすぎず、全体はギリシア・ローマの神話・伝説の一大収集であり、宝庫であって、まさにその百科全書。この作品ほど後世に多く読まれ、数多く翻訳されたラテン文学作品はなく、ヨーロッパ人の神話的教養のほとんどは、この作品(ないしこれを再話した作品)に負っている。この改訂版では、さまざまな時代のエッチング、リトグラフ、絵画の名作40点以上を解説つきで収録した。
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