弱(チンピラ)虫
立原あゆみ
「心ひかれた女に弱虫とよばれました。弱虫だからチンピラになったと、心の中で答えました……。弱虫とかいてチンピラとよみます」。下っ端やくざの修は、兄貴分たちが探していた女・景子を、一時の気まぐれで一晩自宅に匿った。朝、目を覚ますと景子の姿は既に無かったが、事務所に行くと驚くべき事実が判明する。景子はあろうことか組長が熱を上げている女だったのだ。その後、結局捕まってしまった景子から助けを求められた修は……?
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修に間違えられたことから刺され、亡くなった楠田。由夏と有美は、自分たちと修が楠田を殺してしまったのだと悲しみに暮れる。一方その頃、修は楠田の死を知ることもなく、景子の行方を追い続け、遂にあるソープ嬢からその居場所を聞き出すことに成功する。
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シャブ中になりながらも組長の元から逃げ出した景子。頼るもののない彼女は、修の管理する廃屋へと逃げ込んでいた。そのことを知った修は、彼女を逃がすことを「じいちゃん」に依頼したのだが…?
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有美の口利きによって店で働き始めた由夏。有美と修はそれぞれが知らずのうちに、いろいろと由夏の面倒を見るようになっていた。その頃、月島組では“お務め”をしていた入来が予定よりも2、3カ月早く出所してきた。入来の復帰で月島組を取り巻く環境は…?
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組長に呼ばれた修が部屋に入ると、そこにはシャブによって男狂いとなってしまった景子がいた。組長は、自分はもう役に立たないから相手をしろと修に命令をするが、修はそれを頑なに拒む。それでもなお縋ってくる景子に対し、修は「目を覚ませ」と頬を張るのだが……。
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上部組織である風組を抜けたことで、もともとは兄弟組であった江戸川組との関係を急速に悪化させた月島組。畑山が江戸川組の人間に潰されてしまい、修は報復に動こうとするが、事態を大きくしたくない、と船水はそれを許可しない。その頃、組長のもとには手を組むことを決めた紅屋組の人間が挨拶に訪れており…?
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「心ひかれた女に弱虫とよばれました。弱虫だからチンピラになったと、心の中で答えました……。弱虫とかいてチンピラとよみます」。下っ端やくざの修は、兄貴分たちが探していた女・景子を、一時の気まぐれで一晩自宅に匿った。朝、目を覚ますと景子の姿は既に無かったが、事務所に行くと驚くべき事実が判明する。景子はあろうことか組長が熱を上げている女だったのだ。その後、結局捕まってしまった景子から助けを求められた修は……?
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