
総合評価
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powered by ブクログマクロで見たアンモニアの重要性はすごい。ハーバーボッシュがなければ世界の四割は死んじゃうとか。後半はまあ説教くさい上に自分で考えろみたいな感じなんでそこまで面白くはなかったけど、マクロの面白さはすげ感じたな。
0投稿日: 2025.11.14
powered by ブクログ将来を考えるうえで重要な、現在、世界で起こりつつある変化と、これから起こりそうな変化を知ることができる本です。 変化の激しい、不確実性の高い社会(VUCA)になっていると言われる中で、将来を不安に感じる方は以前より多いかもしれません。 過去、現在、不確かな未来を把握することは、目の前にある知りようもない時間の拡がりに取り組むための最善の基礎だと著者は言います。 リスクはなくすことはできなくても、今ある情報で将来の仮説を立て、行動していき、リスクの最小化を目指すことは、無駄にはならないようです。 将来が不安だが、どうすればいいかはわからない、という方などが読んでみると、今後を前向きに考えるきっかけとなるかもしれない1冊です。 【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】 「リスクが皆無の人生を求めてもまったくの無駄である一方で、リスクの最小化を目指すことこそが、人生の進歩をもたらす、今なお最大の動機づけになっている。」 「いくつかの重要な事例で成功を収め、最悪の結果を避けられたのは、先見の明を持ち、警戒を怠らず、効果的な解決策を断固として見つけようとしたからにほかならない。脱酸素化という難題に対処するには、非常に大掛かりで長期的な、歴史上初で真にグローバルな取り組みが求められる。」 「過去、現在、そして不確かな未来を現実的に把握することは、目の前にある知りようもない時間の拡がりに取り組むための最善の基礎。具体的なことは言えなくても、最も可能性が高い見通しは、前身と後戻り、一見克服できない困難と奇跡に近い進歩の取り合わせで、成り行きは行動次第。」 【もう少し詳しい内容の覚え書き】 ○エネルギーを理解する ・富裕な世界は、富や技術力、高水準の1人あたりの消費量とそれに伴う廃棄物の多さを踏まえると、比較的迅速な脱炭素化の措置をいくつか講じることができるが、エネルギー消費がごくわずかなその他の国々は、今後消費が増えざるを得ない。急激には減らないが、減らす努力は続けるべき。 ・現在農業や漁業がより多くの収穫を得られるようになったのは人為的な介入があったからで、それには大量の、今なお増え続ける化石燃料の投入を必要としてきた。たとえグローバルな食料システムを現実的に考えうる限り迅速に変えようとしても、今後何十年かは化石燃料が必要。 ・現代の各国経済は今後も、莫大な素材の流れと常に直結し続ける。素材を採掘したり加工したりするのに使うエネルギーがすべて再生可能エネルギー変換に由来するようになるまでは、根本的に化石燃料依存のままであり続ける。 ○グローバル化を理解する ・近年、グローバル化のほとんどの面が新たな高みに登ることが、しだいになさそうに見えてきていたが、2020年にはこの見方はまったく例外でなくなった。グローバル化はすでにピークを超えた可能性があり、今後数十年にわたり退潮が続くこともありうる。 ○リスクを理解する ・自発的なリスクを許容する一方、非自発的な曝露のリスクを誤って認識して避けようとする傾向は、極端になる場合がある。その根拠となるのが、信用できないことが繰り返し示されている「エビデンス」や、噂になっている危険。リスクの認識では、恐怖感が並外れて大きな役割を果たす。 ・リスクに対する一般大衆の反応は、実際の結果の比較評価よりも、馴染みのないものや未知のもの、理解が乏しいものに対する恐れに大きく左右される。そのような強烈な感情的反応が絡んでいるときは、人々は実際に起こる確率より、恐れている結果の確率を過剰に重視する。 ・リスクが皆無の人生を求めてもまったくの無駄である一方で、リスクの最小化を目指すことこそが、人生の進歩をもたらす、今なお最大の動機づけになっている。 ○環境を理解する ・生きていく上で必須の呼吸、水分摂取、食物摂取の3要素は、ここ数十年で破局を迎える必然性はないが、低所得国での1人あたりの平均的な食料供給を維持・改善しつつ、富裕国では過剰な生産を減らすべき。化石燃料の使用は避けられず、その燃焼は世界の気候変動の原動力であり続ける。 ・将来に目を向けると、有意の変化を引き起こす力の大半は、現代化を進め、世界の二酸化炭素排出量全体の半分を生み出すアジア諸国にますます集まる。サハラ以南のアフリカで進行中の変化ははるかに遅いが、人口は今後30年でほぼ倍になる。 ・社会の発展は、予想外の人間の行動や長年たどってきた歴史の道筋の急激な転換、国家の隆盛や衰退の影響を受けるとともに、私たちが有意の変化を起こす能力にも左右される。そのプロセスは本質的に複雑で、満足に理解されているとは言えない。 ・解決策も調整作も適応策もすでに存在するが、必要な規模でそれを実施する決意がこれまでは欠けていた。十分効果的な形で行動を起こし始めるなら、今やグローバルな規模でそうせざるを得ず、かなりの経済的・社会的代償を払う必要がある。 ○未来を理解する ・あるカテゴリーにしか適切に当てはまらない特性や振る舞いを別のカテゴリーに誤って当てはめる「カテゴリー錯誤」は、電子機器と生存に不可欠なものなど、たびたび導かれるもののはなはだしく間違った結論の背後にもある。 ・固執するのは、忘れることと同じくらい重大な問題。新たな始まりや果敢な方向転換の見通しがあるにもかかわらず。古いパターンや旧来のアプローチがすぐ再浮上して、次の失敗のお膳立てをする。 ・いくつかの重要な事例で成功を収め、最悪の結果を避けられたのは、先見の明を持ち、警戒を怠らず、効果的な解決策を断固として見つけようとしたからにほかならない。脱酸素化という難題に対処するには、非常に大掛かりで長期的な、歴史上初で真にグローバルな取り組みが求められる。 ・過去、現在、そして不確かな未来を現実的に把握することは、目の前にある知りようもない時間の拡がりに取り組むための最善の基礎。具体的なことは言えなくても、最も可能性が高い見通しは、前身と後戻り、一見克服できない困難と奇跡に近い進歩の取り合わせで、成り行きは行動次第。
1投稿日: 2025.09.26
powered by ブクログ●エネルギーや食料、素材、環境などをテーマに、どのような仕組みで世界が成り立っているかを解説した本。 ●思っていた以上に、現代社会は化石燃料の依存度が高いのだなと思い知らされた。
0投稿日: 2025.09.25
powered by ブクログ流言齟齬に惑わされず、正しいとされる数字をもとに世界を理解しましょうという啓蒙書。 炭素削減といっても、エネルギーだけでなく農業用窒素肥料やプラスチックの素材の作成にも大量の石油を使っているので、そう簡単に転換はできないということを数値ベースで説く。ベジタリアンの好きなトマトの生育は鶏肉よりも温室と肥料でエネルギーを使うそうな。チキン1kgでディーゼル燃料350ml相当、トマト1kgで加熱温室栽培だと500ml相当。トマトベジタリアンが環境にやさしいわけでもないみたい。現代文明を支える4本柱、窒素肥料・プラスチック・鋼鉄・セメント これらの製造を脱炭素で行うのはコスト的に当面は難しいことを無視してゼロエミッションを唱えてる人の多いこと! 最期の審判のアポカリプスとAIが人間を凌駕するシンギュラリティの両極端の未来の間で人類は今後も生き続けるだろう。量的予測は数多くでるが、人口の推移など必然に近いもの以外は眉につばをつけて聞く必要があるらしい
0投稿日: 2025.08.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大きく出たタイトルを、けれどしっかり描ききった名著。いやー、これだけの内容をキチンと裏付けしながら作り上げるのはすごいな。 巷で言われている未来予想図を、ファクトを元にバッサリ切っていく…というのが本書のベース。ただ本筋はそこではなく、仕組みを構成するための一番大事な(外せない)部分はどこか、というものだろう。 人間の進歩の歴史は、すなわちエネルギー変換の歴史であり 食料生産とは、すなわち化石燃料として計算することができ 現代社会の素材は、プラスチック/アンモニア/鋼鉄/セメントを抜きに語れず すべてのリスクは、死の可能性という尺度で画一化することができる。 概ね簡略化してしまったけど、全く異なる事象を比較する時にそれ以上簡略できない内容に落とし込むのは一種の(知識的)技術が必要になる。 そういった位置から世界を見ると、AIやムーアの法則というものは表面的な部分なので、世界の仕組みを知りたいならもっと本質を見なよ…ってことなんだろうなぁ。 あと個人的に納得がいったのは、人類の進歩は食料生産に割く数を少なくすることができたからという説かな。無農薬食品ってのはまぁ出来なくはないんだけど、コストが掛かりすぎてしまうんだな。本当にそれを実現するのなら、これからの進歩は捨てなくちゃならない、というジレンマ。 風力発電とかにも言えることだけど、現実に広がっていないということはそれなりに出来ない理由があるってこったな。 中身は真剣な学術書なんだけど、ちょっとタイトルが直球すぎるな…。いや、『世界の本当の仕組み』はまさしくその通りだが、一瞬軽いビジネス書かと錯誤してしまった。 ビル・ゲイツがオススメしてたから買ったけどね!ビル・ゲイツはホントに外れないなぁ。
1投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログ情報は公開されている。だが、出逢わない。出逢っても通り過ぎたり、印象に残らない。そうこうしている内に、陽キャな情報が猛烈なアプローチ。あなたの選び取る情報というお相手は、行動力のある印象的な作為。だから歪んでいる。 世界の〝本当“を語るには、数字が必要なのではないか。本書は、そうした姿勢を大事にする。数字こそが、唯一客観的に、誰が見ても、誰が測っても「同じスケール」だといえるから。言語は揺らぐ。数字は揺らがない。だから〝本当“だ。 でも、それって本当に本当?南京で亡くなった虐殺の人数は、それを示したい〝発信源の作為“により異なる。170cmの身長を大きいと見るか、小さいと見るか、それは基準となるあなた自身の身長次第だ。数字は絶対的な物差だが、それを理解する人間は相対的な生き物。統計が正しいかどうかも、単純には断定できやしない。 世界平均で考えると、気温に関して過去140年間のうち上位5位まではすべて2015年以降、10位までのうち9回が2005年以降に記録。 人類の50パーセントがアンモニアに頼っている。世界人口の半分が合成アンモニア肥料なしでは生存できない。 日本もアメリカも、タンパク質の摂取量は必要最低限を大きく超えている。だが、脂肪の平均摂取量には大きな隔たりがあり、日本人と比較すると、アメリカの男性は約45パーセント、女性は30パーセント多い。 相対的な社会。確からしい、本当の仕組み。
76投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログ極論に惑わされないために、仕組み≒現状、現実をしっかりと理解せよ。 予測には仮定や前提を希望的、悲観的、ナラティブとして、でたらめに置かざるを得ない。相互に絡みあい、そして変動が常である複雑系を予想、予測することがどれほど現実離れしているか。過去の例をみればわかる。 ただし、過去をみれば再び起こることに備えることはできる。 環境問題、パンデミックはこれにあたる。 現実に立脚し理解し、将来に備えよ
1投稿日: 2025.06.22
powered by ブクログ現代社会の多くの人々がより高い生活水準を享受している反面、世の中の実情について皮相的な知識しかもっていないことが現代の世界の複雑化によるものであることが理由の1つであることを指摘する。 本書ではこの理解不足の改善のために人間の生存と繁栄を支配する基本的で主要な現実を説明する。 未来に対処していく上で過去、現実で蓄積された基礎を学ぶことの重要性を科学者として提言する。 第1章でエネルギー、第2章で食料生産における化石燃料の貢献、第3章で現代文明の繁栄を支える4本柱として、アンモニア、プラスティック、鋼鉄、セメントをあげる。 ここまではやや退屈な面も多かった。 第4章でグローバル化をエンジン、マイクロチップその先のモノから歴史的、国際的に理解する、第5章でウイルスから食生活、太陽フレアまでリスクについて考える、 第6章ではかけがいのない生物圏としての環境について地球温暖化を冷静に捉えて、徒にデータ偏重主義や希望的観測を戒める。 ここは著者の科学者としての冷静な視点がよくわかり読みやすい。 第7章アポカリプス(終末論者)とシンギュラリテイ(楽観主義)の極論に走ることなく未来を理解する。 この対立構造からの結論はわかりやすい。 科学者としてのリアリストとしてのスタンスが明確で、過去の予測やモデル提言が必ずしも現実化していないことの多くの証左を示し、予言や理解不足による行動(不作為も含め)を反省する。 特にコロナのパンデミックの教訓が鮮明。 急進的な脱炭素の動きに過剰に期待することよりも現実可能な地球温暖化を抑制していく漸進的な脱炭素の動きを勧めていると理解した。
0投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログ第1章から順に、エネルギー、食料、素材(セメント・鋼鉄・プラスチック・アンモニア)、グローバル化、リスク、などを論じる。結論やまとめがなくて、話題があちこちに飛ぶため中々頭の中に入って来ない。 過去数十年のCPUや携帯電話などの進化は目を見張るものがあるが、人間の生存に不可欠ではない。人間が生きていくために必要なのは、安全な水の確保、作物の栽培、動物の飼育、原油の採掘など。電力のほとんどはいまだに蒸気タービンかガスタービンで生成されており、今後20-30年で生活の基礎は劇的には変わらないと予想されるし、おそらく化石燃料の消費はほぼ変わらないだろう。
1投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログ結局は、予言なんか信じるよりも自分で事実から予測するしかないし、その予測が当たる確率もばり少ないってこと。つまり、未来は分からない、ってことが分かる。分かっててもたどり着けないもんだよねぇ。
7投稿日: 2025.04.12
powered by ブクログ事実をいかに知らないで、思い込みで議論をしているのか、思い知らされる。 特に、化石燃料がなければ食料も水も、そしてエネルギーも十分には手に入らないという事が重要だ。 地球温暖化の影響はどちらとも明確にはされていないが、あまり悲観的ではないようだ。しかし、このままで良いとは思えないし、手遅れになる前に手を打たないといけない事は確かだろう。 それにしても、このタイミングでトランプが大統領とは困ったものだ。
0投稿日: 2025.03.10
powered by ブクログレビューはブログにて https://ameblo.jp/w92-3/entry-12889281862.html
0投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログ本書がどんな本か、P384からの訳者あとがきに端的に書いてある。 「なぜ本書が必要なのか?有り体に言えば私たちが無知だからであり、事実がないがしろにされているからだ。」 情報の入手がYoutubeやSNSにかたよっている方にこそ勧めたいが、こんな分厚い本を読めと言う人の世間的常識の無知さ加減を笑われるかもしれない。
0投稿日: 2025.03.04
powered by ブクログ私はエンジニアなので、現在地球規模で起こっている様々な事情や多くの人々が有しているバイアスに対して、かなりの説得力を持った説明が本書ではなされていると感じた。今後、ますます複雑化することが避けられない世の中において、包括的に物事を歪みなく理解して判断する能力の重要性を強く感じた。間違いなく良書です。
0投稿日: 2025.02.13
powered by ブクログ世界の理解のために。 破滅論にもテクノロジー楽観論にも与しない、できる限りの事実に基づき、世界を理解しようとする姿勢。 温暖化で相当な被害が出ても世界は破滅しないし、一方で脱炭素化は国際公約通りには進まない。 現実を受け止めて、その上でどうするか。
0投稿日: 2025.02.09
powered by ブクログ世界の最高知性の一人と言われるバーツラフ・シュミル。彼が「現在の地球の状態」について、科学者として分析し、根拠を示し、解説してくれる本。楽観でも悲観でもなく、右でも左でもなく、「科学者」として書くことを意識したということで、多くのファクトや実際に起こったことをもとに書かれている。エネルギー、食糧、材料、環境など、大切な7項目が書かれているが、確かにどれも深刻。予想の通り、決して明るい状況ではなく、むしろとても厳しい状況で無力感すら感じる。複雑で大きな世界をどう変えていくのか。諦めずに取り組みたいが、まずは事実をしっかり抑えることが大事なんだろう。
1投稿日: 2025.01.25
powered by ブクログ本の前半パートでは、エネルギーの視点でそれぞれの産業(農業・セメント・プラスチックなど)における化石燃料の依存度が高いことをデータを基に示していた 目に見えるところではEVなどにより、化石燃料の消費を抑えているような印象を受けるが、他の産業ではやはり大量生産を前提として考えるとどうしてもまだまだ化石燃料の依存度が高いことがよく分かった 特にこの本の中で、現代文明の4本柱として記載されているセメント・鋼鉄・プラスチック・アンモニアの生産におけるハーバーボッシュ法のようなブレイクスルーがないと難しいように感じた
0投稿日: 2025.01.05
powered by ブクログ自分の無知を突きつけられた一冊。世界は良くなっているし良くなっていくという啓蒙主義にあまりピンときておらず、本書のほうが現実を理解するのに役にたつと感じた。 まず、エネルギーという観点では太陽エネルギーのみでは到底いまの豊かさを享受できないということがたった数十ページで示されていてそこからして衝撃だった。そして窒素固定にアンモニア合成、全然知らなかった…。多くの人口を養うための食糧供給に化石燃料は絶対必要だし、それを許さんとする道徳法律はない…本当に難しい課題だが、ちゃんと理解した上で出来ることをやっていくしかない。電気では代替が難しい部分があるのも良く分かった。 また、リスクについては曝される期間が重要というのも当たり前なのに気づけてなくて、コロナ対応などでモヤモヤしていた部分が少しスッキリできた。
0投稿日: 2024.12.30
powered by ブクログ現代の世界を構成する要素が、我々の生活にどう関わっているかを教えてくれます。地球温暖化、資源問題などのニュースの理解につながるのではないかと思います。 1 どんなにAIなどの情報技術が進んでも、我々の生活には、プラスティック、鉄、セメント、アンモニアは現代世界には不可欠であること 2 世界では様々なリスクがあるが、数値により相対化、比較すべきであること 3 地球温暖化はかなり以前から予測されていたし、くいとめる努力は必要だが、覚悟も必要だろう といったことを、多くのデータを使って教えてくれます。訳文がわかりにくいところもありますが、この世界で起こっていることの背景の理解につながるのではないかと思います。
5投稿日: 2024.12.12
powered by ブクログタイトルにある様に7つの事柄→ ⚫︎エネルギー ⚫︎食料 ⚫︎素材 ⚫︎グローバル ⚫︎リスク ⚫︎環境 ⚫︎未来 これを事実に基づきわかりやすく説明されている。個人的には素材の章が新たな発見で興味深く 読ませてもらった。 総じて巷のニュースなどの情報での違和感、矛盾点が少しクリアーになった気がする。 余談だが、帯にビルゲイツと言う文字があると私、思わず購入してしまいます。。。
28投稿日: 2024.11.26
powered by ブクログファクトとして数字がかなり羅列されるが、表やグラフ資料で補助解説があれば、かなりスムーズに読めるのにと感じた。本書は現代世界、人類の成立が化石燃料ありきと説く。従って、今後の温暖化対策実現にはかなり否定的に書かれている。その視点がかなり面白い。
1投稿日: 2024.11.18
powered by ブクログhttps://www.nikkei.com/article/DGKKZO84517990R01C24A1MY5000/
0投稿日: 2024.11.16
powered by ブクログ<感想> ・エネルギー、食料、素材に関して根本的な事実を数字で示してくれる良書 ・これらの理解抜きに地球温暖化を語るのは絵に描いた餅 How the World Really Works A Scientist`s Guide to Our Past, Present, and Future 【目次】 第1章 エネルギーを理解する――燃料と電気 第2章 食料生産を理解する――化石燃料を食べる 第3章 素材の世界を理解する――現代文明の四本柱 第4章 グローバル化を理解する――エンジン、マイクロチップ、そしてその先にあるもの 第5章 リスクを理解する――ウイルスから食生活、さらには太陽フレアまで 第6章 環境を理解する――かけがえのない生物圏 第7章 未来を理解する この世の終わりと特異点のはざまで
0投稿日: 2024.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
化石燃料だけでなく電気への依存度も増えてきた。20~30年で脱炭素できるとは思えない。 セメント、鋼鉄、プラスティック、アンモニアの需要は増え続け、その生産にはエネルギーが必要。 輸送もエネルギーが必要。 酸素、水、食料に環境問題がどのような影響があるか。 石炭は120年、原油と天然ガスは50年の埋蔵量があり、古語も増える。資源が尽きて使えなくなる事態は訪れない。 カーボンニュートラルとは、地下に貯蔵する方法でもいい。発電はすでに15%が再生可能エネルギーになっている。洋上風力もコスト、許認可の問題を乗り越えられれば技術的には可能。しかし、原子力を使わないと断続性を解決できない。 素材生産は、電気だけでは今のところ不可能。 化石燃料は穏やかな減少しかできない。 食料生産はナイル川の氾濫で高密度を達成できた。現代は多くを化石燃料に依っている。運搬、肥料、温室など。 農業の生産性向上がなかったら、すべてを農地にしなければならなかった。 化石燃料は、農薬、肥料などで多く必要。窒素は非反応性の物質として空気中に存在するがN2を分解して反応性の物質にするには自然界では雷とマメ科の根の細菌しかない。マメ科は自分で肥料を作り出せる。動物と人間の排泄物は窒素の含有量は低い。4%以下。 60年代の高収量品種は窒素含有率46%の合成窒素肥料なしには開発できない。 パンと鶏肉とトマトのエネルギーコストを比較すると、穀物が一番エネルギーを必要としない食べ物。サラダでさえ、大量の化石燃料を必要としている。シーフードは重油が支えている。 中国では2/3で二期作が行われている。これがないと中国人は養えないが、大量の窒素が必要。 食料は部分的に石油でできているのではなく、ほとんど石油でできている。 ケイ素はたっぷりあるので、電子部品の素材には事欠かないが、蓄電池の素材はレアアースでふんだんにはない。 合成肥料は、緑の革命を可能にした。中国はアメリカと国交を回復したとき、最初の商取引はアンモニア尿素プラントだった。全世界のアンモニアの80%は肥料に使われ、残りは勝算、爆薬、ロケットなど。 アフリカのアンモニア使用量はヨーロッパの1/3に満たない。 プラスチックは家庭用電気製品で多く使われている。感染症でPVCが使われている。海水中のマイクロファイバーは、90%超が天然由来のもの。 鉄鉱石は使用量の300年分がある。材料にはことかかない。高炉は化石燃料を必要としている。電炉は電気で動くが大量の電気が必要。鉄鋼のリサイクル率は高い。スクラップは先進国の輸出商品となっている。コークスにする石炭や天然ガス煮依存している。 セメントはエネルギー集約度が低いが大量に作られるため鉄鋼と同じくらい負荷がある。これらの建材が2050年までに化石燃料を使わなくなることはない。巨大な風力発電はコンクリートと鋼鉄とプラスチックの塊。 電気自動車も同じ。 かつては帆船と蒸気船が共存していた。効率的な蒸気エンジンが生まれて、帆船が消えた。さらにディーゼル機関、ガソリン機関が発明されてグローバル化が進んだ。 北アメリカとヨーロッパと日本で脱工業化が進み、アジアへ製造業が移動。カナダは森林が高大だが、爪楊枝やトイレットペーパーは中国から輸入する。 コロナ禍によって、工業のグローバル化が巻き戻す動き。今後どうなるか。 パレオダイエットは、肉という化石燃料の塊を食べる。 リスク認識は本来主観的。 自然災害はテレビで見るよりもリスクが低い。 地震画起きることがわかっている土地でも多くの人は住み続ける。実際のリスクは低い。 高齢者のインフルエンザの超過死亡は、寿命が伸びたことの代償。防ぎ用はない。高齢になると基礎疾患なしにはいられない。 火星に住むことは現在ではサイエンスフィクション。 酸素濃度は過去には、最高で35%、最低で15%、現在は21%。人間や動物の呼吸でこの濃度を感知可能なほど下げる気炎はない。大火災で森林や草原が一度に燃えても、酸素は0.1%しかさがらない。 水は管理を誤っている資源。食料生産は地球の生態系を変えた。農業は今後さらに影響を及ぼす。リンは今後1000年分くらいの埋蔵量があるが、肥料のリンは海洋の富栄養化をもたらす。しかし、サハラ以南ではリンと窒素はもっと必要になる。 水蒸気は温室効果をもたらすが、水蒸気を制御するのは大気中にとどまれる水蒸気の量=気温。 雪と氷は、反射するので気温を下げる。 2.6度から3.9度に収まる。2度を超えない可能性は小さい。中緯度や熱帯よりも高緯度のほうが温度上昇は高い。水の循環は温暖化で、盛んになる。降水量が増す。 2030年または2050年に破綻することはない。 40年前は酸性雨が真っ先に環境問題としてあげられた。 予測には多くの仮定を必要とするため、失敗に終わることが多い。 高速増殖炉、飛行機の原子炉搭載、など不可能なことに多額の研究費がつぎ込まれた。 農耕地を使わない都市農業は、葉物野菜はできるがマメ科や穀物はできない。タンパク質や炭水化物が足りない。 太陽光や風力が50倍になったのに,化石燃料への依存度は87%から85%になっただけ。 カテゴリー錯誤=電子機器で起こった変化が他の世界でも起きる、と考えると間違う。今後20~30年では劇的には変わらない。 次のパンデミックは必ずくる。 脱炭素は簡単には達成しない。
0投稿日: 2024.10.29
powered by ブクログエネルギー―燃料と電気: 原油のンの美と相対的後退 脱炭素化ーペースト規模 食料生産―化石燃料を食べる: 燃料と食料 元に戻ることは可能か 少ない量でより多く→なしで済ませる 素材の世界―現代文明の四本柱: アンモニア・プラスティック・鉄鋼・セメント グローバル化―エンジン・マイクロチップ・その先: 蒸気機関と電信 必要性と挫折と行き過ぎ リスクを―ウイルスから食生活・太陽フレア: 認識と許容度 自発的・非自発的 文明の終焉 環境―かけがえのない生物圏: 不確実性・見通しと現実 モデルと疑念と現実 未来―この世の終わりと特異点のはざまで: 慣性と規模と質量 無知と固執と謙虚さ 付録 数字を理解する―10n
0投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログ自分は何も知らないのだと感じつつ、ヒトが行動するためには電気が必要であり、2020年になっても電気の半分以上が、まだ石炭や天然ガスに頼っている。よって、必要十分なだけ生活を楽しむ事は良いことにつながるのだと思った。 最後の文章の『前進』『後戻り』『奇跡』という言葉が印象的でした。
4投稿日: 2024.09.25
