
総合評価
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powered by ブクログ負の連鎖って怖すぎます。大なり小なり似たようなことはどこでも起こってるんでしょう。直木賞もらえても良かったと思いますけど、イマイチ何か足りなかったのでしょうかね。
0投稿日: 2026.01.25
powered by ブクログ東日本大震災の甚大なる被害を思い起こします 未曾有の大惨事となった3.11の悲劇を描いた作品となっていますので、PTSDに注意してください ここまで運に見放された主人公も珍しいのではないでしょうか 次から次へと悲劇か舞い降りてきます 何か違えばこんな結果にはならなかったのに、どうしてこうなったのでしょうか ボタンの掛け違いという言葉がここまで似合うなんて、本当に可哀想としか言いようがありません 人並み程度の幸福が欲しかっただけなのにね… 家族愛に飢えた人間の哀しい妄想が胸を打ちます 自分だけを頼ってくれて、自分がいなければ生きていけない そんな存在が現れたら手放したくないですよね その存在なら自分だけを愛して求めてくれるかもしれないのですから ずっと欲しかった家族というものを手にできるのかもしれないのですから
9投稿日: 2026.01.25
powered by ブクログ今さらながら東日本大震災のやばさ、しんどさに思いを馳せた 家族探して遺体安置所の巡るとか普通に心壊れる 家族亡くなった/亡くなってないでギスるの嫌だな お互い傷つける意思はないとは思うけど異常事態で心のバランスを保つの難しいから細かな気遣いが出来ないだけなんだろうな
0投稿日: 2026.01.24
powered by ブクログ震災のことを思い出すと、今でも心がザワザワする。 この物語は、その「ザワザワ」がずっと続くストーリーだった。 運の悪い人は、きっといる。 どこを、何を間違えてしまったのだろうと思いながらも、 子どもが懐く描写を読むと、根はきっといい人なのだと感じてしまう。 東京で経験した震災は、東北の震災とは比べものにならないほど軽いものだったと思う。 それでも、幼稚園に子どもを迎えに行ったとき、動転したママ友が私に赤ちゃんを託して姿を消し、しばらくの間その子を抱き続けていたことを思い出した。 混乱の中で見える人の弱さと、 それでも差し出される警察官たちの優しさ。 その一つひとつが、静かに心に沁みる一冊だった。
0投稿日: 2026.01.23
powered by ブクログオーディブルで。工場で働き、質素な暮らしを続けている真柴亮。児童養護施設で育ったが、そのことに恨みもなければ、現状に倦んでもいない。淡々とした生活だったが、先輩に連れて行かれた飲み屋でトラブルに巻き込まれ、犯罪者となってしまう。そこへ東北大震災が起こり、逃亡の過程で第二の罪を犯す。子供を津波にさらわれた刑事が、彼を追う。真柴の逃亡先は、現在、警察に追われる身となってしまったことの元凶である(と彼が考える)、父親が入院している病院。彼は逃亡の途中で、震災の混乱の中、親とはぐれた子供と出会い、行動を共にする。 どれだけついてないんだ、真柴亮。彼の父親もまた犯罪者であるが、そうなった過程もまた、悪いことが重なった末の、災難といえるもの。なんで、こんなに不幸に見舞われるのか、同情しかなく、これ、彼が警察の発砲によって死んでしまうラストだったら嫌だなあと、ずっと思いながら聞いた。子供が彼になついた理由が、たぶんせんべいだと思うのだけど、いまいちわからなかった。
1投稿日: 2026.01.22
powered by ブクログaudible 。生まれる時からとことん運の悪い男。二つの殺人で警察に追われ逃げる男は北をめざす。そこには何があるのか? ネタバレになるので詳細は避けるが、とにかくこの人のミステリーは面白い。グイグイと惹きつけられていく。 図書館に予約していたが長く待ってるうちにaudible に登場した。
8投稿日: 2026.01.19
powered by ブクログもしかしたらこんな不幸の連鎖で、自分でも思いもよらない罪を犯してしまうこともあるかもしれない。 射殺された真柴亮さんの人生が悲し過ぎた。
1投稿日: 2026.01.18
powered by ブクログ切ない話。人間は運命に逆らえない。 主人公の少年は最後の最後で、心が満たされた と思うと、いくらかほっとする。 迫力のある作品でした。
1投稿日: 2026.01.18
powered by ブクログ東北の震災という未曾有の大災害の中、同時に連続殺人事件が発生してしまう。 連続殺人犯の青年は、決して人を殺そうとしていたわけではなかった。自分の欲のために動いたわけでもなかった。生まれてきた瞬間からあらゆる不運に見舞われた。 運が悪かった。自分は悪くないのに。どうしてこんなにも運が悪いんだ。 犯人のそんな子供じみた発言も、ここまでも悪運が続くと、この運をどうやったら覆せることができたのか、やはり運が悪すぎたとしか言いようがない。 運が悪かったのではない。誰が悪かったのでもない。自分がいつでも選択してきたのだと、最後は悟る。果たしてそんなふうに思えるのだろうか、自分なら。 あらゆる苦悩が詰め込まれたこの作品は、辛くて悲しい。最後には希望が残ったと思いたい。 たくさんの最愛を無くした人たち。生きるために前を向いていてくれたらと願うばかりだ。
24投稿日: 2026.01.17
powered by ブクログ2026.01.17 ストーリーには予定調和の感があり、コメントしない。しかし、登場人物の心情の描写には考えさせられること多くてよかった。公務に殉ずるということは家族よりも「仕事」なのかと思うと自分の仕事も辞めたくなる。家族を優先したい弱い自分がいるから。
3投稿日: 2026.01.17
powered by ブクログ東日本大震災直後の混乱した東北を舞台に、殺人犯の青年・真柴亮と彼を追う刑事・陣内康介、そして被災地で出会う人々を描く、柚月裕子によるクライムサスペンスです。震災で人生が狂った人々が、それぞれの事情を抱えながらも過酷な現実を生き抜き、逃亡と追跡の中で「正義とは何か」「人生の選択」を問いかける、重厚な人間ドラマが展開されます
9投稿日: 2026.01.14
powered by ブクログ成り行きで犯罪を犯してしまった青年が、逃走中に誤って警官を射殺してしまい、その銃を持って逃走する。東日本大地震にも見舞われたことから、当時の被害者の捜索活動も入り組んで内容をスリリングにしている。犯罪小説は警察が主人公のものが多いが、好みにもよるが犯罪者が主人公の方が面白いと思う。オーディブルで聴いたのだが、とても楽しめた。
90投稿日: 2026.01.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2011年3月の東日本大震災を題材とした小説とした小説との事で読んでみた。 震災の状況はTVで放送されていた事ばかりだった 直人くんは元々無口みたいだし 地震関係ないやん!?
1投稿日: 2026.01.08
powered by ブクログ工員として働く亮(りょう)は、ある時些細なことで犯罪に関わってしまいます。そんな彼が、東日本大震災が起こる中、様々な不運もありながら、ある理由から北に向かっていく物語りでした。 読みやすく面白かったです。私としてはただひたすら事件が起こってその後の顛末が綴られているだけのように感じてしまったところもあり、星2つの評価までといたしました。
1投稿日: 2026.01.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
苦手と言いながらまた借りてしまった。今作はまあ、スリリングでよかったんじゃないでしょうか。ラストはいろいろ気になりましたけど、(とくに直人くんがなぜ懐いたのか分からず仕舞いだったし)震災でいろんなものを失った人々の思いも描けていたと思います。 何をやっても裏目に出て誰も自分を必要としないと思って投げやりになる人って今の時代けっこういるんだろうな。ラストは作者も悩んだんじゃないかな。でもやっぱり殺さないでほしかったな。
1投稿日: 2026.01.05
powered by ブクログ生い立ちは選べなかった。犯罪を犯そうと思ってた訳ではない。かわすことが出来ず罪を重ねてしまった。そんな犯罪者どけど一度も会ったことのない父親に会いに行きたくてでも警察に追われていくのが切なくてたまらなかった。そして舞台は震災の直後の東日本。被災された方々の無念や悲しみ絶望にも思いを馳せた。
1投稿日: 2026.01.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
不幸を背負い込んでしまう人生と思って生きてきた真柴亮が最後に父親の愛情と、自分の弱さに気がつくことができたのは救いだったが、時は既に遅し。震災の悲しみややるせなさが全面に漂っている状態での事件は辛すぎた。直人が亮に異常に執着するのも不可解だったし、急に亮自身も直人に執着するようになって理解が及びなかった。無理やりな展開がとても残念。
7投稿日: 2025.12.25
powered by ブクログ一緒懸命に生きていた亮だったが警察官と半グレの2人を殺してしまう。生まれてから会ったことのなかった父親に会うため北を目指す。しかし、北は震災が起きていた。途中で震災で迷子になっている子どもと一緒に逃げることになって…。最後は想像がついてしまったが、やっぱりハッピーエンドになってほしかった。
3投稿日: 2025.12.25
powered by ブクログ東日本大震災当時の状況がよく伝わってきた。それを共有できる本としても読んで良かった。 読むことに熱中させらるストーリーではあるが、 殺人を犯してしまった亮の人生については、悲しすぎて読み終わって辛かった。 生きることに希望が見いだせるようなストーリーの方が私には向いていると思った。
4投稿日: 2025.12.23
powered by ブクログ震災のリアルな描写。警察や消防署の方で震災に遭われた方はこの小説のような状況が多かれ少かれあったのではと思うと頭が下がります。 そしてその最中の本人が意図していない殺人。悲し過ぎます。 救いや希望とは何なのか考えさせられる作品です。
2投稿日: 2025.12.22
powered by ブクログ震災の背中に殺人事件が起こったら…という設定は新しかった。 ただ、うまく言えないけど「東日本大震災」っていう圧倒的なリアルの災害の描写があるだけに、逆に「スナックで荒れまくる半グレ」、「なぜか自宅を特定して待ち伏せる半グレ」、「なぜか懐く男児」などなどが、非リアルで展開が無理矢理な感じもした。
1投稿日: 2025.12.20
powered by ブクログ初めての、柚月裕子さん。 地元の本屋で見つけ、表紙が気になっていたので借りて読みました。 2011年3月11日に起きた東日本大震災。 真柴亮がなぜ北に向かおうとしたのか? ずっと孤独だった彼は、ただただ真実を求め北へ向かうその姿は誰かに救われたかったんだろうか。 周りの人が少しでも真柴に手を差し伸べていれば、違った生き方ができたのかもしれないし、彼は「生きたい」と願っているのに…。 いろんなところに現れても危害を加えることもない。人柄として殺めるような人ではなかった。過ちは繰り返すとは言うけれど、すべてが「そういった流れに組み込まれてしまってる」と思い背筋が寒くなった。 人生の中で一部だけど報われないこともある。ただ真柴のようにそこまで自分の人生そのものが報われないのは結構辛い。少しでも一縷の望みが見えるような物語であれば良かったのかな…と。
25投稿日: 2025.12.16
powered by ブクログ東日本大震災を舞台に、とことん不幸な男とそれを追う刑事とそこに遭遇した子供の話だけど、煽り文の「震災がなければ、この人生は…」以前に、刑事側や登場する被災者たちの苦悩と葛藤に震災は必要だけど、本筋は地震前に工場の粗野なおっさんが半グレ相手にやらかさなきゃ済んだ話。地震関係ないじゃん! その後も半グレが逆恨みでナイフ持って住居の前で待ち伏せして襲撃するもそのナイフが半グレに刺さり死に、逃げた所で検問の警察官と主人公が揉み合った挙句の拳銃誤射で警察官自身を撃ち殉職…ってそれはさすがに展開として雑というかひどすぎる。筆致が違えば完全にギャグでしょ。なんで半グレのチンピラが未曾有の震災後にわざわざナイフ持って家の前で待って、しかもあっさり返り討ちになるのよ。「二人殺したから極刑」とかいってるけどこれなんか正当防衛じゃん。 少年は主人公の中の無垢さの象徴なんだろうけど一緒にこいつと暮らすんだっていうのも唐突すぎる。 あと、煽り文の「青年は人生を変えるために北へ向かう」って自分を捨てた(と思ってる)親父に会う為じゃなかったっけ? 描写力と可読性の高さでぶん回してるけど、ツッコミ所だらけだった。
2投稿日: 2025.12.16
powered by ブクログ非常に映像的で読み始めると止まらない。この作品もきっと映画化するだろうなと思いつつ読んでたけど、すごく悲しい物語ではありますね。
1投稿日: 2025.12.15
powered by ブクログただただ辛い。サスペンスで犯人にこんなにも感情移入してしまうとは。 一度狂い始めた歯車はどうにもならなくて、なんでこんなことになってしまうの…と悲しくなってしまった。 震災で失われた命、そして人によって奪われた命。 「もう誰も死んで欲しくない」という言葉が重く響いた。
64投稿日: 2025.12.13
powered by ブクログいつも読んでるうちにだんだん引き込まれる柚月さんのミステリー小説。今回も後半一気で読了できました。 東日本大震災がだんだん過去のことになりつつある今、”運命”に翻弄される一人の男の逃避行の中にあの悲惨な状況を蘇らせることで、リアリティを醸し出しているように思えました。
1投稿日: 2025.12.10
powered by ブクログただ切ない。 震災の中で起きた2件の殺人事件。 プロローグで結果を見せている為 凶悪犯の立てこもり事件を勝手に連想させられるが、最後まで立てこもり犯への同情ばかりが浮かんでしまう。 何故殺人を犯してしまったのか、 何故逃亡し続けてしまうのか。 動機を探る傑作長編。
1投稿日: 2025.12.02
powered by ブクログ柚木裕子さんの硬質な、男性が描いたようなピシッととした警察モノがやはり好きかも。救いはないけどでもやはり救いはある。本当に運のない、何もかもを生まれや世間のせいにしてきた疫病神に取り憑かれたような犯人だけど、最後に親の愛情を知って気付いた「すべては自分で選択して決断してきた結果」なんだということ。この真実に気づくには誰かに心から愛されて大切にされることが必要なんだと思う。柚月さんだからこそ描くことができた未曾有の悲劇的災害の中での希望と再生の物語。
6投稿日: 2025.12.01
powered by ブクログどこまで遡れば今と違った人生が歩めたんだろうか。どこか一つだけでも違ったら、こんなことにはならなかったのに。 きっと誰にでもある話。 3.11を舞台とした悲しい悲しいお話。
1投稿日: 2025.12.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
全体的に重く悲しいけれど、少し希望が見えるラストでよかった。 サスペンスだけど、震災時の状況もしっかりと描かれていて、大切な人を失った人・そうはならなかったけれども罪悪感に苦しめられている立場の人、の心理描写に引き込まれました。 最後に手紙がきちんと手に渡ってよかった。
1投稿日: 2025.12.01
powered by ブクログ人が平等であるなんて嘘なのだろうか。 生まれつき運に見放され、努力の甲斐も虚しく身を落としていく者の姿。 何かがほんの僅かでも違っていたら、全く別の人生があったのではないか。 この世の誰しもに救いがあってほしい。 そう願わずにはいられない。 震災の混乱の中起こった連続殺人事件は、どの人間の立場から見てもあまりにも酷なものだった。 丸ごと押しつぶされたような町に立ち尽くす途方もない絶望。 なぜ他の誰でもなく自分の娘が、妻が、両親が犠牲にならなくてはならなかったのか。 自然を前にした私たちの非力さに愕然とする。 どうしようもなかったのだと言い聞かせたとしても、生きている限りこの苦しみは続いていく。 やり場のない怒りをすべて抱えられるほど、私たちは強くはない。 心身ともに限界ともいえる逃亡生活の中で、見ず知らずの子どもに救われる真柴。 子どもとの未来を夢見られる逃亡犯は、 本当なら手に入れていたかもしれない幸福な生活を想像するも、人を殺したという現実が簡単に幸福を飲み込んでゆく。 殺人犯であり逃亡犯であるこの男を、心から責めることなどできなかった。 真柴のこれまでを運命だと一言で括るにはあまりにも切ない。 今までと違う人生を歩みたいと願う心。 自分は愛された存在だったのかを知りたいと願う心。 人は自分が慈しまれてきた存在だと感じた時、誰かの存在もまた慈しまれてきたのだと感じることができる。 父親との関係を求めて逃走を続けてきた真柴にとって、どこまでも自分との関係を明かさずにいようとする父親からの手紙は、一番残酷で愛あるものだった。 命の限りが目の前に迫っているというただ一つの事実が、真柴を動かし続けていた。 父親はいないと自らに思い込ませ、聞いていた姿とかけ離れた父の姿に悩み、戸惑い、最後は受け入れる。 酷い人生だったけれど、待っていてくれる人がいる、幸せだけを願ってくれる人がいるというその紛れもない愛情を信じることができた最後に、私たちも救われた思いがした。 震災直後の苦しみの中で、願いと祈りとに激しく心揺さぶられる物語。
5投稿日: 2025.12.01
powered by ブクログ確かに2人も殺してしまったし、1人殺してしまった時自首するべきだったのかもしれない、でも この逃亡者の生い立ちを考えると可哀想で逃げ切ってほしいとさえ思った。 甲野が1番許せない
0投稿日: 2025.11.30
powered by ブクログ東日本大震災の半月後におこった人質立て籠もり事件。 あの日、あの時、あの場所に居なかったら、どうなっていただろう。 誰もがふと考える事が、深く深く考えさせられる作品。 一つの選択がドミノ倒しように連鎖していく。 そのドミノは倒したのか、倒されたのか。 直木賞ノミネート作品だが、私の中ではこれが 直木賞!
0投稿日: 2025.11.30
powered by ブクログ第一章から理不尽に理不尽が重なっていくのだろうと少し重い気持ち。 働き始めて4年、真柴は正社員になれる希望が見えてきたところに、それを妬むどうしよーもない先輩に飲みに誘われ断りきれずに付き合う。そこから傷害の加害者になり、転がるように指名手配犯になってしまうとは・・・。真柴の転落ぶりが切ない。もっと愛情ある言葉のなかで育ったら、帰ることのできる支えとなる場所があったならと、あって当然のものがない辛さに今さら気がつく。 体育館に立て籠った真柴に、刑事の陣内はまわりの反対を押し切って生き別れた父の手紙を届ける。父の手紙を読み、暖かいもので心を満たして旅立てたことが救いだ。 真柴が連れ帰った子供なおとは帰るべきところに戻る。少しずつ言葉を発して、震災後のまだ先の見えないなかで父と二人だけでも明るく暮らしている。真柴はなおとの記憶となり、魂に宿り、幸せに生き続けることだろう。
1投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログ柚月裕子さんの作品には力強さの中にある緻密さや繊細さのようなものが宿る一言一句に惹き込まれてしまいます。本作もなかなかでした。 運命なのか、人生の歯車なのか。東日本大震災直後の東北を舞台に、選択ができないような生かされ方に翻弄されるままの真柴亮(22歳)が連続殺人犯となり、さつき東署の陣内康介が相棒の藤島とその犯人を追い詰めていくという話です。 逃亡犯となってしまった真柴はある人を探し会うため北へ向かいます。一方、陣内も震災で家族が被災します。果たして真柴は会いたい人のもとへたどり着けるのか。この捜査の特命班長に任命された陣内は、ある人を救い無事に事件を解決できるのでしょうか。 逃げる真柴と追う陣内の哀しみが交じり重なったとき、読み手の心境が揺さぶられる思いでした。 実際に震災時に、まるで被災地にいたかのような感覚をおぼえるほどの描写に没入し夢中になってしまいました。 大切な人を失い、会いたい人に会えなかった人たちに心を寄せ読みながら、震災後14年経った目の前の風景は、ある店内に響く青年たちの笑い声、お店の椅子を脚でぞんざいに扱う人などの姿が目にうつり、コントラストにやるせない物思いに耽ってしまいました。
1投稿日: 2025.11.28
powered by ブクログ二名を殺害して逃走している真柴亮(22)が、時を同じくして起こった東日本大震災の避難所の体育館で人質をとって立て籠っている、そしてSATに射殺されそうになっているシーンが冒頭。そこから、なぜ真柴がそんな状況になったかが語られていく。 真柴の暗転していく様と、随所に描かれている震災後の身内を亡くした人がそこら中にいて、それでも仕事をしたり、相手を思いやったり、行方不明者を必死で探したりする様子が追体験させられる、その二つが軸になった小説です。はっきりいって楽しいお話ではないです。でも、すごく読ませてくれます。深夜に一気読みしてしまったくらい。読み終わって眠れなくなるくらい、重たい何かを残していきます。 どこかで運命を変えるとしたら? 重たすぎるので中学校から。ある程度心が育っていれば小学生でもいける…かなぁ。少し成長してから読んだほうがいいかもしれない、と思う内容でした。
3投稿日: 2025.11.26
powered by ブクログ柚月裕子さんの作品は幾つか読んでるけど、どちらかというと映画というより2時間サスペンスのイメージ(虎狼の血シリーズは別ですが)です。この作品も、 設定が重いし、犯人の境遇も重い。「運が悪い」で片付けられてしまうが、最初のチンピラといい、巻き込まれた感じで不幸さを感じる。こういう境遇の人は少なからずいるんだろうなと思ってしまう。犯人の気持ち、東日本大震災、まだ春ではない、粉雪の降る季節、全てが重い話でした。 日本人は基本的に仕事人間なのはわかるが、職務を優先した主人公の陣内には、どうにも共感できない。
25投稿日: 2025.11.24
powered by ブクログ真柴の運の悪さは最後までどうしようもなく、、本当に「救い」のないストーリーに、何とも言えない感情になった。 直人がなぜあれだけ真柴に懐くようになったのも意味がわからず、、、唯一の救いは、陣内が真柴を理解しようとした点くらい。。。 震災でご家族を亡くされた柚月さんとしては、震災の残酷さ、非常さを伝えたかったんだと理解するものの、、、少し消化不良のストーリーでした。
31投稿日: 2025.11.23
powered by ブクログ良かった。個人的には、救いのない所に、救いが見いだせました。不運な人間だからこその最後の悟りに行けるのかと。ただ、ラストはもう少し盛り上げてほしかった。 柚月裕子の本を読んだの初めてでしたが、悪くない。でも、人物描写がぬるいというか、もう少し輪郭を出してくれると、もっと没入できるかと思いました。他の作品はどうなんですかね。。。
1投稿日: 2025.11.19
powered by ブクログ震災を扱ったクライムサスペンス 人質を取って立てこもった犯人を建物の外から見張るSATの描写から物語は始まる 震災の混乱に乗じて罪を犯した極悪人と思わされるが、順を追って見せられると犯人の真柴はたまたま犯罪を犯してしまっただけの被害者にすら思えてくる 真柴自身も、あのときああしていれば、こうしていなければ、自分は殺人などしなかったと振り返る とにかく「ついてない」人だったのかなと思うとやりきれない 読み終わったとき、犯罪を犯した犯人、その被害者、震災の犠牲者、いろんなものに思いを馳せた
1投稿日: 2025.11.19
powered by ブクログ読後が良いとは言えないが素晴らしい本であった。 改めて著者の筆力に脱帽する。 東北大震災をテーマとした本として女たちの避難所(垣谷美雨さん)の本と何となく似ているような感じがした。 但しストーリーは全く異なる。 人間、皆、平等だ、、、、などという綺麗事とは全くの真逆。 ちょっとしたきっかけから人生が予想外に展開してしまう。 最後の自分の人生を振り返る部分が心にしみた。 どうしてこんなことになってしまったのか、考えた。いったい誰を恨めばいい。娘を失った悲しみのあまり、自分に間違った父親像を植え付けた祖父か。車に轢かれた高齢者か。酒を飲んでいながら、車を運転した父親か。 甲野が店で半グレと揉めなければ、眉なしに恨まれることはなかった。眉なしが死ななければ、警察官を殺さずに済んだ。そして、震災が起きなければ自分は殺人犯にならなかった。 ここまで考えて、いや、として心でつぶやいた。誰のせいでもない。その時々で道を選んだのはっ自分だ。これは、なるべくしてなった結果だ。 18歳のときに父親を探すのを諦めず巡り着いていたら、祖父の言葉が違っていたともっと早くにわかったはずだ。父親が起こした事故や両親の離婚も、被害者も父親も母親も、それぞれにそのような行動を起こす理由があった。 店で甲野が半グレと揉めたときに逃げなければ、彼を死なせることはなかった。日常の些細な決断が、いまの状況に繋がっているのだ。震災があってもなくても、いずれ自分は同じような道を辿ったのだと思う。
3投稿日: 2025.11.18
powered by ブクログ「どこまでいっても不幸から抜け出せない」主人公の背負わされている理不尽や不条理といったものは東日本大震災での被災の全てを象徴しているかのようだ。 冒頭で、一般男性と警察官の計2名を殺害して逃亡する主人公にSATの出動からこんな感涙の物語が展開されるとは思わなかった。 自身も津波で両親を失った作者が描こうとしたのは「理不尽な目に遭いながらも必死に生きようとしている人」であり「他人を思いやれる心」だろうと思う。 社会派サスペンスとして、水上勉の「飢餓海峡」(タイトルからわかるように戦後の貧困という社会的背景があり、実際の沈没事件や大火をモチーフにしている)や後半の立てこもりの緊迫した場面では、映画アル・パチーノ主演の「狼たちの午後」を思い出した。 ラスト近くで主人公を追い詰める(救おうとする)刑事への妻の言葉、主人公が北に向かった理由、果たしてこの物語に救いは…
35投稿日: 2025.11.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【あらすじ】 震災さえなければ、この人生は違ったのだろうか?大震災直後に殺人を犯し、死刑を覚悟しながらもある人物を探すため姿を消した青年。自らの家族も被災した一人の刑事が、執念の捜査で容疑者に迫る。壊れた道、選べなかった人生――混沌とした被災地で繰り広げられる逃亡劇! ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆ 一気読みでした。 父親に捨てられ、母親と祖父には先立たれ、天涯孤独で生きてきた青年・亮があまりに不憫すぎる。そして東北を襲ったあの震災。私にとってはテレビの向こうの話だったけど、あのとき、沢山の人が絶望の淵に立たされていたはず。 刑事・陣内のセリフ「俺たちだけじゃない。誰もなにもできない。自分で泣き止むしかないんだ。」がずっしりときた。一生の中では、どうしようもないときが必ずある。支え合える相手がそのときいないかもしれない。覚悟をしておかなければいけない。 ただ、亮はこの絶望の最中で初めて、支え合えると思える相手を見つけたのでは?その一筋の光が救いにならんことを。あの震災で被害にあった皆さんが、どんなに小さな光でも、救われる思いをしたことを願いたい。
25投稿日: 2025.11.13
powered by ブクログあの該当者なしだった直木賞の候補作だったうちのひとつ。 やっと予約が回ってきました(^^) なんだか急に本がバタバタと届いていて、 読まずに返すことになりそうかなと思いましたが どうにか読めました(・_・; 読めてよかったです(^^) これは1人の逃亡者の物語であり 東日本大震災の物語でもありました 生まれながらにして不運を背負っているような主人公真柴。 先輩の喧嘩に巻き込まれ、会社をクビになり、警察に捕まってしまいます。 そこから、次から次へと不運に不運が重なります、、、。 真柴に悪意があるわけではないのです。 ただ不運に巻き込まれているのです ほんのちょっと違えば、別の未来があったのです。 真柴は思います あの時ああしていれば、、、 いや、もっと前のあの時からやり直せれば、、 、、、いったいどこまで遡っていけばいいのか。 東日本大震災直後に起きた事件であり、真柴は震災の混乱の中逃亡を続けます。 それを追う警察官の陣内、息子を探す村木、真柴と出会った人、どの人も辛い思いを抱えています。 いきなりのことに混乱し、失ったものの大きさに嘆き悲しみ、明日以降どうしたらいいのか途方に暮れています そういった人々の思いや、変わり果てた街の様子などが生々しく描かれていました。 柚月さんもご両親を震災で亡くしているそうです。自身とも向き合い、被災された方々とも向き合わなければ書ける作品ではないなと感じました。 逃亡を続ける真柴がたどり着いた答えを読んで欲しいです。そしてその逃亡の結末も。 賛否分かれると聞いてましたが、、 なるほど。 私はすいません、星4で。
106投稿日: 2025.11.13
powered by ブクログ大地震に襲われた東北。トラブルに巻き込まれて傷害事件で拘留、震災後処分保留で釈放されるが図らずも人を殺めてしまい逃亡する真柴亮。震災で娘が行方不明となるが、事件捜査のために娘の捜索に加勢出来ず親族に非難される陣内刑事。震災で妻と親を亡くし、幼い一人息子の生存を信じて探し続ける漁師・村木圭祐。彼らの運命はいかに…? もしも震災の最中で殺人が起こったら?しかも故意ではなく不可抗力による殺人で…という設定。 フィクションだが東日本大震災を真正面から扱っている。最愛の人の行方を探すことよりも職務を優先せざるを得ない警察官の葛藤や、心身ともに疲弊して感情のコントロールができない被災者の様子がエモーショナルに描かれている。もしも自分が同じ立場だったら…と考えると胸が痛くなる場面も多々。 逃走劇という点では、先日読んだ『正体』と似ているが、逃走犯の魅力においては、あちらに軍配が上がる。あまりにも踏んだり蹴ったりで不運過ぎる人生の真柴亮。理不尽過ぎる。はたして“救い”はあったのだろうか? 以下2点がマイナスして評点を下げた。 •登場人物(特に警察)が多すぎて煩雑 •幼児がなぜ見ず知らずの彼になついたのか?釈然としない 週刊文春ミステリーベスト10 14位
49投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ図書館で借りた本。 立てこもり犯が射殺される場面から始まる。やるせない話。会社の先輩に無理矢理連れて行かれた飲み屋でタチの悪い連中に絡まれ、逃げられずに警察のお世話になってしまう。そのまま震災にあい、混乱のまま一樹的に釈放されたが、ナイフで逆恨みで襲ってきた相手を逆に刺し殺してしまう。逃亡中に警官も揉み合ってて射殺してしまうが、震災の混乱で逃げている時に小さな少年と出会う。
0投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ作者の柚月さんは先の震災でご両親を亡くされました。それを踏まえてこの作品のインタビュー記事がありますので、ぜひ参考になさってください。 ···································································· 『東日本大震災のあの日で止まったままの時があり、一方で、またそこから流れ始めた時もある。そんな〈ふたつの時間とふたりの自分〉を生きてきた気がします。震災の体験をもとに、作家として今の自分に何が書き残せるのだろうかとの思いが常にありました』 自身も震災による津波で、実家の両親を喪った柚月裕子さん。あの日の痛みと真摯に向き合いながら執筆を続けた今回の候補作は、大震災発生直後の東北を舞台に、殺人を犯したある青年の逃亡劇だ。 主人公の真柴亮は、町工場の工員として働く二十二歳。彼は、同僚と行ったクラブで、半グレとの喧嘩に巻き込まれ勾留されてしまう。だが、直後発生した震災により処分保留で釈放されることに。 『作品の構想は十年以上前からありましたが、自分が思っていた以上にメンタル的につらい部分があり、物語を冷静に俯瞰することが難しかったですね。そんな中、震災から八年後に訪れた岩手県の釜石市で、成人式を迎える若者たちの笑顔に触れたんです。私も前を向いて歩き出さなければと、執筆する背中を押してもらえました』 真柴は、ある一通の手紙を手に、北へ向かおうとするが、ひょんなことから半グレの仲間や巡回中の警官を殺してしまい、追われる身となってしまう。その途中、家族とはぐれたらしき直人という子供と出会って――。 『私がこれまで一貫して取り上げてきた小説のテーマには、世の中の不条理や理不尽があります。震災のなかにそれが現れていると痛感しました。震災を通して自分が何を考え、感じたかを描きたかった。自分が表現したいものを主人公の真柴に託しました』 作中には、津波や遺体安置所の生々しい描写がある一方で、真柴を追う刑事・陣内康介にも、柚月さんの思いが詰まっている。陣内は、震災で一人娘が行方不明となっていた。妻とともに娘の捜索に向かいたいものの、真柴を追うという職務との間で懊悩することに……。 『人にはそれぞれの役割があります。今ここで自分は何をすべきかを考えなければいけないことを震災から学びました。けれども実行するのって難しいことなんですよね。そんな葛藤を陣内という人物を通して描きました』 幼い直人を連れて逃亡を続ける真柴は、一体どんな秘密を抱えているのか。陣内はそんな彼の不幸な生い立ちを調べあげ、事件の解決の糸口を探っていくことになる。 過酷な運命に翻弄された二人が、最後に導きだした答えとは――。
1投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ亮、自らの人生をどこまで遡ったとしてもいずれ自分は同じような道を辿ったであろうとの思い、どうなんだろう。あの日あの時あの頃、あの道を歩まなければと、俺なんぞも後悔しっぱなし。でもって、いま現在でさえ惑い、道を違えていると感じつつも正せぬ自分がいる。困ったもんだ。後悔先にただすだの覆水盆に返らずだの、知れたことなんだけどなぁ。と、なんとも気の毒な亮に対して我が身を振り返り、同調しながら読了する。とはいえ、人を殺めたとしてもあの親子は共にあまりに大きく判断を怠った。君らの心情を許容できる世間であると信じたい。
1投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
罪を犯してしまった。でもこの震災のドサクサでやり直せないだろうか。 だって殺意があったわけじゃない。結果こんな事態になった。 ツイテナインダ。 気持ちはよくわかった。だから悲しいね。
0投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログ時は東日本大震災……………… 微罪で拘留されてた男が釈放され……………… 自由の身になったんだが……………… 運無く?間も悪く?事件を起こしてしまう。。。 そして逃亡者となり目的があり北へ向かって! ラストまで一気読みしましたねぇ 切ない救いない話しながら自分に置き替えて読んだ。 俺も同じ過ち犯すかもなぁ。。。なんて考えた^^; 実際、その場その人でなければ分からない事。 改めて《神さま》はいてません(^^)
17投稿日: 2025.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
亮がただただ可哀想でならなかった。生まれてから、苦労の連続。親に捨てられたという思いで、親しい人もいなくて、正社員になれそうな矢先に暴力事件に巻き込まれて、そして…と、物語が展開していく。 不幸な人生を呪い、いったい誰を恨めばいい、と自分に問いかける。最後亮は、「誰のせいでもない。その時々で道を選んだのは自分だ。これは、なるべくしてなった結果だ」と思い至る。気持ちを変えて償おうと思った矢先に発砲されて、射殺されてしまった。しかし、最後の最後に父親の思いがわかったことが救いだった。 震災時のリアルな状況、被災者達の心にもふれ、とても考えさせられる小説だった。ぐいぐいと読まずにはいられない柚月さんの筆力に圧倒された。
2投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
バッドエンドすぎる 面白いのは面白かったけど、犯人があまりにも不憫すぎて悲しい。死なないでほしかった…
1投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログ主人公がひたすら不憫だった。 桃鉄で言ったらキングボンビーがずっと憑いているような。 なおとがいつか地震とそれからの数日間のことを思い出すことがあったときに、辛い記憶だけじゃなかったらいいなと思う。 東日本大震災と犯罪を絡めるの、ものすごくヘビーだった。でもこれを読んでまた、突然家族や生活、環境などを奪われてしまう恐ろしさを感じたし、相次ぐ災害に対して自分にできる支援をしようと改めて強く思った。
1投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ泣きながら読んだ本は初めて。描写の細かさが、震災後、常磐道を北上していった時、無人の農村を抜けて行く時の悲しさと無力さを思い出した。 亮が心が穏やかであったと祈りたい。
1投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログ東日本大震災の渦中に起こった殺人、という題材。 警官の視点と犯人の視点が、交互に出つつ、さまざまな人間模様が描かれる。 面白くないことはないのだが、柚月裕子作品であれば、もっと面白いのあるよなあ、という思いを持ちました。
1投稿日: 2025.10.15
powered by ブクログ運がいいとか、運が悪いとか、 人はその都度、喜んだり、悔しがったり・・・ まして、どんな家庭に産まれ育つかは、本人の選びようがない。 両親が離婚してどちらの親も頼れない子供も現実にいる。 亡くなってから顔も知らない実の親を知ることも。 家族も色々な形がある。 真柴亮の人生を知るほど、胸が痛くなる。 やること全て裏目に出てしまう、まさに運が悪い。 東日本大震災で、家族を亡くした人の辛さ、無事だった人の辛さ、津波での、定規を引いたようにくっきりと分かれた被災の区分。 読んでいて、当時のニュースや映像が浮かんできて、胸が締め付けられる。 真柴をなぜか慕う直人には、子供の清らかな目で真柴の心のうちが見透かせたのかもしれない。 警察関係、自衛隊の方々の、自分の家族より仕事を優先せざるを得ない立場、とてもありがたく、申し訳ない思いだ。 著者自身も東北で震災により家族を亡くされていると知った。 だからこそ、登場人物の一人一人がとてもリアルで、逃亡するルートも臨場感たっぷりだった。 今なお、避難中の方も、行方不明の方も、家族を亡くされ悲しみから立ち直れていない方が大勢いる。
58投稿日: 2025.10.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
柚月裕さんの物語に出てくる刑事はいつもなかなか陰りのある人物ばかりで今回も東日本大震災の地震と津波による被害地で活躍する刑事として登場する。未曽有の災害で自身の娘が行方不明となり、そんな中で発生する殺人事件。娘も探したいが公務員として刑事として一個人の行動は許されない。憎むべき容疑者は震災で暴行事件で拘留中だった青年を釈放してしまったその彼である。しかしその彼にも過去があり事情があり、そして向かうべき場所がった。その一方で漁に出ている間に両親を、そして妻を、そして妻と同行していた一人息子を亡くした男がいた。いや一人息子だけが遺体が見つからない。もしかしてらどこかで生きているのでは? 三人三様の場面が切り替わりながら進められる物語はずっと緊迫したままで、また容疑者の過去はどこまでも救われない。負に次ぐ負のサイクルでどこまで行っても不幸しか巡り合えない人生の人がいる不条理が描かれており実にやるせない。そんな彼が北を目指して逃亡するには訳があった。というところからつけられたタイトルがまんま過ぎて、なんか逃亡者はみんな事情はどうあれ北へ向かうのが常套みたいになっちゃっててなんだかなーって思う。せっかく煮詰めた登場人物それぞれにいい味付けされているのにそんなオチを持ってくるの?って現実にありえな過ぎる結末でドン引きした。 いや、それはないwww まぁプロローグで分かっていたけど、そこはひねってそう来たかってやってくれよって思う。あまりに切ない。そして安直過ぎてこんなつまらない作品書く人だっけ?ってちょっと失望した。
4投稿日: 2025.10.13
powered by ブクログ柚月裕子ファンとしては待ちに待った一冊。東北を舞台に描かれるスリリングなサスペンスはやはり期待を裏切らない。サスペンス好きな方には柚月さんの作品がおすすめです。
0投稿日: 2025.10.10
powered by ブクログ冒頭でバッドエンドが予想されるシーンから始まり、運命が先細りしていくように結末に向かっていく中、物語がひっくり返るようなどんでん返しがあるわけでもなく、ストーリー自体は切なさを感じるだけであった。しかし舞台となる震災直後の現地の描写や社会の雰囲気、被災者の心理描写が生々しく、当時の雰囲気が伝わってきた。当時は自分も被災し、家族と連絡が取れない中で、任務を遂行しなければならない立場に置かれたため、この本を読んで色々と考えさせられた。結果家族の無事を確認でき、この登場人物と比べると自分の被災は足下にも及ばないが、近しい人ではないにしても仲間の家族が亡くなったり、本人が亡くなる中、公か私かを自問自答したことを思い出すリアルな描写であった。
16投稿日: 2025.10.09
powered by ブクログこれはツラい…。つらすぎます。 東日本大震災が背景の物語なのですが、震災時の想像を絶する描写が読んでいてとても苦しくなりました。遺族の方々はとても読めないと思います。家族を失った悲しみだけでなく、家族が生き残ったとしても、なぜ自分たちが生き残ったのかと自問自答する被災者たち。 そういった非日常の中で起こる事件。先が気になり一気に読みました。あまりにも犯人が報われないのですが、ラストの優しさに読者はほんの少し報われるかな…。
16投稿日: 2025.10.07
powered by ブクログプロローグを読んだときから、切ないラストになるんだろうなという予感を携えたまま、本当に救いがあったと言えるのか、直人くん胸の内が明かされる日が待ち遠しくもなりました。震災の直後に、こんな事件が起きたら、怒りの感情が蔓延しそうだけれど、そういった描写はなかったので、それも1つの救いかもしれない。 2025/8/14読了
1投稿日: 2025.10.07
powered by ブクログ救われない、ちょっとした選択ミスやズレから歯車が狂っていく感じ。あの時こっちを選んでいたら、あの時もう少し頑張って向き合ってたら、そんな場面が悉く悪い方向へと進んでいく。亮自身が悪い自業自得な部分と生まれた時からの運命、与えられた不利な人生。かわいそうな部分もあった。最期に父の真実を知れたのは幸か不幸か。もう少し早く、知ることができていたらここまで残念な結末にはならなかったのにな。
2投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公の真柴亮は22歳。そんなに不運が重なるものか、しかも事の発端である父が起こしたひき逃げ事件も、偶然が重なって起きたものだった。同情したくなるが、真柴自身が思いがよぎった、とあるように、とはいえ、偶然の上にも、自らの選択があったのでは、というモヤモヤも。逃走中に出会った幼い男の子が、何を感じて、何を思って真柴と行動をともにしたのか分からないが、真柴はどこかで男の子と暮らしたい、という思いを大きくしていく。極限状態とはいえ、このあたりもモヤモヤする原因かもしれない。それとも、揺れ動く気持ちを現していたのか。
11投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すごく評価が高かったが、意図せず2人も殺してしまう事ってあるのかなと思ってしまった。 こんなに思い通りに行かなすぎる人生ってあるのかな。もっとなんとかなるだろう…。
1投稿日: 2025.09.25
powered by ブクログこんな悲しい人生があるのだろうか。真柴 亮、真面目に生きてきたのに、偶然にも二人を殺し、逃亡者となってしまった人生。 哀しすぎる。
1投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログ揉み合った、はずみで、二人が亡くなってしまう。 なんて、不幸で不運な成り行きなんだろう。 親がいない、経済力がない、自分ではない、抗えない力に押しつぶされてしまう、やり場のない憤りをどこに向ければいいのか。 余韻の残る一気読みでした。
0投稿日: 2025.09.20
powered by ブクログ思わぬ過ちから逃亡者となった青年と、震災という現実の中で彼を追う刑事。 それぞれの立場から描かれる「生きること」への必死さに、読後もしばらく思いが離れなかった。 後に著者自身が震災でご両親を亡くされ、「正面から向き合った作品」と語られていることを知り、物語の一つひとつの描写がより重く、深く響いてきた。
2投稿日: 2025.09.20
powered by ブクログ読書記録25-44 『逃亡者は北へ向かう』 第173回直木三十五賞ノミネート作として読んだ一冊 東日本大震災の混乱の中に起きた事件 逃亡者と追う刑事 災害という過酷な運命と それぞれの家族への想い そこに生きる意味を見いだせるのか? 読みながら津波の描写に 心臓が強く早く打つのがわかる 画面の向こうでしか見たことがないけれど あの津波の恐ろしさを 文字でフラッシュバックさせるほどの 作者の筆力に感服 #本好き #読了 #부엌독서실 #本のある暮らし
4投稿日: 2025.09.20
powered by ブクログ切なかったぁ〜 父は、ひどい男だったと祖父に言われ続けて育った青年。 もらわれ事件の直後に震災が起きる。 そこから巻き起こるさらなる事件。 母親が早くに死ななければ、こんなことにはならなかったのでは… 父ともっと早くに会えていれば…とか色々考えてしまっても、選択してきたのは自分だと最後には考えていたけれど、やはり、そんな状況の中、他の選択がそうそうできただろうか… 運が悪いとしか、言いようがない。 そんな状況でも、小さい子のことを気づかえる優しい心を持った青年だったのに… なんとかならなかったのかと思わずにはいられない。
1投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログhttps://carinweb.isu.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&KCODE=UTF8&OAL=BD10807019&i=1758079440239
0投稿日: 2025.09.17
powered by ブクログ震災直後の被災地を舞台に、逃亡者・刑事・被災者、それぞれの視点が重層的に描かれ、冒頭から一気に引き込まれる。混乱や人々の苦しみ、緊迫感が生々しく伝わってくる。 自らも被災者でありながら市民を守らねばならない刑事、望まずして逃亡者となった青年。状況は違えど、望まぬ境遇に打ちのめされそうになりながらも前を向き、進もうとする姿に胸を打たれた。 もし、どこかで違う選択をしていたら違う結末になっていたのか。考えても仕方がないと分かりながら、どうしても考えずにはいられない――その感覚に強く共感した。 どの登場人物にも感情移入でき、物語に深く入り込めるのは、やはり柚月裕子さんの作品ならではだと思う。読後も深い余韻が残る。
17投稿日: 2025.09.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
柚月裕子さんの作品は切なくて涙が出るミステリーも多いけど、これもその一つ。 後半は苦しさから解放されたくて急ぎめで読む。 直人のことを思うとつらくて涙が出た。 最後にあの手紙を読んで、そして何より直人という大事にしたい存在に出会えてよかった。 それが救いなんじゃないかな。 どんな時も味方がいる。俺もその一人だ。 直人は絶対に忘れないと思う。
0投稿日: 2025.09.11
powered by ブクログ東日本震災の直後に殺人を犯してしまった真柴。 彼にはどうしても会いたい人がいた… 逃亡する中で、さらに警察官も誤って殺害してしまい、追われる身に。それでも、真柴は北へ向かう。 一方、刑事の陣内は津波で娘を失いながらも、ひたらすら真柴を追う。 序盤、何人かのパートで展開し、登場人物も多いので、物語にのめり込みづらかった。 中盤で人の繋がりが見えて来た辺りから、一気読み。 津波で流された病院にいる父親に会いたい一心の真柴に心を揺さぶられる時も。 あの震災時、誰もが不安で、誰もが愛する何かを失い、絶望でしかなかった時に、子供の時に別れたきりの父親に会えるかもしれないというのは、真柴にとって、人生でたった一つの光だったのかもしれないと感じた。 直木賞候補作だったが、残念ながら受賞ならず。 強いて言えば、心にズンと響くものが足りなかった。 このテーマならば、もっと重厚な作品になった気がする。
34投稿日: 2025.09.11
powered by ブクログ逃亡者は北へ向かう 柚木裕子さん 東日本大地震のとき、 誤って人を殺してしまった青年のお話。 運が悪い。 生まれた時から不幸。 なんとも、悲しい。 あの時、飲みに行かなければ、、、 地震がおきなければ、、、
0投稿日: 2025.09.08
powered by ブクログノンフィクションでありながら、東日本大震災当時の状況や被災者の心情がリアルに描かれている。被災者一人一人の当事者目線での描写に、読み進めるのが苦しくなりながらも、これは読まなければならない物語だと感じて一気読みしてしまった。三者の視点からの物語の進め方や、多くの人を巻き込んだ壮大な展開には驚かされた。 自分を大切に思ってくれる人の存在を自覚することが、生きる力になる。
1投稿日: 2025.09.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初から悲しい結末しかないとわかっていて読み進めるのは辛かったですが、どこかで救われてほしいというかすかな期待も。 警察に捕まったほうが楽だと思ってしまいますが、亮を北へと駆り立てたのは 「いやだ、こんな人生のまま死ぬのはいやだ。なにもわからないまま、この世を去るのはいやだ。 俺は誰かに愛されたか。誰かに求められ、必要とされたか。俺はこの世に生まれてよかった人間なのか。それがわからないまま死ぬのはいやだ。」 という気持ちなのでしょう。 父親からの手紙が読めたことが、せめてもの救い。 「自分が人として愛しまれたと感じたとき、いままで出会った人たちも誰かに愛しまれている人間だと思える。」 今日1日を大切に生きよう、そんな気持ちを新たにしました。
5投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログ運命とはいかに残酷なのだろう 1人の男の家族を思う決断が その後の大きな悲劇となってしまった 亮の結末としては、これが1番よかった と思う。直人君に沢山の幸あれと思う 優しい人間が、思わぬ出来事で犯罪者にならないといけなくなる様な物語を読む度に心が痛む事がある、決して犯罪者を擁護する事は出来ないが、犯罪者を生み出さない為に何か出来る事が誰しも生活している中にあると思う。自分の行動が誰かを傷つけていないか?誰かを救える事ないか? それぞれが自分の立場に置き換えてゆっくり考えれば社会は変わるのだろうな。 非常に心の痛むヒューマンミステリーでした。柚月裕子作品いつも泣かされちゃう
4投稿日: 2025.09.05
powered by ブクログ人生、運もあり不運もある この作品を読みながら、嫌な気分になったのは私だけだろうか いつかはこの気分から解放されるかと思って読み進んだが 冒頭、主人公を酒を飲みに無理矢理連れて行った甲野の行く末は?
1投稿日: 2025.09.04
powered by ブクログさすが柚月さん、ぐいぐいとストーリーが進み、止まらない。 でも、読めば読むほど、主人公の置かれた過酷な運命に悲しくなる… 早く終わってほしい、なんとか救いを… と思いながら読破。 心はちゃんと相手に言葉で伝えないと伝わらないんだなぁ。こんなに愛されてたのに。切なすぎる。
9投稿日: 2025.08.31
powered by ブクログ読んでいてあまりの運の無さに切なくなった 誰でも誰かには愛されているから、悲観的にならないでほしいと思える本 タイトルはなんだかちょっと違う感ありましたね
1投稿日: 2025.08.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
生まれた時から不運が続いていた。だが亮は最後どれもがその時の自分の判断の結果と悟った。どんなに不条理でも決断したのは自分、それが辛かった。震災や父、など不運に遭いながらも希望を見つけたがそれも手にできるか、、、最後の結末も悲しかった。
49投稿日: 2025.08.28
powered by ブクログ柚月先生の新刊 4時間で一気に読んだ 悲しくて 最後は祈るような気持ちで でも シリンダーが引かれて 亮は人生を終える 父の本当の気持ちを知り 直人との心のつながりを感じてよかった! 震災の現場の描写が生々しかった 忘れてはいけないと思う
3投稿日: 2025.08.25
powered by ブクログ図らずも殺人を犯した真柴、それを追う刑事陣内、真柴と行動を共にする子供の父親の視点から物語が進む。震災を背景に、読者は「神の視点」で状況を把握でき、もどかしかったりハラハラしながら一気に読んだ
3投稿日: 2025.08.25
powered by ブクログ序章を書き過ぎたのでは?それが残念に思えた。 それぞれ、少しずつタイミングがずれていたら、好転のチャンスもあっただろうに。 直人の人生に、どんな影響を及ぼすのだろうか。
19投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログ主人公の真柴亮(22)は、誕生してからというもの、常に幸せとは無縁の人生を送ってきた。 生まれたと同時に父親は失踪し、母親も2歳の時に亡くなり、亮は児童養護施設に送られることになる。 亮が18歳の時から働いている工場では、4年経っても寡黙で孤独な亮に親しい友人はいなかった。 ただ一人声を掛けてくるのが甲野だったが、彼は酒癖の悪いこともあり、周りの人たちは極力避けていた。 そんな甲野から、話があるから一杯付き合えと声を掛けられ、飲めない亮はイヤイヤ付き合うことになる。 訪れたキャバクラで半グレ2人組を相手に河野がトラブルを起こし、1人に怪我をさせてしまう。 後日、半グレの片割れから理不尽ともいえる逆恨みで暴力を振るわれた亮は、不可抗力で彼を刺し殺してしまう。 殺人容疑で逮捕された亮は警察に勾留されていたのだが、東北大震災が起こったために検察の指示で留置場から一時保釈となる。 自宅のアパートに戻った亮は、ポストに投函されていた1通の手紙を手にする。 その手紙を読んだ亮は、何としてでも北へ向かうことを決意する。 ここから亮の必死な逃亡が始まり、途中で警官をも殺して拳銃を奪う。 山中を彷徨っていると、廃屋に潜んでいた幼い少年と出会う。 亮は無視して立ち去ろうとするのだが、少年は必死に亮にしがみ付いてくる。 仕方なく亮は、殆ど言葉を発しない少年を共にしての逃亡となる。
17投稿日: 2025.08.19
powered by ブクログお父さん、死期を悟り息子に手紙 なぜ、もっと早く息子への想いを伝えてくれなかったのか なぜお母さんは幼い亮を遺して亡くなったのか、なぜ祖父は孫に愛情たっぷりで育てなかったのか なぜ喧嘩に巻き込まれたのか なぜ人を殺そうと思わなず殺めてしまったのか あまりに残酷
2投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
乳児院で、ミルクだけを与えても 乳児は育たなかった。赤ちゃんが育つには、食事だけではなく、周りからの呼びかけなどの関りが必須であった……というようなドキュメンタリーを見た覚えがある。 亮のように周りからの愛情を受けることなく育ったら……、周りから必要とされることもなく日々を暮らしたら……、自己肯定感の低い、幸福感の低い人間になるんだろうな。直人になつかれて、初めて前向きになったような亮の姿にそんなことを感じた。
1投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すごく印象に残る一冊だった。 3.11の直後に殺人事件を犯し、出会った子供を連れて逃亡する真柴。 未曾有の災害で自らも被災者となりながら、職務を全うする警察官達。 彼らが行く先々で出会う被災者達。 特に震災に関する描写は生々しく、読んでいて苦しかった。 刑事の視点と逃走する真柴の視点が入れ替わりながら話が進み、ひたすら緊迫した状況が続くので、先が気になってどんどん読んでしまった。 真柴がこうなってしまったのは、彼の不幸な生い立ちももちろん関係しているだろう。 でも、運が悪かったで済ますのではなく、今こうしているのは彼自身の一つひとつの選択の結果だったということに真柴も気付く。 幸せになるのも、不幸になるのも、どんな人生を歩もうとそれは自分が選んだ結果なのだから。 自分に恥じない生き方をしないといけないなと感じた。 何より、刑事の陣内の様子に心打たれた。 震災直後、彼のように逃げずに立ち向かっていた人がたくさんいたんだろう。 頭が下がる思いだった。
2投稿日: 2025.08.15
powered by ブクログ読み始めは、あの大津波の時のことか‥‥とちょっと・・・ あの時のテレビの報道で心身ともに具合が悪くなったことを思い出したのでした。 でも読み進めていくと、どんどん引き込まれました。 どうして北へ向かうのか…最後の方は思わず涙でした。 この作家さんは作品を何作も読みたくなります…
42投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログ東日本大震災の描写、その後の被災者の苦しみ。柚木さんは岩手出身、だからこそ書けることがあるのかもしれない。身近な人を失うこと、ずっと会えなかった息子、殺した犯人、殺された人。どうにもできない運命なのか、自分で選んだ運命なのか。
6投稿日: 2025.08.12
powered by ブクログ真柴の父親の最後の手紙は涙なくして読めなかった。 無駄のない文章が良く読み易かった。 虎狼の血とその続編は映画で見て気に入っていた。この本を読んで、虎狼の血三部作を読もうと思った。作者が女性というのに驚く。
1投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログ直木賞候補作と言うことで読んでみたが、出来はあまり良くなかった、最近のこの著者の作品はもう一つのものが多いが、デビュー当時の勢いはなく書くテーマに困っているように感じる、震災をテーマにした作品を数々の作者が発表していているが、これまでで最低の出来の小説だと思う、選考委員も数度の受賞対象者である著者にあげたかったのだろうたけれど、デビュー当時の作品と比べると数段劣る作品には与えられないだろう、このまま無冠の帝王になってしまうのか。
2投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
エピローグで、なんとなくの真柴の運命を感じさせた上で、陣内とともに真柴の過去から現在を追って行く。救いがなく、読んでいて苦しくなった。 運命とは何なのだろう。陣内がラストで言っていたように、救いのあるものであってほしいと思う。 真柴と直人、陣内と藤島。菓子パンと握り飯を食べるシーンが重なって印象的だった。
1投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログ真面目に生きてきたのに、ちょっとしたわずかな綻びが、震災の影響もあり一気に取り返しのつかないところまできてしまう。それからも全てが悪い方に転がり、とうとう大事件を引き起こしてしまう。追う刑事も震災で我が子を失い、葛藤の中で職務を全うしようと歯を食いしばる。被疑者と刑事の心迫るやりとりも虚しく、最後は只々切ない。柚月裕子の本は、盤上の向日葵とか教誨を読んだが、登場人物の心に迫る描写が素晴らしい。
8投稿日: 2025.08.10
powered by ブクログ主人公が意図せずに巻き込まれる偶発的な出来事によって悪いほうにどんどん転がっていく。柚月さんの筆力で読ませるが、極端すぎる設定に無理を感じる。
10投稿日: 2025.08.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
不運の連鎖の末に連続殺人犯として追われることになった男の末路を東日本大震災の被災後の現地の姿と併せて描く作品。なんともやりきれない。
1投稿日: 2025.08.10
powered by ブクログ星4.5 救いがないとのレビューをたくさん見ていたが、真面目に生きている主人公に、これでもかと起こる理不尽につらくなりながら読んだ。 主人公の父親の人生もまたしかり。 著者の柚月裕子さんは、実際に震災で身内を亡くされているので、身を切るように執筆されたのだと思う。 直木賞候補になっていたが、事前の下馬評では有力とも言われていたのだが、選評をぜひ読んでみたいものだ。
25投稿日: 2025.08.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
正直言って、星を5にするか、4にするか迷った。 4にするのも、読み応えがなかったとか、期待外れだったとかではない。 そうではなく、結末が悲しすぎるから。最後まで読んで、何とか自分なりに納得と言うか消化できるかな、と思ったけど、最後まで納得いかなかった。 そもそも、釈放してしまっているなど、警察側の事情は警察側の事情であって、真柴は指名手配されるほどの罪?と。それがなかったら、警官との不幸な事件は起きなかったかもしれないのに。 最後、陣内の頑張りもあって、最悪の事態は免れるのではないかと淡い期待を抱いて読み進めたけど、、、
2投稿日: 2025.08.07
powered by ブクログ初めて柚月裕子さんの本を読んでみました。犯人の置かれた境遇はなんとも辛く、ハイライトとなる体育館のシーンではハラハラして、読み応え、読みやすさ、エンタメ感のバランスはさすがの人気作家だなと思いました。
1投稿日: 2025.08.06
powered by ブクログこれは柚月ワールドです 理不尽すぎる運命 抗うほどに違うところへ 救いがあったのだろうか 主人公の運命が切なすぎた
1投稿日: 2025.08.05
