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スペインが誇る世界文学の大古典。セルバンテス(1547-1616)の代表作。全6冊の最終巻。
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「前篇」が騎士道物語に依拠していたように、「後篇」は「前篇」を下敷にしている。なんと「後篇」の登場人物の多くが小説『ドン・キホーテ』の存在を知っており、中には「前篇」を通読した者もいるという。「後篇」の冒険は、ドン・キホーテ主従が小説に描かれることによって得た知名度を土台に創り出される機智縦横の物語。
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後篇では、ドン・キホーテの狂気は大きく様変りする。ここでは、もはや彼は自らの狂気に欺かれることはない。旅籠は城ではなく旅籠に見え、田舎娘は粗野で醜い娘でしかない。ここにいるのは、自らの妄想にではなく、とりまく者たちに欺かれるドン・キホーテ、現実との相克に悩み思索する、懐疑的なドン・キホーテである。
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前篇の舞台、16世紀から17世紀のスペインの片田舎で、意気軒昂たるドン・キホーテが「冒険」を演じているとき、そこには、実は何ひとつ変ったこと、非日常的なことは起っていない。彼の狂気が気だるく弛緩した田舎の現実を響き高くも勇壮な現実に変え、「驚嘆すべき、前代未聞の、目覚ましい冒険」を現出させる。(前篇完結)
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スペインが誇る世界文学の大古典。セルバンテス(1547-1616)の代表作。全6冊の第2冊。
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騎士道物語を読み過ぎて妄想にとらわれた初老の紳士が、古ぼけた甲冑に身を固め、やせ馬ロシナンテにまたがって旅に出る。決定的な時代錯誤と肉体的脆弱さで、行く先々で嘲笑の的となるが…。主人公ドン・キホーテをはじめ登場する誰も彼もがとめどもなく饒舌な、おなじみセルバンテス(1547-1616)の代表作。新訳。(全6冊)
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