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令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法
令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法
新川帆立/集英社
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総合評価

105件)
3.2
4
31
50
11
3
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    この間、新川帆立さん読んで、また、読もうかと図書館にあったの借りて来た! 短編6つ。 「動物裁判」 権利も進化して、動物も人と同じく、裁かれる。 そこはええとして、人の行動は変わってないんやな… というか、動物のまま…(-。-; 「自家醸造の女」 禁酒法やって!! 聞く人が聞けば発狂もんやな。(ウナギで有名なところの人思い浮かべながら) 内緒で家でお酒作るようになって、まぁ、上手い下手あるからね。 そんな悩みも最後には、ワンカップの勝ちとは! 「シレーナの大冒険」 近未来SFみたいな感じ。「アバター」を思い浮かべるな。「トロン」は、昔過ぎて忘れてるし、多分、今のは観ないかな? 物理的にカラダのある人とデジタル情報しかない人の将来は? いつか会えると言っても、物理的な方には寿命が… 「健康なまま死んでくれ」 大手通販サイト運営会社、ヤマボン合同会社…ってモロバレやん。 めっちゃ働かされる… 一個の荷物取るのに、後何秒って出てくるとか…ストレスたっぷりやな。 過労死ならんように、リストバンドから、常に血圧などを測定。ウォーキング時間まで指定…ハァ〜 とりあえず、健康で会社に問題なければ、病死でも、急死でも、殺人でも… 「最後のYUKICHI」 チリガミ交換やなく、小銭交換か… 確かに、スマホ決済とかで使わんようになったな。 現金廃止の波は、海外から… でも、お年寄りには使えなくて… 今、小銭、紙幣は、マネーロンダリングの手段に!って大袈裟やな。 田舎の農家が、ウラジオストクとやりとりしてる。怖い世界… 「接待麻雀士」 著者もプロ雀士やしな! 賭け麻雀が、合法化!!! で、接待麻雀士! ワザと振り込んで、賄賂♪ 接待麻雀と接待返しの攻防が凄い! (凄ないか!) 「本当の接待は、卓の外にある!」 ちなみに、認知症予防に効果絶大!!

    95
    投稿日: 2025.10.17
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     令和の時代の世相を切り取って架空の法律を生み出すひらめきと、常識を覆す展開やキャラクターを期待しながら読んだ。6篇の短編のうち特に面白かったのは「健康のまま死んでくれ」で、目のつけどころ、展開、そして意外な結末と、随所に工夫が見られ、十二分期待に応える作品だった。しかしそれ以外は、着想の新奇さが足りなかったり、ファンタジー寄りすぎたりで、多彩で読み応えのある小説を書いてきたこの作家への期待値に見合うものではなかった。

    8
    投稿日: 2025.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    法曹SFと言うべきか「もしも架空のレイワにこのような法律が出来たら?」を書いた本。 個人的には1作目の様な架空の法律を舞台に法曹界を描く小説だと考えていたため、他の作品は毛色が違っていて困惑した。 それこそ1作目は自分の事を崇高な人間だと考えている下賎な弁護士の姿が皮肉的に書かれていて良かった。 だが、他の作品は法曹の関係性が薄そうなものや根本的に面白さを感じない作品が多かった。

    1
    投稿日: 2025.09.28
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    令和のミステリーとは、こんな感じの新手のショートショートみたいになるのでしょうか?自分には残念ながらあまり馴染めませんでした。それでもドラマ化されたら見るかも。

    1
    投稿日: 2025.09.24
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    SFっぽい要素満載の架空の法律がネタになっている短編集。全般的にまだティーンだったころに筒井康隆小説読んだ時とおなじような読み心地でした。 話はそれぞれ独立していて、結構面白いなと思うものと、ぶっとびすぎていて理解がついていけないものがありました。 「動物裁判 原告被告に動物が。たいていは代理人として飼い主が立つのだが、知能が高かったりトークマシンある時は本人が裁判の場へ。 [自家醸造の女」 GHQにより禁酒法が施行された世界を通った世界。お酒もなにもかも手作り至上主義が蔓延る世の中でそれに反対したくて、できなくて友人を頼ってみたり、こっそり通販使ったり。 [シレーナの大冒険」 なぜ南極の扱いを争っているのか?そこには現実社会とはべつにとある、〇〇な世界がかかわっていた。 一番好みに合致していたかも。ただ、短編だと登場人物の心に寄り添うまでいかないし、設定の理解が難しかった。ソードアートオンラインっぽかった...と書くとネタバレになるな。 「健康なまま死んでくれ 」 労働環境がいまより行き過ぎているような社会で工場で底辺として勤める男性。取り締まりが厳しく、隠さないといけないような事故などを取り繕うための事件が起こる。この小説が一番現世に近くて身近に読めた。 [最後のYUKICHI」 通貨が利用されなくなり持っていることが取り締まられたり、周りの自警団に追い詰められたり。えー、そんなふうにはならないんじゃない?と思った時点でこの話には入り込めなくなります。 「接待麻雀士 」 ”健全な麻雀賭博に関する法律”で認知症予防としても有効だと賭け麻雀が合法化され、それを利用し、賄賂としてわざと計算通り負けて賄賂を公然と渡すようなしくみができていた。女性麻雀師もアイドルのような人気商売で、主人公はその波に乗れず、接待麻雀師になっていたのだが、ある日事件に巻き込まれて...。

    3
    投稿日: 2025.09.19
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    色々なレイワの法律が登場。 こんな法律あるのかという面白さが満載だけでなく、社会問題に対する切込みも鋭いと思います。 でも、こんな法律が気が付かないうちに制定されたら...ちょっと怖かいも。他人事だから楽しめます。

    1
    投稿日: 2025.09.12
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    なが~いタイトルで、読み始めたら、 なんだ、なんだ、この本は! SFと法律とミステリーとの、ごちゃまぜのストーリー! 短編なのに、内容がぎゅっとつまっていて、人物の生き様や心理描写が細かく、その世界にどっぷりとつかってしまう。 星新一や、筒井康隆を思い出した。 次なる「レイワ」は、何が来るんだろう。 来てほしい。 当然、架空であってほしいけど。

    30
    投稿日: 2025.09.03
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    若い頃にはSF小説は読めませんでした。 頭が硬すぎて、こんなのあるわけない、と途中で投げ出していたと思います。 今、面白かった。頭の中でいろいろくるくる創造されて、良い頭の体操になりました。

    0
    投稿日: 2025.08.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新川先生の短編集は初めて読んだので新鮮でした。 SFのリーガルミステリーとのことで、絶妙に親近感があるものを題材に架空の世界線、架空の法律を作っている。 それぞれの話にそれぞれの味というか、オチの種類が違っていて、ワンパターンでなく面白かったです。 自家醸造の女と、最後のYUKICHIはブラックユーモア感があり、健康なまま死んでくれも切なさがあって好みでした。 動物裁判では弁護士が気持ち悪いな〜と思いながら読んでいたので最後に成敗?されてちょっとスッキリ(もちろんやりすぎだとは思う) シレーナの大冒険は突拍子もなさすぎる感じがあってついていけなかった…南極… でも仮想現実がどんどん浸透していけば、これに近いことも起きるのかな。 接待麻雀士は麻雀ルールをよく知らない自分からするとかなり胸糞悪いだけで終わった…

    1
    投稿日: 2025.07.14
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    06月-04。3.0点。 令和の時代に、架空の法律が施行される。その法律にまつわる短編集。少しブラックユーモア的な感じ。

    0
    投稿日: 2025.06.09
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    摩訶不思議な法律があったらという変わった短編集 動物福祉法 酒税法 南極議定書 労働者保護法 電子通貨法 麻雀法 今ある法律の解釈を変な方向に進めると世にも不思議な物語ができてしまうというSF小説かなあ 楽しめそうだけど考えてしまうような 変な感じ

    0
    投稿日: 2025.06.03
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    よくもまぁこんな奇想天外な設定を思いつくこと。 と感心していたけれど、 女性の参政権が行使されてからたかだか80年、 子供の人権にだって、そう歴史は長くないはず。 大多数、に入れてもらった途端に、 透明にされてる存在のことは気にもかけない。 動物、仮想空間、いろんなモノやコトがこれから市民権を得ていくのであれば、そう荒唐無稽なお話ではないのかも、と思ってしまう作家の腕よ。

    2
    投稿日: 2025.05.21
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    動物裁判が一番おもしろかった。普通に今後ありそうな話。 最後の接待麻雀の話は、法律はあんまり関係ない?と思った。人間関係がこじれた話で、塔子の行く末が気になる。 題名が面白かったので、架空の法律に絡めてもっとこんな話読みたいと思った。

    0
    投稿日: 2025.05.06
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    架空の法律とそれに伴うリーガルミステリって塩梅が結構難しいと思うのだけれど、上手く料理されてて面白い。もっとSFに振ったのも新川帆立なら面白く書けるんじゃないかな〜と思ったり。

    0
    投稿日: 2025.04.29
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    ついていけなかった…。途中で挫折。 第一話、「動物裁判」から全く展開についていけずに終了。 第二話、「自家醸造の女」何の感想もないまま、とりあえず読み切った。 で、みなさんの評価の高そうだった第四話、「健康なまま死んでくれ」を読んだけど、今自分が読みたいタイプの話ではなかったので、ただ疲弊して終わった。 読んだ時期が違ったら、評価が変わっていた気がする。 残念。

    9
    投稿日: 2025.03.19
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    う〜ん、なんと言うか。。。 決して面白くないわけではありませんが。。。 タイトルに『六法』と言う単語が入っているので、もっとガッツリ法令的な部分を作り込んでくるかなと期待したのですが。 その辺があっさりし過ぎてた感があるので、ちょっと拍子抜けでした。 もっとも、法律の話をガッツリ入れてしまうと面白くなくなってしまいかねないのでしょうが。 話としてはテンポよく進んでいくのでサラッと読めるんでしょうけど、肩透かし喰らった分読んでいくノリが少し悪かったように思います。

    10
    投稿日: 2024.12.24
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    何だろう。 こういう小説を読んだ時の違和感。 決してアイデアが悪いわけではない。文章が下手なわけではない。上手ではないが。 なのに、満足感がない。 ほら、こういうのって面白いでしょう、って見せられてるみたいな。 自分の中でも消化しきれてないのだが、何というか、作者が見えるということなのかなあ。没頭できないというか、共感できないというか。 そういう本。 作者は、弁護士。今は休業中らしいが。 おそらく、相談の中で得られた着想とか、昨今のいろんな、法や権利に関わる問題をタネにして話を膨らませている。 アホくさい権利の無条件の拡大とか、セクハラとか、高邁なご意見の底の、浅ましい人間の意識とか、古い社会の「主婦」だとか、なんとかかんとか。接待麻雀まで絡んでるのは、この人が元プロ雀士だからだったのか。 もっと面白くなったと思うねん。 どの一作でも、もう一年くらい構想練り込んで、もう少し面白いもんにできたと思うねん。 なんかこう、アイデア軽薄にぶちまけて、まあ、大学の文芸サークルくらいの感じか。 読み手が年取ったせいかなあ。ページ閉じるほどの不快感では無いが、満足ができない。

    0
    投稿日: 2024.12.19
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    新川帆立の短編集。リーガルミステリーとあるが、信じてはいけない。読めばわかる(笑) 動物裁判 今のご時世、こんな風になるかも知れないなぁと。皮肉が効いた作品。動物が原告、被告、証言も行い、人間と対等に生きる世界。法律が整えば権利が発生するし、動物達の権利が当たり前になった世界。少しコメディ的な作品かと、軽い気持ちで読んでいたら、後半戦はまるでサイコスリラーの様に全てをぶち壊してしまった。近藤弁護士に共感してしまうと、世界がひっくり返る程のインパクトだ。 (話の進捗からして残ページが明らかにおかしいと思ったんだが・・・)筆者の作品を沢山読んでいる訳ではないが、良い意味で別の次元に達した、そんな印象の作品だ。 自家醸造の女 禁酒法が制定されていた過去がある時代の話。酒は家庭で作るものであり、良い酒を作れる事が当たり前の様に扱われる世界。全く予想もしない世界観でミステリーの要素はないが面白い作品。何か意味が隠されているのなら、それを読み解かずに読了してしまった。僕自身も捻くれていて、プロが作る料理が家庭料理に負ける訳ないでしょと豪語する様な性格だが、今作の主人公には深く共感する。最後のオチが面白い。結局はプロが作ったものこそ美味しいのだ(笑) シレーナの大冒険 冒頭、どういった世界なのか読み解く事が難しかったが、ある程度読み進める事で仮想現実の登場人物と現実世界の人物の物語だと理解できた。不思議な物語だが、切なさも感じる事ができ、面白い作品だった。シレーナの運命がどうなるかは分からないが、きっと復元されて幸せな一生を送るのだろうと思いを馳せて。 健康なままで死んでくれ 企業の働き方改革も行き過ぎるとこうなるのかと。ある意味で極端すぎる現代社会に対して痛烈な皮肉を表現しいる様に思った。タイトルの意味が最後まで理解出来なかったが、終盤の流れでようやく理解出来た。主人公の小物感、臆病な性格については人間的で何処か自分事の様に思えてしまった。少なからず彼の人生は今までもこれからも不幸なままで進んでいくのだろうと予想して悲しい気持ちになった。 最後のyukichi 流行りのウイルスは現在大分落ち着いたがあの数年間が明けなかったらこんな世界線もあったのかも知れない。キャッシュレスの世界とコロナ禍の風評被害を面白くミックスしていて、紙幣を介しての阿鼻叫喚は余りにも馬鹿馬鹿しいが、妙にリアリティも感じてしまった。紙幣を持っている事がこれ程までの不幸な物語を生む。作者の発想力に脱帽してしまった。 接待麻雀士 麻雀賭博についての法律が変わり、認知症予防に効果があるかけ麻雀が合法化される。主人公はそんな世界で接待麻雀士として働く女性。元プロ雀士だが、人間関係が嫌でプロをやめ、現在の立場にいる。麻雀を通して人間模様と主人公の心境を土台に物語は構成されていて、麻雀をそれ程知らなくても楽しめた作品だ。 あえて不幸にする必要のない人物を躊躇なく不幸に突き落とすのは、最初の「動物裁判」を含め、作者の新境地なのか。過去短編にも不幸な人物わ沢山登場しているが、今回救われたのは恐らくシレーナだけであろうと思うと作者がとても冷淡な人に見えてしまった。しかし、それぞれの物語はとても面白く世界観の深い作品ばかりで、「新しい法律」を起点としてとんでもない物語が作られ、とても面白かった。

    7
    投稿日: 2024.12.08
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    いや〜面白い。リーガルSFとの触れ込みだけれど、ショートショートとしても読める。最近のショートショートは“不思議な話”やアイデアに焦点が当てられることが多いけれど、かつての御三家(星新一・筒井康隆・小松左京)の流れをそのまま汲み、社会問題や皮肉も盛り込みながら、現代にアップデートしたような短編集。 6本収録されているが、どれも面白い! 設定は架空の日本、といっても現代の日本と並行世界で、各話「“ある法律”が設定されただけで世界がこんなに変わる」と見せてくれる。 タイトルのレイワが片仮名になっているが、各話では「礼和」「麗和」「冷和」「隷和」と漢字となっており、新しく成立している法律のニュアンスを残しているのも面白い。 受験期、聞いた話で印象に残っているものがある。「学部の難易度は、一般的にミスをしたら人が死にやすい順番」になっているというもの。理系なら医学・薬学・理学、工学部のなかでも建築、文系ならば法学・経済学……。 法律で世の中を変えるのか、世の中が変わったから法律をそれに合わせるのか、小説内にはどちらのパターンも出てくるけれど、大きく世界のあり方を変えたり確定させたり、法律というものの影響力が大きいことを実感する。 礼和四年「動物福祉法」及び「動物虐待の防止等に関する法律」成立は、動物にも人権同等の権利が認められた世界。人権という言葉は効力を失い「命権」なるものが定められている。いきなり訴状から始まるのも面白い。内容は動画配信をしている猫が、アシスタントを務めるボノボからセクハラを受けたというもの。訴えられたボノボはタブレットを使って喋れる、主人公は彼を擁護する弁護士だ。「爬虫類にも移動の自由を!バスに乗せろ!」などと、権利団体が駅前で叫んでいる描写も面白く読んだ。もちろん肉を食べることは禁止されているので、みんな隠れて食べている。 麗和六年「酒税法及び酒類行政関係法令等解釈(通称どぶろく通達)」成立は、自家醸造が認められた世界。主人公の女性は日本酒教室に通っているがうまく作れない。仕方なく友人が作ったものを姑家族のために持っていくが、やたらと気に入られ、同じものを作り続けないといけないハメになってしまう。 零和十年「通貨の単位及び電子決済等に関する法律(通称・電子通貨法)」成立の章は、現金の使用が罪になった世界。しかし電子マネーだけで経済が回っているのは都市部だけで、田舎はまだまだ隠れて現金を使っている。ウラジオストクマフィアや香港金融とつるんで悪さをする世界線も面白かった。筒井さんの『最後の喫煙者』オマージュかな。 新川帆立さんをデビュー以来追いかけているけれど、こんな作品も書けるんだと驚いたものも多かった。最近は漫画にも挑戦しているようで、引き続き応援している。

    1
    投稿日: 2024.11.08
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    流石は弁護士,雀士の帆立さん! 6話の架空法のお話しです。 ファンタジー的な感じで、おんなの国会しか読んでいない私にはこんな作品もあるんだ!って思いました。 皮肉が効いている短編でした^_^

    1
    投稿日: 2024.10.14
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    帆立さん、締切と闘いながら懸命に捻り出したと想像できるような短編集。 かなり突飛な内容のお話ですが、そこは帆立さんですから、きちんと仕上げてあります。この設定でどう落としてくるのか、わくわくしながら読めました。所々、スパイスのように散りばめられた毒(オッサンがオッサンであるだけで汚いと思われるようにな、とか)に失笑しながら(笑) 『自家醸造の女』『健康なまま死んでくれ』の2編がお勧め。

    10
    投稿日: 2024.08.05
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    架空の法律をテーマにした事件のお話。 よくこんなテーマを思いつくなーと感心してしまうほどユニークな法律。 私たちの現在の地球の令和の時代には起きるはずのない事件でも、別の世界線の「冷和」や「隷和」や「麗和」の時代には起こりうる話を面白く覗かせてもらった気分。

    5
    投稿日: 2024.07.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    6篇の短編集。それぞれ架空の法律が設定されているという世界の話。何かあんまり面白くなかった。帯に初のリーガルSF短編集、とあったけど、これはSFなのか?「シレーナの大冒険」と「接待麻雀士」はそれぞれバーチャルの世界や麻雀について詳しくないから、特に面白くなかった。「健康なまま死んでくれ」は現実にもありそうと思った。つーか、出てきたピッキングの作業が今の仕事とかぶるから、余計にそう思うというか、底辺の仕事だなと思いながらやってるからか。気楽で楽しいけど。「動物裁判」が一番面白かったかな。やっぱボノボは賢いよね。大学時代を思い出すなぁ。

    1
    投稿日: 2024.07.04
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    6つの『レイワ』時代のリーガルミステリー!ちょっとゾクッとするような話があったり……でも全編良くできたお話でした!面白かった!

    1
    投稿日: 2024.06.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    パラレルワールドの「レイワ」時代に制定された新たな法律をテーマにした6つの短編集。 1本目の動物裁判が印象的だった。 動物の命も人と同等に尊重する動物福祉法が制定された中で、動物のために裁判を闘う物語。 動物裁判を専門にしている弁護士は、動物の権利を尊重する自分を先進的だと自負しているが…。 結局は無意識に女性を下に見ている、古い人間であったというオチ。 パラレルワールドの話だけれど、多様性を尊重する現代社会でも忘れてはいけない教訓が得られる。

    0
    投稿日: 2024.06.22
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    異なる6つのパラレルワールドの〈れいわ〉に制定された架空の6つの法律をテーマにした短編集。 『酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達(通称:どぶろく通達)』、『健全な麻雀賭博に関する法律(通称:健雀法)』など…荒唐無稽で奇抜な法律が登場して非常に面白かった。 荒唐無稽…とはいうものの、それぞれの法律がインセル、男女差別、バーチャルリアリティ、派遣労働者…等々の日本の社会問題を批判したものになっているのがお見事。 新川さんの作品を読むのは初めてだったのですが、非常に読みやすくて面白かったので、他の作品も読んでみたいです。

    0
    投稿日: 2024.05.30
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    265ページ 1650円 4月11日〜4月13日 よくそんな架空の法律を思いつくなぁと感心しきり。しかも6つの短編集で、それぞれに違う設定だし、毛色も全く違うし。読み始めは、思っていたような話でなくて少し残念に思ったけれど、どんどん引き込まれていった。最後の麻雀の話が、悲しい終わりで辛かった。

    10
    投稿日: 2024.04.13
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    新川帆立さんの新境地!架空の法律から着想を得て、物語が展開していくなんて、面白い視点でした。短編、それぞれがキャラが濃いけど、1番はやっぱ醸造!自分でお酒作るのが当たり前な世界って。面白すぎる。

    0
    投稿日: 2024.04.04
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    倒産続きの彼女や元彼の遺言状から来たので、各ストーリーの連続性がないのがわかるまでちょっと難しくて読みにくく感じてしまった。 何事も行き過ぎる時代だから、もしかしたら動物裁判だったり、自家醸造の女みたいなことにもなりかねないのかもと思ってしまった。でも、そうなる前に女だから主婦になりたいって考え方自体なくなりそうだけどなぁ。

    0
    投稿日: 2024.02.24
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    どの話も新しい感覚で、法律を作ってしまうとはさすが弁護士、と思った。 南極の話は序盤で設定がわかった。 印象が強かったのは最後の賭け麻雀の話で、麻雀のルールを知らないのでプレーは分からないのだが、最後はこうくるか、と思った。後味はあんまり良くない。

    4
    投稿日: 2024.01.14
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    なんかすごいタイトルだなって思ったけど、新川帆立さんの作品なので読んでみた。 いわゆるパラレルワールドのレイワでの法律に基づく短編集。 でもそのうちほんとになりそうなリアル感もあり。動物にも平等があたえられたり、お金が感染源として汚いとされて完全キャッシュレスになってたり、なんか完全にフィクションとして素直には笑えないリアリティ

    0
    投稿日: 2023.12.30
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    昭和だっら、筒井康隆なんかな。 令和の自分には、もう、って感じだな。 四半世紀遅れの世紀末って感じの年だしね。

    0
    投稿日: 2023.12.23
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    その他のレイワにおける新立法の世界。「動物福祉法」と「南極議定書」の話が面白かったです。 そんな立法できないだろうと思いつつも、もしかしたらそんな法律できたら…っていう世界観興味深いです。 それよりも著者のスペックがいつもすごすぎて笑

    0
    投稿日: 2023.12.20
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    “レイワ”の時代の6つの法律にまつわる短編集。 良法なのか悪法なのか?ハッピーエンドかバッドエンドか?どちらにも取れるものばかりでなんとも言えない複雑な気持ちになる話。人の為に法律があるはずだけど、その法律に人が振り回されまくっている。近い将来有り得てしまいそうな怖さがある。

    0
    投稿日: 2023.11.27
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    奇妙だけど絶対に有り得ない!と言えないレベルの法律や世界観に生きるひとたちの短編集 なんとなくどぶろくの話が1番印象深かった

    0
    投稿日: 2023.11.26
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    さまざまなレイワ(令和)の異世界のお話6編。それぞれのレイワで制定された法律。その法律が突飛でコミカルに寄せて軽く読めそうなのかと思いきや、これが結構深かった。読むのに少し時間がかかった。

    0
    投稿日: 2023.11.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新川帆立の短編集。リーガル要素のない作品も多く、そうするとちょっと没個性に感じてしまった。 ・ボノボがネコにちんこを擦り付けた。動物も人と同じように人権を主張する。ネコがボノボを告訴し、弁護する。 ・戦後禁酒になった日本。結果自宅でその家独自の酒が作られた。酒造りが下手な妻が美味い酒を頑張って作る話 ・仮想現実のNPCが現実世界にやってくる。南極サーバーが危機。バックアップを複数取って眠りにつく ・倉庫で働く派遣社員。過労で死んだ同僚の父親が入ってきて、派遣社員リーダーを暗殺。主人公も手口を参考に要介護の自分の母親を暗殺。 ・通貨が無くなりキャッシュレスオンリーとなった日本。佐渡ではまだ通貨が使えるらしく、小銭回収をする主人公。札束を兄貴からもらったり、それで追われたりする。 ・接待麻雀士。接待するも相手がわざと負けてくる。最終的に550万もらい、会社の金庫に入れに行ったところを警察が来る。銀行泥棒の金を持たされてハメられていた。逃げる。おわり

    0
    投稿日: 2023.11.02
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    6話中4話は面白かった。残りの2話はカタカナ多くて全然頭に入ってこなかった。 1話目の動物の話面白い

    0
    投稿日: 2023.10.28
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    なんていうか、トンデモ設定すぎて読んでられなかった…。図書館で期限が来たこともあり2つ目でリタイア。全部読めばまた違う感想なのかもしれないが。はいはい、架空の時代の架空の法律ねーって思うんだけど、その後の展開ありきの法律設定な感じがして(そらそうなんやけど)、全然話に乗り切れない。

    0
    投稿日: 2023.10.23
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    現代の社会問題をパロディ化した物語の筋は面白かった。展開も予想できなかった。ただもっと長くて二転三転しても良いかと思う。

    1
    投稿日: 2023.10.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    設定は面白い。けど、話が面白いと思わなかった。ちょっと無理やり感が強い。もし、こんなレイワでこんな法律があればこんな問題は日常として起こるだろうという事はすごく伝わる。どんな時代が来ても法律ができても人間は変わらない。抜け穴を見つけるし、尊厳を捨てる事はできない。 そのあたりのリアルなところが少しゾッとした。少なくとも今回登場した法律全て現実で起こったら面倒だなぁって。まあでも、現実でも似たような事は起こっているのかもしれない。

    1
    投稿日: 2023.10.16
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    架空のレイワ時代に架空の法律がある世界でのド出来事6編。自家醸造の女は面白かったが、説明が多くて特にドタバタ劇はノリが悪い感じ。

    0
    投稿日: 2023.09.27
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    新川さんの新作なので期待したのですが、、、 新しい領域にチャレンジされた?のかもしれないですが、非常に残念な仕上がりでした。 全く面白くない。。 今回はチャレンジで、面白いものを書こうとしてないのかもしれないですけどね。。

    0
    投稿日: 2023.09.25
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    新川先生の本は、設定が新しかったり、そんなこと思いつくんだ!っていう本が多いけど、こちらはぶっとんでました。。。その中でも現実とリンクしているところが散りばめられていて、、、っていう6話が入っている本。

    6
    投稿日: 2023.09.24
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    空想の話のようだけど、どこか全くあり得ない世界とも言い切れないような感じがした。 風刺的な要素があるような気がして面白かった

    0
    投稿日: 2023.09.21
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    架空の日本で架空の法律が絡んで起きる騒動が語られる短編集。猫から訴えられた猿の裁判に人間の弁護士が乗り出したり、どぶろくが合法になって嫁の嗜みになっていたり、電子決済と感染症が手を取り合った結果現金が悪になっていたりと現行の法律を捻った世界で起こる騒動自体は面白いのだがどうもオチがいまいち。オチの種類も一辺倒ではないんだけどな。社員の健康管理が度を越している中で起きる事件「健康なままで死んでくれ」と接待麻雀が合法化された世界で、相手を勝たせるはずの接待麻雀士が勝たされた理由「接待麻雀士」がまだ好みかなー。ちょっと残念。

    21
    投稿日: 2023.09.15
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    "ついには海外投資家たちが「アンバーシップ・コード」を策定するに至った。" ということをきっかけに、『健康なまま死んでくれ』の世界になったという点、リアルに思えました。 リーガルSFと紹介ありますが、ちがったSFの方が好きだな、とも思いました。

    0
    投稿日: 2023.09.09
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    文章が好き ◯ 作品全体の雰囲気が好き ◯ 内容結末に納得がいった ◯ また読みたい その他 架空の法律が制定されている架空の「レイワ」での物語。 良い意味で後味の悪い物語もあります。 読み終わって、ドキリとする。 塔子はあのあと、どうなるのか。 私は断然塔子を応援するけれどな。

    0
    投稿日: 2023.08.30
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    架空の「レイワ」の時代に、架空の法律が存在したら? 発想が面白いし、ブクログでの評価も良かったので、読んでみた。 が・・・ 発想は面白いのだけれど、イヤミスっぽいところが苦手で、私には合わなかった。 元々苦手な作家さん。 違う手法であれば、面白いかもしれないと思ったけど、6編中どの作品も心に残るものはなく。 ただただ残念・・・

    15
    投稿日: 2023.08.23
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    この著者の本はほとんど読んでいるので、読んでみた。 架空の法律が施行された世界を描いた短編が6編収録されている。 「元彼の遺言書」で話題になった著者であるが、その後もコンスタントに作品が出版されているのは、意外だった。弁護士なのでその知識を生かした作品が書けるのが強みなのかも知れない。 今回は、現在すでにある問題を大げさにして、とうとう法律が制定されたという想定で書かれている。設定がリアルではなく突飛なので、もしこんな法律ができたら、とリアルに考えることができず、特に麻雀の話はルールがわからないので、全くわからなかった。

    0
    投稿日: 2023.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「動物裁判」 「自家醸造の女」 「シレーナの大冒険」 「健康なまま死んでくれ」 「最後のYUKICHI」 「接待麻雀士」 の6作で構成される短編集。ある法律が追加・改変されることにより世界がどのように変化するかを最悪なかたちで表現する。どれもかなり後味悪いが、わたしにとって印象的なのは「健康なまま死んでくれ」。 健康管理をしているアピールのためにほとんど立ち仕事の社員に毎日30分のウォーキングを課すことはナンセンスのようにも思えるが、現代社会ではそのように誰に向かってかアピールするための無駄な作業が増えた気がする。本質的な解決ではないけど第三者が評価しやすいから導入する。誰得なんだろう。

    2
    投稿日: 2023.07.31
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    なかなか難しい本でした(^_^;) 六つの令和、六つの法律により構成されるSF小説ということですが、パラレル?な印象は薄いものの、ブラックな感じところが、クスッとしちゃいました(笑) エンディングがいずれも少し寂しい気分に…

    0
    投稿日: 2023.07.30
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    あり得なくもない、こんな法律が成立したら、な世界で巻き起こるディストピアな6つの物語による短編集。現状のくだらない法律や過剰な労働者保護、動物保護、広がる電子マネーなど、現代、未来への警鐘ともなっているが、しかしなんとも終わり方が、ね。

    2
    投稿日: 2023.07.29
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    架空事案で、モットぶっ飛んだ反逆法理論を期待したが、やや期待外れ。IFで、柿谷美雨さんのような切り込みで現実社会の問題提起をしたらどうだろうか。

    0
    投稿日: 2023.07.20
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    やけに長いタイトルに惹かれた小説だが、中身はというと様々な時代(パラレルワールド)のレイワが描かれている。収められたどの話も一癖二癖あるが少々パンチ力に欠けるか。

    0
    投稿日: 2023.07.14
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    さすが新川帆立さん!色々なシチュエーションがあり、発想が凄いなーと感心 ただ短編よりは長編の方が好みかな。 あっ、でもシリーズの短編は面白いです。

    0
    投稿日: 2023.07.08
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    短編集6篇 パラレルワールドのどこかの令和、近未来のあるかも知れない法律。アイデアが面白かったです。 「接待麻雀士」が良かった。

    0
    投稿日: 2023.07.03
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    短編集は普段あまり読まないのだけど、一つ一つのキレが良かったと思う。架空の法律と絡めていてキレイなフィクション。ありえる話だなぁと感心。

    0
    投稿日: 2023.07.02
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    作者らしい雰囲気が全編に漂っている1冊。でも、これ書きたかったのかなぁと、つい思ってしまいました。接待麻雀にいたっては、麻雀をまったく知らないものとしては、話の内容が半分ぐらいどうでも良いものになってしまって、残念。だからといって、麻雀に興味が湧いたかというと皆無で残念。 2023/5/8読了

    3
    投稿日: 2023.06.29
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    めちゃくちゃな話のようで、現実から半歩ずれただけの世界がちょっと怖い。 短編集なので仕方がないが、どの話もその後が気になって仕方がない。 そのうち続きも書いてくれないかな。

    1
    投稿日: 2023.06.28
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    元弁護士で元プロ雀士という経歴の新川帆立さんの初のリーガルSF短編集である。 SF系はあまり読まないのだが、令和反逆六法とは如何なるものかと気になった。 テンポよくて、発想力が凄い。 未来はどうなるのかわからないのだが、いやいやこんなことあるかも〜なんて考えると痛快さを感じる。 一.動物裁判〜多様化の時代が進み普通に動物連れての裁判があるなんて、「ゴリラ裁判」を思い出してしまった。(内容はまったく違うけど) 二.自家醸造の女〜いつの時代も女性がするの⁇って思ってしまった。それもお酒を家で造るなんて、いや買いましょうよ。 三.シレーナの大冒険〜歩行型人魚の世界観はちょっとぶっ飛び好きて、理解に苦しむ。いや、理解しなくていいの?冒険って考えるべきなん? 四.健康なまま死んでくれ〜これがダントツで気になった。労働者保護法といえばそうだろうが、序盤から以前読んだ潜入アマゾンの本を思い出した。 社会的問題…どこかでありそうでもやもやとしてしまう。うーん、これは重め。でも好きかも。 五.最後のYUKICHI〜今も信じられないくらいの速さで電子決済が進んでいると思う。 住民税の支払いもPayPayで済ませるんだから、小銭はどこへ?って今でも思うから。 六.接待麻雀士〜賭け麻雀に政治家が絡む、いや事件にはならないんですねー。心理戦といったほうがいいのか…。 常識って何だ〜。って思わせてくれる。 反逆だもの 架空六法だもの、ありでいいのかも?

    45
    投稿日: 2023.06.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    令和、とタイトルに入っているように今読むべき本(必読という意味ではなく同時代性的なやつ) 虚構新聞かな?と思うくらいのトンでも設定のようで、ああこれはあの事件あの話題が背景にあるのかな…とにんまりできる風刺作品でした 初手の動物裁判が先日読んだゴリラ裁判と重なり、内容もアプローチも全然違うけれど見方を変えれば?と楽しめました。読書ってこういうことあるから楽しいよね、って。

    0
    投稿日: 2023.06.17
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    やっぱり新川帆立、タダモノじゃない。 パラレルレイワストーリー集とでも言おうか、様々な次元のレイワを描きつつも核心はしっかりと「今」にロックオンされている。 元弁護士、プロ雀士という肩書もいかんなく発揮。 次のレイワはどんな世界?とページをめくる手が止まらない。 2023.2

    35
    投稿日: 2023.06.17
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    令和反逆六法 6つの短編集 動物愛護法がより強力になり、人間がより弱者になった世界 より美味しいお酒を作れる嫁が良い嫁という、一風変わった世界 キャッシュレスが推進され、現金や貨幣を持つことが悪いこととみなされる社会 著者が弁護士という職業柄でしょうか、法律の解釈を絡めた世界観がリアルにありそうで怖いなと感じます。

    1
    投稿日: 2023.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「動物裁判」★★★ 「自家醸造の女」★★★ 「シレーナの大冒険」★★★ 「健康なまま死んでくれ」★★★ 「最後のYUKICHI」★★★★ 「接待麻雀士」★★★

    0
    投稿日: 2023.05.30
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    新川さんの作品は読みつくしている私。 こちらも例にもれず、きちんと読みました。 私としては初の新川さんの短編集。 正直にめちゃくちゃ面白い!というのはなかったのですが、 発想がスゴイなと感心しまくりでした。 未来に出てきそうな、今現在で叫ばれている色んなことを行き過ぎた感じで発展させた物語たち。 だからか、すーっと入ってこなくて読むのに時間がかかりました。 また違う短編集も出れば読みたいです。

    0
    投稿日: 2023.05.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もしもこんな法律ができたら何が起こる?を形にしたブラック短編6篇。(帯によると「リーガルSF」なる新境地らしい。) ・イヤミス!と思った編 「動物裁判」 ボノボ=平和的というイメージを覆すオチ。これって完全犯罪じゃない?何でも分かった”つもり”ってのが一番怖いよねーというか、彼女に新しい恋人ができたら、奴はまた手を回して駄目にしてしまいそう。スマホに聞いたらボノボの寿命40年くらいあるらしいので、割と悪質な守護霊というか呪縛霊に憑かれた感が拭えなくてそこもイヤミス。 ・切ないなぁと思った編 「健康なまま死んでくれ」。 身も蓋もない本音タイトルと、善意に押されて制定された法律がおかしな運用されちゃう悲哀が切ない。(たぶん法律作る方もわざと抜け穴開けてあるんだろうね)。ギスギスした社内ヒエラルキーも、取り繕うことしか頭にない企業も、終わりの見えない介護生活も、聞いたことある話ばっかで辛い。「そろそろきみも自由になっていいんじゃないか」って台詞の意味が明かされるラストであちゃーと思ったけど、彼に中止する選択肢はないんだろうな、と思えてそれも切ない。 <総評> 虚実織り交ぜて「こんな法律できるかもね??」なレイワ世界を描いた所が面白かった。読まないと意味の分からない装丁も読んだ後だとこれはコレだな、と分かる所が面白い。(ヤマボンなんかまんまじゃんかと心配になるくらい)。 反面、仮想世界の消失とか一番いい酒のオチとか、他所で読んだことのある話だな、と思わせる所がちょいちょいあった。もちろん誰も読んだことのない驚きを見せてくれ!とか大層なことは言わないけど、短編だしエッセンスを薄めて借りてきた感が頭によぎってちょっともったいなかった気もする。この作者は短~中編じゃなくて長編でミチミチに書きたいことを詰め込んだ方が活きるのかもしれない、と思った1作だった。

    0
    投稿日: 2023.05.21
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    パラレルワールドの令和の世界における架空の法律に翻弄される人々を描いた6編の短編集。SF風味をエッセンスとして効かせながら、著者の主戦場であるミステリーを成立させており、特殊設定ミステリーとして成立していた。現代社会の風刺的要素も散りばめられており、星新一作品のような読み味もあってサクサクと楽しく読み切れた。

    1
    投稿日: 2023.05.17
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    架空設定とはいえ、未来はひょっとしたらこの短編のような法律でどれかは実現しているかも?と思ったりしました。 特に健康のまま死んでくれと接待麻雀士はリアルさを感じてしまいました。今までのリーガルミステリとは一味違う内容でした。

    0
    投稿日: 2023.05.15
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    1.こういう結末はちょっとな~ 2.いいです 3.これもいい 4.テーマが重い 5.よくわからん 6.これが一番好き

    0
    投稿日: 2023.05.15
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    筒井康隆を彷彿させるような雰囲気に新川さんらしい法律の要素が加わった、SF、ミステリー、風刺、推理…盛り沢山な短編集でした。 「倒産続きの彼女」の時にも思いましたが、この作家さんは、何かの思いや現状に捕らわれた登場人物が、それらから解放されていく様を描くのがとても上手いです。

    12
    投稿日: 2023.05.13
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    リーガルSF?! あいかわらず目の付け所がいいな〜 なんか楽しくなっちゃうかんね よくある法律のなにこれ?って間の抜けた部分をめちゃくちゃに膨らましたような架空の法律がある世界での短編が六法 どれもなんか不思議な感じで話が進み 最後ちょっぴりブラックでなにか教訓めいている まさに星新一先生を彷彿とさせ星新一先生大好きな私としては面白くないわけがない! ってかあれ?もしかして帆立さんも星新一先生好きなのかな? だとしたらもうこれは同志じゃん! 帆立ちゃんひまちゃんの仲じゃん!(怖い) それにしても帆立ちゃんの成長曲線が凄い 着眼点も凄いが、文章自体もすごく洗練されてきたように感じます どこがどうって聞かれちゃうとうまく説明できないんだが、なんていうか無駄がなくなってきたな〜なんて思うんですよね 次は何?リーガル時代小説とか書いちゃう? 帆立ちゃんの今後がますます楽しみです

    51
    投稿日: 2023.05.13
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    架空の日本や世界のパラレルワールドのような世界での、トンデモ法律によって浮かび上がる、法律に基づいた正しい社会でのお話し6話。どれも、ブラックでシュール、一つ間違うと本当にありそうな物語もあって恐ろしい。

    0
    投稿日: 2023.05.06
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    Kindleで読んだ。 家庭醸造が奨励される麗和6年。求められるがまま造酒に励む女たちが、苦悩の末、男たちに隠れて編み出した「秘策」とは…。架空の法律をめぐる、仕掛けだらけのリーガルSF短編集。 初読みの作家さん。 初っ端から動物が動物を訴えるという…現代とは異なる常識の世界。 SF好きだわー! どれか一つくらい未来で起こりうるかもね。 ちょっと後味悪い話が多めで好みだった。

    0
    投稿日: 2023.04.30
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    帆立という名前を覚えている。新聞の書評欄のインタビュー?に出てた。 でも、読めねー。入ってこない。オムニバスなので2話ほど読みかけたが、どちらも続かんかった。

    0
    投稿日: 2023.04.29
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    ※ 架空の法令にちなんだ六話の物語 1.動物裁判 2.自家醸造の女 3.シレーナの大冒険 4.健康なまま死んでくれ 5.最後のYUKICHI 6.接待麻雀士 個人的には、皮肉が利いていて、 でも物悲しさや侘しさとやりきれない感が 残った4.が好みでした。 令和を原点にした世の中の社会風刺と 先で起こり得るかもしれない架空の物語。

    9
    投稿日: 2023.04.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    凄い。SFだった。法律のSFという新しい小説のように感じた。法律の知識はもちろん、他のいろいろな知識、調査がなければこんなの書けない。 第一編動物裁判の弁護士は、それほど悪いことはしていないと思うが、可哀想。 第二編自家醸造の女は、日本より男尊女卑が根強いと書かれていた韓国のフェミニズム小説を思い出した。 第三編シレーナの大冒険は、小説「三体」に出てきたゲームを思い出した。マトリックスや攻殻機動隊2045にも似ているが、南極だったり、PとVが結婚するという設定は作者ならでは。その発想に驚愕。 第四編健康なまま死んでくれは、GoogleマップでAmazon倉庫の口コミに書いてある通りでリアリティがあった。 第五編最後のYUKICHIはちょっとコミカルだが浅い感じ。 第六編接待麻雀士の主人公塔子は、このあとどうなるのか、復讐できるのか、非常に気になる。

    1
    投稿日: 2023.04.26
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    帆立さんの新刊。短編集。 いつもとテイストは違ったけど、これはこれで楽しめた。 そ、その先どうなった!?って、ラストが結構どれもモヤっとする。 ワタシ的には「自家醸造の女」が一番好き。結局そうだよね、と納得の着地。 架空六法なので第2弾もありそう。

    4
    投稿日: 2023.04.22
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    七冊目の新川帆立さん。 今回は完全な短編集。 でも・・・・なんだ! なんという、長い題名の本だ! まったく・・・・ 架空六法なので、六話ある。 先ずは“動物裁判” 原告の猫と、被告のチンパンジー。でも動物愛護法は、その他のレイワ時代では動物福祉法に変わる。 とにかく酒税法も変わり、家庭では主婦がお酒を作る!できることを良しとするなんて。・・・・私は作りません!!と宣言したい。 麻雀賭博が健全な法に改正されることもまったく・・・・・だ。 架空六法、とは帆立さんも変わった題材を思いついたと思う。 今までの帆立さんの本の中で、私は「競争の番人」が一番いいと思う。続編があり、二冊とも楽しく読めた。 あの本は三冊目を期待したい。 2023、4、21 読了

    38
    投稿日: 2023.04.21
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    動物裁判と自家醸造の女が面白かった。 架空の法律にまつわる短編だったけれど、もしもこんな法律があったら怖いなと思った。 最初の2つの話を読んだ後は星4つと思ったけれど、他の話は自分に知識がなくて難しかったので星3つにした。

    1
    投稿日: 2023.04.21
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    新しい法律ができるとそれが基準となり徐々に解釈が変化しそれが当たり前になる。描かれてる法律が成立したらどうなるんだろう?

    1
    投稿日: 2023.04.20
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    ひとつの法律が成立するだけで、いつのまにか社会は「健全に」いっぺんする。90年代の終わりに派遣法が成立して格差拡大が「当たり前」になった。10年代に秘密保護法・共謀法が成立して、社会の奥で何が行われているか見えなくなった(例えば宇宙軍拡)。本書とは関係ないけど、私はそう思っている。 閑話休題 礼和四年「動物福祉法」及び「動物虐待の防止等に関する法律」成立 麗和六年「酒税法及び酒類行政関係法令等解釈(通称どぶろく通達)」成立 冷和二十五年「南極条約の取り扱いに関する議定書(通称・南極議定書)」成立 隷和五年「労働者保護法」あるいは「アンバーシップ・コード」成立 零和十年「通貨の単位及び電子決済等に関する法律(通称・電子通貨法)」成立 例和三年「健全な麻雀賭博に関する法律(通称・健雀法)」成立 という法律が成立したパラレルワールドの日本を描いた短編集である。 作者は元弁護士なので、1話目での猫の山本ココアを「原告」とする訴状なんてリアルそのもの。仮定の世界なので、どちらかというとSF的なお話が多いし、それがとても面白いのだから、作者のフィールドはミステリだけではないことを示したという意味では大きな曲がり角の作品になったのかもしれない。(ただ、最後のプロ雀士が出てくる話だけは、作者が元雀士だった経歴を活かしているのだろうけど、専門用語が多すぎてついていけなかった) その中で殺人事件も起きて1番ミステリな話になっているのは、4話目の「健康なままで死んでくれ」。労働法をテーマにした話は、ほとんど聞かないので珍しかった。私はボランティアで労働相談をしている。なんか聞いたような話がたくさん出てきて、(嫌になった)興味深かった。 はっきり言って、この隷和五年「労働者保護法」は労働者保護に全然なっていない。そういえば、現状の平成27年改正労働者派遣法も、派遣労働者は3年以上働いたら正社員待遇にする事になったはず。これによって派遣社員に正社員の道が開かれたわけではなく、3年ごとに契約を打ち切る方向に企業は舵を切った。法改正にはたいてい建前の裏に本音が隠されている。隷和の過労死を防止するための法律は、労働者にリストバンドを強要し、日常の全てを管理させる。結果、労働者は以前よりも疲れるようになるけど、「会社の外で」「突然死」するのならば会社に責任はないからスルーされる。あ、そうそう某国でも「働き方改革」というやり方で残業削減したけど「成果」は同等のものが求められるから、社員は「工夫して」成果を出している人たちがたくさんいるということも聞いた。どの国とは言いませんが。 あ、読み直すと、現実と本書の感想をごちゃ混ぜにして書いてますよね。ごめんなさい。 でも、それこそが、この本の感想なのです。

    86
    投稿日: 2023.04.16
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    新時代の新しい法律と、それに振り回される人々の、ナンセンスストーリー。 とりあえずこれらの法律が現実にならないことを切に願う。

    19
    投稿日: 2023.04.15
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    やたらと長い題名に何の話とも分からずに読んでみたが、現実の地球でない謂わば今流行りのマルチバースで起こるストーリーであった、まるで一昔前の星新一によるショートショートのような六編の短編で、この著者に期待しているものではなかった、出来ればこれまで登場させたキャラクター達の続編が欲しいものだ、それともこの著者は飽きやすく同じ物を書くのが嫌なのだろうか。

    4
    投稿日: 2023.04.09
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    日本の法律が変わるとこんな風になるというのが根底にあるテーマだが、それだけではなく、変わったことによって人々がどう動くかまでしっかり書かれていて面白かった。 特に過労死を防ぐために制定された労働者保護法。この法律のせいで企業は度を超えた健康管理を従業員に強いてしまう。そして金銭に困る従業員も拒否できない。表面上は「保護」なんて良い言葉に聞こえるが、実際は保護どころか虐待?ぐらいに思えてくる。恐ろしいね。 接待麻雀が合法化された世の中というのも、面白い。わざと負けることが仕事の接待麻雀士。しかし、負けたいのに相手が負けさせてくれない状況に陥ったらどうなるのか?これは全く真意が分からず最後は唖然とした。ああ、でも言われてみると対局中にもサインは出されていたんだね。 ひとつのことに突っ走るのは悪いことではないし、主人公も別に嫌いではないのでこの展開はちょっと可哀想だったなぁ。

    2
    投稿日: 2023.04.08
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    新たな法律が制定された日本の架空の時代のリーガルブラックな短編集。 今の日本ではありえない法律だけど遠くもない未来に出来ても不思議ではない、 現実になりそうなならなさそうな微妙なラインの法律っていうのが面白いし怖かった。 帆立さんだからこその着眼点だと思うし凄いなぁ。

    1
    投稿日: 2023.04.03
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    これは楽しい!鋭角に切り込む社会風刺が最高 #令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法 ■きっと読みたくなるレビュー おもろい! 新川先生のユーモラスなセンスと破天荒な発想力が爆発した作品。 昨今、社会問題になった事案への皮肉がたっぷり仕込まれていて、読んでいてニヤニヤが止まりません。さすがは弁護士先生だけあって、法律や裁判についても書き込みが深く、リアルな表現が最高。 どの短編もそのまま「世にも奇妙な物語」あたりでドラマ化されてもおかしくないほど完成度が高い。 最後まで★4か5のどちらにするか悩んだんですが、若干ごちゃついている感もあったので、少し厳しめにさせてもらいました。しかし作品全体のアイデアやエンタメ要素としては★5満点です。 ○動物裁判【おすすめ!】 動物が文字でコミュニケーションがとれる世界で行われる動物裁判。 多様性や差別の問題を切り口に、トンデモな舞台設定が面白すぎる。 こんなに馬鹿馬鹿しくも真剣に社会問題に切り込む社会派小説はないですね。そういえば『ゴリラ裁判の日』を読まなきゃ。 ○自家醸造の女 かつて禁酒法時代があった世界における、自家製日本酒にまつわる物語。 姻族との人間関係を風刺しつつも、自分都合でしか考えない主人公の愚痴や不満が共感できる。 ○シレーナの大冒険 南極大陸の条約にまつわる物語。 あまりにも斬新な発想力で禿げそう。たぶん長編にしたらもっと面白くなったと思うんだけどな~ ○健康なまま死んでくれ 【おすすめ!】 労働環境について過剰に管理しなければならない労働法が制定された世界での物語。 社会問題性や登場キャラの設定や関係性が素晴らしく完成度が高い。 数年後あたりに、こんな社会が現実化するんじゃね?と思えるほどリアルで怖い。ぜひ映像化で見たくなる作品ですね。 ○最後のYUKICHI 電子決済が主流になり、現金の使用が禁じられた世界での物語。 筒井康隆先生の『最後の喫煙者』のオマージュですね。世にも奇妙な物語でもドラマ化されてました。 本作の魅力は、圧倒的な滅茶苦茶ぶりですね。最後までやりすぎ感が最高でした。 ○接待麻雀士 【おすすめ!】 賭け麻雀が合法化された世界で、接待麻雀が繰り広げられる物語。 新川先生は元プロ雀士でもありますよね。 作家、東大卒、弁護士、海外生まれで海外在住、元プロ雀士って、人間何回目でしょうか。まだ30代前半でしかも美人ですよ。はー凄すぎて、なんも言えねぇ 本作は例の政治家賭け麻雀問題をフックに、こんな鋭角な角度で物語をしたためるなんざ、やり過ぎで最高です。 アイデア一発と思いきや、展開もミステリーとしても凝っていて出来もよく、主人公が生き抜いていく上での葛藤も良く描けていて素晴らしい作品です。 ■ぜっさん推しポイント 読んでいて楽しい!これに尽きる。 ミステリーは大好きなんですが、重厚感たっぷりの本格や社会派を読み続けていると疲れちゃうこともあるんです。しかしながら、この作品は突飛な発想力と強烈なエンタメ力で、私のもやもやを吹き飛ばしてくれました。 先生のこれからの作品にも期待しちゃいます!

    82
    投稿日: 2023.04.02
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    レイワのパラレルワールドでの架空六法 …なんだけど実際に有り得そうでこわい。後味の悪いものもあり。政治家の皆さん、ちゃんと国民のことしっかり把握して法案作ってくださいよと心から願う。

    0
    投稿日: 2023.03.30
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    剣持麗子シリーズとは違って 完全なフィクション。 好きな話もちょっと嫌悪感のある話もあるけど、 大方面白い。 こんな世界を妄想、設定するの、スゴイ。

    5
    投稿日: 2023.03.27
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    ププッとおもわず吹き出してしまった。どれもありうる結末。なるほど、健全な反逆だけど、そんな世の中にしちゃいけないよ。

    0
    投稿日: 2023.03.27
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    一度読んでも理解しにくいこの本のタイトル。 官公庁の発行する文章はやたらと長い。法令の名称もまた然り。なのでなんか取っつきにくいリーガルモノなのかな?と尻込みしがち。 でも読みだすとそれは杞憂。タイトルの意味も、あーナルホド!となる。 本の内容を端的に説明すべく、全く無駄のない文言で作れたタイトルであると納得する。 体裁は夫々独立した内容の短篇集。テーマは動物愛護、酒造、VRと領土、労働問題、電子通貨、麻雀賭博。 舞台は日本、たはだし時代はレイワ。年号の読みはレイワだが、礼和だったり、麗和だったりと、ようは各ストーリーの設定がある種パラレルワールドの設定。 どの作品にも、現実には無い法令なのだが、日本の国民性故、ちょっと間違えたら、さもありなん的な法令が制定された世界でのお話だ。 いずれもウイットに富んだ切れ味鋭いオチが待っている。

    11
    投稿日: 2023.03.26
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    架空の法律があったとしたらの短編集。「健康なまま死んでくれ」があの企業を思い起こさせる。一番あるかもなぁと思った。

    0
    投稿日: 2023.03.26
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    新川帆立氏は大ファンで新刊は必ず読む。 これは初の短編集とのことで期待したのだがも一つな感があり残念。 SFはウソ話でありその大ウソに理屈が付いてて納得させられるから面白いのであって 設定が凝ってても納得できる理由付けがほとんど無いこの作品集はワシとしてはバツ。 冒頭の動物裁判の話だけはかろうじて納得できるしオチも面白かったが後はねぇ。 接待麻雀の話はただの麻雀小説としては面白かった。あと現金が忌み嫌われる話はオチが往年の筒井康隆氏っぽくって良かった。多分オマージュなのだろう。 バーチャル空間の話はありきたりな設定でわざわざ氏が書く必要があったのか疑問。 あ、Amazon倉庫労働者の話はわりと良かったな。 あれ、振り返ってみたら半分くらい好きだぞ。 でも全体としての印象が悪いのはやっぱり氏の長編が好きだからなのだろう。

    3
    投稿日: 2023.03.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    架空法律のパラレルレイワ、人間と同様な 動物保護が法律化されたり、禁酒法のため 過程でお酒を造るのが当たり前になったり、 バーチャルワールドが発展しすぎて 行きついた先や過労死撲滅のために作られた 法律がさらに人々を苦しめり、爆発的な 感染症影響で電子決済が大普及し逆に通貨が 悪となった話や、認知症予防のために 賭け麻雀を合法とする「健雀法」が制定され 賄賂代わりに利用される接待麻雀が 行われる等々・・・よくもまぁこんなに ぶっ飛んだ話を架空法律何かも盛り込んで 作ったり出来るもんだwその発想がすごい。 どの話も結末がモヤモヤとするものの 新川さんの想像力や引き出しの多さと ぶっ飛び具合に驚いた1冊でした。 個人的には「自家醸造の女」の結末が あぁ~やっぱりそうなるよねって共感したw

    4
    投稿日: 2023.03.22
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    デビュー以来引っ張りだこの新川さん、初の短編集。架空の現代を舞台に新たな法律が制定された世界観で巻き起こる事件をブラックに描く。驚いたのがSFのセンス。「シレーナの大冒険」のハードSF的作品から、「健康なまま死んでくれ」のような星新一よりのブラック作品まで。白眉は「接待麻雀士」彼女の能力をいかんなく発揮した麻雀小説。でありながら1人の女性をハードボイルド調に読ませる。マイベストは「最後のYUKICHI」バカ騒ぎSFで、もうこれ筒井康隆先生じゃん、と言わしめる爽快さがそこにはあった。 世にも奇妙な物語で映像化出来そうなので、いっそ全部、新川帆立作品! で希望。

    5
    投稿日: 2023.03.20
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    リーガルSF短編集。ってなんだそれは、と思いました。パラレルワールドな「レイワ」の時代を舞台に描かれる、架空の法律をテーマにした物語です。もしかしたらありえたのかもしれない、のだけれど。こんな変な法律があったらたまらない気持ちもあるかも。ブラックで痛快な作品です。 お気に入りは「健康なまま死んでくれ」。過労死防止のための法律が制定された世界の物語。というといいじゃないか、と思ってしまうのですが。結局は建前だけなんじゃないか、ってのは現実と変わらないのですよね。その中で起こった死亡事件の顛末は実にブラックなのですが。現実離れしていなくって怖いかもしれません。 「動物裁判」は、動物にも権利が認められた世界の物語。ただユーモラスな物語だと思っていたら、かなりブラックでした。いやでもこういうの好きだわ。

    2
    投稿日: 2023.03.16
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    実際の法律を元に架空の法律を絡ませたSF短編集。 どれも架空だけどリアルで、こんな世界観もアリなんじゃないかと思わせる話ばかりでした。 お気に入りは「最後のYUKICHI」 現金が無くなる世界で、現金を持つことが悪とされる世界観がありそうな感じが一番しました。

    8
    投稿日: 2023.03.15
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    現在の社会で大なり小なり問題となっている事柄について、二項対立のマイノリティ側を極限に飛ばしたような世界観の短編であった。 架空の世界観の作り方は面白かった。 しかし、純粋にミステリーを楽しみたい人にはやや中弛みに感じるような描写が多いように思えた。 ミステリーの要素だけに着眼点を絞れば、なるほど面白いと思える。 しかし全体で見た時には大きな満足感は得られなかった。 文庫本が出た時に読んでみるのがちょうど良いのかなと思う。

    4
    投稿日: 2023.03.12
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    今までの作品とは少し趣の異なる架空世界のリーガルブラック短編集。少し終わり方に不満あるものもあるにはあるが、舞台設定とそれにあわせたワードセンスはやはり光る。「動物裁判」「健康なまま死んでくれ」「接待麻雀士」は面白かった。著者自身元プロ雀士だっただけあり描写は的確。ありあまる才能の片鱗を法律以外にも発揮した作品。

    2
    投稿日: 2023.03.11
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    1話目の初めからぶっ飛んでいて、なんじゃこりゃ? という感じですが、1話目が終わる頃には、なるほどそういうことですかと納得。SF仕立ての中に現代への警鐘がチラリ。

    0
    投稿日: 2023.03.02