Reader Store
トッド人類史入門 西洋の没落
トッド人類史入門 西洋の没落
エマニュエル・トッド、片山杜秀、佐藤優/文藝春秋
作品詳細ページへ戻る

総合評価

18件)
4.1
4
9
3
0
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この本は、トッドの大作『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』を読むための入門本と冒頭で紹介されているけど、それ以上の面白さ。 前述の大作の面白いところをギュッと紹介してくれるだけでなく、現代社会の抱える様々な課題や疑問を家族制度の観点で説明するところにフムフムと読み入ってしまう。 ところどころに見える刺激的なフレーズがまた良い。 意図的に極解した切り取り ■日本やドイツは長男を頭とする直系家族社会。英米の核家族社会とは根本から異なる。 ■日本は長男が家を継ぎ、老いた親の面倒を見て家が社会福祉を担った。英米は成長した子は親元を離れ、老いた親の面倒は社会税制が担った。 ■日本が硬直化しやすく、英米が変化への対応が速いのは家族制の違いにルーツがありそう。 ■大学はいまや人々をランク付けする不平等製造マシン ■宗教は死につつあるが死に果てていないゾンビ ■米国の地政学的基本スタンスとは「我々は正しいし負けない。大西洋と太平洋があるから侵略などされない」 ■英米の正義とは絶対正義ではなく金にモノをいわせた訴訟による。米で裁判に負けたら広い国土のどこかに行けばいい。 ■米の国土は広いのだから、地道な農地改良や資源節約などそもそも馴染まない。米国な旺盛な個人消費とは、長年培われた浪費主義だ。

    1
    投稿日: 2025.06.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『西洋の敗北』がとても面白かったので、理解を深めるために本書をAudibleで聴いた。『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』などからの引用が多く、そのたびに出典の書名も音読されるのが非常に苦痛だった。 本の分量は少なく、さらっと聴くことができたし、内容自体も理解を定着させるという意味では良かったと思うが、それ以上ではない。

    0
    投稿日: 2025.05.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    オーディブルで エマニュエル・トッドの著作は以前いくつか聴いたことがあるのだが、これは「我々がどこから来て、今どこにいるのか?」の邦訳の出版後に、それを読み解き、さらにはその後の特にウクライナとロシアの情勢を受けての世界の現状をどう考えるかについて、トッド氏と、片山杜秀、佐藤優両氏の対談、トッド氏についての片山、佐藤両氏の対談、フィガロ紙のトッド氏に対するインタビューなどなどを載せている。基本、対談やインタビューがベースのものなので、わかりやすいものになっている。 「我々はどこから来て、今どこにいるのか?」もオーディブルに入っているので、聴こうと思っていたが、こちらはちょっと気合を入れないと難しいかな? 次は「西洋の敗北」から聞こうかな?

    0
    投稿日: 2025.05.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    実は「西洋の敗北」に興味があって、そちらを読もうとしたけど、金額の高さと、もしかしたら難解かもしれないと思ったので、まずは「入門」とついているこちらを読んだ。意外にもわかりやすく、またいまの世界の見方が変わってしまうような衝撃をうけた。一番ショックを受けたのは、日本は軍拡はせずに、核装備をして時間稼ぎをして、じっくりと考えるべきだという件だ。核なんてもっての他だと思っていたが、少し心を揺さぶられた。さて次は「西洋の敗北」に挑戦してみよう。

    1
    投稿日: 2025.05.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    欧米中心主義ではないとは、どういうことか ウクライナ戦争にしても、アメリカやイギリスの裏の思惑がなんとなくわかり、ロシアに対する見方もちょっと変わった 西洋の栄光が相対化されたとき、日本はどうあるべきか、、

    0
    投稿日: 2025.04.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    第二章、ウクライナ戦争と西洋の没落 第五章、第三次世界大戦が始まった この二章は、再読する。 アメリカからの独立を達成したくなる

    0
    投稿日: 2025.02.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    エマニュエル・トッドは社会の根底を見据える思想家である。彼の視点は地域や人種といった分断を越え人々の文化や家族構造に光を当てる。時に鋭く時に冷静に歴史の流れを解き明かす彼の分析は我々が持つ固定観念を揺さぶる。だが我々は報道の恣意性に常に注意を払う必要があるとともに判断も委ねられている。事実をどう伝え、どう受け止めるべきか――現代における課題を浮き彫りにする。多様な視点を持ち真実に近づく努力を忘れないことが思考の深まりにつながるだろう。

    0
    投稿日: 2024.12.09
  • 歴史の反転モデル

    思い込みだったとは恐ろしい。 世界の家族形態は、歴史的に新しくなればなるほど、女性の地位が上昇していったと思っちゃうし、共同体家族なんかより核家族社会の方が新しいと思っちゃう。 すべては逆なのだ。 家族の歴史は、女性の地位が低下し続ける方向で進んできたし、なんなら女性の地位が低下した社会は、先進的で革新的ですらあった。 核家族社会なんて周縁部だからこそ生き残れた、最も古い未開の家族形態にすぎなかった。 歴史にはこのように奇妙な逆転・反転現象が存在する。 女性の地位が低く近親婚が推奨された中東の家族形態が、実はもっとも先進的で複合的だったりする一方で、ある時点で社会の発展が停滞し、狩猟採集民たちとさほど変わらない未開の西洋人が、科学技術を発展させていくという皮肉。 この逆転の重要なファクターとなったのもやっぱり「女性の地位」だった。 かつては"文明化の指標"だった「女性の地位の低下」が、ある時点から"社会の発展の阻害要因"となった理由は、女性だけでなく実は男性も、個人としての自由が制限されていて、自立性を失った〝子供〟のような存在になってしまったからだった。 ユーラシアの中心部で発明された文字や国家、技術は周縁部にも伝わったが、「女性の地位の低下」までは受容されなかった。 おそらくキリスト教の影響が作用していたのだろうが、何はともあれそのおかげで、近代のイノベーションが勃興していくのだから何が幸いするかわからない。 今日の英米を中心とした、集団を否定し個人の自立を極端に称揚する、行き過ぎた個人至上主義も、歴史の揺り戻し・逆転現象が働きつつあり、社会的な連帯や専制的国家への見直しが始まっている。 日本でも進歩的な左翼知識人が「日本の近代化の阻害要因」「遅れた日本の象徴」と糞味噌に貶した日本の家族制度が、実は急速な近代化や民主化の促進に貢献していたというのも、ある種の歴史の逆説である。 左翼の高学歴エリートを巡っては、日本だけに限らず世界的に、社会の大多数の労働者や大衆からの遊離現象が起こっていて、それは彼らの依って立つ「高等教育」が、格差是認や平等の否定、体制順応主義への迎合が背景にあると説明している。 核家族と民主制の連関というか親和性も、面白い指摘である。 結婚した一組のカップルとその子供だけで形成される人類学的形態であればこそ、自由への理想は開花する。

    0
    投稿日: 2024.12.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ソ連は共産主義、反植民地主義で勢力を拡大したが、基本的には外婚制 共同体家族の地域に限られた。今のロシアは父権的で伝統的な保守主義を掲げており、イスラム世界を含むより広くアピールする事ができるとの事。実は世界の75%は父権制社会である。ロシアは孤立していない、味方を変えると西洋社会が世界から孤立しているとも言える。 トッド氏の「我々はどこから来て、今どこにいるのか」に挑戦したい。

    0
    投稿日: 2024.10.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アメリカ型のものの見方では世界の見方を誤るなぁとトッド氏の書籍を読むたびに感じる。この本はインタビューや対話の寄せ集めではあるがトッド氏の考え方の入門として読みやすい。これを機にトッド氏の著書にチャレンジしてみたい。

    0
    投稿日: 2024.09.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2024.07.01 確かに西洋は没落するのかもしれない。しかし、それは日本が興隆するというわけではない。その答えが見えない時代だという認識が必要なのはわかった。答えは自分で探さないといけないのだ。

    0
    投稿日: 2024.07.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    エマニュエル・トッドとの対談 ロシアとウクライナ 日本や西洋の立場でなく、非西洋的な立場から見れば違った視点が見えてくる。 進んでいると思われた西洋の家族のあり方。 ロシアから見たら西洋による侵略からの防衛戦争 アメリカによるドイツの国力低下を狙った武器許与 ロシアのGDPでは測れない軍事力 正義でなく、ここにある現実を知ることの大切さ もちろん、殺戮が決して許されることではないけれど、そろそろ、冷静に2つの国の立場を確認することも大切なのかなと思いました。

    2
    投稿日: 2023.08.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    トッドの知性は現在世界の知識人の中でも、ずば抜けて信頼がおけるということを再認識した。 トッド自身の語り口の妙は相変わらずだが、トッドの集大成ともいえる「我々はどこから来て、今どこにいるのか?」の読みどころを論じる片山と佐藤による対談も勘所をよく押さえていて、良いおさらいになった。 ウクライナ戦争が「政治的価値観の対立」であるのは表面的なことであって、(そして経済的な動機もあくまで一面であって)より深い次元では「人類学的価値観の対立」であり、したがって意識的なレベルのことに尽くされないということを明晰に教えてくれる。

    0
    投稿日: 2023.06.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    新鮮。目から鱗。濁った視野を爽快に洗い流してくれる。そして思いもしなかった視座を提示してくれる。新書で、しかも佐藤優と片山杜秀の対話型解説(贅沢が過ぎる)ということも手伝って、キャッチーに吸引力が凄い。良かったぁ。

    0
    投稿日: 2023.05.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    家族の形を分類して考察するところが目新しく、面白かった。日本は長男が家を継いでいく的な直系家族だというのは今の時代たしかに違うけど根底として残っていると感じているし、ドイツが同じような家族形態であったこと、さらに直系型であるが故に社会が安定・硬直しがちで、英米の核家族型社会の破壊的創造と対比されるところはなるほどだった。 また、ウクライナ戦争についてプーチンの方が多様性を重視していて西洋側が文化を押し付けようとしている、という部分は日本メディアでは聞かない話なのでもっとちゃんと知りたいと思った。

    0
    投稿日: 2023.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    題名の「トッド」とは、フランスのエマニュエル・トッドのことである。独自な研究で世界を語るという感のエマニュエル・トッドである。近年『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』という人類の歴史を鳥瞰しながら、幾分掘り下げて行くという、長きに亘る研究の集大成的な本を上梓している。日本語版も登場して然程の時日が経っていない。この本の内容を念頭に、片山杜秀、佐藤優の両氏が「トッドの論点」で最近の話題等も掘り下げて論じるという感の一冊である。 本書は、トッド自身のインタビュー、トッド、片山杜秀、佐藤優の3氏による鼎談、片山杜秀、佐藤優の両氏による対談というような体裁の各部、5つの纏まりから成っている。各々に興味深い。が、個人的には「ウクライナ戦争と西洋の没落」、「第三次世界大戦が始まった」という部分に殊に引き込まれた。 「ウクライナ戦争と西洋の没落」、「第三次世界大戦が始まった」という部分に在る論点は、これまでにエマニュエル・トッド関係の本で論じられているモノに触れている内容と被る。それに佐藤優関係の本で論じられているモノも加わり、鼎談として内容が交差しながら掘り下げられている。 色々な経過を辿った人類の経過の中、現在に至って「第三次世界大戦」とでも呼ばれるようになって行くかもしれない事態に「踏み込んでしまっている?」ということに「気付かなければならない?」ということが本書では示唆されていると思う。 ウクライナの戦争に関して、本書の中では「思いも掛けぬ長期化」という見立てが色濃いかもしれない。他方に、1年程度の期間で何らかの収束が図られるかもしれないという見立ても在るのかもしれない。「あんた個人が如何思おうと、何ら関係無い…」とでも言われてしまうかもしれないが、それでも個人的には「人々の生命が擦り減らされるようなことを少しでも早く停めて頂きたい…」というように思いながら、この事案に纏わる情報に触れている。 そしてトッドの研究の出発点でもあるような「家族」という問題を論じた部分も興味深い。表層的に然程の影響が無い様で在りながら、しぶとく影響力を行使し続けるような文化を「ゾンビ〇〇」と本書の中では呼んでいる。「ゾンビ儒教」とでも呼ぶべき、深く浸透した儒教の影響を免れ悪い地域の国々では、「子どもの面倒を」、「親の面倒を」と何でも背負い込むような感が在り、現に要る老いた親の面倒を見る関係で、未来を担う子どもに関する事柄を推し進め悪い側面が否定出来なくなるという論が展開されていた。日本もここで言う「ゾンビ儒教」という域内に入ってしまう。少し考えさせられた。 初出が雑誌という部分が殆どなのだが、本書は何か「読み応えが在る記事を集めて一気に通読」という感じでもあると思う。本書のような、大著の内容を念頭に、その「触りの議論」へ一般読者を誘うような本は、なかなかに好いと思う。

    1
    投稿日: 2023.04.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    トッドさんの最新の見解を対談形式を通して確認できるのでとても読みやすかった。またその見解が他国よりもここ日本で比較的受け入れられているというのは日本人の柔らかさなのかなと思う。 そして距離人種如何に関わらず争いの早期終結を心から願っています。

    0
    投稿日: 2023.03.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    【世界の混迷の起源がわかる!】トッド理論の基礎知識と最重要主著『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』のポイントがわかる、コンパクトで最良のガイド。

    0
    投稿日: 2023.02.15