
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公の宮路(無職)が29歳になってもミュージシャンになる夢を諦められないでいる。ある時ボランティアで行った介護施設の人達と深く関わることとなり、渡部さん、水木のばあちゃん、本庄さんなどなど、そこで出会う人達と関わり自分自身、音楽、未来と見つめ合い、答えを出すって物語。 水木のばあちゃん大好きだ。 そして渡部さんは『あと少し、もう少し』の渡部くんと少し印象が変わったなって思った。芯は一緒なんだけどなんか大人になったなぁって感じるところが所々あった。
1投稿日: 2024.04.18
powered by ブクログこの主人公がどうなっていくのか、楽しみに読み進められた。 イマイチつかみきれない人物像と、最後そこで終わっちゃうのかぁぁ、もう少し続き読みたかったな、ってなった。
5投稿日: 2024.04.18
powered by ブクログ自らの意思で生きるとは何なのだろうか。主人公は大学卒業後、就職もせず父からの仕送りだけの生活を送っている。 老人ホームで、生と死、老いを目の当たりにすることで、自らの意思で生きることを意識し、新たな一歩を踏み出すことができた。 そこで触媒になったのは音楽。やはり音楽は偉大だ。
8投稿日: 2024.04.16
powered by ブクログ毎晩寝る前に、少しずつ読み進めた。複雑なものはないので、それでもあっという間に読める物語。お金持ちのぼんくら息子と、穏やかなヤングケアラー青年の友情?物語。全て程よく、感動に引っ張りすぎない力加減が好き。 映画化とかでドラマチックに肉付けされたくない物語。
0投稿日: 2024.04.13
powered by ブクログ何気なく家に置いてあったこの本を手に取って読み始めたら一気に引き込まれてしまった 希望の物語り 人生を考える時間を短くもギュッと詰め込んだ温かくも意味のある私は好きな作品でした 最後の北大路公子さんの解説も納得です
5投稿日: 2024.04.13
powered by ブクログ音楽で生きていく夢を追いかけているうちに29歳になってしまっている無職の宮路。演奏のために訪れた老人ホームで出会った入所者や介護士渡部さんと交流していく様子は、ほのぼのしていていながらも、楽しく平和な日常が必ずしも続くとは限らない現実をつきつけてきます。お年寄りが集まる老人ホームが舞台だからこそ、認知症発症や死などの現実が隣り合わせです。 宮路が独り立ちできるように仕向けているやや口の悪い水木のおばあちゃん、年下の宮路にウクレレを習う本庄さんの礼儀正しさ、素直で、物事にまっすくで、真面目で無職なのがもったいないような宮路。 どの登場人物も好感が持てて、気持ちよく読めました
0投稿日: 2024.04.09
powered by ブクログ人は、誰でもいつかは皆死んでしまう。 だけど確かに、そこに存在していた。 ちっぽけな自分でも誰かの役に立てている。 人は皆誰かに生かされて生きている。 そう思える、心温まる美しい小説でした。 主人公がお年寄り達との交流を通じて少しずつ心の変化が現れ成長していく様子が感じられました。 最後には涙が滲みましたが久しぶりに素敵な本に出会ったと感じました。 1日1日を大切に生きようと思わせてくれる本でした。
0投稿日: 2024.03.31
powered by ブクログ止まった人生を動かすのには労力と時間がかかる。 味わったことのない感情や、新たな人と付き合う事は想像以上に大変で、殻にこもっていたほうがずっと楽だという誘惑に負けそうになる。 けれど、向き合い続ければ止まっていた時を動かすように自分自身を変えることが出来る。 読みやすく、分かりやすい内容だった。
2投稿日: 2024.03.27
powered by ブクログいつでも自分が思い立ったら自分を変えることができる この作品は一歩を踏み出す勇気を与えてくれる力があると思う
2投稿日: 2024.03.27
powered by ブクログ211ページ 1400円 12月6日〜12月8日 大学を卒業して7年。音楽をやるために就職もせず、親に仕送りをしてもらう日々を過ごす宮路。老人ホームそよかぜ荘でギターを演奏した日、宮路は渡部のサックスに心をうたれた。そこで出会った水木のばあさんは、宮路をぼんくらと呼び、かわいがる。買い物をしたり、ウクレレを教えたりと老人と交流していく中で、宮路がみつけたものは… 一つ一つの章が短くて読みやすい。文字数は多くないけれど、わかりやすく的確に表現されていて、内容が詰まっている感じがした。認知症になっていく人や、死を迎える人、当たり前のことなのだけれど、その当たり前の日がいつか必ず誰にでも訪れることを気付かせてくれる。働いていない宮路が自分と重なってみえて、私のやりたいことって何だろうとか考えた。
2投稿日: 2024.03.25
powered by ブクログ家族って1番近いが故に、ホンネを言いづらいことってありますよね。そんなことを考えた作品でした。 それにしても、宮路は憧れるほどノンキすぎて、水木のばあさんのラストは反則すぎますよー。
9投稿日: 2024.03.24
powered by ブクログWake me up when September ends 歳を重ねるということ、誰との時間にも終わりが来るということ、その時がいつ来るかはわからないことを改めて考えさせられる、そんな本でした。 はじめの一歩を踏み出すのは誰でも怖いし、周りの人は自分にはない大きい理想を持っているように見えるけど、本当はそのきっかけは日常の中にある小さな事でよかったんだと思わせてくれます。
11投稿日: 2024.03.23
powered by ブクログ「ぼんくら」の宮路だけど、なぜかその素直さに惹かれ、自分と向き合うことの怖さに共感できた。最後のウクレレの描写には、胸を打たれた。
2投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人と人を繋げる手法が音楽であって嬉しい。音楽って一人で好きな曲を弾くのも楽しいけど、誰かと一緒にセッションするだけで、年齢も性別も関係なく仲良くなれる気がする。たとえあまり興味のない曲だったとしても。 人生迷うことばかり。宮路の長い人生もまた新たな一歩となったようだ。
6投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログあー とてもよいお話でした。 主人公の宮路は、高校の頃からギターを始め 音楽で成功するという夢を持ったまま 迷走中の29歳 無職… 自分でもわかっているけれど、何がしたいのか、 わからない。 ひょんなことから老人ホームの「そよかぜ荘」に 関わるようになり、そこで職員でとても上手に サックスが弾ける渡部くんと仲良くなり ホームの水木さんというおばあちゃんにかまってもらい、 とても素直で、まっすぐな宮路は、一歩一歩 成長していくお話です。 長い人生、夢を見てそこに向かってがんばる時間はとても大切です。 でも、長く夢見ていることが足かせになり 迷走して、何になりたいのかどうしたいのか わからなくなることもあるのが現実です。 宮路は、素敵な人たちに恵まれて 明日の一歩を踏み出す勇気や気持ちをもらい 新しい自分になろうとする姿が清々しく 温かい気持ちになりました。
25投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久しぶりの瀬尾まいこ作品 眼差しが優しいというか何というか…やっぱり好きだなぁ〜 渡部くんがあの駅伝の時の子だったとは! 「あと少し、もう少し」「君が夏を走らせる」も再読しよう
2投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログ再読本。 29歳の無職でミュージシャンへの夢を追い求めている宮路(主人公)が、老人ホームで出会った介護士の素晴らしいサックス演奏に触発され、人生の転機を迎える感動的な長編小説。 この作品は、他作品 『あと少しもう少し』に登場したあるキャラクターが再び登場するスピンオフ小説となっている。(※ 前作の知識がなくても安心して楽しむことができます) 特に、 宮路と入居者のツンデレばあさんとの交流がストーリー を彩り、彼女の厳しさに隠された理由が明らかにされると感動が押し寄せる。 抗えない現実の厳しさや、人の温かさに触れる内容であり、読み進めるうちにどうしようもない切なさや人々の優しさが心に広がり、いつのまにか涙が溢れていた。 宮路の成長や周囲との絆、そして音楽が人生にもたらす奇跡が描かれた 心揺さぶる作品。
31投稿日: 2024.03.11
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やっぱりいいなあ瀬尾まいこ。 読みやすい文章に、飾り気のない登場人物。スッと物語の世界へ引き込まれる。 特別な出来事は起こらないのに続きが気になって読むのをやめられない。1時間半で一気読み。 後半は切なくて悲しくて涙が止まらなかった。久しぶりにこんなに泣いた。 主人公は宮路29歳。音楽の道に進むことを諦められず、無職のまま何もない毎日を過ごしている。 そんな宮路が老人ホームで出会った介護士の渡部。彼が『もう少し、あと少し』に出てきた渡部君と分かったときは、その仕掛けにニヤリ。 思わず同著のレビューを読み返して、渡部君の記憶を掘り起こした。 宮路がホームの年寄り達に頼まれた細々とした買い物。年寄は「家族には気を遣うから頼めない。」と言う。こういうセリフにもリアリティーがあっていい。 そして宮路が、口では「面倒臭い」と言いながら、意外に誠実なのも良かった。買い物を頼んだ人を一人ひとり思い浮かべ、あれこれ考えながらその人に合う物を選ぶ姿。年寄達はそんな宮路の良さにも気づいていた。 宮路にウクレレを教えてくれと言った本庄のじいさん。宮路はギターはできるがウクレレはやったことがないため、楽器店でウクレレを買い、予習してから本庄さんに教える。 「何か面白い本」を注文した水木のばあさん。高校以来、まともに読書などしたことがなかったのに、水木さんが気に入りそうな本を10冊買い、自分が全部読んでから、特にお勧めの2冊を渡した宮路。 それからキーパーソンの渡部。物静かだが、言うべきことはハッキリ言う。2人でやったコンサート(ホームでの出し物)の選曲は、2人で話し合いつつも方向性をつけるのは渡部。水木さんの葬儀に行かないと駄々をこねる宮路にも。 宮路は徐々に自分の回りが見えるようになり、「ウェイク・ミー・アップ・ホウェン・セプテンバー・エンズ」で9月末に水木さんに「無邪気でいるのは終わり」だと尻を叩かれる。 実家がお金持ちで、父親が買ってくれた10万円以上するギター。その時の父の思いにもやっと向き合う。 もう本当に涙涙。こんなに気持ちよく泣かせてくれてありがとうと言うしかない。泣きまくったけど明るい終わり方で、読後感最高にいいです。
4投稿日: 2024.03.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「夜明けのすべて」を映画館で観た勢いで、瀬尾まいこさん「その扉をたたく音」を読了。 タイトルから素晴らしい音楽の物語かな?と読み始めたが、主人公の宮路は29歳にして無職のミュージシャンの卵?、宮路が神様と仰ぐ渡部君は音楽を追求する気もない介護士。 予想を裏切られた気持ちと宮路の「ぼんくら」ぶりに正直、共感もできないまま中盤まで話が進んでいく間は、最後に涙する自分は想像出来ていなかったな〜。 能天気な表向きの裏にお金持ちなりの悩みを抱え、甘い思考や素直過ぎる宮路に水木さん同様に「しっかりしろ」と思い続けていた所で既に、物語に引き込まれていたんだろう。 自分の殻を抜け出せない「ぼんくら」宮路の施設での演奏は心に響かず、渡部くんの音を通して相手をみて発信する事を学んでいく中で、歌詞を理解し、最後は皆に評価される音を発する。 水木さん、本庄さんとあまりにもあっさりと深く関わっていく危うさも、後半二人との別れを経験して一歩を踏み出していく宮路の成長を促す。 最後は未来への希望で終わる物語の読後は良いものだった。「そして、バトンは渡された」以来の瀬尾さんストーリー、思い返せば同じ様な読後感だった気がする。 未読で鑑賞し映画は物足りなさも感じた『夜明けのすべて』だけど、次は読んでみよう。
2投稿日: 2024.03.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
無職の青年が介護施設でギター演奏し、そこで介護職員が吹いたサックスに感動した話。 本自体は、短くあっという間に読めます。 特段大きな起承転結はありませんが、主人公が触れ合った介護施設の老人が認知症だったり、死んでしまったりすることで主人公が少しずつ成長していく様子が描かれています。 作中に色々な曲が出てきて、心の瞳は実際に聞いてみたくなりました。 水木の婆さんからの手紙は感動しました。
2投稿日: 2024.03.01
powered by ブクログやっぱり瀬尾まいこさんは素敵。ハートウォーミングな話。そして死についても結構書いてあることが多い。まさか「あと少し、もう少し」と繋がっているとは思わなかった。これから「あと少し、もう少し」を読もう!
1投稿日: 2024.02.27
powered by ブクログ自意識のかたまりのような宮路という男が主人公。 宮路にも、宮路が出会う人にもそれぞれの事情があって、関わっていくごとに、宮路の素の性格が表に出てくる。 宮路の脳内に起こる気付きを、宮路として感じる瞬間があって、とても不思議な気分になった。嫌いだけど、かわいい。これからの宮路も見たいと思った。
2投稿日: 2024.02.26
powered by ブクログ☆4 「あと少し、もう少し」に登場した渡部くんが、とっても素敵な大人に成長しておりました! 作中にたくさんの曲が登場するので、音楽が好きな方はそちらも楽しむことが出来るかと思います。 サクッと読める作品なのですが、読後はとても前向きな気持ちになることが出来、さすが瀬尾まいこさんの作品!だと思えました(*´˘`*)
34投稿日: 2024.02.19
powered by ブクログ文章がとても読みやすくてすっと入ってくる、そして心あたたまる作品でした。なかなか前に踏み出せずにいる宮路が老人ホームの入所者や介護士の渡部と関わっていく事でようやく自分の人生を歩みだそうとする。そしてその独りよがりだった宮路の音楽で救われた人もいる。音楽ってやっぱり人の心を動かす力があるんだな。ちょうど朝ドラを見ていたので東京ブギウギが出てきた時はテンション上がりました。
4投稿日: 2024.02.19
powered by ブクログフォーマットは君が夏を走らせると近くて、子供が高齢者になったバージョンといった感じ。 瀬尾まいこさんが描くちょっと不良っぽいけど心根はいいやつが好き。 高齢者介護施設が舞台なだけに結末は予想できるけど、キャラクターの描写がうまいので感情移入して泣いてしまった。
6投稿日: 2024.02.14
powered by ブクログ宮路くんの素直な性格が、最初は空回りしてるなぁと思ってたけど、どんどん変わっていくのを見れたのが良かった。 どんどん読み進められた一冊でした。
6投稿日: 2024.02.13
powered by ブクログもったいないほどにするすると読み進められてしまった。さらっとして優しい文中に、小さくもがいている主人公のやり切れなさや悩んだ長さの分のプライドが散っていて、気になって気になって読み進めてしまった。 大切なことに拘ったり気付いたり、自分に正直に生きていられることは純粋に生きているという事なんだろうな、と思う。拘るからこそ気付かず視野は狭くなる。だからこそ知らず苦労するけど、多分多くの人はその苦労が解るから自分に正直に生きるより、とりあえずを生きてしまうものだと思う。 人との関わりでしか得られない経験・感情の気付き・与えられたものを抱えて、大切なことのために踏み出す一歩は、今までの一歩とはまるで違う世界になったんだと、勝手に親心を持って応援してしまった。 主人公の明るさ優しさ、独りよがりのようで思いやることが出来る「良い孫」的なところ。育ちの良さみたいなものも感じる。だらしのないいい歳の無職男の、鬱蒼としない楽天的と隣合わせなのも良かった。 その後をどこかで出逢いたい。
3投稿日: 2024.02.12
powered by ブクログ読みやすく物語の内容も響くものであったが、どこか物足りない印象を受けた。 主人公の性格からあまり悲観的な面や葛藤が見ずらい部分や本のボリューム的に深みを作りきれなかったように感じた。 ただ最後の数十ページでは、主人公を通して登場人物たちの心が動く瞬間があり心が温まった。
1投稿日: 2024.02.11
powered by ブクログ29歳、無職、親からの仕送りで生活する宮路の、心の扉はしばらく閉ざされていた。 老人ホームで出会った渡部くんのサックス、水木のばあさんの「ぼんくら」と呼ぶ声、本庄さんのウクレレの音が、宮路の心の扉をたたく。 心の扉をノックする音がどんな音でも、耳をすませて、扉を開けてみることで、人生は変わるかもしれない。
1投稿日: 2024.02.11
powered by ブクログ人とかかわり続けるって大事なことなんだな。 それによって道が開けることもあるんだ。 宮路君は思い込みが激しくて独りよがり、が第一印象。 親からの仕送りで生活ができてしまってやる気を失うのは多少わからなくはないが、今の自分から抜け出させてくれるのは他者だという甘さに、読んでるこちらはとても歯がゆくなる。 でも、老人ホームの人々とのかかわりで、案外気配りができてまっすぐな性格であることがわかる。 本庄さんにウクレレを教えるシーン、水木さんからの最後の手紙。 じーんときた。 水木さんにとって宮路君とのかかわりはこの世の中とつながり続ける術で、それがとても嬉しいものだったんだな。
10投稿日: 2024.02.11
powered by ブクログ瀬尾まいこさんが書く青年って、みんな素敵な人だな。 今回の主人公はまったくダメダメな奴なんだけど、憎めないキャラが幸いしている。 舞台が老人ホームなので、じーさん、ばーさんが出てくるんだけど、みんな素敵な人達です。 ばーさんが主人公へ送る最後の手紙は泣けますね。 とっても短い小説であっという間に読んでしまうけど、やっぱり瀬尾まいこさんの小説は良いですね。
1投稿日: 2024.02.10
powered by ブクログ10日程前に10年間施設に入っていた母を亡くしたばかりなので、最後を読むのが辛かったです。大切な人がいなくなり主人公がその事をきっかけに背中を押されて進んで行って欲しいと心から思いました。悲しみから学ばせてもらえる事沢山有りますね。
3投稿日: 2024.02.09
powered by ブクログ若い人はこういう話好きなのかなあ… ゆるっとしつつ、少しだけ人生ってということを考えさせられてほろっとしたり。 渡部くんのキャラは結構魅力的だと思うけど、主人公の宮路にどうしても感情移入できず(-_-) 大学まで普通に良き友もいて、結構いろいろ考えて生きてた風な描写があるのに、なんでこうもぼんくらになったんだろう?父親との関係のせい?そこが掘り下げられてないから、なんとなくもやりとしたりして。 最後もとにかくなんでもいいから就職しようみたいなの、一歩は前進かもしれないけど、せっかくだから介護職目指すとか、もう少しキッパリと自己を持って欲しいというか。バンバン背中を叩きたくなるのは、おばさんだからかな(^^;) ところどころに挿入される歌は良かった! ブギウギとか、心の瞳とか。 心の瞳、坂本九さんの歌とは知らなかった!それこそ、息子の合唱コンで知った曲なので。良い曲だー!
7投稿日: 2024.02.09
powered by ブクログいた天才が、の起こりでいた天才がの結末、あっという間に2時間投了でした。本屋大賞恐るべし、どんな展開になっても外さないインコースにアウトコースに自在に出し入れする桑田真澄や。無職を堂々と主人公にしてるし、おちゃらけだけじゃないから、渡部が自分を1人で告別式に行かせるんですかという仕事でも職業柄でもやっぱり死別はキツいんだ。水木さんの絶望感と 宮路との出会いで生きる希望を持つこと最後は粗相して物忘れして自分から入院選んだけど、あー宮路じゃないけど切ないです。無職=顔に現れているストレスないとか上手だね、東京ブギウギもタイムリー なバッティングも良い桑田真澄や ふっ
24投稿日: 2024.02.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
瀬尾まいこさんの何となく心が温かくなる物語が好きだと気づいた 無職の宮路が老人ホームでの人との関わりを通して、生きる気力を取り戻していくのがよかった 水木のばあさんも本当は生きたいっていう気持ちがあまりなくて、宮路との関わりで頑張って生きたいっていう気持ちが沸いたみたいなのも、ばあさんからの手紙で分かって泣いてしまった また瀬尾さんの本読むぞ
2投稿日: 2024.02.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
29歳無職で音楽の夢を捨てきれない男性が主人公の物語。 老人ホームで出会った渡部君のサックスの演奏に衝撃を受け、それをきっかけに老人ホームに通う日々。 老人ホームの人々と繋がりを持つ中で、 宮路が演奏したことをきっかけに生きる希望が湧いた水木さん。 些細な出来事、行動を起こしたことで人の気持ちを変えられる。 忙しい日常の中でも、人に寄り添える自分でいたいと思える小説だった。
3投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今の雰囲気の宮路くんは大人になりきれていないのかもしれないけど、人の事を思って泣いたり喜んだり出来るのは大事だと思う。 動き出しても優しい部分を無くさずに、社会と繋がれるといいな。 「心の瞳」は中学生の時にクラスの合唱で歌った事を思い出した。坂本九さんの歌だと知らず、あの頃は歌の内容もあんまり意識してなかったなぁ。 歌詞を見て一気に思い出せたメロディは、ずっと記憶には残ってたんだなと思ったし、素敵な歌詞だと再認識できて良かった。この歌を思い出せただけでも、読んで良かったなぁと嬉しくなった。
7投稿日: 2024.02.02
powered by ブクログうだつの上がらないミュージシャンが老人養護施設で神の音を奏でるサックスを吹く男、介護士に出会うところから物語は始まる。 裕福な家に生まれ、仕送りを貰い、ギターのプロを目指すといいながら働かない主人公。施設に通うことになり、老人たちと心を通わせる。 セッションを通じて二人は友情を育て、生きていくことを見つけていく。
2投稿日: 2024.01.31
powered by ブクログ宮路くんも、渡部くんもはじめは嫌な感じのキャラだと思ったが、読み進めていくうちに好感度が上がって行った感じ。サラッと楽しく読めた。
22投稿日: 2024.01.30
powered by ブクログ無職で働く気も起きない主人公だけど、人との出会いで自分の中の悶々としたところを乗り越えていく物語。水木のばあさんがいい味出してる。
3投稿日: 2024.01.25
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三部作の1つのようです。 あと少し、もう少しの渡部くんが登場します。 やりたいことも特になく、ニート状態の主人公が人との交流の温かみや切なさを経験します。 瀬尾まいこさんの作品は気持ちがほっこりします。
2投稿日: 2024.01.24
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29歳の主人公宮地は音楽で身を立てることを志している、という体で、バンドも解散し作曲や練習も滞りがち、実際はのらくらと暮らしている男。実家が太く、20万の仕送りを毎月もらっているので生活には困らない。 ある日余興にと呼ばれた老人ホームで神音サックスを奏でる介護士渡部に出会う。彼となら音楽で身を立てる夢をかなえられると思い、口説くために老人ホームに通う宮地に、ホームの老人たちとも交流が始まる。 なんか山本幸久や越谷オサムっぽいかなぁ…と思って読んでたら、中盤過ぎて瀬尾まい子らしさがグングン出てくる。宮地の行動にイライラさせられるものの、ホームの居住者たちからみた宮地の人間性。自分より年下であっても親より上世代であっても向き合い学びとる姿勢。 宮地が引きこもる理由は彼の弱さにあるのかもしれないが、この程度の弱点は誰しも持っていること。29にして開眼し改善できることはそれ以上の強みじゃないかと思えた。 そしてしっかりもん神サックスの渡部、後で知ったが、あの「そして、バトンは渡された」4区の渡部だったのか。再読しないとなぁ。
1投稿日: 2024.01.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
宮路は人を助ける、笑顔にすることが好きなとても素直な人。小学生の時に友達にお金を渡したのも、この子だけ買えないのが可哀想だから一緒にお菓子を買って楽しい空間になればな、という純粋な思い。そんな純粋な少年は拗れに拗れてしまったけど、根本は変わっていなくて、じいちゃんばあちゃん達と触れ合う中で、自分が気付かないうちに人を笑顔にするために働きかけていく。 本庄のじいさんに「先生!」と言われたら嬉しくなったり、水木のばあさんたちに買い物を頼まれたらめんどくさいふりをしながら張り切ったり、いつまでも少年のような純粋さがある宮路。そんな宮路が微笑ましくてあっという間に読了した。 最後の水木のばあさんからの手紙から、人との繋がりの温かさを感じた。瀬尾まいこさんの作品は毎度人との繋がりに心が温まる。またお気に入りの本となった。 感想を読む中で本作で出てくる渡部くんがもともと別の作品に出ているようなので、ぜひ読んでみたい。
2投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あと少し、もう少しの渡部くんも出てきます。 人との温かいつながりによって、自分を変えてくれることもあるのだと思いました。 少しだけほっこりできました。
2投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログ今年1冊目に選んだ本です。裏表紙を見て30歳を間近にした男性が夢を持ちながら現実をどう生きるのかが気になり本を購入しました。読んでみると初めは何だかんだ1日を怠けて過ごしている男性が色々な巡り合わせの中から本当は暖かく他人の喜びや悲しみを自分のことのように感じることができる優しい人であることが少しずつ分かりました。夢を持つこともとても良いことだと思うけど、それと同じくらい人生いつ何があるか分からない日々の中から見つかる幸せや学びも大事にしていきたいと思えた1冊でした。そしてこんな男性のように素直に喜んだり悲しんだりする心を大事に持ち続けたいと思いました。
3投稿日: 2024.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公の宮路くんが最初好きになれなかったけど、読み進めていくうちに良いところが次々見つかった。親戚でもないお年寄りの為に、毎週のようにお使いにいけるのは優しすぎる。 やっぱり入院したらすぐ弱ってしまうことってあるなと、自分の祖母や祖父と重ね合わせてしまった。 最後の手紙は悲しいけど感動的だった。
4投稿日: 2024.01.10
powered by ブクログ心温まる本でした。 親からの仕送りで生活してる30才手前の男性。 ダメじゃんと思いつつ読んでいくと、どんどん印象が変わっていく。 読んだ後、この人は大丈夫と思わせられた。 人としての何かが私よりずっと上の人だと思った。
3投稿日: 2024.01.10
powered by ブクログさらっと読めてしまった 一歩前に進むのは、出会いと一人では生きていないとの気づきかな ぼんくらが落ち込んでいようが、現実世界は動くんだよ
3投稿日: 2024.01.07
powered by ブクログ胸アツになれる作品でした! 宮路くんと渡部くん、おじいさんおばあさんとのやり取りがとても良かった。 起き上がる決意をした宮路くん、ずっと音楽を大切にしながらも前に進んで欲しいな(* 'ᵕ' )☆
13投稿日: 2024.01.06
powered by ブクログ瀬尾まいこさんの本はまだ今回で2回目ですが、やはり心を前向きに上げてくれますね。 何がキッカケになるか分からないけど、宮路は確実に自分の力で歩み始めたと思います。 宮路と深く関わっていく水木さん、本庄さん、渡部君との会話もとても面白く、関係性が素敵でした。 後半は泣けてしまいましたが、心温まる小説です。
4投稿日: 2024.01.05
powered by ブクログ恥ずかしながら瀬尾まいこ先生の小説は初めて読んだのですが、文章の読みやすさに驚きました。言葉を無理に頭で理解しようとしなくても、スラスラと自然に体の中に入ってくる感じが読んでいて心地よかったです。 あまりこういう設定としてはベタなお話は読むことがないのですが、私自身吹奏楽をやっていて、“サックスの神様”という言葉で思わず購入してしまいました。 小説の前半は、無職だけど楽観的で音楽が大好きな宮路さんや、人柄もサックスの腕もすばらしいけどどこか少し冷めたところのある渡部さん、当たりは厳しいけど宮路さんに対して心の奥では愛のある水木さん、宮路さんにウクレレを教えてもらうことを楽しみにしていて、腰の低いところがちょっとかわいらしい本庄さん、皆さんのキャラクターに惹かれて、楽しみながら時間を忘れて読み進めていました。 後半は、そよかぜ荘の入居者さんとの心のつながりを見て、思わず涙が出ました。自分のためではなく、人のために奏でる音楽は素晴らしいというのことを感じさせられました。 これから元気のないときは、東京ブギウギや上を向いて歩こう、心の瞳を聴いて元気づけられたいと思います!
3投稿日: 2024.01.05
powered by ブクログ昨年の反省を生かして本を読もうと思ってサクッと読めそうな本書をとりあえず手に取ってみた。主人公にあまり感情移入は出来なかったけど、サクッと読めたので目的は達成。東京ブギウギってクリアアサヒの曲だったとは!
4投稿日: 2024.01.04
powered by ブクログ2024年1冊目 瀬尾まいこさん/その扉をたたく音 主人公は29歳で無職、実家からの仕送りで怠惰に暮らす宮路。 そんな彼はギターの弾き語りで老人ホームを訪ね、ひょんなきっかけで入居者や職員と親しくなっていく‥。その中で宮路に訪れる変化とは。 最後は少々うるっときました。 #読了
2投稿日: 2024.01.04
powered by ブクログ音楽の偉大さを再確認できる作品です。 あと少しもう少しで出てきたキャラクターの人生の続きを読めて幸せです。 最後の一文に泣きそうになりました。
2投稿日: 2024.01.03
powered by ブクログ29歳 無職で親から仕送りしてもらっている青年が 老人ホームの人達と関わりながら 変わっていく。 水木のおばあさんからの手紙は辛かった。 宮路君 こんなに人を支えてあげてたんだね。 宮路君も 関わりあった施設の人達から大切なものをもらって ここからどんな風に変わっていくんだろう。
3投稿日: 2024.01.03
powered by ブクログはたして瀬尾さんは朝ドラ『ブギウギ』のヒットを見越して本作をお書きになっていたのでしょうか。 主人公の宮路は全くもってアカン奴。29歳無職で資産家の親のスネを齧り、「仕事がカネのためならば、俺は働く必要がない」などとのたまう。老人ホームで働く渡部のサックスに魅了されたのはいいとして、自分だけの都合で渡部を振り回そうとします。だけどまるで振り回されない渡部が凄くイイ。 宮路のことが好きになれずに読むのをやめたくなるところ、瀬尾さんだもの、最後はちょっといい奴になって泣かされることが目に見えている。私の心も揺さぶられる。
3投稿日: 2024.01.01
powered by ブクログとても読みやすかったです! 心の瞳は、私にとってもとても身近な曲なので、出てきて嬉しかったですが、なんで本庄のおじいちゃんは、宮路との2人の曲だと思ったのかな? 心の瞳は、坂本九さんが家族を思って作った愛の歌なんだけどな。 もう一度じっくり読んでみようかな! 渡部くんと宮路という、対照的な2人の進んでいるのかわからない会話というか、関係というか。なんかそれがよいコンビネーションで楽しかったです! これからの人生、2人とも頑張れ! あと、宮路みたいな人もいるって思ったら、私も結婚とか出産とかいろいろ焦らなくていいなって のんびり生きようと思えました。 なんか励まされたかも。ありがとう!
2投稿日: 2023.12.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
友達がプレゼントしてくれた本。 やっぱり瀬尾まいこさんの文章は優しく、クセのある登場人物がなんとも魅力的に見える。 じつは「あと少し、もう少し」のスピンオフ作品だったとのこと。き、気づかなかった…!
3投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログのほほんと育ってきた、無職なのに金に困らない主人公。主人公宮路は、決して「ぼんくら」ではない。なんやかんやいいながら老人たちに寄り添う優しい青年である。クセ強な老人たちとのやり取りがおもしろく、日に日に成長していく主人公。私もこの老人ホームの老人だったら、「ぼんくら」に絡みそう。それだけに実は魅力があるんだよね。何だか頑張って新しいことに挑戦したくなる話だった。
3投稿日: 2023.12.28
powered by ブクログ瀬尾まいこワールド!! 本当に読みやすい。 ただ私の職業が介護士なので、セキュリティが…とか、やたら現実的なことに目が行ってしまう。。。 でも、こんな施設があったら楽しいだろうなぁ〜とも思う。 主人公は本当に純粋に音楽が好きなんだなぁ。 大人になっても、こんな純粋でいられることってなかなかないから、それは羨ましく思う。
6投稿日: 2023.12.25
powered by ブクログ29歳無職のモラトリアム青年の宮路。 裕福な親からの仕送りで暮らし、ミュージシャンを目指すが、現実的に音楽で食べていけないことには気付いている。でも、お金にも困ってないから今更働けない。 そんな宮路が老人ホームにボランティアで演奏に行き、サックスを吹く介護職員の渡部やじいさんばあさんと出会うことで成長する話。 「あと少し、もう少し」で駅伝を走ってた渡部くんが大人になって登場します。 宮路は何とも幼稚でダメダメで、言い訳ばかりでどうしようもない奴だと思ってたけど、読み進めると驚くほどの素直さ。根っこにある心遣いや優しさは素晴らしいものを持っています。宮路は介護職員として働けばいいのではないかと思うほど。 やっぱり人は人との出会いで考え方も変わるし、気付けることもたくさんあるんだと思います。 ジーンと心温まるいい話でした。
11投稿日: 2023.12.24
powered by ブクログ読んでよかった。こんな風に誰かに動かされたり誰かを動かすキッカケになるような人になれたらよいなぁ…難しいけど。
19投稿日: 2023.12.21
powered by ブクログ久しぶりに読んだ本。 29歳で生活のすべてを親の金で過ごし好きな音楽を好きなだけ鳴らしている宮路。心のどこかではなんとかしなくては、とも思っている。そんな彼が縁あって高齢者施設でサックスを吹く渡部君と出会い、とりこになってしまう。施設に通ううちにそこに住まうお年寄りたちとの出会いがあり、笑いと涙の交流が始まる。やがて気づく自分の歩む道。 宮路だけでなく読み手の自分までとりこにしてしまう著者の作風はいつも希望が、近くはないかもしれないけど、みえる物語なのです。 介護に携わる側の人間として実にお年寄りたちのやるせないけどみょうな開き直りのような、穏やか心境が、さりげないけど計り知れないくらいのたくさんの人生を歩んだ足跡が描かれていました。人はいつか死にます。どの人生も尊いものであることを教えてくれます。今を生きる若い人におすすめです。 もちろん、今のわたしにも響きました。
6投稿日: 2023.12.21
powered by ブクログただのお金持ちおぼっちゃまかと思いきや、ものすごい真っ直ぐな若者でした。ご高齢者と同じ目線で対等に関わって、結果傷ついて泣いて。最後は泣けました。そして北大路公子さんの解説に共感です。
4投稿日: 2023.12.19
powered by ブクログ無職の売れないミュージシャンがひょんなことから老人ホームに出入りするようになるお話 仕事も音楽もどんな小さなことでも、相手のためを思うことが大切。自分満足、自己中心じゃ相手にはなかなか伝わらない。凄くいいお話でした。 何よりもあの駅伝でクールにしてても本当は熱かった4区渡部くん!「あと少しもう少し」のスピンオフと気づき嬉しかったです。残りの4名のお話にも期待しちゃいます
26投稿日: 2023.12.19
powered by ブクログ老人ホームで働くサックスを吹く渡部君とミュージシャンになりたい『ぼんくら』こと宮路君と施設の入所者のふれあい。入所者が『ぼんくら』に買い物を頼むその内容と、それにどう答えるか悩むところやウクレレの練習でのやりとりなど,とてもよかった。
6投稿日: 2023.12.19
powered by ブクログなんと、本作に登場する介護士でサックスを吹く渡部くんは、『あと少し、もう少し』の中で寄せ集めの駅伝メンバー(当時中学生)、第4章(4区)の語り手だったんですね。忘れてました‥。 本作は、まだ若いのに、人生に行き詰まり立ち竦む青年と、人生の最終盤に差しかかった老人たちが醸し出す、温かい感情の交流と成長物語でした。 主人公は宮路、29歳で無職。実家から月20万円の仕送りを得て、ギター片手に音楽の夢を追い続けています。こんなへらへらの〝ぼんくら〟宮路が、老人ホームで演奏し、渡部くんの天才的なサックス演奏・様々なお年寄りたちと出会います。 本作の一番の読みどころは、宮路がボランティアで通う老人ホームの渡部くん、入居者と関わることで少しずつ変容し、大事なことに気付いていく構成と描写の巧みさだと思います。 瀬尾さんは、相変わらず個性の書き分けが上手く、優しいけれども甘やかし過ぎず、読み手に一歩踏み出す勇気を与えてくれます。 本作は、青少年読書感想文全国コンクールの(高校の部)課題図書だったそうですね。大人はもちろんですが、多くの若い方に読んでほしいと思います。進路で悩んだり、将来仕事で悩んだりした時、ふと立ち止まって思い起こしてほしい一冊です。
77投稿日: 2023.12.16
powered by ブクログ読みやすくサラサラと短時間で読み終わった。 無職の29歳男性。私だったらかなり絶望してしまう状況だけど、主人公はどこか楽観的であっけらかんとしている。この作者独特の、登場人物どうしの淡々とした歯に衣着せぬ言葉の掛け合いが好きだ。物語を通して暗くなりすぎることなく、どこかポップに読み進められる。 一番心に響いた言葉は最後に主人公が悟るシーン。「俺だけが真ん中にいた世界は、もう終わったんだ」 私も環境に恵まれて、甘やかされ苦労することなくエゴイストな人生を送ってきた自覚があるから、胸に突き刺さった。自分が真ん中にいる限り、心の底から人生に必死にはなれないし満たされない。自分のすぐそばにいる人にも自分と同じように悩み苦しみがあって、時には地獄を背負いながら生きているんだって、気づけるかどうかなんだ。
3投稿日: 2023.12.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「音楽も文学も美術も、芸術はすばらしい。でも、それと同じくらいに、価値のあるものが周りにはたくさんある。」 この言葉に出会えたことが嬉しい。今のわたしに刺さる内容だった。今の仕事に向き合いたくないから、わたしは音楽で輝こう、文学に向き合おう、そっちに人生の重きを置いて生きていけばいいじゃないと自分に言い聞かせてきた。でも宮路さんが辿り着いた答えにわたしもハッとした。目の前の人に、ことに向き合い、日常を一生懸命に生きるからこそ、音楽であれ文学であれ、美術であれ、輝くのだと。この世界を切り捨てるには早すぎる。もう少しわたしの周りにある素敵なものに目を向けてみようと思えた。 音楽と物語の組み合わせが最高だった。小説に出てくる音楽を聴きながらその部分を読むと、本当にその世界に連れ出してくれる感じがした。600円でこの感覚が味わえるなんて、コスパ良すぎて驚いた。嬉しい。新しい楽しみを知ってしまった。嬉しい。
4投稿日: 2023.12.10
powered by ブクログ------------------------- いた、天才が。 あの音はきっと、 俺を今いる場所から 引っ張り出してくれる。 29歳無職の「ぼんくら」な俺、 サックスの「神様」、 個性豊かな「じいさん」ばあさん」。 音楽が彩る、大人の青春小説。 ------------------------- 親のすねをかじったニート29歳、宮路。 偶然出会った介護士の渡部はサックスの神様だった。 彼に近づくため、 渡部の勤めるホームに通い詰める宮路は、 入居者から「ぼんくら」と呼ばれる。 最初に登場するおじいちゃんおばあちゃんの口も手も悪くて、ちょっと…ってなりましたが。苦笑 宮路も相当なので、おあいこですかね。苦笑 最後は…ほろりときました。 やっぱり言葉って大切だな、って。 思っていても、後から意味に気づくよりも、 ちゃんと言葉で伝えた方が良い。 余談ですが、 私が本書に登場するような高齢者になったとき、 こんなに良いホームに入れる財力はないだろうなあと 読みながら少し遠い目になりました。苦笑 そんなことも思いながら、 それでもとりあえず 嫌味な奴じゃないおばあちゃんを目指そうとも 思いました。苦笑
9投稿日: 2023.12.10
powered by ブクログお金に困らず、働かずに好きなことだけして暮らしていけると聞くと殆どの人は羨ましいと思うんだろうね。けど、それをコンプレックスに思う主人公のまともさ、人の良さが老人ホームでいろいろな人と関わることで希望を生み出していく。どんな世代の人とでも関わることでいろいろな化学反応を起こすのだろうけど、本質的に素直な人間性が大事なんだろうな~。心の瞳、思わず検索して聞いてみました。素直そうな顔をした坂本九さんが歌っていました。泣きそう。
9投稿日: 2023.12.09
powered by ブクログあと少し、もう少しのスピンオフ。渡部くんが大人になってて、でも駅伝の思い出がずっと心に残りながら日々を過ごしてるのがほっこり。 今回の主人公は29歳無職のすねかじりニートだけど、お年寄りとの付き合い方にリスペクトがあったり人としての基本ができてて憎めない感じ。 後半のお別れのシーンは切なかった。
3投稿日: 2023.12.07
powered by ブクログ重いテーマの本を読んだ後に、優しくて温かいお話が読みたくて瀬尾さんの本を選びました。 29歳無職の主人公が、老人ホームの訪問を通して次へと動き出すお話。 「あと少し、もう少し」のスピンオフだと知らずに読んでしまいました。 でもやっぱり瀬尾さんの作品は癒されます。
11投稿日: 2023.12.07
powered by ブクログ瀬尾まいこ『その扉をたたく音』 2023年 集英社文庫 読み始めると一気にその世界にもっていかれる瀬尾まいこワールド健在でした。 主人公宮路と老人ホームの入居者たちや、そこで働く渡部くんとのつながりも物語。 音楽、楽器や演奏などを通して物語は紡がれているけど、人とのつながり、そして魂に訴えかけてくる素敵なお話でした。 命や時間の現実、でもそれらには関係ないところでの人として生きることの意味や未来。 自分の現実世界としても身につまされるものも多く、不安やネガティブなものがあったけれど、それでも希望とまでは言わないまでも光や未来を感じられました。 ドラマティックなことではなく、誰しも考えられる日常のお話かもしれない。でもだからこそダイレクトに心に伝わってくる素敵な物語でした。 #瀬尾まいこ #その扉をたたく音 #集英社文庫 #読了
8投稿日: 2023.12.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公が自堕落風だけど、素直でいいやつなのが良い。 “Wake Me Up When September Ends" "東京ブギウギ"が文字だけで身に沁み入ってくる。前者が文章内に出てきたところで、話の方向性が漠然と分かった部分もあるけれど、それを含めて静かで優しい時間が文章で描かれているところは良かった。実写化したらちょっと見てみたいかもしれない。 「無邪気でいるのは終わりだよ」(p.188) The innocent can never last. 東京ブギウギ リズムウキウキ 心ズキズキワクワク 海を渡り響くは 東京ブギウギ この歌を聴くと、戦争や貧困を知らない俺でも、あの昭和の立ち上がるパワーを感じる。音楽は時代や場所なんて軽く超えてしまう力を持っている。それに、自ら進んで出会おうとしなくても、向こうから体に入ってきてくれる。何もかもシャットアウトしたい時だって、音楽だけは俺の中で響いている。(p.126) ちょうど朝ドラのテーマでタイムリーなので今後も楽しみにしよう。
2投稿日: 2023.12.03
powered by ブクログ大人青春小説。自分の青春を忘れたくない、というのと同じように、この小説のことも忘れたくない、と思った。 ぼんくらと水木のばあさんの、クスッと笑えるやりとり。本庄のじいさんのまっすぐな演奏。このまま時が止まればいいのにと思う瞬間。 ・・・・・・・・・・ なんとかやり過ごしていただけの一日は、たくさんの感情であふれる一日となった。音楽は、それを連れてきてくれただけだ。俺が何年もの間あきらめきれずにしがみついてきたものは、ギターを弾くことや歌うことではなかったのかもしれない。ずっと手にしたかったもの。きっと、それは音楽ではない。 ・・・・・・・・・・
4投稿日: 2023.12.03
powered by ブクログGreen Day『Wake Me up When September Ends』を聴きながら感想を書いています。 あなたが目覚めるときはいつでしょう? ミュージシャンを夢見る無職の宮路。老人ホームでの出会いから、自分のやりたかったことを見出し、自分を見てくれる人を通してやっと目覚めるときがくる。なんとなく過ごしている自分に背中を押してくれる作品。世界は素敵な音に溢れていてそれに気づけるのも自分次第だ。
3投稿日: 2023.12.02
powered by ブクログあっという間に読み進めました。 時間がかかってもいい、自分の意思で動くことの力強さに気づきました。 周りも温かく、時には厳しく、見守ることの大切さがありました。 人の深みはこんな経験から生まれるのではないかと思います。
1投稿日: 2023.12.02
powered by ブクログ29歳無職、親からの仕送りでの生活、夢はミュージシャン。 ここまで聞くと、自堕落な奴!と思うが、彼、宮路はいたってピュアなのだ。高校時代に音楽に目覚め、軽い気持ちでバンドを組んだ仲間たちはそれぞれ社会人になっていくなか、宮路だけはその夢を捨てきれずにいた。 そんな中、老人ホームでボランティア演奏をしていたある日、神がかり的なサックス奏者に出会う、といってもサックス奏者はその老人ホームで働くスタッフ、渡部。 その音が聞きたくて、宮路はその老人ホームに通うようになるが、いつの間にか入居者たちと親しくなっていく。 ばあさんやじいさんから、ぼんくらと呼ばれながらパシリにされても 彼らに気遣いながら寄り添えることができる とてもやさしい人間なのだ。渡部もまた、仕事に真摯に向き合い、入居者から厚い信頼を得ていた。 音楽を通して、人とのかかわりの中で、それぞれみんなが少しずつ変わり始めていく。 夢をあきらめきれない宮路と、現実を見据えている渡部、真逆な彼らのやり取りが軽快で楽しかったし、お年寄りたちとの会話も楽しかった。 余談だけれど、実写化するなら 宮路君は 仲野太賀くんというイメージだった。
4投稿日: 2023.11.28
powered by ブクログ宮路くん、働こう。 人のせいにばかりしている。 そんなぼんくらな宮路くんが、 現実に向き合っていく物語。 渡部くんにもう少し色々な事情が ありそうな気がしてましたが、 特に触れられることもなく、 さらっと流された感があります。 ラスト良かった
13投稿日: 2023.11.28
powered by ブクログ境遇は逆だけど、共通する悩みを抱えながらそれぞれの子ども時代を過ごした2人が、介護施設での音楽を介して友達になる。 最初は読んでいて腹立たしくなるような宮路くんだけれど、渡部くんや介護施設に暮らすお年寄りたちとの関わりの中で少しずつ変わっていく様子が、だんだんと心地よくなっていく。 結局、宮路くんという人間は、まじめで素直すぎるのだ。それ故に固まってしまった部分を、お年寄りたちと渡部くんが溶かしていく。 ともすれば、後半の展開はなんとなく読めてしまうようだけれど、それでも心を揺さぶられる。 「あと少し、もう少し」「君が夏を走らせる」と三部作と知らず手にしたので、渡部くんが登場してびっくり。雰囲気が随分変わってて、陸上部の話が出るまで分からなかった。そして「あと少し、もう少し」を読み返したくなる展開も。 一気読み必至。三部作、永久保存確定。
4投稿日: 2023.11.26
powered by ブクログ久々に新作文庫本購入してみた! いつも、古本ばかり読んでいたので。笑 主人公の速攻アプローチな性格に笑い頂きました。どこかの市議会議員のお坊ちゃまで、無職ながら生活に困らないというスタイル。そのためか自己中心的なところあるものの、なかなかの変わり者で、笑いがそそられる。 主人公周囲にいる登場人物が関わってくるのだが、老人ホームの方と、同年代の青年。そこに音楽が絡んでくる。 高齢者との関わりと中で、今の自分と見つめ合い成長していく様子に安心して最後まで読み終えた。 本当に主人公が殼が抜け出して良かった。 短い人生の高齢者とのハートフルストーリーだ。
16投稿日: 2023.11.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
宮路本人も今の状況を何とかしなければと迫られているのは感じ取れるのだが、介護施設に通うことで現実逃避して、渡部くんを引き入れて音楽業界へと考える。 普通に考えてもあり得なくて甘いんだけど、渡部くんや御老人方の独特の空気感もあり嫌な感じがしない。 本庄さんの痴ほう症や、水木さんの退場など宮路同様にショックを受けるが、舞台を考えると突然ではないんだな。もういつ事が起こっても仕方がない状況だ。 それでも渡部くんの言葉が残る。 「時が色んなことを解決してくれるのはちゃんと日常を送っているから。布団の中で時間をやり過ごしてもなんにも解決しない」 「ぼくを葬儀場にひとりでいかせないで下さい」 いつも何となくフワフワして掴めない感じの渡部くんだか時々残酷なくらい鋭い一言が刺さる。 他の作品にも登場しているのを知らなかったので少し後悔。先に読んでおけば彼の背景がもっと分かりより理解出来ていたかも。 最後にやっと大人になれたような宮路。ようやく応援する気持ちになれた。自分も気付かないところで何か何処かで止まっているのかもしれない。よくよく顧みてみよう。
4投稿日: 2023.11.24
powered by ブクログ例えば、ゆるい幸せがだらっと続いたとする きっと悪い種が芽を出してもうさよならなんだ というソラニンの歌詞がなんとなく出てくるような本でした(別に暗くないです) 主人公の宮路は、だらしないやつではあったけど、人を思いやれる、人のために考えることができるタイプの人間。なので主人公適性のあるだらけ人間、という評価です。 短編ではありましたが、充実した気持ちになりました。
2投稿日: 2023.11.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最高。最高だった。 老人ホームと青年の話。 生きること、頑張ること、愛すること、生きること、全部詰まった作品。そしてテンポもよくてめちゃくちゃ元気貰えた。でも泣きそうにもなった。久々に本読んで泣きそうになった。瀬尾まいこさん、やっぱり最高。 バンドしてる、2人最高。 渡部くんの淡々とした感じに胸きゅん。 なんかもう青春っていいなぁ。 大学時代思い出した。 いつかは死ぬ。今を一生懸命生きていきたい。
2投稿日: 2023.11.21
powered by ブクログ主人公のピュアな真っ直ぐさ、登場人物全員のあたたかさに癒されました。 幅広い世代に愛される作品ではないでしょうか。 三部作とは知らずに読み始めたのですが、 「あと少し、もう少し」の渡部くんが出て来てびっくり。 前作からの成長した彼はもはや敵なしでは…! 他のメンバーも今後のお目にかかれますように。
2投稿日: 2023.11.21
powered by ブクログまず、29歳まで無職なんてふつうにめちゃめちゃ羨ましい笑 しかも実家が資産家なら、働かなくても生きていけそうだしなあ とゲンキンなことばかり考えたんだが… お友達は「あと少し、もう少し」に出ていた子なんだろうな〜と思うんだけど、読んだのがだいぶ前で忘れたなあ… 瀬尾さんの本は気楽に読めるし、嫌な感じの登場人物もいないから、おだやかでいられてよい。
2投稿日: 2023.11.21
powered by ブクログ瀬尾さんの文庫本ということで、単純に読みたいと思ったが、『あと少し、もう少し』『君が夏を走らせる』とあわせての3部作とのこと。一気に3作品読みで楽しみたい #その扉をたたく音 (文庫) #瀬尾まいこ 23/11/16出版 #読書好きな人と繋がりたい #読書 #本好き #読みたい本 https://amzn.to/3SH05e3
9投稿日: 2023.11.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
感想 心を開いておく。チャンスに、他人にそして自分に。望んだ形ではないかもしれないがいつでも夢を叶えるチャンスはある。絶えず努力する。
2投稿日: 2023.11.07
