喪失
モー・ヘイダー(著)
,北野寿美枝(訳)
/ハヤカワ・ミステリ
作品情報
当初は単純な窃盗と思われたカージャック事件。だが強奪された車の後部座席に乗っていたはずの少女はいっこうに発見されない。捜査の指揮を執るキャフェリー警部の胸中に不安の雲が湧きだしたとき、今回とよく似た手口の事件が過去にも発生していたことが判明した。犯人の狙いは車ではなく、少女だったのか!事件の様相は一変し、捜査に総力が注がれる。だが姿なき犯人は、焦燥にかられる警察に、そして被害者の家族に、次々と卑劣きわまる挑発を……屈指の実力派が、MWA賞最優秀長篇賞の栄冠を射止めた力作
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商品情報
- シリーズ
- 喪失
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 早川書房
- 掲載誌・レーベル
- ハヤカワ・ミステリ
- 書籍発売日
- 2012.12.15
- Reader Store発売日
- 2013.02.01
- ファイルサイズ
- 0.6MB
- ページ数
- 496ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.4 (27件のレビュー)
-
読み応えのあるスリリングなミステリ。
車が強盗され、後ろの席には11歳の少女が乗ったまま。
カージャックが目当てなら、足手まといになる子供はどこかにおいていかれ、まもなく発見されると思われたが‥?
…子供は見つからず、緊迫した展開に。
キャフェリー警部シリーズ5作目だそう。
評価が高いので、初めて読んでみました。
この作品からでも読めます。
ブリストルのジャック・キャフェリー警部は、重大犯罪捜査隊の指揮を執っている。
スーパーの駐車場で、車が奪われた現場の緊迫した様子から、一気に引き込まれます。
フリー・マーリー巡査部長が、キャフェリーがロンドンから赴任する前に、似た事件があったことを指摘します。
フリーは小柄な女性(フリーは通称)だが、潜水捜索隊隊長。
冒険家で万能だった父の血をひいている。
じつは前作で、弟の起こした重大な事件の証拠を隠匿していた。
以来、仕事に身が入らず、仲間に心配されている。
キャフェリーとは内心惹かれあった仲だったが、今はキャフェリーの目には苦い失望しかない。
その理由がフリーにはわからなかったが、実はフリーのしたことに気づいたキャフェリーは、フリー自身が罪を犯したと誤解していたのだ‥
キェフェリーは子供だった30年前に、兄が誘拐され、ついに見つからなかったという経験がある。
ウォーキングマンというホームレスの男は、娘を誘拐した男を殺した過去がある。
互いの過去を知る二人は、時折顔を合わせ、ウォーキングマンは謎めいた言葉で啓発し、キャフェリーはそれにすがるような思いを抱くこともあった。
警察官の地道な捜査と、被害者家族らの必死の思いと意外な人間関係、やがて出来上がる力強い連携が、きめ細かく描かれます。
その背景に、警察内部のキャフェリーとフリーが抱えている問題も濃い陰影を落とすのがユニーク。
フリーは土地勘を働かせて、少女のいそうな地点の捜索を主張。
大掛かりで危険な捜索が不発に終わったため、それ以上の主張が通らなくなる。
見落としがある可能性に気づいたフリーは、単独で捜査に。
犯人の魔の手が迫る‥?!
作者は15歳で学校をやめ、バーメイド、英語教師など、さまざまな仕事を経験。
2000年、「死を啼く鳥」で作家デビュー。
1、2作は翻訳されていますが3、4作はまだ。
4作目は相当、暗そう。
その重さを知る読者には、この作品でのスリルと大転換がさぞ読みごたえあったことでしょう。
それもあっての受賞だったかなと思います。
東野圭吾の「容疑者Xの献身」も候補に挙がった2012年度のMWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞の最優秀長編賞受賞作です。続きを読む投稿日:2013.04.21
イギリスの作家「モー・ヘイダー」の長篇ミステリ作品『喪失(原題:Gone)』を読みました。
ここのところ、イギリスの作家の作品が続いていますね。
-----story-------------
【ア…メリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞受賞! 】
当初は単純な窃盗と思われたカージャック事件。
だが強奪された車の後部座席に乗っていたはずの少女はいっこうに発見されない。
捜査の指揮を執る「キャフェリー警部」の胸中に不安の雲が湧きだしたとき、今回とよく似た手口の事件が過去にも発生していたことが判明した。
犯人の狙いは車ではなく、少女だったのか!
事件の様相は一変し、捜査に総力が注がれる。
だが姿なき犯人は、焦燥にかられる警察に、そして被害者の家族に、次々と卑劣きわまる挑発を……屈指の実力派が、MWA賞最優秀長篇賞の栄誉を射止めた力作。
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2010年(平成22年)に発表された「ジャック・キャフェリー警部」シリーズの第5作… 「キャフェリー警部」は、シリーズ開始当初、ロンドン警視庁・圏内重要犯罪捜査隊に所属していましたが、シリーズは第2作で打ち切られ、数年の時を経て「ウォーキングマン」という脇役を伴い、ブリストル市のエイボン・アンド・サマセット警察・重大犯罪捜査隊に異動させて再開したシリーズです、、、
小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしく、心ときめく装丁のハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版で読みました。
11月の下旬のある日、スーパーマーケットの駐車場で、買い物を終えた女性「ローズ・ブラッドリー」がサンタクロースのゴムマスクをつけた男に車を奪われるという事件が発生した… 車に娘の「マーサ」が乗っていたとの連絡を受け、重大犯罪捜査隊が捜査に乗り出す、、、
その指揮を任された「ジャック・キャフェリー警部」は、当初、誘拐目的ではなく単なる車両窃盗事件だ、娘はすぐに返されるはずだ、と安易に考えていた… だが、以前、一緒に仕事をしたことのある潜水捜査隊の「フリー・マーリー巡査部長」からの指摘により、未遂に終わったものの過去に同様の事件が2件あったことを知る。
念のため2件の被害者たちに話を聞いた「キャフェリー警部」は、犯人の目的が車ではなく、社内の少女かもしれないと考えるようになる… やがて犯人から、それを裏付けるような内容の手紙が届く、、、
だが、懸命の捜査を進める「キャフェリー警部」をあざ笑うかのように、犯人は常に一歩先んじて警察の裏をかきつづけるのだ… やがて有力な容疑者が浮上するが……。
2012年(平成24年)のエドガー賞受賞作で、同じく候補だった「東野圭吾」の『容疑者Xの献身』よりも評価された作品だということで期待が大きかったのですが… 良くできたミステリだとは思いましたが、それほどかなぁ… というのが率直な印象、、、
とはいえ、序盤はやや冗長な印象があるものの、真相が徐々に明らかになっていく中盤以降は読者をグイグイと引っ張っていく展開で愉しめました。
気になったのは「フリー・マーリー巡査部長」に感情移入し難いと感じた部分かな… 前作までを読んでいると印象が違ったのかもしれませんけどね、、、
「プロディ」の言動は、序盤からちょっと怪しいと感じていましたけどね… 及第点の面白さでしたね。
以下、主な登場人物です。
「ジャック・キャフリー」
重大犯罪捜査隊の警部
「パルッツィ(ロラパルーザ)」
重大犯罪捜査隊の部長刑事
「ターナー」
重大犯罪捜査隊の部長刑事
「プロディ」
重大犯罪捜査隊の刑事
「フリー・マーリー」
潜水捜索隊隊長の巡査部長
「ウェラード」
潜水捜索隊隊長の副隊長
「トム」
フリーの弟
「ジョナサン・ブラッドリー」
教区牧師
「ローズ」
ジョナサンの妻
「フィリッパ」
ジョナサンの長女
「マーサ」
ジョナサンの次女
「ダミエン・グレアム」
セールスマン
「ローナ」
ダミエンの妻
「アリーシャ」
ダミエンの長女
「ニール・ブラント」
市民相談局員
「シモーン」
ニールの妻
「クレオ」
ニールの長女
「コーリー・コステロ」
マーケティング・コンサルタント
「ジャニス」
コーリーの妻
「エミリー」
コーリーの長女
「ニック・ホリス」
家族連絡担当官、刑事
「ミスティ・キットスン」
行方不明の女性
「ウォーキングマン」
ホームレス続きを読む投稿日:2023.06.20
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