チートなし！（ただし強くないとは言ってない） キラーパンサー？の雪白がなんせ可愛い。 オレツエー系に飽きた人には味変としてアリ。主人公が努力して生き延びたり、魔法よりも物理剣で倒したり権力に逆らえないという感じで、リアル寄りの世界。

魔法やスキルのある異世界に召喚される、というアルファポリスやなろう作品によくあるタイプ。 主人公は召喚される際、授かった異能力を奪われてしまい、元々人間に絶望していた事も相まって誰もいない雪山か砂漠へ行く事を望む。そしてそこで大きな魔物と出会い…というあらすじ。 設定自体はよくある異世界召喚物だか、そう思わせないほどに世界観の表現が上手。あまり台詞を使わずにキャラクターと背景をきっちり描いて、コマ全体・ページ全体で表現するという描き方であり、これが作風とマッチしている。 画力も高い。綺麗な画風ではないものの、荒々しくも描き込み量の多いリアルなタッチであり、物語のシビアな舞台を引き立てている。 物語も静かで淡々としていながらもどこか穏やかで、ちょっと表現しにくいが魅力的なものに仕上がっている。 試し読みして気になったら是非買ってほしい。こういう雰囲気の異世界召喚物ってかなり珍しいんじゃないかな。