Reader Store
ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] マインドフル・リスニング
ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] マインドフル・リスニング
ハーバード・ビジネス・レビュー編集部、DIAMONDハーバードビジネスレビュー編集部/ダイヤモンド社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

7件)
4.3
2
5
0
0
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     相手を見て、うなずいて、反復する。これが良い聞き方とされているが、「適切な提案をする」というのも良い聞き手に必要な要素だという。確かに意見を求めるために話をしているのに意見が返ってこなければ、果たして自分の話を聞いていたのか、と思われてしまう。つまり提案をすることが問題なのではなく、提案の仕方に問題があったということになる。また、相手の意見を変えるためにも、まず相手の話を聞くことが重要であるとの例が示されていた。ある部族の風習に罪の代償として相手に娘を差し出すというものがあったが、丁寧に話を聞くことで、実は娘は帰ってきたり、それを強いる側の当事者も実は不満に思っていること、そして宗教的には実は禁止されていることなどが判明した。その結果、賠償金での解決をしても良いことになったという。これを直接的にビジネスに活用するのは難しいかもしれないが、話を聞くことから始まることを示す好例である。  ヒーリング・リーダーとなってしまった場合の対処についても触れている。ヒーリング・リーダーとは同僚からよく相談されるような人のことで、職場の潤滑油となるため重要である。しかし、自分自身の仕事に同僚の相談がプラスされ、しかも組織の役職と定められていることはほとんどないため評価されることもない。そのため過大なストレスに晒されてしまうことになる。そうなってしまった場合にどうすればよいか、ということである。実は単純で「ノー」といえばよいのである。つまり相談に乗りすぎることで相手の成長の機会を奪っていると考えるのである。そうすることで罪悪感も薄れ、自身のことに集中できるようになる。が、それでもだめなら職場を変えるのも正しい選択となる。  聞くことの重要性が説かれるようになって久しいが、効果的な聞き方を学ぶ機会は少ない。話を聞くことは重要であるが、ヒーリング・リーダーの例から分かる通り、話を聞きすぎるのも良くない。この論文集でどう聞けばよいのか、についての示唆を得ることができた。

    0
    投稿日: 2022.10.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いかに自分中心の聞き方から脱却し、相手を思ったアクティブリスニングへ変化させるかがキー。 リーダーとしてのリスニングも書かれていてためになります。

    0
    投稿日: 2022.07.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    短時間で読め、具体的な取り組み方法の記載があり、面白かった。 仕事がら話を聞くことについては人並みにはできていると思っていた。しかし、まだ私自身の聞く力についてはまだまだ不十分だという認識であり、聞く力の向上のために勉強をしたいなと思っていた。そんな中、とある動画をみて面白そうと思い、さっそく購入。 これからどうすればいいかについて具体的に書かれてあり、自分がこれから何をすればいいのかが分かりやすかった。聞く力を向上させるには、筋力向上のために筋トレをするのと同じで、聞く力をトレーニングし鍛える必要があることも知ることができた。 残念なのは、私自身の本を読む力が不足している様子で、もう1度読み直して復習する必要があると感じている。

    0
    投稿日: 2021.11.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] 先日の『自信』に引き続きの2冊目。 ほかにも読みたい本があるが自分の課題認識の高い「聞く力」「聴く力」というところの「マインドフル・リスニング」ということで読みました。  (以前2013年に阿川佐和子さんの『聞く力』も読んでいて、今ブクログレビュー読み返したら、『相手の状況とか状態とか思いを馳せて、相手を思いやって聞けてないなぁ。甚だ反省。変われるのは自分のみ。この本を定期的なスパイスとして、聞ける人間に少しずつでも成長していかねばと。反省。』と記載あり。。 改めて再度、阿川さんの本も読みなおさねば…。)    ということで、聞く力に課題認識を持っていながら、やっぱり聴こうとしていない、ということなんだと反省しつつ(というか反省していないというのか)今回も二度読みしてまして、さすがEIシリーズだなと思いながら、線を引き引き付箋はりはりで読み込んでいきました。  自分としては読んだ瞬間は身になっているつもりなんだけれど、やはり、「つもり」なんだろうな、と。 とにかく反省し、勉強して、チャレンジして、また至らなかったら失敗して、勉強して、の繰り返しでしか人間は成長できないものね、と思い返します。    本書の内容としては、まさにEIシリーズということで、(実際金額は高いですけれど)平易な文章で実践的なアドバイスでボリュームも少なくて、何か課題にぶつかったときに立ち返っても一日で読み切れる、という印象です。   僕としては定期的に振り返りたい、手元に置いておきたい、ということで、今後もEIシリーズは増やしていきたいなと思っております。 付箋はったところ全部引用する訳ではありませんが、以下抜粋です。 =========== P4  相手の「肯定的意図」に注意を向けて、きく。 これは、本書に収録された諸論文に共通する姿勢と言える。 それは、相手は何らかの肯定的な意図をもって言ったという前提に立って、発言の意図や背景文脈を理解しようとする姿勢だ。 仮に相手の発言がこちらへの反論であったり、理解不能な内容だったりしたとしても、だ。 人なら誰しも自分に良かれと思って行動している。自分も、自分と相入れないの人もその点では同じ、という前提に立ってきく。「マインドフル・リスニング」とは、相手の肯定的意図を信じてきくことに他ならない。  相手の肯定的意図を前提にきく場合でも、相手の意図や背景文脈に共感できる場合と、共感が難しい場合がある。 難しい場合とは、価値観があわないケースだ。その場合は、いったん自分の物の見方を脇に置き、相手の視点で相手が見たことや感じたことを、自分の頭の中で再生できるようにして、きく。相手に共感できる場合を「聞く」とするなら、共感が難しい場合の方は「聴く」という字がふさわしい。 P82  人の話を聞くとは、注意を払うということである。話を聞くとは、いったん自らの関心事から離れて、より多くを知ろうと思うこと、そして、他人の関心事がどんなものかに思いをいたすことである。単に言葉を聞くだけでなく、潜在的なニーズや見解に注意を払うことなのだ。  このことから、人がなぜ、なかなか優れた聞き手になれないのかもわかる。私たちは、聞く側に回ると、自分のアイディアや、それがなぜ重要なのかを語れなくなるのが不安なのだ。聞いているだけでは、自分の信念を放棄しているかのように思えてしまうのである。  だが、もっと自分を信頼したほうがいい。 そして、相手も信頼しよう。 P94  フィードバックの提供(たとえ肯定的なものでも)がしばしば逆効果に働く理由の一つは、「監督して判断を下すのは、上司だ」ということを示唆するからだ。それによって、部下はストレスを感じて防御的になる場合があり、そうなれば他者の視点を受け入れにくくなる。  たとえば、部下は否定的な評価への対処として、評価者や評価そのものを重要ではないと見なすかもしれない。自尊心を回復すべく、評価を下した人物を避ける形で人脈を再編することさえある。言い換えれば、評価者への態度を頑なにすることで、自己を守ろうとするのだ。  そこで私たちは、もっとさりげない介入、つまり質問をしたり話を聞いたりすることで、この問題を防げないかを検証したいと考えた。  フィードバックとは、部下に「あなたは変わらなければならない」と伝えることだ。しかし、部下の話に耳を傾けて問いかければ、彼ら自身に「変わりたい」と思わせることができるかもしれない。最近の論文で我々は、質の高い傾聴――注意深く、共感しながら、判断をせずに聞くことが、話し手の感情と態度を前向きにさせる、ということを一貫して実証している。 P129  きみはこれからの人生で、上司や、同僚や、友人と出会う。そのなかにはジョーイのような人もいれば、ビッキーのような人もいる。だから、何か言われるたびに動揺して心のバランスを失うことがないよう、二通りの反応に慣れておくべきだ。人がきみに何を言うかはコントロールできないが、きみがそれをどう受け止め、どう対応するかはコントロールできる。 P131  この声は、いまこの瞬間に、私にとって有用か。その声を聞いて成長に必要なモチベーションが上がるなら耳を傾け、そうでないなら聞く必要はない。  批判の声にさらされた時、そこに含まれる有益な部分は受け止めつつ、破壊的効果の部分は無視するという能力は、とても役に立つスキルだ。受け止めた部分は、きっと別の場面で役に立つだろう。  目指すべきは、異なる声を柔軟に聞き分けるということである。身の回りにも、頭のなかにも、多様な声を届けてくれるグループを形成しよう。そして、いま話しているのは誰か、さらには、その声に耳を傾けるグループか無視すべきかを意識しながら話を聞く習慣をつけよう。  複数の声と折り合いをつけることは、マネジャーにとってはなおさら重要なスキルとなる。 ===========  

    1
    投稿日: 2021.09.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    聞くことに関する10数本の論文で構成された本。論文なので、1つ1つの起承転結は短く、深く理解を伴うためには精通していないとわからない部分もあるだろう。ただいくつかの論文は内容が薄っぺらい本よりもはるかに参考になったき、そこから気になる著作物を探すことができるのもよい。テクニックだと、質問を考えておく、最重要と思える助言を前もって書く。もう少し深い部分だと自分が相手へ抱く感情の源泉を意識して、知覚を知覚し、導いていくことが大切。

    0
    投稿日: 2021.02.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    自分が注意散漫なせいなのか、会議で何言っていたか忘れてしまうことがしばしばあり、ちゃんと聞くスキルを身に付けたいと思い本書を読んだ。 その結果、本書に期待していた観点とは別の観点で気づきが多く得られた。最初は集中力を保つためのコツみたいのを期待していたが、そもそも聞けない理由は何か心理的・感情的な面が悪さをしていることが多い、という論考がいくつかあり、自らを省みるとそれに当てはまるような節がいくつかあった、ということがわかった。また、各々の状況に対する対処法とかも書かれていたのでとても参考になった。

    1
    投稿日: 2021.02.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ハーバード・ビジネス・レビューに掲載された論文で、  「部下との会話について」 を特化した本。 部下や同僚、そして顧客からの話に耳を傾けることの重要性が説かれている。 どうしてもビジネスマンは顧客に対し、   こちらの主張を通して、顧客を説得し、商品を買わせる という部分にスキルを求めてしまうが、この本では顧客の声をじっくりと聴くことによって、お互いに良い結果を得ることができると説明している。 なるほどね。

    15
    投稿日: 2021.01.23