二十歳の原点序章 [新装版] 十七歳から十九歳の日記
高野悦子(著)
/KANZEN
作品情報
本書は1970年代に若者たちの間でベストセラーとなった高野悦子著『二十歳の原点』三部作の『二十歳の原点序章』新装版です。二十歳と6か月で、その生涯を自ら閉じた著者が大学受験を間近に控えた高校3年生の冬(十七歳)から都での大学2年の冬(十九歳)までの青春時代を綴った日記です。若さゆえのさまざまな悩みを抱えながらも、精一杯に日々を生きるその姿は、時代を超えて、私たちの心に大切な何かを問いかけてきます。痛々しいまでの純粋さとは、普遍性を持った文学的なテーマであることを思い出させてくれるはずです。新装版は、当時の時代背景を知らない世代にも読みやすいように一部脚注を付しています。また、著者が実際に日記を綴っていた大学ノートが横書きであったことを考え、より“個人の日記”という雰囲気を感じていただくために横書きの文字組デザインに変更しています。帯の推薦文は「他人のBLOGを読む前に、この青春の記録を読むべきだ!――中村 航」。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 二十歳の原点序章 [新装版]
- 著者
- 高野悦子
- 出版社
- KANZEN
- 書籍発売日
- 2009.04.15
- Reader Store発売日
- 2011.07.08
- ファイルサイズ
- 1.4MB
- ページ数
- 256ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.3 (8件のレビュー)
-
二十歳で鉄道自殺を遂げた高野悦子さんの日記。書かれた時期としては「二十歳の原点 ノート」(中高生時代の日記)に続き、「二十歳の原点 序章」は大学に入学しての二年間に相当する。
「ノート」を読んだ時にず…いぶん自分に厳しいストイックなお嬢さんだなという印象を持ったのだが、この「序章」を読んで少し異なる印象を持ち始めた。
これまでどおり「主体性」や「自己」の確立という言葉は何度も出てくるのだけど、実際にこの子の日記に出てくる「事実」だけ積み上げてみると、現代の大学生に比べて、かなり怠惰なようにも見えてしまうのだ。「学問をする」ことを決めておきながら授業はほとんど出ていないし、反省した翌日からそれが破られてしまうし……。このへんは、「どこにでもいる意思の弱い女の子」である。
そういう、とりたてて秀でているわけでもない女の子の口から「主体性」云々という言葉だけが何度も出てくるのは、僕の目にはむしろ奇異に映る。しかし、それが当時の時代の雰囲気だったのだろう。現代の僕たちが時代の雰囲気に流されているのと同じように、彼女も時代の雰囲気に流されながら「主体性」という言葉を何度も繰り返していたのだろう。授業に出ないのも、一方で本はたくさん読んでいるのも、60年代後半に共有されていた大学生のコードなのだろう。
そう読むと、この本には1960年代末期の全共闘時代の大学の雰囲気が詰まっている。全共闘時代の学生がどんなことを考え、何をしていたのかを知る手掛かりが、この本にはたくさんある。
しかし、読んでいて一層魅力的なのは、そのような「時代の言葉」の群れの中に、ふと、「彼女のプライベートな言葉」が入ってくるところだ。特に(僕が男性であることもあって)恋愛や性についての言葉には、はっとすることが多い。愛情への飢え、活動家の「三浦さん」への憧れ、酔って男子学生とセックスしてしまったことへの後悔…。もちろんそれを語る言葉にも時代の雰囲気は抜きがたく存在するのだが、より普遍的な響きを持って、「高野悦子」という一人の女性像を伝えてくれる。
たぶんに覗き見趣味かもしれないが、日記文学の魅力は、こんなふうに断片的な言葉の集積をかきあつめて、書き手の像を構築するところにあるのかもしれない。続きを読む投稿日:2010.12.23
「二十歳の原点」シリーズ2冊目。17歳から19歳までの日記をまとめたもの。大学生活の中で、主体性や自己の在り方を模索し、学問の意義を考え求める、その直向きで真摯な姿は、如何にして生きるか?を強く訴えか…けてきます。二十歳と半年で自ら命を絶ってしまった彼女が残した日記は文学書のように読み手に深い感動を与えてくれます。辛くなったらまた彼女の日記を読もうと思います。続きを読む
投稿日:2022.01.26
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。