
総合評価
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powered by ブクログ少し小さなサイズで、夜を思わせる深いブルー系の幻想的な装丁におさめられた、十の掌編。 眠れない夜、夜だけの自由を謳歌したり、朝を待ったり。 どれも良かったが、第三夜「水のいきもの」第四夜「あめ」第七夜「夜の王」がマイベスト3か。 …いや、コレも良かったな…とページをめくっていると、またもうひと巡り読み返してしまった。
10投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ西淑さんの絵が気になり読んでみた。 10の夜の物語が素敵な挿絵と共に描かれていて、絵本を読んでいるような感覚だった。 個人的には『第一夜 空洞』『第三夜 水のいきもの』『第九夜 寝息』が好きだった。
0投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ眠れない夜、についての短編集。それぞれにある眠れない夜、その時の過ごし方や気持ちが伝わりひとりじゃないよと言われてるよう。挿絵が絶妙で、さらにその夜が深まる素敵。夢現のようで、浮遊感を感じるような雰囲気が好き。
1投稿日: 2025.10.27
powered by ブクログ眠れないそれぞれの主人公のお話が十夜。「空洞」「森をさまよう」「水のいきもの」「あめ」「しじまの園」「木守柿」「夜の王」「繍しい夜」「寝息」「仕舞いの儀式」挿絵も素敵でどれも美しい文章。夜寝る前に、2、3話ずつ読みました。
0投稿日: 2025.10.21
powered by ブクログ長いこと眠れない夜を過ごして苦しかった身としては期待とはちょっと違うテイストだった。 眠れない夜って結構もっとくるしいんだよなぁ、と。 2025.10.13 191
1投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ自分は、眠れないと不安になり、眠らなければと思うとますます眠れなくなり、ついには悲しくなります…。この本には、『眠れない夜は、』から始まる10の物語が紡がれています。ひとつ読むたびに、なぜだか分からないけれど、ほっとしました。とても優しい本だと思います。
0投稿日: 2025.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
千早茜さんの短編集。第一夜から第十夜まで、どの編も眠れない人が主人公です。第一夜の主人公は、眠れない夜にクッキーの缶を開ける。クッキーの缶っていいよね。小さい頃、ドキドキして開けて、姉と中身を分けたことを思い出すけど、そういう描写があって良い。ただ、この主人公は明らかに過食症だよね笑。シンクの下に、そうやって空にしたクッキー缶がたまっている。第三夜の「水のいきもの」は、不眠を克服する話なんだけど、自分と同じ不眠の青年に、深夜の住宅街で出会って、そっと手を差し伸べてもらったことがきっかけで、眠れない夜に出てくる水の中のイメージが克服できる。なかなか素敵なお話だった。 雨が降ると、身近な人の気持ちが聴こえてきてしまうという物語も良かった。現実にはありそうにないことが、物語になると生き生きと動きだして、いいよね。だから小説って好き。挿絵もとても良いです。
9投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログ“眠れない夜”にまつわる10編のショートストーリー。いい意味で深く考えることも、すごくワクワクでもなく、ちょっとした小話は眠れない長い夜にちょうどいい。本文にはストーリーに沿った絵がたくさん挿し込まれていて、どれも本当に美しい。ストーリーはもちろん面白いですが、絵だけでも買った甲斐がありました。本棚に飾っておきます。
1投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第八夜 「夜にあるのは、見えない恐ろしさではなく、見ようとしてしまう恐ろしさ。」 挿絵がどれも素敵だった
0投稿日: 2025.09.24
powered by ブクログ短編集で綺麗な絵が有るのでアッと言う間に読み終わってしまいました。 夜の王が大好きです。そしてあめと寝息もホッとして良かった。
0投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログ図書館で読んだ。ページ数が少なくて読みやすかった。装丁が小説というよりは絵本みたいで可愛らしい。ハッピーエンドで寝心地が良くなるような話や寝る前に子供に読み聞かせするような童話みたいな感じなのかと思ったら結構大人向けだった感。色んな眠れない人の話が出てきて眠れない夜に読む本にしては少し重いような気もした。第一夜の空洞が一番読後が軽やかで好きだった。家族が寝静まった後に一人で夜更ししてクッキー缶食べ切る…ってほんの少しだけ憧れる。そういえば自分が子供の頃母親が夜な夜なクッキー缶1人で食べてたことを思い出した。
0投稿日: 2025.09.12
powered by ブクログ第一夜から第十夜までの十篇。 夜に思うこと、考えること。 それは、ふわふわとして曖昧。 現実と繋がっているような 繋がっていないような。 千早茜さんの文章の魔力。 心の奥底がざわざわする。 さらに、絵にも魅了される。 西淑さんの作品が魅惑的! それぞれの章の最初の絵も、 途中の挿絵も。 絵を眺めているだけで 物語が膨らんでいくような…。 そして、本を閉じると ちょっと悲しいような 懐かしいような…。 静かに心が揺れる作品。
49投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログ10編の小品集 表紙は、黒地に白のイラストで眠れない女性が読書している部屋の窓に金色の月! 文庫より少し大きい位の小さめの本で、全118ページ。 全編「眠れない夜は……」から始まる。 眠る前に読む本に、ちょうどいい。 千早茜さんの想像力全開の、大人の童話のような ものがたり。
27投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログ大人向けのお伽話。 子供の頃、寝る前に読んでもらった絵本や本を読んでいるような感覚になった。 タイトル通り、眠れない夜や、寝る前に読みたい1冊。
0投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログ本人の体験談エッセイ。 と思ってたら多分違う。創作物。なのかな?と考えるのも楽しい。 夜に空けてクッキーをサクサク食べる話や、散歩する話が印象的。他にも、別の人の視点から眠れない夜を描いている。挿絵が特徴的。 この人の文章が好き。擬音が多くて、描写が綺麗だから。 千早茜さんが好きで、エッセイ読んでみたい、という人は読んで見てほしい
1投稿日: 2025.08.09
powered by ブクログ眠れない夜は~ではじまる短編集。眠れない理由は人さまざま。眠れない夜に開いてみるのもいいのかもしれない。
1投稿日: 2025.08.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
眠れない夜は、〜〜。という始まりの短編集。 クッキー缶を開ける、ばけものになる、 眠れない夜はないと思っていた。 眠れない夜は雨が降っている。 眠れない夜はここに来るといいですよ。 眠れない夜はお腹のなかからやってきます。 眠れない夜はおれのもの。 眠れない夜は君の呼吸に耳をすます。 眠れない夜はどうやってすごしていただろう。 しっとり言葉を通り過ぎる感覚で読んだ。
1投稿日: 2025.08.05
powered by ブクログ「眠れない夜は、」で始まる10個の短編。ほっこりするお話、共感するお話、苦しいお話など、どれも毛色のちがうお話達。それぞれ眠れない夜の過ごし方があった。とっても繊細な世界観で、短編ながら余韻がすごかった!
2投稿日: 2025.07.30
powered by ブクログ千早茜さんによる、「眠れない夜」をテーマにした10の短編集。 眠れない夜という状況からして、私にとって普段とは少し異なる精神状態なんだろうなと感じるのは、その時間だけがどこか通常の時間枠から外れている感じというか、眠れないという状態そのものに対する手持ち無沙汰さと、とりとめの無い不安が同居する感じというか、そこで思い出したくない過去をあれこれと思い巡らしてしまうのは、通常の世界から外れてしまった自分自身への贖罪なのだろうか。 個人的に好きだったのは、それぞれに共通点もある「空洞」と「木守柿」で、前者は、整然としすぎた都会での生活の満たされなさを満たそうとする行為に、過去のささやかな思い出と密接したものがあったことに対する共感を抱き、後者は、お腹の中の我が子が気がかりで眠れない女性が自分を支えるものとして確固とした信念を抱く、「オレンジ色」ではない「柿色」への拘りで、こちらも過去の思い出が大きく影響していることには、眠れない夜を打開するものは、結局自分自身の中にあるのかもしれないと感じられた。 西淑さんの絵が落ち着いた夜の色合いで、千早さんの文章に癒しを与えていることもあって、本書には心地良い眠りを促す意図があったのかもしれないが、それにしても千早さんの物語は短すぎると感じてしまい、最も長いもので20ページに満たず、平均10ページ程で完結する物語はショートショートに近い印象があり、このページ数で一つ一つの短編が粒揃いで素晴らしい物語を織り成すというのは、中々難しいのではないかというのが、読んでみて率直な印象であり、特に同じ著者の短編集「グリフィスの傷」と比較すると、かなり物足りなさを感じてしまう。 ただ、物語をそれくらいの短さにしたことにも西さんの絵と同様に、程良い刺激で眠りへと促す意図があるのかもしれないと感じることで、そもそも本書には独自のコンセプトがあるからこそ、この内容なのだということを考慮すれば、やむを得ないのかなとも思ったのだが、千早さんの作品はこんなものではないという気持ちもあって、このような星の数にさせていただきました。
55投稿日: 2025.07.26
powered by ブクログ静かで、ちょっと不思議な雰囲気の物語たち。千早茜さんの文章(表現)の美しさが、夜の静けさを際立たせていました。 西淑さんによる挿絵も幻想的で素敵。
0投稿日: 2025.07.24
powered by ブクログ装丁が美しく、手に取った本。 すべて「眠れない夜は、」で始まる書き出しが美しい10の夜の短い物語。 どの話が好きだったか、話し合うのも楽しい本でした。
0投稿日: 2025.07.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書館貸出読了。 表紙に惹かれて早速読んでみた! 眠れない夜に読みたくなる作品であった。 第一夜「空洞」と、第六夜「木守柿」と第十夜「仕舞いの儀式」がお気に入りかな。 第五夜「しじまの園」は多少怖かったなぁ。 第九夜「寝息」は切ないけど温かい作品であった。 眠れない時に読もうと思った。
0投稿日: 2025.07.22
powered by ブクログ眠れない夜をテーマにしたお話が10通り。静かな静かな物語です。このお話、人間だけが主人公ではないのです。それがまた、いいスパイスで。それぞれのお話に添えられた、神秘的な挿絵も魅力的。現実から解き放たれ、不思議感に満たされました。 今回、一気に読んでしまいましたが、一話一話、余韻に浸りながら読むのが適かなと思います。
26投稿日: 2025.07.04
powered by ブクログそれぞれの眠れない夜、どの物語も、心をザワザワさせる何とも言えない悲しさや、気持ちが伝わってきました 私にも、漠然とした不安で、眠れない夜があります こんな風に文章に表すことができたなら、少しは、人とも、繋がれるのかなぁ…
0投稿日: 2025.07.01
powered by ブクログ眠れない人たちが出てきた 見る人によって捉え方も違って見えてくるような作品が多くて楽しかった また挿絵がすごく素敵で毎回ついうっとり眺めてしまうほど魅力的な絵が多かった
1投稿日: 2025.06.14
powered by ブクログぼんやり読むのにちょうどいい(良い意味で) 呼吸するみたいに読めちゃう。 千早さんの心地良い時間と空間を楽しめました。
0投稿日: 2025.06.07
powered by ブクログ眠れない夜は、で始まる10編の短編。このお話、と印象に残ったのは(空洞)。眠れない夜は、こっそりクッキーを食べながら、子供の頃を思い出す。 素敵な挿絵もぴったり。
0投稿日: 2025.06.03
powered by ブクログ大好きな短編集。千早茜さんのお話は本当に私の心を読んでるんじゃないかと思わせるお話が多く、私自身の本かと思わせる作品ばかりでした。 イラストもとても細かく表現してあり、とても読みやすいです。 個人的に「水のいきもの」が好きでした。 是非ちょっとした時間に読みたい時に。
1投稿日: 2025.06.03
powered by ブクログ若かったころは秒で入眠できて朝までぐっすりやったのに、最近は年齢のせいか寝つきも悪いし何度も目が覚める。 眠られへん時って、なんでいろいろ考えてしまうんやろ。 とか思っていた時に読んだ。 眠られへん時間っていうのも悪いもんではないな。 犬が主人公の話がよかった。
1投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログ「眠れない夜」の短いお話が詰まった一冊。静かな空気感のお話ばかりで、眠れない夜に1話ずつ読みたい。 挿絵がすごく素敵だった。 水のいきもの、寝息の2話が特によかった。
3投稿日: 2025.05.27
powered by ブクログ夜にひっそりと、1話ずつ読みたくなる一冊。 ただただ夜の暗がりの中で、その美しい挿絵をほうっと眺めたくなる。眠れない静かな夜のお供に。
0投稿日: 2025.05.27
powered by ブクログ図書館の本95 表紙と挿絵が素敵な本。 短編集で気軽に読めるのもいい、「夜」がテーマの本なので夜の静けさ・静謐な空気感を感じた。
7投稿日: 2025.05.21
powered by ブクログタイトルの通り、眠れない夜に自分に読み聞かせるための短いお話10話。様々なテイストの短編集。真夜中にクッキー缶を開ける第一夜はうっかり真似すると大変なことになりそう。だけど真似したくなる。第二夜もしかりで夜明けのラーメンのヤバさ。暖かい余韻の残る第三夜と第四話。怪異な情緒がある不思議な第五夜。しんみりとじんわりと愛を感じる第六夜。お茶目で微笑ましい第七夜。人の世の残酷さ不条理さを美しく刺繍する第八夜。悲しい第九屋。切ない夜明けが印象的な第十夜。短いけれどどれも言葉や文章、イラストが美しくて満足度が高いです。枕元に常備しておきたい素敵な本だと思います。
10投稿日: 2025.05.19
powered by ブクログ眠れない夜をテーマに10遍のお話。贅沢。どのお話も素敵。夜のしっとりとした雰囲気、しっとりとした文章。好き。 眠れない夜も「大丈夫」と思えるようになる、お守りの様な一冊。
0投稿日: 2025.05.18
powered by ブクログじんわり、ゆっくり、広がっていく読後感。 静かな夜に読むのもいい、もちろん眠れない夜に読むのもいい。お気に入りのカフェのテラス席で読んでみたら、また違う思いが胸に広がるのかもしれない。紡ぐ言葉が素敵だなぁ。
0投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログ眠らなくてはと、まぶたを閉じる。けれど、目の奥にすこんとした空洞がある。深夜にひとり佇む台所の時間、寝静まる街をさまよった日、もう会えない誰かを想う夜―。直木賞作家が紡ぐ10の夜の物語。(e-hon)
0投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログ昼ひなかには決して姿をあらわさないものというのが、夜の世界にはいる。埋めがたい空洞、森のばけもの、未知のものをもたらす夜の精霊といった少しおそろしげなものたち。月明かりの遊園地、遠吠えして街を駆ける夜の王、幸福そうな寝顔は、しんみりと優しく、誰かのそばに寄り添っている。 おさえた筆致で夜をゆたかに描き出す千早さんと、遠くへ連れ出してくれそうな幻想的な絵の西淑さん。これ以外ないと思えるゴールデンコンビによる、抱きしめたくなるような本。
3投稿日: 2025.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大好きなお友達にプレゼントしてもらった本。 鬱になってから眠れない夜がずっと続いてたから、もっと早くに出会いたかったな。 どうしても眠れなくて薬を飲んで無理やり寝ていたこともあったけど、この本を読むと頭がとろ〜っとしてくる。 最後まで一気に読めて、疲れない。 短編集だからかな? もう夜中の3時だけど、よく眠れそう。 個人的には、第二、三、七、九夜が好きかな。 特に第二夜は凄く刺さった。 目が冴えてしまうこともわかっているのに、ひたすら森をさまよい続けてしまう。 今日は珍しく森じゃなくて本に浸れて偉いな。 でも結局このアプリを開いて、感想を書いているんだけど。笑 歳を重ねると、色んなものに共感できて苦しい。 思い出したくないことがふつふつと蘇って、心臓がぎゅっとなる。 それでも、本を読むのはやめられないね。
2投稿日: 2025.05.10
powered by ブクログ明日仕事なのに、眠れない。そんな夜にまた読み返したい。みんな眠れてないって分かるだけでも救われる魂がある。イラストもすごく良い。魔女の宅急便のウルスラの絵を見た時みたいな安心感がある。お気に入りは夜のクッキー缶「空洞」。
0投稿日: 2025.05.08
powered by ブクログ寝る前に読もうと思ったけどすぐ寝てしまうので昼間に一気読み。短編なので読みやすくて、夜に合うしっとりやさしい話ばかり。 『夜の王』『木守柿』、童話のようで好きだなあ
0投稿日: 2025.04.21
powered by ブクログ“でも、空洞はそこらにある。この眠れない夜も、作ったはずなのに思い出せない昨日の夕飯の記憶も、どんどん大きくなる夫のお腹も、ママ友とのお喋りも、空洞みたいなものなのではないか。生活には空っぽが散らばっている。”(p.11)
0投稿日: 2025.04.17
powered by ブクログ初 千早茜さんの作品はこちら! 1日1話ずつ読みました。 ありがたいことに文字がでかくて、文もわかりやすくて。 西淑さんの絵も好きです! 大人用絵本的な感覚で、寝る前の1冊(1話)を読んでから寝るが最高に10日間楽しかった。
0投稿日: 2025.04.07
powered by ブクログ眠れない夜に一編ずつ読みたい短編集。夜に読むとゾクっとするものもあるけど、不思議な感覚になれるのがいい。
0投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ眠れない夜って聞くとなんだか神秘的で非日常な感じ。でも実際にはつらいんだけどね。 どうやって過ごすのかは人それぞれ。
0投稿日: 2025.04.05
powered by ブクログ千早茜さんの作品はこれで3作目! 眠れない夜をテーマにした短編集。 自分自身も眠りが浅いから真夜中に目覚めて そこから眠れず、眠れないことへの焦りや明日への 不安とかどんどんネガティブなことを考えてしまう。 けれど、この本の中の眠れない人や生き物たちが 織りなす物語を見ていると、眠れない人は自分だけじゃないんだなぁーと少しホッとしてしまった。 千早さんの幻想的な文章や比喩の仕方は、 眠れない夜をちょっとしたファンタジーに してしまうから素敵。 特に好きだったお話は ◉「森をさまよう」眠れない夜にSNSをしてしまう 女性のお話。ついついスマホって見たら眠れなくなるのに、触ってしまって、ますます目が冴えるよね ◉「水のいきもの」眠れず、夜の外を歩く女性のお話。自分も何回か夜の公園を散歩したことあるけれど、暗いから少し怖いなと思いつつも非日常的で ワクワクしてくるんだよねと思った。 眠れなくて不安や焦りを感じてしまう人は この本を手に取れば、自然とまぶたが重くなって 良い眠りにつけるかもしれません。
69投稿日: 2025.04.04
powered by ブクログ最近、花粉症や喘息のためによく眠れない夜が続いているからか、じんわりと沁みた。私の眠れない夜はこんな詩的な雰囲気はないけれど、私の眠れぬ夜がこれらのお話の世界につながっているかもしれないと思うと、不思議に落ち着く。
8投稿日: 2025.04.02
powered by ブクログ千早茜さんの作品は7冊目。 「眠れない夜」をテーマにした10編の短編集。 読み始めから、千早茜さんにしか感じられない独特の雰囲気に呑み込まれる。 あぁ、これだ。 久しぶりの感覚。 西淑さんの挿絵が素敵で、物語の特別感を彩っている。 個人的に好きなのは 「木守柿」「夜の王」「寝息」 すごく良かったのに長編が読みたくなるのは、なぜだろう。以前に購入したとっておきの2冊、そろそろ読もうかな。
106投稿日: 2025.04.02
powered by ブクログ非常に読みやすい短編小説で、10ページ程度のコンパクトな物語ながらも深い印象を与えてくれます。 この作品は、昼間ではなく、朝や就寝前に読むのが最適だと感じました。 静かな時間の中でじっくりと読み進めることで、物語が持つ穏やかで優しい雰囲気をより感じることができます。 まるで子供の絵本のようにシンプルでありながら、そこに込められたメッセージや情景の描写が心に残ります。 文章の一つ一つが軽やかで、まるで風のように心地よく流れていきます。 特に、ゆっくりとしたペースで読み進めると、情景が次々と目の前に広がり、まるで自分がその場所にいるかのように感じることができます。 また、挿絵がとても良かったです。 物語の流れをより一層引き立て、登場人物や場面の印象を強めてくれました。 絵はシンプルでありながらも、色使いやタッチに温かみがあり、絵本のような親しみやすさを感じさせます。 全体として、日常の中でふとした瞬間に読みたくなる、心を落ち着けてくれる一冊でした。 眠れない夜にぴったりな、穏やかでリラックスできる時間を提供してくれる作品だと感じました。
5投稿日: 2025.04.01
powered by ブクログこの薄さでこの満足度…良質… めちゃくちゃ沁みた… 少し湿っているような、 夜風のような美しい短編集。 やっぱり個人的に千早さんの作品が とても好きだなあ。 もう中学くらいからずっと不眠ぎみで 眠れなくて、1人で、暗い夜とたくさん過ごした。 だから余計にさらりと寄り添って貰えた気持ちに。 他の小説読んでると「本当に甘い毒みたいだな」といつも思うんだけど、この本はとてもいい薬って感じ。大人によく効く。 イラストや扉絵も美しい、よい1冊
8投稿日: 2025.03.29
powered by ブクログ寝る前に1夜ずつ読んだ。 1話ではなく、1夜。大人の童話って感じ。 「第十夜 仕舞いの儀式」が心に刺さった。 千早茜さんの紡ぐ言葉はどれも美しくて落ち着く。 そして西淑さんの絵も不思議で美しくてとても素敵。
24投稿日: 2025.03.27
powered by ブクログ直接強い表現は使っていないのに、柔らかい雰囲気や緊張感のあるシーンを生み出したのは見事 あめ、夜の王、うつくしい夜がすき
1投稿日: 2025.03.11
powered by ブクログ手のひらにおさまる 絶妙な本のサイズも 指先が心地よく感じる 紙の質感も 童心にかえれる 西淑さんの素敵な挿絵も 静謐で でもほんのり温かい千早茜さんの言葉も ディテールにまでこだわって作られていて うっとりしてしまいました♡ 眠りにつく夜の時間を味わうために 毎夜 1話ずつ ゆっくりと時間をかけて 楽しみました♡ 夜の時間に温まりたいとき… ふと非日常を感じたいとき… そんな愛おしい時間に潜りこみたいときは またこの作品を読んで 味わいたいと思います♡
1投稿日: 2025.03.10
powered by ブクログ本書は10話の短編集で、特にストーリーがあるわけではなく、眠れない人達の行動や思いを書き下ろした情景描写話であった。絵本の感覚に近い本で、起承転結のしっかりとしたストーリーを求める自分としては、あまり興味を持てる内容ではなかった。
12投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログ『眠れない夜』をテーマにした短編集。 当然夜を描いている話が殆どなので、どの物語も静かで美しい。挿絵も素敵。
1投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログ表紙、挿絵が美しい。十つの夜が収められていてそれぞれのお話は短く、それこそ眠る前に読むのにちょうど良い。 第九夜の話が特に好き。見合い結婚をして互いを慈しみながら長く連れ添ってきた夫婦の人生に思いを馳せ、夫から妻へのきっと優しい眼差しを想い、切ない気持ちになる。
8投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログ私も眠れない夜は当然ある。 いろいろ悩んでて眠れない、なんかわからないけど目が冴えて眠れない、楽しくて眠れないなど、多種多様な眠れないがある。 この本を読んでいて、なんかわかるなーって共感できるところもあって、その発見だけでも今夜は眠れそうだ。 短編集でとても読みやすく、休憩にちょっとって感じに穏やかに読める一冊だった。
0投稿日: 2025.03.05
powered by ブクログ何ていうか…“眠れない夜”という言葉から始まる現代の夢十夜的な10の短編ストーリー。それぞれの世界観が魅惑的でどことなく惹かれる感じがする。そんな世界観でどことなく絵本タッチな大人のテイストのお話たち。眠れない夜のお供にいい感じに読めるかも…な作品でした。(^_^)
0投稿日: 2025.03.02
powered by ブクログ夜が好きだ。 それは自分を世界から切り離して、好きな世界に没頭できるから。 でもそれと同時に 夜の闇の中では心がすとんと落ちて、自分の心と向き合わなければいけない。そんな夜がちょっと苦手だ。 この本は日常生活とは切り離されたそんな夜の独特な雰囲気を漂わせながら、 じんわり心に残るそんな短編集でした。
1投稿日: 2025.03.02
powered by ブクログ手書きの表題と夜一人眠れなくて本を読む人窓の外には満月。パラパラとめくると挿絵が絵本のようであっという間に読み終えた。第九夜 寝息 が印象に残った。眠れない夜に読みたい本。
7投稿日: 2025.02.27
powered by ブクログ眠れない夜を描いた十夜のショート。眠りたいのに眠れない。気ばかりが焦っていく中で暗闇にぽかっと浮遊するような不思議な世界観があった。
0投稿日: 2025.02.27
powered by ブクログ絵本のような気がした。物語が夢の世界というか、眠らない人達の題名がそのものって感じ独特な世界に入っていくような気がする、自分ではまとまりにくい考え方、本当に眠れない人たちはどうなんだろうと思う
0投稿日: 2025.02.19
powered by ブクログ10個の眠れない夜のショート短編集 一夜(一章)がかなり短いので、その限られたストーリーの尺に挿絵がプラスされることによって想像が膨らむ、大人の絵本のような感覚です。 「眠れない夜」なので幸せな話だけでなく、つらい話、切ない話、怖く感じる話もあります。 それでも暗闇は、夜は必ず明けるときがくるので10個の「眠れない夜」がどのように明けるのか、ゆっくり読み解きたい本です。
1投稿日: 2025.02.18
powered by ブクログ押し絵が素敵でまるで大人のために作られた絵本みたい。夜更かしする時に読むと、読書の湖に潜り込めるからとてもおすすめです!文庫本化してほしい〜!文庫本で持ち歩きたい!
8投稿日: 2025.02.17
powered by ブクログ枕上読書に。印象に残るのは「木守柿」(柿の実一つ残す風習)・「夜の王」(ヤンチャ仕放題の犬が可愛い)・「繍しい夜」(刺繍職人と旅人)。「寝息」は切な過ぎる。
11投稿日: 2025.02.16
powered by ブクログ暗いだけではない、さまざまな夜の顔。千早さんの文章はいつも静逸だなぁ。こころが清らかになってゆく気がした。
1投稿日: 2025.02.10
powered by ブクログ短編集。千早茜さんの本は好きなものと苦手なものの振れ幅が大きいのだが、この本はちょうど中間くらい。それこそ、眠れない夜に1話ずつ読むのにちょうどいい感じ。「水のいきもの」が好きだった。
11投稿日: 2025.02.09
powered by ブクログ物語の途中で現れる絵が美しくてしばらくじっと見つめてまた物語に帰っていく。 眠れない夜にはこれぐらいあっさり読めるものがいい。
0投稿日: 2025.02.07
powered by ブクログ西淑さんの美しいイラストと幻想的な物語に童話を読んでいるような感じ。読んでいると短いなかでも主人公たちがどんな人物なのかふわりと浮かびあがって、夜の情景に溶け込んでいく。「水のいきもの」がすき。
0投稿日: 2025.02.06
powered by ブクログ千早さんの文章も素敵だし 西淑さんの絵と上手くマッチしていた 大人のための絵本な感じ 題名通り眠れない夜に読みたいお話 クッキー缶の話もSNSをついつい見ちゃう話、溺れちゃう夢を見る話、寝顔の話が好きだった
6投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログ静かな夜の情景のなかで、眠れない人たちのささやかな日常がほんわりと浮かび上がるような短編集。 読んでいるうちにそれぞれのお話の主人公がどんな人なのか、短いなかですっと入ってくる。 ちょっとずつ読み進めたい本です。
0投稿日: 2025.02.04
powered by ブクログ本のタイトル通り深夜に読みたくなる大人の絵本のような作品でした。 夜のワクワクする物語や、ちょっぴり切ない物語もあり、千早茜さんの書く世界感にとても惹き込まれた。 西淑さんの絵もとても幻想的で好みでした。
0投稿日: 2025.02.03
powered by ブクログ大人の絵本、のような存在。 薄くて、挿絵も沢山あって、とても素敵なので、本棚にあると嬉しくなるような一冊。 第三夜 水のいきもの 第四夜 あめ が、好きでした。 やっぱり夜に読むのがいいかもしれません。
0投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログ一つ一つがつややかな漆黒の真珠のような短編集。一晩に一話ずつ眠りの前に、できれば自分で読むのではなく、読み聞かせてもらえるとなお良し‥なのだけれど、このつややかな物語を彩る西淑さんのイラストがとても素敵で、じっくり丁寧に読みたいとも思う。誰かにプレゼントしたくなる美しい絵本。
3投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログ▼配架・貸出状況 https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00557133
0投稿日: 2025.01.29
powered by ブクログタイトル通り、眠れない夜にぴったりの、水を打ったかのように静かな夜の10篇のお話たち。 食べ物を書かせたら右に出るものはいない千早さんですが、静かな夜の中にもさすがの食べ物描写が光ります。
0投稿日: 2025.01.27
powered by ブクログ短編集10篇 物語も夜や闇や眠りに連なる事ごとでとても美しい。そして美しいと言えば挿画、装丁に魅入ってしまう。 夜散歩した時に出会って手を握ってくれた青年「水のいきもの」が印象に残った。
0投稿日: 2025.01.26
powered by ブクログ眠れない夜は、の書き出しで始まる、誰かの眠れない夜を描くみじかいおはなしが十篇。 挿絵がついて、大人の絵本のような味わい。 うつくしい文章とイラストに贅沢さを感じながら拝読。 第三夜 水のいきもの、第四夜 あめ、第八夜 繍(うつく)しい夜、が印象に残った。 いちばんは、あめ、かな。 後半二夜の扉絵のカラーが、夜が明け、空が白んでいく様子を表していて素敵。 久しぶりの小説、堪能しました。
47投稿日: 2025.01.26
powered by ブクログ眠れない人の本。 本当に眠くなる。すごく短い話なのに読みきれず、本を閉じてしまうことが何度も。 小説を書いたことがないからわからないが、眠くなる文章の書き方があるのかな?と思った。
11投稿日: 2025.01.25
powered by ブクログ夜にまつわる10の短編集。 1編が10ページ程なので、ちょうど寝る前に読むのにぴったりのボリューム。私は一気に読んでしまったけど。 眠れない夜というのがほぼないのだけど、眠れないことで感じる焦りがなくなりそうな本だなと思った。 不安、焦りをそっと包みこんでくれるような静かな物語と、それにぴったりのイラストに癒された。
46投稿日: 2025.01.23
powered by ブクログ様々な眠れない夜。心がザワザワしたり、安堵したり、切なくなったり、ほっこりしたり。 繡しいという言葉があることを初めて知りました。刺繍の話にピッタリな言葉。彼女の心の平穏が失われてしまったのが哀しい。 1番好きなのは「夜の王」。勇ましいけど優しいワンちゃん(?)が微笑ましいです。西淑(にししゅく)さんの挿絵も素敵でした。
0投稿日: 2025.01.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
10編の眠れない夜の話。それぞれが10ページ程度で短いのと素敵な絵があって、どれもあっという間に読める。 時代や場面、登場人物どれも違うからきっと人によって好きな作品が違うだろうと思う。私は『第八夜 繍しい夜』が印象的だった。村で暮らし、刺繍をして暮らしている主人公はある日旅人から世界の反対で起こっている戦争や自然災害を初めて知る。それから今までできていた色鮮やかな刺繍ができなくなる話。 あとは『第九夜 寝息』も良かった。妻の寝顔を見る夫目線の話。何だか素敵な夫婦だなと温かい気持ちで読んだ。
6投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログ10の夜の物語。今ほど夜が明るくなかった時代、夜は魔物や妖の存在が濃かった。夜が怖い子どもでしたか。それとも、夜が友達でしたか。眠れない夜の過ごし方は人それぞれ。夜は平等に人に訪れるのに、感じ方はさまざまだ。夜中の台所で音を立てずにむさぼり食べるクッキー。SNSの森をさまよう、しんと静まり返る住宅街をさまよう、夜の町をすべるように走り出す。どれも魅惑的で、怖さと楽しさが相反している。言葉の選び方が千早さんらしくて、でも、千早さんらしくない。それがよかった。
0投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログ10の夜の物語 どれも著者ならではと思わせる独特な世界。 イラストがより不思議な世界へいざなう。
10投稿日: 2025.01.18
powered by ブクログ「水の生きもの」がすごく好みだった(えっ、続きありそう!みたいな終わりかた) やっぱり千早さんは表現の仕方がとろりとなめらかな感じ(?)がする
0投稿日: 2025.01.16
powered by ブクログ千早作品の良い所が存分に出た秀作。 全ての物語において温かさを感じる。 未来の見えない状況でも僅かでも希望や生きる力を描いてる。 あっと言う間に読み終えたが、心温まる作品。
1投稿日: 2025.01.13
powered by ブクログタイトルの通り、眠れない夜がテーマの短編集。 静かにひんやりとした雰囲気が心地よかったです。イラストも大人の絵本みたいで素敵でした。
4投稿日: 2025.01.13
powered by ブクログ「眠れない夜は、」という書き出しから始まる10篇のショートショートを収録した作品。大きめのフォントサイズ、広めの行間も相まって、小説というよりは詩を読んでいるような印象だった。 青山美智子さんとU-kuさんのコラボが素晴らしかった『マイ/ユア・プレゼント』のように、イラストを担当された西淑さんとのコンビネーションがとてもよかった。
2投稿日: 2025.01.12
powered by ブクログ眠る前、お布団の中で読了。 「夜の王」「木守柿」は良かった。 装丁に惹かれてジャケ買い。一話ごとの挿し絵も幻想的な綺麗。
1投稿日: 2025.01.12
powered by ブクログ静かな夜を過ごす10編の短編集。 ファンタジーあり、軽いホラー的な話もあり、心が温かくなる物語もある。 個人的には『夜の王』『しじまの園』『あめ』『寝息』が良かった。 黒をベースとした挿絵も、夜にふさわしく素敵。
9投稿日: 2025.01.11
powered by ブクログ『寝息』 相手を思いやっているなって感じた話。 あんな夫婦に、家族になれたらいいな。 全体的に何だか不思議でイラストがとにかく綺麗。 正に大人の絵本。 毎晩寝る前に一編ずつ読むのが楽しみだった。
0投稿日: 2025.01.06
powered by ブクログいろんな夜がありいろんな思いがある 夜に優しく寄り添ってくれる短編集 挿絵も美しく大人の絵本のような本
0投稿日: 2025.01.03
powered by ブクログ読前#眠れない夜のために 作品はすべて読んでみたい千早茜さん。どこが好みかというと、単純明快な直球的なおもしろさでないおもしろさを感じられるから。そのおもしろさは夜の暗さとすごくマッチするはず。眠れない夜が生み出す千早ワールド楽しみ https://mnkt.jp/blogm/b241115a/ 読後#眠れない夜のために 期待したとおりの千早茜ワールド特有のおもしろさを堪能できた。今までいつも感じてきてることだが、なにげないことでも言葉の選択と組み合わせで、なにかを考えさせられる表現を生み出すことができる才能に楽しまされてしまう https://mnkt.jp/blogm/b241115a/
8投稿日: 2024.12.26
powered by ブクログ眠れない時間を、何か別の事に使おうと前向きに考えてると、逆に寝られるのかな? 会議の時とかは、すぐ眠れるんだけどね。
4投稿日: 2024.12.26
powered by ブクログ「眠れない夜は、」という書きだしで綴られてゆく、十の眠れない夜たち。 さながらこれは漱石の夢十夜(眠れてはいないのだけれど)で、童話めいた語り口には別世界に案内されてゆくのかと錯覚してしまう。 とくに印象に残ったのは『木守柿』。樹にいつまでも残る灯のような、深い柿の実は悠久の時を超えて私を守ってくれる。眠れない夜は、それがおなかの子にも受け継がれるように、と柿色の糸をひとめひとめ編んでゆく幸福な時間でもある。素敵なお話だった。 どこまでも続くと思わせる果てしない暗闇を、息を潜め、耳を澄ませ、両手で掻き分けるようにして読んだ。そこはまるで静謐さと獰猛さが共存しているみたいな場所。 西淑さんの挿画にうっとり。自分なりの「眠れない夜は、」をみつけてみたくなった。
2投稿日: 2024.12.26
powered by ブクログ眠れない夜をテーマにした10編の短編集。 眠れない夜をみんなはどう過ごすのだろう。 私は、静かな夜は微かに聴こえる音を楽しみたいと思う。 それは、雨であったり道路を走る車の音だったり… ちょっと苦手なのは、時計の針が進む音。 早く早く寝なきゃと思ってしまうから。 この物語は、優しくもあり不思議さもあり。 心地よい雰囲気を味わえる。 音をいちばん感じたのは「空洞」で、缶にかちんとネイルが触れるとか、缶の蓋を開け、はりはりと音をたてる薄い紙をひろげるの表現が好き。 眠れない夜は、から始まるそれぞれの夜。 第一夜 空洞〜眠れない夜は、クッキー缶を開ける。 第二夜 森をさまよう〜眠れない夜は、ばけものになる。 第三夜 水のいきもの〜眠れない夜は、ないと思っていた。 第四夜 あめ〜眠れない夜は、雨が降っている。 第五夜 しじまの園〜眠れない夜は、ここに来るといいですよ。 第六夜 木守柿〜眠れない夜は、お腹のなかからやってきます。 第七夜 夜の王〜眠れない夜は、おれのもの。 第八夜 繡しい夜〜眠れない夜は、すぐそばに*※※※がきているのだと云う。 第九夜 寝息〜眠れない夜は、君の呼吸に耳をすます。 第十夜 仕舞いの儀式〜眠れない夜は、どうやって過ごしていただろう。 第十夜のイラストが一番好き。 朝日を見ている後ろ姿に新たな思いを感じた。
62投稿日: 2024.12.24
powered by ブクログ挿絵が素敵で、図書館で借りてしまいました。 大人の絵本みたいで読みやすかったです。 10章全部が『眠れない夜は~』のフレーズで始まります。 お気に入りは4章のあめと、6章の木守柿です。 私は眠れない夜は、読書します。 読みたい本がたくさんあり過ぎるので…
21投稿日: 2024.12.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【あらすじ】 直木賞作家・千早茜が紡ぐ、10の夜の物語。 人気イラストレーター・西淑による美しい挿絵とともに味わう、「眠れない夜」をテーマにした短編集。 「眠らなくてはと、まぶたを閉じる。けれど、目の奥にすこんとした空洞がある」。家族が寝静まった深夜、ひとり台所に佇む時間──第一夜「空洞」 「夜にあるのは、見えない恐ろしさではなく、見ようとしてしまう恐ろしさ」。美しい刺繡を生業とする「わたし」の暮らす土地に、ある日旅人が訪れて──第八夜「繡(うつく)しい夜」 「夜の底の黄金よ、君の寝顔は本当に変わらないから、こんな静かな晩は永遠に続く夜に閉じ込められてしまったような心持ちになるのだ」。眠り続ける「君」の呼吸に、傍らで耳をすます──第九夜「寝息」 ……ほか、夜の世界へと誘う10篇を所収。 【個人的な感想】 千早茜さんの他の本をたくさん読んでいますが、この本は異質な感じがしました。 私はあまり得意ではなかったです。
0投稿日: 2024.12.22
powered by ブクログ眠れない夜のための物語でした。本の装丁は、深い夜のイメージでした。静かな夜に、ページをめくるのがいいかもしれないと思いました。 眠れない夜は、クッキー缶を開ける。 眠れない夜は、ばけものになる。 眠れない夜は、ないと思っていた。 眠れない夜は、雨が降っている。 眠れない夜は、ここに来るといいですよ。 眠れない夜は、お腹のなかからやってきます。 眠れない夜は、おれのもの。 眠れない夜は、すぐそばに■■がきているのだと云う。 眠れない夜は、君の呼吸に耳をすます。 眠れない夜は、どうやって過ごしていただろう。 これらの9つの冒頭の言葉から、紡がれた短編集。6話目の『木守柿』と9話目の『寝息』、そして10話目の『仕舞いの儀式』がよかったです。
35投稿日: 2024.12.21
powered by ブクログこちらは、千早茜さんの作品で10編の眠れない夜に纏わる短編集です。イラストは西淑さん…この作品のテーマにピッタリなんです。それぞれの短編は、「眠れない夜は…」でからはじまっています。なんか、夏目漱石先生の「夢十夜」が思い出されます。雰囲気もちょっと似てるかな‥。 で、こちらの作品、どれもしんみりした静かな夜を思い浮かべることができます。私は第六夜の「木守柿」が一番好きです。あたたかい柿色が好きになりました。あとは、第一夜の「空洞」のクッキー缶は、ウチにもなんか捨てられなくていっぱいあったりして、マイ宝もの入れにしてましたね! でもやっぱ、短編じゃなくて長編も読みたいな…。
73投稿日: 2024.12.21
powered by ブクログ正直に言う 。好みではない。書かれている話も理解はできるのだが、読んでいて面白いとは思えず、何なら途中から別のことを考えてしまって全然頭に入らなかった。別に刺激を求めて本を読んでいる訳ではないし、こういう不思議で静かな雰囲気はむしろ好きなんだけどおかしいな…はまらなかったな。 唯一、『寝息』だけは少し入り込めた。隣で眠る最愛の人の寝息を、その人の母親より長く自分は聞いていると思うといった表現が良かった。 私もベッドに入ってもなかなか寝付けないため、隣で寝ている夫が私の寝息を聞くことは年に数回だろう。誰かの寝息を聞くというのは、幸せなことだと思うが、誰かに寝息を聞いてもらうというのもまた、幸せなことだ。
2投稿日: 2024.12.18
