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なぜ働いていると本が読めなくなるのか
なぜ働いていると本が読めなくなるのか
三宅香帆/集英社
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総合評価

1274件)
3.8
296
458
332
62
9
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    啓発本かと思いきや読書史の話 若者の読書離れって、本当にずっと言われててワロタ 江戸時代は朗読が当たり前だったって驚き SNSがない時代の読書の話とか 自分の当たり前って、全然当たり前じゃないんだなと改めて思って、普通はこうだから!とか思いすぎるのやめようって改めて思わされた

    1
    投稿日: 2024.09.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

     なかなか深い内容の本でした。スマホを見る人と、本を読む人の違いを、時代や社会といった背景と関連づけて考察しています。前半を読みながら、「タイトルに対応する結論は、いつになったら出てくるんだろう?」と感じていましたが、最終章でスケールの大きな提案として、著者のまとめがあります。

    0
    投稿日: 2024.09.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全身全霊で仕事をしてしまうと、欲しい情報に直接アクセスできない(=ノイズのある)読書をする余裕がなくなる、というのが結論と理解。 でもこれ最終章で結構唐突に言ってきた印象で、割と読書史と労働史がメインで途中しんどかった。 しんどいけど新しく知ることもあって、これがまさに読書によるノイズだなと実感! これを筆者が意図的に体験させようとしてるのならばあっぱれすぎます、、、 仕事だけの人生じゃなく、趣味や文化的活動も大切に、それぞれ半身でやってこうという主張には激しく同意! あとノイズこそが人生で大切っていう考え方もめっちゃ好き!その通りだよ!!

    0
    投稿日: 2024.09.16
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    読書という本の在り方が読んでいる人を考えさせるものであるという原点に戻されるような本であった この本は正解や結論を書いているのではなく、時間配分を考えて人生をどう生きていくかを考えさせる本だと思う

    0
    投稿日: 2024.09.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なぜ働いていると読書ができなくなるのかを、日本人の労働形態の変遷と当時読まれた本の歴史から考察していく書。 以前は教養を付ける行為は学歴コンプレックスを埋める目的を持っていたという。しかし世間の大半が大卒資格を得てしまった今、熱意をもって教養を付けようとする人間は減少した。これが原因の一つ。 また、長時間労働を行う人間にとって、自分が知りたいと思うもの以外のこと(=ノイズ)を受け入れる隙間が存在しないことが主要因であると語る。本はその性質から、読者が得たい情報と作者が伝えたい情報がイコールとはならない。他者の文脈に立ち入り、理解する必要があるのだ。しかし、長時間労働を行っている人間にとっては他者の文脈に入ることは大変な作業である。 従って働いている人間にとって読書は難しいのである。 これを解決するための新しいワークスタイルとして、労働を100%で行わないことを提案する。つまり、一つのことに一極集中するのではなく、50%で労働し、家庭の事や読書などにリソースを振るということである。日本人は100%で労働することを美徳と感じる。そしてそれはほかのことを考えなくていいという点で楽な行為である。しかしこれを続けると燃え尽き症候群、少子化などの弊害が生じる。100%での労働を賞賛する社会を変革していこうという趣旨で話を締める。 総じて、作者の教養の深さを感じさせる書だった。結論自体は秀逸かと言われるとそこまでなのかもしれないが、結論まで達するまでの思索の過程が興味深かった。

    0
    投稿日: 2024.09.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読書術の本じゃなかった笑 そう思った方も多かったようですね。読書の捉えられ方と労働の変遷にふむふむ。私自身はエンタメとしての爆読しかしてこなかったから、時代ごとの読書の持つ意味が違うことに驚いた。 ネットが手のひらサイズになってから、確かに本を読まなくなった。(ネット自体は40年ほど前からやっています)ノイズを取りたくないから、読まないって感覚は無かったけど、それに慣れてしまうとますます読まなくなるのかもなあ。 ノイズも出会いなんだけどねw 半身社会には大賛成。今月から短時間勤務にシフトしたことに、背中押してもらえた気分。推し活と読書に充てたい^_^

    1
    投稿日: 2024.09.16
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    タイトルの通り、一時期あまり読書できない、する気のない頃があった。 振り返ると全身全霊、0か100かの思考であったような気がする。 本書では読書観史がわかりやすい。 立身出世のため、学歴コンプレックスの克服、自己実現のため。 読書の理由やきっかけは今も昔もあまり変わらないと感じた。 いつの日か知識を得る豊かさから、手っ取り早く行動するためのハウツーへ。 そして他者目線を不要なものとノイズを削ぎ落とした情報しか価値を見出さないファスト思考へ。 読書は選ばれにくい世界となった。 それは自分の頭で考えることを放棄していることにならないか。 読書論を通じて新しい働き方の提言で結ばれており、私も全身全霊が全くの悪とは思はない。 全体は半身で要素、役割ごとに全身全霊が幸せなように思える。 今は帰宅後や週末の読書を楽しみにしている。 いかに自分や家族との時間に没頭できるか。それは幸せなことだ。

    3
    投稿日: 2024.09.15
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    タイトル買いですが、読んでなるほどと思いました。 全身全霊の行き着く先は燃え尽き症候群、鬱病で、そうなってしまうと中々、今まで通りにとはいかない。 半身で行うというのはこれからの時代に合った考えかもしれないと感じました。

    0
    投稿日: 2024.09.15
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    明治以降の労働と読書の歴史。 読書は労働のノイズだが、人生のノイズでは無い。 全身全霊の働き方を辞め、半身で生きることの提言。 ノイズを許容する余裕のある生き方をしたいものだ。

    0
    投稿日: 2024.09.15
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    途中までは、頑張らないと読めない状態で時間がかかったのですが、現代の読書事情について述べてある章付近から、自分の経験と比較しながら読むことができ、とても学ぶことが多かったです。自分の行動は、やはり自分の考え方次第だなと改めて確認しました。

    0
    投稿日: 2024.09.15
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    なぜ本が読めなくなるのか、これは自分も抱えている問題だったので、この本を手に取ってみた。 この本は読書と労働の歴史と言う観点から、本を読めなくなるということがなぜ起こるのかが書かれていた。 まだ深くは理解できていないけれど、読書を受け入れられる心の余裕がない状況では、本が読めないということがよくわかった。本が読めない理由や原因を自分だけに求めるのは、読書体験を辛くするだけだなぁと反省した。 楽しむために読んでいる、読んでいたはずの読書が、自分を精神的に追い詰める原因になってしまうのだとすると残念だ。読書が辛いと思ったときには、読書から離れ、少し自分自身を見つめ直すことが必要なんだと自分に言い聞かせることにしよう。

    0
    投稿日: 2024.09.15
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    読書という切口で、明治から今にいたる働き方を説いた本。ノイズ込みの読書(知識)や半身の働き方など作者の考えは共感できるが、歴史的振り返りが長いのが,説明っぽかった。

    0
    投稿日: 2024.09.15
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    ちょっとどうかという論じ方もあったりするけど、全体的には、真摯な語り方で好感もてました。【2024年7月17日読了】

    5
    投稿日: 2024.09.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ノスタルジーこそが、最も疲れた人間を癒す 今まで読まなかったジャンルの本を読む iPadを買う 半身で働く

    0
    投稿日: 2024.09.14
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    よく見かける本で家族の間でも話題に上がったので読んでみた。 明治時代から現代まで順番に経済や歴史的出来事を踏まえて人は本とどのような付き合い方をしていたのを紐解いていく話。歴史の部分が長いな〜と思いつつもどんどん2000年代の話になっていくにつれて興味が湧いてきた。軸に『花束みたいな恋をした』という映画が置かれているのが面白かった。映画カルチャーで影響を与えていた作品だが、こんな角度でも人の心理を読み解くのに使えるとは思いもしなかった。 結論として何事も半身でやると日常のバランスが取れるのではないかという提案。現代は仕事や子育て、趣味、読書に全て全身全霊で没頭しなければならない風潮があり、美化してしまっているのでバーンアウトしやすい社会になっている。そりゃ読書できないよね、ということを話していてとても納得がいった。 半身でこなしていくことが現代に合っているけど10年後はまた違う読書や仕事との向き合い方しているのだろうと思う。 作者は同じ世代でびっくりしてしまう…絶対に他の著書も読もうと思う。

    1
    投稿日: 2024.09.14
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    読み終わった!この現代を生きるうえで、読書はノイズであり、それはつまり他者の文脈である。他者と関わりは持たねば生きていけない。それならばそれを犠牲にするような働き方をする社会はやめませんか?という流れ。 とても一本筋が通っていてそういったものに自分は美しさを感じるんだとわかってきた。リヒターのビルケナウ見たあとの、千葉雅也さんの現代思想入門を読んだ時感じた高揚をこの本でも味わえた。最高に面白かった

    2
    投稿日: 2024.09.13
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    明治から現代に至るまでの「読書」の位置付けを考察したうえで、現代の世においてなぜ働きながら本が読めなくなったのか、を論じている。 インターネットが台頭し、必要なときに必要な情報だけを取り出せることが重宝がられる現代において、もはや読書は不要な情報まで流し込んでくるノイズとみなされている、と。 長時間労働は今に始まったことではないが、バブル期までは長時間労働の中であっても読書は「教養」や「娯楽」といった役割をもっていたため、人々から親しまれていたが、スマホが普及し、コスパ・タイパ・自己責任論といった思想が蔓延し、自分に利益をもたらさないものを切り捨てていく現代においては、もはや読書に充てる時間だけの問題でなく、自分が必要のない情報まで取り込む心の余裕がないのだと。 不要不急なものを削ぎ落とした先には無機質で冷たいものしか残らない。 それはコロナ禍を経た今でこそ実感する。 知らず知らずのうちに世の中の風潮に流され、情報に溺れ、自分で自分を追い込み、疲弊している人々。 人生を成功させることは、イコール人生を楽しむこととは限らない。 筆者が目指す「半身社会」はかなり噛み砕けばもっと「適当」でいいんじゃないかということだ。 自己実現は仕事で叶えろ、自分の面倒は自分で見ろ、他の人に迷惑をかけるな。お互いを監視、攻撃し合うようなピリついた空気が蔓延している。 なにかに100%打ち込むことが必要な時期もあるが、仕事は基本的には必要悪であると割り切って、ある程度の余白を残した生き方をして、自分にも他者にも寛容になり、ふと興味が湧いたまったく実社会には役に立たないような本を書店で手に取れるくらいの、そんな余裕のある世の中がいいよねと。 完全同意である。が、なかなか難しいのが現実なので、頑張りすぎないようにがんばろうと常日頃から思っている。

    0
    投稿日: 2024.09.13
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    明治から大正までの労働・教育史がまず本当に面白すぎて興味があぶくのように。私が社会人になってからより本が読めるようになった理由がよくわかった。三宅さんは話のイントロが抜群にうますぎる、引き込まれるように読んで二宮金次郎。 燃え尽き症候群について個人的に深堀りしたい。

    0
    投稿日: 2024.09.13
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    本を読みたいと思い本屋を訪れてもこれまでのように気持ちが動かなかったり、購入して読み始めても読みきれなかったり、今まさに気になっているテーマだったため手に取った。 ・結論:仕事以外の文脈を、取り入れる余裕がなくなるから 本の中で書かれているように自分自身もパズドラのようなゲームはできており、それが不思議だったが、興味深く、納得感のある考察だった。 ・本のなかには、私たちが欲望していることを知らない知が存在している これを読んで改めて読書の魅力を感じるとともに働いていても本が読める状況を作ることを心がけようと誓った。

    0
    投稿日: 2024.09.13
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    「働きながら本が読める社会」は、これからの社会の在り方の一つなのかもしれないと思った。子どもの頃の全集から、ベストセラー、今の自己啓発など時代の変遷とともにある読書。私も社会や時代にかなり影響を受けてきたことがよく分かった。これからの社会との向き合い方を考えさせられる本だった。

    5
    投稿日: 2024.09.12
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    前半の歴史を辿る記述はなかなか頭に入らなかったが、途中から理解しやすくなってきた。 最後まで読み終えて色々なノイズに出会えてよかった。 仕事=自己実現と思いがちなことや、全身全霊が称賛されることについて改めて考えてみると、確かに疑問を抱いた。 読書する余裕の持てる働き方が一般的な社会が実現されるといいな…

    7
    投稿日: 2024.09.12
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    働いている人だけでなく、日本人全員必読の大傑作本。ベストセラーになるだけのことはある。働き過ぎで精神疾患になる前に身体の方が悲鳴をあげてくれたお陰で、死の淵を少しかすめただけで生還でき、その際に人生と働くことを再考する機会が与えられた自身の経験からも、この本の論説は全く正しく、説得力十分な内容だ。病気で入院するまでは、本当に本が読めなかったが(一般の働く人よりは読量はあったと思うが)、その後は本書でいう半身で働く(これは肉体的というより精神的なものが大きい)を実践しているお陰で、適度に読書というノイズを摂取できる身体に戻った。新自由主義がもたらす最大の弊害がトータルワークだと喝破するところは二重線を引きたくなる。明治からの読書の変遷も興味深い。実感はできないだろうが、これから社会にはばたく労働者予備軍である学生に是非読んでもらって、社会のあり方を変えていってほしいものだ。

    0
    投稿日: 2024.09.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    著者の三宅夏帆さんは、1994年生まれ。これまで著者の年齢を気にしたことなどなかったのですが、なんだかハッとしました。おお、自分より若い。自分より若い人が読書の歴史を語る。ほぇー、すごいなぁと感嘆。 働いていると本が読めなくなる。 すごくよくわかります。 私はいま時短で、電車の中で一部座れるから読んでいられるものの、家に帰ったらほとんど読みません。私の場合休職していたときでもついついスマホに手が伸びて読む量より買う量の方が多かったです。そう、本屋さんに行くと読みたくなるのです!それでついついたくさん買ってしまう。 あの、スマホをだらだら観てしまうのはなんでしょうか。そして、フルで働いていたとき本は読めませんでした。下り電車なので行きも帰りも座れたのに、そのどちらも眠っていました。帰りなど、起きていたくてもうとうと。帰ってから読む余裕などもちろんありませんでした。 疲れている。でもスマホをいじる時間はある。 なんなんでしょうか。 その答えは、本書では正直はっきり出てはいないと思います。ただ、働いていても本を読める社会の提唱のように感じました。 では何が書かれていたのかというと、読書の歴史です。私が面白いと感じたのは、大正時代に登場した「円本」。えんほんと読むのかえんぽんと読むのかわかりませんが、本が一冊2円とか2円50銭のところ、一冊1円にして、その代わり全巻全集予約制、月額払いにしたとのこと。バラバラに本を買うよりも装丁が揃っていてインテリアにもよし、月額払いは月給制に合っていてよし、そして安い。とてもよく売れたそうです。 この円本、買うだけで読まない「積読」になる場合もあったけれど、その子供たちが夢中になって読んだということもあるとか。この辺りの話を、興味深く読みました。 他のところは正直サラッと読みました。 たくさんの章に別れていますがひとつひとつが短いので読みやすいです。本屋さんでこの本を見つけてパラパラしたとき、読みづらいかなと思ったのですが著者を動画で観て好きになったので買いました。買ってよかったです。

    0
    投稿日: 2024.09.11
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    労働と読書についての考察がおもしろかった。時代に合わせて変化してきた本の歴史、時代を反映したベストセラーたち。昔から労働に比重がかけられていた日本において、仕事を頑張ることは突然の価値観になっているが、そこに疑問を投げかける。 本が読めない社会はおかしい! 私もそう思う。 自分自身を振り返ると、教職についてからは7:30には出勤して、20:00まで平気で働いていた。毎日最低でも12時間は働いていた。土日もない。それでも体調を崩さずにいたのは、全身全霊で働くモードに浸って無双状態になっていたからだろう。 そんな中で『10分読書』という本に出会って、ブクログを始めて、通勤電車で本を読むようになって、今がある。本を読むことで、力が抜けた感もある。 本に感謝だし、ブクログにも感謝だ。 他人の文脈を受け入れる余裕がない状態は、人として本当に危ういと思う。 いま現在、全身全霊で働いている夫に、なんとかこの本を読んでもらいたいが、どうしたらいいか……。 半身で働くことは難しいけれど、全身で働く必要はないのだと思ってもらえたら、まずは大きな一歩だと思う。まずはそこを目指して、夫に働きかけていこうと思った。

    51
    投稿日: 2024.09.10
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    私は働きながらでも本を読んではいるが、自分に当てはめると「なぜ働いていると小説を読めなくなるのか」だった。 なんとかんく、新しい情報を入れるのも追うのも疲れる、と感じていたがこの本ではその事を「ノイズ」と形容していた。 これには自分も大変納得。そうか、僕はノイズを頭に入れたくなかったんだ。 どうしても自分の読書の傾向が仕事に使うためのスキルのためのビジネス書や自己啓発書が多いとは前から思っていたけど、その答えがロジカルに解説されていて腑に落ちた。 労働史と売れている本の傾向が共鳴するというのが非常に興味深い。 今は情報社会。情報だけをひたすら集め続ける毎日は果たして楽しいのだろうか。 そんな事を気づかせてくれた。 著者の言う、半身で働くというのは難しいけど小説を楽しめるくらいの余裕のある日々を送りたいとは改めて思った。 「小説読む気にならない」が自分にとっての黄色信号なんだな。

    13
    投稿日: 2024.09.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自己啓発書が大好きな自分。 ノイズを除去したかったからか!と納得しつつ、現実逃避している節もあると痛感した。 色んなジャンルの本から文脈を得つつ、「ルールを疑う、創る」の視点を得たいと思った。 なぜ自己啓発書が流行っているのか? 自己実現が奨励される現代において、ノイズを除去してくれるから →他人や社会と言ったアンコントローラブルなものは捨て置き、自分の行動というコントローラブルなものに注力させる 読書とは、自分から遠く離れた文脈、作者の生きてきた文脈に触れること →知は常に未知であり、私たちは「何を知りたいのか」を知らない、何を読みたいのか、何を欲望しているのか、分かっていない →だからこそ本を読むと、未知の他者の文脈を知ることが出来る、文脈の幅が広がる →仕事以外の文脈を入れる余裕が無いから、本が読めなくなる 資本主義を認める所から始めよう →24時間、全身でコミットして欲しいという果てしない欲望に溢れている →全身全霊を褒めることを辞めませんか? →全身ではなく、半身で生きる社会に!働きながら本を読める時代に! 現代が生み出してしまった赤子 →市場という波に乗ることだけを考え、市場と言う波のルールを正そうという発想がない →「自分が決めたことだから、失敗しても自分の責任だ」と思いすぎ、ルールを疑わない人が増えれば、為政者や管理職にとって都合の良いルールが制定しやすくなる

    3
    投稿日: 2024.09.10
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    電子で購入。 めちゃくちゃ共感できます。 本を読むコツは本当にその通りだと思いました。 紙の本も良いけれど、サクサクいきたいなら電子もありだと思います。

    1
    投稿日: 2024.09.09
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    全身全霊を信仰する社会をやめよう。徹夜や自己犠牲やストイックさを称揚するのをやめよう。それは、何も考えなくていいから楽だけれど、危うい。長期化するとメンタルヘルスを壊す。半身のコミットメントこそが、働きながら本をよめる社会をつくる。 タイトルから想定されるよりずっと広い。明治から各時代、どんな階層の人々が何を読んできたかを概観しつつ、24時間仕事に身を捧げることを是とする社会、その問題点について語っています。

    1
    投稿日: 2024.09.09
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    各時代の働き方と、読書を求めていた層、その時代の人にとっての読書を比較しながら、現在の頑張りすぎ な社会人が本を読めない理由をといていく。 わたしはむしろ、働きはじめてからの方が学生の時よりも本を読むようになったけれど、その読めなかった学生のころは受験のための勉強に全身をかけていて読書というノイズを受け入れられなかったんだと思う。全身全霊でなにかをやり遂げるのはかっこいいと思うけれど、やはり余白というか、なにか違う側面を持つのも自分のために(ゆとりのために?)必要だと感じた。 図書館の返却期限に追われる中では自分の考えがまとまらないので買って再読したい!

    4
    投稿日: 2024.09.08
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    思い当たる節があるキャッチーなタイトルに惹かれ読んでみた。 社会人になって本が読めなくなったことを悩み退職された筆者の尋常ではない件からはじまり、半身の働きが普通になることを願うまで、わかりやすく持論を述べられていた。読書の歴史がやや長いかなと思うものの、結論に至るまでの大切な通過点であり、今の労働環境問題がどこからきたものかを時代ごとに発行された本と紐づけて紹介できる筆者の読書量は圧巻。 理想を突きつけられた形で終わったものの、自分らしい生き方の実現の足かせになっている競争社会や、頑張り過ぎて自分自身を搾取してしまう由々しき課題を解決しなければ、自分らしい文化的な時間は持てないまま人生が終わるかもしれない。

    5
    投稿日: 2024.09.08
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    話題になっていたので、図書館で借りて 読んでみました 最初は難しいけど後半になるにつれて 読みやすくスラスラ読めました 書いてある事に共感出来ました 昔全身全霊で仕事に取り組んでいたときは 確かに余裕がなく全然読書してませんでした 最近は強制的にノー残業デーなどあり 疲れや心の余裕が出来てきて読書の時間が 出来ました 半身社会周りに誤解されるかも知れないけど 大事な事だと思いました あと、雑談ですがたびたび出てくる 『花束みたいな恋をした』 見てみたいと思いました

    34
    投稿日: 2024.09.08
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    いま読書界隈で読んでいる人が多い本といえば、本作品は間違いなく名が揚げる作品だと思う。かくいう私も、SNSで書評を上げている人が多いなと思っていたところだったので、これを機にと思い手に取った。 私は「新書は読みにくい」という謎の固定観念を持っているため、この本にも苦戦を強いられるのではと思っていたのだが、意外にも文体はライトでスラスラと読み進めることができた。よくよく考えてみれば、「本が読めなくなる理由を語る本」が読みづらいというのはかなりナンセンスなので、著者の三宅氏はその辺りも考えながら本作品をつづっていったのかもしれない。 反面、タイトルにもなっている「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という読者が最も知りたがっている理由については、核心を突く部分が読んでいてもなかなか出て来ないためヤキモキしてしまう。非常に興味深い内容ではあったのだが、内容の大半が現代に至るまで日本人がどのようにして本を手にとっていったかという歴史の話がメインのため、焦らされて読むのを諦める人も多そうと感じた。 本の中でも触れられるが、働いていることによって読書ができなくなる大きな要因の一つとして、「ノイズ」というキーワードが取り上げられている。 これはネットの情報が純度の高い知りたかった単一の情報であることが多く、読書には別に知りたくない(望んでいない)情報が含まれていることが多いといった分析なのだが、この分析は私にとって目から鱗だった。 その後に出てくる「ノイズとなる情報をあえて受け入れ、仕事以外の文脈を探す」ことも含め、この二つを知ることができたおかげで今後読んでいくあらゆる本から得られるものが増えそうな予感がしている。 あとがきとともに読者へ送られる「働きながら本を読むコツ」も読者家であれば必読に値するものだった。 ひとつひとつを見ると特別なことは書いていないのだが、それでも三宅氏の経験談を踏まえて語られるコツは妙な納得感があり、すぐにでも実践したくなる。といっても上記の通り特別なものではないため、チャレンジしてみるハードルが低いのもポイント。

    32
    投稿日: 2024.09.07
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    読書の本でもあり、日本の労働史でもあると思った。わかりやすく興味深い内容。三宅さんの書く本、大好きです。 三宅さんが終盤で言っていた、全身全霊で働くのではなく半身で働いて読書や趣味などに時間を使おうという提案。大賛成です! 私もずっとそう思っていました。これだけ科学技術が進んでいるのに、どうしてずっと我々は長時間労働をしているのだろう(しかも満足できるほどの賃金や報酬もなく)。 この本はとても売れていますが、半身で働こうと思う人がもっともっと増えればいいなと思います。いや、増えてくれと念じます。(もちろんお給料はそのままでね♡)

    1
    投稿日: 2024.09.07
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    明治から現代までの労働史、読書史について解説。 読書=仕事と両立させたい文化、という位置付けで捉えることもできる。 参考文献の多さに驚かされるくらいの著者の大変な読書量。 一方で引用が多く、逆に著者自らの言葉で語られてる最後のメッセージには共感しました。

    1
    投稿日: 2024.09.07
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    キツい労働環境下ではゲームとか啓発本は読めるけどそうじゃない本を読む気力がなくなってしまうという自分の経験と映画『花束みたいな恋をした』でも同じようなことが描かれていて、それはなぜかという問いを立てて明治以降の日本の読書状況を振り返りながら回答していく。句読点が黙読が明治期に当たり前になって読みやすさのために生まれたとか、円本の存在とそのビジネスモデルとか、そういった知識も面白い。 読書が一般に開かれていくのが明治期以降で、修養としての読書が生まれたと。戦後読書が大衆化し、高度経済成長期を終えてバブル崩壊後には自己啓発書が売れるようになった。読書はノイズが含まれるため、ノイズのない情報を求める人はインターネットや啓発本を読むようになったと。 そして本を読める社会のために全身のコミットメントをやめて半身で仕事ができる社会を目指そうという。労働で自己実現するのが当たり前になっているから、自発的に自分を搾取してバーンアウトするのだ。 結構日本社会の自己啓発の歴史的変遷といったものも見えてくる。あとはグローバルな新自由主義の需要とか。もちろん学術書ではないので、論拠が弱いとかはあるかもだけど。

    1
    投稿日: 2024.09.06
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    ・P222:稲田は現代人の映画鑑賞について、以下のような区分が存在すると述べる。  ●芸術 - 鑑賞物 - 鑑賞モード  ●娯楽 - 消費物 - 情報収集モード  このような区分が人々のなかに存在しており、だからこそ「観る」と「知る」は違う体験である、早送りで映画を見る人たちの目的は「観る」ことではなく「知る」ことなのだと稲田は説く。 ・P233:本のなかには、私たちが欲望していることを知らない知が存在している。知は常に未知であり、私たちは「何を知りたいのか」を知らない。何を読みたいのか、私たちはわかっていない。何を欲望しているのかわかっていないのだ。だからこそ本を読むと、他者の文脈に触れることが出来る。自分から遠く離れた文脈に触れること。---それが読書なのである。 ・P258:半身こそ理想だ、とみんなで言っていきませんか。それこそが、「トータル・ワーク」そして「働きながら本が読めない社会」からの脱却の道だからである。

    22
    投稿日: 2024.09.06
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    【半身で生きたい。でないと何を読めば良いのかわからなくなってしまうから】 自分は何が好きかわからない、と感じた方にこそ、手に取って欲しい本です。 本は現代ではノイズであること、 でもノイズを取り込めなくなるほど、全身全霊で働くことを前提にされた社会であること、、、 自身の経験でも、「自分は何が好きかわからない」を感じたことがありました。 「半身で生きる」については、特に後半で書かれているのですが、読んでいて「本当に!!本当にそう思う!!!」となりながら読んでいました。 歴史を筆者と紐解きながら、「ああ、読書ができない、文化を楽しめないって、こんなに前からあったんだ」「先人たちもそこに悩んでいたんだ」と感じられたのが興味深かったです。 参考文献もたくさんあり、そこから新たな「ノイズ」を取り込めそうです。 本当に読めてよかった。 自分が何を好きなのか、何に興味があるのか、次第に分からなくなってしまうことを説いてくれている本はあまり見かけません。 なので書いてくださった著者の方には、有難う御座いますとたくさん伝えたいです。 本はノイズかもしれない、きっとスマホよりもノイズが多く、みずからの欲しい情報にすぐ辿りつけなくてモヤモヤするかもしれない。 それでも。 そのノイズが救ってくれる事象だってあるはずです。 そう思えました。

    2
    投稿日: 2024.09.05
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    「半身で働く」 適応障害で休職することになったが、このことばの重みを感じる。 日常にノイズを受け入れる余裕がどんどんなくなって、生命維持のための睡眠や食事まで削って仕事に費やしていたため、バランスが崩壊した。 本をゆっくり読んで、ノイズを受け入れる余裕を持つ。仕事のことを考えるのはそのあとにする(サポートを受けられる環境にあることが前提にはなるが)。 ハン「疲労社会」 →鬱病になりやすい社会 外部から支配された結果、疲れるのではなく、むしろ自分から「もっとできる」「もっと頑張れる」と思い続けて、自発的に頑張りすぎて、疲れてしまう 誰にも何も求められていないのに、頑張りすぎない。具体的に頑張らない方法を考える。

    1
    投稿日: 2024.09.05
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    参考文献からも筆者自身が大変な読者家であるということが分かりました。本書に書かれていることを言葉だけでなく、正に実践されているんだと思います。個人というより『働いていると本が読めない』社会そのものに焦点が当たっています。題名に共感して本書を手に取った私としては内容が難しかったですが、『ゆっくりで良いから以前のように本を読もう!』という気持ちが高まりました。

    1
    投稿日: 2024.09.05
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    「忙しいから本を読めない」ということだけでなく、その時代のあり方と読書史を比較していて面白かった。自分だけの問題ではなく、社会の在り方、考え方によって本を読めなくなっている、という考えは目から鱗だった。 読書に限らず、仕事と家事とか、育児とか趣味とか色々なことに通じる考え方だと思う。まだまだ「半身で働く」には色々な課題があると思うが、余裕がある社会に変わっていくきっかけになるといいと思う。 あとがきの「働きながら本を読むコツ」もよかった。

    4
    投稿日: 2024.09.04
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    本のタイトルと内容が乖離していた。近代労働史と市民読書みたいなタイトルが相応しい。思ってたのと違う感じ。あとがきに書いてあったことを中心に書いた方がいいと思う。

    4
    投稿日: 2024.09.04
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    花束みたいな恋をしたの映画からこの本へ。 映画を見て考えさせられた今の社会人としての自分の、読書や映画や文化的趣味に対する感度の低さに気付かされ、その流れでこの本を読んだ。 期待していたものと少し違ったが、読書が昔から今に至るまでどういう位置づけであったかを理解できた。この知識こそノイズの一つであり、それをまだ十分に受け止められる余裕が自分にはないなと改めて気付かされる。 しかしこの本が売れてるということは私と同じ思いの人が世の中にたくさんいることの証であり、この本が売れてるという事実こそが、大事なこと。 この本をきっかけに、また少し余裕を持ってノイズを受け入れていきたい。 働き方自体への提言は無理が若干あるような気がして簡単には受け止められないが、働き方を変えなくとも意識を変えるだけでも読書はできるようになるのではないかと考えさせてくれる。時間がないのでなく、ノイズを受け入れる意識の変化が重要。

    1
    投稿日: 2024.09.03
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    暇さえあれば小説ばかり読んでいた学生時代でしたが、私自身も社会人になりほとんど本を読まなくなってしまいその原理を知りたく手に取りました。 私自身は、本を読まなくなったというより読めなくなった、と感じていました。文字の意味を頭でくだいて理解することが難しい、最後まで読み切るほど集中力が続かない(読みにくいと感じる部位があると理解するまで噛み砕くことができず思考が停止してしまう)というのに近いと思います。 この本を読んでその理由がよく分かりました。読書と歴史的背景、読書という高尚な趣味における階級格差については少し難しい部分はありましたが、現代にいたるまで読書とはいかに品位あるものとして扱われてきたかを理解できました。 最終章にかけての「読書≒ノイズ」という記述には本当に納得させられました。私が好んで読む文芸書や人文書というのは社会や感情について語るものであり、自己啓発本とはほとんど対になるものであるということ。言わば、自分ではコントロール不可能なものであり、ノイズを提示するものであるからなかなか進まないのだと。腑に落ちました。 今やSNSやネットではノイズのない=求めていない情報は簡単に排除でき、求めるもののみ手に入る時代。その中で読書というノイズ+知りたいことを知識として得るには、仕事を100%でやっていては時間が無さすぎる、ということなんですね。 この本をよんで仕事を半身で出来るかはまだ分かりませんが、まずはノイズを受け入れる、習慣化する努力はしようと思いました。 (小説ばかり読んでおり、この手の新書を読む際には根気がいり、自分で手で書きながらまとめる作業をしようやく納得に至ったため☆4としました。)

    1
    投稿日: 2024.09.03
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     読書とは、知識+ノイズであるを体現しているかのように、この本にはノイズが溢れている。タイトルの問いである「働くと本が読めなくなるのは何故か」に対し、明治から現在にかけての読書史、労働史という面からアプローチする。付随するノイズ達に、私の知識欲が満たされていく。  自己啓発本が溢れる現代、仕事へののめり込み方は充実しているが、半身のススメは少ない。ワークライフバランスとは何なのか?生活が充実した人も充実してない人も、この本で一度俯瞰してみるのも良いかもしれない。少なくとも私はそう考える。

    2
    投稿日: 2024.09.03
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    歴史的にみても日本人ってめっちゃ働いてるというのがわかりやすくまとめられている。 タイトルだけで購入したので 思っていた内容とは少し違う内容 (スマホ脳みたいなかんじのことを詳しく知れるかと思った)だったが著者からの全身全霊ではなく半身で働く社会には大賛成。 この本自体が働いている人は読了できないのではないか…と思ってしまった…。

    1
    投稿日: 2024.09.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    半身で働いた結果、将来会社では窓際族になり副業できるほどのスキルもない人間になったらどうしようとは思う。

    0
    投稿日: 2024.09.03
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    タイトルに魅かれて購入。 そうなんだよね、働いていると本が読めないんだよねと共感 を覚える。 内容は、明治時代から2010年代までの日本の読書の歴史を紐解き、読書する時間を得るための処方箋を示す。 著者は1994年生まれで、僕より30歳も若い!なのに、1980年代の読書事情とかどうやって調べたんだろうと思うくらい、そうだったよねと懐かしい気持ちにさせられる。 著者は、あとがきで働きながら本を読むコツを教えます、と題して6個のコツを示している。著者はこのコツが、本書で一番書きたかったことだったのではないかなと思う。ここの文章は、それまでの本編と違って、とてもキラキラ輝いているように見える。どれも納得できるコツだが、僭越ながら、僕だったらもう一つ、⑦とくかく面白うそうな本を見つけたら即買する。読むのはいつでもできる。意外にも欲しいと思った本はいつまでも書店に置いていない。いつの間にか店頭から消える。いつまでもあると思うな親と本だ。

    7
    投稿日: 2024.09.02
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    単純に「疲れているから」だけでなく、それではなぜ現代ではスマホやゲームはできてしまうのか、そして読書そのものの近代史まで知れてよかった。 ゆ

    1
    投稿日: 2024.09.02
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    久しぶりにまともに本読んだ。 ・結論、現代でなぜ働いていると本が読めなくてかつインターネットは見れるのか? →労働者は、新自由主義下で「自助努力せよ」「仕事で自己実現をせよ」と言われているために、仕事に関係ない文脈に(≒読書)がノイズだと考えるようになり、自分の仕事に直接役立つノイズのない情報(≒インターネット)しか得る余裕がないから。 ・では、現代で働きながら本を読むためには? →全身全霊で働くことを信仰せず、半身で働き自分以外の文脈に触れる余裕を持つ。 我々にとっての示唆: 我々は全身全霊で働きたいと思っている派である。そのため「半身で働け」はある程度無視でOK。 しかし、「今の部署の今のプロジェクトに全身全霊」を信仰しすぎてはいけない。視野が狭くなって行き詰まる。そのため、別の文脈(他部署の話、他業界の動向、業務遂行における普遍的ナレッジ)に目を向ける余裕と、そのための仕組みが必要である。

    2
    投稿日: 2024.09.01
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    タイトルにうまく騙されました。日本の労働史を読書という視点で語るのは非常にユニークでしたが、コミックが除外されていたのは違和感でした。読書ではないから?通勤電車で学生、サラリーマンが軒並みコミック雑誌を読んでいた時代を知っているものからすれば、コミックの影響を論じないことはアンフェアだと思いました。労働と結びつけたいがために、やや牽強付会かな思うところも多々あり。

    0
    投稿日: 2024.09.01
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    ベストセラーの歴史として読めばまずまず。読書論としてはちょっと不満。なぜ?の回答は分かりきったことなので。

    1
    投稿日: 2024.09.01
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    私自身も社会人になってから読書量がかなり落ちてしまったため、本のタイトルに惹かれて購入した。 昔は暇さえあれば本に手が伸びていた。今は暇さえあればSNSに没頭する日々となってしまっている。本屋さんに行けば面白そうな本を見つけて手を伸ばすのになぜ本が読めなくなってしまったのか。 それを解明すべく本書を読んでみた。 労働や読書の歴史から始まり、時代の変遷とともに読書の位置付けの変化を感じられる。ただただスマホやSNSの普及によって本を手にする時間が短くなったから、という結論ではなく、スマホ普及前から読書離れは起こっていることを学ぶことができた。 さらに読書はノイズを含んだものであるということ。確かに自分に関係ない知識はノイズであるという発想は社会人になったら生まれてしまった。学生の頃はそのノイズが楽しくて読書に勤しんでいたが、現在は小説など情動が激しく揺り動かされるものよりも、仕事と関係ある専門書の方がよっぽど読んでしまっている。「働く」という文脈に即したものしか読まなくなってしまっているのだ。 社会人になってから触れてこなかったノイズには一体なにが含まれていたんだろう。もしかしたらいつか私自身につながる貴重なものだったかもしれない。そう考えると勿体ないという気持ちが湧いてくる。これからの私に必要なものは、これからの私の文脈につながるかもしれないノイズに触れていくことなのかもしれない。

    1
    投稿日: 2024.09.01
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    タイトルに惹かれて読み始めた。明治から現在に至る読書史としても非常に面白い。読書=教養といういつ刷り込まれたのか分からない固定観念が良い意味で崩れた。 作者が提言するような働き方はできていない。だけど、「働きながら本が読めている」自分は恵まれているだけなのか?考えてみたい。

    6
    投稿日: 2024.09.01
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    タイパ思考で片付けず、時代背景や労働に基づく考察が深い。ノイズの除去された情報と、他者や歴史や社会など自分に直接関係しないことを含む知識。自分が予想していない感情や知識との出会いがある読書。読書の魅力を改めて確認できた一冊。

    13
    投稿日: 2024.08.31
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    前半は読書が社会のなかでどのように位置付けられていたか年代ごとに振り返る内容となっていました。正直自分と距離がありすぎて、あんまり入ってきませんでした笑 後半にかけて、近代における読書の捉え方と、 働き方についての部分は自分に当てはめて考えることができました。私自身は読書でノイズを楽しんでいたんだと小さな発見。 花束みたいな恋をしたを読む前に見ておくことを強く勧めます!

    4
    投稿日: 2024.08.31
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    読書術の類いかと思って読み始めると、いつの間にか明治から現代に至る日本の労働史を学んでいた。かといって予想を裏切られた不満はなく、むしろちょっとした論文を読んだような満足感と、最後には労働と読書の関係・あり方についてちゃんと納得感がある、不思議な感覚を味わった。現代人は仕事以外の文脈を取り入れる余裕がなく、直接自分に関係のない情報(=読書)がノイズになっているという指摘は、確かに実感できるものである。著者の言う「半身社会」で、何事も余裕を持って向き合えるようになってほしいし、少しずつでも目指していきたいと思った。巻末の「働きながら本を読むコツ」が地味ながら良いところを突いている。

    16
    投稿日: 2024.08.30
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    本書のタイトルに共感し、思わず購入。 労働と読書の関係を明治時代から紐解いていき、そこから著者なりのこれからの働き方を提言。 時代によって読書に対する人々の意識の変化が興味深かった。 限りある時間の中で何に対してコミットメントをしていきたいのか?という事を意識していきたいなと本書を読んで感じた。

    7
    投稿日: 2024.08.30
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    読書を軸にした日本人の働き方や文化、そして経済の歴史を考察する本で、タイトルから予想する内容とは少し違っていたがむしろ思っていたよりずっと面白かった。私自身毎日終電みたいな時代はほとんど本は読めなかったしその時にかろうじて読んでいたものも本書で指摘される通りだったし、読書のことだけ考えても雇われの身にはやはり戻れんな、とも。教養や自己啓発の歴史、新自由主義やインターネットとの関係など面白く読んだ。「全身全霊をやめよう」は個人的には大賛成だが社会的にそれが浸透していくステップはまだイメージしきれない。

    7
    投稿日: 2024.08.29
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    タイトルのように思ったことがなかったが、手にとって読んでみると引き込まれていった。「読書」 を通して、近代日本の歴史背景•人々の考え方の移り変わりがよく分かった。そして、昔から私たち、世間に流され続けてるなぁと。常識は社会最適のためにあるだけで、もっと自分の心の声を聞いてあげてもいいのかなと考えさせられました。

    6
    投稿日: 2024.08.29
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    流行りの本ということで読んでみました。 めちゃくちゃ面白かったです。 読書の歴史とか背景とかをすごくしっかり掘り下げてあって、なるほどーってなりました。実家に全集が山ほどあったのはそういうことなのね、と。 特に自分が生まれ育ってきた90年~2010年代あたりに入るとさらに面白くなりました。すごいよく分かる。 結局のところ、教養というのは異なる文脈を受け入れる余裕だし、読書というのは他人を受容することに繋がるよね、とか思いました。あと頑張り過ぎないことの大切さ。これ本当に思う。 頑張ってる人かっこいいし、燃え尽きる自分もいいなって思うけど、やっぱり明日も明後日も人生は続くわけで。 思考を止めずに色んなものを取り入れられるわたしでありたいですね。

    3
    投稿日: 2024.08.27
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    大変面白く読みました。 書籍が一部のエリートのためのものだった明治時代、大衆も広く教養を求めるようになった高度経済成長期、読書が娯楽になったバブル期、そして必要な知識や情報のみを求める傾向が広く強まり、読書が「ノイズ」となっている現代…というふうに、読書が社会生活の中でどう位置づけられてきたかをまず最初に俯瞰する構成です。この部分を読むと、家の本棚に文学全集があったり、書店からのあっせんで購入したのだろう文庫本のセット(200冊くらいあったかな。ミニ専用本棚つき✨)があったりした子供時代を懐かしく思い出しました。実家の前には大きな書店があって、本が好きだった私はいつも入り浸っていました。自分が読み進めたところに栞をはさんで帰り、翌日はそこから続きを読んだりして、書店の本棚を自分の本棚のように感じていました(笑) 何時間も座り込んで本を読む子供を追い払いもせず黙認してくれた歴代店長さんたちやスタッフさんたち…古き良き時代でした。 大人になって働くようになり、特に自宅で教室を開いてからは、英語の本や教え方・話し方の本、子供の発達に関する本、新書などを読むことが増えました。情報が欲しかったんだなーと、この本を読んで思いました。 最近は物語を読みたくなり、もっぱら小説ばかり読んでいます。子供返りしたのかなと感じていましたが、今の自分は「ノイズ」を求めているのか!と、これもこの本を読んで思いました。フリーランスで働くようになり、時間的に「半身で」働くことができているからかもしれません。 働き方と読書、という、ありそうでなかった観点から読書について論じる筆者が、働きながら本を読める社会を作りたい理由の一つが「ひとりでも多くの人に、書店へ足を運んでもらいたい」からだと語るあとがきを読んで、子供時代書店で本を読みふけっていた幸せな自分を思い出し、わけの分からない涙がじんわり出てしまいました。

    9
    投稿日: 2024.08.27
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    タイトルのなぜ働いていると本が読めなくなるのか、という問いに対し、読書史から紐解き、最後には半身ではたくことを提案した著書。 明治以降読書が市民に普及することになったが、その時代ごと売れ筋本とその時代背景、市井の人々と本の関係性がダイジェスト的に学べた。 読書史を読んで感じたことは、我々が今読みたい本を気軽に手に取れる豊読の時代に居るということ。豊読の時代では、好きな本を手に取り勝ち。知らず知らずのうちに読まず嫌いが発生しやすい。苦手や嫌いと思っている本もたまには手に取ってみようと思った。 最後の章での結言は、自分軸で決めたものに半分身を置こう(≠他人軸、本を読めないモーレツサラリーマン)というものであった。他人軸で動いているものに全身ではなく、自分軸で決めたものに半分身を置こう。そうすることで、自分の文化(筆者の場合読書体験)を大切にしながら、豊かに生きることができる。 一方で上記主張に賛成しつつ感じたのは、半身でも両方の半身を全力で生きると息が切れる。その場合は、ブレーキや余白も必要ではないか。また、全身全霊で働かないと飢え死にする人もいる。半身が当たり前ではない。半身でも死なずに生きていける環境に感謝しつつ、直接的に関係ないノイズを受容し、自分なりの豊かな人生を享受しよう。 以下最終章の引用。優しくて好きな文章だ。 全身全霊で働けているのは、家族のサポートがあったり、たまたま体力が今はあったり、運よく環境がそろっているからです。全身全霊で働くことを美化していると、いつか全身全霊で働けなくなったとき、なんだか全身全霊で働けないやつなんて、だめだと考えそうじゃないですか。

    7
    投稿日: 2024.08.27
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    答えは決まっている。忙しいし疲れているから読めない。それ以外に何が書かれているのか興味があり読んでみた。 働きながら本が読める社会の提言だった。自分の意思で働いていたと思っていたけど社会の流れにまんまと流されて、社会の求めのまま働いていたことに気付かされた。 自己実現は仕事以外でもいいはず。半身で働くことに大賛成。

    5
    投稿日: 2024.08.25
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    時代を遡って明治時代の労働と読書の関係から紐解いているので説得力が違う。ノイズ込みの「娯楽としての読書」と、ノイズ抜きの「情報を得るための読書」があるという記述で言語化されることによって、今までうまく言い表せなかったその2種類の読書をはっきり認識することができた。そして「全身全霊」をやめて「娯楽としての読書」の時間を積極的に確保していきたい。

    2
    投稿日: 2024.08.25
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    明治初期から現代に至るまで、日本人がどのように本を読んできたかという点に焦点を当てながら文章が展開していく。「読書史」という名前が付きそうな大学の講義を受けているようで、教養として楽しむことができた。 そこから「現代人がなぜ本を読まなくなったのか?」という点が主にSNSとの対比を軸に論理的に展開されていき、先の読書史との関連も交えられているため、頭にスッと入ってくる。 先述した内容に触れながら進んでいく様子はミステリ小説の伏線回収を経験しているようで、思わず唸る場面もあった。 最終章では「ではどうすれば働きながら本が読めるようになるのか?」という問いに言及されているが、単に結論を述べて終わり! という淡白なものではなく、全ての働く人間を励ましてくれるような温かいメッセージで締めくくられている。 今の日本社会、企業、そして働く人への心の処方箋とでも言える名作だと思う。 読書の習慣ある無しに関わらず、全ての日本人にオススメしたい一冊。

    2
    投稿日: 2024.08.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    働き始めてからの自分の感情を言語化してくれてすっきり+共感!!全身全霊で仕事に挑むのではなく半身で仕事をして、半身で別のことをする人生にシフトしていきたいー! この方の本、もっと読みたい!

    1
    投稿日: 2024.08.25
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    著者の人ありがとう!という気持ち。 私も働きながら本が読めるようになりたいよ。あとがきでの具体的なアドバイスは実践してみるよ。 そして私はノイズのたくさん詰まった読書が大好きだよ。気づかせてくれてありがとう。月曜から少しずつ平日にも本を読めるような生活にしていきたいよ。

    4
    投稿日: 2024.08.25
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    図書館で本を借りて読むようになり、時々なぜか本を読み進められない時があり、疑問にずっと思っていた時に出会った一冊。 大正時代から現在までの労働と読書についての、関係性を分かりやすく考察されており、非常に分かりやすく共感できるものだった。 結論、働いていると自分が知りたいと思っていない情報(ノイズ)があることが余計に疲れてしまったり、遠回りで煩わしいと感じてしまうことが多く読書出来ない人が多い。 自分の場合、ビジネス書は読めるが小説は読めない。 ググって出てきたブログなどは読める。 そう。自分が知りたいと思っていることは、ノイズにならないので読める。 しかし、ノイズも含めて読書をすることで新しい発見などに出会えるのが読書。

    2
    投稿日: 2024.08.25
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    本を読もうと思うのにスマホを触ってしまう。 そんな自分を変えられるのでは?と思って読み始めました。正直最初の方は、思ってたのと違う!って内容でした。昔の人の読書に対する意識みたいなことなど、そんな話の本だったのか…。って思いました。 でも頑張って読み進めていくと現代の話になっていき、1990年代、2000年代…。確かに世の中の働き方の変化やインターネットの普及、スマホの普及で自分の中でも変わってきたと納得できることが書かれていて、読みやすくなりました。 筆者の考える働き方、大賛成です!!

    7
    投稿日: 2024.08.24
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    働いていると本が読めなくなるのはなぜかという視点から 働き方・世相・人生などに考察を加えていく内容 全身全霊を傾けるのではなく 半身くらいの感覚で頑張っていく。 それを我々世代は手を抜いていると感じてしまうので その感覚から受け入れていくようにしたい

    3
    投稿日: 2024.08.23
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    働いているけど、本は読めている方なので、タイトルから、自分には当てはまらないものとして手に取らなかったが、ある人のオススメで手に取ってみた。 タイトルから予想される内容とは違い、日本人の読書の歴史について、さまざまな文献からの引用を用いて非常に丁寧に検証されていて興味深かった。引用文献もいちいち気になるタイトルで、読みたくなった。 全身全霊をやめて、半身で生きることの推奨。共感できました。 冒頭にも書いたように、私自身は、働いているけど、毎日本を読んでいる。逆に考えると、なぜ働いているのに本が読めているのか?半身で生きられているのか?そんな自問自答をするきっかけにもなりました。

    4
    投稿日: 2024.08.23
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    どうしたら働きながら本が読めるのかという読書術の内容かと思ったら、読書と労働の関係について明治時代から現代までたどり、そのなかで日本人の働き方について見つめていくことになる本書 自分自身も働き始めてから本が読めなくなった経験があるので、うんうんと何度も頷く箇所や、なるほどと納得させられる部分が多数あった なかでも印象として強く残ったのは、現在の新自由主義の社会では我々は自発的に「戦い」にいってしまう社会構造となっている。そこでは武器となるような即効性のある「ノイズ」のない情報を得ることが順応に必要。読書で得る「知識」はそこでは「ノイズ」となってしまう。という点 書籍だけでなくあらゆるメディアコンテンツが「わかりやすく」「コンパクト」にまとめられてきている昨今、「ノイズ」の多い「知識」をどこかで発揮できるかもと広い心で「半身」で構えていけるような心の余裕がもてる社会となっていけたらいいなと思う

    5
    投稿日: 2024.08.23
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    「なぜ~」の答えは結局、「忙しいから」に帰結する。 なので、「忙しくなくしましょう」が結論。 しかし、そこに辿り着くまでのアプローチがユニーク。 読書の歴史、労働の歴史を時代ごとに振り返りつつ、いつからそうなのか、なぜそうなのかを読み解いていく。 情報化社会からファスト文化まで、現代的な問題にも切り込み、幅広い論旨で展開される。 長文の書籍引用だらけなのは少々気になるところだが、そのリサーチ量は膨大。 答えだけ知る「情報」と、ノイズも合わせて知識として得る「読書」。 そうした比較もされているが、まさに本書自体、それを風刺しているようにも感じた(さっさと答えだけ知りたくなる)

    3
    投稿日: 2024.08.22
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    みんな働きすぎ。休もう!だけど具体的な改善策はありません! という誰も想像できる安易な結論だったけど、これに至るまでの過程で結構いい事言ってた。(読書する意味とか、教養とは何かとか) まじでおれみたいな奴じゃなくて仕事で一杯一杯の人たちに読んでほしい。刺され。

    1
    投稿日: 2024.08.22
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    労働と読書の歴史を研究する視点が面白いなと思った。売れてるんだから、本のタイトルに共感した人が私を含めて大多数いるということなんだなよなぁ。第9章からあとがきまで、めっちゃ共感しました。私も働くのは好きだけど、便利になった世の中なのに、どんどん忙しくなって、心身共に疲れてる人が増え続ける今の状況はやっぱりおかしい。働く人も、学校に行ってる子どもたちも、全身全霊を捧げるのはやめて、みんなせーので半身で生きよう!

    3
    投稿日: 2024.08.21
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    『花束みたいな恋をした』の麦くんのために書いた本!とは著者のお言葉。長時間労働やそれに準ずる理由で本が好きだったのに読めなくなってしまう現象について紐解く書。この著書のおかげで恋愛映画、しかも若い人のなんて興味なーい、とスルーしていた作品を観る機会に恵まれた。ありがたい限り!しかし、令和の時代も相も変わらず余暇も楽しめない生活とはいかなることかと真剣に考えざるを得ない。麦くんばかりを責められないものの本人が気づいてくれなくてはどうにもならない。どうかこの著書が彼のもとに届いてほしいと、しょうもないことを願ってしまった。

    3
    投稿日: 2024.08.21
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    なぜ働いていると本が読めなくなるのか。時間がつくれないから?そんな単純な話ではない、その考察がとても納得いくものだった。『花束みたいな恋をした』の登場人物が本を読めなくてもパズドラはできるように。原因は時間ではない。そんなゴールに向けて、日本の読書の黎明期まで遡り、その当時のベストセラーとともに、日本の“読書”というものの行く末を大河的に俯瞰する。現代でいえば「自己啓発本」が売れている時代。それはすなわち、自己でコントロールできる範囲にだけ目を向け、外部の社会=ノイズであるとみなす社会であるということ。「自分が知る予定がなかったもの」を知ることはノイズである。言われてみれば、ウェブを検索する時、スマホをさわる時、知りたいものだけを知ろうとしている。そこにノイズは介在しない。働く人が読書できないのは、それがノイズであるからだ。 さらに、では働いて本を読めるようにするにはどうすればいいか。「半身で働こう」と作者は言う。「全身全霊を褒め称えるのをやめよう」と。実行にうつせるかは難しいけど、納得のいく、示唆に富んだ結論でした!

    2
    投稿日: 2024.08.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    そういえば、私は手を伸ばさなかったけど実家の本棚には祖父母から譲り受けた〇〇全集とかあった。あれが、円本的なやつかも! そして、父は歴史小説めっちゃ読んでたし、私は自己啓発本とか読んでた〜 社会の流れまんまの読書をしてきた家族かも。 しかも、フルタイム社会人の頃は全く本読めなかったわ…今は半身労働になったので、読める…読めるぞ… ノイズ多めの内容なのでしんどさはあったけど、後半はサクサク進みました

    1
    投稿日: 2024.08.20
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    文化的側面から語られた脱資本主義本。本も映画も「いつか時間ができたら…」と思って早10年。きっとこのままだと一生叶わずに死ぬ気がするので、半身で働くことを意識しようと思います。

    5
    投稿日: 2024.08.20
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    単なる労働史なら読んでいない。 そこに読書史を加えたことにより、驚くほど面白くなっている気がする。 時代ごとの労働の在り方と読書の位置づけとの関連性が興味深い。 本がインテリアになった時代もあるようで、それはちょっと理解できるなあと。 たまに本が読めない(文字を目で追えない)時があっても「ああ疲れてるんだな」ぐらいに考えていた。 これを“ノイズ”というワードで解説された瞬間、ストンと腑に落ちた。 自分の欲しい情報だけが必要で、それ以外の情報は邪魔になるという考えにめちゃくちゃ納得した。 文章自体が読みやすいため、サラッと読めてしまうところも良い。

    14
    投稿日: 2024.08.19
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    大学で社会学をすこーしかじっていたからか、社会学的な視点から「読書の歴史」を読み解いていく感じが心地よかったし、読書史がタイトルの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか=文化(自分と遠い文脈の物事)に触れられなくなるのか」ということに繋がっていくのが面白かった! 世の中は複雑だけれど、色んなことが繋がっているんだな、、と思って勉強になった!! 「売れた本」から、その背景にある人々の悩み・要望を考察していて、昔のサラリーマンってこんな感じだったんだ、とか、もっと昔のこの時代から今も変わっていないな、、とか自分も一緒になって考えることが出来て、良い時間になった。

    3
    投稿日: 2024.08.19
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    自分は幸い通勤時間を利用して本は読めている。 ただ、読んでいる本は本書にもある通り、夾雑物のない、インスタントな「情報」を求めていないだろうかと少し身につまされた。(無論それはそれで良いのだけど) 昔「読書量と収入は比例する」なる言説が流布した時期があった。自分が違和感を感じたのは、それを読書家が云っていることだった。「(私たち優れた)読書家は、統計的に収入が多いのだ」と云っているように感じた。 いつの間にか本を読むという行為が、資本主義下で成功するための方便になったということなのだろうか。 この本は、最後の方まではっきりとは書かれていないが、資本主義と読書との関わりの歴史が描かれている。 労働者やサラリーマン(サラリーマンが労働者と区別されていたのは自分には意外だったが)その先には女性を巻き込んで、大衆化と階級的な差別化を繰り返す運動の中で、自ら資本主義の論理に包摂されていく様は我が身を振り返っても説得力があるように感じられた。 かつての全身全霊を込めて仕事に打ち込むという終身雇用的な慣行が行き詰まってくる中で、三宅香帆さんは、働きながらでも本が読める社会=半身社会を推奨する。 子供が居る人に対して「子持ち様」という呼称が侮蔑的に投げつけられる世の中は(気持ちは分かるという面もあるにはあるが)あまりにも余裕がない。 多くのバックグランドがある働き手が関わるワークシェアリング的な半身社会は、調整や異なる価値観への理解が必要になるから、面倒ではあるけれど、バーンアウトからの鬱といったリスクを減らし、より豊かになるという提言は、「他人の靴を履く」という理念とも通底する部分があるのかなと感じた。

    63
    投稿日: 2024.08.19
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    読書と労働の関係が明治期から現代まで時代ごとに書かれており、現代に近づくにつれて共感できる内容が多くなり後半は特に面白かった。 著者からの提案「半身」で働くことについて、私自身賛成である。 本が読めない理由については、単に時間がないからだろうと安易に考えていたが、労働史と深い関係があることが分かった。 印象に残ったのは読書はノイズ込みの知を得る、情報はノイズ抜きの知を得るということ。インターネットでは最短で自分の知りたいことにたどりつける。反面読書では自分に関係ない情報も含めて知ることができる。 著者が書いているように自分に関係ない情報が何かのきっかけになったり、自分の考えを深くしたり、その後の自分に繋がったり、読書が人を成長させ、人生に影響をあたえていくと思う。 労働史をたどってくると、現代の働き方は時代に合っていないことが分かる。全身全霊はやめて「半身」で働く。仕事以外の時間が増えることで、そこでの体験や身についたことが仕事にも生きてくるのではないか。本を読む余裕だけでなく、他社を思いやる余裕が持てる社会であってほしいと思う。

    4
    投稿日: 2024.08.18
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    労働と読書、書籍に関する歴史を詳しく解説した上で現在の全身全霊で働く事を是とする世の中に「半身」で働く事を提唱している。みんながみんなそうなれば素晴らしい事だと思う。 しかし、自分ひとりが全身全霊を降りたところで、キャリア構築が遅れることによる承認欲求の満たされなさや、物価高への対応については特に触れられていない。この本を読む人は元々読書好きの人たちなのであろうから、読書時間を確保するための考え方としては良い。でも読書好き人口がそこまで多くない現代においてはやはり燃え尽きるまで働いたり輝かしい成果を求めて自分を追い込むことを簡単には止められないだろう。承認欲求は最強である。承認されるために情報を求める。そういうドーパミン的な幸福感を求めるだけの味気ない世の中から脱出し私は自分の人生を生きたいと思う。 私は24時間読書していたい人間だから、労働に対して一歩引く考え方を推進するのは大賛成ではある。

    21
    投稿日: 2024.08.18
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    タイトルから勝手にスマホ脳的な話かと思っていたので、想像していた内容と違ってびっくりしたけど、面白かった。 明治期からの日本人の読書史を中心に、現代社会の日本人が本が読めなくなっている理由を探る本。  確かに今は情報過多の時代なので、自分の仕事に関する情報以外は入れたくないと言う人が多いのかなと言うのは納得した。本を読む読まないより、もう少し働き方を考えなきゃとは読んで痛感した。

    9
    投稿日: 2024.08.18
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    読書史を用いて労働史を振り返るという構成が面白かった。個人的にあまり読むタイプの本では無かったので余計に面白く感じた。 知識はノイズと知りたいことの足し算だという点にも妙に納得してしまった。 読書したいのにできていない人だけでなく、頑張って読書している人、仕事に没頭している人にも読んでほしい。

    6
    投稿日: 2024.08.18
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    読書好きには必須のよく整理された内容でした。ベストセラーはその時代の文化をよく現しているのがよくわかりました。司馬先生の著書が急速に発展する日本の力の源泉の一つだと思います。読書が廃れない世の中を望みます

    8
    投稿日: 2024.08.18
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    読書をする人なら、やっぱり気になるこのタイトル。ぶっちゃけ本書読む前にYouTubeで三宅さんの話聞いてすごく面白い話をする方だなっていうのと、同世代ということもあって労働に対しての価値観が似てたというので、気になっていました。 論旨としては、労動史や教育の変遷とその時代に流行った本を皮切りに、人々にとって読書はどういったものであったかを述べていくという内容。特に近代に入ってからは、労働において自己実現を強いられるようになったこと、インターネットというこれまでにないメディア形態が誕生したことなどの論理展開はとても面白かったです。 個人的には好きな結論ではあったのですが、読む人の世代によっては捉えられ方が変わりそうな提言だったかなと思います。それこそ、仕事を生き甲斐にする働き方を強いられてきた管理職クラスの人や、上司層にとっては「甘え」と捉えられてしまうのかなと思いました。だからこそ、私たちが社会で上の立場になった時に、こういう働き方もあることを提示していければ良いのかなと思います。

    49
    投稿日: 2024.08.18
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    サラリーマンの働きかたと読書との関係を歴史的に紐解くとともに、インターネットの発達により出現した情報との違いを分析、情報と読書を切り分けた発想が斬新でした。 仕事に全ての時間を投じるのではない半身生活が働きながら読書するコツと説きます。教養を求めていたはずの読書が、今やノイズになっているとは、なんとも世知辛い世の中になったものです。無駄の効用として読書で心に余裕を持った生活を心掛けたいですねー(*´-`)

    6
    投稿日: 2024.08.18
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    2024.08.16 タイトルからして、仕事しながら読書ができるようになるライフハック的な内容かと思っていましたが、労働から見る人々の読書の歴史的なわりとお堅い内容でした。 話題の本だったものの、なかなか読み進めるのが辛く、やっっっと読み終えられたという感じ。 特に前半半分くらいまでが辛くて、まさに「ノイズ」でした。 タイトルは2/3あたり読んだところで「読書はノイズだから」という文言で回収されました。 知識…何が出てくるかわからないノイズ+知りたいこと 情報…ダイレクトに知りたいことだけ知れる 読書とは遠く離れた他者の文脈に触れること。 半身で働くことでノイズとも言える他者の文脈に触れる余裕ができ、教養も得られる余裕ができる、ということでしょう。 半身の働き方、私も大賛成です。 もっと気持ちと時間に余裕を持って働きたい。 1日8時間労働は長すぎます!

    2
    投稿日: 2024.08.17
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    著者の方を存じ上げておらず、脳神経やメンタル的なアプローチの本だと思っていたけど、歴史に沿って本を読むということの意義について書かれていて面白かった

    3
    投稿日: 2024.08.17
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    全身全霊 → 半身で働く。一つの事にコミットするのも大事たが、過度な生活を改め、半身で過ごしながら知識をアップデートし興味の枠を広げ様々な考えを学ぶことが人生を有意義にし社会をより良くする、という感じかな。 知識と情報の差異 情報=知りたいこと、知識=ノイズ(他者や歴史や社会の文脈)+知りたいこと

    3
    投稿日: 2024.08.17
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    刻一刻と移り変わっていく時代の波にうまく乗ればいい、変えられない社会ではなくコントローラブルな自分の思考や行動を変えてよりよく生き、成功しよう。そのような思想から台頭してきた新自由主義によって私たちは自分自身で自分を搾取する時代となった。 気がつくと、今までの趣味をやっていない、楽しくない、偏った生活(なにかに全身全霊な生活)を送る。 そのような現代になった背景をうまく読み解き、どう生きるか、考えさせられる一冊。

    4
    投稿日: 2024.08.17
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    私は読書が好きだ。 でも通勤電車は乗るので精一杯、 帰宅後は眠くて文字が頭に入ってこない。 スマホのゲームはできるのに。 好きな読書をしているとふいに罪悪感を覚えるときがある。 この時間に周りは資格の勉強をして、 自己研鑽に励んでいるのではないか、 私は仕事に置いて行かれるんじゃないかって。 そこから先を考える一冊でした。 でも読書は好きだから何とかして読みます。苦笑

    12
    投稿日: 2024.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

     読み始めは読書史がつらつら書いてあるだけで「なんだこれ」と言う感じだったが、後半になると筆者の伝えたいことが伝わってきて、もう一度「知識」を取り入れたくなった。  「半身で働く」ことを目標に、社会に出ていこうと思えた。 (「花束みたいな恋をした」をもう一度観たくなった)

    4
    投稿日: 2024.08.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    明治時代から、読書と読書に関わる社会を歴史的に追いながら、「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という問いに答える話題作。 修養、教養の価値が低くなり、「情報化」した知識が溢れる現代では、「ノイズ」が多い読書をしなくなってきているという。自分とは関係のない、他者の文脈である「ノイズ」はいらない、らしい。 「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という問いの回答は、「何が向こうからやってくるのか分からない、知らないものを取り入れる、アンコントローラブルなエンターテイメント」としての「ノイズ性」であるとしている。そのノイズを受け入れるためには、「半身で働くこと」によって生じる余裕が必要であると筆者は結論づけている。 「ノイズ性」だけが「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」という回答ではないとは思うものの、一理あるなと納得した。確かに、ある意味余分な知識を時間をかけて得ることはしたくないと思うかもしれない。 ただ、そもそも本を読むことが難しい人、文章を理解することが苦手な人たちにとって、その回答では不十分ではないだろうか、と思った。しかし、『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』という題を振り返り、「元々本を(読みたくて)読んでいた人が」という前提があるのだろうと気づいた。 『花束みたいな恋をした』の登場人物ばかりを頻繁に引用する点には違和感をもつ。また、『窓ぎわのトットちゃん』『ノルウェイの森』『サラダ記念日』が全て一人称視点というだけで「『僕』や『わたし』の物語」と言い切ってしまう点にも疑問をもった。 しかし、人々の読書と社会の関わりの歴史を概観できるため、題の問い以外の「ノイズ」と言えるかもしれない知識を得ることができ、この本を読んでよかったと思う。 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』という題の新書が売れていることを踏まえると、「なんだ、意外とみんな本を読みたいんじゃないか」という気持ちがしてくる。

    1
    投稿日: 2024.08.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なるほどと思う部分もあり、理解しきれない部分もあり、挫折しそうになりながらもなんとか読み切りました。 知らず知らずのうちにストレス過多になり休職してしまったとき、本当に、いつぶり?というくらい本当に久しぶりに、積読していた本を読む時間がしっかり取れて、図書館にも久しぶりに行って本を借りて、「本を読むって楽しい」「私は本を読むことが好きだったな、全然読めていなかったな」と思えた、という出来事がありました。 休職してすぐにその状態になれたわけではなくて、数週間〜数ヶ月経った頃にようやく「読書する気力」がわいてきた感がありました。 本著の出版時期が、自分の「読書が好きなのに読めていなかった」と実感したタイミングと同じだったのでタイトルにひかれて購入しました。 明治時代からの労働と読書の変遷を見ていくことで、「疲れていて読む元気がない」と単純にまとめられることではないんだなーと思わされました。 なんとなく読みにくさがあって、気がつくと眠気に襲われて、の繰り返しで、読み切るのに時間がかかったのは自分が読書から離れている時間が長かったからなのか、言い回しが難しく感じたのか、理由はわからないけれど、かなり頑張って読み切ったので★少なめにしています。 たくさんの文献を読まれたうえで書かれた本だということは巻末だけでなく全体を通してすごく伝わってきて、すごい、お疲れ様でした、という気持ちになりました。 好きなときに好きな本を読める社会、好きなドラマや映画を観ることができる社会、趣味に没頭できる社会、そんな社会が本当にきたらいいなと思います。 休みの日も仕事のことばかり考えている、もはや家でも仕事をしている(そうしないと間に合わない量の仕事を抱えている)という人、私の周囲にも大勢いて、その人たちに「休みの日は仕事を忘れて休んでください」と言ったところで、それができるならとっくにしているわけだし、それをできなくさせているのは社会であり企業であり、個人でどうにかできるレベルではない。どこから変えていったらいいのだろう。その人が「半身」になったらその分ほかの誰かが「全身」を捧げないと回らなくなってしまう現状が、そこらじゅうにあるだろうな。

    2
    投稿日: 2024.08.16
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    文学の歴史をオタクが語る本。 働いてしまうと本が読めない障害が生まれるという視点が面白い。 歴代ベストセラー本がわかる。 これまで読んできたベストセラー本とその時の時代背景が解説されているため、当時の状況を思い出しながら読める。

    2
    投稿日: 2024.08.16
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    せっかくのお盆休みなのに、こんな軽い本くらいしか読めていない。なぜ働いていないにもかかわらず本が読めないのか 戯言はさておき。論の展開が繋がりきっていない感はあるものの、着眼は鋭く、文章は軽快で、つるつるっと読ませてもらった。「半身で働く」は今更ながら身につまされる 一般的な話として、ひとつの会社に40年も全身全霊は偏っているなあ なお、ノイズを取り入れることの重要性については三宅秀道『新しい市場のつくりかた』も似たようなことを説いている。広い意味でのビジネス書なのだがご参考まで

    4
    投稿日: 2024.08.15
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    なにかと話題になっている本。就職して以降、本が読めなくなったというか、読む気力がないなと感じたことは確かにありました。あの読めなくなった現象(?)に理由があったとは…特に7章のさくらももこさんの作品の考察が特に興味深かったです。

    2
    投稿日: 2024.08.15
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