
総合評価
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powered by ブクログあ、好きだ。って思ったので読み終わるのが早かった。こういうシニカルな視点って自分にもあるので、とても楽しく読めた。冒頭の説明の通りでここまで精神的にグロいのに結末がシュールなのは頑張り方間違えちゃったんだねえってなって、とても良い。
2投稿日: 2025.02.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編集 面白かった笑 仕事で意地悪をしてくる取引先の人にデスゲームを開催しようとしたり、 吉祥寺から三重県四日市まで行列が出来るクロワッサン屋さんアウトドアグッズ保険が必須、花嫁が「気持ち悪い」と言って引きこもった理由を探し、手品?ダンス?クイズ?ついにはありとあらゆるものが原因だったんじゃないかとなっちゃう、ファーストが試合中に敵の味方をする行為をしだす、赤ちゃんの名前を考えるのにとても考えすぎちゃう話 いつ膜が割れてしまうのか分からない もしかしたらとても些細なきっかけなのかもしれない
5投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログ短編集です。みじん切りにされるのは常識じゃなくて良識。だから、モヤモヤする読後感は保証付き。スカッとしたい読み手には絶対向かないけど、面白いですよ。★3なのは単に好みじゃないから。 「そうだ、デスゲームを作ろう」 花籠は取引先の担当への復讐のために孤立した別荘を探していた。そこでデスゲームを始めよう。元々能力は高く、完璧なシナリオ、完璧な装置が形作られて行く。しかし…。 「行列のできるクロワッサン」 近所にできたクロワッサン専門店。日に日に行列が伸びていくが絵美はそれほどクロワッサンが好きではないし気になりながらも放置していたが、列はそのうちとんでもないことに。並ぶか無視かでどんどんぶれていく絵美。 「花嫁がもどらない」 百人以上参加している披露宴で花嫁が控え室に籠ってしまう。さあ、何が花嫁にとって悪かったのか? 「ファーストが裏切った」 鳥兜の乱と言われている野球の試合がある。完全勝ち試合途中で出場した鳥兜は、もつれたこの試合の最後の交代枠。そこで彼は一線を越える。 これは、かなり展開が読めずに読み進めました。なるほど、こういうことか!って最後納得はしないけど、一番印象に残った作品。 「完全なる命名」 息子の名前を考える父。決めきれなくて散々悩んで決めると…そしてまた考えて。名前を決めるのに恐ろしいほどの逡巡。最後決まって良かったねって思ったら笑えるオチ付きです。
8投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログ現実の諸々に対する皮肉めいた側面があるかと思えば、あらゆる事柄を皮肉る冷笑仕草みたいなものをわざわざ提示してこういうのって痛々しいよね?っていう揶揄にも感じる。 読む人も、読む人のコンディションも選びそう。
12投稿日: 2025.02.11
powered by ブクログタイトルの面白さほど内容に惹かれなかった。もっとぶっ飛んでると思った。 ・そうだ、デスゲームを作ろう 不憫。でも確かにそうなるよね。 ・行列のできるクロワッサン 追いかけてくるクロワッサンはホラー。ネット上の整理券にすれば解決しそうな行列が物語のために作られた感じが強くて没入できなかった。 ・花嫁がもどらない 皮肉なんだろうけど好きになれない。花嫁が展開のためにしか使われてないから? ・ファーストが裏切った いい感じの解釈で勝手に終わらせてるけど本当にそうなのか? ・完全なる命名 自分の中で堂々巡りしているのは平和でいい。笑って終われるこれが最後で良かった。
4投稿日: 2025.02.09
powered by ブクログタイトルと装丁に惹かれた。 世にも奇妙な物語で実写化しそうだな〜という短編集。2つ目の「行列のできるクロワッサン」が面白かった。 六人の〜の著者の方とは知らなかった。
1投稿日: 2025.02.08
powered by ブクログ特に「そうだ、デスゲームを作ろう」が面白かった 次のクロワッサンの話も良かったです 日常から少しズレた世界がとてもいい。
7投稿日: 2025.02.07
powered by ブクログくだらない。笑 良識切られたー。 みんな真剣!清々しいくらい真剣! 次はどうくるって感じでのめり込んでしまった。 続編を期待!
4投稿日: 2025.02.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
世にも奇妙な物語のような短編小説たちだった。 浅倉さんらしいどんでん返しや叙述トリックがないなーと思ったけど、思えば『フラッガーの方程式』みたいな勢いある意味のわからなさも浅倉さんらしさだったなと思い出した。 『そうだ、デスゲームを作ろう』は、個人でデスゲームを開催しようとすると下準備めちゃめちゃ大変だな…そしてその苦労を一瞬でふいにする参加者の予想外の行動が切なくもおもしろかった。 『行列のできるクロワッサン』はめちゃくちゃ世にも〜ぽくて、行列6キロから「え?」てなり出してフルマラソンの距離、そしてとうとう行列が県を跨いで三重まで行ってしまってもうわけわからなさすぎておもしろかった。なんだクロワッサン保険て。 最後の『完全なる命名』は子を持つ親としてなるほどなーと思わせられる部分あった。 世間にはこんな真剣に命名する親もいるんだなー、いやいないか。 浅倉さんの短編は始めて読んだけど、楽しく読めました。
8投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログ考えてみれば、人間のすることには滑稽なことが多い。その取り組みが真面目であればあるほど、滑稽さの度合いは増すばかり。 そんな、思い詰めたあげく滑稽な行動に走ってしまう人たちをコミカルに描くユーモア短編集。 ◇ その日、花籠は不動産屋の営業に連れられて、長野県武石小沢根の山深い土地に別荘の内見に来ていた。 別荘は、軽自動車がギリギリ通れる狭隘な道を入った場所に1軒だけポツンと建っていて、人はもちろん車もまず通らない。おまけに古くはあるが堅牢なコテージ造りであるところも、花籠の目的に合致する。 花籠の目的。それは、密室状態にした建造物をデスゲーム施設に改造し、恨み骨髄のあの男への復讐を果たすことだった。 ( 第1話「そうだ、デスゲームを作ろう」) ※全5話。 * * * * * どの話もバカバカしいほどにあり得ないような設定なのに、妙に惹き込まれてしまって大笑いしながら読んでいました。 そんな抱腹絶倒ストーリー5つの中でも不思議にリアリティを感じるのが、第2話「行列のできるクロワッサン」と最終話「完全なる命名」でした。少し紹介しておきます。 第2話「行列のできるクロワッサン」 主人公の絵美は、吉祥寺の閑静な住宅街で暮らす専業主婦です。 ママ友たちとゆったりお茶会を楽しむのが好きな絵美は、商店街に新しくできたクロワッサン専門店「イゴル・エディ」に客が行列を作っているのを見ても眉を顰めているだけでした。 だから「イゴル・エディ」人気が留まるところを知らず、行列が日を追うごとに長くなっていっても、さほど気にはならなかったのです。 ママ友のほか夫と娘もそんなものには興味がない様子なのを見て安心していた絵美ですが、ある日、行列に冷めた目を向けていたはずのママ友たちまでこっそり列に並びだしたことを知ってショックを受けます。 さらに、夫と娘の本当の気持ちにも気づいてしまった絵美は……。 第5話「完全なる命名」 もうすぐ息子が生まれる、心配性でかつ妄想癖のある男。里帰り出産をすることになった妻から命名を頼まれます。 名前が人生を左右することもある。それならば、息子にとってよりよい未来をもたらす名を、是が非でもつけなければなるまい。 男は真剣に、まだ見ぬ息子の名を考えるのでした。 子どもが生まれ、男は熟慮の末に考えついた名を、妻とその両親の前で披露します。義両親は微妙な反応だったものの妻は喜んでくれ、うれしそうに赤ん坊に名前で呼びかけています。 男もひと安心するのですが……。 ☆日常社会を成立させているのが「良識」であることは間違いありません。皆が欲望の赴くままに行動すれば、あちこちで争いが起きることは火を見るより明らかです。 だから自分を慎む。それが「良識」と呼ばれる「大人の分別」なのですが、何かの拍子にその「良識」という枷をかなぐり捨てたくなるときがあるもので……。 各話の主人公たちは皆、良識を逸脱した行動をとらないよう気をつけている、真面目な人たちばかりでした。 けれど、あることがきっかけとなって普段の自分では考えられない行動に出てしまいます。内容的にはあり得ないほど極端なのですが、そこに至るまでの心理的な過程にはリアリティがあって、大笑いしながらもゾッとする気持ちも味わえます。 イチオシは第2話で、ホラー仕立てのラストがよく利いていました。
73投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
好き嫌いが分かれそうな作品。星新一や今村夏子の作品のようなファンタジー(?)短編が好きな方ならおそらく好きであろうテイスト。『六人の嘘つきな大学生』と同じ作者だと言うことに大変驚いた。私はどちらも好きな作品だが、『六人の〜』を読んで作風を気に入ってこれを読んだら驚いてしまうかもしれない。
2投稿日: 2025.02.03
powered by ブクログ中二が書きそう 読んでも読まなくても 人生に1mmも影響与えないでしょう テレビのバラエティ番組みたいなものか まあ、しょーもない これが楽しめるのは 18歳まで 18歳以上は読んではいけません 逆R-18指定です
3投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログ浅倉さんの作品は初めて読みましたが、タイトル通りに予想をみじん切りされました。そのくらい虚をつかれるストーリー。実写化したらおもしろいかも。特に「ファーストが裏切った」は
0投稿日: 2025.01.30
powered by ブクログ▼配架・貸出状況 https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00557134
0投稿日: 2025.01.29
powered by ブクログ短編集だけどどれも面白かった!特に好きなのはクロワッサンのお話し。花嫁は世にも奇妙な物語でドラマ化したら面白そうだなと思いました。
1投稿日: 2025.01.29
powered by ブクログ評判が良さそうだったので、読んでみました。 今更ですが、良識って言葉の意味をきちんと理解していなかったので、調べてみました。 『 社会で一般的に承認されている健全な物の考え方。すぐれた判断力。』 私、良識という枠の中でしか生きてこなかったかもしれん。良識の範囲内で生きていれば、間違いない、とさえ思っていたかもしれない。 そんなわけで、良識を越えた考え方や発想というものが私にはできないことが、この小説を読んでわかりました。 本当につまらない人間だな、とつくづく感じた。 そういう性格なので、良識や一般常識からかけ離れた物語(ファンタジーやSF)はあまり好んで読んでこなかったのですが、こちらの小説はかなり面白い! (語彙力の低さゆえ、そのような表現しかできない) 若干SF要素が入っているストーリーもあるのですが、 現実と仮想の塩梅が非常によろしかったです。 (行列のできるクロワッサン) SF要素が入ることで、「そんなストーリー展開もあるのか?!」と、驚きと斬新さを感じることができました。 「ファーストが裏切った」に登場するフレーズで、興味深いものがありました。 ”絶望と現実を隔てているのは、こんなにも薄い「膜」なのだ。” 「膜」を破ったり、「膜」から出た時は、 このストーリーの如く、見たことのない世界が広がっていると思う。 果たして、その世界は自分を受け入れてくれるのか。 それを考えると、怖くて良識から出ることができないですよねぇ。一線を越えられない人の多くは、この危機感を持った人たちなのだと思います。(自分含め)
40投稿日: 2025.01.25
powered by ブクログ私は何を読まされているのだろう…と首をひねりながら読み終えた。 かなりユニークな話だけど、別段読まなくても良かったかなと。 最後の命名はその流れにしたいなら「信」はない方が良いのでは?
1投稿日: 2025.01.24
powered by ブクログシュールでちょっとブラックな短編集。良識なんてどこにいった、という心境で読みましょう。 お気に入りは「行列のできるクロワッサン」。ある日近所にできたクロワッサンの店。日に日に行列は延びてゆき、やがてはとんでもないことに。それでもそんなもの興味ないし、と意識しなかったはずなのに、否応なしに巻き込まれていってしまうのが怖いし悲しい。けれどあまりのぶっ飛びっぷりに笑ってしまいます。どこまでいくんだ行列。 「そうだ、デスゲームを作ろう」も、どんどん高まっていく主人公のモチベーションが恐ろしいような、おかしいような。それだけの資金と情熱をそんなことに向けるなよ、ととにかく突っ込みたいのだけれど。楽しいのなら……いいのか? しかし結末はちょっと予想外でした。まさかそんなことに。
0投稿日: 2025.01.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編。どれも変わった味付け。デスゲームの準備。クロワッサンの行列。膜が破れる。名前。気持ち悪いこと。
0投稿日: 2025.01.23
powered by ブクログどの短編もヘンテコなんだけどありそうで面白かった。特に最後の話とかさ、名付けって一度ハマると負のループから抜け出せない、、
1投稿日: 2025.01.22
powered by ブクログおもしろかったー!! 「六人のー」より、わたしはこっちのが断然好き!!どの作品もそれぞれに奇妙で変で馬鹿げてるけど、ちょっとした不気味さもあって、でも、ふふっと笑っちゃう感じもあって、おもしろかった!!
11投稿日: 2025.01.22
powered by ブクログまさに“ヘン”な短編5つ。いずれも、イソップの寓話集みたいに隠されたお題、教訓あるんだろうけど、消化不良。特にファーストが裏切った。浅倉さんらしいと言えばそれまで。
0投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログおもしろかった!世にも奇妙な物語的なストーリーのオンパレードで、わたしは好きだった。最初のデスゲームの話、そして完全なる命名が特に好きだったなぁ。
1投稿日: 2025.01.14
powered by ブクログ全体は読み途中。読了したものから感想。 ●『そうだ、デスゲームを作ろう』 "湧き上がった怒りの溶岩は、一滴たりとも余すことなく全てが殺意に昇華されていく" 辛抱、辛抱、辛抱。 日本人お得意の辛抱、我慢。 それは、いつまで? ●『行列のできるクロワッサン』 最初、少し気になった。 でも見過ごした。 そんなうちにだんだんと伸びてくる。 私のほうが先に知っていたのに。 どんどんと有名になっていく。 気になってたことも知ってたことも言えなくなって、好きだとも言えなくなった。 タイミングって大事だよね。 変な意地。があって、でも生きるには周りには人がいる。完璧に一人で生きられるひとなんていないから。 周りの人間にまで関わってきちゃう。 自分が、じゃなくて、相手が。にフォーカスを当てないと後悔するときもある。 ま、いっか、大丈夫、の、過信。 心配事の90%は起こらない。 あ、あの時に、戻りたい、と現実化してからの、苛烈な後悔。 先読みの大事さ。精密な状況把握、現状把握の大事さ。 そして逃れても流れきれない残酷さ。自身の意識、捉え方、思考が変化しない限りは。 ●『花嫁がもどらない』 偽善と良識と理性が破壊され、無法地帯に。 でも心の底ではきっとそう思ってるんでしょ? 正義を得て、自分の中にある悪意を、他者への批判を、自分の正義として、正当にかざす機会を得て、 気持ちよさ、快楽にだけ溺れて。 そしてもう、二度とは戻れない。 ●ファーストが裏切った やってはいけないことへの好奇心。 ●完全なる命名 なにも言えない。
1投稿日: 2025.01.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わるのに相当時間がかかった。回りくどいし、さんざん右往左往するのに結論が途中で読めてしまったりして、あまり楽しめないのが原因か。あとは単純に私が野球のルールをほぼ理解していないため、野球選手を題材にした短編を読むのがきつかったせいでもある。 さて、きつかった中でも『そうだ、デスゲームを作ろう』は結末こそ読めてしまったものの、とても現実にはあり得なさそうな展開で興味をひかれた。完全にSAWシリーズのパクリであるゲームを主人公が実行しようとするが、通常の人間ならそんなデスゲーム耐えられんよ…。と思っていたら、やはりね。主人公はさぞや悔しかったことだろう。 『行列のできるクロワッサン』も結末が読めてしまうものの、「あの店のクロワッサンを食べていない人間は非国民」みたいな設定があり得なくて良かった。県をまたいでの長い行列ゆえに、夜も野宿して行列のまま過ごさなければならない過酷な戦いである。絶対に参加したくない。ここまでやって、結局クロワッサンから逃れられないとは、主人公が可哀そうに思えてくる。 『完全なる命名』は、生まれてくる我が子になんという名前をつけようか悩む父親の話。これが非常に肌に合わなかった。父親がこんな名前をつけたらこうなってこうなる…と妄想するのだが、それが何回も続くし、正直、あなたの息子の名前なんて本当に興味がないしなんだっていいと思うので、読むのが辛かった。この話だけはごめんなさい、時間の無駄だった。
1投稿日: 2025.01.12
powered by ブクログちょっと皮肉多めの世にも奇妙な物語でした。 世にも奇妙な物語の世界観が好きか嫌いかで評価が分かれそう。 それぞれの話で、なんか変だなということも見てみぬふりして過ごす"良識"によって社会が安定しているんだなと実感しました。
0投稿日: 2025.01.09
powered by ブクログずっっっと読みたかった本! この人は話を展開するのが本当に上手だな〜と思う。 読んでいて楽しいし、次はどうくるのか、とワクワクする。 その分結末が呆気なくてショックな部分もあったけど、伝えたいことは十分に伝わってきた。
0投稿日: 2025.01.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
不思議でなんともいえない短編集。 個人的には、今村夏子さんの作品に雰囲気が似てる気がしたなぁ。 どのお話もうっすら狂気をまとっていて、気持ち悪おもしろい。 好きだったのは「行列のできるクロワッサン」「花嫁が戻らない」「ファーストが裏切った」。 クロワッサンの話は、中村文則さんの『列』を思い出した。 こちらのお話は何に並んでいるのかわかっているけど、行列の話はなんでこう面白いんだろう? あの秩序がギリギリ保たれている感がなんともいえないスリルを生み出している気がする。 秩序といえば、「花嫁が戻らない」も本当に面白い。 5つのお話の中で一番好きかも。 「気持ち悪い」という要素が大爆発して、会場がぐっちゃぐちゃになっていく様がたまらない。これぞカオス。 「気持ち悪い」ということを相手に突きつけるのって普段なら絶対できないからこそ、秩序が崩壊してみんなが罵り合って騒ぎまくってる様子に、もはや爽快感すら覚える。 「ファーストが裏切った」は、ちょっとホラー?な感じもするけど、言ってることは一番わかる。 静かなところで大声出すとか、当たり前にやらないことをやらないでおくのって、本当にギリギリの線で保たれてるよね。 だって今この文章を書いてるこの瞬間に、あり得ない行動をとることだってできてしまうんだもの。 何があったらそこの境界線を超えてしまうのかわからないスリルというか、危うさを面白がるお話なのかなと思った。 浅倉さんの小説のイメージとは少し違ったけど、個人的にはこういう話大好きなので、浅倉さんこのタイプの小説もいける口なのね!と感動しました。
0投稿日: 2025.01.07
powered by ブクログ不思議な話がいっぱい。 これは素直に受け入れて読んではいけないパターン。 ありっこないって思わなきゃ。 だけど最後の子供の命名の話は、なるほど〜と感心してしまう。
1投稿日: 2025.01.06
powered by ブクログどこか感じたことのある気持ち悪さだな、と思ったら『世にも奇妙な物語』を見た感覚だと気づいた。 あの番組が好きな人にはとても刺さりそう。 日常に転がる小さな違和感や当たり前だと思っている常識等に焦点を当てている。 ひとつの異端が波紋となり奇妙な状況を作り出しているのは面白かった。 どの結末も奇妙なので嫌いな人には合わないかも。
0投稿日: 2025.01.06
powered by ブクログ浅倉さんファンだけど、これは短編集だしなぁと当初は買わなかったけど、やっとこさ買った。 デスゲームが好きだったなぁ
1投稿日: 2025.01.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
皆が当たり前に持ってる良識をみじん切りにしたら、こんな事になるのかも、、という面白くも怖い短編集。デスゲーム、実際に作っちゃうとなると現実的に確かに大変。命名ってその人の人生に関わりすぎて考えすぎて私もこんなんなると思う怖いわ〜というか付けなくても可能なのか知らなかった。
0投稿日: 2025.01.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
世にも奇妙な物語みたいだった。 「そうだ、デスゲームを作ろう」 作品の中で、最も後味が悪かった。 この話の良識は、"復讐は何も生まない"ということ。 高圧的で意地悪な取引先の相手に復讐を試みるサラリーマンの話。一般人がデスゲームの主催者になるというトリッキーな設定だったけど、ギミックが出来上がっていく過程はハラハラしたし、思惑通りターゲットをゲーム場に連れてくることができた時は思わず安堵してしまうほど物語の世界にのめり込んでしまった。結末はショックだった。ターゲットを極限まで苦しめ、後悔させるはずだったのに呆気なく死んでしまうなんて。最後の描写、ターゲットが死んだことを認めず、ゲームの再開を待って叫び続ける主人公の姿が痛々しい。 「行列のできるクロワッサン」 作品の中でも、最も現実味のない設定だった。 この話の良識は、"価値を感じるものに、時間や労力かける"ということ。 人気店とはいえ、吉祥寺の店の行列が三重県津市まで伸びることがあるわけない。ましてクロワッサン屋なのに。あまりに現実離れした話で、恐怖さえ感じた。初めはクロワッサンに興味がない主人公も、仲間が全員そこのクロワッサンを食べ、やがて食べていないほうが少数派になり、それが原因で娘に辛い思いをさせていることに気づいたことで、行列に並ぶ覚悟を決めた。もはやクロワッサンが目的ではなく、行列に並んだという経験というか、その経験がないと仲間はずれになってしまうことを恐れているように感じた。同調圧力への皮肉のような。 この話を読んで、日本一行列ができるお店がどこなのか気になって調べてみた。どこが一番なのかはわからなかったが、日本一の行列ラーメン店として紹介されていた中華そばとみ田でも、最長4時間だった。やっぱり何週間もかけて行列に挑むなんて現実味がない。怖い。移住先で行列を発見した主人公は、果たしてどんな反応をするのか。 「花嫁が戻らない」 作品の中で、最も訳がわからなかった。 この話の良識は、"誰かを喜ばせるためにしたことは褒められるべきことである"ということ。 花嫁の言う気持ち悪いものが何なのかを考えていくうちに互いの粗探しが始まり、花嫁を戻して結婚式を再開させるはずがその真逆の結末に向かってしまうところが可笑しかった。あらゆることは、意地悪な見方をすれば全て気持ち悪いものになる。 「ファーストが裏切った」 作品の中で、最もハッとさせられ、考えさせられた。この話の良識は、"人は誰かに迷惑をかけないよう、自分の行動を律する"ということ。 わざと自分のチームが敗北するように動く選手。 空前の裏切り劇として鳥兜の乱という名で語られるも、真実は闇の中だった…という説明から入ったが、実際は、真実は闇の中だったのではない。本当に、「何も分からない」のだ。闇があったのかなかったのか、闇がないのなら何が彼を動かしたのか、何もかもが分からないのだ。人間は、常に常識や良識、規範、法律といったあらゆる膜に覆われて、自分の行動を制御している。人を殺すというのは刑罰法規に触れるからいけないというのはすんなり理解できるが、例えば鳥兜のように、自分のチームに迷惑なプレーをして敗北に導くのは果たしてルール違反なのか。わざわざ明言せずともそんなことはしてはいけないと分かるだろうということか。 膜が破れる瞬間。それは自暴自棄になった瞬間だけとは限らない。何のきっかけもなく、もはやきっかけがあったのかなかったのかもはっきりせず、ふと、本当に、思いがけず、膜が破れて、側から見たら奇怪で、困惑するような、迷惑極まりない行為に走ることもあるのではないか。人の行動は何もすべて説明できるものとは限らない。私たちが何の問題もなく過ごせているのは、一人ひとりが薄い膜で 身を包んでいるからであって、それが破れない保証なんてどこにもない、そんな危うい世界で生きている。いつ自分が鳥兜になるかも分からない。それが恐ろしい。 「完全なる命名」 作品の中で、最も感情移入できたし、主人公を応援したくなった。この話の良識は、"親から与えられた名前はどのようなものでも素晴らしい"ということ。 貴司、凱亜ときいて、ついに名無しになった時は気が狂ったかと思ったけど、全部夢でよかった。笑 名前って、その人の性格、ひいては人生にまで並々ならぬ影響を与えるから、簡単には決められないよなぁと思った。この世には名前が溢れていて、当然名前が被ることもあるけど、同じ名前でも名付けられた背景は一人一人違うし、名付け親はなを与える嬉しさも苦労もあるのだということに気付いた。 こんなに悩んで決めた名前だから、伊藤忠には絶対不祥事を起こさないように、強くお願いしたい。
5投稿日: 2025.01.03
powered by ブクログ日常にたまにあるシチュエーションに、「もしも」のスパイスを加えると、どんなことが起こるかな…? という感じの、短編集。 「もしも」の後の世界が、クスリときたり、虚を突かれたり。 個人的に一番好きなのは、「完全なる命名」。誰もが悩む【我が子の名前】をテーマに、主人公はいろいろな命名を考えては、振り出しに戻って考え直します。 新たなストーリー展開を楽しみたいときに、手にとってみたい1冊です。
0投稿日: 2025.01.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「そうだ、デスゲームを作ろう」 あるんだよな、心配でめちゃくちゃ準備したものに限って一瞬で簡単に終わってしまうことが 当初の目的は達成したのだから喜んでいいところなのに、自らの軌跡を消化しきれず立ち尽くしてしまうことが 復讐は、はかない 「行列のできるクロワッサン」 意固地は人生を滅ぼす可能性もある くさいモノに蓋をしてもそれは蓋をしただけであって根本解決にはならないんだよ 「花嫁がもどらない」 正負どちらも、想いは口に出すことによって増幅されるし、同調されることによって拡散する 言って良いことと悪いことがあるだろうが、の究極系 「ファーストが裏切った」 読んでてつらかった 鳥兜は何も悪くないと庇いたくもなる ホームドアを乗り越えたらどうなるだろう 橋から飛び降りたらどうなるだろう 急に奇声を上げたらどうなるだろう 俺自身何回この「膜」に守られてきたかわからない 一度割れた膜はもう、戻ることがない 「完全なる命名」 考えすぎだよと笑い飛ばせる人は幸せだ 俺は実際に子どもができたら同じくらい悩む自信がある オチがまたたまらない 隙間がないように細部を詰めすぎた結果、大局が見えなくなってること、あるある
1投稿日: 2025.01.02
powered by ブクログ浅倉さんの作品はユーモアのセンスがあって、俺ではない炎上でもかなり嵌まりましたが、本短編集もそれぞれエッジが効いて楽しく読了しました。 特にデスゲームは想像して笑いながら読んでしまいました。文体もシンプルでさらっと読めました。 次回作品も楽しみです。
11投稿日: 2025.01.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編集 世界にはまだまだ明らかになっていない秘密があります 正しい恨みのはらし方とか、 行列に並ぶ最良のタイミングとか、 披露宴でやってはいけない余興とか、 あなたにもっともふさわしい名前とか、 んーって本 作風が出てはいる
1投稿日: 2024.12.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日々の小さな違和感をちゃんと感じることができるようにした話 ・メモ 良いものを生み出すためには 「雷に打たれるような瞬間はなく、ただ考え続けて、地道に生み出し続けるしかない。」
0投稿日: 2024.12.27
powered by ブクログヒットした2作を読んでから取りかかったので、期待したほどの面白さはなかったかも。 私の中では、良識をみじん切りにせずとも読める範疇でした。
0投稿日: 2024.12.22
powered by ブクログ『6人の嘘つきな大学生』の作家さん! タイトルが良くて気になってて一気読み! 面白かった~! 短編(といっても中編くらいのボリューム)が5つ。 花嫁の話と、命名の話が面白かった。 花嫁の話は読んでて狂いそうだった。 命名の話、「読みづらい名前は避けるべし」って言うけど、私自身一発で読まれないことばかりで嫌気が差したことないけどな… 野球の話は、ルール知らないからよく分からなかった この作家さん読みやすくていい。
1投稿日: 2024.12.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
リアリティラインは低め、故に可笑い5つの短編。 「そうだ、デスゲームを作ろう」と「行列のできるクロワッサン」の2つは、なんだか哀愁漂うラストで、壮大なコントの様。 デスゲームのギミックをDIYする為に通信講座まで通い、屋敷や資材に全財産注ぎ込み、いざ実行に移すとあの感じ。。現実でやると、ああなりそう笑 クロワッサンは割と現実も笑えないよね。ユ⚪︎クロやらiph⚪︎eやら、ほぼ脳死で同じものを買う感じ。このクロワッサンまでいくともはや一大宗教だが。 子供の名前付ける話も面白い。すべらない話か何かの、ところてんと知らずに心太と名付けた話を思い出した。
1投稿日: 2024.12.15
powered by ブクログ短編集5編 どれも狂気と妄想がどんどん加速してどこまでいくのか怖くなる.行列の異常さには驚くし花嫁の気持ち悪いものとはなんだったんだろうと気になるし,野球の鳥兜の乱は想像するだけで笑ってしまった.
1投稿日: 2024.12.14
powered by ブクログ皮肉たっぷりで味付けされている本。良識はみじん切りにされぶった斬られ、偏りに偏った物語。大袈裟に描かれてはいるが、寓話としてなら考えさせられる。NHKやテレ東系でシュールなドラマ化して欲しい。
44投稿日: 2024.12.12
powered by ブクログ『六人の嘘つきな大学生』が気に入ったことから、前後の著者の作品などを読んできたが、本作が最も好きな作品となった。まさに著者の新境地にして、真骨頂のように感じた。 初期の作品に見られたような気取っていて、少しくどい言い回しも抑えられ、程良くユーモラスでスラスラと読みやすい文体であり、ストーリーはどれも少し歪んだ日常を描いた作品で、あり得ないけども、こんなこともあり得るかもという絶妙な切り口のものばかりだった。 特に最後の『完全なる命名』については、我が子の名付けに悩む主人公同様、読んでいる側も「これはどういうオチになるんだろう」とどんどんハードルが上がっていき、終盤には、そのハードルを越えてきたのか、ぬるっと潜ったのかよくわからずも妙に説得力のある展開を描きつつ、オチでは声を出して笑ってしまうくらい爽やかな読後感を得られた。 今後も著者のことは追っていきたいと感じさせてくれる素晴らしい作品だった。
5投稿日: 2024.12.09
powered by ブクログ頭の中がこんがらがるようなお話が5つ入っています。常識をぶった斬られたようスカッとするお話です。とくにクロワッサンの列に並ぶお話は、すごく面白かったです!
54投稿日: 2024.12.08
powered by ブクログ私は最後の「完全なる命名」が響きました。 わかるなー。わかるなー。の連続。 読んだ人はうなるはず。みんな同じ気持ちになります。
4投稿日: 2024.12.05
powered by ブクログ人生を美味しく召し上がるために読むべき一冊、おかしなおかしな作品集 #まず良識をみじん切りにします ■きっと読みたくなるレビュー 変な物語ばっかりなのに、筆力の高いしっかりとした小説なんだよなー。ちゃんと読ませてくれる。もちろん各作品ごとにテーマも主張もあって、世にも奇妙な物語のような不思議な世界観でエンタメとしてもバッチシですね。 へんちくりんなお話が好きな人に、おすすめしたい一冊です。 ●そうだ、デスゲームを作ろう 取引先につらく当たられている中年の会社員。いつも我慢ばっかりだったが、彼に復讐するため自作でデスゲームの計画を練り始め… 目的も手段も間違えれば、当然そういう結果になるという良い例。誰でも得意なこともあれば、苦手なこともある。卑屈になるのではなく、まず受け入れてから考えるほうが幸せだと思うよ。 ●行列のできるクロワッサン 近所にオープンしたクロワッサンのお店は、いつも長い行列ができていた。ママ友たちはその行列を当初は邪険にしながらも、次第に変化がおきていき… 小さな歪みだったはずがどんどん肥大化していく。葛藤に押しつぶされる様子が良く描けていて怖い。 子どもの頃に、絶対なくさないでねっ!て言われてもらったキーホルダー、何年間も大切に持っていた記憶があるわ。くれた本人は間違いなく忘れてるだろうに… 強迫観念って恐ろしい。 ●花嫁がもどらない 結婚式の二次会で、花嫁が部屋に閉じこもってしまった。原因は何かが気持ち悪かったらしいのだが。二次会の主催者は原因を考え始めるも、特定できず困っていた。参加者の一人が、パーティの出し物が原因なのではないかと言い始めて。 私、手品を披露するのが趣味なんですよね… しかしずっと違和感あったんですよね、このキモイって言葉。最近、キモイって言葉を平気で言い放つ人がいますが、気を付けて使ってほしいな。自分が嫌いであるという主張だけでなく、他のみんなも嫌いで当然という意味合いも含んでる。あたかも自身の嫌悪感を正義みたく主張して、他人を犯罪者のように扱ってませんか? あと、いい大人になって付和雷同はやめましょう。あー物語にマジレスしてしまった、そんな私はやっぱりキモイですね。 ●ファーストが裏切った スポーツ記者の物語、かつて不思議なプレーをしたプロ野球選手の記事を書く。 わらったー!その球場に立ち会いたかったなー。どんなプレーなんだと。しかしその原因は笑えないし、誰しも同じような衝動や感覚はもったことあるよね。 生きることって、自転車を漕ぐように何も考えずに自然にできる場合もあれば、もの凄くセンシティブにバランスを取らなければいけない場合もあるんだよなぁ ●完全なる命名 妄想癖のある主人公の伊藤は、まもなく父になる。生まれてくる子どもの命名に思案を巡らすのだが… 主人公があまりにパワフルな偏屈者で爆笑しました、アホかと。本人は真剣ってのが面白くも悲しくもありますよね。でも私は好きよ、周りや人の意見に流されて答えを出すよりは、自分で必死に考えて答えを出すほうが正しいから。 ■ぜっさん推しポイント 扉ページ「この本の美味しい召し上がり方」がウィットに富んでてイイ! 特に好きなのはこちら。 本書引用---------------------- 4.裏切りを100ccほど入れてフランベさせます。 ------------------------------ この料理1人前ですかね、結構な量の「裏切り」をいれますね。まぁ人生で「裏切り」に遭遇するのも、そこそこの回数あるか。
120投稿日: 2024.12.04
powered by ブクログ「そうだ、デスゲームを作ろう」 「行列のできるクロワッサン」 「花嫁がもどらない」 「ファーストが裏切った」 「完全なる命名」 5話収録の独立短編集。 実にヘンテコな作品だ。 良識はみじん切りにされ常識さえも粉々に砕ける。 恨みを晴らすため、貯金と時間を使い果たしデスゲームを企てた男がいるかと思えば、複数県を跨ぎ人気クロワッサンのお店の行列に並ぶ主婦がいる。 『花嫁がもどらない』では、戻らない理由を巡って、それぞれの本音と悪意が渦を巻く。 全て先が読めないぶっ飛んだ短編ばかり。 ああ、今回も浅倉さんの手のひらの上で転がされた。
7投稿日: 2024.12.02
powered by ブクログ2024.12.2読了。 …正直なところ、私にはあまり響きませんでした。内容に既視感を感じてしまい、どうしても新鮮さを見出すことができませんでした。 少し前までは、浅倉さんが手がけた作品が非常に面白く、強い印象を残していたので、今回はそのハードルの高さが影響している部分もあるのかもしれません。 期待が大きすぎたゆえに、今回の作品がどうしてもそれに応えきれなかったという感じがしました。 とはいえ、今後も浅倉さんがどのような作品を生み出すのかには引き続き注目したいと思います。
1投稿日: 2024.12.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読むにあたって、良識をみじん切りにする必要がありますね(笑) んなアホな……と笑わせてくれる五篇。とにかく変! どのお話も、絶対に起こらないことではありますが、何かが狂えばこんな事態になってしまうかもしれないと恐ろしくなりました。 また、小説を通じて自分を内省することができ、読んでよかったなあと思える一冊でした。 「花嫁」は、各々が気持ち悪いと思ったことを挙げていき、最終的には二次会がメチャクチャになる話ですが、 現実でも、「気持ち悪い」と思ってしまうことはあるかなあと。 そこをどう上手くかわしていくか、が重要なのかも。手品もダンスも漫才もタバコも…何事もフラットに捉えたいところです。 話の中では、「気持ち悪い」と思うことについて、かなり極端な思考を持った人物しかいませんでしたが、花嫁はそんな人達をひっくるめて「気持ち悪い」って言ったのかもしれませんね(にしても、花嫁の方ももっと伝え方あったでしょう!?笑)。 「ファースト」は、「侵入思考」という概念を読んでいて思い出しました。 自分も侵入思考に支配された経験があるので分かりますが、意外と膜脆いんですよ…… というか、まさにこれは「良識」じゃない? 「完全なる命名」は、過去の自分を見ているかのようでした。 自分も就活をやっている時に、何か電撃のようなものがやってくると信じていました。清司が籠ったり山行ったりしたみたいに、毎日必死こいて企業サーチや自己分析に奔走し、妄想を巡らせていたわけですが、勿論そんな電撃がくるわけでもなく、ある時折れてしまい、結局「これでいいのか」って抱いたまま就職を決めました。 意外とそんなもんなんだよな〜〜!!!!!って振り返るキッカケになりました。 「一番ダメなのは動かないこと」って発言ありましたが、、まさにそう、、肝に銘じます。 そしてオチで某企業の名前が出てきた時は驚きました(笑) 結局そこに落ち着くんかいってのと、自分が就活始めた当初に興味を持った企業だったので…………
6投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログ世にも奇妙な物語でした。 だけど、本の中でたっぷり妄想の世界に入れて、現実逃避させてもらいました。 普段から「当たり前」「常識」「普通」のなかにいることで安心していますが、そんな安心の世界がひっくり返ることで、人は狼狽えるのかと。 本当の自由とか、自分がどう生きていたいのかとか、誰かや環境のせいにしないで、ちゃんと考えて過ごしたい姿を想像することの大切さを改めて感じました。
13投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログとても面白かった その昔 筒井康隆氏の初期短編集を読んで味わった 次はどんな変な話だろう というワクワクしと気持ちを思い出させてくれた 好きなのはクロワッサンの話 状況がどんどんエスカレートして行く感じが心地よい 花嫁がもどらない の日常に潜む不快 悪意の発露も楽しい 雑誌発表時から一部改稿しました の文言が無いのも良い 雑誌発表にテキトーに書いて後から改稿って好きじゃないのよ
19投稿日: 2024.11.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
浅倉秋成さんの短編集ということで。 どれも世にも奇妙な物語テイストでとても面白かった。 【そうだ、デスゲームを作ろう】 復讐したい相手をデスゲームに参加させようと、その計画と準備に奮闘することで、冴えない生活を送る主人公のQOLがどんどんあがった的なオチかと思っていたら、それよりももっとシンプルで痛快なラストだった。 主人公と復讐相手、どっちが助かってもモヤモヤが残るなーと思ってたからすごく腑に落ちた。 【行列のできるクロワッサン】 吉祥寺に新しく開店したブーランジェリー、イゴル・エディ。知っていたのに、気にも留めないうちにどんどん人気がでてしまった主婦の悔しさたるや。 最後尾の三重県まで、371kmに延びた行列の先に得られるクロワッサンが、読んでいるうちにどんどん何か崇高なものに思えてきて楽しい。クロワッサンはメタファー。行列とは人生。 【花嫁がもどらない】 結婚式の二次会から突如逃げ出した花嫁。どうやら気分を害してしまったようだが、でも一体何に? どんなものでも、こじつければあっという間に「気持ち悪い」に仕立て上げることができる様子は狂乱さながらで、滑稽でありつつも冷静に考えれば恐ろしいことだと気づかされた。 【ファーストが裏切った】 ファーストに抜擢された鳥兜万次郎選手の、その裏切りの一部始終。 なにかの教訓みたいだった。性善説で成り立っている世の中で、こういうことはいつだって現実に起こり得るのかもしれない。私たちはあまりに根拠なく日常を、秩序を、平和を、信じすぎている。 人間を正常たらしめているのは実に曖昧で不確実で頼りなく、それこそ薄い「膜」なのだと思う。その膜は、いつどのようなきっかけで割れてしまってもまったくおかしくはないのだ。 【完全なる命名】 コメディタッチで面白かった。愛息子の誕生を目前にして、名付けに悩みすぎて壮大な妄想によって繰り広げられる杞憂は、しかし子供が成長するまではあながち杞憂とも言い切れないのが育児のつらいところよな。 子どもへの名付けって当然のことだけど、冗談抜きにしてもその後の命運を左右する一大事だよなぁと。 父親である主人公の思考回路がこんだけ大太刀回りしたわりに、オチはわりと灯台下暗しで横転。そこが面白かった!
11投稿日: 2024.11.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「とにかく変な話を…」という前情報を知らないと、本当に変すぎて意味わからなくて読んでて困惑するしかない。 設定がが非現実的すぎるし何も共感できなくて意味不明すぎて読むの疲れた…もう朝倉秋成はいいかなあ… 逆にぶっ飛んだ話が好きな人は良いと思う。
2投稿日: 2024.11.27
powered by ブクログなんでやねん⁈と突っ込みを 入れたくなるようなホラ話が続くけど 勢いとテンポの良さに騙されて 結局、最後まで読まされてしまう。 あまりの馬鹿馬鹿しさに 吹き出しつつも ふと、行き過ぎてしまった人たちの 狂気も感じて薄寒くなったり… 軽さと重さのバランスが絶妙だと思う。
5投稿日: 2024.11.26
powered by ブクログ全5本の短編集。 ・デスゲームをDIYで作る ・クロワッサン有名店の列に並ぶ ・花嫁が何故か控え室から出てこない ・ファーストが妨害工作をする ・子供に名前をつける 話。現実世界であり得そうなシチュエーションだけど展開が極端というかある意味SF。語り口調やオチは落語っぽい。コメディとホラーの中間でもあって、絶妙なバランス。 1点を拠り所にし過ぎると躓いた時の絶望が計り知れなかったりとか、みんなが知っていることを自分だけが知らない怖さとか。人間の悪いところなんて穿って捉えようと思えばいくらでもできたりとか。人がおかしくなる理由なんて衝撃的なことではなく案外積み重ねだったりとか。命名に終わりはないとか。益山(益田)よく逆転されなかったなあ。
2投稿日: 2024.11.26
powered by ブクログ有り得そうで有り得ない微妙なラインの話たち。常識と非常識(セーフとアウト、理想と現実)は紙一重なんだなあ、と思う。
1投稿日: 2024.11.24
powered by ブクログぴったりのタイトル。 ぜひ読む前に『まず良識をみじん切りに』してからお読みください 笑 そうはならんやろ!と思いながら読み進めるうちに、もしかしたらありえなくはない…の…かも…?と、一編ごとに不思議な感覚になりました。 文章の温度感みたいなものが、なんとなく乙一さんの作品に近いものを感じて、大好きな作品でした。
5投稿日: 2024.11.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
浅倉秋成氏の短篇集。 世にも奇妙な物語みたい。クロワッサンと命名がお気に入り。 そうだ、デスゲームを作ろう 取引先担当者・佐久保から嫌がらせを受け、罵られ、受注も減らされた。それも自分が別部署に異動するまでの辛抱だ、と耐え続けていた花籠。だが、それは叶うことがなく、やがて明確な殺意を抱き、自らデスゲームを製作してその場で懲らしめてやろうとするのだが… 行列のできるクロワッサン 吉祥寺にできたクロワッサン専門店イゴル・エディ。評判が評判を呼び、日本中から行列を作り続けた。 ずっと無視していた絵美は、娘が食べたがっていることを知り、今は三重県まで伸びた行列に参加するために重装備を揃えて挑むと… 花嫁がもどらない 「気持ちが悪い」と言って控室に閉じこもってしまった花嫁。二次会参加者が代わる代わる声をかけても一向に出てこない。「まるで天岩戸みたい」 参列者たちは気持ち悪いの原因を突き止めようと議論を重ね、遂に会場の至る所で暴動が起きる ファーストが裏切った プロ野球選手・鳥兜が初めての1軍選手として出場したあの試合。「鳥兜の乱」は何だったのか。スポーツ記者の齋藤は5年の歳月を経て、改めてあの日の出来事を思い出し、鳥兜本人・彼の旧友・試合動画をあげていた観客に話を聞いて自らの結論を結ぶ。「膜が割れた」 完全なる命名 産まれてくる我が子に与える名前を考える伊藤清司。 妻と1字ずつ取って「貴司」ダメだありきたりすぎる グローバルな名前がいいだろう「汐櫂(せかい)」読めない グローバルかつ読み方は1つこれでいこう「凱亜(がいあ)」産まれた子の顔を見てコレジャナイ いっそ名無しで子ども自ら名づければいいのでは… あらゆる境遇をシミュレーションして、時に自然に身を任せ、悪戦苦闘しながら命名したのは「忠信」 この作品は好きな俳優・仲野太賀にパパを演じてほしいw
1投稿日: 2024.11.23
powered by ブクログ『六人の嘘つきな大学生』や『俺ではない炎上』、『教室がひとりになるまで』を読んでから今回のこの短編集に辿り着きました。 短編集だけあって読みやすかったですが、それぞれに出てくる主人公たちに感情移入がしにくく、しそうになった段階で次のお話になってしまったので長編で読んでみたいなと思いました。
0投稿日: 2024.11.23
powered by ブクログ『六人の嘘つきな大学生』が実写映画化された著者の新刊。それ以外の過去作もミステリーが多い印象だったが、今作は世にも奇妙テイストな5本の短編集。謎の大人気クロワッサンを求める行列がどんどん伸びていく第2話が最高に面白かった。それこそズンドコベロンチョっぽさも感じる。あと某話に出てくる「ディーン・フジオカというよりは柄本時生」という文章には爆笑wタイトル通り良識がみじん切りにされる悪意系のエピソードよりはクスッと笑えるコメディ系の方が個人的には好みだったかなと。
0投稿日: 2024.11.23
powered by ブクログ冒頭にある「この本の美味しい召し上がり方」を読むと意味がわからないが、読み終わった後に改めて読んでみると、「良識をみじん切りに」「焦燥と恐怖に耐えられなくなるまで」「裏切りを100ccほど入れて」「お好みの名前を添えて」というような内容が確かにそうだったなとなる感覚が面白い。クロワッサンの行列並んでみたいけどとても怖い。 世にも奇妙な物語風味がありながら、文字として読んでみるとまた違う面白さがあるような気がする。オマージュではあるけれど、千葉ロッテマリーンズが詳しく出てくるのは、著者が幕張に住んでいたからなのかなと思うと納得感が得られた。 最後の一編の命名に関する話が印象深い。完璧な名前を選ぶことができるのではなく、「こんなものかな?」という付け方で人生は進むんだな。そんな状況に直面している人にもぜひ読んでもらいたい。
4投稿日: 2024.11.19
powered by ブクログすっごくおもしろい! 『六人の嘘つきな大学生』とか『俺ではない炎上』とかのミステリーのイメージがある浅倉秋成さんだけど、こんな感じの短編集も書けるなんて…! 世にも奇妙な物語感と朝井リョウっぽさもあった。 クロワッサンの話が好きだ。 野球の話はちょっとマニアックでよく分からなかった。 読了後、冷蔵庫にリンツ(赤)があったので、食べました。 この本はリンツを食べるまでが読書タイムというこで。
2投稿日: 2024.11.19
powered by ブクログ浅倉秋成氏の新作。 今回は全5篇のオムニバスとなっている。 内容云々の前にまずタイトルが良き! 言葉の響きとその意味のアンバランスさ、 それだけで書店の本棚から 一度引っ張り出してみたくなる 十分な動機になり得ているだろう。 加えてカバーデザインもこれまた良き良き! 身近にある「良識」を象徴するようなものが バラバラに刻まれており、 それでいて地は白というのも やはり強烈なアンバランスを醸し出している。 愚行かもしれないがこれは、 あなたの凝り固まった先入観、 つまりは「色」を取っ払って読みなさい、 あるいは、読後に私たちが そうなってしまったことの メタファーではないかとも思ってしまう。 肝心の内容も5篇すべてに毒があり、 お手軽なのにしっかりと 浅倉ワールドを堪能できる。 自分のお気に入りは、 第5篇の『完全なる命名』。 子の命名という一大イベントを ブラックかつユーモラスに描ききっており、 読後感も一番好みだった。 5篇に人物や時系列の繋がりはないと思われるので、 初めて入ったレストランで 気になったメニューを頼むように、 自由に気軽に物語を味わってほしい。 律儀に前から読み進めなければいけないという 「良識」は必要ないのだから。
12投稿日: 2024.11.19
powered by ブクログどの話も極端に振り切っている。 いや、そんなの絶対ないだろ!と思いながらもページをめくる手が止まらない。 『行列のできるクロワッサン』が1番好き。
1投稿日: 2024.11.18
powered by ブクログAmazonの紹介より 「とにかくヘンな小説をお願いします」 そんな型破りな依頼に応えるべく、炒めて煮込んで未知の旨味を引き出した傑作集。 憎き取引先への復讐を計画する「そうだ、デスゲームを作ろう」、集団心理を皮肉った「行列のできるクロワッサン」、第76回日本推理作家協会賞ノミネートの『ファーストが裏切った』など、日々の違和感を増殖、暴走させてたどり着いた前人未到の五編。 浅倉さんというと、伏線回収といったミステリーを書いている印象ですが、今回の作品はそういったことはなく、浅倉版「世にも奇妙な物語」を見ているかのような不思議で狂気を感じる短編集で、これはこれで面白かったです。 5つのエピソードが入っているのですが、どれも自分が考えてる概念を上回る世界観があって、その発想に面白みがありました。 個人的にわかりやすかったのが、「行列」です。自分の頭の中で考える「行列」というものはせいぜい何百メートルといった光景が思い浮かぶのですが、この作品では遥かにそれを凌ぐ距離で並ぶ光景があって、ある意味恐怖でもありました。それをさも当たり前かのように最後まで展開していくので、「世にも奇妙な物語」を見ているかのようでした。 その反面、クスっとするエピソードもありました。 それは、結婚式での「余興」です。花嫁が気分悪いということで、退席し閉じこもったまま出てこない展開なのですが、招待客は何に気分を害したのか論争が始まります。 人によっての様々な「余興」に対する考え方や気分を害する解釈が面白く、滑稽でもあり、ここもある意味、恐怖も感じました。 その他にも面白かったエピソードがあったのですが、共通して言えるのは、どれも想定外に陥った時の人間の心理描写が常軌を逸していて、第3者から見ると、「もう少し冷静になれ!」と言いたくなります。 その光景が面白くもあり、恐怖でもありと色々な捉え方ができて、浅倉さんの創り上げた世界観が素晴らしいなと思いました。 今迄の浅倉作品を読んでいると、ちょっと物足りなさを感じたのですが、こういう一面もあるんだなといった浅倉さんの新たな一面を垣間見たようで、興味を掻き立てられた作品でした。
11投稿日: 2024.11.18
powered by ブクログ常識に切り取り線を入れているような感覚 そこで切り落としちゃまずくない?! とびっくりしちゃうのだけど、 お構いなしに進めていくような、、、 ちょっと待って待ってといいたくなるけど、 面白くて、いいぞもっとやれ!と思う自分もいて 奇妙な読書体験! これが、浅倉秋成ワールドかぁ、と といいたくなる。 5編とも面白かったけど、 『行列のできるクロワッサン』と、 『完全なる命名』は オチも含めて笑っちゃってお気に入りです。
0投稿日: 2024.11.16
powered by ブクログ良識をみじん切りにした結果、デスゲームを始めようとするわ、結婚式でやりたい放題するわ、クロワッサン買うためにありえないくらいの行列に並ぶわ等などカオス過ぎる世界へようこそ。 果たしてあなたはこの世界を受け入れることができるだろうか? という、作者の挑戦状なのではないかと思うくらいにカオスな世界を堪能できる作品。 どうぞ、まずは良識をみじん切りにしてください。 もしかすると新しい世界がそこにはあるかもしれません。 こんな感じの紹介を書きたくなるほどにカオス過ぎる内容。 タイトルがなかったら奇譚レベルの各5編の短編集です。 ただ、内容はカオスにとどまらず、普段の日常から良識をとり除いて所謂イカレたら確かにこうなる自信が私にもある!と思えるくらいに、実は真っ当なお話。 本当に、 「イカれている」 というのが私の中でしっくりくるのですが、このイカれているがまさに良くも悪くも共感できるのだから困る。 仕事してたら、殺したくなるくらいにムカつく取引先もあるし、人と違うことがストレスに感じることもあるし、人を罵りたくなることもあるなどなど、実は本当に良識を取り除いたら、自分のむき出しの本能まで見えてくるんじゃないかと思うくらいに、結構共感できるイカれっぷりが描かれているなと思いました。 そして、そのイカれ方がどこか面白くて、読んでいて思わず笑いそうになるほどの内容でした。 おそらく、私は読んでいてまさに 「まずは良識をみじん切り」にできた のだなと思いました。 イカれているのですが、どこか共感できて、気持ち悪いというよりも面白いなと感じた作品です。
9投稿日: 2024.11.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもろい!!シンプルにおもしろい 世にも奇妙な物語みたい。朝井リョウみもある。 デスゲーム、ハッピーエンド期待した クロワッサンに並ぶのおもしろすぎる めっちゃ世にも奇妙にありそう 花嫁が戻らない これは怖い、集団の心理こわい何でもいいんよ結局 ファースト裏切り、膜があるのわかる 名前、妄想力おもろすぎる
1投稿日: 2024.11.14
powered by ブクログ#読みたい本 唯一読んだ『六人の嘘つきな大学生』は、後半ちょっと間延びを感じたが楽しめた。他の作品も続けて楽しめる作家さんか知りたいので、「とにかくヘンな小説をお願いします」と依頼された本書で確認したい #まず良識をみじん切りにします #浅倉秋成 24/10/23出版 https://amzn.to/3UiHepD
7投稿日: 2024.11.06
powered by ブクログデスゲ・・・60点 クロワッサン・・・並ぶ決意をするまでが面白いので前半80点 後半20点 花嫁・・・40点 ファースト・・・野球のルールがわからないので採点不能 命名・・・主人公の妄想力に100点
0投稿日: 2024.11.05
powered by ブクログ大大大好きな浅倉さん! いつもの伏線回収とは違い、この本のテイストは“世にも奇妙な物語”。 各話、ラストがなんとも言えない気分になり、「嗚呼…」ってなりますww 最後の話は読んでてちょっと疲れたかなぁ、「もうええわ」ってなった。(苦笑) 花嫁は結局何が原因だったんだ?
0投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログ>「とにかくヘンな小説をお願いします」 そんな型破りな依頼に応えるべく、炒めて煮込んで未知の旨味を引き出した傑作集。 短編5篇。 読みながら「ん?」と思う部分も正直あったのだけど、読後にこれを見て納得。 例えるなら世にも奇妙な物語のような感じの本だった。世にも奇妙な物語の"ぬるぅ…"っと終わっていく回を見た時の感覚が蘇るよな話があったり、何がなんなのかわからない…となる話もあったり。 「とにかくヘンな小説」と言われたらまさにそれだった。 6人の嘘つきな大学生のような伏線回収ですっきり!とはまるで違うので好き嫌いは別れそうだけど、まず初めに「ヘンな小説」だということを知っていれば納得するしかないヘンな小説でした! -----以下、あらすじの覚え書き----- 1.そうだ、デスゲームを作ろう 取引先のパワハラに耐えかね、相手を苦しめる方法としてデスゲームを思いつきデスゲームを作りあげる 2.行列のできるクロワッサン ある日近所にオープンしたクロワッサンのお店 話題が人を呼び、日に日に行列が伸び続ける 3.花嫁がもどらない 結婚式の最中で「気持ちが悪い」と騒ぎ出し控え室にこもってしまった花嫁 花嫁を控え室から出すために「気持ち悪い」の答えを探そうと躍起になる参列者たち 4.ファーストが裏切った プロ野球の試合途中に「幕が開けた。」との言葉と共に突然奇行に走った鳥兜万次郎選手 ネットの書き込みから「鳥兜の乱」と呼ばれるになった事件の真相を追う 5.完全なる命名 生まれてくる子供の完璧な将来のため、完璧な名付けをしようと知恵を絞る
0投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログ浅倉さんの新作、今作も期待して発売日に購入しました。本作は「世にも奇妙な物語」みたいな感じで、エンタメ性があって終始楽しく読めた作品でした。 本作は5編からなる短編集で、ちょっと変わった視点から、トンチのようなオチが繰り出される作品。 ざっくり物語の内容を書くと、デスゲームをDIYするお話、行列のできるクロワッサン屋さんのお話、花嫁が式場で立てこもるお話、野球のファーストが裏切るお話、我が子の命名にひた悩むお話といった内容です。 本作の印象としては全体的に落語っぽい印象を受けました。1つのオチのために物語が構成されており、オチは何となく読めるけど、オチに辿り着くまでの語り草がおかしかったりする特徴が落語に似ているなと個人的には思いました。 本作はとにかく発想力が良かった作品なのかなと思います。設定にとにかく独創性があって、それでいて親しみのある題材なので、誰でも楽しめる作品であるように感じました。
73投稿日: 2024.10.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編集。 ・取引先の中年にイジメられる中年男性。デスゲームを開催して相手を殺そうと企画を練って、自作でデスゲーム小屋を作る。相手を昏睡させてデスゲームを開始すると、開幕で相手がコケて打ちどころが悪く死ぬ。悲しい。 ・吉祥寺にクロワッサンの新店が出来て行列ができる。10人ぐらい並んでるが、食パン派なので並ばない。意固地になってると超有名店になりすぎて、何十キロにもなったりする。最終的に四日市市まで達し、並ぶが行列保険をケチる。静岡のやまごえで暴漢に襲われて敗退し、狂う。アメリカに移住。 ・結婚式で新婦が「気持ち悪い」と言って岩戸隠する。参加者は気持ち悪いものを排除し、全てにイチャモンをつけて大乱闘になっておわり。 ・プロ野球の試合で、ルーキーが初試合で裏切る。一塁の守備でキャッチしてもベースを踏まなかったり、取った球を客席に投げ入れたり、ピッチャーを襲おうとしたり…理由は、やっては行けないことをやろうとすると膜が普段は守ってくれるが、その膜が割れたから。 ・子供の名付けを考える。両親から一文字ずつ取ると、親を超えるなということか!となりあぼーん。キラキラネームにするとイジメられてあぼーん。平凡な名前もイジメられる。名前をつけない!という選択も難しそう。何を付けるのが正しいのかねえ〜
1投稿日: 2024.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
感想 なんであんなところに?どうしてこうなった?違和感は積み重なり結実する。一度崩してみれば新しい世界が現れる。常識は捨てるためにある。
1投稿日: 2024.10.13
powered by ブクログ「とにかくヘンな小説をお願いします」 そんな型破りな依頼に応えるべく、炒めて煮込んで未知の旨味を引き出した傑作集。 憎き取引先への復讐を計画する「そうだ、デスゲームを作ろう」、集団心理を皮肉った「行列のできるクロワッサン」、第76回日本推理作家協会賞ノミネートの『ファーストが裏切った』など、日々の違和感を増殖、暴走させてたどり着いた前人未到の五編。 これも浅倉秋成。いや、これこそが浅倉秋成。
2投稿日: 2024.10.03
