米国債や米ドル建て社債を使った資産運営について、具体的に解説した一冊。初心者にも理解しやすく、年代別の運用方法なども（ページ数は少ないけど）シンプルでわかりやすい。株式投資や預貯金とどう並行して活用していくかの参考になります。

1. 米国債の概要 - 定義と利回り: 米国債は、米国政府が発行する債券で、安定した利回りが得られる金融商品と位置づけられる。一般的に、預金と同様の安心感を持ちながら、預金を上回る利回りが期待できる。 - インフレ率との関係: 大部分の米国債は、日銀のインフレターゲットである年2%を上回る利回りを実現しており、資産運用ポートフォリオに組み入れることで、物価上昇に対抗できる。 2. 米ドル建て社債の特徴 - 発行体の多様性: 米ドル建て社債は、必ずしも米国企業が発行するものではなく、日本の企業なども発行している。一般的に、民間企業の信用リスクは高い。 - リスクとリターン: 米ドル建て社債の利回りは、米国債よりも高いことが多く、安定した需要に支えられている企業が発行する場合、リスクは低いとされる。 3. 投資戦略と資産運用 - 資産防衛: 米国債と米ドル建て社債は、インフレに対抗するための資産運用の一環として有効である。これらの債券を一定割合で保有することで、資産価値の目減りを防ぐことが可能。 - ポートフォリオのバランス: 米国債と米ドル建て社債を組み合わせることで、リスクを低減しつつ、安定した収入を得ることが期待できる。 4. 投資における新常識 - 預金だけに頼らない: 日本人は金融資産の約半分を現預金で保持しているが、インフレに対抗するためには、預金だけに頼ることは危険である。 - 過度なリスクを避ける: 株式投資はリスクが高いが、米国債や米ドル建て社債は比較的リスクが低く、安定した運用が可能である。 - 外貨資産の保有: 円安の影響を緩和するために、資産の一部を米ドルで保有することが推奨される。 5. まとめ 米国債と米ドル建て社債は、安定した利回りを提供し、インフレに対抗するための有効な手段である。リスクを抑えつつ、資産価値を維持・増加させるためには、これらの金融商品を適切にポートフォリオに組み入れることが重要である。また、過度なリスクを避けることが、安心な資産運用の鍵となる。

ゼロクーポン債、劣後債など、言葉としては知っていたけど、どんな債券か分からなかった。しかし、本書を読んで分かりやすく解説されてたので仕組みを理解できた。 米国債券について書かれた本です。入門書として基本的な事が解説されていて、とても読みやすかった。 攻めの株、守りの債券と思っていたけど、債券でも攻めの側面もあり、年代やライフプラン別の米国債券の購入事例が掲載されているのが役立った。