
総合評価
(165件)| 75 | ||
| 59 | ||
| 16 | ||
| 0 | ||
| 1 |
powered by ブクログ読んでいて心地よい言葉の並び。毎日持ち歩いて読みたくなる本でした。 活字が苦手で読むのに時間がかかるけれど、この本なら2周目も3周目も読んでみたいと思う1冊でした。
1投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログこの表紙の写真って”サラダ記念日”のあのポーズの構図と同じなのね。 約40年経つのに髪型も雰囲気もまんま俵万智なのがすごい。 ほんと谷川俊太郎氏が指摘したように大好きな日本語と息子さんの話しの本だった。 母親の背中を見てまっすぐに誠実に育った印象を受けた。 今大学生であろうこの青年もいつか言葉に携わる職業を選ぶのだろうか。 滑走路の歌人、萩原慎一郎氏にも触れていて嬉しかった。
2投稿日: 2025.08.22
powered by ブクログものすごく読みやすい。かつてないほどに読みやすい。 それは、言葉に対してずっと向き合ってこられた方だからなんだろうなと思った。 古典にも親しみながら、新しい考え方も受け入れていく柔軟さも、とても素晴らしいと思った。
1投稿日: 2025.08.21
powered by ブクログ「言葉」について、様々な観点・場面で俵万智さんが考えていることや感じていることを書き記している本。 興味深い内容で、面白かった。とても読みやすい文章で、きっと普段新書をあまり読まないという方もさらっと読めてしまう面白さだと思う。 1つ1つの言葉に、心を込めるという機会が減ってしまっていると感じる。 心のエネルギーにもナイフにもなり得る言葉だからこそ、大切に使っていく意識を改めて持ちたい。
12投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログ面白かった。言葉のとらえ方や、ラップバトルと息子の話、光る君へ、の話などが印象的だった。AIの受け止め方も自然で、なんかほっとした。
4投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログ生きる言葉 俵万智 新潮新書 #読了 いつでもだれでも発信できる、世界中とつながれる時代だからこそ、言葉の力について問いなおす。豊かな言葉をもつことは、豊かな人生への道しるべになる。 私たちおとなの、最大のミッションは、子どもたちの言葉を豊かにする手助けをすることじゃないだろうか。 今日、KFCでランチしてたときのこと。となりの席に座った3人家族(パパ、ママ、年少さんくらいの女の子)が、食事を待っている間、しりとりで大盛り上がりしていた。テーブルのうえに、スマホはひとつも置かれてなくて、パパママは、娘ちゃんの顔を、娘ちゃんは(言葉さがしのため?)周りをきょろきょろと眺めてた。こうやって子どもたちの世界が広がって、色づいていくんだろうなあ。 >> 五七五七七という小箱に、自分なりの言葉を詰めながら、眺めたり、位置を変えたりしてみる。別の言葉のほうがいいかなと入れ替えたりする。そんなふうに時間をかけて言葉をつむぐ時間が、昨今どんどん少なくなっているのではないだろうか。秒で言葉を届けられる時代だが、だからといって、秒で言葉をつむがなければいけないわけではない。でも、そうしないと、できるのにしていないみたいな気持ちになってしまう。 (中略) 便利になったぶん、待つことが苦手になった私たち。お互いがせっかちに言葉を投げ合うまえに、ほんの少しでも立ちどまることを、大事にしたい。(p.234) >> 雨の日も風の日も太陽が照りつける日も、人生が上り坂でも下り坂でも、私たちは言葉を使って生きている。 傘だった言葉を閉じて歩くとき杖ともなりてゆく空の下 言葉は、世界をともに歩く頼もしい相棒だ。 (p.234「おわりに」より)
2投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログhttps://www.nikkei.com/paper/article/?ng=DGKKZO90687770V10C25A8MY5000
0投稿日: 2025.08.16
powered by ブクログ優しい本。 言葉への執着、言葉への恋慕、言葉への信仰、言葉への探求、言葉への博愛。いくつも言葉を並べられそうな本。でも俵万智さんは、いくつも言葉を並べない手法によって、いくつもの瞬間を表してきた。 言葉にこだわることは、相手を攻撃(口撃)することではなく、相手を愛することだと思い出させる本でもあった。
1投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログ読んで率直な感想は、俵万智さんて抜かりない、桁外れに賢い人だなとというもの。まず周知のことだが、詠む歌が素晴らしい。子供の教育方針も素晴らしいし、良い学校を見つける能力も高く、人の短歌の解説もわかりやすいし深い。話の流れもスムーズで無駄がない。しっかりとした考えをお持ちで、その考えに自信を持っている。 プロだなぁとその凄さに気が遠くなる。 時々登場する息子さんの言葉も、何と柔軟かつ的を得ていることか。 色々に限界を感じて行き詰まっている時に読むには眩しすぎて、少し、しんどかった。 紹介されていた中で最も好きだったのは 作品は副産物と思うまで詠むとは心掘り当てること 俵万智 という短歌。AIと人が短歌を詠むことの違いを言い得ていると紹介されている。私は短歌を詠む趣味はないけれど、心を掘り当てられる作業には惹かれる。歌を詠む真髄みたいなものを感じた。 備忘録〜 ◯勉強する意味 勉強するのは「世界を知るため」。人類が長い時間をかけて知ったことや作り上げてきたことをコンパクトにまとめて教えてくれるのが学校。初等中等教育の間はいろんなジャンルの詰め合わせなので好き嫌いはあるかもしれないが、とりあえず食わず嫌いはせず味わってみることをお勧めする。どのジャンルも基本を抑える事は決して無駄にはならない。 ◯宿題の意義 学校は一斉授業なので、子供の理解にばらつきが出てしまう。どれくらいばらついているかを先生が知りたくて出すのが宿題だと思って欲しい。すっかりわかっている子は、宿題によって知識を定着できるし、部分的にわからない子は、宿題をすることで、どこがわかっていないかを見つけることができる。 短歌の中に、詰め込みすぎない。薄めない麺つゆは美味しくない。 何を言うかと同じくらい何を言わないかが大事。
50投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログ日本語を大切に扱ってこられたからこその名言の数々が、ギュッと詰め込まれた、一言一言が宝物のような本でした。サラダ記念日の短歌が生まれる過程に、そんなエピソードがあったとは。一言一言ここまでこだわるのか、と驚くとともに、一言の違いでこんなにも変わるのか、と発見がたくさんありました。生きた言葉をしっかりと身につけてこそ、見えない相手、SNSでも生きた言葉を発信できると思いました。最近のSNSに対する思いや大河ドラマのこと、プロフェッショナルのこと、谷川俊太郎さんのことなど裏話も知れてよかったですし、言葉のプロの文章に触れることができて心地よかったです。
1投稿日: 2025.08.13
powered by ブクログ日本語の感覚は、日本語を母語とするだけで身につくものではなく、日本語と真剣に向き合った人が持つものだ。筆者の俵万智さんは、短歌に向き合う中で非常に高い日本語の感覚を鍛えられた方である。本書は、その感覚を遺憾なく発揮し、エッセイとしてまとめられたものである。 日本語のテクニックや極意のようなものを求めて読む本ではない。生活の中で日本語とどう向き合うかを考えるための本だ。 大学生のうちに、しっかり読んでほしい一冊である。今後、繰り返し読む中で、その時々によって感じ方が変わるのを楽しめそうな本だ。
1投稿日: 2025.08.13
powered by ブクログ言葉のスペシャリストが、言葉についてとことん語り尽くした一冊。 内容は超濃厚だけど、いわゆる三倍濃縮の麺つゆにはなっていないのは、俵万智さんの視点で様々な体験をし、感情を共有できるからだろうか。 カフェで一人読みながら、じーんとしたり、ニヤリとしたりして、幸せな時間を過ごせた。 特に好きなのは、ラップ、息子さん、ホストあたりかな。 何度も読みたい!
3投稿日: 2025.08.09
powered by ブクログ日本語っていいな、言葉ってすごい道具なんだなと思う。人に勧めたい本。短歌にはあまり縁がなかったが、「歌集」を読んでみたいと思った。そして歌人萩原慎一郎さんのことを初めて知ったが、読み進めながら涙が溢れた。
5投稿日: 2025.08.09
powered by ブクログ現代短歌の第一人者である俵万智さんによる「言葉の生かし方」。 「生きる」は「言葉が生きる」という意味だけでなく、「言葉の使い手である我々がどう生きるか」というメッセージを込められていると感じた。 60代の俵さんは、ご自身もSNSでの発信やAIに触れる経験をされており、誰もが簡単に言葉を発信できるSNSや、それらしい文章を生成できるAI(余談ではあるが、近年の生成AIによる文章作成能力は非常に目を見張るものがある。しかし、appleが先日発表した”The Illusion of Thinking ”では現代のSOTAなモデルであっても論理的思考能力を有するかは疑問が残ると言われている。)歌人としての視点から非常に正鵠を射ており、(まことに失礼ながら)敬服した。
4投稿日: 2025.08.08
powered by ブクログ『国宝』『木挽き町のあだ討ち』と読み、 生の歌舞伎を観たいと、先日、歌舞伎座で、 八月納涼歌舞伎、野田秀樹作『研辰の討たれ』 を観に行った。 演目は、20年ぶりの再演らしく、 野田さんの畳み掛けるようなセリフの応酬の中に、笑いあり、涙ありで、面白かった。 最後は、大衆の怖さを感じさせるもので、 言葉には、上手く言い表せないが、凄い歌舞伎で、役者さんの演技も素晴らしく、最高だった。 何故、本のレビューで、関係性のないような 観劇の話をしたのかと言うと、 野田さんの劇中で、主人公の研辰と姉妹の娘が、恋文を交わすシーンで、 俵万智さんの 「この味がいいね」と言ったから七月六日は サラダ記念日 の歌を取り上げた一芝居があったからだ。 観客もドッと笑っていたが、まさか、 歌舞伎のセリフに俵万智さんの歌がでて くるとは、思っていなかったので、 偶然性にびっくりしたし、面白かった。 他にも恐らく、俵万智さんの 最後とは知らぬ最後が過ぎてゆく その連続と思う子育て からインスピレーションを得たセリフがあって、 長い時間の中で、「ああ、いつが最後だっだのだろう、」と思う呟きにも似たセリフがあった。 俵万智さんの、この歌を読んで、 わかるなあと共感していたところに、 偶然にも、役者さんが話す言葉が サラリと耳に飛び込んできたので不思議な感覚で、こういうのが、生きる言葉じゃないかと 思った。
8投稿日: 2025.08.06
powered by ブクログ一気に読み終えた。 日本語を深く知ることが面白い。難しく考えるのではなく、味わうように日本語と対話するかのような体験ができる本だった。著者がツイ民であることで親近感が増すが、140文字にまとめる言葉選びが日本語の面白さなんだと勝手に解釈したりw
3投稿日: 2025.08.03
powered by ブクログ実家で読む。新刊。 いくつかは新聞で見かけた文だったが、ここでひとまとめに読めて良かった。 良書。 さすが言葉のプロ。 息子さんの中高はかなり特殊だな。
2投稿日: 2025.08.03
powered by ブクログ言葉の大切さ。短歌を書くのと同じように、密度のバランスに気をつけて言葉にしたい。 またメールと手紙の時間の差を気にしながら生きていきたい
1投稿日: 2025.08.02
powered by ブクログ《本書で見てきたように、言葉の力は生きる力に直結する》 (『おわりに』233頁) 途中から、何故か知ら、涙が溢れて止まらなくなって仕方がない。言葉というものと誠実に向き合っている人たちの生き様に、胸を突かれたのだろう。と外野席から人生を眺めているつもりでいる私は思った。
1投稿日: 2025.07.28
powered by ブクログTV番組で紹介されていた「最後とは知らぬ最後が過ぎてゆくその連続と思う子育て」が刺さり、手に取る。 【ザッと内容】 『この味がいいね』と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 という短歌で一躍話題となった歌人俵万智氏が息子との生活や仕事を通じて感じる言葉の大切さや短歌を紡ぐことの面白さを一章毎に、ショートストーリー形式で綴った新書。 【こんな人にオススメ】 ・短歌に興味がある人 ・日本語の面白さや奥深さを感じる人 【感想】 ちょっと期待値高すぎたかも、、、というのが本音。 生きる言葉という表題を国内でもずば抜けて有名な歌人である俵氏が書くと聞いて勝手に「言葉や短歌に関して私の知らない奥深い知識」を本著に求めてしまっていたが、実際は著者のエッセイ本というのが実態に近い印象。 もちろん、それはそれで非常に興味深く、日常を見るメガネがとっても素敵な方というのは十分伝わる。 どうせ読むなら何か新しい知識がほしい!という意識高い方にはオススメしないが、純粋に読者を楽しむという意味では面白い一冊。
1投稿日: 2025.07.28
powered by ブクログ「言葉は、世界をともに歩く頼もしい相棒だ。」 俳句とか短歌とか意識的に避けてきたんよね 古典はちょっと別枠扱いだけど なぜなら、かな〜りハマりそうな予感しかないから いやいや無理無理、そんなんやりだしたら本読む時間なくなるやんな でもやっぱり魅力的やわよ 引き算がいいのよね引き算が 分かったようなこと言ってますけどね 全くそうは思われんかもしれんが、わいのレビューもかな〜り引き算してるのよ いやお前普段から余計なことしか言っとらんだろ!むしろ足し算足し算のレビューやろ!思われるかもしれんが、本人がそう言ってるんだから間違いないのです そもそもよ 全部言葉にするって無理だわ 無理だしなんかちょっとウザいわ 言葉ってそんなに信頼できる道具じゃないんよ その信頼できない道具を駆使する「引き算の文学」に改めて引き込まれそうで、ちょっと読んで失敗したとすら思ってますw
69投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログとても良い読書でした。 普段読んでいた様々な本が、主義主張を伝えるためにだらだら日本語を書き連ねているものだなと思えたくらい(自分の感想も)、俵万智さんが紡ぐ日本語は、濃縮されていて、至上の読書体験という感じがしました。 俵万智さんの育児の話や、幼少期の親御さんとの話は、世間一般で言うとかなり珍しいパターンだなという印象を受けましたが、影響を受けても良いなと思える良さがありました。 スマホの普及が当たり前になり、仕事でも学校でもタブレットが使用されたり、デジタル化の波が生活と切っては切り離せなくなってはいるけれど、『スマホ脳』筆頭に、脳への影響について警鐘が鳴らされている今。 前頭葉が未発達の時期はあまりスマホ触らない方がよい!自分の学生時代にスマホがなくて良かったとは思ってましたが……そう思うだけで自分の行いがどう子供達にうつるかまで意識や考えが至っていませんでした。 大人になって、子供に胸を張れないなと思うことがあります。 お菓子、好きなときに好きなだけ食べたりしてますし…。スマホもSNS依存でたくさん見ちゃってます……。 こんな人から説教めいたこと言われても響かないよなあ汗 本は幸いに読むことが好きなので、引き続き手に取って読んでいきたいなと思います。紙の本。
2投稿日: 2025.07.24
powered by ブクログ俵万智さんの言葉に関する考察。筆者が深く楽しく軽やかに言葉と向き合い続けてきた考えが非常によくわかる。短歌だけじゃなく、演劇やラップ、AIにまで話はおよび、新しいものにもオープンに関わりながら、こだわりを持って言葉と取り組んできた姿勢がすごいと思う。紹介されていた歌集「滑走路」をぜひ読みたいと思って買ってしまった。
1投稿日: 2025.07.20
powered by ブクログいやー本当に面白かった! 俵万智さんの言葉選びや文章表現に、終始ヒリヒリさせられながら読みました。 言葉ってこんなに面白いものなのだね。 大好きな人に贈りたいと思える本でした。
2投稿日: 2025.07.19
powered by ブクログさすがの歌人のテンポよい句が、所々に 短文にギュッと思いを込める力を付けたい… 本名のお話とレア選択の件も印象的
2投稿日: 2025.07.19
powered by ブクログ普段なにげなく使っている言葉、日本語。 言語学、国語学って真剣に学ぶと楽しそう。 息子さんの言葉も好き。
5投稿日: 2025.07.18
powered by ブクログ「サラダ記念日」の俵万智さんが語る「生きる言葉」とは何か気になって手に取った。 SNSが発達して、誰もが表現者になれる昨今、気をつけることはないかと思って、粛々と読み進めた。 俵万智さんの言葉に対する深い洞察にうならされて、私はもっと自分の使う言葉に敏感にならなくてはいけないなと反省した。 自分の心を知って、掘り下げてみたいと思った。
14投稿日: 2025.07.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
若干エッセイに近いかな?言葉を扱うプロの新書なだけあって全体的に滑らかな日本語表現 すてきな考え方だなと思ったことが2つ 1つは賢い人ってどういう人?のエピソード 物事を前向きに考えられることは「知恵」であること もう1つは蜻蛉日記の作者藤原道綱母が詠んだ歌の解説で、不満をぶつけられる人がいるのは実は幸せなこと
2投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログホストの詩会をしてるとこのこと。 自分の気持ちを言葉にする、ってとても大事なんだな。 最近は、使い回された言葉だけでしか表現できない人が増えて、気持ちと言葉に解離があって、気持ちがすっきりせず、いわゆる「キレる」行動に移ってしまうと、何かで読んで妙に納得した。 別にきれいな言葉でなくていいから、自分の言葉で表現するってことが大事。
1投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログ短歌を詠みたい、そして国語学を学びなおしたい! 自分が好きなはずのものにしばらく向き合っていなかったことに気づき、やっぱり私はこれが好きだと優しい気持ちになる。言葉にある世界、世界中にある言葉✨ 遠くからみてもあなたとわかるのはあなたがあなたしかいないから 萩原慎一郎 これいいな〜〜
6投稿日: 2025.07.11
powered by ブクログ俵さんが「言葉」に対して様々な方面から語っている本。自身の目線から綴られている言葉に対する解釈は納得する箇所もあれば、よく分からないような箇所もあり面白い。 普段はもちろんコミュニティとして言葉を使用しているが、言葉そのものについて深く考えたことはない。ただ、毎日使用しているので多少は自分の思うこともある。 この本を読むことで自分の言葉というものを考えてみようと思った。 にしても、なぜか最近木下龍也さんや俵万智さんの本を手に取ってしまう。 短歌に興味があるのか、言葉に興味があるのか…。 言葉による表現はけっこう好きなので掘り下げていったら面白いんだろうな。 それを短歌だったり詩や小説などに昇華…まではいかないな。
1投稿日: 2025.07.10
powered by ブクログ「言葉」について、そして「言葉で伝えること」について、色々と腑に落ちる事や新たな情報がたくさん詰まった本であっという間に読み終えた。 とくに6章の子ども達の質問に答える章は読み応えがあった。僕にとっての「賢い人」とは…
8投稿日: 2025.07.09
powered by ブクログとにもかくにも俵万智さんの言葉に対する柔軟さに驚いた。 最近、たびたびテレビというメディアに出られているのを偶然見かけることもあり、詠んでおられる短歌から想像していたのとかなり違って(声とか、話し方とか)、うむむ…と思っていたのだけれど、文章でお目にかかると、やはり想像している俵万智さんなのである。 仕事がら、私が(私でなくてもたくさんの方が)憧れるような人との現場や仕事場に立ち会われたり、対談されたりしていて、それを惜しげもなく語ってくださっているのも嬉しい。 この本を読んで、手に取りたいと思った作品もいくつか。中でも荻原慎一郎の『歌集 滑走路』は、書棚にささったまま一年が経過している。これは勇気を出して読まねば、と思いました。
7投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
言葉が好きな人の本は読むのが楽しい。 俵万智さん、なんとなく好きだったけど、もっと読んでみたくなったな。 短歌私も詠んでみたいかも。 ・人の心という目に見えないものを表す言葉が、すべてを言い尽くせないのは当然のことだろう。でも、目印はないよりもあったほうが、ずっといい。説明できないことをわかったうえで、いくつかの目印を集めて、だいたいこんな感じなんですと伝える努力をすることが、コミュニケーションだし表現ということなのだ。 ・実は私は、勉強が大好きな子どもだった。新しいことを知る、わからなかったことがわかるようになる、それって楽しいことではないだろうか。普通に考えれば楽しいことが、楽しくなくなっているとしたら、それは周囲の大人のせいだろう。子どもは、強制されるのが嫌いだ。子どもは、大人が言うようにはせず、大人がやることをしたがる。大人が夢中になっていることには興味を持つし、大人がつまらなさそうにしていることはつまらないだろうと予測する。「うちの子ったらスマホばかり触りたがって困るんです。本を読むには、どうしたらいいでしょうか」。わりとよく聞かれることだが、当の親御さんがスマホを置いて、本を楽しそうに読むのが早道だろう。 ・ただ、最後に大事なこと(あるいは当然のこと)を付け加えると、子供時代は遊ぶことも忘れないでほしい。遊びのポイントは「子ども同士で」「自然の中で」「野放し」に。この貴重な時間を奪ってまでしなくてはならない勉強などない、とさえ私は思っている。なぜなら勉強は、大人になってからでも取り返すことができるから。でも子どもらしく遊ぶというのは、大人になってしまってはできないことだから。 ・言葉から言葉をつなぐだけなら、たとえばAI にだってできるだろう。心から言葉を紡ぐとき、歌は命を持つのだと感じる。
3投稿日: 2025.07.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
言葉と世界は一対一で対応していないし、絶望的にズレがある。生成AIにできなくて人間にできること、それは心と言葉をつむぐこと。心と言葉を近づける作業が大切であり、面白いんだろう。 実は字数を多く書くことより、字数を削ることのほうがうんと難しい。短歌は一見、たった三十一音だからパッと作れそうであるが、逆に箱(決まり)があるから、長い長い時間をかけて作るのだとわかった。 現代は文章を書くハードルが低い。労力をかけずたくさんの文章を書く、話すことができる。だから言葉を精査する機会が少なくなってしまい、相手を傷つける言葉が生まれやすくなっている。そんな現代だからこそ、言葉をもっと大切にしなくてはならない。
2投稿日: 2025.07.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「言葉で表現するからには技術は必要で、ただし技術ばかり追い求めてしまうと本末転倒になってしまう。そこを自覚したうえで技術を用いるのが最強なのである。」この言葉が心に響いた。言葉を扱う仕事をしようとしているが、学ぶことはどうしても技術ばかりになってしまう。言葉は「伝えたい」という気持ちがあって初めて成り立つものであるため、言葉と正面から向き合うということを改めてしてみたいと思う。
1投稿日: 2025.06.30
powered by ブクログ新書ってハードル高いけど、題名に引き寄せられて読んだ。 言葉って奥深いし、人間らしく生きていくためには人には言葉が大切なんだなって改めて思った。時代の流れも感じることも出来て、言葉を心で操る短歌も面白いと思った。読みやすかったです。
17投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ言葉の女神に好かれた人だと思えるほど、俵さんは言葉の遣い方、表現の仕方、並び、語彙が素敵だ。相手の心に着地させる言葉を見出すのが上手いんだろう。新書を読んで、そう思った。言葉をこんなに生き生きと操れる俵さんが羨ましいぞ、チクショー。
1投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ言葉って素敵だなって、改めて思わせてくれた本。短歌っていいなあ。こんな短い文でいろんな思いを伝えられるってすごい!さすが日本。
1投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ素敵ですね〜俵万智さん。そして息子さんもいい味出してるな〜。 マルハラとか〇〇界隈とかクソリプとか、現代の流行語の俵さんの解釈がとてもおもしろい。 Xで話題になった「クソリプの分類図」をもとに考えてみた解釈は若者も楽しんで読めると思います。 やっぱり奥が深い日本語。それが母国語であることを私は幸せに思います。
16投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ道具もなにもいらない言葉が豊かかつ多様であることを感じる一冊だった。 ・ラップはいいイメージなかったが、たしかに端的に印象的に韻をふんで表現することばあそびであり、興味をもった。 ・砂糖って甘いんだよなに対するクソリプの分析には現代のsnsにあるなにに対してもつっかかる人がいる人の典型が解説されていてクスッと笑ってしまった。 ・まるはらについて、⚪︎×の⚪︎がついていると思えばいいことじゃん!にたしかにといい気持ちになった。 ・日本人は曖昧な表現が好きであるということは〇〇界隈にもあてはまり表現を和らげているにはなるほどと思った。 ・も警察の筆者、たしかにもかてにをはかで文の印象ってかわるのだなと文の面白さ感じた。 俵万智さんが先日TVに出演時に子育てと短歌について話をしていてとても興味深く思ってこの本を手にとったが、ことばで広がる世界にとてもわくわくしたので私も生きる言葉を紡いでいきたいと思った。
2投稿日: 2025.06.25
powered by ブクログまさに、今、現代の日本の言葉のことを取り上げ、著者ならではの見識で語っている。 歌人として、日本語の一音にもこだわりを持って表現していくことに当たり前とはいえ、驚かされる。日本語とはこれほどに繊細な言葉なのか、だからこそ短歌や俳句等短い定型詩が今もなお、愛されているのかと痛感した。 またそれだけではなく、今の若者の言葉のこと等、息子さんを通じて知識を広げたり、新しいものにも臆せず挑戦していく姿も頼もしい。
2投稿日: 2025.06.23
powered by ブクログ引用。 「雨の日も風の日も太陽が照りつける日も、人生が上り坂でも下り坂でも、私たちは言葉をつかって生きている。 傘だった言葉を閉じて歩くとき杖ともなりてゆく空の下 言葉は世界をともに歩く頼もしい相棒だ。」
1投稿日: 2025.06.23
powered by ブクログ単価というフォーマットから無限の想像力を育み続ける作家が、言葉の魅力を易しく解き明かす一冊。 コピーライティングの参考書としての側面はもちろん、人間観察の深さに学ばされてばかり。 とくに『愛の不時着』の考察が深すぎて、これだけでも買った価値あり!そうか。大ヒット韓流ドラマのあの独特の清々しい読後感は、凄まじく気の利く名台詞たちによるところが大きかったのか。
8投稿日: 2025.06.16
powered by ブクログ子育てをしていく中で大切にしたいと言葉 仕事をする上でAIを活用しながら、人として紡ぐ言葉 今まさに“生きる言葉”を身につけている最中の子どもの言葉に注目する新たな視点をいただきました!
7投稿日: 2025.06.15
powered by ブクログ言葉についての新書です。 短歌に絡む話も多く面白かったです。 俵さんはお若いころから時々TV出演をされていたと思いますが、私は昨年度のNHK短歌で初めて拝見しました。 とても活溌にお話しされる方でいらっしゃいました。 この本でも 「まじかよ」「どんだけ~」「んなもん、でけるかーい」 などと本文中にあり、やっぱりとても活溌で流行り言葉なども使われる現代っ子でいらっしゃるのだと認識しました。 短歌のお話では句またがりの話は面白く参考になり、思い切り韻を踏んだ短歌を私も作ってみたくなりました。 河野裕子さんがお好きでいらしたそうで、私も河野さん、萩原慎一郎さんの『歌集 滑走路』は読みたいと思いました。 昨年度出演されていらしたNHK短歌のお話も面白かったです。 AIと短歌の関係。 谷川俊太郎さんとの思い出もよかったです。 『AIは短歌をどう詠むか』は読んでみたいです。 <この味がいいねと君が言ったから七月六日はサラダ記念日> という最も有名な歌について、「今は「いいね」の数を競うような風潮があるけれど、これはたった一つの「いいね」で幸せなれるという歌です」とツイートしたらこれがバズッたそうです。 まだまだ、息子さんとラップのお話、ホスト歌会の話など盛りだくさんの愉しいお話がありました。 最後にこの本のテーマに最も近いと思われる俵さんの歌。 <つかうほど増えてゆくもの かけるほど子が育つもの 答えは言葉>
150投稿日: 2025.06.14
powered by ブクログ俵万智さんの言葉にまつわるエッセイ 新書って難しめのイメージだったけど、エッセイ的な新書もあるのですね さすが俵万智さん、選ぶ言葉、文章が生き生きとしていて、読むのが楽しかったです。 「背景抜きの言葉を使いこなす力は、非常に重要だ。それは、生きる力と言ってもいい。」 ネットやSNSで、相手のバックグラウンドもわからない人の言葉をどう受け止めるか、どう受け止められるか それは本当に難しい。 韓国ドラマ『愛の不時着』のセリフにまつわる考察も深く、 俵万智さんのおかげで、あのドラマはそういう言葉の選び方をしてるから、あんなにもキュンキュンするんだ、という発見。 言葉の力ってすごい。 そして、言葉の選び方大事。 「つかうほど増えてゆくもの かけるほど子が育つもの 答えは言葉」 この短歌には心がずきっとしました。 息子たちが小さい頃、忙しいって言っては、かける手間を惜しんでしまった言葉。 もっと言葉をかけていたら、もっともっと息子たちは育ったのかもしれない。 「たった一文字でもニュアンスは大きく変わる。」 「限られた文字数だからこそ感じられる贅沢。」 三十一文字の短歌の世界だからこそ、感じられる言葉の力です。 「400字詰め原稿用紙一枚で書けること、三分間のスピーチで言えること、半日のデートで伝えられること。それぞれの器に対する濃さの程のよさが、もしかしたら具体的な文言以上に結果に影響する。」 一言加えるだけで、一瞬をスローモーションのように感じられる一首の短歌。 そんな言葉を選ぶことのできる俵万智さんの「生きる言葉」を巡る旅。 言葉を大切に使いたいなと思う素敵な作品でした。
11投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログ俵万智さんは歌人としてのイメージしかなかったけど、こんなに柔軟で新しいものにも敏感な方だったとは。色々な角度から「言葉」を見ていく、その切り口が面白くて一気読みしてしまった。 息子さんのスマホなしの寮生活、ラップの韻踏み、AI短歌、ホスト歌集… ほんとに色々なネタをお持ちだなと、クスッと笑いながら、でもちゃんと腑に落ちる内容で大満足。 スマホやネット社会になって、言葉が軽んじられているように思っていたけど、逆に顔の見えない相手とたくさんコミュニケーションをとるという意味では、確かに言葉の重要性が増しているのかも。 タイトルは、言葉は生きているし、私たちは言葉を使って生きているの両方の意味なのかな。
51投稿日: 2025.06.12
powered by ブクログタイトルは二つの意味にとれた。言葉というものは生きている。変化し成長し、あるものは滅びていく、という意味。もうひとつは、人にとって生きるために絶対的に必要なものとしての言葉、という意味。『サラダ記念日』の時代からの大きな違いはネット世界で飛び交う言葉の存在である。自分に向けられたクソリプさえも分析して提示してくれるところはさすが言葉の魔術師である。Twitterの青い鳥がいなくなった時の著者のつぶやきには感動したことを思い出した。難しいところは置いといて、本当に楽しい新書だ。
2投稿日: 2025.06.09
powered by ブクログ配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10292779
0投稿日: 2025.06.09
powered by ブクログクソリプの紐解きや息子さんとの会話での発見など、時代とともに少しずつ変わっていくまさに「生きる言葉」についてたっぷり贅沢に解説されている。 言葉は誰かを包んだり、刃物になったり。実に恐ろしい。同じ言葉でも相手のバックグラウンドによって意味合いが変わってしまう。 日々考えをアップデートするといった努力は必要だが「知らなかった!」という場面はどうしても避けられない。インターネットにより世界が拡がりすぎている弊害だといえる。 それでも私たちはお喋りをやめない。書くことをやめない。短歌をやめない。正解と不正解を確かめながら明日に向かって言葉を生かしていく。そういう生き物なのだ。
11投稿日: 2025.06.07
powered by ブクログSNS(書き言葉)での誹謗中傷、話し言葉の失言や誤解による対立など、実に悩ましい世の中です。俵さんは、SNSやAIの長短両面を認識しつつ、「(書き言葉としての)日本語の足腰を鍛える」ことが「生きる言葉」につながると説いています。 日本語の足腰を鍛えるって? 足腰は動作の基なので、日常用いる言葉のつかい方を高めるってこと? ということは、継続的な努力と訓練が必要なのか…? おぉ、そうか!ブクログのレビューか! 頑張れば日常生活の質を高めることにつながる? 確かに読みっぱなしより、拙くとも自分の言葉で書き残す意義を実感している私(質はともかく笑)。 短歌の世界では、何気ない日常の一場面に、選び抜かれた31文字が添えられただけで、イメージが豊かに膨らみ、その場面が色鮮やかに変わります。 言葉を大切につかうからこそ、何気ない日常が豊かになるのですね。 背景抜きの言葉を(詠み手が)どうつかいこなすか、(読み手が)どう解釈するかがポイントなんでしょう。俵さんの言葉は、幅広い視点、実体験に裏打ちされた繊細な言葉選び、言葉への深い洞察にあふれていました。 作品が生み出される過程(行為)で日々に彩りが添えられていく…。なるほど、結果よりも過程が大切かぁ。わかっちゃいるんだけどな…。レビューの言葉がさっぱり浮かばなくても、「血が通った心からの言葉」を紡がなくては…と思わされました。
78投稿日: 2025.06.05
powered by ブクログ日本語って綺麗。短歌は日常に優しく寄り添ってくれる存在なので、私も歌を詠む気持ちで、日常のふとした優しさとか美しさとかに気づいて暮らしていきたいです。
4投稿日: 2025.06.01
powered by ブクログ俵万智さんの言葉、に対する考察。非常に優れた、鋭い視点と期待値を込めた柔らかな視点をお持ちであり、久しぶりにサラダ記念日を思い起こすきっかけにもなった。早稲田大学の授業で、ほとんど出席していない、またはする気が起きない、講義の中で、俵さんがゲストとして来られる佐々木幸綱さんの授業は、朝から出席したのを覚えている。言霊について、だったし、それで論文も書いたくらいだったから、記憶はおそらく比較的鮮明である。 さて、「生きる」言葉と定義された俵さんの意図は、言葉は変わっていくということだ。例えば、話し言葉が、インターネット上の書き言葉に限りなく近づいていく。歴史上最も一般市民が世の中に言葉を発表していく、シェアしていく時代。 俵さんの子育ての気づきも、本当にレベルの違う視野だ。言葉を絵本を通じて覚えるという話ではなくて、想像力を働かせて、一緒に読み聞かせながら、その子供の気がついている世界を一緒に体験する。石垣島に移住されて、ゲームをやらなくなった子供が、俺が今マリオなんだよ、という言葉。言葉を意識して、その使い方に最新の注意を払うことで、正確に、意味のある伝え方をしていく。 言葉、を大事に、韻を踏むことを生業とするラッパー、マミーDとの対談も、おそらく早稲田つながりかなと思うけれど、とにかく秀逸。言葉の音、伝わり方、空気の振動をおそらく見ながら作っていく短歌は、ラップにも似ているところがあるのだろう。この二人がシンクロする部分があるとは、という衝撃。見た目も含めて。。そして、慶應幼稚舎、ジブラさんに続く。なんだろうね、この昭和な感覚は。 ツイッター、Xでのクソリプの考察も本当に面白い。拡散されていく過程で、言葉が勝手に意味を持ち始め、一概には言えない型、これは一概には言えないというリプライが来るのだが、当たり前のことを言っているに過ぎず、無意味、無視するに限る。自分のことを言っているパターン、私はこうですよという聞いてもいないテメーのことを言ってるだけ、主語決めつけ型、国民の相違みたいに言わないでほしいという反応には、私はそう思います、などの個人的主観である点を追記することがうまい手とされているが、などの反応がある。本当にそうだよね、と思うし、いかに無意味かがわかるので、一読して、またいつか見直したい。また、自分自身のコメントが、まさにそうなっていないだろうか、という点も気をつけないといけない。現実社会、ビジネス、家庭でもそうなっているリスクはある。 外国で働いてみると、染み入るものも多いなというか、そういうことを客観的にも捉えられていて素晴らしい。、、、をお祈り申し上げますは、祈ってないし、とか、、、の方で、、、であったり、、、界隈などの曖昧な表現はある意味で外国人には全く通じない。先日KYについて説明させてもらったが、本当に難しい。いい説明だったと外国人のみんなから言われたが、KYという言葉はすごく気になっていたそうだ。Reading the Air。なんだろう。空気は見えないよね、だから見えないものを見ているのがそもそも日本のカルチャーにはあり、見えないところに価値を見出してきた歴史がある。鳥居もフェイスバリューではなくそこに宿る神があってのプライスレスなものになる。 「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 この歌が、彼女を押し上げた。しかし、いいねは、いわゆる一般的にいいねをもらうFBとは違う。一人の向き合っている人からもらういいね、なんだよ。削りに削った文章の、本質的な部分はSNS的なものから対極にある。幸せを感じて、歩みを少しだけ、優しさを纏うような形で。本当に、言葉とは、人生とは、こうも素敵で儚いものか。そんな、俵さんの生きている言葉に頷き、やられた、と思いながら最後のページを閉じる幸せ。
5投稿日: 2025.06.01
powered by ブクログ言葉が無機物のような単なる道具ではなく,時間とともに変遷を遂げ,人によって見方が変わる,まるで生命体のように感じる.多くの言葉に出会うためには,それを操れる多くの人と出会うことなのだとよく理解できる.
1投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
梅田の紀伊国屋書店で、待ち合わせの時間つぶしで店内をうろついていたときに、背表紙を見て、どういうわけか衝動買いしてしまった。たぶん、「生きる言葉」というタイトルにひかれたと思う。「言葉」の本を読みたいと思ったのだ。 万智さんの本は初めて。たぶん、大ヒットした「サラダ記念日」のことを薄~く知っていた程度。特に短歌好きというわけでもないのに、どういうわけか買ってしまった。 「おわりに」の冒頭、本書を振り返って、万智さんが谷川俊太郎先生の言葉を紹介されていた。 ”「大好きな日本語と息子」の話だったように思う。そして「他の♀ホモサピエンスと大した違いはありません」”と見抜かれた・・・と。谷川先生の鋭い洞察力、確かにこの一言で、本書の特徴をほぼほぼ語り尽くされているように思う。 最初から、チビチビと小ネタを楽しむことができました。 ラップの世界・・・ある種言葉の使い方のプロなんだな~と改めてラッパーの方々をリスペクトできます。だけど相手をディするのでなく・・・という著者の意見に私も同感です。 クソリプ評論・・・おそらくこれで、溜飲下した人たくさんおられるのではないでしょうか。 マルハラ・・・知らんかった。私は本書を読むまで、何のこだわりもなくSNSに句読点多用していました。むしろ、そうすべきという正義感さえ持っていました。ハラスメントになるとはね~。時代は変わった。 ヒコロヒーさんって、そんな才能あるんだという、意外な新情報を教えて頂きました。 そして、「9 和歌ならではの凝縮力と喚起力」にきて、やっと歌人とよばれる万智さんらしい文章を楽しめました。紫式部、清少納言、和泉式部の三者の三種の文学についての、現代歌人の目を通した見え方。私は一番面白かったです。 総じて、谷川俊太郎さんのお言葉通りの読後感想です。
8投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ本の感想を伝える。好きな人の好きなところを言葉にする。そういうことができる人になりたいのに、なかなかアウトプットできないところがあった。伝えるという点で和歌はすごい。私が言葉にできないもやもやの輪郭を縁取ったり、たった三十一文字で物語の世界に連れて行ったりしてくれる。その和歌の達人・俵万智さんが日本語とどう向き合っているのか、教えてもらいたい気持ちでこの本を選んだ。 内容はラッパーや育児など多岐にわたる。一貫して感じたことは「言葉を発する時にはその先に誰かがいるんですよ」ということ。壁あてでもいいけど、やっぱりキャッチボールが面白い。そして今まで気づいていなかったボールをキャッチすること、受け取る誰かを想像して投げることが俵さんのような表現者への道なんだと思った。 昔の人が和歌で恋愛をしたように、色や匂いや感触や、そういうものを発するような言葉で、こういうところが好き!を言えるようになりたい。言葉との向き合い方が分からなくなったら、またこの本に戻ってきてヒントをもらおうと思う。
10投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ言葉って、本当に大事 伝える言葉 想う言葉 心からの言葉… いろいろな本を通して、 言葉の魅力を感じている
7投稿日: 2025.05.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
きっかけはXの俵万智さんの投稿だった。 「こちらの本の「クソリプ」について書かれた箇所を授業で扱ったところ、大爆笑で、授業後に10人ほどが『今日帰りに買って帰ります!』と言ってくれました。」(長野の国語の先生) これを読んだ瞬間に、電子書籍をダウンロードしていた。 この本を読むと言葉を愛する俵万智さんが身近に感じる。SNSやAIについてもかなり言及しているから、同じ日常の中で言葉を紡いでいる人なんだなと思える。 作品は副産物と思うまで詠むとは心掘り当てること(俵万智) 書いている過程を楽しみながら自分をよく知ること、それが主産物でありAIとの違い。 マルハラや界隈をはじめとする曖昧でクッションを好む若者言葉について、私もはてなを感じていたけど、 優しさにひとつ気がつく ×でなく○でかならず終わる日本語(俵万智) の一首を置いていくさりげなさが素敵だ。 『愛の不時着』のユン・セリの「私のことを忘れないでね」にリ・ジョンヒョクが「空から落ちてきた女を忘れられるか」のセリフ。私もなぜか覚えていた。 論点をずらした返事は、はにかみと思いやりとユーモアにあふれていると万智さんは語る。 まさに!万智さんの感受性アンテナが欲しくなる。 万智さんが私にくださった言葉 「クソリプを知る者はクソリプに勝つ」 これは全てに通じそう。 子どもが本を読まずにゲームに夢中だったら、親がスマホよりも本が楽しくて仕方ない姿を見せればいい。本を読むことや勉強することは、自分を知り、世界を広げることにつながることを子どもに教えていけばいい。自分の言葉で自分の背中で。 最後に一番心に残った歌を 最後とは知らぬ最後が過ぎてゆく その連続と思う子育て (俵万智)
88投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログみのりんさんのレビューで読みたい!と思いました。 タイトルの通り言葉についての話ですが流石、言葉のプロ。目から鱗の事ばかりでした。 本文には息子さんのお話もありましたが、中高時代はスマホなしの生活エピソードは逆に今の時代ではとても贅沢。と感じました。 短歌と伝統的なものをやりながらラップにも踏み込むなど前衛的な姿勢にも尊敬してしまいます。 SNSのクソリプ(ダメな返信)の分類も興味深い内容でした。 幸い、ブクログのフォロワーさんはそういう方が見受けられないので私も毎回、拙い感想を自由に書かせてもらえてます。
49投稿日: 2025.05.14
powered by ブクログ丁寧な言葉で書かれていて、とても読みやすかった。現代に蔓延る言葉にまつわる問題について、分かりやすく説明・解説がされており、なんとなく気になっていたことが解消された気がする。
6投稿日: 2025.05.10
powered by ブクログ読みたかった本!楽しかった! 濁音を気持ち悪いと思うこと、美学だなと思った。演劇好きなので、演劇のところも楽しかったし、クソリプのも面白かった! 俵万智さん愛の不時着めっちゃ見てるな……私もまた見たくなりました。 短歌を作る時のように沢山考えて、投稿すればSNSが素敵になるだろうな。 感想を短歌にしたかったけど、なかなか思いつきませんでした!残念!
8投稿日: 2025.05.06
powered by ブクログ言葉は使うことで広がる。育児の中で気づいたことや、NHK大河の話。サラダ記念日代表句の裏側。面白かった。
5投稿日: 2025.05.06
powered by ブクログ歌人の俵万智さんが言葉について考えた本。というと、美しい単語や豊かな感情表現の話がたくさん出てくるのかなと思ったけど、テーマは予想以上に多岐にわたっていた。ドラマのセリフとか、日本語ラップとか、AIとか。言葉を扱うプロフェッショナルが「クソリプ」や「風呂キャンセル界隈」について語ってくれるなんて、おもしろすぎる! もちろん短歌の話もたくさん書かれていて、俵さん自身の作品だけでなく他の方の作品もたくさん引用されている。掲載された短歌を読んで、こういう歌かな、とぼんやり想像してから俵さんの解説を読むと、世界がぐんと広がる感じがした。そうそう、そうだよね〜と思う解説もあれば、そんな読み方もあるのか! という解説もあり、短歌の奥深さに改めて気付く。 あの俵万智さんですら、あの超有名な「サラダ記念日」の歌について「気に入らない」と言う部分があるくらいなんだから、私が自分の過去作を読み返して頭を抱えたくなるのも全然変じゃないよね(もちろんそのときどきのベストは尽くしたうえで、ね!)。 【読んだ目的・理由】俵万智さんの短歌が好きだから 【入手経路】買った 【詳細評価】☆4.6 【一番好きな表現】氷山の一角というのは悪いことの描写に用いられるが、絵面としてはあの感じだ。世界に顔を出している短歌は小さいものだが、その水面下には人生の元手が隠れている。隠れているものが大きいほど、氷は輝く。(本文から引用)
9投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログ2025.05.04 20:40 読了のレビューをしますね。 まずは、この感想文をお読みください。 『俵万智さんの『生きる言葉』(新潮新書)は、現代社会における言葉の力とその重要性を、歌人ならではの視点で深く掘り下げた本です。スマートフォンやSNSが日常生活に浸透し、顔の見えない相手とのコミュニケーションが増えた現代において、言葉の使い方やその影響について考察しています。 本書では、恋愛、子育て、ドラマ、歌会、SNS、AIなど、さまざまなシーンでの言葉のあり方を取り上げています。例えば、子どもの素直な問いかけにどう答えるか、SNSでの言葉の伝わり方、和歌がコミュニケーションの中心だった「源氏物語」の時代から現代のAIまで、幅広いテーマが扱われています。これらを通じて、言葉がどのように人と人をつなぎ、時には誤解を生むのかを考察しています。 特に印象的だったのは、「言葉が拒まれるとき」という章で、言葉が通じない、あるいは拒絶される状況についての考察です。言葉が持つ力と限界、そしてその背後にある人間関係の複雑さを感じさせられました。 また、俵さん自身の体験や観察をもとにしたエピソードが豊富に盛り込まれており、読者にとって共感しやすい内容となっています。例えば、子育てを通して知った言葉の楽しさや奥深さ、ネットやSNS上で出会う予想外の反応など、現代人が直面する言葉の問題について具体的に描かれています。 全体を通じて、言葉の力が生きる力であることを再認識させられる一冊でした。言葉を大切にし、相手に思いを届けるためにはどうすればよいのかを考えるきっかけとなります。現代社会において、言葉の持つ意味や影響を見つめ直したい方におすすめの一冊です。』 実は、上の文はChatGPTに頼んで書いてもらった感想文です。 ChatGPTは、この本を読んではいませんが、ネットにある情報を源として感想文をしつらえてくれました。片やわたしは、この本を読み終わったものの、読了レビューを書くのに難航していました。この本から得られたことが多すぎて、頭も心も一杯で、まとまらなかったのでした。 俵万智さんは、この本の「10 そこに「心」の種はあるか」で、「言葉から言葉をつむぐだけなら、たとえばAIにだってできるだろう。心から言葉をつむぐとき、歌は命を持つのだと感じる。」と書いています。そして、「AIが1から100を生むのを横目に、自分は0から1を生みたいと思う。」とも書いています。 この本からもらったいろいろなことで、わたしの心には0から1が生まれかかっていました。でも、もらった気付きで実生活を眺めて自分の中に咀嚼するには時間がかかりました。気が立った状態で腫れ物を触るかのようにこわごわ眺めたり、それに疲れて全部忘れてしまったり。おそらく、この先もそんなことを繰り返しながら、少しずつ自分の中にこの本のエッセンスを落とし込んでいくのでしょう。 名作の文学作品を読み返したり、クラシック音楽を聴き直したりした時に、あれ? こんな表現あったっけ?とか、このフレーズは内声部でこの楽器が動いていたんだとか、新鮮な気付きを得ることがあります。おそらく、この本を読み返すたびにも、読み落としていた箇所に気付いたり、前と違う感じ方をしたりするのでしょう。この本は、そんな本だと思います。 言葉に関していろいろな気付きを得たいかた、ご自身の言葉や文章の盲点に気付きたいかたに、「生きる言葉」を皆さん自身が紡ぎ出すために、あらためて、この本をオススメさせていただきます♡ 歌人の俵万智さんの新書 2025,04.25 06:30現在。 7章まで読みました。読み進めるごとに言葉についての「いろいろなコト」をたくさんもらいすぎて、荷物を一旦下ろして休憩するかのようにレビューしています。 「いろいろなコト」とは、新たな知識だったり、単に知識ではない新たな気付きだったり、いつかのタイミングで気付いていたけど忘れてしまっていたことだったり、我が意を得たりと思ったことを更に深く説明してもらえたことだったりの「いろいろなコト」です。言葉を用いて日々レビューを書いているブクロガーの皆さまの心に響くことが「いろいろとアル」と思います。 言葉について丁寧に観察する姿勢をもらえたこの本のおかげで、生活の端々のことや周りの人々のことも丁寧に見つめることができるようになった気がします。 今後も何度か読み直したくなるだろうな、という予感を持ちながら、読了前の箸休め的にレビューさせていただきました。取り急ぎ、強くオススメいたします♡ 目次 はじめに 1 「コミュ力」という教科はない 2 ダイアローグとモノローグ 3 気分のアガる表現 4 言葉が拒まれるとき 5 言い切りは優しくないのか 6 子どもの真っすぐな問いに答える 7 恋する心の言語化、読者への意識 8 言葉がどう伝わるかを目撃するとき 9 和歌ならではの凝縮力と喚起力 10 そこに「心」の種はあるか 11 言葉は疑うに値する
226投稿日: 2025.04.25
