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リーチ先生
リーチ先生
原田マハ/集英社
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総合評価

118件)
4.1
49
32
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4
0
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    それはまるで、大河ドラマを観ているような感覚。文章を読みながら、目の前にその情景がありありと浮かび上がってくるようだ。 一人のイギリス人陶芸家の半生を、ある日本人の親子に渡って語り継がれて行く、史実を元にしたフィクションなんだけど、これがまたなんともドラマティックで感動的だ。 その日本人男性は実際には存在しないのだが、実在した人物との密接な繋がりの描きようは素晴らしく、さすが原田マハ、という感じだ。 やはり、原田マハは最高だ。

    0
    投稿日: 2019.12.14
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    内視鏡検査をやることになって洗浄液を飲んでる時と、下手したら入院しなければならないので、この分厚い本、その間に読むのに丁度良いかと思って持って出る。 幸いポリープもなく、その日の内に帰れたので、次の日には混雑した眼科と薬局で読み進む。 リーチと言えば、最近ではマイケルだけど、こちらは名前は聞いたことあってもどんな人だか知らなかったバーナード・リーチのお話。 日本の美を学ぼうと単身来日した青年リーチと、芸術に憧れて彼の助手となった亀之介の半生、まあ“好い”お話だと思う。 一方、あまり山谷がなく、勿論色んな事は起こるのだけど、あまり切羽詰まった苦労はなく、リーチとその周りの人々が良い人ばかりで、お金にも縁にも恵まれてサクサクと話が進むのが多少物足りず。 日本に帰ってからの亀之介の流浪の旅路や、戦火で日英が袂を分かつ中、彼らの友情がどのように揉みくちゃにされていったのかも描かれないでは、何となく亀之介が浮かばれず。 リーチと亀之介の息子の邂逅はなかなか泣けせるところがあったし、志を持った人同士の繋がりの美しさにはほだされたので、★★★★付けたが、気持ちは3.5といったあたり。

    3
    投稿日: 2019.12.02
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    原田マハさんの作品にしては珍しく、エネルギッシュな勢いは控えめ。 心がほんのりあたたかかくなるような、リーチやカメちゃんと長い旅をしているような、そんな印象の小説。 陶芸が芸術として魅力的に描かれているところはさすが! 自分の手から形ある作品が生み出されるというのは、なんと素晴らしいことだろう。 ただ、それを仕事として人生としてずっと積み重ねていくことは 時に苦しくも寂しくもあるのだと思った。 自分を見失いそうになったときでも、好いものは好いと言える心を持ち続けたい。

    4
    投稿日: 2019.11.19
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    日本と西洋芸術が交差する時代、史実に飛び込んで創作活動をともにしている感覚になった。 「名もない職人の手技」「民衆の中の芸術」を見出すことこそ、日本全国に残され伝えられてきた美しい手仕事を守っていく私たちの努めではないかと。時代を越えて伝わるメッセージ。原田マハワールド。

    1
    投稿日: 2019.09.28
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    素晴しかった…史実とフィクションが見事に融合し、なんとも自然な語り口でリーチ先生を取り巻く物語が展開されている。 原田マハさんの芸術モノは大好きだが、これもまさに原田マハの真骨頂と言っていい作品だと思う。

    0
    投稿日: 2019.09.25
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    戦争前のお話から入り、最初は読みにくい本だなという印象でした。なまりが強く、スラスラと読めず苦しく、挫折しかけました。しかし物語が進むに連れて面白い面白い!ほんのりと心温まる優しい物語でした。

    1
    投稿日: 2019.09.21
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    バーナードリーチは何かを求めて日本に来る。そのきっかけが高村光太郎だとは知らなかった。 リーチは芸術家とはどう生きるかを教えてくれた。芸術家とは誇り高い存在。お金も家もなくとも誇りだけはある。 日本人の美徳を相手を思いやり相手を立てようとするは、自分のことを卑下し何でも遠慮して好意を受け取らないと解釈する。やってみたいと申し出るなんて、とんでもないと戒める。でも、それは自分に自信がないことの裏返しだと。考え方の違い。日本人とリーチ、イギリス人との。

    0
    投稿日: 2019.09.11
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    カメちゃんは架空の人物だなんて、想像もしなかった。来日したリーチ先生のそばにずっと寄り添い続けた名もない陶工職人。まだインターネットも電話もない、あるのは手紙だけという時代に、日本に渡ってきたリーチ先生と、リーチ先生とともにイギリスに渡ったカメちゃん。架空だとしても、きっとこうやって、日本とイギリスの架け橋になりたいという熱い想いを持って、芸術の道を邁進した人たちがたしかにいたのだと思う。

    2
    投稿日: 2019.09.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんだか満たされないなあ。 美術史にその名を残す偉人たちを描くのに 実在しない人物を狂言回しにする描き方は 「ロマンシエ」も同じだったけど あっちは主人公がどーんと突き抜けた感じで それなりにフィクションとして楽しめたけど。 この作品では…ただただリーチ先生に心酔する 人物として描かれたカメちゃん…キャラクターの 輪郭すらおぼろげなまま、不遇の工人として 人生を終えてしまった。。 その息子とリーチ先生との邂逅は少しだけ ドラマチックだけど、そのエピソードすら 瞬間で終わってしまう。 とうとうカメちゃんには一度もスポットライトは 当たらないまま。いや、リーチ先生の付属物のまま 終わってしまったような気がする。 長い物語の中、ひたすらリーチ先生につき従うだけで その創作の目指すところも明らかにはならないし 人間としても芸術家としても、その存在は 曖昧模糊として…魅力を感じるところまでも たどりつけなかった。 原田マハ氏の作品は大好きなのだけど、最近は 少しトーンダウンしているような気がする。 もっと氏の美意識が突き抜けて感じられる作品が 読みたい。たとえば「#9」のような。

    2
    投稿日: 2019.08.28
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    こんなにも純粋で尊く、心のきれいな人たちがいたのかという想い。 エネルギーは外へ向かい、自分の大成や自分そのものへの執着などなく、ただ純粋に学び、作陶し、そして楽しむ。 本当のアーティストってこういう人たちなんだなぁと思った。 きっと原田マハさんもおんなじような気持ちで小説に向き合ってるんだなぁという気がして、読んでいる間中、ずっと透き通った爽やかさみたいなものを感じた。 この人を知ってほしい、 この物語を楽しんでほしい、 それがあなたの人生を豊かにしますように。 そんな想いが込められた小説。

    0
    投稿日: 2019.08.18
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    すごくすごくよかったぞ。 やはりマハさんのアート小説は良い。ハートにしみる。 陶芸の知識はさっぱりなので、楽しめないかもしれないと思ってたけど杞憂だった。むしろ陶芸すげえなと新たな発見。 あの時代に、何のツテもなく、遠い国にやってきて自分の人生を見出して創り上げた、リーチ先生めちゃくちゃかっこいいな。 カメちゃんも息子に何も語らずにいたところが、粋だなと思ったよ。 また時間が経ったら再読してみたい作品。

    0
    投稿日: 2019.08.06
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    なんと面白く、心揺さぶられ、そして世界の広がる本であることか。 いかにしてバーナード=リーチが日本と英国の架け橋となる芸術家として育ち、陶芸に目覚め、新たな芸術の種を撒き、芸術史にどのような役割を果たしてきたか知ることができる。そして、陶芸の面白さ、難しさ、熱さの一端を垣間見ることができる。 助手の、これはフィクションの人物であるが、沖亀乃介ほか、たくさんの純粋で熱く燃える芸術家との関わりを通じて育つリーチ、そして亀乃介たちが、どんどん大きなことを成し遂げ、後世に影響を与えていく。人と人とが出会い、切磋琢磨して、また、お互いに影響を与え合い、新たな次元に到達する、そういったことの素晴らしさを感じた。 芸術、芸術家の勉強ができ、好奇心を刺激しまた、フィクション部分でも読み手の心を熱くする。原田マハ氏には改めてすごいなあと思うのである。

    0
    投稿日: 2019.08.01
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    さすが原田マハ。とても面白かった。 個人的に知りたかったバーナード・リーチや柳宗理、濱田庄司の話を、架空の人物をうまく織り交ぜながら当時の陶芸文化を紹介した小説。 最初はどうなるかなと思っていたが、読み進めるうちに止まらなくなった。 イギリスは元にある美しさに何かを足して表現するところを、日本は美しいものをそのままに美しいと表現する…という記述はなかなかと面白いと思った。 また陶芸の勉強をしたのちに読み直したい。

    0
    投稿日: 2019.07.25
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    民藝を 最近気にしているところなので ああ あの人は、こんな人だったのか、とすっかり知り合いのように思えてしまった

    1
    投稿日: 2019.07.24
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    美しいと感じるものと一生をともにできるのは幸せなのだろう。辛いことや苦しいことがあっても立ち直れる事が嬉しい。本人の努力があり、それを支えてくれる多くの友人があることが力になる。リーチ先生はもちろん、周りの人たちそれぞれにも言えるのだろう。亀之介にも高市にも柳にも濱田にも………皆に。 そして 土を捏ねてみたくなる。

    0
    投稿日: 2019.07.17
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    読みやすく、世界に入りやすく、読後感もとても爽やかで、清々しさを感じる本。 リーチ先生がおおらかなイギリス紳士で、亀ちゃんが純粋で真面目な青年で。 フィクションとノンフィクションの境目を全く感じさせない。 素敵な本に出会えた。

    0
    投稿日: 2019.07.13
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    画家ではなく、バーナード・リーチを中心とした、いや、その助手であった人を中心とした、戦前戦後の陶芸家たちの冒険譚、とでも言えようか。楽しかった…私も一緒にリーチを見てきたようだ。 好いものは、好い。 何事も。

    1
    投稿日: 2019.07.10
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    読む前は陶芸に関して全く興味が湧かなかったが、このタイトルと、「好いものは好い。」という本の帯に書いてある表現に惹かれ、購入。 知らないジャンルで、また、ページ数も500を超えているのにも関わらず、あっという間に読み終えてしまったほど、引き込まれる内容だった。 印象に残ったのは、やはり「西洋であろうと、日本であろうと、好いものは、好い。」という台詞。 作者が有名な人だから、この作品は素晴らしいだとか、つい、作品そのものでなく、人や文化を評価してしまいがちであるが、実はそうではない。作品そのものを正しく評価することが、大切なのだと感じた。 また、「好い」と思ったものには、頭で理由を考えようとするが、ときには感覚的に捉えてみること、なんとなくいいな、と思えるセンスやオリジナリティを磨いていくことが重要である。 それらが一言でギュッと詰まった、この表現は、シンプルで「好い」と思った。

    5
    投稿日: 2019.07.03