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夏の誉れは若おかみ!
千吉の許嫁おようが、かわら版で大評判に…。
川開きの大川に身を投げた母と子を救わんとして、金槌の千吉が我を忘れ川へ。
溺れかける千吉を救うべく、おようはどう対処したか?
旅籠付き小料理のどか屋の二代目・千吉は両国の川開きの晩、許嫁のおようと花火見物に。大川端で二人は、小さな子を抱いて身を投げた母の姿を見てしまった。千吉は己が泳げぬ金槌なのも忘れて、大川へ……。救けようとしたものの溺れかける。おようは大声で叫んだ。あわてないで、とにかく浮かんで助けを待つように──と。だが、自らも足を滑らせて川のなかへ……。
~本書に登場する小料理~
・生姜の辛煮茶漬け ・蛸の小倉煮 ・浅蜊時雨焼き
・栗ご飯 ・青唐辛子の海老射込み ・焼き茄子の煮浸し
・鯵の押し寿司 ・冷やし鮑と玉豆炒め ・鯛酒蒸し -
命まで取られねえから、攻めるときは攻めろ。迷いを断って大勝負!
のどか屋の千吉は十六歳。
顔は幼いが料理は大人の味。
惹かれる手伝い娘おように他所から急な縁談が……。
迷った末に出した決意は?
のどか屋の常連、幕府黒四組のかしら安東満三郎が千吉らの前で言った──。おれも女房に声をかけるとき、迷った末に前へがっと進んだ。おれから声をかけたんだ。習いごとの帰りによくすれ違ってたから。あん時に吹いた風をまだ憶えてる。風が背中を押してくれたような気がした。ここを逃して、そのままべつべつの向きへ歩いて行ったら、もう縁はねえと思った──。
本書に登場する小料理
・鰯の雪花菜和え ・油揚げのどか丼 ・大根のほっこり蒸し
・海老三色煮 ・牡蠣の柚子釜づくり ・金目鯛紅白鍋
・寒鰤の味噌照り焼き ・鯖の味噌煮 ・寒鰈の三種盛り ・柿釜 -
上野黒門町の紅葉屋。茄子紺の作務衣の千吉、新装の見世で花板に!
女将は元味比べの女料理人。品川の店を潰され今の地に。
跡取りの丈吉はまだ十歳で修業中、行く行くは花板に。田楽と蒲焼きの店では……。
武士を捨て料理人となった磯貝徳右衛門は、神田横山町の旅籠付き小料理のどか屋の主。時吉と名を替え、おちよとの間にできた息子千吉は十五歳になった。祖父長吉の許で修業をしていた千吉に、縁あって“花板”の仕事が舞いこんだ。品川宿で田楽と蒲焼きの店を地攻めにあって潰された紅葉屋が、上野黒門町で再興できたのだ。跡取りが十歳のため、つなぎの花板の役が来たのだ。
* 本書に登場する小料理 *
・茸の炊き込みご飯 ・南瓜の印籠煮
・蛸大根 ・しめ鯖の辛子和え
・白魚と三つ葉のかき揚げ ・鮎の背越し
・鯛飯 ・銭鰹 ・山独活の三種漬け
・寒鰤の串焼き ・黒豆の長老喜添え -
味比べで時吉と闘った、女料理人と童の小店に、地攻め屋の悪辣な脅迫!
品川の「紅葉屋」九つの息子、「おいらは紅葉屋を継ぐ……」。
母と子の願いを叶えるべく、父時吉は捕物への助っ人で、伜千吉は“勘働き”で協力。
旅籠付き小料理のどか屋のあるじ時吉は、十年ほど前、江戸で一番の料理人を決める「味くらべ」に出たことがある。その折に闘った若き女料理人がその後、品川で夫と田楽と蒲焼きの見世「紅葉屋」を出し人気となった。だが夫が病で亡くなり、幼い童と二人、悪辣な地攻め屋に立ち退きを迫られている。縁あって、お上の「黒四組」から秘かに十手を預かっている時吉と息子の千吉は……。
*本書に登場する小料理
・帆立ての時雨煮 ・焼き茄子の煮浸し ・鯵の焼き霜造り
・蛸飯 ・黄金蓮根 ・蛸の小倉煮 ・岩魚の魚田
・鮑と胡瓜の辛し酢 ・鯛の納豆焼き ・豆腐の蒲焼き -
亡父の縁で娘料理人が、のどか屋の厨で修業!
千吉より一つ上の美人!
師匠の長吉が奢侈の咎で、江戸十里四方所払いに。
時吉は主なき長吉屋を護り、のどか屋は若き伜千吉に…。
何が起きても不思議はない。
のどか屋の主時吉の兄弟子・宗吉がのれんを出して三年で亡くなった。十四の跡取り娘は父の後を継いで料理人を目指している。やがて美人の娘料理人が、のどか屋の厨で修業に入ることに……。時吉の跡取り千吉は娘より一つ下。折しも奢侈禁止令の取締り激しきなか、師匠で長吉屋の主がひょんなことで江戸十里四方所払いに……。時吉は主なき長吉屋に、そして、のどか屋は…。
《本書に登場する小料理》
・牡蠣の時雨煮 ・鶏腿肉の竜田揚げ ・玉子のせ焼き飯
・平目のそぎ造り ・海老の鬼殻焼き ・牡蠣の葱味噌煮
・鶏の定家煮 ・真名鰹の味噌焼き ・鰤の照り焼き ・寒鰈の唐揚げ -
京から江戸へ二つの風。
凶暴な盗賊「嵐組」と、京都のどか屋の為助!
両国の川開きで沸き立つ宵、南新堀の下り酒問屋に賊!
黒装束の忍者に仮装の一味、花火見物衆の喝采を浴び、屋根船で酒問屋に押し込む!
旅籠付き小料理のどか屋のあるじ時吉を訪ねて、京ののどか屋から若い料理人為助が修業にやって来た。折しも幕府の黒四組のかしらで、のどか屋の常連の安東満三郎から、京の凶暴な盗賊「嵐組」が江戸に向かったという噂が入った。西からの二つの風。江戸じゅうが沸き立つ両国の川開きの宵、世にも大胆不敵な一味が花火見物衆の喝采を浴びつつ屋根船で酒問屋に押し込んだ。
本書に登場する小料理
・鯵の焼き霜造り ・鰹の銀皮造り ・鰤かぶら寿司
・海老の高野巻き ・茄子の芝海老しのび揚げ
・鯛ぞうめん ・鮪の納豆和え ・蛸のやわらか煮
・生姜ご飯 ・焼き茄子冷や汁 -
息子千吉が兄とも慕う修業先の兄弟子の身に思いがけぬ出来事が…
十歳になった跡取り息子は、浅草の祖父の長吉屋で修業。
大好きな兄弟子の益吉は、潮来から来た若き料理人。
故郷に店を出す夢が突然…
旅籠付き小料理のどか屋の跡取り息子・千吉は満で十、数えで十二歳。祖父の長吉が営む浅草の名店長吉屋へ修業に入ることになった。長吉屋へは関八州から料理人を志す者が修業にやってくる。長屋は三人で一部屋、兄弟子の一人は潮来から来た二十一歳の益吉、もう一人は房州館山の出で十五歳の信吉。いちばん年若の千吉の修業が始まった……。
《本書に登場する小料理》
・栗ごはん ・秋刀魚の蒲焼き ・鰈のみぞれ煮 ・焼き柿
・大根牡蠣鍋 ・大豆飯 ・鰤大根 ・鯛茶 ・蛸の酒ゆすぎ
・鮟鱇のどぶ鍋 ・呉汁の蕎麦水団汁 ・風呂吹き大根 ・筍穂先焼き -
のどか屋の看板猫が、江戸を護る猫地蔵に!
意外、これも御利益?
生まれ変わって、おいで! そんな願いが叶ったような不思議なことが重なって…。
旅籠付き小料理のどか屋に人情あふれる話が舞いこむ。
もと侍の料理人時吉と女房おちよ、息子千吉の旅籠付き小料理のどか屋の看板猫のどかが永眠。誰いうともなく祠と石の猫地蔵が祀られ、お参りの人も増えてきた。出会いがあれば、どうしったて別れも……。生まれ変わって、またここへ!そんな願いが叶ったような不思議なことが重なって、のどか屋に人情あふれる話が舞いこむようになった。
《本書に登場する小料理》
・江戸玉子 ・風呂吹き大根 ・人参の葉のかき揚げ
・高野豆腐と若布の煮物 ・海老の鬼殻焼き ・牡蠣のもろみ漬け
・蛸の酢味噌和え ・揚げ茄子 ・玉子粥
・鰤大根 ・蒟蒻の狸汁 ・豆腐飯 -
九歳の千吉が大手柄!
一茶ゆかりの地・流山で悪党の化けの皮を剥ぐ。
江戸の大火で悪党が近郊の野田、流山に移り、押し込み。
のどか屋常連の大橋季川が味醂造りの秋元家の句会に招かれ、同行した千吉は……。
旅籠付き小料理のどか屋の常連大橋季川は、のどか屋を常宿にしている江戸近郊流山の味醂づくり秋元家の句会に宗匠として招かれた。ただし江戸の大火で焼け出された悪党が近場の野田や流山に移り、押し込みを続けているという。のどか屋のあるじ時吉は、一人息子で満九歳の千吉、大橋季川と流山へと旅立った。秋元家は俳人小林一茶の後ろ盾だったという。
本書に登場する小料理
・青蕗の鯛皮八幡巻き ・伊勢豆腐 ・長芋の梅肉和え
・穴子と胡瓜の酢の物 ・お宝煮(油揚げ袋煮)・西瓜糖
・海老と若布の黄身酢 ・梅おかか焼き飯 ・豆腐焼き素麺 -
せがれに成りすまして年寄から銭を騙し取る悪い奴は許せない!
造り酒屋「武蔵屋」の老主に家を出た末っ子から文が…。
博打負けた二百両を使いの者に渡してほしいという。相談を受けた時吉らは……。
江戸近郊の造り酒屋「武蔵屋」に家を飛び出した末っ子から文が届いた。博打でつくった二百両を使いの者に渡してほしいというのだ。旅籠付き小料理のどか屋の時吉は常連の大橋季川から相談を受け、文の背後に“からくり”を感じ取って……。せがれに成りすまして年寄りから銭を騙し取る悪い奴は許せない――。刀を包丁に持ちかえた元侍の料理人が立ち上がる。
《本書に登場する小料理》
・鯵大葉包み揚げ ・小鮎南蛮漬け ・高野豆腐黄金煮
・おでん串鍋 ・穴子づくし品川膳 ・江戸焼き飯
・秋刀魚照り焼き丼 ・奈良漬け茶漬 ・酒粕味噌胡桃和え ・鯛飯 -
皿を食わせるのかと、客が怒る老舗京料理屋。時吉に立て直せるか?
このままでは店が潰れる! 客をも見下す大女将と板長。
二人の料簡違いを窘めんと、跡取りの願いで時吉は京へ。事態は思わぬ展開をみせ…。
時吉とおちよの旅籠付き小料理のどか屋に、京から老舗料理屋の跡取りが訪ねてきた。時吉の料理の師・長吉が若い頃に修業した四条大宮の宮戸屋の若旦那・京造だった。父の死後、母と板長が形にこだわって心のこもらぬ料理しか出さぬので、客が怒って、このままでは店が潰れてしまう。なんとか料簡違いを窘めて店を立て直してほしいというのだ。時吉は京に行ったものの……。
~本書に登場する小料理~
・蛸のやわらか煮 ・蓮根せんべい ・烏賊の黄金扇 ・狸汁
・常節の鹿の子煮 ・椎茸雑炊 ・里芋の柚子味噌がけ
・秋刀魚の菊花巻き ・穴子の八幡巻き ・翡翠揚げ松葉刺し -
夜中に宿の床を出た客、思い詰めた顔で大川へ。
気づいた千吉が追う!
死にそこなった素人落語家浅草亭夢松は元乾物屋の主。身投げ騒動の続く大川端に「動く自身番」の旨い物屋台を出さないかと誘われて…。
元大和梨川藩の磯貝徳右衛門は侍を捨て、料理人時吉となった。女房おちよと旅籠付き小料理のどか屋を開き人気を博している。そんなのどか屋に素人落語家で元乾物屋主の元松が宿をとった。夜ふけて元松は起きだし、思い詰めた顔で大川に向かった。これに気づいた、のどか屋の一人息子千吉は後を追う。不自由な左足で必死に走る。噺家のおじちゃんが死んじゃう。
《本書に登場する小料理》
・加丹生煮(かにぶに)蟹と蕪 ・蛤の酒蒸し
・寒鮃の竜皮昆布巻き ・牡蠣飯 ・牡蠣の浅草揚げ
・昆布の寿揚げ ・鯛の雪化粧蒸し ・細魚の糸造り
・牡蠣大根鍋 ・寒鰤の照り焼き
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