骨の島
アーロン・エルキンズ(著)
,青木久恵(訳)
/ハヤカワ・ミステリ文庫
作品情報
イタリア貴族の当主ドメニコは、名に信じがたい言葉をかけた。「私の子を産んでほしい」と。時は流れ、生まれた子は、実業家として財を増やそうとする。だがその矢先、一族の人間が誘拐され、何者かの白骨死体が地中から発見された。人類学教授のギデオン・オリヴァーは、骨に隠された一族の秘密を知ることになる。/掲出の書影は底本のものです
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商品情報
- シリーズ
- 骨の島
- 著者
- アーロン・エルキンズ, 青木久恵
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 早川書房
- 掲載誌・レーベル
- ハヤカワ・ミステリ文庫
- 書籍発売日
- 2005.10.20
- Reader Store発売日
- 2014.05.27
- ファイルサイズ
- 0.3MB
- ページ数
- 416ページ
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この作品のレビュー
平均 3.0 (7件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
実に久々のエルキンズ作品、スケルトン探偵ギデオン・オリヴァー教授シリーズである。前作『洞窟の骨』から実に5年ぶり(別シリーズ『略奪』からもそう)だから、ほとんど翻訳打切りだと思っていた。
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このシリーズ、各国の観光案内も含まれており、単にミステリだけに終始していないところとやはりジュリーとギデオン夫婦のウィットに富んだ会話、また彼らを取り巻く人々の特徴あるキャラクターが気に入っており、正直非常に期待していた。
今回の舞台はイタリア。プロローグは1960年9月のイタリアで最後の貴族と評されたデ・グラツィア家当主ドメニコが相続する嫡男に恵まれず、姪に自らの精子で人工授精を依頼する話から始まる。
この作戦は成功したが、姪のエンマは子供を渡すものの目覚めた母性本能から鬱状態に陥る。そこでドメニコは妊娠した使用人からその息子を買い取り、エンマの子供として渡すのだった。
舞台は転じて現在。デ・グラツィア家の当主はこのとき生まれたヴィンチェンツォになっていた。息子のアキッレが学校に行く途中、運転手が殺され、誘拐されるという事件が起きる。憲兵隊大佐カラヴァーレは警察署長の依頼の元、事件の捜査に乗り出す。折りしもギデオン・オリヴァー教授は友人のフィルとともにこの地を訪れており、バカンスを楽しんでいた。フィルが家族に会いに行くので一緒に来ないかと誘われ、気が乗らないながらも同行すると、そこはデ・グラツィア家の城がある島だった。フィルはエンマの息子だったのだ。
事件の捜査が進む中、ヴィンチェンツォの会社アウローラ建設の工事現場で掘削中に骨が見つかる。その骨の正体はなんと前当主ドメニコの骨だった。
エルキンズの登場人物をコミカルに描く筆致は健在。どの登場人物に血が通っており、本音を見せるエピソードを盛り込ませる事で登場人物に親しみを持たせる手法はもはや云う事がない。
個人的にはカラヴァーレが自宅で着替えをしている時に妻に洩らす「制服を着ていない俺はサラミソーセージを売っている方がお似合いだなぁ」という台詞、そしてギデオンがキャンプで出逢うやけに人類学に詳しく、さらにギデオンの知らない地球外生命体について議論を吹っかけるポーラ・アードリー-アーボガストが気に入った。ポーラは今後も定番脇役として出演してほしい。
とはいえ、プロットは今回なんだかちぐはぐな印象を受けた。
誘拐事件と骨を絡めるのがやや強引、こじつけのような気がしたのだ。
もちろん、前当主ドメニコの骨を調べる事で遺伝的な特徴を摑み、最後のサプライズに持っていってはいるが、どちらかと云えばこれは専属医の日記と身体的特徴からも判るように思われ、必ずしも必要であるとは感じなかった。だから骨を盗みに入る話、ギデオンが襲われる話などがどうも宙に浮いているような印象があった。
今回ははっきり云って、骨の鑑定は不要だったと思う。冒頭の誘拐事件の顚末、誘拐事件の真相などに力を入れればもっと面白くなったはずだ(実際、私が想定していた「実はドメニコは無精子症だった」とか「先天的に生殖遺伝子が弱く、Y遺伝子を持っていなかった」などがカルテから判明する方がインパクトが強かったと思う)。
久々のスケルトン探偵シリーズ、ちょっとネタ切れの感がしたのは否めない。投稿日:2021.12.07
ギデオンの友人、安く旅する達人のフィルとともにイタリアへ。
いつもとちょっと違った始まりにドキドキするも、やっぱりスケルトン探偵。
貴族の秘密を骨が暴きます。
最後ちょっとやっつけ感がありますが、イ…タリアのグルメに惑わされてやっぱり一気読み(笑)
面白かった。続きを読む投稿日:2014.09.29
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