
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった、 景は数多くの人を操り自殺へと誘う。 彼女はきっとサイコパスなのだろう。 そんな人物を描くこの小説は犯罪小説なのか、私はこれは恋愛小説じゃないのかなとおもったり。 何があっても彼女のヒーローでありたい高校生、そして彼を利用しているかもしれないが自分の存在を彼によって確認する高校生、そんな2人の小学生から高校までの物語。やっていることは認められるものでは無いが、それを通して男女二人がお互いの存在で自分を認められる、最後の最後まで相手のことを考え、そのために自分がいる。そんなにも相手のことを考えられるのは立派な恋なのだろう。 景に関わると誰もが彼女に恋をしてしまう、それは彼女が持って生まれた魅力によるものなのか、そのように誘導されているのか。恋をするから誘導されてしまうのか。 自分も冒頭から1/4も読めば彼女に恋をする病にかかったようである。危険だ… そんな魅力的なキャラクターを生み出した著者に脱帽する。 と思っていたら最後の数行で小学生の時のいじめのきっかけを作ったのは?!あの流れを作ったのは?!最初の最初から小学生のころからあんな景は作られていたのか?! いやいや、あれは景が両想いのおまじないをかけた消ゴムなのか… 再読必須の様です…
1投稿日: 2024.08.28
powered by ブクログまあ正直期待外れではあったかなあ。 最後の衝撃はもっと大きいものだと思ったけど、個人的にはこれは普通に考えられることだよねと思ってしまった… でもストーリーはとても面白いと思うし、ラノベというものに馴染みがなくてもハマっていけた。
1投稿日: 2024.08.15
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〜に至る病、というのタイトルは何冊か読んでいたので気になって手に取った。読み手に判断を委ねて終わる形で、個人的には宮嶺の信じる何かがあったと思い本を閉じました。 ただ女性刑事の、巡査でありながらの立ち振る舞いが不自然と思うところがあった。
1投稿日: 2024.07.13
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サイコパスの脳にはある一定の傾向があるらしい。それがこの作品の中でもでているように共感性の低さ、攻撃性、良心の呵責を感じないなどがある。主人公の寄河景は他人のこころを掴むのが異常に長けているのに、共感性が低いのか。頭で理解することと本当の共感はちがう。そういうことだろうか。 これを読んでいる期間にたまたまカンボジアを旅行しにきており、カンボジアの内戦時代の虐殺の歴史を学んだ。一つの思想にとらわれていただけなのか、もしくはその物語をうまくつくったサイコパスだったのか。綺麗なのに、読み終わったいま疲弊するものがたりだった。
1投稿日: 2024.06.28
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すごい内容量。 物語が展開されていくスピードがゆっくりめで、途中読むのがきつくなったけど話自体は面白かった。最後の最後に裏では色々あったことが明かされる、クライマックスを楽しむための本という印象。 私は、景に恋心はなかったのじゃないかと思う。 この本の初めから最後まで、景の手のひらの上。
1投稿日: 2024.06.18
powered by ブクログやがて150人以上の被害者を出し、日本中を震撼させる自殺教唆ゲーム『青い蝶 ブルーモルフォ』。その首謀者は誰からも好かれる女子高生、寄河景だった。善良だったはずの彼女がいかにして化け物へと姿を変えたのか·····幼なじみの少年・宮嶺は、運命を狂わせた最初の殺人を回想し始める。 『·····僕は正義の味方じゃない。景の、ヒーローだから』 景のポケットに入っていたのは滲んだインク汚れが付着した消しゴム。『それが自分の名前であることを知っている。』 最初から景は他人を支配する快感に取り憑かれていたのか、あるいは宮嶺を襲った悲劇か彼女を根本から変えてしまったのか。宮峰のことは自分のスケープゴートとしか看做していなかったのか、それとも宮嶺の信じる『特別』があったのか。 凧の嘘、いったいどこから景の計画なのか。でも『失望した?』『私のこと、きらいになった?』と聞くあたり、景は特別に宮嶺を支配したかったんだと思う。『やっぱりか』というのは、刺されることについてなのか、?そうだとしたら消しゴムを入れていたのは最後まで宮嶺を自分に縛りつけようとしていたのだろうか。
1投稿日: 2024.05.25
powered by ブクログなんとなく読み始めたんだけど面白い! 最後入見刑事が推察して話した所ら辺からぞくぞくし始めて楽しめた!
1投稿日: 2024.05.24
powered by ブクログラストの最後の4行見た瞬間ビビっときました。最初は、ん?と思ったけど何回も読んだらあ〜と思いました。
37投稿日: 2024.05.22
powered by ブクログ《●●に至る病》というミステリー好きには堪らないであろうあの名作を彷彿とする題名に思わず手を取ってしまったライト文芸。 それ故に文も軽く、読みやすいがミステリー/サスペンスには欠かせない《緊張》が無かったと思ってしまった。学生の頃に読んでいたらハマったかもしれない。 《青い蝶》は現実にもあった《青い鯨》をモデルにしたのだろう。実際に合った事件なので調べたい人は調べてみたらいいと思うが、実践は自己責任にて。因みに私は怖くて出来ない。 そして手に取るキッカケともなった《●●に至る病》は、殺戮の方でなく某繋がれた犬、現 死刑の方に影響されたのだろうか。これは私の想像に過ぎないが。 なにはともあれ、題名やモデルに対する期待値が高すぎた。 驚くほどの展開もなく、《ラスト4行》も衝撃はない。後を引きずるイヤミス度も低く、共感出来るほどのキャラクター性もなく、かといって共感は出来ずとも その異常さに飲み込まれるほどのカリスマ性もない。 それでも最後まで読んだので、全く面白くなかった訳では無いが《中学生が休み時間の合間に書いた携帯小説》と言われても納得するだろうなと思ってしまった。
0投稿日: 2024.05.20
powered by ブクログ斜線堂有紀さん二作目です。 以前、仕事の昼休みに読んだ際に、 結構引きずってしまったので、今回はGWに。笑 150人以上の自殺者を出した、 自殺教唆ゲーム「青い蝶(ブルーモルフォ)」 その主催者は誰からも好かれる寄河景だった。 それを知ってもなお、 彼女のヒーローであり続けたいと願う宮嶺望。 愛することをやめられなかった彼の行きつく先は。 一気読みでしたが、 読みながらだんだん呼吸するのが苦しくなる感じは、 以前読んだ「私が大好きな小説家を殺すまで」同様でした。 YouTube「ほんタメ」で、 恋愛×地獄は最高と あかりん(齋藤明里さん)が仰ってましたが。 結末はそう良いものじゃないよなあ、と わかっていても読み進めてしまうのは、 斜線堂有紀さんがあとがきで書いていた ミステリー要素を含むテーマゆえでした。 誰からも好かれ愛される彼女は、 なぜ自殺教唆ゲームを始めたのか。 彼女を止める術はないのか。 彼女はこの秘密をなぜ彼にだけ明かしたのか。 どこまでが真実で、 どこまでが仕組まれたものなのか。 この感情は作られたものなのか。 ぐるぐるしながら、 気持ち悪くなりながらも、 読み進める手は止まらず、 結末については…私は信じたいなと思いました。 私も景の手の中かもしれないです。苦笑
11投稿日: 2024.05.05
powered by ブクログ景。恐ろしい。 愛歪みすぎやろ笑笑 全体としてはかなりライトな小説。アニメでありそうな展開。現実味が無いので読み応えはそこまでなかったかなあ。 やっぱり問題の消しゴムですよね。考察あさってジワジワ来てます笑 これは解釈割れるなあ…。 個人的にはやっぱり歪みながらもそこには本物の愛があったんじゃないかなと…。難しいわ…。
9投稿日: 2024.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
私は単純に 『好きな人と一緒になれるのなら手段は選ばないよ』と解釈しました。 好きな人が振り向いてくれるのなら、どんな形でも構わないという、歪んだ愛を感じました。
1投稿日: 2024.05.02
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人によって消しゴムの印象が異なると思う。 最初いじめのきっかけを作ったのが景だと思ったが、肌身離さず持ち歩いているのは真実なる愛から来たものではと思っている。
0投稿日: 2024.04.27
powered by ブクログ最後の四行が衝撃的すぎました。最後の四行を読んだ上でもう一度この本を読んでみたら至る所に伏線がはってありそうです!また、時間が経ったら読みたいと思いました。最初は意味がわからなかったあの四行。考察を調べまくったらめっちゃ納得しました!
62投稿日: 2024.04.20
powered by ブクログ景〜!!!!!! ラストの消しゴム。。。 最初からだまされ、使われていたのか!?ってラスト思ったけど、消しゴムで本当に好きだっただけなのか!?ってなった。 ただ、そんなに人を動かす程の魅力や才能があるなんて…そこはやはりフィクションやね
1投稿日: 2024.04.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後まで寄河景が謎のままだった。 スッキリはしないけど、だからこそ心に重くのしかかる。 中高生の頃の私なら景によって死に誘われていたと思う。ゾッとする。
1投稿日: 2024.04.05
powered by ブクログ雰囲気や展開としては好きな本だった 本屋で新刊として購入したので、帯の「ラスト4行の衝撃」という言葉を頭におきながら読み進めた。結果として期待を上回るほどの衝撃はなかった…期待が高すぎたのかもしれない 主人公とヒロインの関係性はとても好きで、面白かった!ミステリと言うこともあって言葉選びを丁寧にされていらっしゃる印象を持ったので、また伏線探しに読みたいと思う
6投稿日: 2024.03.06
powered by ブクログ私自身も誰かの被害者だったことも有れば加害者だったことも有る。何かに流されて。寄河景とは何だったのか。殆どが宮嶺望によって語られるこの小説だけでは判断が難しい。影響力の強い人と影響を受け易い人が居て前者が景で後者が宮嶺だということは分かる。恋の話でなく入見遠子の語る物語こそ真実に近いのではと思うのに最後まで景を信じたくなってしまう。また流されているのだろうか。
0投稿日: 2024.02.16
powered by ブクログ読みやすくて一気に読んでしまいました。 凄く衝撃的な作品でして、読み終わった後はネットで考察を調べたりしもして、考えさせられます。
1投稿日: 2024.02.02
powered by ブクログ前半部分が読むのしんどかったけれど後半はスムーズに読めました 文章は読みやすいのですが私にはそんなに興味の持てない内容でした よく考えられているとは思いましたが
9投稿日: 2024.01.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
絶対に手にしないジャンルのタイトルだが、どこかの誰かがミステリとして推していたので購入 死に・殺戮に・死刑に 個人的至る病シリーズ4部作 表紙とレーベル… 1番低いハードルからスタートしたのもあって、文章も内容も悪くなかった あ、初耳ワードの希死念慮だけは突っ込みたい 中高生も含めて何人もが普通に使う言葉かね 結末はリドル、うーん好きではない 何のヒントにもならない著者のあとがき 勝手に解釈してくれってことですね 結論 考えたところでどちらにしても決定力不足 じっくり再読する価値はありそう キーアイテムは消しゴム 作中で何度か主人公が選択を迫られる場面 など 至る4兄弟のうちタイトルが理解できない最弱の至る、いや至る詐欺だったのと、現実味のない万能超人サイコパスに対抗して、ご都合主義思考超人刑事を出してしまった点がマイナス そっちにギャグは要らない
1投稿日: 2024.01.29
powered by ブクログあけましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。 年末から遊びに来ていた先輩が私を置いてさっさと寝てしまったお陰で年始読書を楽しむ事が出来ました(深夜2時)が、ヘビーな本を選んでしまいました。 『本の背骨が最後に残る』が巷で話題の斜線道さんのサイコパスミステリーです。 小学校で転校して来て上手く挨拶が出来なかった主人公宮嶺を、カリスマと美貌を兼ね備えた超絶パーフェクト美少女景が救った事から2人の数奇な運命が動き出します。 小学生だというのに景を筆頭にやけに統率のとれたクラス。じわじわと何か黒い予感が襲ってきます。 なんだこの可愛げのないまとまり具合は…怖いよ。 その怖さが発露するのが写生大会での事件。これがきっかけで嫌な方向に統率されていくクラス。 元々はクラスメイトから勧められた本なので、事前にいじめや自殺等の内容が含まれるのは知っていましたが、思っていたより嫌な感じにどんどん人が死んで行くのでは…と、2024年の爽やかな始まりに暗雲が立ち込めてきたものの途中で持ち越すと余計にモヤモヤしそうなので一気に進める事に。 次はこの件を発端に自殺幇助サイト『ブルーフォルモ』が設立されます。一時期この手のサイトが問題になっていましたが、比にならない程の恐ろしいサイトです。ここでも出ました、カルト教団の手法。 予想通りに嫌な感じに若者が次々と…これ、読む人を完全に選ぶ作品です。嬉々としてこれを勧めてきたクラスメイトに私のイメージを問い詰めたい所ですが確かにこの手のものは慣れているので問題は無かったにしろ、流石に小学生や中高生がこんなカルトに巻き込まれるのは時折頭を抱えそうになります。 しかしです。実はこのお話、純愛の物語なんです。 「僕は、景のヒーローだから」 この子供みたいな発言を正に子供の時に告げた宮嶺ですが本当に貫き通します。 彼なりのやり方ではありますが、同じ事を自分が出来るかと考えると絶対に無理です。 あとがきで斜線道さんが仰っていたように「寄河景という人間そのものを謎としたミステリー」であり「彼女が何だったのか解釈していただければ」との事でしたがこれは未だに答えが出ません。ですが私は宮嶺と景の愛を信じたいと思います。 最後の置き土産が、例え仕組まれたものであっても信じます。 結局ほぼ徹夜で読んでしまいましたが、何故横に先輩を寝かせて1人読書に勤しんでいるのか。 ここからは今年も始まる恒例の余談ですのでお時間ある方は暇つぶしにされて下さい。 年末にやってきた先輩がお高めの年越し蕎麦を奢ってくれるとの事で喜んで着いて行くと周りがカップルだらけ。どうなっとんや世間の高級蕎麦屋は!!とどことなく座りの悪さを感じつつもすだち蕎麦と太巻きの美味しさにすっかりどうでも良くなっていた私に第2の爆弾投下。 風の噂に聞いておりましたが「実は恋人と別れたんだよな」と先輩ご本人の口から。 ですよね?!じゃないと私とここに居ませんもんね?!と言いたい所をグッと堪えて、「美味しいねー♡」とイチャイチャするカップルの横で「そ、そうなんですか…」と絞り出すやはり独り身の私。 なんだこの地獄絵図は。 気を取り直して、アベック地獄(死語)から逃れた我々、紅白を見ていると思っていたらクラシック特番を見ていた事に衝撃を受けつつ先輩の車で山手にあるお寺に除夜の鐘を突きに。謎の景品抽選会(しかも我々は参加権がない)に強制参加させられる為に鐘を突く列もストップ。その間にハッピーニューイヤー。「今年も始まりましたね」「そうだな」なんだこのお通夜みたいな会話は! 鐘を突く前に「もうやるしかない」と呟く先輩に何をですか?!と言いたい所を(以下同文) そして冷えた空気でより一層の美しさに輝く神戸の夜景を悲しみを背負った2人で眺めた後に帰宅。先輩はおやすみされてしまいました。 そんなこんなで今年も隙を見ては読書に勤しもうと思っております。 ちなみにアイコンですが、年末に友人から「ユキの2023年の総括を現した写真」と送られてきたもので、私が立ったまま寝落ちしそうになっている所を盗み撮りされたものです。 髪のボサボサ感が良い感じに寝不足を現していますが、私の2023年とは一体…。
28投稿日: 2024.01.01
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ヒロインの寄河景がひたすら恐ろしかった。よくよく振り返ってみれば彼女はサイコパスの特徴と一致する部分があったことに気づいた。ラスト4行で全ての元凶が分かった。
0投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログ「青い蝶」の恐怖というより、寄河景の不気味な心情に恐怖した物語だった。人を依存させることも人に依存する事も怖いなって思った。でも恋ってもしかしてそういうのも含んでいるものなのかもと思った。先が気になって夜更かししながら読んだ。
1投稿日: 2023.11.17
powered by ブクログ刺さる人には刺さるだろうな、なサイコパスもの。 表紙絵は、あっここを切り取ったのか、と読みながらしっくりきた場面。 景に関する描写が、どうしても目立つ内容な分、宮嶺についての情報が少なく、それも相まってラストの解釈云々問題に繋がっている気がする。
1投稿日: 2023.11.11
powered by ブクログ150人以上の被害者を出した、自殺教唆ゲーム『青い蝶』のマスターは、誰からも好かれる完璧な女子高校生、寄河景だった。 彼女の本性を知った、宮嶺望は、それでも、彼女を守るヒーローになると約束する。 「世界が君を赦さなくても、僕だけは君の味方だから」と、彼女を見守る宮嶺。 読んでるこちらの心が冷えてきて仕方がなかった。
41投稿日: 2023.10.09
powered by ブクログあー、この作品好き、好きすぎる 自分の趣味嗜好に深く刺さりました 星5評価をつけたんですけど、これ『圧倒的名作、みんな読んで!』ってタイプと『決して大々的にオススメはしないし作品の瑕疵を挙げろと言われたらいくつか思い浮かぶけど、そんなのどうでもいいくらいに個人的に大好き!!!』の2パターンあると思っていて、そしてこれは後者パターンの作品なんです その中でもかなり上位の 心の中では星6とか星7とか、なんならもっともっと、それくらい大好きです 宮嶺が寄河景をそんな風に愛してしまったように、的な……? ネタバレ有りで感想を書くと際限なく書いてしまいそうで、あえてネタバレ無しにしているくらいに好きです(笑 のでネタバレ無しで書きますが、あとがきで斜線堂先生が記されていた「この物語の核となる謎」については、自分の中で答えがちゃんとでています この後みんなの感想を読むのが楽しみです! 最後に物語とは関係のない話を一つ 本作は、実際にあった『青い鯨』事件を参照して書かれているんですが(参考文献にもちゃんと明記されてますね)、読み終えて改めてこの『青い鯨』について検索してたんですよ そうしたら、『青い鯨』ってのはただの直訳で、本当は blue whale=シロナガスクジラ なんですって!いやービックリ! 気になって作中の『青い蝶』もいろいろなパターンで翻訳かけてみたんですが、これに関してはそのまま『青い蝶』という意味でとらえて大丈夫っぽいです、たぶん
12投稿日: 2023.10.01
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読み終わった後の余韻が苦しい… 景が、女の子の凧を隠したのは自分だとカミングアウトしたところが一番ゾッとした。 最後の解釈は、作中で明確な判断要素がないように思うので二つに分かれそう。 宮峰の適性を見抜いて、根津原にいじめさせるように仕向けたのも景だったのか、ずっと大切に持ち歩くくらい宮峰のことを本当に好きだったのか、モヤモヤが残る… 個人的には、景の「やっぱりそうか」で、こうなることを予想してたとしたら、ポケットにそれを仕込んでおいて、その後宮峰にみられることも想定内だったのでは…と思えてしまう。 宮峰が自身を「地味な男」と評価するのに対し て、景や女刑事には宮峰が「綺麗な顔」に見えてるそのギャップが面白い。自分の魅力に気づいていないところが、良いヤツだなと思う。 宮峰が周囲には魅力的な男性として映ってたんだとしたら、景は普通の女の子みたいに宮峰のことを好きだったのかもしれないとも思う。景が「私がふつうの女の子だったら、」と言うセリフも本心に思える。そうだったらいいなと思う。
0投稿日: 2023.09.13
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タイトルから想像していたお話とはだいぶ違った。 魅力的な容姿と成熟した精神で小学生の頃から周囲を惹きつけ、操縦して円滑な人間関係を構築していく寄河景。彼女が主人公のために小学生でありながら殺人を犯し、逃げおおせ、高校生になってからは百名以上を死に至らしめるゲームを主催することになる。自殺ゲームである「青い蝶」は、「ブルーウェールチャレンジ」が元ネタだと思われる。 寄河景はサイコパスだと思われるけれど、主人公に語る理想や表出している善性、主人公への愛情が本当なのか、それとも主人公を利用するためだけの嘘なのかがわからない。想像の余地があるということなのだろうけれどね。
1投稿日: 2023.09.06
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ティーンでも読めそうな一般的な語彙と、あまり複雑ではないストーリーで最初はあまり期待していなかったけれど、読み進める手が止まらなかった。 景が学校一の優等生から人の心などない大量殺人鬼である恐ろしい人間だと判明していくグラデーションにドキドキした。 景の言動のどこまでが本当でどこからが嘘なのか全く分からないが、彼女は自分の作ったブルーモルフォに殺されたことだけは間違いない。 ブルーモルフォは100%悪であり、景にはただバチが当たっただけだ。 もしかしたら根津原に宮嶺をいじめさせたのも景なんじゃないかと思わせるほど彼女は簡単に人を操り、サラッと嘘を述べる。 小学生の頃から宮嶺への洗脳も始まっていた。 景は宮嶺が彼女に負い目を感じるようにストーリーを作り上げ、宮嶺はただのイエスマンにさせられた。 景が死んだ後さえ洗脳は解けない。 本人が死んだのなら何を暴露してもいいはずなのに、何がそんなに彼を頑なにさせているのだろうか。 仮に景が犯人だと打ち明けてしまうと、宮嶺が彼女と過ごした美しい日常は全て無意味なゴミのようなものになってしまうだろう。 彼は自分を守るために、景が作った物語の上で生きていくしかないのだ。 大量殺人鬼なのに景が死んだときは悲しみを感じた。 景の顔が美しいのも一因だが、彼女の中にわずかでも正常な部分があるのだろうと希望を持っていたからかもしれない。 でもおそらく景は根っからのサイコパスだ。 それでも景は純粋に宮嶺を好きだったはずだと信じ込みたい。 景は賢くていい子だというイメージが消えない。 私も洗脳されてしまったようだ。
3投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログとりあえず、ちょこちょこ読んで3日くらいで読めたのでかなり読みやすい作品。しかしさらさらと読んでしまったが故に分からないところもちらほら。何人かの考察を読んで納得出来るところがあったので、以下自分なりの解釈をメモ。(ネタバレ含むため改行) あとがきに記載のあるように宮嶺を愛していたか愛していなかったのかが大きな軸になると思っていて、愛していた、というところに賭けたいなと思っています。宮嶺が利用されていたのは間違いがないけれど、景は宮嶺を愛していたから消しゴムを持っていたと思うし、どこまで景のハンドリングした範疇かは分からないけれど宮峰を傍に置いておくため(=愛していたが故)の行動だったのではないかと…夜遅くに打っているので訂正の余地は大いにあるけれど、他にも思う所があれば後ほど追記します。
1投稿日: 2023.07.07
powered by ブクログ実際に景がどこまで考え、わかった上で行動していたのか… 青い蝶の運営方法は実際には負担が重すぎるし現実的ではないとは思うし、そんな簡単に人が死のうとするなんて有り得ないとは思うけれど 怖い怖いと思いながらものめり込んでしまいました ホラーチックでタイトルや表紙に騙されました、面白かったです
1投稿日: 2023.06.17
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うーーーん。設定に惹かれて読んだけど、ミステリーとして読まない方がよかったのかもしれない。 ラスト4行、いじめを示唆したのが実は景だった、か、好きな人から消しゴムもらったら両思いのおまじない、か、どっちの伏線回収だろ? にしても共感ゼロでした。
2投稿日: 2023.06.12
powered by ブクログ後の一行が重い!恋は盲目 知らない知り過ぎないほうが良いこともあります お話は世界観にツッコミどころが多く 共感と感情移入できず消化不良
8投稿日: 2023.06.05
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面白かった! いわゆるサイコパスものとしては、景のカリスマ性と怖さの二面性がいまひとつ迫って来ない所があり物足りなさも感じでいたけれど、エピローグを読んで納得 これは主人公の宮嶺を通して見える景を基軸として、景という人間を問うミステリーであり、その試みは大いに成功していると思います 読む人によって解釈が変わりそうですが、作者としては答えがあるのでしょうか…? 個人的には(景が宮嶺に本気で入れこむ理由がやっぱり分からないので)全て計算だった派です
3投稿日: 2023.05.27
powered by ブクログ去年、夏の一冊に選ばれていて,気になっていた本。ようやく読めました。この作者さんの初めて読んだ作品です。 青春ミステリーかと思いきや、、、思っていたのと違ったー!! ドロドロとしたおもた〜い,いやミスでした、、、イヤミス嫌いの私としては、とっても好きじゃない最後でしたー 面白い作品だとは思うけど,受け付けられなかった お口直しに、ほっこりする作品が読みたくなりました。
3投稿日: 2023.05.27
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・「もう分かったよね。私は宮嶺が好きだから、ブルーモルフォを創り出せた。宮嶺のことが無かったら、私はブルーモルフォを運営出来なかった。だから、これが愛の証明。……私があげられる全部」 ・「だって宮嶺は私のヒーローだもん。ヒーローなら悪と戦わないと」 ・「お願い。私が間違っているのなら、今ここで宮嶺が止めて」 ・寄河景は大量殺人犯だ。 世間的に見れば救いようのない悪人で、他人の気持ちなんか分からないのかもしれない。 それでも、景は僕を助けてくれた。孤独な僕を救ってくれた。僕をヒーローと呼んでくれた。僕のことを好きになってくれた。 分かっていたはずだ。どれだけの人間を殺しても、もう誰にだって優しい景じゃなくても、僕は景のことが好きだった。 景がそこに居るだけで幸せな気分になるし、どんなことがあっても景の味方をしてあげたい。 ・「大丈夫。……誰にも景を傷つけたりさせないよ。景は……景は、悪い人間かもしれないけれど、化物かもしれないけれど、地獄に堕ちるだろうけど、それでも、僕は君を守るから」 ・「世界中の人間が景を赦さなくても、……僕は景のヒーローだから」 ・景は百五十人以上の人間を殺した人間だ。僕はそんな景をずっと傍観し続けた。彼女が死ぬ時ですら救おうとしなかった。僕らは同じ大罪人だ。なら、行くところは一つしかない。君も地獄に堕ちるだろうから。きっとまたそこで会おう。 ・僕の目の前には、透明な袋に入った消しゴムが置かれている。半分ほど使ってあるそれには、滲んだインク汚れが付着していた。何も知らない人が見れば、それが何かは分からないだろう。 けれど僕は、それが自分の名前であることを知っている。 誰一人として愛さなかった化物か、ただ1人だけは愛した化物か。 ふたつの解釈があるけど、最後の4行に希望を感じたい方です。高校生にもなって自分の持ち物に名前書くのかな?わたしは書かなかったから…。サイコパスでも彼のことだけは好きだったと信じたい。
0投稿日: 2023.05.19
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ライトノベルというジャンルは知っているけどライト文芸というジャンルは初めて聞いたのでずっと読みたかった斜線堂有紀さんの作品で挑戦。 サイコものって括るのは何か違う。 最後の4行で全てがわかる景と宮嶺の本当の関係が読者にも理解出来てしまったのがとてもゾクゾクした。 イジメシーンだけは過去の自分に照らし合わされて辛かったけど 根津原あきらを自分を虐めていた人に当てはめると宮嶺の気持ちに寄り添えてしまい景を信奉してしまう気持ちが分からなくもいので大人になってから読めてよかったと心底思う。
0投稿日: 2023.05.09
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後半、景のサイコパスぶりに少しついていけなかったけど、総じて読みやすくて面白かった 景視点でも読んでみたいと思った
0投稿日: 2023.04.26
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究極の純愛かサイコパスの罠か。最後に出てきた物が示すように根底にあったのは深い愛だったんだろう。宮峯が罪を被ることで景を心底愛している=何があっても景を守るヒーローの証と考え、宮峯を試したのではないだろうか。他者への共感能力が著しく欠けるため百数十人を死に追いやっても何とも思わない景だが、狂っていても宮峯への愛情は揺るぎなかったと思う。 ブルーモルフォのモデルとなった自殺サイトがあるらしい。ギリギリの状態で生きている人にとっては自分の意志で成し遂げるより、指示に従って死に至る方が遥かに容易いのだろうか。
1投稿日: 2023.03.28
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読み放題にて。 実際にあった自殺教唆ゲーム『青い鯨』が元( ? )になっているお話でした。主人公、ヒロイン、周りの方々…登場人物たちが少しずつ理性が無くなっていく様子が妙にリアルで本当にそうだったのか考えて怖かったです。 私自身がポンコツなので景ちゃんのカリスマ性はあまり響いてこなかったのですが、きっと実際に近くにいたら盲目的に好きになっていたのかなと考えてしまいました。 自分のこと認めてくれる人の傍って居心地がいいですし、選びがちなんですよね。 最後の景ちゃんの消しゴムのお話。少し考えましたが、主人公のこと好きだったら嬉しいな。 ずっと気になっていてやっと読めましたが、思った以上に楽しかったです!
0投稿日: 2023.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
出足の4ページから緻密な描写とテンポの良さに心をがっちり掴まれてしまった。 小気味よいテンポがはじめから最後まで続き一気に読み終えた作品 果たして主人公の寄河景は恋がきっかけで犯行に及ぶようになったのか。 そう信じて読み進めていたがわからなくなった。 自分の意志だと思っていた行動が、誰かに意図されたものな可能性があると知り、恐ろしさを感じつつ、確かにと激しく納得した。 読めてよかった。 A
0投稿日: 2023.03.14
powered by ブクログうーん、タイトルよりも「僕を救ってくれた初恋の子」の為に何でもする。みたいな感じが拭えなかった。 「死刑に至る病」とタイトルが似てて先入観があって読んだからかも知れないけど。
0投稿日: 2023.03.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この作家が好き。 小学生の会話にしては少し大人っぽい感じ。 大人が全然出てこないのは、あえてそういう書き方なのかな。 子どもたちの間の微妙な関係性が際立つ。 自分たちもそうだったのに、ああいうのは忘れちゃうよね。 そこはかとなく漂う気味悪さと不安感。 面白かったー。 ありがとう。
0投稿日: 2023.03.08
powered by ブクログこれは、恋愛小説?それともサイコサスペンス?読み手によって、大きく感想が分かれそうな本作。寄河景にとって、宮嶺望とは、本当は一体、どんな存在ったのか。彼女が、150人もの人間を死に追いやった、本当の理由は一体、どこにあったのか…。考えても、自分には答えが出せそうにない。
0投稿日: 2023.02.25
powered by ブクログ唖然、愕然、呆然。 この、危険に満ちたミステリーの着地点を想像しながら読み進めたが、ラスト4行の衝撃はその予想を上回った。 まさか、そうだったとは…。 物語は実在した自殺教唆ゲーム『青い鯨』が下敷きとなっている。 この物語では『青い蝶・ブルーモルフォ』を立ち上げた主催者・寄河景と、彼女に心奪われた少年・宮嶺を中心に描かれる。 そのカリスマ性でSNSツールを操り相手の心理を掌握し、言葉巧みにプレイヤーを自殺へと導くさまは、誘導と言うより洗脳に近い。 これはサイコパスな最狂女子高生・寄河景と宮嶺の究極のラブストーリーだ。
0投稿日: 2023.02.17
powered by ブクログえっ、どゆこと???というのがシンプルな感想だ。書きたい事書いたらネタバレ必須。約150人に対して自殺教唆していたカリスマ美少女、景。小学生の時から彼女に心酔している宮嶺は何が起ころうとも彼女の味方だ。景の言う「宮嶺は私のヒーローになってくれるよね?」のセリフが彼を支配し続けるのだ。なんだかね、青臭いね...と思うストーリーだが『自殺教唆』ってのは個人的に結構怖い。普通の殺人事件より闇を感じる。そして帯のラスト4行。私は??→!?→やっぱりね...という脳内三段活用に陥る。これは希望ではない、絶望でしょ。
2投稿日: 2023.01.18
powered by ブクログ斜線堂作品、心にずしんと重しがのっかり、未だ外れない。小説では集団心理を上手く描いた内容。その中でも恋愛なのか疑似恋愛なのか、男女2人の歪(いびつ)な共依存関係は最後まで続く。男性・主人公が小学校の時に受けた酷い虐めがトリガーとなり、優等生の女性・主人公が自殺サイトを設定する。それにより数十人が自殺を遂げる。この自殺は自殺者のカタルシスなのか、否、完全なる集団ヒステリー。それに気付きながらも自殺サイトを継続する2人。高校生の危険な時期、ネット環境、家族関係の希薄化、心理・社会派小説として十分楽しめた。⑤↑
33投稿日: 2023.01.11
powered by ブクログ転校生を助けてくれた、全てに気配りのできる完璧な女の子、ヒーローになってくれる?ひどいいじめに会い、骨を折られ思考力もなくした時、いじめっ子が飛び降り自殺。いじめに加担するような輩を排除するというネットゲーム、指示に従い最後は自殺、首謀者は彼女。 主人公の彼目線で進むストーリーだから、最初は彼が感じたり思ったりしたことをそのまま受け取ったのですが、一読後読み返すと少し異なる風景が見えてきました。
1投稿日: 2023.01.05
powered by ブクログ恋によって人は変貌する。 恋は盲目。 相手に執着や依存する人は心が弱い。 相手に執着することで、行いの善悪が分からなくなる。 好きな人を守るための殺人。 んー。 こんな恋は、したくないな。
0投稿日: 2022.11.06
powered by ブクログ自らが作った自殺サイトで150人を死なせた女子高生。支配と被支配。共依存。 濃厚な死の気配に彩られた、どうしようもく、救い難いほどにかけ違ってしまった二人。 ラストまで読んでなお「それでも恋は恋」なのだと思いました。
2投稿日: 2022.09.25
powered by ブクログ初読みの作家さんでしたが、読み終わった今はお気に入りの作家さんになりました! 彼女は化物だったのか、化物になったのか… ピュア過ぎる歪んだ愛だったのか、偽りの愛だったのか… ラスト4行の受取り方で、大きく見方が変わると思います。 僕だけは君の味方であり、ヒーローだから…
3投稿日: 2022.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「ブルーモルフォ、ひいては景に洗脳されていたのは主人公の宮嶺も同じで、人身掌握に長けたサイコパスの恐ろしさを書いた小説か。うん面白かったな」 なんて思いながら読んでいたら、最後の4行で度肝を抜かれました。 え、じゃあ最初になくなった消しゴムって、根津原が原因じゃなかったってことで……。え、じゃああれもこれも景が言っていたことって、全て本心からだったってことで……、え……? ……タイトルに偽りなし、これはまさしく恋に至る病ですね。願わくば、「ただ一人だけは愛した化物の物語」であってほしい。 回樹で初めて斜線堂有紀さんの作品に触れ、この作品も手にとってみたんですが、本当に素晴らしい作家さんですね!抜群に面白かったので、他の作品も手に取ってみようと思います。
3投稿日: 2022.08.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「お願い。私が間違っているのなら、今ここで宮嶺が止めて。」 (1番好きなセリフ) 彼女に利用されていたのか、お互い愛していたのか、全てが彼女の計算なのか、はたまた愛情なのか。最後までわからなかったが、それでもいいと思わせてくれる終わりだった。
7投稿日: 2022.08.17
powered by ブクログ本当に面白くて今まで読んだ本の中で1番面白かったと言っても過言ではないくらい面白かった。この作品をきっかけに斜線堂先生を知り、全部の本を読み漁りたいと感じたほどでした。ラスト4行、人によって感じ方が違うと思います。どういった理由でそう感じたのか、読んだ人みんなと話し合いたいくらい衝撃的でした。
2投稿日: 2022.07.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大切な恋人が、150人以上を自殺に追い込んだ殺人犯だった。 そんな衝撃的な話から始まる、ミステリー。もしくはラブストーリー。 作中に出ている自殺教唆ゲームは、おそらく現実でも実際にあったSNSでの自殺教唆・煽動コミュニティの青い鯨(ブルー・ホエール・チャレンジ、またはブルー・ウェール・チャレンジ)がモデルになっていて、徐々にタスクを出していって達成させる、判断力を奪い、孤立させ、最後には自殺させるというところまでも一致しています。そちらでも発祥のロシアでは半年間で百数十人が影響を受けたと思われる自殺を実行したという話もある(信憑性はいまいちわかりませんでしたが)ので、そう考えると作中のこの人数も現実味がありますね……。一人の作ったSNSと、それによって出来上がったコミュニティでここまでの人間を操作できると思うと、何を信じるかは本当に考えなくてはいけないと思います。 また、この話はある種のリドルストーリーであり、殺人犯である恋人・寄河景が本当にただの化物だったのか、それとも人を愛しそれ故に変わってしまった化物であったのかを問う物語にもなっています。 小学生の時からずっと一緒にいた幼馴染で、恋人の景を、最後まで物語を読んだあなたはどう思うのか。ほかの人の感想も聞いてみたいです。
8投稿日: 2022.06.23
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読み終わってなお、心に刻み込まれたような怖さが残る本。景の本当の怖さが後半からだんだんと明らかになっていく。 1番最初を読んだ時点で景が死ぬことはわかっていたが、それにしても後味があまり良くない終わり方だった。 ラスト4行、未だに本当の意味は分からない。けれど、景が望を初めから捨て駒として接していたとは思いたくない。 望の名前が書かれた消しゴムは、いじめの際に1番初めに取られたもので、いじめのきっかけとなったもの。だが果たして景は本当のいじめの首謀者だったのか。それとも当時流行っていた、好きな人の消しゴムに名前を書いて持ち歩くというものだったのか。私は後者と思いたい。でも、前者であったとしても、景の嫉妬深い歪んだ愛ゆえに生まれたものであるから怖い。 景の何年先のことも見越している頭の良さ、相手を取り込む話し方、考え方、洗脳できるほどの能力、そして1番は計画性を持った自殺ゲームを心から楽しんでいることが何より恐ろしい。これこそ真の愉快犯だとこの本を読んで思った。
5投稿日: 2022.05.24
powered by ブクログいじめ問題。 ん? 寄河景は、サイコパスだょ。 怖い。 自殺教唆ゲーム「青い蝶」。 そのオーナーは景。 簡単に人を殺してはダメだと思う。 だから小学生から始まるストーリーなのかと ラストは驚愕。
2投稿日: 2022.05.05
powered by ブクログ彼女は僕に出会って化け物になったのか。 初めから彼女は化け物だったのか。 ラスト4行で何もかもが信じられなくなってしまいました。 煽り系の帯が好きではないですが、帯にある通りラスト4行で今まで読んできたものはなんだったのかと絶望した読者もいるはず。 いじめや、実際にあった恐怖のゲームなどが絡まり、誰からも愛される彼女が化け物になっていく。その過程が穏やかに描かれてるから悍ましさも増幅されていて。 主人公は果たして彼女を守るヒーローだったのか。 それとも・・・ もう何も信じられない。
9投稿日: 2022.04.14
powered by ブクログ僕の恋人は、自ら手を下さず150人以上を自殺へ導いた殺人犯でした――。その主催者は誰からも好かれる女子高生・寄河景だった。幼なじみの少年・宮嶺は、運命を狂わせた「最初の殺人」を回想し始める――(e-honより)
1投稿日: 2022.04.11
powered by ブクログ前半が、たぶん犯罪のそもそもの理由になるのだろうけどゆるやかに(ダラダラと)長い。後半から自殺教唆サイトの話が始まり、ここから本番という感じ。主犯格の心情がいまいち掴めないが…ネットという広大な世界が現場になりながら、ほぼ中高生だけで話が進んでいるのが不自然で、残念。
4投稿日: 2022.03.25
powered by ブクログ今の流行りのSNSっぽさも入れつつ、最後の終わり方は読者に考えさせる所が面白かったです。 自分は、ネタバレを読むまで途中のキーワードになる言葉に気づけませんでしたが、そこもうまく見つけられるとより楽しめるかもしれません。
1投稿日: 2022.03.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
背筋が凍るとはこのことか…と思いました。 とても読みやすかったのでスラスラと読み進めてしまいましたが、景の恐ろしさが浮き彫りになっていくのが読んでいて本当に怖かったです。景は望の事が好きで、好きな望のことをいじめられてから変わってしまったのかと思っていましたが、そうではありませんでした。元々恐ろしいサイコパスな人間だった。最後の4行で全てが景によるものだったこと、望はただ都合の良い駒として選ばれただけであったことに気づきました。本当に恐ろしい話です……。 でも、このどんでん返しには本当に驚きました。
2投稿日: 2022.03.02
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あとがき曰く、「誰一人として愛さなかった化物か、ただ一人だけは愛した化け物か」のミステリー。 (2022.2.18 内容変更) 最後の4行から、宮嶺との始まりを態と作ったのは景なのかなと漠然と思った。いじめのきっかけを始めて、宮嶺の心をどん底まで突き落として、そこで手を差し伸べて洗脳状態にしたのかと。 でもそれは入見の言った通りで、宮嶺が「何かあった」と信じさせることではない気がして、しっくり来なかった。 何度か読み返して、他の人の考察も読んで、消しゴムの意味は「おまじない」だったのかなと思った。 好きな人からもらえると、思いがかなうおまじない。 景は消しゴムをポケットにいれて肌身離さず持っていた。いじめのきっかけにしただけなら、そんなことする必要はない。 ずっと宮嶺が「特別」で「愛してた」んだと思う。 だから、宮嶺が虐められたことが許せなくて、消えない「炎」が生まれて、ブルーモルフォが生まれた。景はそれをも利用して、宮嶺を自分に縛りつけようとしたのかな。それは身代わりにするつもりではなく、自分から離れていかないように。宮嶺の好きという気持ちに罪悪感を上塗りして、ヒーローという肩書きで囲った。 ブルーモルフォを終わらせる時は景自身が死ぬ時で、善名さんに殺されることも折り込み済みだったのかもしれない。彼女がナイフを持ってるのがなんだか唐突だったので。。。 勿論、全ての罪を宮嶺が被ることも。 入見が宮嶺に説いた話こそ、景が宮嶺に用意した「物語」。利用されていただけなんだという物語。 だけど宮嶺は消しゴムの意味に気付いてしまった。 だから、景の用意した物語にも揺るがず、地獄で合うことを選んだ。 そういう風に思えて仕方ない。 宮嶺は何度も「綺麗な顔」と描写されていた。 景と、「お似合い」だとも。 コミュ力が低かっただけで、容姿は良く、磨けば光るタイプだったのではないかな。 景は(自分で意図したにせよ)目を怪我した時の宮嶺の「綺麗だよ」の言葉で恋に落ちたんだと思う。そこから、もう彼を手放したくなくなった。 それもブルーモルフォに巻き込んだ一因のようだと思う。外堀から埋めて埋めて、本丸をもらう。 修学旅行でのアイスのように。 歪んだ愛の物語、とっても面白かった。 願わくば、地獄でもいいから、2人でイチャついていて欲しい。 柄になく自分の解釈を長々と書き込んでしまいました。
17投稿日: 2022.02.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
寄河景が小学生の時からすでに紛れもないサイコパスだったことは、校外学習での少女との一件から察せられた。だから、読者が考えるべきは斜線堂先生があとがきにも書いていたように、彼女が誰一人として愛さなかった化物か、ただ一人だけは愛した化物かということなのだろうが、そこを全くもって掴ませてくれないのが寄河景というキャラクターだと思う。全ては宮嶺をスケープゴートにするためだった、と片付けてしまえば簡単だが、その割には目的とは関係無いような(私にはそう見えた)宮嶺への執着を見せる場面も多々あり、謎が深まる。だからこの解釈は完全に私の願望でしかないのだが、私は、寄河景は宮嶺に恋心を持っていたと思う。だが、これといった証拠を出せる訳でもない。ただ、もし彼女が誰一人として愛さなかった化物だったのだとすれば、エピローグでの入見刑事の考察が全てであり、ダメ押しの4行はいらなかったのではないかと思うのだ。あえてあそこにあの4行を入れたことは、景が入見すら見抜けなかった感情を宮嶺だけには伝わる形で残したということの示唆なのではないかと、信じたくなってしまう。だが、どうしても信じたい、という願望になってしまうのは、やはり私も寄河景に、誰かを愛する心を持っていてほしい、入見刑事を凌駕してほしい、といった幻想を抱いてしまうほど心惹かれてしまっているからなのかもしれない。
6投稿日: 2022.01.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
怖いっ 知的で誰からも好かれる美少女と幼馴染の少年が繰り広げる、愛と殺戮の物語。【レビューネタバレ有】 なかなか強烈な作品でした。なにより美少女 景と宮嶺君の関係性が本作の魅力です。幼稚で危うく、優しいけど厳しく、そして恐ろしい… ストーリーは結構無理ある設定だなとも思いましたが、外国では似たサービスがあったんですね。かつての教祖様をあがめる新興宗教も、一つ間違えばこんなこともあり得たのかもしれません。 読了後は、作者の思惑どおりにやられました。景は宮嶺を愛していたか、いなかったか… 自分なりに振り返って思いを巡らせてみました。 愛情はなかった。 すべては最初から仕組まれたもので、一番近くで宮嶺を利用していたと思うとしっくりきます。なぜなら、そのほうが猟奇殺人の犯人として"美しい"からです。そして景は宮嶺に対して、何一つ自分を犠牲にすることはなかった。結局は自分の物語が一番大切だったのです。 東野圭吾のとある名作に似ていると思いました。ただあちらには確実に愛がありますが、本作にはおそらく愛はない。洗脳とは恐ろしい、宮嶺よ、速く目を覚ましてくれよ。 普段イヤミスを読んでもそんなに心に刺さらないのですが、本作は少年の心を切り裂いている表現が猛烈すぎで、自分にはかなりしんどかったです。 でも、そこがミステリーの面白さなんですけどねっ!
26投稿日: 2022.01.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
途中まではここ最近にありきたりな”正しさとは”を説くストーリーかと思いきや、読み終わった後にはその思考すら投げ出したくなってしまった作品でした。 ブルーモルフォ、蝶、という題材からバタフライエフェクトを連想させるストーリー展開も鮮やかで、伏線自体もわかりやすく、個人的には普段本を読まない人にもおすすめできる本だと思います。 結局は誰しもが他人のことなど理解することなんて出来ず、それぞれの抱いた幻想が現実だったりするんですね。 きっとわたしもこの世界線に生きていたら、流される側の人間なんじゃなかろうかと思い、そこも含めてゾクゾクしました、面白かったです。
3投稿日: 2022.01.19
powered by ブクログ2021.01.09 ナツミに教えてもらって読んだ本 奇しくも真世に薦められた「15歳のテロリスト」のカドカワメディアワークス文庫
0投稿日: 2022.01.10
powered by ブクログ前々からSNSでよく投稿されていて、あらすじを読んだ感じも面白そうやな〜って思っていたけどあらすじで想像してた話とは一味違う想像以上に面白いミステリーやった!!作者のあとがきにも書かれているけど再読すれば気づかなかった伏線 を楽しめるるみたいやから再読してみよかな?
3投稿日: 2022.01.01
powered by ブクログ生徒に借りたー。 2日で読み切った。 なかなかリアルなミステリーでした。 最後の4行は、わりと中盤で読めた。 怖い小学生。サイコパスですよ。 や、けど一言で言うと面白かった!
1投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログ読みやすいミステリー。 人を意のままに操る。 意思が弱い人間は簡単に流される。 最初の1/3位までは、ちょっと重めの恋愛小説かな、と思っていたが。。 実際にありそうな話で面白かったです。
2投稿日: 2021.11.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読みやすく、会いてる時間で2日で読めた。 エピローグやばかったなぁ。景は宮嶺のとこどう思ってたんだろう。最後の4行を信じるか、景の小道具だと思うかで物語が一変する。 個人的には信じたいけど...新聞のところとかを考えるとちょっと...。 書きながらふと思ったけど、小学生の頃公園で小さい子の凧を隠してのは私って景言ってたけど、それってあの遊具が崩れるのわかっててやってたのかな?もしそうだとしたら恐ろしすぎる...。
4投稿日: 2021.11.20
powered by ブクログ読みやすいです。表紙の絵が可愛いので、この可愛い子が周囲の人たちを翻弄している所を想像するとまあまあ楽しめるという感じです。
0投稿日: 2021.11.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どこまでが景の計画で本当に宮嶺に恋をしているのか読み手によって解釈の仕方が全然違うのだと色んな人のコメントを見て思った。 最後の消しゴムは小学生の時から宮嶺を他の人とは違うと思って計画していたのかとゾッとした
4投稿日: 2021.10.14
powered by ブクログエピローグと最後の4行を読んでから、ん?となってもう一度読み返してしまった。 一言でいうと、ジャンルを読者に決めさせる小説って感じ。 読みやすく、空いてる時間で2日で読めた。
3投稿日: 2021.09.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公は洗脳されていたのか、それとも本当の恋だったのか? 最後の消しゴムは本物なのか、洗脳のための小道具なのか? 読んでるこっちまで洗脳されたかのような読了感でした。
6投稿日: 2021.09.10
powered by ブクログ知人に勧められて読みました。 読みやすい文体と展開の意外性に引き込まれていきました。 フィクションのようでいて、身近で起こりうる狂気を感じました。 面白かったです。
0投稿日: 2021.09.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
東野圭吾作品を買いに行った書店でたまたま目に入った。ポップには「TikTokで大バズり!」タイトルが「恋に至る病」で帯には「ラスト4行の衝撃」…。これはもしや!かの名作、我孫子武丸「殺戮にいたる病」のオマージュか何か!?と衝動的に購入。結論から言うと全然違ったしラスト4行は全然衝撃じゃなかった。笑 そりゃあ他人を自分の思い通りに動かして平気で命まで奪う景だし主人公へのいじめも影の首謀者かなって予想してましたよ。個人的な解釈としては結局主人公のことは最初から最後まで利用してただけの本物のサイコパスだった…なんだけど、盗んだ消しゴムを持ち歩いてたってことは実は本当に恋してたのかな?それともそれを主人公に見つけられることも計算の内? 完璧な優等生でサイコパスな女子高生というキャラは確かに魅力的だけど正直主人公が利用されていたのも読めたしポケットから転がり落ちた物もたぶん最初の消しゴムかなって分かってしまい、どんでん返し要素が全然物足りず。読む前に期待値を上げすぎたのもあり残念な読了感でした。
3投稿日: 2021.08.15
powered by ブクログ色々な考察ができる作品だなと思う。ヒロイン?が最初怪我をするところとか、主人公に対して「会ったことあるっけ」みたいな発言をしていたところとか、読めば読むほど謎が深まる作品です
6投稿日: 2021.08.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。またこの作者の本を読みたい。計算高く人を掌握することに長けたヒロインと、彼女の愛を唯一受けることができる主人公。ヒロインが目を怪我する場面は、化け物になるきっかけに過ぎないのか、あるいはそれすら計算なのか。どちらにも読める、読者の想像力を掻き立てる良い本だった。どちらにしても、ヒロインの主人公への純愛があったと思うし、やるせない。消しゴムって冒頭でつかわれてたかな?
4投稿日: 2021.08.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「宮嶺は私のヒーローになってくれる?」 宮嶺望は最後まで彼女の味方でいようと決めていた。 高校生になり百五十人以上の人間を殺しても変わらなかった。 これは僕がいかにして化け物を愛するようになったかの物語だー。 宮嶺望と寄河景は小学校からの同級生で景が怪我をしたのを助けてから宮嶺に景は好意をもちます。 誰からも好かれる人気者の景。 そして宮嶺は景と親しくしているのに嫉妬されクラスメイトからのいじめに遭うようになります。 そして景は「私が宮嶺を守るから」と言い、一週間後。いじめの首謀者の根津あきらが飛び降り自殺をしたことからこの物語はとても恐ろしいものになっていきます。 高校に入っても景のカリスマ性は衰えることはなく、生徒会長の景に従い僕は副会長になり二人は恋人同士にもなります。 景はプレイをすると死ぬゲーム「青い蝶」(ブルーモルフォ)を作り出し、百五十人以上を自殺へと導きます。 「僕が警察に、言ったらどうするつもりなの」 「言ってもいいよ。だって宮嶺は私のヒーローだから、ヒーローなら悪と戦わないと。お願い私が間違っているのなら、今ここで宮嶺が止めて」 「間違っていない。警察には言わない。大丈夫僕は景の味方だよ」 「景は間違っていない。景は正しいよ」 この時点で、きっと僕もおかしくなっていたのだろう。 「僕は景のヒーローだから」 けれど景は止められない。 警察に言えば景の人生は終わりだ。 ブルーモルフォは指示に従わなくなった人間を殺しはじめた。 理念がどうあれ景はれっきとした殺人鬼だった。 そして、衝撃の結末が…。 宮嶺は景にただ利用されていたのか、本当に愛されていたのか。 作者あとがきを読むのとラスト4行を信じるかで受け取り方が180度変わってしまいます。 『恋に至る病』というタイトルの意味がなんとなくわかる気がしました。
66投稿日: 2021.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ラスト四行の衝撃……? とは?? ヒロインが主人公の苛めの首謀者であったかもしれないと思えそう、ってことかな。でも、それは全く意外でも何でもなかったけどなぁ。読んでたらそれっぽいし。最後まで何がしたいのかぜんっぜんわからなかったけど。 まあ、前半の胸糞悪い苛め描写の時点で投げ捨てなかっただけ私の気も長くなった。
3投稿日: 2021.08.04
powered by ブクログ帯のラスト4行の衝撃。 色々と意見は分かれそうだけど、面白かったに一票。 QRコードから飛んだ先の書き下ろしSSも良かった。
6投稿日: 2021.08.01
powered by ブクログ青い蝶の仕組みや景のカリスマ的心理操作とか、それでも景を愛し続ける宮嶺にはまりきれなかった。私がおばちゃんだからかなぁ。はまれば面白いんだろうな、と思える本でした。
1投稿日: 2021.07.21
powered by ブクログよすが無くして生きる難しさ。 恋に落ちる、堕ちる。貴方の病は何処から。 病原体のような彼女。 のいる、病原体のような世界。 彼女はどちらだったのか。 どちらの理由としても捉えられる、捉え切れなさ。 目撃できる読者という立場になってもなお、人を分かる事は難しい。 いわんや、数多の事象をば。 どちらにしろ、彼らの中に正しさと呼べるものが無かった事はきっと確かで。 それは、正しくない事だけが確か、という現実に通じそうですが。 後書きで触れられていたように、それでも、があるのもまた確かながら。覆い尽くす事は無い細やかな中にある、一筋。 理不尽も制裁も等しく無情なる天啓。 大分前、発売直後に購入していまして。ペーパー欲しかった、読みたかったなー。
3投稿日: 2021.07.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後4行でみたいな煽りを見て買いました 凄まじいどんでん返しとかではなくこれまでの疑問に対するヒントの一つでちょっとがっかり 最近煽りからめちゃくちゃハードルを上げて読み始めてしまいがっかりするパターンが多い 設定が出揃ってから状況変化が乏しかった印象 最終的に2つの解釈が出来る展開自体は面白かった ただそれを表現するのにブルーモルフォが必要だったかは疑問 また凧の件はどこまで狙ってした行動なのか
1投稿日: 2021.06.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後の4行が読者によって色々な考え方が生まれるような読了後頭がパンパンになるくらい考えさせる本でした。 わたし的な考察では最初から宮嶺のいじめも根津原の殺害も全て景が計画を立てていたのではないかと思いました。 何かしらの形で景は宮嶺に依存していて、ずっと隣にいて欲しく罪悪感やブルーモルフォの首謀者が景である事などを教え、宮嶺がずっと何処かに行かないようにしていたのではないかと思いました。
2投稿日: 2021.06.24
powered by ブクログ先に同じ事件をテーマにした、逸木裕さんの銀色の国を読んでしまっていたので面白さが半減してしまった…もうちょい間をあけて読めば良かったなぁ
0投稿日: 2021.06.20
powered by ブクログインスタのリールで見て、キャッチフレーズと絵に惹かれて購入し、読みました。 大体が主人公の男の子の目線から書かれており、淡々と進んでいくのと、厚さがそこまでないのも相まって、とても読みやすかったです。 ただ、期待が大きかった分なのか、単に合わないのか、読み終わった後は気持ち悪さが残りました… 実際に見てはないのですが、色々な考察がネットでは出ているのが分かるくらい解釈の仕方がありそうだなと思います。 読みやすいので、久しぶりに読書する人にはとっつきやすいかもしれません。あと、ネットなどで考察を見るのが好きな人にはいいと思います。
1投稿日: 2021.06.17
powered by ブクログおもしろい。読みやすい。 読書スランプに陥っていたけれど、この小説は一気読みできた。 実際にロシアであった話をモチーフにしているけれど、 人を洗脳して殺すのって簡単なんだと感じた。 SNSで自殺教唆をする話なのに、帯にtiktokで大反響って書いてあって馬鹿じゃないの?と思った。なんの事前情報もなく小説を読みたいのに、最近は帯に変なことばっか書いてあってちょっと萎える。 わたしはせめてフィクションの世界ではハッピーエンドを望むので、 この二人は純愛であったと思うよ。
2投稿日: 2021.06.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後にびっくりするような展開を期待してたらそうでもなくちょっと期待はずれ。でも自殺が感染していくシナリオは面白かった。
2投稿日: 2021.05.16
powered by ブクログ自らの強みの活かし方。 憶測でしかない推理と現場検証の結果を知り、いつから彼女の掌の上で駒として動かされていたのかゾッとしたな。 これだけの事を一人でやり遂げた才能は認めるが、間違った方向に人を導いていたのは残念だな。
1投稿日: 2021.03.14
powered by ブクログ初ラノベ。 偶然見かけた紹介文に惹かれて、読んでみた。 ラノベって萌えオタ系っていう申し訳ない先入観があったのと、昔流行った"恋空"みたいな"ケータイ小説"って感じの、文も日本語も適正さではなく雰囲気で使うようなイメージがあった上で(つまりはあまり期待せずに)読んだら意外とちゃんと面白かったし、ハマった。 もちろん、リアルかと言われればそうではない(でも元になった事件があったんだっけ)のだけど、それはまぁ小説だし。と。 読み終わって割と時間が経ってしまったので細かいレビューが出来ないけど、2度目の読破も全然あり得る。 なんなら面白いミステリーのラノベ他にもないかなって探し始めてる自分がいる。
1投稿日: 2021.02.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
―― 赤ん坊の写真に「会いたいな」とか「待ってるよー」とか文字を入れて送ってくるのが異常に嫌い。 姪っ子生まれたばかりの頃によくやられたけど。 自分の願望なのに、それが自分のものだという自覚を自然に無くしてしまえるある種の防衛本能みたいなのが、気に食わないんだろうなぁ。あなたのためを思って、と一緒で。 ……注:本編とはまったく関係ありません。 そして本当に自分のことを想ってくれていても、無自覚な自己否定でその想いを信じられないのもきっと、同じ仕組みで。 自分が可愛いんだ、という弱さが、いつも何にも先に立っているんだということを、自覚しなきゃなぁと思っている。あれ? 性善説と性悪説、って対立はあんまりピンとこなくて、結局ひとは解りあえるのかどうか、という問題に掛かり切りになっているんだろう。解りあえているようで解りあえていない。解りあえていないようで、どうしようもなく解りあってしまう。 見たいようにしかみないし、信じたいようにしか信じないのにね。結局。 さて。 結構素直に読んでしまった。怖さとか気味悪さも勿論だし、謎めいた部分も勿論なのだけれど、本当にシンプルな恋愛小説みたいに、受け入れてしまっている。そうやって読むと、消しゴムだってめっちゃ可愛く見えてしまう。危ないか? 何気ない会話だけれど、好きな短編の感想を聞いて何が分かるのか、と云う宮嶺の問いに景が、「その子がどう見られたいか」と応えるやりとりがやけに強く残っている。 自分がどう読まれるか。読まれたいか。 どう読まれたいのか。☆3.4
1投稿日: 2021.01.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
帯にある「どんでん返し」や「衝撃のラスト」はさすがに違うでしょ。作者的にはそれまでに仄めかしていたことを、最期のところで肯定したと言う感じかなあ。救いのない陰惨なお話ではあるけれど、そこが逆に読ませる。ただ、こうじゃないとお話が成立しないのは分かるけど、この語り手はさすがに勘弁してほしい。
1投稿日: 2021.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
景はただ、自分を見て欲しかっただけなんだと思った。 景は幼い時から人の気持ちがわかる。 適材適所な言葉を与えられるからこそ本来の自分を知る前に、本来の自分と乖離してしまったんじゃないかな。 普通何年もかけて学ぶ事が、初めからできてしまった故に、自分の中の行動基礎プロセスみたいなものを小学生で作り上げてしまった。 これは単なる予測だけど、景は端正な見た目で興味を持たれる分、幼い頃から興味をなくされる経験も人より多くしたはず。 委員も朝起きるのが得意なわけじゃないのに、何年もやっているし、必要とされることで自分に価値を見出せるタイプの人間。 小説に欲を言うなら、彼女の家庭環境ももう少し詳細に見せてほしかったなぁ 普通に幸せではあったんだろうけど。 景は、でも人をコントロールするのも普通に好き。 なんだろうな、自分の才能を熟知している子だったけど だからこそ、多過ぎる才能に殺されたんだと思う。 話は戻るけれど 人をコントロールして自分を認めさせる。 自分が人の命を動かせる影響力のある人間だと思う。 自殺誘導も景の承認欲求からきていると思う。 主人公に恋に落ちた理由が気になったけど、平凡に見えて意外と景の周りにいなかったタイプの人間なんだろうな。 どんな酷いいじめを受けても、頼ってこないし一向にヒーローを演じるし 告白しても好きだっていうくせ断るし、初めて景を真っ向から否定してくれた人でもあるのかもしれない。 景がそれを許せるわけないだろうから、有りとあらゆる手で思い通りにしようとしていたはずだけど 深層心理では、自分を止めて欲しかったんじゃないかなとも思った。 主人公なら止めてくれる、自分を否定してくれる=本当の自分を見てくれると思ったのかもしれない。と思うと切ない… 恋に至る病だね。。 化け物、というより個人的には、拗らせた寂しがりの少女って感じがした。 何回か読み返しましたがとても面白い本でした。
3投稿日: 2020.12.30
powered by ブクログあとがき良かった。(絶対飛ばさずに、最後に読んだ方が良いと思う) 冒頭から読み直したい…… ラストそうきたか……
1投稿日: 2020.12.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
メディアワークス文庫でビブリア古書堂の次くらいに取り上げられる位置にある本書。 本物のサイコパスというものが上手く描写されており、1人でも多く殺すためには自分が直接的に殺すのではなく教唆を行うべきという考えは非常に論理的だと感じた。 そんな一貫したサイコパスは、それを続けるため最後まで論理的に動くことで生きようとするが、宮嶺の存在はそれを崩す切欠となったのだと考える。 後半からが面白くなるが、前半は少し冗長であり 一気には読み進められなかった。 本屋に行って小説コーナーに行けば、必ず置いてあるほどイチオシだけあり、最後まで読み切れば面白い点・考察する点などもあるが、思考の中でも倫理観が現代日本とは大いにかけ離れているため、「小説は完全なるフィクション」と捉えることが出来る人には良いかもしれない。
2投稿日: 2020.12.22
powered by ブクログ面白かった。 一気に読んでしまった。正直内容的には好きではないけど、この世界の続きへの興味が勝りました。 読む人による解釈の幅が広そうなので、皆さんの感想・解釈も読んでみたい。そして自分も「分かった上での2周目」に突入せざるを得ない。やむを得ない。
1投稿日: 2020.11.29
powered by ブクログ作者の本は今作含め3冊読んだが、これが1番合わず。 他の2冊もいまひとつな感じだったので とりあえず他の作品を読むのはここでストップ。 ラストは本当にどうでも良くなり、 真相がどちらでも大して変わらんだろ、と半分投げやりに。 どの道狂ってる事には変わらないのだから、 もっと徹底して狂気に突き進めばいいのに。
1投稿日: 2020.11.08
