
総合評価
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powered by ブクログ題材としてはよくあるループものなのだけど、人物の描写や心情がとても丁寧に描かれている作品だなと思った。 二人称の書き振りも私としては珍しく新鮮だったし、主人公の語り口も丁寧で人の良さが出ていて、とても私好みだった 前半は主人公の人柄を自然に伝えつつ、このループの絶望感の演出がとてもうまい。 実際、読んでいて私もこの話このままずっとこのループの話なのかなと若干絶望していたところだったので、そこも計算してるのだとしたら凄い。術中にはまってる。 1997年発行の作品なので2025年の今から28年も前の作品だけど、今読んでも全く新鮮さがあせず、面白かった
0投稿日: 2025.12.31
powered by ブクログ『スキップ』に続いて、時と人シリーズの第二弾。 29歳の版画家の真希はある夏の午後、 運転中に事故に遭いダンプと衝突してしまう。 気がつくと、自宅の座椅子で微睡から目覚める自分がいた。 15時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。 だが、この世界には真希以外誰もいなかった。 そしてどんな一日を過ごしても、定刻が来ると一日前の座椅子に戻ってしまう。 いつかは帰れるのか?それともこのまま? だが150日を過ぎた午後、突然電話が鳴り…… スキップ同様、秀逸な設定である。 前半は謎の二人称で進み困惑するが、 この二人称にもちゃんと意味があり、これには驚かされた。 そう、電話が鳴ってからの展開はかなり読み応えがあった。 スキップ同様、時間を移動するという夢の行為に潜む絶望感。 この絶望感をしっかり味わわせてくれる物語であった。
0投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
版画を趣味?仕事?にしている女性が事故に遭ってそこから同じ1日を過ごすことになってしまう。5ヶ月ほど後、家の電話が鳴る。 女性はいつも「声」を聞いていてその声との2人称の話が進んでいく。電話も声の延長みたいな表現がされていく。 恋愛や人生について、美しく描かれている物語だと思いました
0投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログはじめ、馴染むまで時間がかかった。 なんで二人称なんだよ読みづらい…えっ…あぁそういう事…えっどういう事?
13投稿日: 2025.09.04
powered by ブクログ昨年行ったメゾチント展にちなんで読んだ。 生きることに意味を見出そうとするのが人間だけれど、それは哲学の迷宮への入り口になる。同じ1日を永遠に繰り返す中に自分がいたら、素直になるしかないか。運命を諦め、ただ自分を諦めない。
0投稿日: 2025.04.28
powered by ブクログめっちゃおもしろくて一気に読み進めてしまった 設定はよくある系かもしれないけど文章が好き! 他のシリーズも読もうと思う。
0投稿日: 2025.02.17
powered by ブクログ今年読んだ本の中で間違いなく1番面白く、読み終わった後2周してしまった。 まずストーリー展開が引き込まれる上に、「日々の繰り返しを不毛と思わずに、一瞬一瞬を大切に生きる」というテーマが心に響く。 初めは読みづらい文体(地の文が「君は〜する」なところ)だと思ったけど、それにもちゃんと仕掛けがあってえー!となったり、他にも母の主人公を思うセリフが胸を打って涙してしまったり。 泉さんの、「ピザなんかも飽きたりするけど結局戻ってくる。(森さんとの会話も)そういうことってあるよ」「面と向かってるのに会っていない人なんてたくさんいる」という考え方が素敵だと思った。
2投稿日: 2024.12.06
powered by ブクログ二十年ぶりくらいの再読。中学校生活という変わらない毎日(今にして思えばなんて貴重で密度の濃い時間)にうんざりしていた十三歳のとき、あらすじに惹かれて読んで、それからずっと宝物のように大事に思ってきた一冊。 主人公の真希は、交通事故が原因で"くるりん"という輪の中に放り出され、七月のとある日から抜け出せずターンし続けることになってしまった。 あんなに大人に思えた彼女よりも歳上になって、それでもあの当時と変わらないぐらいの瑞々しさを味わえたことが嬉しかった。 それと、電話がつながった相手である泉さんが、これほどまでに救いだったとは。真希にとって大きなよりどころであり、無人島から脱出するための一艘のボートであり、繋がりを示す命綱でもある。 まだ会ったことがないながらも、すでに唯一無二である二人の関係性が愛おしく、これまで憧れてきたものはここにあったのかと感じた。 "時"という流れのなかで、私たちはちっぽけな存在だ。 抗えない絶対的なものに身を任せることしかできないように思えてしまうけれど、どのようにその日を生きるか、その日をどんな一日にできるのかは自分次第。 どれだけ変わらないと思っている日々でも季節は移ろいゆくし、その逆に、何年の月日が経っても変わらずに残るものもある。 十三歳のときにはそこまで理解できていなかったとしても、本作にたどりついたこと、読んで心に残ったという事実は今もなお影響を与え続け、これから先もずっと残る。 私もいつのまにやら、"くるりん"から抜け出していたようだ。
6投稿日: 2024.07.21
powered by ブクログ426ページ 590円 5月26日〜5月29日 事故にあった日を水泳のターンのように何度も繰り返す日々。自分以外の生き物が存在しない世界で、1日過ぎるとすべてがリセットされる。不思議な世界の理由と、その出口を探し求める日々。私だったらそんな世界で何をするのだろうと考えた。きっと今と変わらず、本を読んで過ごすのだろう。
9投稿日: 2024.05.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初の1/3は、わたし(森さん)と、「心の中にいる」君との会話。この部分が一番好きだったかもしれない。森さんの考えとか、行動がとても可愛くて、心に残る言葉が多かった!《くるりん》が始まってからは謎が多い序盤だったけど、あとから考えると文学的で素敵な文章だった 泉さんが登場するところで、一気に物語が進み始めて、とてもロマンチックで好みだった〜!《くるりん》にハマってしまった原因についてはよくある感じだった 最後の柿崎さんは怖かったけど、ハッピーエンドで良かった
0投稿日: 2024.05.19
powered by ブクログ感性や表現が「きれい」すぎて薄ぼんやりと感じる部分もあるかと思いきや後半読んでいて結構小っ恥ずかしくもなる本。 柿崎のターンちょっと急展開すぎない?
0投稿日: 2024.05.17
powered by ブクログ「ひやり」を「ひいやり」と書くところとか、 描写とか細かな言い回しが好きでした。 タイムループのSF要素は薄くて、心情がメインなのかなと感じました。 こんな状況になったとしてどう行動するかとかを考えながら読むのもおもしろかったです。
0投稿日: 2024.04.13
powered by ブクログ映画とかのループもの見ると若干目が回る感じがするが、読んでる分には大丈夫でよかった。主人公と泉さんのひととなりがすごく伝わってきて、応援モード全開! ちょっとさしたサスペンスもありでなかなか面白い作品でした。
1投稿日: 2024.03.06
powered by ブクログ時と人シリーズの3作品「リセット」「スキップ」と読んでの本作品「ターン」を読んだ。自分には合わなかったが、この話をどう収束させるのかと思っていたところに、同じくターン(くるりん)を繰り返している柿崎登場。期待したが、ただ何となくの収束で「自分は」物足りなかった。 ただ考えさせられる読者もいると思う。
5投稿日: 2023.11.19
powered by ブクログ一人ぼっちの寂しさ怖さ、誰かと繋がっているとこんなにも心強くなるものなんだと感じるお話しでした。読みはじめはくるりんの仕組みに理解が難しかったです。真希の賢さ、強さ、優しさに応援したくなりました。後半はハラハラドキドキもあり、結末もホッとしました。
1投稿日: 2023.04.02
powered by ブクログ読み始めてしばらくは状況を把握するのに戸惑う。 物語の中の主人公と同じである。 読者の私は前編にわたってこのような調子で状況説明が続くのだろうかと、危うく本を閉じてしまいそうになる。 けれど「こちら」と「あちら」が一本の電話で繋がると話は一気に面白くなる。 本を閉じずによかった。 第9章のp3368行目から 「〜愛している片方が、夢をあきらめて、その代わり自分べったりになってくれるとしたら、そんなの我慢できないはずですよね。」と言う文章、以下まだ続くのですが、 コレ私が以前観た映画「ララランド」の主人公が、自分が彼女から離れて彼女が夢を叶えることに全力をそそげるようにしてあげるのが本当の愛だとおもってとった愛の形と一緒だ。
0投稿日: 2023.02.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
語り口が軽やかで優しく、それでいて寂しさを感じさせる素敵な小説だった。「世界に一人ぼっち」という世界観もたまらない。電話一本で声しか知らない相手との恋愛がこんなにも尊いとは…最後は誰でもニヤニヤする。 ☆勝手にイメソン older(ファイブ・セカンズ・オブ・サマー)
0投稿日: 2023.02.01
powered by ブクログ学生のころ、3部作読みたいなぁと思って 20年くらい経って。ふと思い出して読んでみた。 前半のゆっくりした時間の流れから一転、 後半の特に柿崎が出てきてからのストーリーは 手に汗握る、緊張の展開でおもしろかった! 自分が柿崎と二人だったらと思うと 背中に冷や汗が流れた。。怖すぎる。。 あたまの中の彼のことは、よく分からなかったけど…物語の随所に作者の伝えたいメッセージが込められていて。 特に、好きな人が好きなこと・大事なものを捨てて、自分のとこへ来てくれても…果たしてそれは、自分が愛したその人なのか?というくだりは、はっとさせられた。好きな人を大事に思うということは、そういう事なんだと。 個人的に終わり方が好きでした。 残る2作は未読だけど、またいつか読んでみたい!
1投稿日: 2022.12.11
powered by ブクログ何度も読んでいる好きな本のうちの一つ。 優しい語り口で、2人の人間性が映し出されているようで気持ちいい。 良質なエッセイを読んでいるような感覚にも似てる。
1投稿日: 2022.05.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『ターン』 北村薫 (新潮文庫) 時の三部作の二作目。 この「ターン」は、「スキップ」に比べてスピード感がある。 それは“3時15分”のせいだ。 主人公は、森真希29歳。 版画を制作するかたわら、友人の絵画教室の手伝いをしている。 七月のある日、真希は交通事故にあう。 車を運転中、飛び出してきた車をよけるためにハンドルを切り、ダンプと衝突したのだ。 ……だが。 次に真希が目を覚ましたのは、自分の家の座椅子の上だった。 時間は午後3時15分。 事故は夢だったのだと真希は思う。 ところが、次の日もさらにその次の日も、どこで何をしていても、3時15分になると自分の家の座椅子にいるのだ。 まるで一本の時間の軸が途中でくるんと丸まってしまったかのように、来る日も来る日も同じ一日を繰り返す。 怪我をしても、絵を描いても、洗濯をしても料理をしても、3時15分になるとすべて消え、一日前に戻ってしまうのだ。 しかも、その(真希がそう呼ぶ)“くるりん”の世界には自分一人しかいない。 孤独で不毛な毎日。 しかしながら、状況の過酷さのわりに、あまり物語が暗い感じがしない。 それは、もう一つの“声”のせいだ。 その“声”はいつも真希に寄り添い、会話をし、語り手として彼女の行動を追う。 真希を「君」と呼ぶ二人称の語りは新鮮で、不思議な世界へ読者をいざなう。 物語中、大きな事件が二つ起こる。 一つは“くるりん”の世界と、現実の“あちら”の世界に電話が一本繋がったこと。 (なんと、“あちら”の世界には、事故で意識不明の真希が入院していた) もう一つは、この世界に、真希以外の人がもう一人いたこと。 こんな状況だからこそかえってはっきりと見えてくる、善と悪、光と闇、安心と不安。 対照的な二つの出来事の中で、森真希という女性の生き方がくっきりと浮かび上がってくる。 取り立てて立派な行動をしているわけではない、ごくごく普通の女性なのに、(北村さんが描く女性の特徴ともいえるかもしれないけれど)どんな時でも自尊心を捨てることなく、きちんと自分の足で立っている姿は、同性から見て眩しい。 こんな人いるわけない? きれいごと? そうだろうか。そうかもしれない。 でも私はそうやって簡単にはじいてしまいたくないと思う。 こうありたい、と思える自分でいたい。 さて、時空を越えて繋がった電話の先にいたのは、泉洋平という人物だった。 この泉さんと、真希をずっと支えてきた“声”が重なる瞬間がある。(くるりん世界の泉さんの仕事場に真希が入るシーン) ここは一番好きな場面だ。 究極の運命の赤い糸。 確率的にはほとんど繋がるはずのない奇跡。 この泉さんがもう、かっこいいのだ。 三十代半ばという大人な年齢設定もいい。 ラストシーンは、紗がかかったようにふんわりしている。 その風景の中で、二人の目が合う瞬間がスローモーションのように美しい。 ところで、私は全然気づかなかったのだが、この物語には、一か所時間的な矛盾があるそうだ。 なんと「付記」でそれが作者本人によって説明されている。 こういうところがいかにも北村さんらしい。 「こんなに大事なものを、わたしはどう扱って来たのだろう」 と真希が言うシーンがある。 ……私は? 目の前を飛ぶように過ぎて行く“時”をどう扱ってきた? と、自分自身に問うてみた。
0投稿日: 2022.05.10
powered by ブクログ最初はゆっくりしたトーンで描かれていて、のんびり読みました☀︎ 最後の方で意外とハラハラドキドキ♪ 続きが気になり、一気に読みました… ほっこりしたい人にはおすすめかな★
0投稿日: 2022.04.16
powered by ブクログたとえ明日には消えるものだと分かっていても、何かを生み出すこと。それが生きることに繋がる。 単調な日々にそんな確固たる意思を持って挑むことが生の世界への確かな切符となる。 同じ一日を繰り返すタイムリープは受動的な日々の生活の比喩にも思えてくる。
0投稿日: 2022.01.24
powered by ブクログ今日より明日のほうが希望があると思うのは若いうちだけではない。 年をとるのはいやだけれど、明日があるさと思うのは明るい方向をめざしていて好きだ。 しかし、明日が来ず、昨日今日を繰り返すことになったとしたらどうなる? ターンテーブルはレコードをのせて繰り返し音楽が聴ける。くるくるくる。 そんな「ターン」の物語。 作者の語り口がおもしろい。耳元でささやかれているような気がする。 それにはあっというカラクリがあった、後でわかる。 主人公版画家の森真希はある日、自動車事故にあう。 気を失って目覚めたら、昨日に戻っていた。 なあんだ夢だったのかと思ったのもつかの間、そこには誰も生き物すらもいなかった。 29歳の真希の冒険が始まる。 けれど誰もいない世界で何をしていても、一日が過ぎるとまた昨日に戻る。 それは怖かったし、淋しかった。151日。 そしてある日偶然に「明日へ」一本の電話がつながる。 一本の電話で明日へつながる相手。理解よきおのこ、泉さん。 これはもう熱烈な恋愛小説だということ。 真希ともにボルテージが上がる。 でも現実には会えない相手。真希には明日がないから。 『「会っているじゃないか」 そういわれて一瞬、震えた。泉さんは続けた。 「面と向かったって、会ってない人たちはいくらもいるよ」』 北村薫描く主人公の女性は、芯はしっかりしているのだが楚々としている。 ちょいとおかしみもある。 「スキップ」「ターン」「リセット」と読み進み、描くところの女主人公にあやかりたく、ほっとするのはどうしたことだろうか
2投稿日: 2021.09.13
powered by ブクログ『スキップ』に続く『ターン』は、どれだけの時間を過ごしてもある一定のルールの下で時間が過去に「ターン」してしまう、いわゆるループもの。だけど、このループ内の環境がなかなかに過酷すぎる・・・。 言ってしまえばどんなに好き勝手をしても時間が過去に戻ってしまうため、主人公的にはやりたい放題の極みなはずなのだが、買い物の際はしっかりお金を払ったり、図書館の本を持ち出す際はカウンターに一礼するなど、(こういう細かい気配りが、人間大事なんだよな)と思わず頷いてしまう。 自分ももし同じ状況になったとしたら、急に元の環境に戻った際に特殊な惰性が身に付いたせいでパニクらないよう、なるべくモラルや社会的ルールは守っておきたい派。 序盤・中盤・終盤の切り替え方が見事で、序盤はやや間延びした感があったけれど、中盤からは一気に読ませる。
0投稿日: 2021.08.14
powered by ブクログ誕生日直前29歳の女性版画家が7月のある日自動車横転事故に遭い目覚めると誰もいない、どんな一日を過ごしても15:15になると昨日にリセットされる世界に。 150日過ぎたある日電話が鳴り物語が動きます。毎日何事もなく繰り返す日常は尊くもあり年を重ねるごとに時間の流れがますます速くなる今日この頃、自問自答させて いただきました。後悔ない時間を過ごしたいものです。
4投稿日: 2021.06.12
powered by ブクログ初の北村薫さん。文庫本の紹介文に惹かれて読みました。 主人公の真希は内なる声といつも会話してるようだ。どうやら小さい時から。交通事故で意識不明の真希は誰もいない世界に入り込み、同じ日を数ヶ月孤独に過ごすのだか、やはり内なる声はそばに居る。突然、泉という男から電話がかかってきて現世との接点が出来るところから面白くなってきました。内なる声は泉なのか・・・。
7投稿日: 2021.05.08
powered by ブクログ北村薫の「時と人 三部作」と呼ばれる作品の2作目。 版画教室の講師を勤めながら銅版画家として生活する主人公・森真希。 とある夏の日、彼女は車を運転中に誤ってダンプと衝突してしまう。 が、目が覚めるとそこは自宅の座椅子。 夢か…と思いつつ行動し始めるが、何かがおかしい。 物音一つしないのである。 更に、昨日体験したはずの出来事が無かった事になっているのだ。 不思議に感じた真希は外に出てみると、そこはどうやら真希以外の生き物が一切存在しない世界であった。 そんな世界で過ごした翌日、15時15分になると再び彼女はいつの間にか座椅子でまどろんでいた。 つまり、どのように過ごしても事故と同時刻になると彼女は必ずその前日に戻ってしまうのだ。 誰もいない孤独な世界を一人で過ごす真希。 既に何度目の15時15分を迎えたのかもわからなくなったある日、突然電話が鳴り出す。。。 設定はSFなのだろうか。 いわゆる「タイムスリップ」系のお話と言えよう。 何を作っても、怪我をしても、新しい洋服を買っても、全ては形として残らず 真希の記憶にのみ残る。 つまり、日々の努力の結果を何も残せない、非常に哀しい世界に入り込んでしまったのである。 しかも、一人である。 これは厳しい。 が、彼女は前向きに、「いつか帰れる時が来る」と信じてターンの日々を繰り返す。 前作「スキップ」の主人公も含め、 こうしたとんでもない事態に対してパニックになりながらもギリギリの所で前向きに挑んでいく姿が非常に心に響く。 また、この作品は基本二人称(君は〜〜)で書かれている。 主人公の真希は心の声と自分の声で会話をしながら生活しているのである。 この手法を取った理由は物語の後半で明らかになるのだが、これは非常に上手いと思った。 彼女が強い理由の一つでもあるし、電話が掛かってきた以降の運命的な何かを感じさせるのに十分な設定である。 物語の終盤、彼女の唯一の希望の光が途絶えてしまう。 そしてその希望すら、自分の願望から来る妄想なんじゃないかと思ってしまう。 このあたりで「もしかすると暗い終わり方なのかも」と思ってしまったが 最後は綺麗に終わった。とても読後感が良かった。 巻末に作者自ら「解説」と称してちょっとした矛盾点についての考え方を書いていたが、 個人的には全然気にならなかった(というか気付かなかった)。 とても心温まる作品である。オススメ。
0投稿日: 2021.03.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
時と人シリーズ2冊目。銅版画家の真希が交通事故に会い、生きているのか、死んでいるのか、分からない。1日過ごすと何故か15時15分にその日へ舞い戻る。しかも誰もいない世界。150日目に真希の下に電話がかかり、現実世界の1人の男性・泉との会話が始まる。主人公・真希の潔癖性と泉への強烈なカタルシスが真希の可愛らしさを表現していたのだが、その一方で、これまでの母親との薄い関係性が母との愛情を深くした。最初から登場する「君」の存在、最後の眼を開けた瞬間、君達同士の印象はどうだったのだろうか。 まさかとは思うけど、泉さん、柿崎の病室に行っていないよね?まさか、行ってしまったのか?
28投稿日: 2021.01.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
20年近く前の学生時代に一回読んでいたがその時の文庫を紛失してしまったので買い直し再読。 たったひとり時の流れから弾き出された人の孤独と絶望はいかほどか。そんな中で鳴った電話の音はさぞ頼もしく響いただろうな。しかもそれが文字通りの‘運命の人’との繋がりになるなんて出来過ぎな程のロマンス。 八章で語られる「内なる声」について。声は何故「わたし」に語りかけてきたのだろうか?こうなる 運命は決まっていたという事か。全ては昏睡状態が見せた夢か。 そもそも‘こちら’と‘あちら’の違いなんてただの見せかけなのかもしれない。 17刷 2020.12.28
4投稿日: 2020.12.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
スキップの後に読んだ。 スキップの、お昼寝から起きたら時が進んでいたと言う状況も辛いが、わたしならこっちの方が辛い。 初めはいいかも知れないけど、ずっと独りぼっちだし、戻れる保証もない。自分が何かを残しても、翌日には元通り。 最後の方で、第2の若い男が出てきて「やだやだヤバい逃げて!」と思ったが…無事に戻れてよかった。 真希はとても強くて前向きで、素敵な女性だった。 勿論、彼女の母も、電話の相手も。
3投稿日: 2020.08.22
powered by ブクログ回転する時間に巻き込まれた女性の物語。 義太夫節に、最初は締めて語れという口伝がある。四章までは女性の置かれた環境が、そこに起こる一つ一つの現象が、実在するかのように描出される。その現象が人物を形作り、物語を形作り、一冊の本になっている。自分について真摯に向き合うことができたとき、回転する時間が元に戻ろうとしていくのを読んで、自分も、今、その一瞬を生きていこうと強く思った。
1投稿日: 2020.06.06
powered by ブクログ「不毛なのは毎日ではなく、私だと。繰り返しの味気ない日常にしているのはいつも自分だ」 「人間は、人との約束は守ろうと努力するのに、自分との約束はすぐに破ってしまう」という何かで読んだフレーズが頭に浮かんだ。自分ひとりの世界で、強い意志を持って生きるのは難しい。コロナ禍の自粛の中、この期間をどう生かすか。
1投稿日: 2020.05.10
powered by ブクログ最初の方は声との対話が読みづらかった。 単純に想像したりはらはらして読んでいたけど、深い… 孤独って何かとか 自分にしかないものって何だろうとか? 愛とか? うーん。ちょっと読みにくかったけど好き。忘れなさそうなお話。 北村さんの本は初めてよみました。
0投稿日: 2020.03.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公は29歳の女性版画家森真希さん。ある日交通事故で命の危機に遭遇したのをきっかけに、時空のパラレルワールド"くるりん"に迷い込んでしまう。毎日15時15分になると、それまで過ごしていたことが全てリセットされ、昨日の15時15分@自室の畳の上 に戻ってしまう。そうして永遠に毎日同じ日々をくり返すのか、と思ったら果てしない孤独と生きがいの見出せなさに絶望感を抱いてしまいそう。 現実では時間を繰り返すことはないけれど、付記にもあるように朝起きて朝食を食べ身支度をし仕事をして帰って寝るという同じ行動の繰り返しに、鬱屈とした気持ちを持つことが社会人なら誰しもあると思った。だからこそ真希の境遇に共感してしまうのだと思う。 一人で生活していて、誰に見られてなくてもお店で商品を買った(もらった?)ときは必ずお金を置いてきたり、他人からの評価ではなくあくまで自分がどうあるべきかという軸で生きている姿勢がとても好き。 そんな150日を過ごしてきて、かかってきた1本の電話。泉さんとの出会えて本当によかった(必然だったのかもしれないけれど)。やはり人を好きになるというのは生きるのに心の支えになるのだ。 直に会うことはできなくても声を聞き、考えに触れることで好きになってしまうことはあるだろうなぁ。 真希が愛について話した内容が素敵だった。 「相手が自分だけを愛してくれるから、その人に魅かれるわけじゃない。その人が、自分以外の何を、どのように愛するか、それを知るからこそ、相手を愛せるのでしょう?」 人を愛すること、そして自分にとっての生きがいを持つこと、すなわち日々成長が楽しいと思える習慣・仕事・趣味を持つことは大切だなぁと感じた。
1投稿日: 2020.02.29
powered by ブクログ夏の暑い日はやる気が起きないけど好きな人が出来たら頑張れるっていう話。 20年前の小説だからしょうがない部分もあるとはいえ、やっぱり古さを感じてしまった。
0投稿日: 2020.02.20
powered by ブクログあらすじ 真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。いつかは帰れるの?それともこのまま…だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。
1投稿日: 2019.11.05
powered by ブクログ夏の午後、運転中にダンプと衝突し、目が覚めると自宅の座椅子だった。 事故は夢だったのかと外へ出ると、家も街も変わらないのに、自分以外の生き物が消えてしまっていた。 そして毎日ある時刻になると前日に戻り、また座椅子で目覚める。 時間の流れに取り残された彼女は、このまま時を繰り返すしかないのか。 受け入れがたい現実を受け入れるだけでなく、そこで生きていく中で自分を見失わない強さがすごい。 どんな一日を過ごしても全てがなかったことになる。 自分一人の世界で何を生きる糧にすればいいのか。 私ならきっと心がもたないだろうな。
0投稿日: 2019.09.19
powered by ブクログ3分の1くらいから流し読み。うっかりネタバレを見てしまったので結末はわかっていたけど…いまの気分に合わなかったのか。でもデジャヴが実は何回も時間を繰り返してた経験だとか、ちょっと怖かったです。ありえないけどありえたら…いやこういうことは起こっていても記憶に残らないだけかも…と思わせる内容。半分以降は恋愛も絡んで、後半くらいからはサスペンスも絡み、流し読みながらも色んな意味でドキドキ。とても良い本です、おもしろいです。流し読みしたわたしが言うのもなんだけどf^_^;
0投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログ主人公の駆け出しの女性版画家に絶えず話しかける男性の声。昔、池澤夏樹さんの1枚の写真をもとに「君」に話しかける掌編集があったけど、それに似ている文章。 でも、あれは一方的に君に語りかけていかけど、この本では主人公とその誰かが対話している。不思議な文体。筆者が主人公に話しかけているんだろうか。 事故で誰も居ない時間の中に囚われてしまった彼女。その時刻が来ると、1日前に「くるりん」してしまう。 長い孤独の末に1本の電話が鳴って、物語が動き出さす。これが声の主?そうすると、これまでの文章は回顧してたわけか? 後になって、勘違いに気付くんだけど、ボール球で空振りを取るのが上手いなあ。文句をつけているじゃなくて、お蔭で更に感動が深くなっている。 北村薫さんの描く女性は皆、凛としているけど、本書の森真希さんが一番魅力的だと思う。北村さんはオジサンなのに、なんでこういう女性を活き活きと描けるんだろう。 文章もドキッと心に刺さる処がそこここに。 (引用) 君は、くるりと振り返って、≪フウの木≫にいう。 「わたしは、真希よ」 そうか、と木は、葉を鳴らした。 終幕も良かった。こんなラブロマンスもあるんだなあと感激しながら本を閉じた。僕にとって北村薫最高作。 以下、雑文。 実は子供の頃から目が覚めたら誰も居なくなっていることを夢想していた。そして、いい年したオッサンになったのに、まだ時々誰も居ない、たった一人の毎日を考えている。 電気も水道などのインフラは使える前提は都合良過ぎ。スーパーに行けば食料はあるから、生きていける。 急に人が居なくなっても何故か交通事故は起きていないし、火事も起きない。そう云う処はこの小説に似ている。 つまりこういう空想をするのは人間嫌いだからなのかな。北村さんも?まさかね。
1投稿日: 2019.03.18
powered by ブクログ銅版画家の真希はある日、大きな交通事故に遭う。目覚めるとそこには自分以外の人間が誰一人としていない世界だった…。 著者の時と人シリーズの一部作目『スキップ』を読んだので、続けて二作目のこちらも読破。前作と違って、パラレルワールド的な世界観の本作。世にも奇妙な物語とかでありそうだなぁと思いながら読みました。 ストーリーは前作と好みが分かれそうだが、北村薫さんの描くヒロイン&ヒーローは、とても温かくて魅力的。一本の電話で繋がる運命、なんてロマンチック!
1投稿日: 2018.11.05
powered by ブクログモノクロの世界からカラーの世界へ。 主人公の心理描写に色彩を感じる。 クライマックスが、何度読んでもときめくねぇ。
2投稿日: 2018.10.08
powered by ブクログ主人公真希の潔さがすごい。 こうなったからには、と自暴自棄にならず毎日をいつもと同じように送る。 何をやっても同じ、なら、柿崎のようにも真希のようにも生きることができるのだけど、なかなか真希のようにはいかないなぁ。 北村薫の文章の美しさも堪能
1投稿日: 2018.08.11
powered by ブクログ3部作、これで読み終わり。 これも好きだなー( ´∀`) 置いてかれた?立場で、 人がいない場で自分を保つのは なんと苦しいことか。 怖いことか。 どうなるのか、と先がすごく気になって どんどん読み進みました。 面白かったです。 3部作を薦めてくれた友だちに感謝(*´∀`)♪
1投稿日: 2018.02.12
powered by ブクログ序盤、少し退屈で 読むの やめようかとも思ったが 文章がとてもきれいで そこから浮かぶ風景が良くて 途中からはやめられなくなってしまった。 北村薫さんて、女性だったっけ?と 検索してしまうほど とにかく 柔らかくて繊細な美しい文章を書く作家さん。 ストーリーもとても素敵だった。 感じの良い美しい映像が浮かびっぱなし。 登場する人物も魅力的。 独特の世界観があって、出会えて良かった作品。
4投稿日: 2017.12.06
powered by ブクログ時空の狭間に落ちてしまったかのように、同じ24時間を繰り返し続ける主人公。しかも、その世界にはついさっきまで多くの人が生活をしていた形跡があるのに、何故か彼女1人しか存在しない。冒頭から主人公を「君」と呼ぶ謎の声の正体もずっと気になります。 そんな不思議な物語ですが、北村氏の柔らかく繊細な文章のおかげで、理屈を超えた世界を楽しむことができました。
1投稿日: 2017.11.28
powered by ブクログ1日を繰り返してしまう人の話。いわゆるループもの。リプレイとか、リピートとか読んだなと思い出す。違うのは、ループから抜け出せないという焦燥感もあるものの、なんか急がない、ほっこり感があるのが北村薫ワールドなんですかね。
1投稿日: 2017.11.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ラブストーリーだった。 北村さんは、本当に膨大な語彙をあやつることができて、難しい表現を使っているわけではないのに豊かな文章を紡ぐ。真に文章の上手い人はこうなんだろう。 ただ、それだけに、すらすら読める文章ではない(私にとって)。一文一文が脳裏に鮮やかな絵を描かせる感じというか、要は一文あたりの情報量が多いんだな。 だからこの作品も読むのにずいぶん時間がかかった。 事故にあって意識不明になった主人公の、意識の方が時間の溝に入ってしまって、誰も居ない世界で昨日と今日を繰り返す話。 物語は二人称で綴られる。実は以前二人称の他の作品を読んでツライ思いをしたので(内容的に)、あまり二人称が好きじゃなくて、それも読むのに苦労した要因だった。 でも、二人称の「正体」が分かった時は感動した。 主人公が時間の溝(《くるりん》の世界)に入ってからがちょっと長くて中弛みした。半年その世界に囚われたんだからその時間を表現するのに必要だったとは思うけど。 だから電話が掛かってきた時、主人公だけじゃなくて私もドキドキした。物語が動く!と(笑)。 電話の繋がったのがイイ人で良かった。 電話だけの関係で恋愛感情が生まれるのは、現代で言えばネット恋愛みたいなものだから、充分あり得ることなのだ。意外にも、姿形に惑わさせることなく、ヒトの核心に触れられるから。 柿崎君の暴君ぶりが数日で終わってホッとした。あれは精神削られる。 このあたりは、読んでいて、付記で北村さんが言い訳してる(って言ったら怒られそうだけど)時間の矛盾みたいなものに、はっきりとは気づかなかったんだけど、なんかモヤモヤした。まぁ些末なことかもしれないけど、ちょっと惜しい。 全体の展開とそれに費やした頁の割合からして、最後のシーンを簡単に書きすぎてる気がする。もう少しじっくりやって欲しかった、感動的な場面なんだから。(感動しました) 泉さんは電話が切れてからどうしたんだろう。多分病室の真希を励まし続けたんだろう。真希が帰ってくることを信じて。 イイ人だなぁホント。包容力があるというか。 静かだけど良い話だった。
1投稿日: 2017.08.28
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【あらすじ】 真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。いつかは帰れるの?それともこのまま…だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。 【感想】
1投稿日: 2017.08.27
powered by ブクログ170823*読了 真希と「声」の対話部分が独特。 するする読んでいたけれど、付記を読んで、そういう矛盾があったのかと知る。 あらすじを読まずに買ったので、スキップの続編かと思っていた。違ったけれど。 ターンの終わり方はしっくりくるものだった。一方、スキップは切ない。
1投稿日: 2017.08.23
powered by ブクログ「スキップ」では冗長さを感じてしまって読み終えるのに辛さを覚えたが、「ターン」では流れがよく楽しめた。満足。三部作らしいので、残りの一冊も読む予定。
1投稿日: 2017.08.11
powered by ブクログ同じシリーズ『スキップ』に感動したのが10年くらい前。本は手元にあっても読み進められず、やっと読めた。序盤、何が起こってるのかわからないままでしかも2人称の語り方が続くので読みづらい。でも最後に近づくにつれてどんどんドキドキが高まってきて、さすがだなと。 最後の終わり方は爽やかで心地よいけど、どこかで見たことある感はあったかなぁ。
1投稿日: 2017.08.10
powered by ブクログてっきり女性が書いていると思ったら、作家さんが男性でびっくり。 それにしても、自分一人で同じ日を何十回と繰り返すなんて想像しただけで気が狂いそう。 結局は、自分の心の中の声の人にも出会えてよかったけど、読んでるだけで疲れてしまう。
1投稿日: 2017.08.07
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同じ一日を繰り返すという不可思議な現象を通して、明日があって、未来の為に何かを遺すことができる事の有り難さを改めて噛み締めることができた。「声」の主については言及されなかったが、泉さんだといいなと思う。主人公の知らない事を話していたし、自分自身ではないかなと。
1投稿日: 2017.04.19
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「スキップ」とは違い 救いのあるファンタジー。 そう。ファンタジー。 体と心がひとつに溶け合った その瞬間 それまで どこへともなく捨てられてきた 繰り返しの1日が ちゃんと彼女の中に 積み重ねられたことになる。 取り戻した…そんな感覚で。 このまま映画になりそう…と 思って調べたら やはりなってましたか。 柿崎が北村一輝とは…ハマり過ぎ(笑) 真希と泉の交わす会話が とても深くて しみた。 ではシリーズ最後の「リセット」に 取りかかります。 母を喪ってから こんなにも 本を読むのに時間がかかるように なってしまうとは。 失われて 戻らないものが 私の中にはあるのだろう。。。
1投稿日: 2017.03.30
powered by ブクログ端正。 ゆるやかな時の流れ。 時間に取り残された孤島であんなド変態と一緒になるとはなァ、ドッキドキしちゃうんだな。
1投稿日: 2017.03.12
powered by ブクログ時と人の3部作、2作目。ただし前作「スキップ」が未読でも大丈夫です。 交通事故を契機に、不可思議な世界へ迷い込んでしまった主人公。繰り返される同じ日々、誰も居ない世界。恐ろしい舞台設定です。自分がこうなったら…と連想するとぞっとしますね。 だけどホラーテイストにならず、きっちりとハートウォームな物語になっている、というのは物凄いと思います。クライマックスのドキドキ感も好きですけれど、そこに至るまでの連綿と続く日々にも、ある種の美しさを感じます。 405頁、「そして、この日のために~」の一文が不思議と心に残っています。北村薫さんって、こうした何気ない一文が時として物凄くツボにはまるんですよね…
1投稿日: 2017.01.28
powered by ブクログ前半は物凄く読みにくい文章だなぁって感じで最後までは読めないかなぁと思いました。が突然真希の家の電話が鳴ったところから話が急展開してまるで違う作者の物語になったみたいに読みやすくてスラスラ物語に吸い込まれちゃいました。 最後に載ってる作者の解説はわかりにくかったけどターンの理屈がどうこういうことを考えずに素直に楽しめる作品だと思います。
1投稿日: 2017.01.17
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前半は話が進まず、独特の文体で読みにくかった。 真希と頭の中?でしゃべっていた人物は泉さんで幼少期から運命の人で声が聞こえていたというのもあまりすんなり吞み込めず、、、。 ただ、当たり前のように繰り返される日々がいかに愛おしいことなのかは考えさせられた。 ☆☆☆ 自分だけを愛してくれるから、その人に魅かれるわけじゃないでしょう。 ・・・・・その人が、自分以外の何を、どのように愛するのか、・・・・・それを知るからこそ、相手を愛せるのでしょう? こんな当たり前のことを、わたしはどうして忘れていたのか。 顔青ざめて、毎日が不毛な繰り返しだといっていたわたし。 不毛なのは《毎日》ではなく《わたし》だった。
0投稿日: 2016.09.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初は誰が喋っているのか、結局この喋っている人は何なのか、あまり解らない所がありました。全体的にちょっと読み辛さも感じました。ドラマの様に激しい起承転結がなく、非常に緩やかな描写が多いです。 ですが、誰もいない世界で一人同じ日をターンし続ける主人公の姿勢や世界感の描写は何故だかとても美しいと感じました。 ターンの仕組みを利用して近づこうとする男の存在に嫌な感じがしましたが、殆ど杞憂に終わって安心しました。 現実世界であろうとターンの世界であろうと、その日を感じて生きる心の在りようは一緒であると爽やかに読了出来て、心地よかったです。
1投稿日: 2016.09.01
powered by ブクログ中学生のころの推薦図書。 読みやすいおもしろい!北村薫さんの感性がとてもよく出ていると思う。 繰り返し何度も読んでいる本の一冊。
1投稿日: 2016.05.17
powered by ブクログ映画「プラダを着た悪魔」に近い、恋と仕事にがんばるアラサー女子のためのSF作品だ。 (売れない)銅版画家・森真希は、7月のある日の15:15、交通事故にあう。もうダメか、と死を覚悟したが、気がつけば、彼女以外だれもいない世界で、前日の15:15に目を覚ます。以降、15:15で記憶以外のすべてがリセットされる世界で<ターン>を繰り返す彼女だったが、ある日、鳴らないはずの電話がかかることで、大きな転換を迎える。 タイムリープものって、「なぜ時間を繰り返してしまうのか」が大きなポイントとなる。たいていのSF小説は、その説明に時間をかけ、読者も納得のがちがちのサイエンス理論を展開する。 が、この作品は、そのあたりの説明が実にさっぱりしている(納得行かない読者のために、筆者が小説外で付記をするほどだ)。それもこれも、読者のターゲットが圧倒的に女性だからだ。 ターンしているのと大差ない、いつも変わらない毎日を過ごすガンバッテル女性たち。存在意義がない彼女たちが、自分らしさを見つけるのはなんなのか。 主人公・真希にとって自分らしさの証が、銅版画だ。物語のラストで、彼女は百合をモチーフにした(おしゃれ感満載の)銅版画を作成する。 凛とした女性の代名詞ともいえる百合をモチーフにしたことが、がんばる女性への最高のエールとなっている、というわけだ。 等身大の女性目線のほんわかとした語り口は、もちろん多くの人々が読んでも心地よい。 (ハードさがほしければ「オール・ユー・ニーズ・イズ・キル」でも読めばいい) 同作者の「時と人」三部作の他の作品も読んでみたくなる一冊。
1投稿日: 2016.02.11
powered by ブクログ「時と人」三部作の第2作: 版画家の真希は、夏の午後に事故って、気が付くと 何故か自宅の居間で目覚める。 何処にいても時間になると居間で目覚めるところから始まる。 時に囚われながらも、真希は色んなことをやる。 しかし何をしても残酷にも時間が戻る。気力が削がれていく。 そんなある日、家の電話が鳴った。 芥川龍之介の蜘蛛の糸を連想しました。 そこからの切ない展開と、最後の怒涛の展開に心臓バクバク。 これは好きです!! 細かいところを突っ込むと感動が薄れるから あえて気付かないふりをします。
2投稿日: 2016.02.11
powered by ブクログ誰と会話しているの?と最初は戸惑うかもしれないけど、安心してください、すぐに夢中になりますから(笑)大好きなストーリ展開で一気読みでした。解説部分の矛盾点は私自身気付かなかったけど、なるほど確かにと思える指摘。難解なパラドックスは愛嬌ってことで。これによって作品が色褪せることは無いので是非、ご一読を。 あらすじ(背表紙より) 真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。いつかは帰れるの?それともこのまま…だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。
1投稿日: 2016.01.23
powered by ブクログ前半がなんだかもたもたしているけど、それが余計に後半の動き出しにスピーディ感を与えているように思います。時間をとおしてしか見ていない人生を、違ったアプローチで見なおしてみる、という機会をいただきました。
1投稿日: 2015.11.28
powered by ブクログ「君は、スケッチブックを開いて、八角時計をいくつも描いていた。」 この話は、そんな妙な語り口から始まる。 ページをめくっている間ずっと、この語り手がだれなのか不思議だった。 繰り返される「くるりん」から救い出してくれる誰かの回想? 「くるりん」に疲れた主人公がもう一つの人格を作った? 主人公を「くるりん」に閉じ込める神的存在や一種の「意思」? 前半156ページずっと、主人公の「くるりん」と共に、そんな思考のループの中にいた。 157ページでようやく「くるりん」に変化が訪れてからも、その謎は解け切らないまま。 というか、途中で説明はあったのだけれど、確信を持てず仕舞いだった。 結局、彼(明らかに男性の語り口なのだ)は、何だったのか。 考えれば考えるほど、ますます分からなくなり、「くるりん」にはまっていく。 そんな不思議な話。 そうそう、この話、はっきり言って前半は変化がない。 そりゃそうだ、「くるりん」の中の話なのだから。 頑張って生み出した変化も、「くるりん」すれば元通り。虚しい。 けれど、一度も飽きることなく読み進めることができた。 これって、すごいことだと思うのだ。 なんだか常套句みたいになってきたけれど、「流石、北村先生」としか言いようがない。
1投稿日: 2015.09.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「薫」大好きな名前だ。文章の感じから、女性かと思ったが男性だ。 主人公に「君」と語りかけてくる声。一体誰だ? 全体の1/3ぐらい二人のやりとりが続くが淡々と読める。 たった一人の世界で150日。私なら気がおかしくなるだろう。 そして一本の電話がつながる。 途中から恋愛も絡めてさらにぐっとひきつけられた。 声だけの相手に恋をする。二人は毎日いろんな話をする。 お互い探り合って遠慮したり、焼きもちをやいたり。 すごく自然な会話。 だから告白の場面は素敵だ。透明感があって綺麗なかんじ。 最後はハッピーエンドだし、声の主も彼自身だった。 生まれる前から二人は出会う運命だったのか。 私の運命も知りたいものだ。
1投稿日: 2015.08.13
powered by ブクログ再読3回目。 時の「くるりん」に閉じ込められた女性の話。日常の地続きにありそうで、全体を通して不安に覆われてる感じ。
0投稿日: 2015.04.30
powered by ブクログ序盤は少し読みにくいかもしれません。 しかし中盤あたりからはぐいぐい読めてしまうと思います。 感慨深く、終盤はドキドキしながら読めました。 ラストどうなってしまうのか最後の最後まで気になっていましたが、いい終わり方だと思います。 映画を観ているんじゃないかと思うくらいラストは情景が目に浮かびました。
1投稿日: 2015.01.05
powered by ブクログ初めは読み進めにくかったです。電話が繋がり出したあたりから、面白くなり、柿崎の登場で緊迫感が出てきました。面白く読めました。
0投稿日: 2014.12.30
powered by ブクログあり得ない世界として描かれている『ターン』。それはあり得ない話ではなく、ごくありふれている日常なのではないだろうか。そして、そこから脱出する方法は。
0投稿日: 2014.12.17
powered by ブクログ車が衝突して、記憶がとだえ、真希は昨日に戻っていた。そして午後3時15分、気づくとまた同じ一日が始まる。 ターン、ターン、その繰り返し。(Amazonより) この説明をどこかで読んだとき、ターン、ターン、は繰り返しの意味ではなく、跳んだときの音なのだと思っていた。 実際それは違うのだけど、この本を読んだときその音が聞こえてくる気がする。
2投稿日: 2014.12.08
powered by ブクログ中学生くらいのときに一回読んだなぁ。 懐かしい。 柿崎が出てきたところから不穏な雰囲気が増してどきどきする。 真希と対照的な人間。 でも、自分がもし「くるりん」の世界に入ったら、結局は柿崎みたいに傍若無人な振る舞いをするのかもしれない。 真希の、非日常の中できちんと日常的な行為を続けることこそが、何かをつなぎとめるという意味で大切なのだろうなあ。
0投稿日: 2014.12.01
powered by ブクログ版画家の真希は、ある夏の午後、自動車事故に巻き込まれる。しかし気づくと、自宅の居間でうたた寝をしている―。あれは夢だったの? しかし、世界には誰もいない。そして翌日の午後になると、時間は巻き戻され、居間に戻ってしまう。いつまでこの「ターン」が続くのか? 懐メロならぬ、懐本だなぁと思いながら読んだ。おそらく小学校くらいの時に一度読んでいるのだけれど、ほとんど覚えていなかった。主人公が二人称で語る辺りとか、文体自体はあまり好きじゃない。ストーリーも、あまり驚きはなかった。それでも最後まで読み通してしまうというのは、やはり「筆力」というものなのかなぁ。
0投稿日: 2014.10.06
powered by ブクログリセットとスキップはだいぶ前に読んだのに、これだけ読んでなかった…ということで借りた。おもしろかった、読んで良かった。設定は、自分の身には99.9パーセント有り得ないけど、今の自分に年が近い主人公の芯・気持ちの有りよう。それから色彩と版画やイラストについての会話。どちらもとっても素敵だったり共感したり勉強になったり。設定は劇的だけど、決して激しいわけじゃない文章・魅力的な主人公に、私の気分も穏やかなまま、だけど引き込まれた!良かったー!
0投稿日: 2014.09.30
powered by ブクログ交通事故にあったその時から、馴染んだ家や風景なのに誰もいない世界にきてしまった。 オマケに同じ日が繰り返される。 最初、彼女を「君」と呼ぶ人の存在がわからなくて読みづらかった。 でも物語の設定が面白くて色々想像して楽しめた。 ラストはどうなるんだろぅ?とドキドキしました。 こんな世界ホントにあるかも。
0投稿日: 2014.09.20
powered by ブクログ同じ1日を何度も繰り返すループにはまってしまった女の人の話。平凡と言えば平凡なんだけど、ふとした時に100点満点を上げたくなるような話だなあと思う。とてもバランスがいい。綺麗な女性が大切に読んでいそうな本。北村薫の描く恋愛に興味がある方は是非。
0投稿日: 2014.08.21
powered by ブクログ子供たちの版画教室の先生をしている版画家の真希は、ある夏の日にダンプと衝突してしまう。 目覚めた時、事故にあった記憶はあるものの、車も身体も傷もなく、自宅の座椅子の上だった。 ただ、いつもと違うのは、自分以外の人が誰もいないという事。 そして、毎日3時15分になると、その前の日の同じ時刻にくるりと戻ってしまう。 いつ帰れるかわからない、そして同じ日を繰り返すたった一人の世界に、一筋の光が射す。 150日たったある日、繋がらないはずの電話のベルが鳴る。 その電話の相手は。。。 嫁ぐとは、自分が産まれる何百年も前に一緒にいた人の所に戻っていく事という言葉がとても印象的でした。
0投稿日: 2014.08.16
powered by ブクログ最初、読みづらいな、と感じたけれど、話が進むにつれて気にならなくなっていった。 誰もいない世界にひとり取り残され、3時15分になると前日のその時間に戻ってしまう、忘れられた時間のループに入り込んでしまった主人公のお話。 人と人のつながり、「縁」を優しく描き出している。 こんな風に誰かとつながっていられたら、さみしいけれど幸せなんだろうなと思う。 日常のなかに埋もれる、何気ない一日がなにかのスイッチになることもある。 忘れがちだけど、毎日は同じようで同じじゃないってことを感じさせてくれる作品。
0投稿日: 2014.08.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
突然の交通事故により、事故の前の24時間という「時間」に、たった一人閉じ込められてしまった版画家・真希。 冒頭から真希には頭の中に話し相手がいるのですが、それがどういう存在であるのか、男であるのか女であるのか、若いのか老人なのか、それがなんとなくでもつかめるまでは、少し読むのに手こずりました。 第二の男・柿崎は、毎回車を乗り換えているという描写から、きっと真希の事故のときの車のドライバーなのかと思ってましたが、全然そんなことはありませんでしたね。 電話口で見せた覚悟は良かったです。
0投稿日: 2014.04.24
powered by ブクログくるりん現象が起こってから一体真希と会話をしているのは誰なのか、あまりテンポのいいとは言えない会話だったのでなんかモヤモヤしてました。 前半は正直あんまり楽しめませんでしたが、真希と話していた相手がわかって納得。そりゃ聞いてても楽しくないわけです。会話が一方通行に聞こえたのはそういうことだったのかと。 前半のだるさが嘘のように後半はぐいぐい読めました。真希の子供のような純粋さが、真希をくるりん現象へ導いたのかもしれません。普通の一般的な人なら耐えられないし、少なくともあたしは発狂しそうな気がします。 あとラストの一言がいいなって思いました。そういう風に言える場所のある人ってとても幸せですよね。
0投稿日: 2014.04.23
powered by ブクログあらすじを読んで面白そうだったので買いました。 独特の文章で初めは読みにくかったのですが、話が進むにつれてどんどん本にのめり込んでしまいました。 内容としては、主人公が事故に巻き込まれ、目を覚ますと一日前に戻っている。夢だったのかといつも通りに生活するが、町には人が一人もいなかった。それに加え、三時十五分になると一日前に戻ってしまう。元の世界に戻ることを諦めかけた時、彼女の下にある一本の電話がかかってくる。 兎に角この作者は例え話が上手く、難しい話も理解しやすかったです。 そんな『ターン』を読みながら、自分だったらこの状況に耐えられるだろうか? と考えていました。誰もいない世界で何百日と過ごし、自分が残した傷跡も時間になれば消えてしまう。そんな世界に居れば誰だって無気力になる。きっと自分も初めこそ刺激的であれ、最終的には起伏のない日常を送ることになるなと思いました。 この話は時間をテーマに書かれていますが、自分は人の温もりがいかに大切かを思い知らされました。 是非皆さんもご一読を。
0投稿日: 2014.04.06
powered by ブクログ2014*3/27 最初は二人称?の語り口でよくわからなかったが段々と事態が飲み込めてきた。 主人公の女性がまるで目の前で動いているかのような錯覚を覚えるほどに繊細に描かれていて引き込まれた。
0投稿日: 2014.03.27
powered by ブクログ何か昔に読んだ事あったかも… 後の複線とは思いつつ、前半は1人語りの文体?が気になりました。 中盤以降は展開も速く、一気に読めました。 終わり方は凄く綺麗でした。
0投稿日: 2014.03.07
powered by ブクログ「ターン」北村薫◆ダンプカーと衝突したはずの真希は、気がつくと自宅の座椅子にいた。そして自分以外の人間がいないもう一つの世界で、同じ一日の無限ループが始まったー。北村さん二作目読了ですが、女性が書く以上に女性的な雰囲気がどうも私には合わないようで、主人公ともうまく付き合えず…。
0投稿日: 2014.01.18
powered by ブクログ『スキップ』が面白かったので、こっちも読んでみました。最初は文章が読みにくくてなかなか進みませんでしたが、電話が鳴ってから面白くなりました。あの文章もそういうことだったんですね。『スキップ』のように戻れないんじゃないかと思ってので、最後はホっとしました。次は『リセット』を読んでみます。
0投稿日: 2014.01.04
powered by ブクログ2012.2.28 推薦者:もな(http://ayatsumugi.blog52.fc2.com/blog-entry-92.html)
0投稿日: 2014.01.04
powered by ブクログくるりんのネーミングに救われる!? 自分に置き換えてみたら、気が狂うほどの寂しさ&恐怖に陥ると思うけど。 背景はほのぼの&ふんわり 著者の方が男性だと聞いて、びっくりです。
0投稿日: 2013.12.24
powered by ブクログシリーズ第二弾 この週末はシリーズ読破予定だ。第二弾は、交通事故昏睡状態の女性がヒロイン。毎日誰もいない世界が繰り返されるヒロイン。でも、実際の世界と電話が通じる。 本作も少しダラダラ感があるんだが、前作よりもキレがよくなったと感じる。展開も速くなっている。ちっともSF的ではないものの、2時間程度で就寝前に読めたから良かった。明日は三部作最終編に突入しよう。
0投稿日: 2013.12.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
森真紀が事故を気に同じ日を何度も繰り返す物語。題材はこれといって新鮮さはない。一本の電話がこっちの世界とあっちの世界を繋ぐ。最後は真紀の唯一の話し相手であった泉とハッピーエンド。
0投稿日: 2013.11.25
powered by ブクログ久しぶりにこのくらいの厚さの小説を読んだ。 でも重くは感じなくて、主人公が「くるりん」しだしてからはわりとさらさら読めたかんじ。 「どうなっちゃうんだろう」が続いたあとの「あ~~!なるほどね」が心地よかった。 後半は報われない話が好きじゃない私には満足な終わり方だったし(でもわざとらしい「良い話」感はなくて心地良い感動があったし)、全体的に納得のいく展開で読みごたえを感じられたので好きです。 描写が丁寧?だからか、とくに芸術に詳しくはないけれどもなんだか読んでて上品さを感じた。 繰返すような日々のなかに意味を見出せずにつらくなることはあった。心持ちって大事だなぁ。 でもやっぱ、泉さんがいるってことも大きなことなんだろうなぁ。。。
0投稿日: 2013.11.25
powered by ブクログはじめて読みました 独特の世界観とストーリーの設定に驚いた! ふんわりとしながらも しっかりとした ストーリーで楽しめましたよ。 三部作ということでしたので他のも読んでみます
0投稿日: 2013.10.30
powered by ブクログ植物状態の人の意識が電話回線で普通の人とつながると言う設定は面白くて最後の方までサクサク読んだのだけれど、最後が尻切れトンボ気味の終わり方で読了後は??という感じ。
0投稿日: 2013.10.01
powered by ブクログ最後のシーンで、作者が伝えたいことが一気に心に響くけど、それまでがちょっと遠回りだったなという気がしてしまいました。 同じ時を何度も繰り返して抜け出せないと言う状況の割に、それに対する恐怖や切迫感があまり伝わって来なかったし…。 せっかく面白い題材なんだし、伝えたいことも素晴らしいことなのにちょっと残念でした。
1投稿日: 2013.08.22
powered by ブクログやっと…読み終えたよ…といった感じ。後半は面白さが増してあっという間に読めました。 ただ前半部、泉さんと話せず1人主人公が彷徨っているところがとにかく長くて長くて…北村作品を読むといつもこう感じている気がする。 でもさすがあったかい。後書きにも書いてあったけど、やっぱり時の流れとか気持ちがゆーっくりと進んでいるのが心地いいなぁ。 いい作品。 しかしオススメはできない!オススメするならやっぱりスキップのほうだよ!
2投稿日: 2013.06.27
powered by ブクログすごーく面白かった! 引き込まれました。一気読みです。 続きが気になって気になって仕方がありませんでした。 でも、何度も読みたい、と思わないから☆は4つにしました。 スキップを読んだ時は衝撃を受けた、というか、考えさせられたけど、 ターンはほのぼの、とはちょっと違うけど、時間がゆっくりで、最後まで非現実的でしたね。でも、私こういうの好きなので、楽しかったです。運命の恋的なw 私があの世界に行ってしまったら、有名なレストランに行ったりケーキバイキングに行ったり、あとは図書館で本を読みまくりますね。 あの世界にいれば、いくら食べても太らないだろうし、お腹壊しても治るし。 そう思えば、ちょっと行ってみたいかも♪w
0投稿日: 2013.04.20
powered by ブクログ北村薫さんの≪時と人≫シリーズ。 高校生のときに夢中で読んだ思い出の本。 北村薫さんの作品はいつもあたたかくて、好き。
0投稿日: 2013.04.19
powered by ブクログ二人称で書かれる小説。はじめはとっつきにくいが、はまると本当にのめりこむ。僕のベスト小説のひとつ。北村薫時の3部作2作目。
0投稿日: 2013.04.18
powered by ブクログそしてどんな一日を過ごしても、定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。 孤独、、、誰かに話したくても答えてもらいたくてもそれが出来ない。
0投稿日: 2013.04.16
powered by ブクログあぁ良かった。このシリーズ大好きだな。 今回は特に「時間」っていうものを大事にしている。 衝突事故。3時15分。目が覚めた場所はいつもの街ではない。誰もいない。そして定刻になると昨日に戻ってしまう。帰りたいと、願いながら時は進まず、グルグルループ。だが、150日過ぎた午後。突然、電話が鳴った。 ページを捲ると、突然二人称で始まる。「ん?誰だ?」となったら、もう話にめり込んでしまった。堅苦しさはないけど、確かに踏みしめてる感覚で、話は進む。 昨日に全てがリセットされてしまうから、何も残せない。いるのは私一人。ただ不毛な時間が過ぎるだけの世界。怖い。やりたいことだって尽きるてしまう。そしたら、どうする?狂ってしまいそう…。 ここで電話がなる。泉さんがとても素敵で救われる。受話器に毛布をかけてしまうシーンで、この人の優しさが伝わる。この人で良かったとホッとする。泉さんに感謝したくなった(笑)キュンとする。 時間が欲しい、と誰でも思う。でもそう思うくらいがちょうど良い。時間があり過ぎると、かえって時間が大切に思えるなんて全く皮肉な話。私が生まれるずーっと前から時間がある。その一部に私が生死する。広大すぎる時間は扱いきれず、流れに乗るしかないのか。なんか腑に落ちない…。 ブツブツ言ってる暇もない。時間を大事にしなくては!←当たり前なことだけど、すぐ忘れてしまう。 「不毛なのは時間か?私か?」
0投稿日: 2013.04.06
powered by ブクログ真希は29歳の版画家。 交通事故をきっかけに「ターン」の世界に入ってしまう。 私も只今29歳。3年程前に高速でくるりんとする事故にあった。 まさに、真希と同じ状況だったわけだ。 彼女の繰り返しの世界は、閉じられた世界でまわりに誰もいないから異様に感じるが、 私たちの日常は果たして繰り返しの世界ではないと言い切れるのか? 同じようなことの繰り返しをルーティーンのようにこなす毎日。 そういう生活を送るでは、「ターン」の閉じられた世界のように無気力になってしまうのではないか? 最後に自分の存在意義でもある版画を創作する。 時の意味を見出した彼女は時間の《魔》の手から逃れ、元の世界に脱出することが出来た。 頭の中の声がずっと不思議だった。 「ターン」の世界に出てくる柿崎がいう「全部自分の思い込みで電話なんか最初から鳴っていない」というのも、そうかもしれない。と思ってしまった。 自分の意識や気持ちなんて非常に不確かなものだから。 だから、P99の「日常的に『くるりん』は起こっているけど、記憶がないから強烈な印象があったころだけ、『デジャブ』として残っているんじゃないかしら?」という考えにも納得。 「ハルヒ」の終わらない夏休みを思い浮かべる。 柿崎が生を終えて消えた瞬間、この無限にも思われる繰り返しにも終わりがあることを知り、同時に今、目の前を過ぎ行く一瞬一瞬がたまらなく愛おしいものとなった。 この感覚なんだろうな。と思った。 毎日のその一瞬一瞬を愛おしく感じ、生きていくことが、「時」を生きていく者の使命なんだと思った。
0投稿日: 2013.03.19
