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ダチョウはアホだが役に立つ
ダチョウはアホだが役に立つ
塚本康浩/幻冬舎
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総合評価

21件)
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    目玉が甘いとかたくさんもやし食うんだなとか体の特性としてのinterestingなおもしろさと、 ダチョウはアホすぎて食われていても気にしないけれど、とにかくフィジカルが強く足が早く病気にもならないので最強脳筋なんだというfunnyなおもしろすごいどうぶつだとわかった。

    0
    投稿日: 2025.11.13
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    ダチョウのアホさ加減が長年ダチョウを見て来た筆者だからこそわかるというのが面白かった。 ダチョウの卵から抗体を作り、様々な病気などに活用できる…というのは夢のある話だが、この本を読むまで全く知らず、認知も含めてまだまだ研究の途中なのだろうなと思う。

    1
    投稿日: 2025.10.27
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    ダチョウってすごいな。面白いな。単純にそう思いました。普段はあまり読まない類の本ですが、あるひと棚書店で見かけて手に取りました。書店とは言っても、その本は売り物ではなく、お茶を飲みながらしばらく読んでいました。途中まで読んで店を出たのですが、とうしても続きが読みたくなり、結局買ってしまいました。作者の語り口は軽妙で、とても読みやすかった。俺もダチョウが好きになりました。

    1
    投稿日: 2025.10.24
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    読書知人が面白い、と言っていたので読んでみました。 京都府立大学学長で、「ダチョウ博士」」塚本康浩による研究者物語です。 ダチョウの持つ力は「地球を救う」!? ダチョウ研究・実用化のような科学説明もありますが、それよりも科学初心者も楽しめるように、ダチョウのアホっぷり、著者がダチョウ研究するようになるまでの「好きを突き詰める」お話、どのように研究を行っているかなどを関西弁で面白くゆるゆると語っています。 写真や図もたくさんあります。 ダチョウのアホっぷり。 ダチョウは脳が小さいので「あほ」という論理的根拠もあるようです。 ・群れで暮らすくせに、二家族の家族構成が入り交じってしまう!?コイツらヨメさんや子供を認識してない! ・だからやっぱり人間の顔も覚えない。こんなに世話してるのに毎回「誰だこいつ」って目で見る!他の鳥はちゃんと人間を認識してる種類もあるのに〜。 ・自分の影を追いかけたり、逃げたりする! ・鈍い!カラスに突かれ、血まみれになっても気が付かない!? ・鳥なのに羽がウンコまみれでも気にしない! ・そのくせ水が汚れていると水浴びしない! ダチョウの凄さ。 ・二足歩行では地上最速!自然界では自走60キロで30分疾走できる! ⇒ただし瞬間的秒速では、ウサイン・ボルトの9秒58が二足歩行最速!!瞬間で行けば人間が二足歩行史上最速動物なのか!!(ボルトを一般人と同じにしてはいけないけど) ・キック力が強い! ・飼うには餌はモヤシでいい!安い! 進化 ・系統樹的に見ると、爬虫類から鳥類と哺乳類に分かれる。ダチョウは鳥類からまたすぐに分かれた。そのため他に系統的な仲間のいない唯一の種族。 ・それでも滅びなかったのは「アホ」「てきとー」だからではないか!? ダチョウ以外の鳥のことでは、「トイレの躾ができる」にはびっくりしました。そうなの!?鳥って構造上垂れ流しだと思っていた!著者の飼っている(飼っていた)鳥は排泄の前に著者をツンツンするとか教えてくれるんだそうだ。 鳥に言葉を教えるコツも教えてくれます。鳥は頭が良く(ダチョウは含まれず(^_^;)行動と言葉の関係も覚えられる。「出してーー」といえば籠を開けてくれるとか。 著者がダチョウ研究をするきっかけや、軌道に乗るまでも面白おかしく書かれます。 ダチョウに乗る話、ダチョウの目玉を舐めたら甘かったという話、ダチョウに蹴られた被害など、一般人が知らないその道専門家の裏話もかなり楽しい。 後半ではこのダチョウの優れた免疫力が医療を初めとして、多方面に役立っている、すでに商品開発も行われてる、というお話になります。 ダチョウは免疫力が高く、腸内細菌が良い(食べたものの吸収力が高く糞の量が少ない)。そこでダチョウの卵から抗体を抽出し、インフルエンザやコロナなどの感染症対策に役立てているということ。 ものすっく簡単にまとめると「メスのダチョウに無害化されたウイルスなどの抗原を注射する(蹴っ飛ばされながら(^_^;) ⇒ダチョウに抗体ができる⇒卵に移行する⇒そこで卵が生まれたら抗体を抽出する」ってことでいいですよね。。ダチョウ抗体の良いところは、安い!早い!ダチョウを殺さない!ってことだそうです。 そしてダチョウ抗体の効能がすごすぎ!感染症対策、癌予防、シミシワ対策、ダイエット、薄毛に効く!?そのうえ使い方によっては地球温暖化対策にもなる!? 素晴らしすぎて、公立大学の学長さんのいうことでなければ詐欺を疑うレベル(^_^;)。 (この本は科学初心者もわかるような説明のため、科学に詳しい人には物足りないかもしれません。私にはこのくらいで十分ですが。) 面白おかしいことをメインに書いていますが、発展途上国での研究の難しさなどもちょここっと仄めかされてもいます。(研究用動物が盗まれ食われるというような。病気のない未来より今日のメシ、という貧困問題) 最後には著者の子供時代から現代に至るまでの道筋や考え方が語られます。学校に馴染まなかった子供時代、どのようにしてダチョウを極めるようになったのか?出会いや考え方、行動したこと、反対に「やらなくていい」と省いたことなど。 大学教授(学長)として「日本の研究者は経済的に支援が少ないので、研究者もビジネスを学ばなければいけない」ということ、そして人間相手なんだからコミュニケーション能力の大事さを言っています。なんであれ、やりたいことをやるには経済のこともわかっていなければいけない。これはこれからの教育でも取り入れてほしいなあ。 明るく書かれていて、ダチョウかわいいでしょ!という愛着、研究者の変人ぶりを面白おかしく紹介、ダチョウすごいから研究応援してね!という研究発表、そしてとことんやったらこんな事ができますよ!というメッセージのような本でした。

    49
    投稿日: 2025.08.18
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    audible120冊目。 めっちゃ面白いし勉強になり、星5つです。 しっかり、紙の本も買っちゃいました。 ダチョウのポテンシャルには驚きです。 それなのにとっても「アホ」なところがかわいい笑 わたしは鳥が苦手で、ペリカンとかフラミンゴさえ近づくのが怖い。エミューやダチョウなんてもってのほかです。 エミューは目が怖いけど普通にふれあいエリアにいて、ダチョウは目がかわいいけど、必ず柵の向こう側にいますね。 ダチョウのポテンシャルを最大限に引き出す研究開発をこれからも頑張っていただきたいです。 茨城のダチョウ王国に行きたくなりました。

    1
    投稿日: 2025.07.27
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    ダチョウのアホっぷりとポテンシャルにびっくり。関西弁口調が気になるが、エピソードが面白くて一気に読んでしまった。

    0
    投稿日: 2025.07.15
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    646.2ツカモ ダチョウ博士と呼ばれる京都府立大学学長の塚本康浩先生。 (ダチョウの卵から抽出した抗体を用いて感染症予防や美容まで研究をすすめており、2019年には世界に先駆けてコロナウイルスの抗体精製に成功している。) 無限の可能性を秘めたダチョウの魅力に取りつかれ、寝ても覚めてもダチョウ、ダチョウ、ダチョウ。ダチョウにまみれた科学エッセイ。

    0
    投稿日: 2025.07.03
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    素直にダチョウの力に感心した。 最近吉野家がダチョウ肉に試みているのは知っていたが、ここまでダチョウの隅々まで(涙とか)使いこなせるのとは思わなかった。 あとこのアホさ加減が可愛い。

    8
    投稿日: 2025.06.16
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    「ダチョウ博士」としてメディア出演も多い著者が、アホだけどすごいダチョウの生態やダチョウの卵から取り出すダチョウ抗体の可能性、著者のダチョウ研究の来歴などを関西弁で軽妙に説く科学エッセイ。 出身大学の学長なので以前から著者には注目していたが、本書を読んで、その研究内容も著者のキャラクターも想像以上に面白いと感じた。家族が入れ替わっても気付かない鈍感さ、驚異的な回復力、恐竜からあまり進化しておらず羽の下に指も残っていることなど、これまで知らなかったダチョウについてのアレコレを知ることができ、また、「早くて安くて高品質」というダチョウ抗体の様々なポテンシャルを感じることができ、とても興味深かった。 ただ、ダチョウ抗体利用製品の感染症予防等の効果のメカニズムはよく分かったのだが、例えばダチョウ抗体マスクをつけた人とそうでない人の感染症発症率の差など、その効果の定量的な検証結果等についてはあまり触れられておらず、そもそも医療用品として開発されてはいないということもあるので、ダチョウ抗体利用製品は実際どの程度効果があるものなのだろうかというのは気になった。

    2
    投稿日: 2025.06.08
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    新型コロナと闘うダチョウ抗体で 経済効果700億円!? ハーバード大学やアメリカ陸軍も注目、 鳥を愛しすぎる博士のドタバタ研究記 著者TV出演で話題沸騰! 「情熱大陸」「ガイアの夜明け」「激レアさんを連れてきた。」出演で大反響を巻き起こした「ダチョウ博士」こと塚本康浩氏。 新型コロナウイルスを不活性化する「ダチョウ抗体マスク」開発者だ。 だが子ども時代は鳥の飼育と動物の解剖に熱中し、 吃音にも悩まされて小学校高学年まで不登校だった。 おかげでひらがなの「え」もあやしい始末……。 そんな鳥好き少年はいかにして世界を驚かす研究をする 「ダチョウ博士」となったのか? ダチョウ抗体の開発から最新研究のこと、ダチョウの生態、 ダチョウ博士の生態まで楽しくわかる科学エッセイ! ●世界に先駆けて新型コロナ抗体精製に成功 ●アメリカ陸軍もダチョウパワーに驚いた ●普通のマスクではできない「予防」ができるわけ ●キック力を甘く見ると大人でも泣かされる ●小4でひらがなが怪しかった塚本少年 ●花粉症、歯周病、iPS細胞……抗体利用法は無限大 ●恐竜からあまり進化していない面白さ ●ダチョウってどんな鳥? そのすごさとアホさ ●絶品の目ン玉を舐めてみてほしい ●研究の前に立ちはだかるダチョウの凶暴さ ●アトピー性皮膚炎の症状がなぜ緩和するのか ●薄毛に悩む方は早めにお試しを ●歓楽街で「夜の獣医」に ●新型コロナウイルスに立ち向かうダチョウパワー

    0
    投稿日: 2025.05.16
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    ダチョウ研究の第一人者。 多分世界で一番ダチョウが好きな人。 その人が言い切る。  ダチョウは、意味のあるアホやなくて、ほんま、アホ。 ダチョウはアホやのうて、戦略や、とネットで書いてある記事を読んだが、戦略とアホは両立するようである。アホはアホ。 しかも身体能力と免疫力最強。 そんなアホの極みの免疫力が、あらゆるものに対する抗体を、安く、大量に作ることができるという、まさに、馬鹿と鋏は使いようを地で行く存在だった。 抗体に基づいたマスクとかいろんなアイテムが出回っているようなのだが、まるで目にしたことがないな。しても気が付かなかったんだろうか。 それだけ有益で、コロナにも有効であったようなのだが、ニュースレベルでは全然話題になってなかったような気がしたのは、テレビ見てないせいか?新聞にもなかったのではと思うが。 バラエティには呼ばれていたようなんだが、そういう枠だと思われてしまったのか利権の問題か。 その辺には全く触れていなかった。ちょっと、商品検索してみようと思う。飴ちゃんもあるようやし。 薄い本で、単行本からの再録らしいが、内容が薄すぎて先生の生い立ちが一章、温暖化対策が一章、タレントとの対談が一章追加されてるのが余計なのだが、先生の生い立ちが案外面白くて良かった。 空間把握力はどうも、ダチョウ並みの先生だった。

    2
    投稿日: 2025.03.01
  • アホでガサツで万能抗体の生みの親

    どれくらいアホかというと、自分の旦那や嫁さんの顔も覚えられず、他人の子供との区別もつかないのだとか。 それでいて10羽くらいの群れで生活しているから、何羽か減っても気づかない。 当然、数も数えられない。 何千羽のヒナの中から我が子を見つけ出せるペンギンと比べても、月とスッポン。 「自分の家族の顔さえ覚えられへんくらいやから、当然、人間の顔も覚えません。毎日お世話しても、毎回『誰やコイツ?』みたいな表情をしています。ツンデレやなく、ツンツンです」 脳もシワがほとんどなくツルツルで、サイズも小さい。 脳より目の方が大きいのだとか。 アホなだけでなく、やることがとにかくガサツ。 餌はガガガッと頬張るだけ頬張り、かなり口からこぼしまくる。 ある程度口に溜まると、上を向いて、重力の力で一気に食道へ。 雑やわぁ。 飛べない鳥の代表格とも言えるダチョウも、かつては飛んでいたのだとか。 ただ、羽繕いなど羽根のメンテナンスを怠けすぎて、ついには飛べなくなったのだとか。 まぁでも、速く走れるし、飛翔という莫大なエネルギー消費を回避したために驚くほど長生きなのである。 怠け者なりの独特の進化を遂げたとも言える。 痛みにも鈍感で、血がダラダラ流れても平気。 カラスが患部をついばみ始めても、平然と餌を食べ続ける。 驚くのはここからで、どんなにひどい重傷を負っても、数日で傷が塞がり、回復するのだとか。 底抜けの生命力だ。 さらには、並外れた免疫力を持つということは、それだけ抗体を作る能力も高いということ。 著者はダチョウの卵から抗体を大量に安く作る技術を開発し、ベンチャー事業をスタートさせ、次々と商品開発に勤しむ。 抗体入りマスクからスプレー、キャンディー、果てはコンドームまで。 効能は幅広く、コロナウイルスから花粉症、アトピー性皮膚炎、薄毛、ガンとまさに無限である。 ほんまかいなと疑いたくなるが、本当ならノーベル賞ものだろう。 極め付けが、牛のゲップを減らす抗体を作って、世界規模でメタンガス排出を抑制し、地球温暖化をダチョウパワーで改善できる目処が立ったのだとか。 すでに特許申請済み。 ダチョウパワー恐るべし。 ちょっとツッコミを入れさせてもらえば、そんな驚異的な生命力・免疫力を利用するなら、卵から抗体を抽出するというまどろっこしい方法ではなく、その生体メカニズムそのものを移植できれば、人間の寿命は大幅に伸びそうな気がするが。 そうなると多少アホになるかもしれないな。 ただこのアホというか、進化を順調に重ねていくのではなく、置いてけぼりであることのメリットについては深く考えさせられた。 ダチョウの抗体が他のものとどう違うか。 速くて安いだけではない。 抗体を作り出す免疫グロブリンと呼ばれるタンパク質のY字の形状に違いがある。 進化した哺乳類は、Y字の先がある程度固定されていて、特定のウイルスには適しているが、それ以外や未知の異物には対応できない。 対して、恐竜から鳥への進化のドロップアウト組であるダチョウのそれは、Y字の先端が長すぎるし、揺らぎがある。 そのため、いろんなものに引っついて、ものすごい種類の抗体を大量に作り出すことができるのだ。 設計通りに細かくピンポイントで狙い撃ちするのと、ファジーというか成り行きで遊びを残しておくという生存戦略の違い。 戦略でもないか。 スボラにしてたら、身についたというべきか。

    0
    投稿日: 2025.02.05
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    ダチョウはもともと姿そのものがおもしろいなと思っていたが、この本を読んでこんなに面白い動物だったのかと感動。面白いのとへぇーの連続でするする読めた。人間を助けてくれる可能性をたくさん持つダチョウさんを大事にしないと。

    0
    投稿日: 2025.01.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ダチョウは「アホ」だけど、驚異的な免疫力と回復力で今も絶滅せずに生き続け、さらには人類の役に立っています。 ◆アホな一面 ・家族の顔を覚えず、飼育員にも毎日「誰やお前?」という顔。 ・先頭が走り出すと理由もなくついていき、崖から落ちることも。 ・影を自分と勘違いし、永遠に追いかけたり逃げたりする。 ◆驚異の免疫力と回復力 ・傷が抉れても1ヶ月で皮膚が再生。感染症にもかからない。 ・コロナウイルスを注射しても、ダチョウの体内で素早く抗体が生成され、卵にもその免疫力が遺伝する。 ◆実用化されたダチョウ抗体の活用 1.マスク:ウイルスを不活性化するフィルターを搭載し、感染症予防に大活躍。 2.飴や化粧品:鼻や喉を守り、アトピーやニキビ改善にも効果あり。 3.シャンプー:毛根を弱らせるホルモンを抑制し、特定のタイプの薄毛に効果。 ◆地球温暖化への貢献 ダチョウ抗体は、牛のゲップに含まれるメタンガスを軽減する可能性があり、特許も出願済み。 ダチョウの免疫力と抗体は、人類の健康だけでなく、環境問題にも役立つ日が近いかもしれません。鳥界の“アホ”が、世界を救う存在になるなんて面白い話だと思いませんか?

    0
    投稿日: 2024.12.17
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    面白かった! 途中から、あまりにもダチョウが万能な感じがしすぎて本当か?と感じてしまうほどでした。 ダチョウの行動が面白い、かわいい。 そして著者のそれまでの人生もすごく興味を惹かれました。小中高から講演に呼ばれるのはそういう意味があるのでは。キャリア教育の観点からもとても良いロールモデルではないかと思います。 すべてを信じることはできなかったのですが、、、子供たちには是非とも読んでほしいなあと感じる本でした。好きなことにかける情熱とか、すごいと思いましたし、研究とビジネスという新たな視点を持つことの大切さとか、いろんなことが学べるなあと思いました。

    5
    投稿日: 2024.11.21
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     この本のテーマは一貫しています。つまり、ダチョウはアホだということです。  本文は次のように始まります。『ダチョウという鳥は、ホンマにアホです。どれくらいアホかというと、自分の家族もわからんのです。』と。そして、章のタイトルは「ダチョウはアホだ」です。  これほど「アホ」を連呼する本をわたしは読んだことがありません。これではダチョウがあまりに可哀想、かというと、そうでもありません。読み進めるにつれて思います。「ほんとにアホだわ」w    例えば、ダチョウは10羽くらいの小さな群れで暮らして、オスとメスが子育てしているということですが、二つの家族が出会って、ふとしたことでオスどうしが喧嘩になって、ひと騒動の喧嘩が終わった後に家族どうしが群れに戻るとき、どういうわけか二つの家族がごちゃ混ぜになって、違う組み合わせになっているんだそうです。なんと、自分の家族を覚えていないんですね!  これ、びっくりしませんか? 家族の絆ってなんなのでしょう? 無いんですね、ダチョウにはw  ダチョウの脳は約40グラム、そして目は約60グラムです。脳のほうが軽いんですね! しかも脳は、しわが無くてツルツルなんだそうです。 しかたないんです、アホでも。  これだけアホ(失礼!)だと、目の前のことで精いっぱいですから、ある意味幸せですよね。悩み無用というか、悩み不存在です。さらにすこぶる鈍感なのです。  で、こんなので大丈夫なのかというと、大丈夫なんですね。ダチョウには脅威的な回復力があるんです。大けがをしても細胞が素早く動いて傷を治していく。傷口も感染症にかからない並外れた免疫力があるんです。  身体能力もすごいです。時速60キロで30分間も走り続けることができます。ジャンプ力も1.5メートルくらいあります。ひと蹴り4トンのキック力は殺傷力抜群です。  このへんのパワーから、「アホだが役に立つ」の話しになってきます。 並外れた免疫力が人類の役に立っているのです。  無毒化したウイルスをメスに注射すると、体内で猛スピードで抗体が作られ、それが卵に送り込まれます。地球でいちばん大きい卵に抗体がたっぷり含まれて産み出されるのです。  そこから、花粉症やアトピー、インフルエンザにノロウイルス、そして新型コロナウイルスまでの抗体製品を作ることができます。ダチョウの免疫力様様なのです。  予測不能の行動をとる(アホで凶暴な)ダチョウが相手ですから研究にも苦労があります。むち打ち症にあばら骨や足の骨折。常に危険が伴います。  しかし、著者のダチョウ博士こと塚本康浩先生は、ダチョウの抗体を人類に役立てるための研究を続けています。ニキビ、シワ、シミなどの美容に、薄毛に、そして、がん治療薬の実現までにもダチョウパワーを活かす実践や研究が進められているのです。  かくいうわたしも、ダチョウ抗体のフェイスパックをしたことがあります。ダチョウの顔を思い浮かべながらパックを付けた覚えがあります。その時は微妙な気持ちでしたが、この本を読んで、ようやくありがたみが分かりました。  アホだけど役に立つダチョウの本、読んでごらんになりませんか。不思議に愛着が湧いてきますよ。

    66
    投稿日: 2024.11.17
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    京都府立大学学長、塚本康浩氏によるダチョウの特性と、我々人間に寄与する研究内容を一般人の我々にもわかる優しい言葉で解説。また関西出身であるため、文章は関西弁になっている。 著者のダチョウ研究へ至る少年時代からの生い立ちにも触れている。 ダチョウがこのように面白い、また人間にとって役に立つ鳥だということを初めて知った。読みやすく面白い一冊。

    2
    投稿日: 2024.10.18
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    おもしろかった〜! 動物園でもあまり注目されないダチョウのアホすぎる生態から医療分野で大活躍の体の仕組みまで、読みやすい関西弁の話口調で書いてあって楽しかった☺️難しい科学的な話もわかりやすく噛み砕いていておすすめ。理系分野のビジネスのお話も出てくるから特に理系の学生におすすめですが、小学校高学年の子供でも読めるんじゃないかな

    2
    投稿日: 2024.10.04
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    ダチョウは地球を救う。 ダチョウで有名な人といえば、この著者。しかし大学でダチョウを飼って抗体の研究をされているとは知っていたが、詳しくは知らなかった。本を読んで、かなりの商品化が進んでいたことに驚く。マスクはわかるけど、飴ちゃんもあるのかと。関西弁のちょっとしたキツさがよい人情味を感じさせるエッセイ。 研究とビジネスがうまく噛み合うことで、研究費を確保できる。それができる研究者は少ない。企業と協力する方法、自分で会社を立ち上げる方法などがあるが、著者はビジネスでも目の付け所がすごい。研究者を志す人はぜひ読んでみてほしい。

    1
    投稿日: 2024.08.18
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    出身大学の学長ということで、勝手に親近感。 かぶってないのが残念! 学内でエミューに出会いたかった。

    0
    投稿日: 2024.07.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんだかんだ言っても、京大の学長が書いてるような本だし,難しい言葉がポンポンでてくるんだろうなと覚悟しつつ読んだけど、 全然難しくなくて,めっちゃおもしろかったー!! 最後に対談している俳優の萩原利久くんが推しなので彼があちこちで言う「ダチョウのすごいとこ」は知ってたけど、 実は指らしきものがあるとか、 涙が甘いとか、 毛穴が人の小指の先ほどあって、そこから血を出して,その血の匂いでカラスがきて、カラスに肉を食べられてても気にせず自分は餌を食べている・・・とか、シュールすぎ!! 抗体を作るノウハウがいろんなウイルスにも適応できてるし、これはもう日本が国をあげて保護して養育するべき動物なのでは?!

    0
    投稿日: 2024.05.17