文学
方丈記
あらすじ
「行く川の流れは絶えずして、しかも本の水にあらず」という、あまりに有名な出だしの日本三大随筆のひとつ。冒頭から移り行く世界の無常を描き、「山くづれて川を埋み、海かたぶきて陸をひたせり」と同時代の災厄について述べる。その後、「心をさめて道を行はむがためなり」と自身が暮らす草庵での生活を語った鴨長明。漢字と仮名の入り混じる和漢混淆文として初めて書かれた、日本語の基礎となっている文学。“世の中は変わり続ける”という当たり前のことが書かれているだけだが、真理を明快に記したものほど、強いものはない。鎌倉時代から平成の現在まで、真理は何ひとつ変わっていないのだ。

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