「史上最強クラスの賢者があれこれする」という、なろう作品ではかなりよくあるタイプの作品。 ただよくあるタイプとは言っても、キャラクターデザインや設定、画力に戦闘描写等、評価点は少なくない。ストーリーもコミカルな描写・笑いが程度に入れられてあり、緩急やメリハリを付けている。 しかし欠点がそれ以上に多い。全体的に「口元や表情を僅かに変えただけのコマの流用」が非常に多く、結構目に付きやすい。コマ割りやアングルの描き分けに乏しく、似たような構図が多いのも気になるところ。 また、物語の展開や会話のテンポが悪く、進行が遅い・冗長で間延びしているという印象を禁じ得ない。もっと上手くまとめたら読みやすいのに、と思える箇所が数えきれないほどあった。 何より問題なのが、本作もまた相変わらずの異世界・最強・賢者物である事。原作者の進行諸島氏はこのタイプ以外の書き方を知らないのか、キャラと設定が少々違うだけで「全部同じじゃないですか！」状態。 進行諸島氏の作品は転生異世界最強賢者召喚の内3つ以上が必ず当てはまるワンパターンな内容であり、その作風・ノリも悪い意味での「なろう」である。このなろうのノリが好きで好きで仕方がないという人以外は読むものではない。

おまけのSS……イリス、まさかそこまで……！ 群れてこなかった故の無知だろうから仕方ないのかˊᵕˋ ;