
総合評価
(167件)| 51 | ||
| 79 | ||
| 19 | ||
| 4 | ||
| 2 |
powered by ブクログ作中作として登場する古い時代を舞台にした王道ミステリーと、現代の殺人事件をリンクさせたストーリーは圧巻でした。楽しめました。 どこが繋がってくるのか最後までわかりませんでしたが、ラストはキッチリとピースがはまったようです。ただ、コレはちゃんとオリジナルの英語で読まないとわからないかもしれないと思いました。散りばめられたヒントの数々は、翻訳された言葉では中々気付かないように感じました。 しかしそんな事は些細な事のようで、後半の展開はコレぞミステリー、大満足でした。
31投稿日: 2025.11.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
イギリスの作家、言わずと知れたアンソニー・ホロヴィッツのアティカス・ピュントシリーズ第二弾。まさかの『カササギ殺人事件』の続編。 このシリーズは順番に読むことを強くお勧め。 『カササギ殺人事件』が未読なら、あらすじも読まない方が良い。それくらい何も言えない作品。 なのでまさかの続篇にも驚いたが、一度で二度美味しい前作同様の仕掛けが、どのタイミングで入ってくるか楽しみにしながら読めた。 これまで読んだホロヴィッツ作品では、驚き度やミステリとしての良さは他作品の方が上かもしれないが、総合的にはこの『ヨルガオ殺人事件』が一番。高品質という言葉がこれほどまでに合う作品はないかなぁと。三作目の『マーブル館』も好評そうなので楽しみ。
15投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログあー面白かった! 作中作が丸々掲載されてたのも驚きだし、登場人物がごっちゃになりつつも分かりやすかったし、さすがホロヴィッツという感じ。ミステリを知り尽くした作家の凝りに凝ったエンタメ作品。 ここまで来ると、よく出来すぎていてぐうの音も出ないのが玉に瑕といえるかもしれない。 やっと読み終えたので、マーブル館に突入だ〜
2投稿日: 2025.10.29
powered by ブクログ本編の中に入れ子となる小説があり、その中に前日譚となる小説がある。それぞれが本格的なミステリとなっていて、非常に盛りだくさん。
1投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・作中作と実際に起きた殺人事件とのリンクを探していく、という主人公スーザンの追体験を楽しめる作品であり、これは探偵役がいわゆる「素人探偵」である作品の特権であると感じた。本作が読者に対して「フェア」に手がかりを配置する上でも重要な役割を果たしている。 作中作で、本物のミステリ小説よろしく表紙、帯にあるような煽り文、献辞等も挿入されていることを新鮮に感じたが、それが謎解きに一役買っていてかつ手がかりが巧みにカモフラージュされていることに感嘆した。ミステリにおけるセオリーである「『違和感』が気のせいである』ことなんてない」という感覚を自身で体験できたのも嬉しい。全て謎が解かれた今、改めて『愚者の代償』を読み直し、キーワードを彼女のように辿っていくのも一興だろう。 その一方で、物語の真相の一端を占めるキーワードの意味に、原書でなら種明かしの場面の前に気づけたかもしれないとも思った。原書でキーワードを再び追ってみるのも良いだろう。 「謎解きミステリほど再読の喜びが少ない形式もないだろう」とスーザンは作中で述べているが、今作からは再読の楽しみが大いに見出せそうだ。
1投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログ今年、シリーズの3作目が発売されたのを機に未読だったアティカス・ピュントの2作目を読んでみたところ、、、なんとも緻密に構成されたミステリーで読みごたえ抜群、作中作だけでも十分満足してしまうほど見事な作品でした。名探偵ピュントを生みだしたアラン・コンウェイはすでに死んでいるため、今後このシリーズがどのように展開していくかますます目が離せない。
0投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログカササギ殺人事件のシリーズ第二作目、上下巻完結。 面白かった! 最初の作品を知らずに本作から読み始めたのですが、前作からの繋がりや前置きがややあるものの、内容は問題なく楽しめました。 作中作で語られるので二度美味しい。 作中作のアティカス・ピュントのシリーズは、まさに正統派ミステリという感じでワクワクします。 作品に絡んだ事件が起きる現実は、一転として事実が明らかになるにつれドロドロとしているものの、最終的にすべて繋がり爽快感がありました。 あちこちに光る作者の鋭い描写も面白い。 刑務所の「世界最低のカフェテリア」の描写や、「凄惨な殺人」という表現に対するぼやきなど、細かな描写がなるほど、となって楽しめました。
2投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ長い!けど面白かった。 作中作品の事件解決ですでにお腹いっぱいだったけどリアル事件も解決できてよかった。 一気に2冊読んだことになるのが、ちょっとヘヴィなんだよなぁ 2025.10.11 189
6投稿日: 2025.10.11
powered by ブクログ前作のカササギ殺人事件を読んですぐにこのヨルガオ殺人事件を購入した。 のだが、約5年間積読した後にようやく読むことができた。 正直前作の内容が記憶からすっぽりと抜け落ちていたため、すぐに読むべきだったと後悔したが、特に読み直すことをせずとも楽しく読むことができた。 内容も面白かったのだが、作中作をよくもこんなに綺麗にかけるものだと、そしてその事件への絡め方が上品で、よくこんなものが書けるなという感想がまず最初にきた。 普通に面白かった。
0投稿日: 2025.10.11
powered by ブクログ本編と作中作のフーダニットだけでも面白いのに複雑に絡み合った人間関係と巧妙に仕組まれたミッシングリンク、果ては冤罪疑惑を晴らすための主人公の奔走まで本格ミステリー、エンタメとして最高だった。帯通り『アガサ・クリスティーへの完璧なオマージュ』だった。
3投稿日: 2025.10.11
powered by ブクログ(⌐■-■)オモロイけんど、またシモネッタオチ♥ ⊂|⊃ [ಠ_ಠ]カササギからのダブルシモネッタだな。オチのクダリが長くてヘタる。
4投稿日: 2025.10.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
カササギ殺人事件の続編。 またもや亡きアラン・コンウェイのアティカス・ピュントシリーズの本に纏わる騒動に巻き込まれる事になった元編集者の主人公。 報酬に釣られて居なくなった娘と八年前の事件の謎を解くことに。 作中作で現実と小説が今度は交互に描写される形。 相変わらず本編より小説の方が私の好みだった。あと登場人物が二倍になるからややこしい笑 前回の登場人物が出てきたりアランの人でなし感が更に凝縮されてた。嫌がらせに凝りすぎだろ。 本編のオチは思ったよりあっさりめ。 正直スーザンの私生活の悩みとかは個人的には無くてもいい。 フクロウは普通に死ねるだろ。 小説読んでて思うけどキャラ達の記憶力すごくない? 三作目以降も同じ様な骨組みなのかな?とりあえず続きも読みます。
1投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
作中作が単体で魅力的なのがすごい。 しかも現在の事件を解くのにほとんど内容は関わってこないのにこの手の入れようは恐ろしい。 そっちに入り込みすぎて、現在に戻ったときにどんな事件だったか少し忘れたくらい。 現在の事件の犯人を特定するのには、星占いと獅子座の情報だけで足りる。この単純な真相を隠すために、登場人物それぞれに意味ありげな秘密が用意されるが、このミスリードの塩梅が絶妙で、それぞれの秘密を調べるためにコミュニティに入っていくことで初めて単純な真相に気づくことができる。 同性愛を犯罪に結びつける傾向にある気もするがどうなんだろう
5投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログピュントは冷静で好人物。時代設定も私的に好みなのでこの探偵の小説、読みたいなあ。 全体的に散りばめられたこまかな伏線が、うまく作用していてなるほどと思った。スーザンが超人的な記憶力を持ってたから良かったものの、これらの伏線から解答を導くのはなかなか難しい。 妹の方の謎も途中混ぜられて、姉妹関係のの対比が良き。 かなり読み応えのある作品。 ただただステファンが気の毒…。ロック警視正は気持ちを入れ替えてくれる事を祈るばかり。
1投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログ8年前に起きたホテルでの殺人事件の真相を探る為に クレタ島からイギリスへ戻り、捜査を続けるスーザン。 傑作『カササギ殺人事件』のまさかの続編、その下巻。 スーザンの軸となる事件とは別に、 話の起点となったアテュカス・ピュントの『愚行の代償』も 楽しめるというサービスっぷり。 これだけの内容を一つの物語にまとめるというのは並大抵の労力ではない。 この辺りはアンソニー・ホロヴィッツに敬服しっぱなしである。 言わば劇中劇という存在である『愚行の代償』の結末と 現実の事件の真相が見事に重なり合うというこの手法。 読んでる側からすると、たまらない経験である。 これ以上の続編があるのかどうか、 そう易々と思いつかないだろう、この手の物語は。 なんて思いもするが、彼ならやってくれるかもしれない。
1投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログaudible で聴いたので現実と作中作の登場人物がこんがらがったり、途中考え事などをして聴き逃したりで何度も聴き直しました。。これは読む本の方が私には良かったかも? 作中作と現代パートの繋がりが楽しい。スーザンとアンドレアスとの関係は不安定だったり戻ったり。 スーザンは編集者なのだが探偵なみにヒラメキがすごい…。今回も楽しめました。 こんな複雑なミステリーを書いた作者に拍手。
3投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログ前作「カササギ殺人事件」に続く推理小説。前作の続きは作れないだろうと思っていたら、見事に同じような雰囲気の続編が登場していた。前作は古めかしい作中作が前半で、後半が現代劇だったがその順番は今回は逆だった。どちらのパートも面白かったのだが、ただ劇中劇がどこまでうまくいかされているかというと、期待したほどにはいかされていないように思われて、そこはちょっと残念だった。前作の「カササギ殺人事件」のほうが好きかな。
1投稿日: 2025.08.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前作同様ハイクオリティな作中作が鍵となる一粒で2度美味しい本格ミステリ。一作目が凄すぎて二作目なんか書けるんかと思ったが納得のクオリティ。 さすがに一作目ほど複雑な構造は再現されないが、現実の事件の方がパワーアップしてベタな本格ミステリの世界に。ネットやメールなど現代のツールも活かして捜査するが最後はお約束の謎解きショー。これにはピュントもニッコリ。 でも結局「闇が落ちて」の章だけローマ数字だったのはなんで?本物のミステリオタならわかるんやろか…
1投稿日: 2025.07.11
powered by ブクログ作中作「愚行の代償」は面白い!正直、アティカス・ピュントを作中作にするのではなく、普通にこれだけで読みたいくらい。 本編のラストの謎解きはちょいイマイチだったかな… 間に作中作が挟まったことで色々忘れてたし、スーザンがあの短い時間であそこまでわかったのが不自然な気が…全然わかってなかったような感じだったのに…
1投稿日: 2025.07.05
powered by ブクログカササギ殺人事件につづきこちらも読んでみた。 作中作に入るあたりからまた夢中になってしまった。 またいつか続編出てほしいなあ。 ドラマも見てみたい。
10投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログ『カササギ殺人事件』続編。過去にホテルで起こった殺人と現代で発生した行方不明事件を、過去に編集を担当した小説をたどりながら解決する ホロヴィッツの小説は読みやすいし、ミステリーとしての形式を常に保っていて安心して読める。登場人物全員が何かを隠していて、探偵は登場人物に話を聞く。それぞれの秘密が暴かれることで事件が解決する。古典的な形式だけど、つい読みふけってしまう作品だった
1投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログ“すぐ目の前にあって──わたしをまっすぐ見つめかえしていたの"名探偵アティカス・ピュント・シリーズの『愚行の代償』を読んだ女性は、ある殺人事件の真相についてそう言い残し、姿を消した。『愚行の代償』の舞台は1953年のイギリスの村、事件は一世を風靡した女優の殺人。誰もが怪しい事件に挑むアティカス・ピュントが明かす、驚きの真実とは……。ピースが次々と組み合わさり、意外な真相が浮かびあがる──そんなミステリの醍醐味を二回も味わえる、ミステリ界のトップランナーによる傑作! 上巻から続くピュントが関わった事件。ようやくピュントが田舎町について、事件関係者に話を聞き入って、地元警察のヘア主任警部と一緒になって調査を進め、出てくる人みんな何かを隠していて、とにかく怪しくて、もう犯人は誰なんだろうとか、「教会の家」に住む善良な主婦サマンサの出来の悪い弟のアルジャーノンには、なんだかイライラして事件が解決したあとは、こいつもギャフンと言わせてくれと思いながら読んだ。 可哀想な元女優を殺したのは、本当に誰なんだろうとか、女優の家にいる執事のエリック・チャンドラーがなんだか本当に子供ぽくて、お母さんのチャンドラー夫人が怒るのも無理がないとか思ったり、女優が経営しているホテルの支配人夫婦は本当にクソだし、ねぇ、なんでこんなに変な人しかいないの…ってかんじだった。まぁ、ピュントが話してくれた真相は、本当に衝撃だったし、秘書の秘密もびっくりした。正直、私は騙されていた。完全にあの秘書に騙されていた。信じていたのに!ってなった。 ピュントが無事に事件を解決し、「愚行の代償」が終わり、スーザンの世界に戻ってきたときに、「あ、そうか。これは、スーザンの事件だったんだ」ってなった。そして、ピュントの事件に夢中だったから、スーザンの事件の登場人物たちを少し忘れてしまっていた。ごめん、スーザン。私、アラン・コンウェイはスーザンと同じように好きになれないけど、ピュントのことは、すごく好きなんだ。というか、ずっとピュントが活躍する姿が見たいの。ってなった。 しかし、スーザンの事件も気になる。あのアランが、真犯人を見つけ、そして失踪したセシリーもその真犯人が分かったと言っていた。でも、正直な話、スーザンと同じように全く私には分からなかった。本当に、誰がフランク・パリスが殺し、セシリーは「愚行の代償」の何もを見て犯人が分かったのか。全然分からなかった。 スーザンもそんなかんじだったけど、やはりスーザンは私より頭がいいからか、どんどんいろんなことが繋がっていって、その真相を見破った。そして、スーザンの事件もまさかの展開だった。本当にすごかった。ピュントの事件もスーザンの事件も両方面白かった。読み応えあったし、犯人が誰なのか、ただそれだけを知りたかったけど、あっという間に読んでしまった。 スーザンには悪いんだけど、スーザンがアラン・コンウェイに関係している限り、私たちはピュントの活躍が読めるってことだよね。アランはピュントのシリーズを何作か書いているはずだから、まだまだ私たちはピュントに出会えるわけか。スーザンは大変だと思うし、関わりたくないって思ってるかもだけど、ピュントシリーズを読みたいので、スーザンには犠牲になってもらうしかないのか… 2025.5.25 読了
1投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
下巻に突入。 前回の続き『アティカス・ピュント』パートからです。 しかし相変わらず、警察が協力的かつ好意的ですね。私がこれまで見てきた作品とは随分扱いが違う印象です。 “もしもミス・ジェイムズが真実に気づいてしまったら、もう死ぬしかないだろう”は、普通、自殺だと思いませんか? 自分が死ぬしかないだろう、だと。 殺害を仄めかすなら“殺すしかない”“死んでもらうしかない”って言いません? 翻訳の問題かな。 うーん。現時点で全然推理できてないんですけど、怪しそうな人達は真犯人では無さそうに思えるんですよね。 8年前の事件とセシリー失踪事件の犯人は別人の可能性だってあるし。 ミス・ケインは何故いなくなるのだろう。この後秘書はジェイムズになるわけだよね。有能なのに。旅行にでも行くのかな。それとも今後事件の被害者になってしまうのか? サマンサと言う名前に海外ドラマの先入観があり、派手めの美人を想像していた。弟がアルジャーノンだし。そしたらどうやらウィーズリー夫人の様なイメージらしい。働き者?家庭的?母親っぽい??そんな印象。 被害者から医師への電話。家の中にいる、と言うのはまるで熊とか狼の様だな。まあ、強盗やストーカーと言うこともあり得るけれど。でも事件の犯人が野生生物なんてオチはあるわけないしな。 愛想が良すぎると感じていた警部の胸の内が見えて寧ろホッとしました。モヤモヤあったんだ。時代的に戦争当事者同士なんだよな。そこも忘れがち。 60万ポンド。当時の価値で6億円くらい? しかしアルジャーノンも目敏いし、本当に嫌な感じの人間だな。身内にいると苦労するだろう。 え? どう言うこと? 一気にカオスになってしまった。 あ、ひとつ謎が解けましたね。ミス・ケインが去る理由です。そこはすっきり。 そもそも、これが8年前の事件と数ヶ月前に起きた失踪事件との解決に繋がると言うのがまだわかりません。どう言うこと。 電話機に家の主人の指紋がついているのはおかしくないけど、犯人の指紋がついていないのもおかしいから、全部拭き取ったんじゃないの? とは思いますけどね。その行動は犯人がペンドルトンであっても矛盾しないと思うのですが。 50年代でも日本はまだハラキリと言われている。やれやれ。 ミス・ケインのモデルは多分アランの元妻ですよね。これはでも多分、パートナーが変わることを示唆したかっただけかな。 前作もそうでしたが、二つの事件は同一犯ではないパターン好きなんですかね。となると、現実世界の事件も別の犯人が? そもそも、失踪事件は、自分の意志でって可能性もありますかね。幼い娘を置いていくかは疑問ですが。後でこっそり迎えに来るつもりで、とかならありそう。 現実世界パートの被害者と照らし合わせると、犯人はあのマーティンってことになりませんか? それとも本来の標的は教師の方? そうなったら血縁者とかわからんのですが。 ふむ。ペンドルトン=パリスなら、殺害されたのは人違いによる、と言うところが共通点なのでしょうか。 まあ、リサのスーザンに対する態度も理解できる。腹を立てるべきは両親に、だろうけど。スーザンだって本当は断るべきところ。探偵でも何でもないのだし。 セシリーの性格。ミス・ケインのモデルはセシリーなのかも。カッとなって攻撃したり、思い込みが激しかったり。 エロイーズとセシリーのMIX?? デレクは初見のイメージではDJクオールズだったのですが、どうやら太っているようですね。痩せていて小柄なのかと思ってました。 アンドレアス、全然推してないから、前作同様ピンチに駆けつける描写に複雑な気持ち。そもそもスーザンのこともそこまで好きじゃないから別にいいか、と言う気持ちもあるけど。 『アリー・マイラブ』でもアリーよりジョージア派。『グレイズアナトミー』でもメレディスよりアディソン派。なのでスーザンよりもメリッサ派かも。共感できるのはサレ妻側なのかもな……。 そう言えば『gree』でもエマ苦手でテリー応援してたし。 まあ、アンドレアスとメリッサは既に別れているから、サレ妻展開とは違うけど。主人公やヒロインより、ライバルキャラの方を好きになりやすいと言うことかな? ちょっと、オチにはズコーーーっとなってしまいました。 占いにそんなに人生左右されてしまうことってあるの……? 結局第一容疑者が真犯人だったんですね。裏の裏ってことかな。 ユニバーサルデイナンバーが何か、調べてもあまり理解できませんでした。数秘術に関連しているようですが。 謎解き解明パートはちょっと、ピュントもスーザンも嫌疑を披露し過ぎでしたが、(よりリアルを追求するのであれば、何故それが晴れるのかを簡単に説明するだけでも構わない)一人称で進む作品は多くを語らないことには種明かしも叶いませんから、仕方ないのかも。最後の手紙のくだりなんかもちょっと無理がありますしね。 ミスリードにはまんまと騙されました。 読後感はミステリーよりも、コメディっぽいかも。 セシリーだって、浮気していながら結婚してしまったのだから、何故? とは思う。ちょっとしっくり来ない部分も結構ある。 レオはきっと自己愛だけの存在だったのでしょう。サイコパス。 今回は読み進めるのに結構時間がかかってしまったなぁ。 翻訳版だと簡単に見つけられない仕掛けもありますから、そこが残念かも。 考えてみたらメリッサは、人を見る目がないかもしれないな。 あと、このシリーズは編集者の視点でアランを嫌な作家として描いているけれど、著者自身はどうなのか。 自分はアラン側なのか、それとも編集さんへの皮肉めいた謝意なのか。わがまま言ってすみません、みたいな気持ち? それとも編集って作家の気持ち全然わかってない、って気持ち?? 一番気になるのそこかも。 そう言えば、『アティカス・ピュント』パートでは下品な描写がほぼ無いのに対して、現実パートはお下劣気味なネタが多いのは敢えての対比ですかね。スーザンも本の中の話は絵空事と言ってますしね。
1投稿日: 2025.05.20
powered by ブクログ下巻。 作中作の「愚行の代償」は面白かった。 犯人当てで犯人当てたことないけど、2つの殺人のうち1つの犯人はすぐわかった。というかその人しかいなかった。でも、正体はお前だったのか!という衝撃もあり、そこそこ楽しめた。 そして、現代パートに戻ってきた途端…登場人物が誰が誰やらわからない!!!笑 ただでさえ翻訳ものはキャラクター覚えるのが苦手なのに、名前が出るたびにこの人誰だっけ…と最初のページに戻り…ってやってたから集中力が途切れてしまった(これは私の脳のキャパの問題かもしれない) それと、どうしてもスーザンが好きになれなかった。前金要求しておいて勝手にクレタ島に置いてきた恋人に未練たらたらで帰りたい帰りたいばっかりで自分勝手すぎる。リサはとっても嫌な女に描かれていたけど、私だったらリサと同じ態度をとってしまうと思う。そんなスーザンをべたべたに甘やかしてスパダリみを見せつけてくるアンドレアスも気持ち悪い。スーザンって50前の女性だと思うと余計に。 物語の面白さよりキャラクターの不快さが勝ってしまって残念だった。カササギ殺人事件は楽しめた記憶があるんだけどな。スーザンの続編が出てももう読まなくていいかなと思った。ホーソーンのシリーズはぼちぼち読んでいきたい。 ところでメリッサの飼ってた犬は「小さい犬」って書かれてたけど、それってチャウチャウちゃうんちゃう?
1投稿日: 2025.05.13
powered by ブクログ二つの話しが入っているこのシリーズ。毎回うまく絡めてあるな、と感心してしまう。 このシリーズの最重要人物は、アランなんだろうな。 次回もあるとして、どう絡めるのか楽しみしかない。
1投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログ内容は書かないんだけど おもしろい 個人的には、あえて犯人や事件の真相を当てようという感覚は無い 無いのに、分かってしまうのでは多分失敗作なんだと思う この本、この作家さんは良いな~ 上巻42ページ+下巻434ページ=854ページ このページ数があっという間に読み進むのは驚き 読んでることが心地よい(殺人事件なのにね) さらなる続巻も、どういう手法で来るのか期待してしまう その他の作品も大人買いしてる (^^♪
11投稿日: 2025.03.30
powered by ブクログ面白かったです。 作中作と両方とも、犯人は見事に外しました。 前回作も、そうでしたが、性的嗜好を特徴としてキャラクターを描く事が多い気がします…。多様性の現代ですから、サラッとその辺りを描いて欲しい気もします…。 作中作のアティカスピュントシリーズの方が、前回に引き続き、好みでした。それでも、作中作と本来の内容の絡ませ方がお見事でした。 このシリーズまだまだ続くのかな? 楽しみにしています。
15投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログ長かった‥やっと読み終わった‥。 何度もページを戻りながら謎解きするのが楽しい作品だと思います。 私はそういうタイプではないため推理のシーンだけ楽しむことができました。 結末を知ったあとに読み返すと伏線に気づけてより楽しそうです。
1投稿日: 2025.03.23
powered by ブクログイギリスの作家アンソニー・ホロヴィッツの長篇ミステリ作品『ヨルガオ殺人事件〈上〉〈下〉(原題:Moonflower Murders)』を読みました。 アンソニー・ホロヴィッツの作品は4年前に読んだ『モリアーティ』以来なので久し振りですね。 -----story------------- *第1位『このミステリーがすごい! 2022年版』海外編 *第1位〈週刊文春〉2021ミステリーベスト10 海外部門 *第1位『2022本格ミステリ・ベスト10』海外篇 *第2位〈ハヤカワ・ミステリマガジン〉ミステリが読みたい! 海外篇 〈上〉 『カササギ殺人事件』から2年。 クレタ島で暮らす元編集者のわたしを、英国から裕福な夫妻が訪ねてくる。 彼らのホテルで8年前に起きた殺人の真相を、ある本で見つけた──そう連絡してきた直後に夫妻の娘が失踪したという。 その本とは、わたしが編集した名探偵〈アティカス・ピュント〉シリーズの一冊だった……。 『カササギ殺人事件』の続編にして、至高の犯人当てミステリ! 〈下〉 “すぐ目の前にあって──わたしをまっすぐ見つめかえしていたの”名探偵〈アティカス・ピュント〉シリーズの『愚行の代償』を読んだ女性は、ある殺人事件の真相についてそう言い残して姿を消した。 その作品の舞台は1953年の英国の村、事件は一世を風靡(ふうび)した女優の殺人。 ピースが次々と組み合わさり、意外な真相が浮かびあがる──そんなミステリの醍醐味を二回も味わえる傑作! 解説/酒井貞道 ----------------------- 『カササギ殺人事件』に続く、スーザン・ライランド・シリーズの第2作……2020年(令和2年)に刊行された作品です。 『カササギ殺人事件』から二年後、編集者を辞めてクレタ島で暮らすスーザン・ライランドのもとに、イギリスからトレハーン夫妻が訪ねてきた……それは彼らが経営する高級ホテル・ブランロウ・ホールで起きた8年前の殺人事件に関することだった、、、 あるとき夫妻の娘セシリーが、事件をモデルにした小説『愚行の代償』を読んだところ、逮捕された男は犯人ではないと気付いたらしい……だがまもなくセシリーは失踪した。 『愚行の代償』とは、アラン・コンウェイによるアティカス・ピュント・シリーズの第3作……またしてもライランドは、かつての担当作家による謎めいた企みに翻弄されていく、、、 自身が編集した『愚行の代償』をいざ再読してみたものの、事件関係者をモデルにしたキャラクターが登場する以外、まるで関係のない物語に思えた……だが、この2つの探偵物語はひそかに共鳴しあい、詳細かつ精査に読み解けば事件の真相に迫ることができるのだった。 前作の『カササギ殺人事件』と同じく、精巧に組み立てられた入れ子構造で大きな箱と中の小さな箱の中身の不思議な関係性が愉しめる作品でした……作中作で1953年のイギリスの村を舞台にした『愚行の代償』だけでも十分謎解きが愉しめるクオリティなのですが、、、 『愚行の代償』の中で描かれた物語の中に本編『ヨルガオ殺人事件』の謎解きに必要なヒントや伏線が巧く織り込まれているんですよねー 表面的には本編に関連しているとは思えないのですが、ある前提条件を知っている人が読めば、真相が隠されていることがわかる……ホントに巧いなー と感じました。 真相がわかってから読み返すと……ヒントがたくさん詰まっているんですよねー 1冊で2つの謎解きが愉しめる、お得な作品でした、、、 アラン・コンウェイによる名探偵アティカス・ピュント・シリーズは全10作あるという設定なので、残8作品と絡めた、スーザン・ライランド・シリーズを描いてほしいですね!
1投稿日: 2025.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上巻から続いて、ピュント編「愚行の代償」で始まる下巻。2度殺される話(1度目の殺人が失敗している話)自体は割とあるけど、そこから復讐に繋がる展開が見事だった。狂気じみた人間が犯人だと面白い。不穏な世界観のなかでも、ピュントの温かみのある人柄にはほっとした。 スーザン編は、1番怪しそうな奴は犯人じゃないのかと思いきや、やっぱり犯人だったという展開。ピュント編と比較すると生々しさが増していて、「いや浮気しすぎやろ」「カスばっかり!」と言いたくなるけど、そんな泥沼人間模様も楽しい。 ピュントもそうだけど、スーザンも推理においてその人の些細な言動から情報を拾い上げることが多くて、かなり洞察力が優れていると思った。スーザンはピュントを師のような存在と語っていて、ここに次元を跨いだ不思議な師弟関係が成立しているのが素敵。聡明で勇敢な彼女に振り回されるアンドレアスは大変だ。 アンソニー・ホロヴィッツがこのシリーズの継続に前向きと巻末の解説で知って調べてみると、「マーブル館殺人事件」という続編が2025年に邦訳で刊行されるようで、本当に嬉しくて飛び上がってしまった。お焚き上げまでした2人には悪いけど、ピュントとスーザンにまた会える日が待ち遠しい!
1投稿日: 2025.02.18
powered by ブクログまさか劇中作が続くというか、まるまる一冊書いてしまっているのにまず驚いた。これ別の作品にして出せるじゃん?てなった。どちらかというと劇中作のほうが好みだったかなあ。トリックというか、作品内の文中にいろんな要素を散りばめるのは、凄いアイデアだけど、性的な話題が多かったのがあんまり得意じゃなかったなーって印象。人を信じやすい優しい子って裏返すとまあ、ああいう印象になるよねってのは犯人と同じ気持ち。でも托卵は良くないよね…。話全体は面白かっただけに、キャラの印象があまり良くないのが残念。
1投稿日: 2025.02.09
powered by ブクログ1冊で二つのミステリーを楽しめます。その分登場人物が多く、しかも名前が分かりにくいので、読むスピードはあがらず。後半に畳み掛けるように謎解きが進む感じはオーソドックスなスタイルでかなり楽しめます。
1投稿日: 2025.02.07
powered by ブクログ読了後、作中作の『愚行の代償』に隠されたヒントの多さに驚かされた。アンソニー・ホロヴィッツの作品を読むときはしばしば、全てが目の前に明かされてるのに何も解決できない凡夫に成り下がっている気がする。
1投稿日: 2025.01.20
powered by ブクログ上巻に続いてスーザンの捜査は進む。ホテルの娘セシリーの行方はなかなか分からないけれど、8年前にホテルで起きた殺人事件の真相は少しずつ解明されていく。誰もが怪しい。そして、実際に起きた殺人事件を自分の著書の"肥やし"にして発表したアラン•コンウェイという人も…。 納得の結末…ではあるけれど、ちょっと捻り過ぎかも。しかし、この複雑な構成と古典的名作と五分を張る展開の見事さには脱帽でした。編集者だったスーザンが、著者のアランに"探偵が関係者全員を集めて犯人当てをするのは古臭いからやめて"と忠告していたエピソードなど、思わずニヤリとしてしまいました。 【余談】 イギリスを舞台にした小説だから仕方ないんだけど、次の一文は残念です。 「メリッサの飼っている犬は"まるまるしたライオン"という異名を持つチャウチャウで、日本のテレビアニメに登場する白いライオンと同じく、キンバという名がつけられていた」 違う!キンバじゃないんだよ、それ! …ひょっとして、スーザンが日本版でアニメを見ていたら何か気付いたかも?
31投稿日: 2025.01.12
powered by ブクログめっちゃ面白かったー!! 前作に続いて期待を裏切らないストーリー展開だったな。劇中劇のアティカスピュントの愚行の代償がそもそも面白すぎる。1作で2度楽しめるお得な感じ。 ただ前作と違って、劇中劇が真ん中に挟まってくるので、愚行の代償読み終わった後は登場人物誰が誰だっけ??って頭がこんがらがったけど、そんなに多くないので大丈夫だった。いやー面白かったな。記憶を消してもう一度読みたい
2投稿日: 2024.12.05
powered by ブクログやっぱり作中作のアラン・コンウェイ『名探偵アティカス・ピュント』シリーズがクリスティーっぽくて大好きだ。 そして今回もホロヴィッツになった途端にやっぱりホロヴィッツ節が鼻についてしまうんだよなぁ。。。 (性的なことが急に増えるし、毎回ゲイの主張強めに感じるし、毎回アナグラムの面白さがわからないし、スーザンが素人探偵を2回もやるのはさすがにちょっと設定きつい気がするし…) 心の声が出過ぎました。スミマセン。 作中作のアイデアと作中作との繋げ方など、ホロヴィッツにしかできないスゴ技なのはわかる。 でも!アラン・コンウェイの『名探偵アティカス・ピュント』シリーズだけで十分面白いので、このシリーズだけでもっとたくさん読みたいなと思ってしまう。 それが難しければ、新たなシリーズとしてクリスティーオマージュの「古典シリーズ」としての作品が読みたい。 勝手なことばかり言いましたが、それくらいアラン・コンウェイ作品が好きです! 『愚行の代償』★★★★★ 『ヨルガオ殺人事件のみ』★★★☆☆ で全体的に★4でした。 Audibleにて。
78投稿日: 2024.08.20
powered by ブクログ今回も面白かった。現実世界と作中作で2つのミステリが進んでいくので登場人物を把握するのが結構大変なのだけど、本当にこの構成で書ける作者はすごいと思う。特に今回は前作よりも作中作のできが良かった気がする。
2投稿日: 2024.07.07
powered by ブクログカササギ殺人事件の続編。前作同様の二重構造だ。前作を知っていると…うーん、普通の推理小説かなあ。もちろん面白いけれども。
4投稿日: 2024.07.01
powered by ブクログ作中作をキーにして現在と過去の事件をめぐって推理が展開されていくなんてとてもオシャレ 作中作の愚行の代償も普通におもろかったと思う ただ現在の事件は個人的には後味悪い系で被害者誰にも可哀想とは思わなかったねw
1投稿日: 2024.06.19
powered by ブクログ「ヨルガオ殺人事件」は、「カササギ事件」の続編なので、前作を読んでから本作を手に取ることをお勧めします。 前回作が好きなら、今作はもっと好きになるはずです! 物語は、ミステリ作家アラン・コンウェイが書いた架空のミステリ小説「愚行の代償」を軸に進行し、小説の中に小説がある構造が特徴です。 「愚行の代償」を読んだ女性が、過去の殺人事件の真相に気づいた後に失踪します。アランの元編集者は、失踪した女性の家族から依頼を受け、過去の殺人事件と失踪事件の謎を解明していきます。 作中作の構造は前回と違うアプローチで、多少読みやすく感じました。現実世界の登場人物たちの行動や言動、身体的特徴の描写は、海外ミステリで鉄板の事件解明の鍵となります。 「愚行の代償」に入るまでに、ある程度容疑者は特定できましたが、それを確定するための決定的な手がかりは「愚行の代償」からは見つけられませんでした。アナグラムはミステリの鉄板ヒントですが、英語名になると日本人として解くのが難しかったです。 最後に伏線が次々と回収される様子は痛快で、読んでいて非常に楽しかったです。 内容を忘れたら、また再読したい一冊! 次は慎重に読んで、「愚行の代償」内のヒントに気がつきたいです。
2投稿日: 2024.05.26
powered by ブクログアンソニー・ホロヴィッツ作品を読むのは4作目。 作中作「愚行の代償」単独でも十分に高品質なミステリーなのに、それが現在(設定は2016年)の事件と共鳴しあって、8年前に結審した筈の殺人事件と今の行方不明事件が同時に解決する、という、またまたアクロバティックな展開に今回も脱帽です。 独特な性癖のひとが多めに出てくるのは、少々食傷気味ではあるけれど、アティカス・ピュントものとして続く限りはある程度避け難いのかも。 これだけ制約がある中、続編で同じクオリティを保てるのかしらん、と次が心配になるくらいの傑作でした。
28投稿日: 2024.05.07
powered by ブクログ素晴らしかった! 何度見でもできる。本の中の本を読むなんておかしな話だけど。。。 何年も前になる殺人事件の容疑者が、実は逮捕された人間と違うのがミステリー『愚行の代償』を読んで分かった。そして読んで知らせてくれた娘が失踪した。 どこに犯人だと分かるヒントがあるというのか。 なめるように読んでしまったけど1回では到底わからず。 というかそれ伏線だったんかーい!というのもちらほら。 個人的には、最も不幸な探偵役ともいえるスーザンが今回報われて良かった。そしてアンドレアスが今回も鋭いしかっこいいのでギリシア人の評価爆上がり。
2投稿日: 2024.05.04
powered by ブクログいやはや、すごいよねー。 そうくるか。 そう絡めてくるのか。 え?ちょろい読者選手権の結果? それは秘密。
59投稿日: 2024.05.03
powered by ブクログウ~ン、面白かったッス。自由自在の筆ですね。 こんなに面白いのに、あんまり「好き〜!」てさせないのは、(売れすぎてるのはあるけど)作者のとんでもないバランス感覚のたまもののように思える。 めちゃくちゃ緻密な頭脳がないと絶対書けない作品群なのに、ホーソーンシリーズでは自分は凡庸で鈍いキャラだし。 一人の人間がこんなの書けるんでしょうか。まったく。
0投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログこの小説の肝ともいうべきアランの作品「愚行の代償」もきっちり載せているのですから、“ひと粒食べて二度美味しい”というどこかのお菓子メーカーのキッチフレーズを思い出します。改めてホロヴィッツの書くミステリーの凄みを感じました。 主人公のスーザンの思うようにこのアランの作品を読んでも、この中身でどうしてヨルガオ館の殺人事件の真犯人がわかるのかという疑問が残ります。 しかし、最後には様々な伏線を回収し真犯人が顔を出します。スーザンがポアロばりに関係者を集めて犯人を言い当てる下りは、やっぱりミステリーの醍醐味です。それにしても、途中スーザンが危ない場面でまたアンドレアスが何故か登場し彼女を救います。うーむ劇画風だと思いつつもほっとする場面でした。
6投稿日: 2024.04.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「カササギ殺人事件」から2年、恋人のアンドレアスと共に、クレタ島のホテル経営に携わっているスーザン。しかしホテルの経営状況はよくなく、2人の中もすれ違いがちだ。そんな時、ホテルの客には場違いな裕福な夫婦がイギリスから訪ねてくる。彼らの娘の失踪に、スーザンがかつて手がけたアランの本が関わっていると言うのだ。高額な報酬に釣られてイギリス行きを決意するスーザンを待っていたのは。 前作のカササギと同じく、作中作が大きく関わってくるんだけど、現代パートに戻る頃には、誰がなんだったか忘れたり、作中作パートの人と混同したりしてしまうのだった。とはいえ、ちゃんとスーザンが対応表を作ってくれるんですが。 そんなわけで、名探偵 みなを集めて さてと言い、が2回も見られる楽しい作品。私は犯人当てはさっぱりですが、当てに行きたい人には二度美味しいはず。 最後は冤罪が晴れ、恋人との仲も修復して一件落着、とはいえ、依頼人が感謝とも恨み言ともつかない手紙をよこしてくるあたりも、何もかも暴いて去っていく名探偵ものらしさもあり。 3作目もありそうとかで、楽しみです。次はアンドレアスと仲良くね!(颯爽と再登場するシーン、好き笑)
0投稿日: 2024.04.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
(上巻より) 前作同様、作中作の方が面白い。 屋敷を買い取りホテルとした女優が殺され、 ミステリーの王道で容疑者がもりだくさん。 まずは貴族の出自のため勘当同然で結婚した夫、 住み込みで働いている母親と女優に好意をよせるその息子、 ホテルを切り盛りしながら金をくすねている夫婦、 映画に出演をせまる映画プロデューサーなどなど。 実在の人物を下敷きに、意地悪く登場人物に変えている(前作で殺された)著者のはずなのに、 探偵の新しい秘書だけは優秀で、気が利いて、と良い人に描いていて、 ちょっと変だなと思っていたら…。 先に読んだホーソーンシリーズよりもこっちの方が面白いのは確かだが、 実際の事件の方の被害者は、 占星術にはまっていて、純粋で騙されやすく、 父母から愛される娘でありながら、姉は大嫌い、 婚約中に他の男と浮気をし、 その男の子供を夫の子供として産むと人物設定が無茶苦茶なのはひどすぎる。
0投稿日: 2024.04.04
powered by ブクログ毎回1作品で2作楽しめる、頭がおかしい作品。それぞれ独立させても十分面白いのに、ヒントの1つにしてしまう贅沢な作中作。
0投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログホロヴィッツの「スーザンシリーズ」(で良いのか?ピュントシリーズだと作中作のシリーズだし、アランシリーズとは呼びたくないような…)第2作。 前作「カササギ殺人事件」もすごかったが、続編なんてどう描くねん?と思っていた本作はもっとすごいことになっている。と言っても、アクションがオーバーになるとか、事件の規模がデカくなるとか、敵や犯人のレベルが上がるとかの類じゃなく、純粋にミステリーとしての構成がとんでもない発想と完成度に仕上がってきてるのだ。 前作同様、現在進行形の事件の謎解きに作中作の小説が大きく絡んでくる仕組み。詳しくは書けないが、作中作にヒントはすべて隠されていて、ヒントの示唆は現在パートにきちんと記されていて、それなのに最後まで読まないとトリックが読めなかったし、読めばトリックに納得できた。 得心の度合いがとんでもない、極上のミステリー。そりゃ話題にもなるし、売れるわなぁと納得の一作。早くも次のホロヴィッツ作品が読みたくなってきたぞ。
8投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログカササギ殺人事件と同様に、また作中作形式。 スーザン視線で物語は進んでいき、テンポもよく惹きつけられる。 そして、作中作の「愚行の代償」は、それ自体が一級の推理小説として楽しめた。 そして、この作中作と現実の殺人事件がどう絡んでくるのか、とても期待させる。 やっぱり、ホロビッツはすごいなあと感心しながら最後の謎解きを楽しみにしていたが…。 最後の、スーザンの謎解きはちょっとガッカリであった。 もっと、あっと驚く結果を期待したが、重要人物の多くがゲイであり、それが殺人の原因となっているというオチはなんだか肩透かしのように感じた。 個人的には、違う人間を犯人と推理したが、全くのハズレだった。 でも、スーザンの推理した結果を聞いても、なんだか納得できなかったな。 全体的にはとても面白かったのだが、この結論ではなんともつまらなかく感じてしまった。
2投稿日: 2024.01.18
powered by ブクログカササギ殺人事件より面白かった! 「愚行の代償」がスーザン側の事件と繋がって、犯人が解き明かされていく様がお見事でした。 でもやっぱり私はスーザン側より、作中に出てくるアティカス・ピュントシリーズの方が好きだ。 あと途中で違う話(ピュントシリーズ)を1冊分挟むので、上巻の前半の話は結構忘れてしまっていました。
2投稿日: 2023.12.26
powered by ブクログ作中作『愚行の代償』の続きからスタート。クリスティの登場人物のように全員怪しい。面白い! そしてこちらの物語は終わり迎えるが、本編『ヨルガオ殺人事件』の真相にどう結び付くが、即解った読者はいるのだろうか⁈ 私なりの推測は『愚行…』のメリッサ殺害時のように。。。と思ったが、まぁハズレた。 翻訳本を2冊、並行読みしているわけで、名前が混乱気味になったが、ホロヴィッツ作品の構成と本格ミステリーに魅了された。 【ホーソーン&ホロヴィッツ】シリーズは来年読了目標にしたい。
12投稿日: 2023.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前作で、否応なしに巻き込まれてしまった素人探偵スーザンが、今回は自ら乗り込んでいく、大好きで大嫌いな作家・故アランの後始末をつけるため。このおっさん(架空の人物だけどさ)、何百万もの人々に楽しいひとときを与えたのと同時に、身近な人間を含めた何人を、不幸のどん底に陥れただろう。こんなクズの存在は、フィクションの中だけにしてもらいたいものだ。 最後の警視正の災難は、代理復讐だったのかねー。オマエがすること? とも思うけれど、奴なりの後始末をつけたのかも。 ともあれ、スーザンが幸せになってよかった。続きが読みたい、ドラマ化してほしい!(2023-12-15L) 待望のドラマ版を観終えました! 前作にもあった、小説では出来なくてドラマならではの表現、車が停車、もしくはドアが開閉するタイミングで小説内←→現代パートを行き来したり、スーザンがイマジナリーピュントと対話したりというシーンも勿論健在で、小説のモデルになった人物を、現代パートで同じ役者が演じていたりもする(やっぱり全然別の人物に見える…役者って凄い)。 原作は1年以上前に読んだから、細かいところはよく覚えていないんだけれど(あれ、こういう展開だっけ?)、脚本もホロヴィッツ本人が書いたとあって、とっても面白かったです。 ただ軸となるアナグラムは、外国人が読むにはちょいとネックかも。 またスーザンが大変な目に遭うのは気の毒だから、続編はもういいや。ホーソーンに頑張ってもらおう。(2025-3-27加筆、WOWOWにて録画視聴)
0投稿日: 2023.12.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
23/11/29〜24/1/8 audibleと併用で またアナグラムがあった アナグラムは面白いけど、audibleでは難しいな
0投稿日: 2023.11.29
powered by ブクログカササギ殺人事件続編。やっぱり面白い。 小説の中にもう一つ小説があって、その内容が本編とリンクするというこの構図で、この重厚感はここでしか味わえない。 単純に登場人物が多すぎて、頭がいかれるかと思った。 自分が英国人に生まれれば、色々なアナグラムや仕掛けに気づけたかと思うと、少し損した気分に。それほど、この作品は面白い。 これだから、フーダニットはやめらない。 私は大好き。オヌヌメ。
0投稿日: 2023.11.26
powered by ブクログある殺人事件の真相を本で見つけた。そう連絡してきた直後に娘が消えた。それはかつてわたしが編集した本だった。 恐れ入った。作中作は出てくるわ、散りばめられた謎は魅力的だわ、とあれこれと賞を取ったのも頷ける。作中作に関しては少々長すぎる印象も受けた。個人的にはもう少し短くしてくれると謎解きがしやすかった。
0投稿日: 2023.10.15
powered by ブクログ『カササギ殺人事件』の続編と聞いて、「続編って言っても、アラン・コンウェイは死んじゃったし、どうやって?」と思っていたら、そう来ましたか。 それ自体もクオリティの高い作中作品が、作中世界で展開する事件の手掛かりとなる、というややこしい構造は今回も活きており、しかも巻末解説によると、第3作も構想されているとか。単純に考えても長編推理小説2作分の手間が要るのだから、普通の2倍は売り上げないと採算が取れないコスパの悪いシリーズ――とか、みみっちいことを考えてはイケナイのでしょう。何はともあれ、間一髪の所でスーザンの危機を救った後で彼女への変わらぬ愛をさらりと言える、アンドレアスがひたすら格好いい。
1投稿日: 2023.09.07
powered by ブクログアステカピュントはまさに王道の推理探偵 で正統派、謎解きもスマートで紳士だ。 その本のモデルとなる現実世界は、極めて 俗物的なキャラばかりでピュントの 代わりに推理するスーザンも人生の岐路に 立たされた人物だ。 実際の事件は欲や金の為にドロドロした 物がブランロウ.ホールを包み純粋な 人間が悪によって抹殺されてしまう。 事件の顛末は、醜悪極まりないが スーザンの人生はギリシャの青い海と 素敵なパートナーに改めて救われ たのが唯一の慰めだろう。
0投稿日: 2023.09.01
powered by ブクログアスティカス・ピュントが活躍する劇中劇は面白いんだけど、、本編がどうにも下品な感じがして苦手。前作でも同じ感想だったので、このシリーズは合わないんだと思う。 途中まではすごく面白くて止まらないんだけど、最後はガッカリしてしまう。残念。
0投稿日: 2023.08.19
powered by ブクログ#読書記録 2023.8 #ヨルガオ殺人事件(下) 作中作のある#ミステリ を読むということは、広大・複雑な迷路を歩いていて、さらに2階に別の迷路がある感じ。2階の迷路を脱出できても、1階の迷路を出られるとは限らない。 1作品で2つの謎解きを楽しめる贅沢な経験。 #読書好きな人と繋がりたい #読了 #アンソニー・ホロヴィッツ
3投稿日: 2023.08.10
powered by ブクログ劇中劇と本編との対応関係は,一読しただけでは追い切れないが,本作全体の入れ子構造が自然であり,また,本作と前作カササギ殺人事件との複層構造もまた違和感のない連続性を持ち,必然に感じる.主人公スーザンの探偵役への動機が,現在の自分自身を見つめ直すことに帰結させる点は,物語の強固な骨子を見事に形成していて,連綿と続く英国ミステリィ究極の姿を拝むかのような心持ちである.
0投稿日: 2023.07.14
powered by ブクログうーーーーーん...。 正直言ってがっかりした。 今までホロヴィッツさんの作品にワクワクさせてもらっていただけに期待値が大き過ぎたのかな。 なんていうか..、奇を衒うことに必死で、小説としての面白味を捨ててしまった感じがする。 結果、小説の空気感と登場人物が全くマッチせずに、作り物の風景の中に突拍子もなく出てくる奇妙な人々、という印象。 読後も全く余韻を感じなかった。
0投稿日: 2023.06.19
powered by ブクログ「愚行の代償」を読み始めてからはイッキ読み。 愚行を読むと犯人が判る設定でも、うっすらしか分からず。
6投稿日: 2023.04.18
powered by ブクログギリギリまで分からなかった真相が、恋人が現れた途端アレヨアレヨという間に解決します。愛の力は偉大だということでしょうか……。 悪くはないのです。確かに上手いです。でも、何か素直に評価出来ません……。
1投稿日: 2023.04.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
種明かしが終わったのに最後の最後に怒涛の種明かしが追加され、1番最後はホントにやられた、ギャーって声がでました。なんて事でしょう!なんて仕掛け! スーザンが解き明かす謎に加えてピュントが解き明かす謎も3つもあるし、贅沢なストーリーだけど、ポイントはそこじゃないという。 ちょっとダラダラ長いなーって読んでたら全てが仕掛けでした。くそーアランめー! いや、アンソニー?? 素晴らしい本に出会えて幸せでした。二冊を徹夜で2日で読んじゃって勿体ない。 またスーザンとピュントとアランに会いたい!
1投稿日: 2023.03.19
powered by ブクログ世間の評価は高いようだが、この作家の作品とは相性が悪い。 購入は見送ることに。2023.03.13.
0投稿日: 2023.03.13
powered by ブクログめちゃくちゃ長い。けど長いのには意味がある。 本当は『カササギ殺人事件』の方を先に読むべきだったんだろうけど、訳あってこっちから先に。でも十分楽しめた。 登場人物が携わった『愚行の代償』という推理小説が、本編の殺人事件の犯人を暴くキーになるのだけど、その作品がまるまる収録されている。なので登場人物も多くて混乱してしまいそうになるのでなるべく一気読みが良い。作品と本編の繋がりが最後に明らかになって、いろんな仕掛けがあったのだなぁ、、と感嘆。長編読み終えた!達成感と謎が解けてすっきりした!満足感を得ることができます。
1投稿日: 2023.02.27
powered by ブクログアティカスピュントの物語とヨルガオ殺実事件の本筋の物語と2つのミステリーを楽しめる作品。2つの作品がリンクしているところ、アナグラム、隠されたメッセージの謎が後から解けた瞬間が、とっても快感である。物語の登場人物もリアルで引き込まれる。アンソニーホロヴィッツの作品は読みやすく、街、食事、人々の関わりあいの様子等、日本とは違う異文化の世界にも魅力される。
1投稿日: 2023.02.16
powered by ブクログ『カササギ殺人事件』が面白かったので読みました。期待に違わず、面白かったです。登場人物の多さ(本編と作中作と‼︎)にも少し慣れてきました。よくまぁ、こんなたくさんの人物を動かして、動線の整合性が取れるもんだ。そして、やっぱりカササギをもう一度読みたくなります。
6投稿日: 2023.02.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前作『カササギ事件』と同じ、作中作をまるっと一冊分出してという同じパターンなのに今回はさらに上回るおもしろさ。 犯人の気持ちになると、犯人はなかなかの悪党なんだけど、でも彼のどうしようもない運の悪い生い立ちからのしあがろうとする気持ちも伝わってきて、なんとも寂しい読了感をさせる結末だった。 作中作でピュントがフロント係のナンシーを助ける場面、「(生き抜くという)この道を選んで良かったと今の私は思っているでしょうか。ええ、思っていますとも。なぜならこうして今この場にいることができるからです。あなたにも同じ道を選んでほしい」 この台詞がめちゃくちゃよかった。 自殺を思いとどまらせるために未来に光を見出させる言葉って結構使われると思うんだけど、 彼は「私も辛くて死にたかったけど、生きてたおかげであなたを救えるかもしれない。あなたもそうなってほしい」って…良くない?(語彙力) 今絶望して死のうとしてるナンシーのおかげでピュントはいま生きててよかったと思ってるよって伝えて、こんなに嬉しいことだからあなたも同じ気持ちになって、って願うの、綺麗事じゃない感じが… でも作者のアランは相変わらずクソ野郎だった笑 みんなから嫌われまくるのも納得の陰湿な野郎だな…
4投稿日: 2023.02.12
powered by ブクログ作中内の小説が面白かった…。ピュントが出てくるとわくわくする。で、愚行の代償にどっぷり読みふけったら、ヨルガオのほうの登場人物を大分忘れてた(汗)。上下巻ですごい人数出てくるもんなー。 カササギを読み終えたときの面白かった!!って読後感よりは少々薄め。
1投稿日: 2023.01.29
powered by ブクログ下巻も面白かった。上下巻で長いけど一気に読めた。 伏線はいろいろあったのだけど、特にセシリーの言い残した言葉の意味が分かって「あああああ!」ってなった。作中作「愚行の代償」も良かった。やっぱり王道の名探偵ものはいいなあ。昔の英国の雰囲気も好き。 どちらかというと現代パートより作中作のアティカス・ピュントシリーズのほうが好みなんだけど、現代パートと作中作で作風が違うのはやっぱりすごいな、と思う。
1投稿日: 2023.01.21
powered by ブクログ下巻は、怒涛の事件解明でテンポも良くかなり楽しくなって面白い。まぁ結果オーライ感はあるけどすべての謎の回収は流石!続編あるのかな?
1投稿日: 2023.01.14
powered by ブクログまさにこれぞ読みたいミステリーというべき作品。作中作の愚行の代償も犯人当てミステリの醍醐味だし、現在時間の事件も見事な伏線回収で現代のミステリーシーンを牽引する作品。
2投稿日: 2022.12.27
powered by ブクログ架空の作家アラン・コンウェイが残した『愚行の代償』と本作のメインストーリーである『ヨルガオ殺人事件』が緻密に重なり合い、実は読者に謎解きのヒントが多数示されているフェアな一作。 『愚行の代償』の最初の文や、作品全体にメインストーリーの謎解きのヒントが無数に散りばめられており、真相に辿り着いた瞬間に「ほー!」と感嘆の声を上げずにいられない。 そして、主人公スーザンを助けるアンドレアスのカッコ良さも相まって、後半はページを捲る手が止まらなかった!
6投稿日: 2022.12.14
powered by ブクログ文句無しにおもしろかった! カササギの時はちょっと余剰というか「おい〜〜」みたいな場面というか後味もあったけれど今作は無駄がない。最初から目の前に答えがあって、でも気づけなくて、すべてがつながったときの爽快感。ユーレカ! これぞミステリを読む醍醐味。
0投稿日: 2022.12.09
powered by ブクログ1作で2作品楽しめます。アティカス ピュントが活躍するシリーズ、クリスティみたいで特に好き。2作がシンクロして解決されて、さらに謎解きされるの、ほんと凄いしたまらなくおもしろいです。カササギ殺人事件、再読したくなりました。
1投稿日: 2022.11.26
powered by ブクログ下巻にて、本編も本編中の小説(愚行の代償)も無事完結。どちらも納得の謎解き感であった。 今思うと、愚行の代償の犯人はずいぶんいい人に描かれていたのに急に・・、感があるけれども、まぁそれはそれとして、いくつかの仕掛けに主人公が気付いて最終的に犯人の特定に至る過程は快感。 また、小説の最後に謎解きの総まとめみたいなものな下りがあるが、ここまでたくさんのヒントが隠されていたのかと驚き。自分は名探偵にはとてもなれなそうもなく、ページを繰る手をとめて真犯人を想像することもなく読破してしまったが、このような小説を本当に謎を解きながら読んでいる人にとっては、なおさらたまらない一冊であることだろう
0投稿日: 2022.11.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
さすがアンソニー・ホロヴィッツ。 作中話の「愚行の代償」もおもしろくて、下巻はものすごい早さで読み終えてしまいました。 わたしもセシリーのように、ヒントを探ろうと、関係性は?殺し方は?動悸は?などあれやこれや考えてみたけれど、そういうことではなく「キーワード」が散りばめられていたなんて。完敗。 そして、アランのことはやっぱりきらい。 作品を読むごとに、実在しない作家だとは思えないほど、わたしの中のアラン像が確立されていって、そしてきらいだわーと何度も思う。 今回は、優秀すぎるマデレン・ケインが怪しいのを感じ取れただけで、よしとすることにします^ ^
0投稿日: 2022.10.25
powered by ブクログ事件の謎がわかるミステリーの後半から始まる下巻。 作品の中の作品を読み終えるが謎は謎のまま。 辛抱強く辻褄をあわせていくと少しずつ謎が解けていく。その感じがよかった。 読み終わり、この人物こんなことをするからこんな目にあっても…と思う象徴的なものが目にはいり、びっくりした。
1投稿日: 2022.10.24
powered by ブクログ途中、え?もしかして犯人わかったかもと思ったけど違ってた。それもまたミステリを読む面白さのひとつ。本編も作中作も楽しめました。
0投稿日: 2022.10.09
powered by ブクログ小説と現実の両方の登場人物で混乱しそうでした。 どちらの謎解きも面白かった! そう、ヒントはたくさん隠されているんですね。 第三弾が出たらすぐ読みたいです。
0投稿日: 2022.10.03
powered by ブクログ内容(ブックデータベースより) アガサ・クリスティへの完璧なオマージュ イギリスのホテルで起きた殺人 謎解きが二度も味わえる、至高の犯人当てミステリ! “すぐ目の前にあって──わたしをまっすぐ見つめかえしていたの"名探偵アティカス・ピュント・シリーズの『愚行の代償』を読んだ女性は、ある殺人事件の真相についてそう言い残し、姿を消した。『愚行の代償』の舞台は1953年のイギリスの村、事件は一世を風靡した女優の殺人。誰もが怪しい事件に挑むアティカス・ピュントが明かす、驚きの真実とは……。ピースが次々と組み合わさり、意外な真相が浮かびあがる──そんなミステリの醍醐味を二回も味わえる、ミステリ界のトップランナーによる傑作! 令和4年10月1日~3日
0投稿日: 2022.10.03
powered by ブクログ下巻は一気読みだった。 スーザンを通しての謎解きがスリリング。 作中作もヒントを探しながら読むので面白い。 最後まで息が抜けない。
0投稿日: 2022.09.25
powered by ブクログ「ヨルガオ殺人事件」作中作「愚行の代償」捜査開始~+元編集者・スーザンの失踪事件解決編。 良かった点 作中作がまたまた単独でもよかった。 メリッサの愛人も絶対コイツだろというのが外れちゃったし、もう一つの殺人もそういやそんな手紙来てたなあ~あちゃ~と明後日から殴られた気分に。 翻って現代、セシリー探しの詰め方も意外な感じで明かされて、マジですか物証もないのにそんなに追い詰められちゃうの?!ってまずは思った。けど大事なのは刑事責任じゃなくて家族からの信用だったから、そうか別れ話で財産なく追い出されちゃうのが嫌だったんだな~とここまで考えて、おおっと作中作の動機もピッタンコじゃないかいアラン・コンウェイは性悪だな!!とのけぞる。どこまで綿密なんだこの作者。そして名探偵は好きだがその生みの親は嫌い!というスーザンの意見に深く同意。 よくなかった点 セシリーが「人や占いを信じすぎる素直な子」として描かれてたけど、浮気相手の子を離婚もせずに、夫婦の子として育てる女性はそれなりに性悪じゃないんかとそこだけ人物像がブレた気がする。口の上手い夫に都度丸め込まれてたのかもしれないけど、罪悪感とか葛藤とか入れてくれたら完璧だったのに~。「ずっと分かってたのに」だけじゃもの足りないなーと思ってしまった。 あと彼女が最初にビシっと「あの人!」って明言してればとか、呑気に犬の散歩なぞせず自分と娘の安全を確保してから話をしてればとか、野暮なことは言いっこなしで。 総評 みっちり密度が高くてお腹いっぱいに面白かった。 スーザンの私生活とアンドレアスの関係にも改善がみられてよしよし。 (途中別れちゃうのかと思ったけど、王子様的再登場にギャーいいとこ持って来やがって!前も助けに来てくれたな!とテンション上がった) 解説でシリーズ継続の意向と書いてあったので、タイトルだけ知ってる残り作中作の内どれが来るのか、今から掌で転がされるのが楽しみ。
0投稿日: 2022.09.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ヨルガオ殺人事件・後編 作中作の続きからスタートし、結末まで読んだ後この話はこれで終わらないと言うことに気づくぐらい面白かったです。物語の展開だけではなく、犯人の意外な正体なども作中作とは思えないぐらい面白かったです。 そして現実の事件では、その小説で消息を絶った女性が何に気づいたのかを探っていくが、作中作とは違いなかなか協力を得られないまま出発日時に迫っていくところや、相棒との関係性など作中作との対比がとてもはっきりしていたところが印象的であった。そして、小説に隠された謎は最後の最後に明かされるが「レオ」や「獅子」がわかるような単語を交ぜているという所が犯人に対する手紙のようにも思えて、アランの底意地の悪さがよくわかるなぁと思いました。結末も、あまり気持ちの良いものではない中で、スーザンとアンドレアスの関係性が前回よりも深まっていたところが清涼剤にもなっていていいなと思いました。 前回のカササギ・今回のヨルガオはどちらも、ストーリーや作中作の伏線回収やキャラクター造形の完成度が高く、続編が書かれたらまた読んでみたいと思いました。 この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。 スーザン・ライランド:日笠陽子 アンドレアス・パタキス:櫻井孝宏 ローレンス・トーハーン:田中秀幸 ポーリーン・トーハーン:小山茉美 エイデン・マクニール:谷山紀章 ステファン・コドレスク:浪川大輔 デレク・エンディコット:小林親弘 リサ・トレハーン:佐藤利奈 エロイーズ・ラドマニ:戸松遥 ジョアン・ウイリアムズ:豊崎愛生 マーティン・ウィリアムズ:安元洋貴 アラン・コンウェイ:大塚芳忠 メリッサ・コンウェイ:田中敦子 ケイティ:茅野愛衣 リチャード・ロック:堀内賢雄 アティカス・ピュント:大塚明夫 マデレン・ケイン:湯屋敦子
34投稿日: 2022.09.04
powered by ブクログ二つの事件の解決編。 登場人物が多いうえに、それぞれの事件でつながっていたりするので把握が大変なのだけれど、二つの事件の点と点がつながって線になったときの腹に落ちたような納得感と面白さは、他の作品ではあまりないような体験だった。
0投稿日: 2022.09.02
powered by ブクログ「ちゃんと筋の通った世界が描かれ、最後にはまちがいなく真実にたどりつく本を読むのは、疲れた心をいくらかでも癒してもらえるからじゃないんでしょうか」 ピースが次々と組み合わさり、意外な真相が浮かび上がる ──そんなミステリの醍醐味を2回も味わえる傑作。 なぜ2回も味わえるかは前作の『カササギ殺人事件』を読んだ読者はお分かりになるだろうが、今回も前作と同様、アティカス・ピュントシリーズと主人公スーザンの2つのストーリーで構成されている。 主人公パートのミステリを解くにあたり、アティカス・ピュントがどんな人物かを知っているとより楽しめるので、『カササギ殺人事件』を読了後、この作品を読むことをおすすめしたい。 個人的には前作のストーリー構成の衝撃程はなかったものの、ミステリの内容的には『ヨルガオ殺人事件』の方が面白かった。 最後に謎が解かれたとき、隠された様々なヒントをもう一度確認したくなりじっくりと再読したくなる1冊だ。 こんなひとにおすすめ.ᐟ.ᐟ ・フーダニットが好きなひと ・本格ミステリが好きなひと ・アガサ・クリスティが好きなひと ・謎解きが好きなひと
1投稿日: 2022.08.17
powered by ブクログ感想は上下合わせてのものです。 カササギ殺人事件の続編というか第二弾というか。 基本的なつくりは前作と同じです。作中内小説が前半にくるか真ん中に来るか、くらいで。現実の事件の手がかりがその作中内小説の「愚行の代償」に・・・という。 面白かったです。さすがに前作を読んだ時のファーストインプレッションには及ばないものの十分に楽しめました。 ちょっと推理が一足飛びというか「そこからその結論に結び付く?!」というところもしばしばありましたが、自分の推理力とか理解力の低さゆえのものかいまいち判別つかず。あとは英語のアナグラムをはじめ言葉遊び的なものが多くあるようで原書で読んだらまた感想がちがってくるんだろうなあ、と。
0投稿日: 2022.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
スーザンパートがあんまり好きじゃないの、赤裸々愛憎劇があるからだわ つまらないなーと感じてよく考えたら下ネタとか多かったわって読み終わってから気がつくのよね 2回も命を助けられちゃったところはさすがに笑ったアンドレアスタイミング良すぎ! 愚行の代償はめちゃおもだったし犯人二人もなんか怪しいぜって思ってた人だった できればこれからもピュントだけ読みたいがムリかな…
0投稿日: 2022.08.10
powered by ブクログ『カササギ殺人事件』の続編ということで、期待したとおりでした。 今回も作中作の構成になっており、お見事でした。 どちらも登場人物のキャラクターはしっかりと作られており、主人公のスーザンとパートナーであるアンドレアスとの感情変化や葛藤も事件に関係ないけど深みを持たせてるね。 やはりただの推理小説ではなかった。
25投稿日: 2022.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
作中作『愚行の代償』あらすじ 1953年、第二次世界大戦後の村。かつての人気女優は村で出会った男性と結婚し、屋敷構え、ホテルを経営していた。しかしホテルは赤字続きで、女優は支配人夫婦の横領を疑っていた。屋敷では、使用人親子の様子がおかしい。女優の絞殺したいが発見される。第一発見者は村の医者。ドイツから来た探偵、アティカス・ピュントは女優のエージェントに依頼され、事件を捜査する。 そして真相。女優は二度絞殺されていた。1度目は夫。しかし、息を吹き返し、不倫相手の医者に電話した。そして医者は不倫を暴露されることを恐れ殺害した。また、アティカス・ピュントの秘書が、女優の夫を刺殺した。秘書は女優の熱狂的なファンで、自分で復讐?しようと考え、エージェントを装って、ピュントとともに事件があった村へ行けるように図ったのだった。 現実パートのあらすじ 『愚行の代償』を読んだ元編集者スーザン。8年前に殺害されたフランクが、作家アラン・コンウェイとゲイコミュニティでつながりがあったことを知る。そのつながりではレオと呼ばれる男性もいたが行方がわからない。捜査を進めるうちに、命を狙われる。頭上からフクロウの置物が降ってきたのだ。それを助けたのが、婚約者アンドレアス。クレタ島からやってきたのだった。 そして真相。犯人は夫。彼がレオだった。生活のために売春をしていた頃、フランクと知り合ったのだった。偶然ホテルへ泊まりにきたフランクはそれをネタに恐喝してきたので殺害したのだった。後日、ホテルに来たアラン・コンウェイは真相に気づき、自分の小説の至るところにレオ・獅子のキーワードをちりばめる。それに気づいたセシリーは夫に殺害されたのだった。 おもしろー。現実パートもテンポ良く進むし、作中作パートも読み応えがあった。作中作パートだけでも1冊の本になるよ。現実パートも、イギリスの片田舎のホテルで、何人もの登場人物の思惑や背景が書かれているところは読んでてわくわくした。ぜひ映像化してほしい。
1投稿日: 2022.07.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あーそっかこういう作風だったね・・と下巻になって思い出す。 小説の中?実際の人物?ややこしくなりすぎて何度も人物名紹介まで戻る。 最後の手紙がちょっと違和感。 死ぬ前にわざわざ説明してくれるのは読者としては有難いけれども。実際だとどうだろう? そして手紙の文章など別人格過ぎた(これが本来の人物だろうけど)
5投稿日: 2022.07.21
powered by ブクログ面白いが、ややこしい。 前作同様に入れ子構造で、今回は丸ごと1冊が中に入っている 真ん中部分の推理小説(女優が殺される)を読んだ女性が過去の実際の事件の真相に気がついた、と両親に電話したあとで失踪する。 推理小説部分は半分くらい分かる 前後の現在編の部分はナルホド、読み終えてから(一応)納得。やっぱりややこし過ぎるのでは?
1投稿日: 2022.07.06
powered by ブクログ額縁小説の作者、アラン・コンウェイは文字遊びや文学作品を作品中にちりばめていることになっている。スーザンが謎解きをするのに、その一部を書きだした部分があったのがよかった。といっても半分くらいしか知らなかったか。登場人物のメリッサ・ジェイムズはP.D.ジェイムズか、とあった。 今回アティカス・ピュントの秘書の女性が出てくるが、彼女がピュントと一緒に現場に行く時汽車で読んでた本が、メアリ・ウェストマコットの「娘は娘」。時代設定が1953年のイギリスの村。「娘は娘」は1952発表のクリスティの別名義の作品。 2020発表 2021.9.10初版 2021.9.17再版 図書館
8投稿日: 2022.06.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
巻末の解説にあるように、本作は実にたくさんの関係者への「インタビュー」形式によって成り立っている。確かにそのような形式では、解説者の指摘のとおり、著者の力量が試されるように思うが、著者はほかの作品でも共通して、端役と思われる人物をも印象深く書くことができているように感じる。 作中作も含めて、上下巻の中にたくさんの登場人物、土地などがちりばめられて展開されていて、情報がたくさんあって混とんとしているのに、最後には1つの「真実」に集約されるのは鮮やかで、そして上巻の感想(?)でも触れたが、何より、事件そのものは陰惨なものなはずなのだけれど、不思議な安心感がある。 謎解きの面でも、少しづつ真実が明らかになってくる過程が丁寧に書かれていると感じたが、語り手のスーザン・ライランド個人の物語という意味でも、彼女と家族との関係がやはり丁寧に描かれていると感じた。 また、解説には作中作の謎解きが秀逸であるとしていたように思うが、私はどちらかというと本筋の物語の方が面白く読めた。作中作は、本筋の「ヨルガオ殺人事件」を引き立てるためのもので、どこかにそのヒントがないかという、最初からそういう観点で読んでしまったからかもしれない。 構成の面では前作と似ていて、また、そもそもホロヴィッツ氏の他の作品もそうなのだと思うが、奇をてらった展開というよりは王道、正統派、といった印象を受ける読者が多いのではないだろうか。それはしかし、ありきたりさを感じるということではなく、順当な、正統派のミステリの風格があって、個人的にはとても好みであった。正直なところ、各種ミステリランキングは信用しすぎない方が良い時もあるが、この著者に関しては、安心して読めるし、逆に言えば、安心したいときにこそ読みたくなる著者のように思う。
1投稿日: 2022.06.17
powered by ブクログエンターテイメント推理小説の完全体 バチクソ面白いから未読の人は今すぐ読みなさい #ヨルガオ殺人事件 下巻でのレビューは、作品全体のレビューです。ネタバレは書いてませんが、物語の構成について語ってますので、未読のかたは多少楽しみを奪ってしまうかもです。お気を付けください。 ひとことで言うと、バケモノです。 ズバリ、こんなミステリーは読んだことがない。 本作は、作中作でも前作とは違ったアプローチになってます。今度はこんな構成でまとめてくるの?というほど、発想力と組み立てがスゴイ。 前作はまぁ想像つきますよ、こういう作中作を入れ込むミステリーの構成もあるかなって。でも今作は、現在起きている事件を、過去の推理小説からヒントをくみ取り、過去と現在の事件の両方を解決しちゃうんです。 はぁ? こんなの成立するの? それが成立してるんです、そりゃ面白いっつーの。 作中作との関連性もビビった。もう参った、降参です。 暗中模索の中、終盤ある人との会話から突然出てくるシンプルなカタカナ2文字。そして最重要人物との対話から、一気に物語の霧が晴れてくる感じったら、もうゾクゾクがハンパないすよ。 細かい伏線の仕掛けもスゴイんです。こんなにいっぱい作中作にちりばめられているのに、1つも気がつかない。 登場人物も魅力的な人ばっかり、これまた作中作とリンクしてそうで、してないような…って感じが複雑で面白い。 事件の真相もあまりに衝撃的でハナミズがでました(汚い こんな複雑な話にもかかわらず、思いもよらなかったただ一つの真相で、切れ味が鋭く解答が明らかになります。はー面白かった。 最後に、これから読む方にアドバイスです。 序盤中盤はよくわからないことだらけで、事件全体が五里霧中の状態だと思います。くじけずに、まずは物語の筋と人物表をよくよく見ながら、じっくりと読み進めてください。上巻の終盤あたりから、ぐいぐい面白くなってきます!下巻はもう止まらない。 本作ですが、おすすめも何も、いいから黙って読めというのが正直なところ。間違いなく人生の楽しい思い出の一冊になりますから。
63投稿日: 2022.06.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『愚行の代償』の意外な結末。 そして、過去の殺人事件の真相と、失踪事件の犯人も明らかになる。 全く違う事件でありながら、作中の登場人物の描写がスーザンの目の前の“実在の”人々の心のうちを炙り出すことで、騙し絵を見せられているようなもどかしさに、迷わされる。 アラン・コンウェイが、真犯人を知りながら、誰にもそれを告げなかったのは何故なのか。 それでいて、真犯人を名指しする仕掛けを散りばめて作品を完成させたのは何故なのか。 作中作の主人公、名探偵アティカス・ピュントの示す深い人間性と、そのキャラクターを作り出した作家の歪な人間性の対比。 三つの事件の謎解きに加えて、そのうちの作中世界を作った作家の心の奥までも、ミステリ。 『愚行の代償』の巻頭の献辞がアヤシイ!とまでは気づいたものの、例によってアナグラムはてんでダメな読者でも、上下巻、たっぷり堪能しました。 面白かった。
6投稿日: 2022.05.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アラン・コンウェイは本当に嫌な奴だなー。 アティカス・ピュントは魅力的な探偵なのになー。 アンドレアスかっこいい! 最後、スーザンとアンドレアスが、元に戻ってよかった。 この二人の行く末も結構気になる。
1投稿日: 2022.05.15
powered by ブクログ読了。小説の中に丸々一冊、別の小説が組み込まれ、その作中作がヒントとなって最先端の犯人当てを味わえるというお得な小説。 この手の小説では作中作の出来がイマイチなものが多いが、本書はむしろ作中的の出来が高く、クリスティらが活躍したかつての黄金時代ミステリを思わせる。しかも、その作中作に、本筋の謎解きに必要な手がかりを無理なく内包させるという離れ技をやっている。ホロヴィッツの頭の中はどうなっているのだろう。 作中的に隠された手がかりの数がまた凄い。普通なら大きな手がかりが1つ2つというところだろうに、それこそ数十という手がかりが紛れ込んでいる。おそらく、ストーリーで明らかになっていないものもあるのではないか。 やや気になるのは犯人の手紙の不自然さと、ゲイの男性の描き方か。 未読の方は、シリーズの1作目から読み始めることをお勧めします。次回作もあるそうなので、益々楽しみ。
10投稿日: 2022.05.04
