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僧正殺人事件
僧正殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン、日暮雅通/東京創元社
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総合評価

64件)
3.9
15
23
20
2
0
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ファイロ・ヴァンス二冊目。今回はマザー・グースの見立て殺人で、しかも犯人は僧正を名乗っているという。マザー・グースの見立て殺人は何個か読んだことあるけれど、なじみのないネタだからかちょっとわかりづらい。向こうでは誰でも知ってるものなんだろうなあ。始まりとラストの勢いはなかなか凄かったものの、中盤がだるさを感じてしまった。そこだけは残念だったかな。あと自分は理数系に疎いので方程式等を出されてもちんぷんかんぷんだった。総合的には面白かったけど、自分の力不足で理解しきれない要素も多かったって感じ。

    0
    投稿日: 2025.12.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーん、控えめに言ってめちゃくちゃ凄いのでは? なにより見立て殺人の動機が原点にして頂点でしょこれ。容疑の押し付けの方ではなくて、無意味な童謡と殺人を結びつけることで、有意味だったはずの地上的な人間生活とやらを根本から破壊するという壮大なユーモアの方。犯人の造形からも説得力あるし、原点からこんなにぶっ飛んだの用意してるとは思ってなかったよ、すげえなヴァン・ダイン。今や忘れ去られてオタクしか読んでない作家らしいけど、またいつか長編制覇します…いつかね… 本格としては『グリーン家』には劣るけれど、童謡見立て殺人(大好き!)の元祖という偉大さから評価は甘めに。『そして誰もいなくなった』はこれがなくても生まれてただろうけど、『悪魔の手毬唄』や『山魔の如き嗤うもの』はひょっとするとなかったかもネ… という感謝も込めて。

    1
    投稿日: 2025.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「見立て殺人」の始祖的作品ということで読んだ。マザーグースの歌になぞらえて殺人が行われる。 登場人物がかなり死んだのもあり、最終的に容疑者が教授、その弟子筋にあたる数学者の男性、教授の姪くらいしかいなかった。この弟子の数学者男が犯人かと思わせておいて(作中でもヴァンスがその体で話を進めていて)最後の問答をしているところで教授がワインを飲み死ぬ。教授が数学者男を犯人にするために仕立て上げた犯罪だったと判明する、という流れ。 序盤から捜査に顔を挟んできた数学者男が犯人かと思ってたら教授だったので驚いた。ひとつひとつの殺人はマザーグースの見立てがあるだけで、どの殺人も容疑者達なら可能な内容だった。タイプライターなどの証拠も家にあったし。 一番驚いたのはヴァンスが青酸カリが入ったワインに気づいていて、気づいた上でそれを数学者男のものとすりかえて教授に飲ませたことだ。教授が数学者男を自殺に見せかけて殺すつもりで入れた青酸カリで、教授自身が死んだ。そのワイングラスをすり替えたのはヴァンスという事実に驚いた。死なせてもいいかとヴァンスは思ったのだろうが、名探偵がそんな選択していいんだ、と驚いた。

    0
    投稿日: 2025.09.19
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    マザーグースと数学者 結びつきそうにない二つが、殺人事件という現実で出会う。 そもそも童謡にはホラーが潜んでいる。 ミステリーには合理的な結末が求められる。 意外にもこのふたつは相性が良いらしく、ミステリー小説の連続殺人事件の演出に、まま使われている。 この小説はその原点のひとつらしい。 そんな目で見て、読んでみるのも楽しみのうちかも……

    4
    投稿日: 2025.08.18
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    途中まではそれなりに真面目に読んでたのだけど、探偵が犯人像について偏見まみれなことを言い出したあたりでかなり興ざめして気持ちが離れてしまった。100年前に書かれたものだということを踏まえて読むと、マザーグースの唄をモチーフに殺人を行う点に目新しさがあったことはわかる。わかる分、後続のあの作品やこの作品に比べてインパクトが薄く訴求力に欠けているように感じた。あと、いくらなんでもオチの付け方が最悪。相対的にドリルー・レーンの評価が上がったわ。

    4
    投稿日: 2025.07.21
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    再読 のはずだけど、ぜんぜん覚えていない。実は読んだという記憶すら怪しい。 見立て殺人の嚆矢となる作品なんだそうだ。マザーグースに見立てた作品は多いけど、残念ながらマザーグースに詳しくないので、どうにもピンと来ない。ちょっと苦しい。

    2
    投稿日: 2025.05.11
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    傑作探偵小説と名高いので名前だけを知っていました。てっきり僧院での殺人事件かと思っていました(^_^;) マザー・グースの童謡に見立てるかのような殺人事件を素人探偵ファイロ・ヴァンスが解決する探偵小説で、犯人が「僧正」と名乗っているのでした。 私の年代(50代)だとマザーグースはある程度知っている気がする。子供向け番組で「ロンドン橋落ちた♪」「ワンリトル ツーリトル スリーリトル♪」は流れていたし(いまでも「十人の良い子♪」と歌われているみたい)、『不思議の国のアリス』で「ハンプディ・ダンプティ」は知っていたし、なんといっても『ポーの一族』と『パタリロ!』で「誰が殺したクックロビン」を知った人たちは多いはず(^○^)、アガサ・クリスティなどでもマザー・グースはお約束ですしね。 私は西洋の文学、美術を楽しむには「聖書」「シェークスピア」「マザーグース」をある程度でも知らないとわからないと思っていたのですが、こちらの本のあとがきでも「マザーグース由来の言葉がたくさんあり、英語圏に与えた影響は大きい」ということが書かれていました! 本書が「傑作」と言われるのは、マザーグースの見立殺人をしてそのあとに新聞社に手紙を送りつける犯人の「僧正」の異様生、殺害トリック、そして何と言っても殺人の動機でしょう。 連続殺人だと、遺産だとか恨みだとか、関係のある人が犯人だと想像がつくのですが、この「僧正」はそのようなものを全てぶち壊しております。 小説に出てくる人たちは大半が数学者、科学者、またはチェスに打ち込む人のように公式や論理を使う人。 ファイロ・ヴァンスはこの連続殺人を考えるにあたって「学者にとって、広大な宇宙、微小な元素こそが彼らの現実。考え続けると通常の人間の生活を乗り越えてしまう学者もいる」といいます。 つまり、頭の中の現実があまりにも途方もなさすぎて、現実の人間の命を軽んじて、しょうもない子供の遊びを具現化せざるを得なくなるってことで、それが今回の連続殺人の動機だと。それなら犯人判別は難しいですねえ。(小説なので登場人物内に犯人がいるので分かるけどさ) ヴァン・ダインによるファイロ・ヴァンスシリーズは、作者による注も面白いですね。尾行したのは〇〇刑事、というところに注がついていて「この刑事は前の事件でファイロ・ヴァンスの手伝いをした」みたいに、その人物の豆知識のようなものが書かれています。 作中においてヴァン・ダインは「貴族ファイロ・ヴァンスの法律代理人で、友達で、記述者」なので事件のすべてを知っているんだけど、本当にただ見聞きしているだけ。書き手のヴァン・ダインが完璧に「傍観者」に徹しているので人物とか思考が見えない…。 ちょっと見えたのは「私のメモは完璧だ」と言っていたので、ちょっと厳しそうなファイロ・ヴァンスと仲良くやるだけあって、作中のヴァン・ダインもなかなか拘りの人なんだろうなあと思いました(^_^;)

    41
    投稿日: 2025.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今作は見立て殺人の原点らしい。 コックロビンを模した殺人、その後もすずめなど、犯人もマザーグースを意識して展開していく。 終盤は犯人を引っ掛けてから推理披露まであっという間の展開で面白かったのだが、そこに辿り着くまでが長かった。序盤はコックロビンの歌の話でまだ読みやすいのだが、中盤は登場人物の会話が飛び交いながら、チェスや数学の話であまり頭に入ってこず。なんとなく読み進めていたら矢が女性用のものであるとか、追加で殺人が起きたとか、何かしら判明したり起こってはいるのだが。 ラストは予想外に呆気なく死んでいったというか、ヴァンスが見殺しにした形ではあったが、犯人が捻くれていて結構面白かったので序盤と終盤だけなら★4。 原注・訳注にて、マザーグースの歌が色々と紹介されている。馴染みのあるものもあれば(ジャックホーナーぼうやなど)知らないものもあり、マザーグース解説本を読みたくなる。

    27
    投稿日: 2025.02.18
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    犯人がどんどん絞られてきて、最後に「絶対にこいつだ」って思ったら「…え?」ってなった。何よりマザーグースの見立て殺人って言うので日本育ちのボクにはちょっと追いつけない部分があったけど、それを差し引いてもめっちゃ面白かった

    0
    投稿日: 2025.01.03
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    ずっこい 新薬ずっこい!いや新薬て!おじいちゃん今は新しいお薬が出来てずいぶん楽になったわね〜か!だとしてもそんなに離れてないわ!( ゚д゚ )クワッ!! 新訳です(わかっとるわ!) はい、ね 「多重解決」の元祖バークレーの『毒入りチョコレート事件』に続き、「見立て殺人」の元祖ヴァン・ダインの『僧正殺人事件』です ボロクソ面白かった! ぜんぜん今でも通用するよこれ そして、たぶんわい中一とかそのくらいに一回読んでるんよね そんで、当時もっと難しかった気がするんよ で、今回読んだら凄い分かりやすかった これはもう新訳効果ですよ完全に 大人になって理解力が上がったとかじゃないと思うんですよ むしろそこはあんま変わってないと思うんですね なんかごめんなさい中一で成長止まってしまってなんかごめんなさい ほんと、今の子はうらやましいわ〜 こんな分かりやすい訳でヴァン・ダイン読めるなんてさ おぼっちゃまか!( ゚д゚ )クワッ!! じいやに手取り足取りか!( ゚д゚ )クワッ!! はぁ〜、しかし困ったな 海外古典ミステリー…新訳で全部再読したくなってきた

    56
    投稿日: 2024.11.10
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    最初の方にある人物紹介みたいなページ見て登場人物の多さに「これ最後まで読み切れるかな…」と不安になるけどなんとか読了できました 小栗虫太郎のようなペダンティックな部分がたくさん出てきますが読み飛ばしても問題ないのがありがたかった 犯人が二転三転するような最後の展開がとても好き これを読むとイプセンの演劇が観たくなりますね 見立て殺人が好きな人は結構気にいると思います

    0
    投稿日: 2024.10.14
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    「僧正」とはよくわからないけど、チェスのビショップのことらしい。 登場人物は、数理物理学者、数学の准教授、科学者など理系揃い。 学者さん達が専門的なことを語りだすと、もう何言ってんのかさっぱりわからない(^_^;) この作品は童謡見立て殺人の原点らしい。 この作品の10年後にクリスティーの『そして誰もいなくなった』が出版されたとのこと。 マザー・グースが日本では馴染みがないので、見立て殺人はあまりピンとこない。 日本で例えると「はないちもんめ」「ずいずいずっころばし」「あんたがたどこさ」みたいなものかな? それなら子どもの時によく遊んだから、懐かしい思い出の中に殺人が紛れ込んできた恐ろしさみたいな感覚は確かにわかる気がする。 ということで、チェス、理数系、マザー・グースと3つ揃って自分の馴染みのない分野だったので、面白かったけど読むのに苦労した。 もし1冊目にこの本を読んでいたらヴァン・ダインの2冊目以降は読まなかった。 1冊目に読んだ『グリーン家殺人事件』はすごく面白かったので、特に初読みの作家の場合に有名だからではなくて自分の好きなテーマかどうかで選ぶのはすごく大事だと思った。 ※ここから『僧正殺人事件』と『Yの悲劇』の2つの作品の完全ネタバレしてます。 ラストまで読んで驚いた。 ラストの解決方法が『Yの悲劇』と同じだったから。 シチュエーションは『グリーン家』と似ていて、ラストは『僧正』と同じとは…。 『Yの悲劇』の探偵ドルリー・レーンはあんなに苦悩して決断したのに、『僧正』の探偵ファイロ・ヴァンスは、思いつきで悪びれもなくあっさりとやってしまう…( ゚д゚) 『グリーン家』(1928年)+『僧正』(1929年)の良いとこ取りして更に練り上げたのが『Yの悲劇』(1932年)のように感じた。 エラリー・クイーンの『Yの悲劇』を読んで、ヴァン・ダインはどう思ったのか気になるところಠಿ⁠_⁠ಠ

    81
    投稿日: 2024.10.06
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    非常にウィットに富んだ古典ミステリーの名作。 本作を読み終わった時、これと同じ犯罪手法を描いた作品がいくつも思い浮かんだ。名作とは、そういう作品のことを指すのだろう。

    2
    投稿日: 2024.07.30
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    騙された。やや地理的な面やアリバイなどに関する時系列がややこしいので、解きにかかったわけではなかったが、まんまとトリックにかかった感じ。 しかしヴァンスが探偵としてさほど有名でないのは、やはり異彩を放つ魅力のような点ではホームズやポワロたちに一歩劣るからかなと失礼ながら考えた。 骨組みやトリックの完成度には文句のつけようもない素晴らしさがあるが、その肉付けの部分にもう少し味わいが欲しかったかも。 しかしそれでも、本格ミステリのファンは満足できる1冊であると思う。

    0
    投稿日: 2024.06.30
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    マザーグースに殺すとか鉄砲であたま吹っ飛ばすとか、そういう歌があるってことが一番驚き。ヴァンスの蘊蓄はダルくて読みとばしちゃった。なんか、なんでそこで苛つくの?喧嘩になるの?って思う場面が多かったな。 犯人は理解したけど色んな登場人物の情緒が分かりませんでした。

    0
    投稿日: 2024.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

     あの衝撃的な一言で僕がその存在を知ることになったヴァン・ダイン。いつか読みたいと思いながら5年以上経ってしまった。マザーグースの歌に見立てた連続殺人、警察を嘲笑うかのように郵送されるマザーグースの歌、と古典ミステリーを煮詰めたかのようなお話。怪しいと思われた登場人物は次の章に殺され、また新たな容疑者も次の章に殺されを繰り返し犯人の自殺で片がつく。かと思いきや事件はまだ終わっていない。犯人の最後の犠牲者を救出し、真犯人を追い詰めた、と思いきや本当の真犯人は別にいた…、急展開のオンパレードのようなお話。特に終盤の盛り上がりは本当にドキドキした。途中までは彼かなぁとか思ってたけど終盤にアーネッソンに変えてしまった。まぁ犯人当てを狙う作品ではないとはいえ、してやられた気分。  古典的名作の捉え方について。エラリー・クイーンもヴァン・ダインも、ディクスン・カーも、書き方に癖があって読むのは疲れる。話の内容も「言うほど面白いか?」と思うものも多い。そんな古典的名作とどのように向き合えば良いか?「歴史を知る」ってのがその答えかなと思う。僧正殺人事件は江戸川乱歩や横溝正史に影響を与えた。ドイルもクリスティもエラリーもヴァンもカーも、彼らの存在があるからこそ今現在も推理小説というものは存在している。僕は推理小説全てを好きでいたい。自分の考える面白いと古典的名作の面白さが違っても、古典的名作も面白いと思えるようになりたい。そのために必要なのは感受性かなと思う。作中の登場人物のようになりきれれば、彼らと同じようにドキドキできる。もっと、もっと、感受性を高めたい。

    0
    投稿日: 2023.11.06
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     小学生の頃から知っていたのにようやく読んだ見立て殺人の元祖。登場人物を覚えるまで読みにくかったが、事件が次々と起こるうちにのめり込んでいった。結末のヴァンスの行動は、コナン君で育った私にとって度肝を抜く展開。それアリなの?当時のアメリカ人の感覚ってこんなもの?と疑問符がいっぱい飛び交う。動機が理解できなかったり、現代の感覚ではあり得ない展開だったり色々とツッコミ所はあるものの、全体的には面白かった。古典ミステリの名作を読めた達成感が大きい。

    1
    投稿日: 2023.09.07
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    見立て殺人の元祖、ということでかなり期待して読んだのだが、殺人の動機があまりピンと来ず、そんなには楽しめなかった。 ラストのグラスの入替も、「そんなんあり?」というのが素直な感想。

    3
    投稿日: 2023.04.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    苦手そうと思いつつ手に取ってみたのがちょうど4月で、小説の舞台と一致する時期に読むのが好きなのでページをめくり始めたら意外にすらすら進めて一気に終わった。推理力がないのに、それなりに古典ミステリーを読み溜めてしまったために、第一の殺人の時点で犯人と動機が思い浮かんでしまい(一番連想したのは映画のローラ殺人事件だったが)、怪しい人物が出てくるたびにやっぱり自分間違ってたのかな、と揺さぶられつつ結果は予定調和…まっさらな気分で堪能できないのは残念だが雰囲気が好きで楽しめた。 後輩エラリークイーンよりもっとペダンティックな探偵と言われるので腰が引けてたけれど、初期EQで免疫ができていた+蘊蓄の内容に必然性があるというかストーリーに馴染んでいる(端折ってしまうと「数学者は殺人に抵抗を持たなくなる」とか現実的には荒唐無稽な暴論ながら小説の中で説得力のある意見として機能させるために一見冗長な学識データが生きているところなど)。衝撃の結末?も、こちらを本歌取りしたようなYの悲劇では「え… (だめじゃない?)」だったけど、元祖は(犯人の年齢もあるかもしれない)ワイングラス入れ替え時のとってつけた「チェリーニの飾り板」発言が、探偵の衒学キャラクターの効果で妙に鮮やかに決まっていて、種明かし時に不謹慎ながら笑ってしまった。法の執行者に咎められる場面から直接最後の1ページで大人の判断になったんだなとわかる終わり方自体大人な感じ。透明人間なナレーターとその原注もなんだか斬新。

    0
    投稿日: 2023.04.16
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    劇的にどんでん返しがあるとかではないが探偵役ヴァンスの知識量がえげつない。 つまり作者本人の知識量がえげつない。 ヴァンスの頭の良さをこれでもかと説得力たっぷりにえがいてくれる。

    0
    投稿日: 2023.03.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全ての伏線が見事に回収される。名作古典の力を思い知る作品。 古今東西の探偵が出てくる話において私個人としては法律に則らず探偵自身が裁きを下すことについては受け入れられない感情はある。けど洗練されていて気持ちよく読み進めた。 家政婦や使用人が普通にいる話が何となくイギリスとかヨーロッパを思わせるんだけど地名がでてきて、そうだ、昔のアメリカなんだ、そういえばこの時代のアメリカの探偵小説を読むの初めてだなあ、と気づいた。 ヴァン.ダイン、今更ながら好きになりました。 他作もじっくり読んでいきます。

    0
    投稿日: 2023.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    見立て殺人を扱った小説の元祖ということで読んでみた。マザー・グースの歌に見立てて殺人が行われていくが、動機やトリックのようなものが、数学者的な理由からということで、方程式やら法則やらなんやらと探偵ヴァンスは説明してくれるが、「ほう!そうか!」とはならず、少し消化不良。ただ、色々な見立て殺人の大元になった作品というこという点では、読んでよかった。

    0
    投稿日: 2022.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    世界初の見立て殺人。 見立て殺人というジャンヌを開拓したのは非常に素晴らしい話だとは思うが、その一方、なんのために見立て殺人で色々な人を殺したのか、の部分が弱いと感じたのも事実。

    0
    投稿日: 2022.08.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ニューヨーク、著名な物理学者宅の近辺で、マザーグースの歌に見立てた殺人が立て続けに起きる。ロビンと言う名の若者は、「だあれが、殺したコック・ロビン? それは私とスズメが言った。私の弓と矢でもって、コック・ロビンを殺したの」・・ 心臓を矢で射抜かれていた。犯人は「僧正」と名乗り示唆する手紙を送りつける。 世にも陰惨な殺人事件だ、とアマチュア探偵、ファイロ・ヴァンスが謎解きする。が、昨今のミステリードラマを見ている目には、そう陰惨にも感じなくなっている。 作者、ヴァン・ダイン。古典的作家だが、初めて読んでみた。たたみかけるように、犯人の可能性を追求するのだが、ちょっと合わなかったかなあ。 謎を解くのはファイロ・ヴァンス。ニューヨークの地方検事マーカムの法廷助言者である。語り手の私は父の経営するヴァン・ダイン、デイヴィス&ヴァン・ダイン法律事務所を辞めてヴァンスの法律顧問となっている、とあり、名は名乗っていないが、そういう経歴なので、ヴァン・ダイン、著者と同じ名、著者自身か。 1929発表 2010.4.16初版 2019.10.11第8版 図書館

    7
    投稿日: 2022.08.14
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    見立て殺人。探偵役のヴァンスの深い(何をいっているのか分からないくらいに専門的といってもいいくらいには)知識。「そうくるか!?」のような感動はありませんでしたが、全体的にまとまっていて読みやすく、事件の不気味な雰囲気、探偵の魅力ともに後年のミステリーに大きな影響を与えたことが分かる作品でした。

    0
    投稿日: 2022.05.25
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    見立て殺人の祖ということで手に取ってみた。 見立て殺人ならではのトリックや気持ち悪さは存分に味わえる。

    0
    投稿日: 2022.03.29
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    最後まで引っ掻き回されたが、しっかり終わった。数学のパートは全くわからなかったが別に分からなくても読める。分かるべきところはちゃんと明言されている。だから数学パートは読み飛ばしても大丈夫だ、安心して読め。 誰目線の物語か最初はわからなかったが、特筆して書くようなことでもない。この作品の鍵となるヴァンスのセリフが心に残る。

    0
    投稿日: 2022.03.08
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    マザーグースを多少知ってると、話の面白さがわかる。「おぞましく、狂気に満ちた」と書かれているけどずいぶんこじつけのようで、しかもトリックも簡単なわりに有名な本だと思ったら、どうやら初の見立て推理小説らしい。トリックや推理に主眼をおかず、読み物として殺人の方法に趣向を凝らすタイプの。

    0
    投稿日: 2021.12.30
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    エラリー•クイーンの作品から続いてヴァン・ダインの作品へ。100年ほど前の推理小説でも古さはそんなに感じない。この作品から読んでしまったので登場人物の今までの関係性は深く理解していなかったかも。犯人逮捕までなかなか進展せずに、ほぼ全ての人が犯人になり得る可能性を秘めたまま、ラストのラストで大どんでん返し!

    1
    投稿日: 2021.11.15
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    ヴァン・ダインの代表作と呼ばれる作品。 これから読まれる方はグリーン家殺人事件を先に読んでからの方がいいかも。 見立て殺人はどちらかというと猟奇的な部分のみが目立ちがちだが、 ヴァンスの心理的観点からの推理や、特徴的なキャラクター達も相まってよかった。

    5
    投稿日: 2021.09.12
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    マザーグースの詩の内容通りに起こる連続殺人事件。怪しい人ばかりで容疑者だらけな感じから始まります。 マザーグースってちょっと薄気味悪さを感じるトコロもあって、それと殺人事件とかナイスなタッグでした。

    0
    投稿日: 2021.08.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ヴァンダインの代表作の一つに挙げられることが多い作品なので読んでみた。文学や数学についての肉付けが多くやや疲れるが、事件の進み方、解決パートについては全く古さを感じない優れた作品だと感じた。教授が罪をなすりつけたのはなるほどそういうことか、と。 ワインを入れ替えるくだりは『バイバイ、エンジェル』を彷彿とさせる。あの作品もかっこよかったなぁ。

    0
    投稿日: 2021.06.29
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    学術的な話や芸術作品の話が合間にちょくちょく出てくるので難しく、最初は読み進めるのに苦労したけど後半は一気に読んでしまった。 確かにこれはミステリを読む上で読んでおかないといけない一冊、という感じ。 そして最後のダークな終わり方が後味良すぎなくてよい。 なるほど乱歩が絶賛した理由も分かるかも。 解説に後世のサイコ・サスペンスにも影響を与えていることが言及されていたけど、確かに映画のセブンとかも見立て殺人だもんね。ふむふむ。 本作を読んでいて、読書をする上での自分の知識不足をとても感じた。 注釈が書いてあっても全然分からない、、 アリアドネは阿刀田さんの「ギリシア神話を知っていますか」を読んでいたのでかろうじて分かったけど、、 あとはアベンジャーズからのロキ 笑。 とりあえず欧米の作品を読むのに世界史とギリシア神話は知っておきたい。

    0
    投稿日: 2021.05.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    古典ミステリを読もう企画 かなり面白かった。 なんとなくヴァンダインは堅そうなイメージがあったが、キャラもコミカルで読みやすかった。 見立て殺人の傑作として、マザーグースの詩になぞらえる不気味さとスリルが続きを読みたくさせる。 警察陣と一緒に犯人はこいつか、いやこいつか…と最後まで振り回された。 アーネッソン気に入ってたから良かった。 古い本格にありがちな犯人自殺はあまり好きではないのだが、まぁ仕方ないね…自殺擁護の話をして納得させようとしてるのか…と思ってたらの結末! ヴァンス好きだなぁ。 注訳も登場人物のヴァンが書いてる風なのもちょっと好き。

    0
    投稿日: 2021.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    おもしろい!翻訳もそこまで気にならない。意外な犯人、巧妙なトリック、ミスリード…欲しいものがちゃんと入っている感じがします。90年経っても色褪せないというのはすごいなぁ

    0
    投稿日: 2020.06.29
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    「ファイロ・ヴァンス」シリーズ第4作。見立て殺人の嚆矢として知られる作品ですが、確かに異様な不気味さを作り出しているものの、マザー・グースの詩に見立てなければならない理由は特に見当たらず、やや不満が残ります。 それでも、教授同士の心理戦、犯人の動機、ラストのどんでん返しなど見どころ盛り沢山で、ミステリー史に残る名作と謳われているのも頷けます。

    0
    投稿日: 2020.05.02
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    「僧正殺人事件」読了。400ページの推理物を読むには流石に一日がかり。「だぁれが殺したコック・ロビン?」といえば「パタリロ!」を思い浮かべるが、マザーグースの引用はヴァン・ダインが先。是非読みたい一冊だったので、読めて嬉しい。探偵はファイロ・ヴァンス。 登場人物が出揃って、最初の被害者の殺され方と、小道具と犯行動機を考えたら、この人だなぁという犯人で合っていた。勿論動機はもっと複雑だったし、途中、別な犯人と動機を考えたりもしたが、この場合最も本編で重要視される「数学」的でなくなるので、除外。マザーグースに準えた殺人。面白かった。 私が犯人当て得意なのは、曲がりなりにも小説書いた事があるからだろうなぁ、と。「伏線、ヒントは最初から小出しにする」という作者の目線で読むと、作者のミスリードも分かりやすい。中盤考えた別な犯人だと、複数犯になるはずだった。さて、この場合の犯人はだ~れだw? ところで、犯人の最期にはファイロ・ヴァンスにケチを付けたい。やったなと思ったら、やったことが違ってた。そりゃやっちゃアカンだろ!と。物理と数学の講釈は私には難しすぎたのでほぼ読み飛ばし。それでも犯人は解ける。

    0
    投稿日: 2020.03.10
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    図書館で。 こんなに殺される前に何とかならんかったのかなぁ?と言う気にはなります。後、動機が結構しょうもない。うん、ねぇ? 結構こいつ怪しいんじゃない?と言う人物が軒並みリタイアしていって残ったこっちだったか!と言う感じでした。騙された~ってほどではないけど意外でした。

    0
    投稿日: 2019.10.18
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    これぞザ ミステリーの始まりかなぁ。当時の人々にはこれまでに読んだことのないトリックにパンチされたに違いない。 願わくば当時の人間として読みたかった。

    0
    投稿日: 2019.08.05
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    犯人はこいつでもないしこいつでもこいつでもないからこっちかと思ったら死んだし、つまりあいつが犯人か、と思ったらお前かいぃ、的な話。

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    投稿日: 2019.03.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この人が犯人かなあって予測はしてたけど、最後の最後で裏切られて爽快。 探偵が被害者を助けるために犯人を殺した時に、自分が殺したって臆面もなく言うところや、結局犯人の自殺で片付けられたところが好き。

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    投稿日: 2019.01.23
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    いわずとしれたミステリの古典 推理ゲームとしてのミステリ小説すなわち「旧本格」として がっちり固まっていて隙のないでき できをどうこう言うより 後続への影響を見て取るのが現在の楽しい読み方か

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    投稿日: 2019.01.07
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    古典的なミステリー。 古い作品にありがちな、やたら描写が多くてまどろっこしい、テンポも遅い。 なので読みの多少しんどかった。 ドンデン返しもあって、筋としては、まあ悪くない。

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    投稿日: 2017.10.27
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    これは、中学生の時に読んで、ビックリした作品。私の中では、エラリー・クイーンの「Yの悲劇」と双璧をなす作品でした。 特にラスト近く、イプセンとの関係で決定的な証拠を掴んでから大団円に向かう辺りのサスペンスフルな展開は比類がない。 今の小説家が書いたら、もっとスピーディに、より面白く書けるのではないかと思いますが、90年前の作品としては、今でも十分読めるし、昔のニューヨークの雰囲気を感じられて、その点でも面白かった。 それに、何より、この犯人像は秀逸で、京極夏彦の名作「鉄鼠の檻」に通じるものがあります。 理論物理学者がウヨウヨ居るという、常識とはかけ離れた環境の中で、一人二人と人が減っていくのに、一向に犯人が分からないという状況を実に上手く描写してると思いました。 どの人も皆犯人に見えてくるという、ミス・ディレクションの書きっぷりが上手いんだね。 それにしても、ドブロイとかアインシュタインとかボーアとかの我々がよく知っている物理学者の名前が、推理小説の中でこんなに登場する作品は、他にないのではなかろうか。

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    投稿日: 2017.04.24
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    もう30年近くも前から気になっていつつも、きっと「当時は名作でも今読むと退屈なのだろうな…」と決めつけて読んでいなかったこちらを遂に(笑)読みました。退屈だろうと思っていた理由は1929年という大昔?の作品であるということの他、「僧正殺人事件」などという題名のせいでもありました。(笑) いや、もっと早く読むべきでした。 これは確かに間違いなく歴史に残るべき名作。 昨日は風邪気味で薬を飲んで家でゆっくりしていたためもあり、一気に読みました。 個人的にはクィーンの「Xの悲劇」「Yの悲劇」やカーの「火刑法廷」等よりも「グリーン家殺人事件」と併せてこちら(ヴァン・ダイン)の方が好みです。

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    投稿日: 2016.12.27
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    教養のある人がそれを開陳しながら話を進めるの上にその内容が多分野にわたるので、話全体としては「そんなもんか」という内容だが、叙述についていくために文章を読んでいくのがひたすら大変。

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    投稿日: 2016.09.19
  • 「僧正」は「そうじょう」ではなく「ビショップ」と読みましょう

     ビショップだと、何となくチェスが関係するのかなぁと、思いますよね。でも、チェスに詳しくなくとも心配はありません。そしてこの話は、僧正が殺されるのではなく、僧正が殺人を犯すという事件であります。でも、僧正は登場しないんです。ビショップは登場しますけどね。  翻訳物特有の読みにくさと、少々話が理屈っぽい傾向がありますが、そのストーリー展開は見事なものですよ。物語の終盤近くなっても犯人の目星も、その動機さえも掴むことが出来ません。沢山の登場人物が出てきますし、犯人となりそうな人も沢山いるにも関わらず、それらがマザー・グースの童謡どおりに殺されていってしまいます。  いったい誰が?何のために?え~!この人も殺されちゃうの?といった感じで、ページをめくる手が止まりません。流石に江戸川乱歩が称賛した作品であります。ただ数学者が読むと、ちょっと待ってくれよぉと思うかもしれませんね。  また、とても興味深い記述がありました。「自殺は、必ずしもそれ自体、擁護する余地のない行為とは言えない。」ま、これ自体にも色々ご意見があるところでしょうが、その例として、なんと乃木大将があげられています。調べてみると、この小説が発表されたのは1929年とのこと。乃木希典が自刃したのは1912年。まさかこのような小説で、しかもアメリカで書かれた小説で引用されるとは思っても見ませんでした。  この小説は、どのように殺人が行われたかという謎解きよりも、なぜそのような連続殺人に到ったかという心理経過に主眼が置かれている気がします。推理小説ファンは読んでおくべき名作でしょう。 

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    投稿日: 2015.07.09
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    ヴァン・ダイン『僧正殺人事件』を読了。国外ミステリに詳しくなくても、おそらく耳にしたことくらいはあると思われるほどの有名作。 翻訳者が合わなかったのか、それとも単に翻訳ものを読み慣れていないだけだったのか、慣れるまで多少かかってしまった。途中からは作品を純粋に楽しめた。もちろん自分なりに推理をしながら。 しかし、これは相当難しかった。自力で謎を解ける人はいるのだろうか。相当の熟練者でなければ厳しいだろう。 犯人は僧正(ビショップ)を名乗り、マザーグースの童謡に見立てて殺人を犯す。しかし、怪しいと思われる人物(不審な言動等をする)が多く、その時々の犯行が誰に可能だったのか見当がつかない。 ただ、作者はヴァン・ダインなので、ミステリの有名な決まりごと「ヴァン・ダインの二十則」は守っているはずだと思っていた。なので、さすがに中盤や終盤になって登場した人物が犯人のはずはないと思い、けっこう序盤から出ている人物、さらに使用人などではない人物に絞っていた。 そして実際に、犯人はかなり始めの方に登場した人物だった。 ただし、ここから驚くべきどんでん返しがある訳だが、ネタバレになるのでそれは書けない。 それにしても、僧正は気の抜けない奴だった。最後まで何があるか判らないのもミステリの面白いところだろう。

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    投稿日: 2014.07.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かったのだが、どこかしら噛み合わないというか、むしろもったいない、という感想を抱いた。 次々に起こるマザー・グースの歌詞に見立てられた不気味な殺人――。今となってはミステリーのお約束となりつつある「見立て」はここから広まったのか~、と思うと感慨深い。 けれども私はそれより、この作品の人物描写をとても興味深く読んだ。アーネッソンとドラッカーとパーディーの三人の性格描写はとても興味深く、コンプレックスと傲慢さがそれぞれ入り混じった人間性が楽しめた。 ↓↓↓ここから先、犯人ネタバレ↓↓↓ それだけに、ファイロ・ヴァンスの「犯人像」の長広舌には首を傾げるばかり。屁理屈にしか聞こえず、どうも現実味が感じられない…… また、真犯人のキャラもいまいちぱっとせず、魅力に欠ける。これだけ凶悪で陰惨な事件(作中の言葉によると)を引き起こしたにしては、動機があんまりにもあっさりしているように思えた。 『グリーン家』と並び称される本作だが、私はどうも納得できないまま読み終えてしまった。そういう意味では、『グリーン家』の方が私は好きです。

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    投稿日: 2014.04.20
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    海外ミステリを読みたいなと思って手にとってみたヴァンダイン。他の作品も読みたくなりました! 本作は翻訳が、というより内容が数学的というか難解だった。けど、マザーグースになぞらえた殺人が面白かったです。 図書館でマザーグースの詩集を読んでみたけど支離滅裂でまたそこがいい。どの詩でも連続殺人できそうだった!笑 あんまり記憶にないけど、ラストが何かえ⁇って感じだったような…それが1番衝撃だったような…またみてみよう。

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    投稿日: 2013.12.07
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    高校2年生の時に、S.S.ヴァン・ダインの一連の推理小説を立て続けに読んだ。私には名探偵といえば、ホームズよりもポワロよりも、ファイロ・ヴァンスだった。その衒学趣味が気に入っていたのだ。そして、動機と事件の組み立て方の緻密さに。そうした中で、「マザーグース」とチェスを核に展開する『僧正殺人事件』こそが最高の作品だと確信していた。推理小説を読んだのは久しぶりだだが、エンディングのなんとも粋なこの小説の魅力を再確認した次第。

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    投稿日: 2013.09.27
  • 最初の6作くらいまで限定ですが…

    ヴァン・ダインはこれだけしか電子化されてないんですね。 個人的には創元リア本集めてます。 古いと言われようが『本格』としては外せません。

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    投稿日: 2013.09.25
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    これぞ推理小説といいたくなる1冊で、正統派の1冊かと。マザー・グースにのせて行われていく殺人がなんともいえない。童謡にのせて進む殺人といえばクリスティの「そして誰もいなくなった」だが、その10年も前の1929年に発表されたことを考えると、その先駆けはこの本であると言えよう。全体のボリュームも申し分なく、本当にミステリーのお手本とされるべき1冊。

    1
    投稿日: 2013.08.01
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    推理小説にしては無駄に長かった気がする本作。誰が殺したクックロビン♫、という歌になぞられて殺人が行われる本作。アガサのそして誰もいなくなったやりも早くに書かれた本作は、それらの先駆けとなったことは言うまでもない。

    0
    投稿日: 2013.07.30
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    やっぱフリークとしてはこの辺も押さえとくべきよね!(今更…)というわけで、新訳刊行に合わせて手に取りました、初・ヴァン・ダイン。ノックスの十戒と合わせて有名な二十則をまとめた作家としても有名ですね( ^ω^ )…何か、この辺の王道を押さえてないのにフリークって言うのも恥ずかしいな…ま、いっか← 探偵役のファイロ・ヴァンスの迂遠な言い回しや、マザーグースに見たてて次々と死んでいく容疑者達、そしてこれでもかと言わんばかりの見取り図とタイムテーブルのオンパレード!そして、二転三転する真相追求! これぞ本格推理小説の真髄です。ちょーっとペダントリーが過ぎる気もしますが、そこはそれ、お約束ですよね(笑)。 犯行を重ねるにつれ容疑者を限定していく犯人の行動に若干の違和感を感じつつ、「そんなん言ってたら孤島ものとか山荘ものは違和感ありまくりよね…」と言うわけで、様式美の前にあってはリアリティなんて何の意味も無いのよね!寧ろ邪魔!!←と改めてミステリの非日常に酔いしれました。 …読み終わって結構経つせいか、あまり書けないな… 【だあれが殺したコック・ロビン? 「それは私」とスズメが言った 「私の弓と矢でもって コック・ロビンを殺したの」】 マザーグースの有名な童謡と酷似した状況で死体が発見された。新聞社に送り付けられた犯行声明文は「僧正(ビショップ)」を名乗っており、世間はあまりにセンセーショナルな犯行に騒然となる。そして、第二・第三の童謡に見たてた死体が発見された!

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    投稿日: 2013.04.01
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     ヴァン・ダインという人は二十則といった推理小説の規則を設定したり、エラリー・クイーンに強い影響を与えたということから、論理的な謎解き推理小説を書く人なのだと勝手に思い込んでいましたが、数冊読んでイメージがだいぶ変わりました。  僧正殺人事件では、マザー・グースの詩を模した殺人事件が次々に起こっていくのですが、証拠を残さない知的な犯罪者が相手とあって、事件解決の手掛がかりとなるような物証に乏しく、解決編を前に本を閉じて読者が犯人を指摘してみせる、などという事はたぶん無理なのではないかと思います。でも、それじゃあ本書が推理小説として全くつまらないかというと、これが結構面白い。たぶん、ヴァン・ダインは、証拠や手掛かりをパズルのピースのように組み合わせて解いていく論理的な推理小説を目指したのではなく、決定的な物証の乏しいなか、いかに知的推理だけで探偵が犯人にたどり着くか、その過程を面白く描くことを指向したのではないかという気がします。  特に、ヴァン・ダインは登場人物に疑いの目を向けさせるのが本当にうまい。次から次へと別の人物に嫌疑がかかるような書き方をするものだから、最終的には主要登場人物全てが疑わしくて、物語の後半に容疑者が絞られていく段階になっても、誰が犯人でもおかしくないという状況を作り上げています。このことが最後に劇的な効果をあげる訳ですが、そこは読んでのお楽しみということで。  ところで、一時期サイコキラーを扱った小説が流行って、「またか!」とうんざりしたこともあるのですが、本書は現在に続くサイコ・サスペンスものの嚆矢ともいえる作品なのだそうです。そんな犯人に対する探偵役ヴァンスの心理分析は正直ちょっと強引というか牽強付会な気がしなくもないのですが、当時、新しい知識が古い常識を脅かしつつある様子が伺い知れて面白く感じました。  いつの時代でも異常殺人者というものは存在するのだと思いますが、より多くの人が、従来の価値観が新しい価値観に脅かされていると強く意識する時代に、こうした理解し難い犯人が小説などでもてはやされるのかもしれないと漠然と感じた次第です。

    1
    投稿日: 2013.03.09
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    1ヶ月以上かかって読破した為、あまり集中出来ず、面白さも半減・・。 しかし、ラストのラストには衝撃! ヒース刑事は彼を逮捕しないのだろうか・・。

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    投稿日: 2013.01.27
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     古典的名作である。恥ずかしながら初読。なんだか悔しい。ヴァン・ダインは「ベンスン」「カナリア」「グリーン」と読んで、なぜか「グレイシー・アレン」や「ウインター」に飛んでしまった(ケンネルとカブトムシは読んだかな?)。で、その後期のつまらなさにあきれてしまって、時代遅れの作品群として脇に追いやってしまった印象がある。なぜ、シリーズの中でもっとも評価の高い作品の一つである「僧正」を抜かしているんだろう?  きれいにまとまった古典的傑作である。マザーグースの歌のとおりに連続殺人が起きていく。もっと時代があとになるとそういう見立てそのものにひねりが利かせてあったりするのだけど、びっくりするほどストレートである。見立てをトリックとして使うのではないのが逆に新しく感じられる。端正な構成をしているだけに、見立てが醸し出すゆがんだ美意識のようなものが、次第に登場人物の心理を追いつめていくのが鮮やかで、作品世界そのものに緊張感があって楽しい。  名探偵ファイロ・ヴァンスは、まさに古典的な雰囲気のアマチュア探偵である。物語の進行を無視してまでうんちくを語りたがる癖があるイメージがあるが、この作品ではそれが不快でなかった。数学やチェスの話がきちんと殺人事件と結びついていて、特にチェスについてはなかなかお見事。そのほか、博識であることをうまく利用した物語の展開が効果的で、特に最後の方は鮮やかである。雑談の部分にしても、ちょうど相対性理論が構築された頃なので、僕にとってはとても興味深かった。乃木将軍にちらりと言及されるあたりも、思わずニヤリとするところだった。  とにかく、今まで読まないでいたことが悔やまれる傑作。新しいものを追い求めるよりも、定評ある古典を引っ張り出してみようかな、限りある命なのだから、と思うことしきりである。

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    投稿日: 2012.12.28
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    読んでいてやはり現代とのズレは感じずにはいられないが、見立て殺人という発想はすごい。題名の真意を知ったとき愕然とせずにはいられない。

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    投稿日: 2011.12.17
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    ミステリーの中でしばしば使われる見立て殺人。 そのはしりがこの作品ーらしい。 内容は、読みづらい感じは少し受けたものの古臭さはあまり感じませんでした。 だあれが殺した駒鳥

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    投稿日: 2011.03.08
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    苦手な数学があって、うんうん唸ってましたが、これって凄い作品。思わずマザー・グースの本を買ってしまったほどです。犯人はなんとなくで分かるけど、他が全く分からないので作者の凄さに驚嘆ですよ、本当。他の作品も読みたいので早く出て欲しいものです。

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    投稿日: 2011.02.19
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    「僧正」の名前の意味するところが明らかになったとき、思わず震えた。まさに狂気ここに極まれりだと思った。

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    投稿日: 2011.02.10
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    せっかく新訳になったので再読。 無邪気な子どもの遊びと凶悪な殺人事件が絡み合う“童謡見立て殺人”は当時の推理小説家たちに大きな影響を与えたらしい。 でもメインの童謡見立て殺人にはそんなに惹かれなかった。 古典ミステリってデビュー当時は衝撃的だったとしても現代ではその古典のアイディアを散々ひねったものが使われているので、「当時はこれがすごかったんだー」ってことを頭においておかないと何が凄いのかわからない方が多い気がする。 その中でもヴァン・ダインはかなり特徴的で、相当受けいれられにくいんじゃないかと思う。というか、私が初めて読んだ時は「えっ…何これアリ?」ってなった。 物的証拠より心理的証拠を重視するという心理的手法を使った推理法や、極端な自殺肯定主義など、ヴァンスの行動には納得がいかないことが多く、どうしても正義感の強い助手役マーカムの肩をもちたくなる事の方が多い。 それでも、こういうヴァンスの蘊蓄や鋭い理論が実はけっこう好き。 色々つっこみたい部分があるものの、それでも十分面白い本だと思います。なんだかんだで好きなシリーズです。

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    投稿日: 2010.11.05
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    ファイロ・ヴァンス・シリーズ コックス・ロビン殺人事件。アーチェリー場で矢に刺された被害者。頭を撃ち抜かれたジョニー・スプリングス殺人事件。佝男のドラッカー殺人事件。同時刻に発作で死んだドラッカーの母親。そしてチェスの名人ディラードの自殺。犯行終結と思われた時に起きた少女誘拐事件。助けられた少女、発見された演劇のシナリオに隠された罠。真相を見破った後のヴァンスの行動。  2010年4月24日読了

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    投稿日: 2010.04.24