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まるまるの毬
まるまるの毬
西條奈加/講談社
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総合評価

121件)
4.2
38
51
18
0
1
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    時代小説は言葉遣いや当時の武家や町人の感覚が今ひとつ掴めずとっつきにくく感じていたが、表紙に惹かれて読み始めた。 とても心温まる家族の絆や美味しそうな和菓子の数々がでてきてとても楽しめた一冊。 読みながら和菓子を食べたいと思って近場の和菓子屋に行ってしまう程、世界観にのめり込んでしまった。

    1
    投稿日: 2025.12.19
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    武家の身分を捨て、菓子職人になるべく日本各地を修行行脚し、江戸に晴れて菓子屋『南星屋』を構える。 武家屋敷ばかりが軒を連ねる場所柄、周囲は菓子屋にしても立派な贈答品を扱う店がほとんど。 そんな中、父、娘、孫で営む南星屋は庶民にも口に出来る価格で商い、3人が暮らして行ければ十分という人柄と心意気。 義理人情や家族愛の作品!^_^!

    0
    投稿日: 2025.11.23
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    江戸時代に和菓子屋『南星屋』を営む、治兵衛、お永、お君の三世代家族。治兵衛の出生の秘密や、お永の元夫との関係、お君の縁談などの話が和菓子とからめて展開される。時代背景や、言葉遣いなどで少し入り込むのにとまどうけれど、家族の愛情や治兵衛の思慮深さが感じられ、読後感の良い話だった。この時代は武家や町民といった身分があって結婚を決めるのも仕事を決めるのも色々大変だったのだなあと思いつつ、結局のところそこにいるのは今も昔も人間で、同じようなことに悩んだり喜んだりするのだと感じた。

    0
    投稿日: 2025.10.14
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    全七エピソードそれぞれの「カスドース」「大鶉」など和菓子のタイトルがつけられていて、もちろんそのお菓子が大きく関わる展開になっている。 時代小説はかなり久しぶりで、まったりした展開に初めはやや食傷気味だったけど、次第にハマって登場人物を見守る感じになっていった。 何より楽しいのは描かれているお菓子の数々。 洋菓子もいいけど、和菓子はほっこりする♡

    2
    投稿日: 2025.08.31
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    お江戸にある大繁盛の菓子店、南星屋のお話。 武家の身分を捨てて職人になり、旅をしながら各地の菓子を習得してそれを再現して商売してる。治兵衛の欲を出さず、自分や身内を卑下することもない人柄が良く、思ったより穏やかで読みやすい本だった。

    0
    投稿日: 2025.07.05
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    表紙絵の和菓子。 名前いっぱいあるけど、この場合、御座候よなー。 あ、でも江戸が舞台なら違うのか。 とか、ちょっとウキウキしながら読み始めるも、すぐに雲行き怪しくなってしまった。 あまりに何も起こらない。 趣のある和菓子の表現にごまかされてる気がする。 このままじゃ脱落する。 と思い始めたら、中盤の「大鶉」で待ったがかかる。 ほっとするも、ありきたりではあるなぁ、と少し逆戻り。 そして最終話の「南天月」 人情に厚い話で見事逆転。 その後を知りたいと魅力に落ちました。 どうやら、謎解きや事件があって当たり前になってしまっている。 戦国の世じゃない平和な時代って事も考慮すべきだったな。 脱落しないでほんとよかった。

    20
    投稿日: 2025.07.02
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    良かった。どの話しも人情味があるが湿っぽくなり過ぎていない印象。表現が豊かで繰り返し読みたくなる文章だった。作者の他の作品も読んでみようと思いました。

    0
    投稿日: 2025.07.01
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    読み始めて これはいつか読んだアンソロジーの中の一作だと気がついた。 あの時は誰の作かもあまり気にせず読んでいたけれど… アンソロジーは宝の山ですねぇ。 この作品は武家の出でありながら菓子職人となった すでに還暦を迎えた菓子屋 南星屋の主 治兵衛が主人公。そして治兵衛には人に言えない出生の秘密があった。 今回は筋違いの恨みからヒドイことになってしまったけれど 文章にあったように 治兵衛は何ひとつ失くしてなどいない。本当に良かった。 次作を読むのが楽しみだ。「善人長屋」「狸穴屋」に続きまた一つ西條さんのシリーズものを読む楽しみが増えた。 個人的に石海が好きだ。五郎の時の彼も好きだ。 作中の銘菓をついつい検索してしまう。毎回どれか一つお取り寄せしてしまおうか… 治兵衛は渡り職人としてちゃんと全国を渡り歩いたというのに 申し訳ない!

    4
    投稿日: 2025.06.18
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    シンプルだけどやわらかくて美味しそうな装丁に惹かれて購入 西條奈加先生の作品は初めてだったが、綺麗であたたかくて読みやすかった すべてが綺麗事だと嘘くさくて読んでて萎えてしまうけど、ほどほどに人間臭さもあってバランスがよかった 無性にお菓子が食べたくなった 罪深い作品だ

    0
    投稿日: 2025.06.15
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    「善人長屋」シリーズで西條作品が好きになり 「千両かざり」を楽しんでから こちらの「南星屋」シリーズに読み継いできました。 どの作品にも物語のカギを握る娘が登場しますね。 特に本作の“お君”は明るくお転婆な一面がありつつも 話を追うごとに一人の女性として成長していきます。 次作以降で治兵衛ら家族に見守られながら お君がどんな菓子作りをするようになるのか とても楽しみになりました。

    15
    投稿日: 2025.05.13
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    大好物の江戸市井モノ、人情職人気質モノ、飯(菓子)テロモノ。元気でおきゃんなお君ちゃんも可愛いし。吉川英治文学新人賞受賞作。次作も読むの楽しみ。

    4
    投稿日: 2025.05.02
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    ------------------------------------------------ お君ちゃん、 今日のお菓子は何だい? 頬が落ちて、心も温まる口福な時代小説。 ------------------------------------------------ 西條さんはずっと気になっていた著者のお一人です。 「心淋し川」も気になっていましたが、 テーマ的に本作の方が読みやすそうで手に取りました。 親子三代で営む菓子屋「南星屋」。 お値段はお手頃で庶民味方だけど、味は天下一品。 みんなから愛される菓子屋です。 その南星屋を舞台に起こる様々な出来事。 短編になっていて、それぞれにお菓子が登場します。 時代版「和菓子のアン」という作品もこんな感じなのかな?と思いながら(読んだことないので違っていたらすみません。苦笑) 各話で登場するお菓子をネットで検索して見ながら、 南星屋さんの家族愛と、 美味しそうなお菓子に癒されました。

    14
    投稿日: 2025.04.22
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     この本に出てくる人々の顔や町並みが自然と浮かんでくる。  栄華や名誉にこだわらず、ただ今を生き、人と日常を大事にしている人々がとても温かかった。  時に内省し、変わらぬ日々を大事にしつつも、 時間による変化や自分を受け入れながら生きている姿は魅力に溢れていると感じる。  続編も楽しみである。

    2
    投稿日: 2025.04.19
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    全国の名産のお菓子の中から日に3品だけ作って売り切れ御免という、本当に存在したなら画期的であったであろうユニークなお菓子屋が舞台の物語。 それぞれのお菓子にまつわる人情話や、豪快でユニークな弟など読みどころがたくさんありますが、将軍の落胤という仕掛けは必要だったかな? ちょっと話が大きくなり過ぎて、小さなお菓子屋には合わないと思いました。

    1
    投稿日: 2025.03.31
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    何が食べたいかわからないけど、お腹も減ったのでたまたま入ったレストランで出されたのものが「え?私の食べたいもの知ってた?」と言いたくなるような、痒いところに手が届くちょうど良いお話でした。当たり前の感想ですが、和菓子が食べたくなりますので、何か調達してからお読みになるのがいいかと思います。

    15
    投稿日: 2025.03.31
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     知り合いの中学生が受けた高校入試で、この作品の一部が出題されました。  「おばちゃん、現代文は誰の作品が出ると思う?」  と尋ねられたので、過去問題集を見ながら、  「そうねぇ、この人の小説とか、読んでおく?」  と、したり顔で何人かの作家の名をあげておきました。去年の夏の話です。 けど、、  時代小説は、ノーマークでした!     Yちゃん、ごめんよぉ。。。  見事、空振りしました。  フルスイングで空振りして、勢いあまってヘルメットを飛ばした上に、もんどりうって、地面にひざまずいてしまった気持ちです。バッターボックスの土が、ユニフォームの膝を汚します。あ~ぁ、お母さんに叱られる。。。w (こんな書き方をするのは、センバツ高校野球の影響です。)(今も、エンモユカリモナイ学校の試合を眺めながら、これを書いています。)  ずっとバッターボックスにうずくまっていてもしかたがないので(邪魔なので)、出典の小説を読んでみることにしました。  わたしの出題予想も甘かったですが、この作品も、甘い和菓子屋さんのお話です。書名は『まるまるの毬』。毬は(いが)と読みます。連作短編小説です。  このお話の舞台は、お江戸麹町にある菓子屋「南星屋(なんぼしや)」です。 半蔵門から西に向かって、ゆるい弧を描く蛇のように長く伸びている麹町。その中ほど、六丁目の裏通りにあります。  少し引用しますね。 『間口一間(いっけん)のささやかな構えの店は、屋号の珍しさより他は、とりたてて目立つところもない。この辺りは北に番町、南に外桜田と、武家屋敷ばかりが軒をつらね、自ずと武家相手の店が多い。』  五七調に似たキレの良い文体。眼前に見ているような江戸の町の描写。きっと、作者の西條奈加(さいじょう なか)さんの頭の中には、VRのように江戸の町並みがあって、そこを歩きながら小説を描いているのでしょうね。  南星屋の店主は、治兵衛(じへえ)。十歳で五百石の旗本家の身分を捨てて、上野の菓子職人に弟子入りして修行を積み、その後は渡り職人として各地の菓子を学んだ人です。  今日も、昼の鐘とともに、中から板戸が外されて南星屋が開店します。表には、多くのお客が、滅多に江戸では食べられないお目当ての菓子を待っています。  さて、  知り合いの子の高校入試問題は、2作目の「若みどり」から出題されました。  ある日、武家の嫡男 十歳の、稲川翠之介(いながわ すいのすけ)が、治兵衛を訪ねてきて「弟子にしてください!」と頼みます。  治兵衛は弟子入り許可はしませんが、次の日から翠之介は、毎日、南星屋の菓子作りを見に来るようになりました。  半月ほどした頃の夕刻、翠之介の父親 崎十郎(さきじゅうろう)が南星屋に怒鳴り込んできます。    入試問題文は、「治兵衛を前にして、崎十郎が翠之介に対して、弟子入りをやめるよう説得する場面」をもとに作られていました。  祖父の頃は羽振りが良かった稲川家は、崎十郎の代になって窮乏しています。  崎十郎は、翠之介が貧乏暮らしを嫌がって、菓子屋に弟子入りしたいのだと思っています。  ところが、翠之介は、崎十郎が毎日、愚痴ばかり言っている姿が嫌で南星屋に逃れたのでした。  二人の話を聞いていた治兵衛は、翠之介が本当は崎十郎を強く慕い心配していることを見抜き、翠之介に遠国への修業を命じて動揺させ、弟子入りを思いとどまらせます。    説得の最後に、治兵衛は翠之介対し、「己のすべきことを修めて、それでも菓子屋になりてえなら、相談に乗りやしょう。それまでは、決してここへ来てはなりやせん。」と言います。  「それまでは、決してここへ来てはなりやせん。」と述べたのは、なぜか? 八十字以内で書きなさい。 が、問題でした。みなさんも原作を読んで、解答を試みてはいかがでしょうか。  「みどり」というお菓子の作り方(砂糖を幾度もかけて縁取る)を例えに、翠之介に身を縁取ることを説く治兵衛。素敵なお話でした。読みやすい表現に、美しいリズムの名文でもあります。15歳の受験生に読んでもらうのにぴったりな文章だと思いました。  ま、この出題ならイイかな(負け惜しみ)、と心のいがを収めて、まるまるの心を取り戻したわたし(みのり)なのでした。  よぉし、来年こそは、出題予想をジャストミートするぞぉ! と、思ってみたものの、来年はもう予想する必要はないんだった。。。  あぁ、見逃し三振の気持ち。。。  でも、Yちゃんは、合格ホームランでした!⭐︎  良かった良かった♡   カキーン!⭐︎

    138
    投稿日: 2025.03.22
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    上様のご落胤の事実をベースに、様々な季節のお菓子(お下賜)が絡む話が、楽しい。お菓子にまつわる、うんちくが面白いです。

    5
    投稿日: 2025.03.21
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    江戸の街中で評判の菓子店南星屋。菓子職人で店主の治兵衛とその娘の母娘が店を切り盛りしながら仲睦まじく生きる姿を描いたホームドラマ風時代小説。 出生に隠された秘密を持つ治兵衛と登場人物たちの関係に見える人情の機微に触れながら物語は進んでゆく。親子三代が三人三様に世の波風(それも結構な難儀) に揉まれながらも明るく生きる背景に家族の絆が強く感じられ、その大切さを思う。 人の世の幸せは互いの配慮が築く良き人間関係にありと再確認できる心潤う作品。

    1
    投稿日: 2025.02.27
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    最初は息抜き的に読み始めたんだけど、どんどんキャラクターと設定の面白さにのめり込んだ。おもしろかった。

    1
    投稿日: 2024.12.06
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    各地のお菓子を作ってるなんて…なんてステキなんでしょう! でもそれが裏目に出そうになったり…。 お菓子だって好き嫌いはあるだろうけど、お菓子食べると「むふぅ~」って頬が緩むと思うんだよね。 次の巻も楽しみです。

    0
    投稿日: 2024.10.25
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    親子3代+弟が仲良しで可愛い。 しかし娘の元旦那の扱いが解せぬ。あんなクズとは絶対復縁しないでほしい。

    1
    投稿日: 2024.09.19
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    おもしろかった。 治兵衛と石海の兄弟の絆に心が温まり涙が... ラスト最高です。 治兵衛の「大きな欲を出さず、無闇に敵を作らずに、ただ良い仕事をして人生を程良く送る」という生き方は、私の価値観とフィットしました。 しかし、治兵衛ほど人間ができていないので、為右衛門に対しては謝罪の一言も無しか!?と腹が立ちましたが笑 唐津銘菓という若みどりが気になって調べてみたところ、ネット販売でそれらしいものはなく、佐賀県まで行かないと食べられなそうでショック。食べたい。

    27
    投稿日: 2024.08.31
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    武家の家を出て諸国を巡り修行をして菓子職人の腕を磨き南星屋を営む治兵衛、娘のお栄、孫のお君。 江戸時代は今みたいに気軽に旅には行けないし物産展やアンテナショップがあるわけじゃないし諸国の銘菓を出す南星屋が繁盛するのは頷ける。治兵衛の家族は実家も含めてお互いを思い合って温かな家族で理不尽としか言いようのない苦難も乗り越える。続編もあるようなのでまた楽しみなシリーズに出会うことができました。

    0
    投稿日: 2024.07.18
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    南星屋シリーズ第一弾。 武家の身分を捨て、菓子屋になろうと決心し、諸国を16年も周り、各地で修行をして、麹町に南星屋を開いた治兵衛。旅先で妻を亡くし、娘と孫娘の親子三代で和菓子屋を営んでいる。 将軍家の御落胤という秘密をもつ治兵衛。娘のお永は夫の浮気が原因で娘のお君を連れて、実家である南星屋に戻ってきている。いろいろ問題を抱えている家族であるが、家族みんなで、いろいろな問題を乗り越えていく。

    1
    投稿日: 2024.04.26
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    ほっこりした作品を読みたいと思って読み始めたら想像以上に優しい物語でよかった。わたしもまるまるでありたい。

    2
    投稿日: 2024.04.14
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    とても良かった。 誰かを想う気持ちに溢れた優しい一冊だった。 菓子店“南星屋”を舞台に元武家の店主、その娘と孫、僧侶である店主の弟の日常を描く。 日々持ち込まれる厄介ごとを家族で支え合いながら乗り越えていく、その姿に心揺さぶられた。 ☆4.8

    0
    投稿日: 2024.03.13
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    江戸の菓子屋、南星屋は店主があちこちで食べた経験から毎日のように違う菓子が食べられる、庶民的な店。店主の治兵衛、出戻り娘のお永、孫のお君の三人で切り盛りする。ある藩の門外不出の菓子を売っていたと疑われる件、武士の子が弟子入りしたいと願う件などの連作短編集。 とても良かった。義理と人情という言葉で簡単には片付けられない人の思いと絶妙なストーリー展開。菓子の話がスムーズに添付され、様々な和菓子が食べたくなる。

    0
    投稿日: 2024.01.19
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    江戸で親子3代の菓子屋を営む家族のほんのり優しい物語。お菓子好きにはタイムスリップして行ってみたくなるお店。

    0
    投稿日: 2024.01.16
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    お菓子や南星屋の治兵衛、お永、お君を中心に描かれる時代小説。家柄が身分や結婚などさまざまなことに大きく影響する時代に暖かい家族を中心に繰り広げられる人間模様。お君の可愛さ、治兵衛の人の良さ、孫との関係にホロリとする。

    0
    投稿日: 2023.12.28
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    うまそうな菓子と、心に染み入る家族の物語。小さな菓子屋の親爺は、上様のご落胤だった。 主人公、治兵衛と、娘のお永、孫のお君の三人が切り盛りする 菓子屋、南星屋の、心に染み入る連作もの。 菓子の名前が題になる、一話一話が 丁寧に描かれていると、感じ入る。 若いころ、諸国をめぐって、習い覚えた菓子の、 うまそうな描写もさることながら、 家族の細やかな情愛が、実に美味だ。 我慢強く、思慮深い、お永、 明るく頑張り屋のお君、そして、 三人を愛してやまない、治兵衛の弟、僧侶、石海。 そして、上様のご落胤という、治兵衛の出自が、 三人に影を落としていくのだが、 それも、物語の面白さを引き立てる。 一話一話は短いが、さまざまな騒動が起こり、 読み終えてみるとあっという間だった。 武士であった治兵衛が、菓子職人になった いきさつが描かれた「南天月」では、 治兵衛に妬みを持っていた柑子屋が、 最後に吐き捨てるように言った 「あんたは、何一つ失くしてなぞいない」という言葉。 柑子屋は、治兵衛が羨ましくて、羨ましくて仕方ないのだろう。 治兵衛は、どんな困難が押し寄せようと、 決して、何も失わないだろう。 お永、お君、石海という家族がいる限り。

    1
    投稿日: 2023.12.04
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    生まれに曰くのある治兵衛が娘と孫娘とでこだわりの菓子を作り売る「南星屋」の話 家族愛の話です。お菓子を読むだけで美味しそうで、困った困った

    7
    投稿日: 2023.11.28
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    これが職人の極みなんだろうな、見聞は大事だと、それを活かせる仕事に繋がるとか羨ましい。孫が途中で居なくなって、残念な感じがして、でも上手く終わらせた。そうか職人になれない女性だから、あんな感じになるかと、でも最後に創作お菓子を親娘三代で作る喜びが良い。この先どうなるのか分からないけど、孫に全てを教える気がする

    7
    投稿日: 2023.10.23
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    江戸にある娘、孫との3代で営む和菓子屋のお話。 和菓子に関する思い出とともに、悲喜こもごもな人情話が心に滲み入る。

    0
    投稿日: 2023.09.10
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    時代小説ということで、最初はノロノロと読み進めていましたが、登場人物達の魅力にどんどん引き込まれ、あっという間に読み終えてしまいました。和菓子の魅力も満載で、それぞれのエピソードごとに関連する和菓子が登場すると、どんな和菓子だろうと想像しては、食べてみたい気持ちでいっぱいになりました。中心になる登場人物達が、他者を非難することではなく、他者を思いやることで、周囲の人々に慕われる、心温まる和菓子屋さんを営む姿に、心が洗われる思いで読み進められました。

    0
    投稿日: 2023.08.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    江戸時代の菓子屋より、各編が名物の菓子になぞって、親子、夫婦、兄弟、恋愛などの関係性の人情話が連なっていく。 「梅枝」より 色恋なぞ所詮一時の気の迷い、しかしその一時一瞬が本物の耀きを放つことがある。利口ではないと知りながら純粋な欲望に抗えぬときもある。 治兵衛と同じく枯れてしまった自分にも刺さる言葉。 淡々と平和に進んで行くかと思いきや、治兵衛の秘密が悪意に利用され重い展開へ。 頼りになる弟の力も削がれ、この局面をどう克服していくかハラハラ。何とかしのげたのも力業ではなく、今まで治兵衛が培ったもので納得。 ただ、お君と川路の破談はなんともならず、時代背景、制度などに翻弄されているのが、悲しい。 家族三人で再度頑張って行こうとする姿勢には強さを感じたが、この先に善き縁談があることを妄想する。 悪役の柑子屋をもっと凝らしめて欲しいところもあったが、憎まれ口を叩いて去っていく姿に、少しの清々しさも感じ悪くもなかったかも。

    7
    投稿日: 2023.08.11
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    きれいにまとまったお話 各章ごとにお菓子の名前がついているけど、主題と言うより話の中の小道具のような感じでかかれていて、結末にむけて話が進んでいく

    1
    投稿日: 2023.07.13
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    時代小説は全く読まないのに、なんとなくのジャケ買い。今の心にスッと入り込むこの「なんとなく」の予感は当たりだった。素朴な味わい深い作品。 主人公、治兵衛とその家族は慎み深く、利他の精神を持った温かい人柄で、麹町の小さな菓子屋「南星屋」を切り盛りしている。 何気なくお菓子をお持たせによく使うけれど、 お菓子は確かに人と人との空気を柔らかくする効果があるよなぁ。と改めて気付かされた。 それが和菓子ともなれば季節やその土地の魅力も合わさってさらに滋味深い。 今よりも身分制度が厳しく、思いがけず理不尽なことも多々あるけれど、もう忘れかけている日本人の美徳がこの家族に溢れている。そのせいか、どんな結末になろうとも、実に清々しい心持ちでいられる。 胸の奥がじんわり温かく沁みる読後感だった。

    19
    投稿日: 2023.07.02
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    和菓子職人の治兵衛と娘のお永、孫娘のお君の三代で営む南星屋。 出てくるお菓子がどれも美味しそうで、また、家族三人の和気藹々な雰囲気にほっこり。 治兵衛の弟の石海も良いキャラクター。 ほのぼのかと思いきや、出自など設定も細かくされていて面白く拝読しました。 続編も楽しみ。

    0
    投稿日: 2023.06.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    和菓子屋を営む主人公と、その娘と孫娘、主人公の弟が中心の人情時代小説。 和菓子も美味しそうだし、南星屋の人たちもあったかいしで読んでてほっこりした。 南星屋を愛する江戸の人たちも好き。 お君ちゃんが嫁入りするって決まった時も驚いたけど、破談になった時も驚いた。 策を練って主人公を陥れようとした商売敵の為右衛門が悲しい。 こういうの見ると、やっぱり和菓子が食べたくなってしまうんだよなあ。

    0
    投稿日: 2023.06.10
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    以前、 シリーズと知らずに亥子ころころを読み、 治兵衛の出自など気になり、 こちらも読みました。 ***ネタばれ*** 治兵衛がまさかの上様のご落胤だったなんて❗ そのことでお君ちゃんの縁談が破談になってしまうなんて治兵衛もお君ちゃんも可哀想・・・ だけど、あの時代、遠く平戸藩になんて嫁いだら、恐らく苦労が絶えない上に、お母さんにもおじいちゃんにも会えないだろうから、良かったんじゃないかと(^-^; 次はもう一度亥子ころころを読んで、 最新刊のうさぎ玉ほろほろを読みたいと思います!

    3
    投稿日: 2023.06.05
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    読み終わってすぐに続きが読みたくなる作品に出会うことができた。 ごく狭い世界の、どちらかというと地味であたりまえな日常と、でも決して「人並み」ではない人生。 心に抱える葛藤も、身近な人々に注がれる愛情も、大切にし貫き通す矜持も、特別ではないけれど気持ちの良い生き方だ。 登場人物がみな、和菓子のようだった。

    2
    投稿日: 2023.05.25
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    親子三代で菓子を商う「南星屋」は、売り切れご免の繁盛店。愛嬌があふれ、揺るぎない人の心の温かさを描いた、読み味絶品の時代小説。(e-honより)

    1
    投稿日: 2023.05.15
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    家族が大病して入院したり、引っ越しが重なり、本を読む気持ちになれないなかで、細々と読み続けたこの西條作品は、偶然にも「家族」のつながりやありがたみを感じさせてくれる温かいストーリーだった。どの時代も父(祖父)娘、孫、、、お互いを思いやる気持ちは変わらないんだなと実感しました。

    2
    投稿日: 2023.04.12
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    春と和菓子と時代小説の相性は満点。 久しぶりに南星屋へ治兵衛さんの甘味を食べに来た。 治兵衛、お栄、お君ちゃんの親子三代で営む南星屋。親子のやりとりにほっこり。 治兵衛の弟、石海がまたいい味出してて好きだ。 甘くて美味そう…!なだけじゃなく、哀しく胸が痛くなる出来事も起こるけれど、最後はふんわり暖かい気持ちになれる。 『あんたは何ひとつ、失くしてなどいない。』 本当にこの言葉通りで、最後はやはり少し泣いてしまった。 何回読んでも大好きな、西條奈加さんを知るきっかけになった一冊。 猪子ころころも久しぶりに読みたいな。新刊も楽しみ!

    1
    投稿日: 2023.04.01
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    町人相手のお菓子屋「南星屋」。 この店、いや、この家庭で繰り広げられる人情話。 でも。。 完全ハッピーエンドで終わるかと思ったのに、男の嫉妬の餌食にされてしまったのは、悲しすぎる。。。 このオヤジがー!!!って、読んでいて、腹が立った。 どうやら、この続編があるようだ。 ちょっと楽しみだなー。。

    1
    投稿日: 2023.03.09
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    次作「亥子ころころ」を先に読んでしまっていたのだが、その時、「?」と思ったことがちゃんと書いてあった(当たり前) 西條さんの人情物は、少しの憂いや世の中の無情のようなものを含みつつ、それでも前を向いて歩く人の姿が描かれていて、好感が持てるし読後感もよい。 治兵衛さんの作るお菓子は本当に美味しそうで、今すぐ和菓子が食べたくなる。 「亥子ころころ」の次も出てるようなので早く読みたい。

    21
    投稿日: 2023.02.20
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    わかりやすい良い話で終わるのではなく、やるせなさや物悲しさが残るところが、人々の人生のリアルさだと感じた。ただ、毎度出てくるお菓子がものすごく美味しそうなので、もう少し全体的にハッピーエンドにして欲しかった…という気持ちもある。お君は可愛らしいいい子だし、石海のキャラクター性をとても気に入ったので、次巻は良い方向に向かってくれるといいな。

    1
    投稿日: 2023.01.28
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    江戸の下町の菓子屋「南星屋」を商う親子三代の人情味あふれる物語。 徐々に明かされるそれぞれの思いや主人が抱える出生の秘密。 身分や立場が重視される時代ゆえ、ままならないことも多々ありながらも 、お互いに思いやる気持ちは揺るがない。 菓子のおいしさと家族の絆の強さが上手く描かれる。 お君ちゃんの愛嬌のよさにほっこりし南星屋を応援したくなった。 初めての時代小説だったが、とても読みやすい文体で楽しんで読むことができた。物語の続きも気になる。

    29
    投稿日: 2023.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    南星屋の和菓子が美味しそう。読んでるだけでねっとり甘い餡や、もちもちの生地が想像できて食べたくなって困りました。 治兵衛が作るお菓子を食べたら絶対笑顔になれそう。 そんな甘~いお菓子とは対照的に、治兵衛・お永・お君に起こる事件の数々。 後半のお君と河路様の話は切なかった。最後は立ち直ったようなお君だったけど、続編では南星屋のみんなが明るく過ごしてくれてるといい。 豪胆で頑固さもあるけど、兄家族を気遣う石海の存在が頼もしかったです。

    3
    投稿日: 2023.01.15
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    訳あって武家の身分を捨てて、お菓子職人となった祖父、治兵衛さんと、出戻りの母お永、そして娘のお君ちゃん。 親子3代で営むお菓子屋「南星屋」で起こるすったもんだを和菓子を交えて紡いだ人情物語。 私が一番好きな時代小説作家の宇江佐真理さんにどことなく似てるなぁと思ったら、この作家さん、北海道の方でした。きっと宇江佐真理さんのファンだったに違いない。 だとしたら、宇江佐真理さん亡きあと、西條奈加さんの本を読みまくりたいな。 市井の人びとの心温まる交流とか、誰にも口外できぬ隠し事とか、決して結ばれぬ恋とか…あれやこれや人間味あふれる話がいくつも。 ほのぼのしたり、しんみり涙ぐんだりしてお腹いっぱいの読後感。 時代劇に出てくる人たちって美しいなぁ〜(精神が)って思う。 こんなふうにカッコよく生きたい!! あ〜おもしろかった。

    0
    投稿日: 2023.01.11
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    おいしそうなお菓子と人のあたたかさにほっこりする物語でした。 舞台が江戸時代なので、読む前は難しいのかな?と思っていましたが、スラスラ読めてとてもおもしろかったです。 続きも読みたいと思います。

    1
    投稿日: 2023.01.10
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    武士の身分を捨て、和菓子屋になった治兵衛。娘・お永と看板娘である孫娘・お君と「南星屋」を切り盛りする。色々事は起きるが、弟・石海を加えお互いに家族を思いやり難題を切り抜けて行く。お君ちゃんには辛い事もあったけど、これからの南星屋を背負って頑張ってくれるだろう。ひとつの菓子を生むという事は並大抵なことではないんだなぁ。山のような失敗を積み重ねながら、食べる人の心を満ち足りたものにしたいと、試行錯誤しながら作る。これからは、そういう事にも思いを馳せながら、味わっていただこう。あ〜和菓子が食べたくなってきた。

    1
    投稿日: 2023.01.02
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    久びさに途中挫折。食べ物の話は好みじゃないし、多少暗い部分もあるけどほんわかした家族の話はかったるい。複雑っぽくした設定も面倒。

    0
    投稿日: 2023.01.02
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    かなり上手にまとめあげられた人情もの。 登場人物の人間性が魅力的だね、特に石海、お君の二人。 いずれはNHKのドラマになるのは間違いないな。 みをつくし料理帳に似ていると感じるのは、仕方がないね。

    0
    投稿日: 2022.12.03
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    2022.11.29 読了。 親子三代で商う江戸の菓子屋「南星屋」は小店にも関わらず売り切れ御免の繁盛店。武家の身分を捨てて菓子職人になった主の治兵衛、出戻り娘のお永とその子供の看板娘お君に治兵衛の弟で格の高い住職の石海が織り成す人情時代連続短編小説。 単純に江戸時代のお菓子屋さんのお話かと思って読みだしたが、江戸時代の材料や作り方なのに現代でも充分に情景が思い浮かぶお菓子の書き方だったり治兵衛の出自にまつわる事柄がとても丁寧に描かれている作品でフィクションだとはいえ「本当は実際に昔そこここの町であったかも。もしかしたら治兵衛のような人物もいたりして…」と想像も膨らんだ。 時代のせいにしてはいけないという台詞も出てくるが現代とは異なる身分社会に哀しかったり辛い思いも重ねつつも、どの登場人物も人間味があり愛情深い者が多く魅力的な作品だった。 もちろん出てくるお菓子も美味しそうで和菓子屋さんに行きたくなってしまった。 続編も出ているようなので読んでみたい!

    2
    投稿日: 2022.11.29
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    親子3代で切り盛りするお菓子屋のお話。 ライオンのおやつとリンクするところが多々あり。甘いものは笑顔と優しさを引き出してくれる。それは時代には左右されない普遍的なものなのだろう。 ほっこりと心が温かくなる小説。

    10
    投稿日: 2022.11.15
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    時代小説は読みにくいかなと思ったけど、全くそんなことはなし。物語の世界にすっと引き込まれた。 家族のことを思う気持ちが伝わってくる温かい作品。日本中のお菓子も興味深い。美味しい和菓子が食べたくなった。

    0
    投稿日: 2022.11.01
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    西條奈加の連作時代小説『まるまるの毬』を読みました。 『秋葉原先留交番ゆうれい付き』、『烏金』に続き、西條奈加の作品です。 -----story------------- 親子三代で菓子を商う「南星屋」は、売り切れご免の繁盛店。 武家の身分を捨て、職人となった治兵衛を主に、出戻り娘のお永と一粒種の看板娘、お君が切り盛りするこの店には、他人に言えぬ秘密があった。 愛嬌があふれ、揺るぎない人の心の温かさを描いた、読み味絶品の時代小説。 吉川英治文学新人賞受賞作。 ----------------------- 2014年(平成26年)に刊行された南星屋シリーズの第1作… 第36回吉川英治文学新人賞を受賞した作品です。  ■カスドース  ■若みどり  ■まるまるの毬  ■大鶉  ■梅枝  ■松の風  ■南天月  ■解説 澤田瞳子 「たかが菓子だ。そんな大げさなものじゃねえさ」 武士から転身した変わり種、諸国の菓子に通ずる店の主・治兵衛… 「お団子みたく、気持ちのまあるい女の子になりなさい」 菓子のことなら何でもござれ、驚異の記憶力を持つ出戻り娘・お永、「お菓子って、面白いわね、おじいちゃん」 ただいま花嫁修業中!ご存じ、南星屋の"看板娘"・お君、、、 親子三代で営む江戸は麹町の菓子舗「南星屋(なんぼしや)」… 「お君ちゃん、今日の菓子はなんだい?」繁盛の理由は、ここでしか買えない日本全国、銘菓の数々。 若い時分に全国修業に出、主の治兵衛が自ら歩いて覚えた賜物である… 親子三代、千客万来、、、 でもこの一家、実はある秘密を抱えていて…… 思わず頬がおちる、読み味絶品の時代小説! 常に明るさを失わず、困難に見舞われても、隣と顔をあげて前を向き、ひたむきに生きようとする、治兵衛、お永、お君の親子三代に、彼らを見守る治兵衛の弟・石海(せっかい)を加えた4人が素敵でしたねー 家族を巡る様々な苦難にぶつかり、哀しい別れ、嬉しい出会いを重ねていきます、、、 そこに、治兵衛の娘や孫に明かせない秘密を絡めたミステリ的な展開も加わり、さらに思わずよだれが出そうになる日本全国の銘菓やオリジナルの菓子が登場して、作品を魅力的に彩っています… 面白かったなー 続篇があるようなので、ぜひ読んでみたいですね。

    0
    投稿日: 2022.10.22
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    「お君ちゃん、今日のお菓子はなんだい?」 還暦の治兵衛とその娘・お永、そしてさらにその娘のお君の3代で営む小さなお菓子屋さん、南星屋。 ここでは決まった看板商品はなく、主人の治兵衛が季節や天気や仕入れ、あるいはその日の気分などでその日のお菓子を決めて販売します。 お菓子×時代小説だなんて絶対に好きなやつー!と思って手に取りましたが、やっぱりすごく面白かった。 出自に秘密を抱える主人とその家族はみんな、自分の幸せよりも家族の幸せを願う人たちばかり。 だからこそ自分のせいで人が辛い思いをするのは自分のこと以上に辛いんだけど、身分や立場が現代では考えられないほど重んじられる時代だからどうすることもできない… そんな、わりとやるせない話も多いんですが、いつも中心には甘くて繊細ですごく美味しそうなお菓子があって、ホッとしたような、いとおしいような気持ちにさせてくれます。 あと治兵衛の弟の五郎が良い!めっちゃ豪快かつ頼もしいお方なので、出てくると安心感がすごい。大好き。 続編もあるようなので読みます!お君ちゃんが今度こそ幸せになってくれると嬉しいなぁ。 ※読んでる間中もう甘いものが食べたくて食べたくて仕方なくなるので読む時間にはくれぐれも要注意な一冊です

    20
    投稿日: 2022.10.10
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    「商い× 菓子×人情」とっても良かった。 主の治兵衛が諸国を訪ね歩いて覚えた名菓を日替わりで販売している「南星屋」。 出戻り娘・お永、おてんばな孫娘・お君、住職となった弟・五郎。みんなみんな治兵衛の作るお菓子が大好き。 お君ちゃんが優しくて良い子すぎる。 親としては誇らしいけど、優しくて気がつき過ぎると心を痛めることも多かろうと心配になる。 南星屋の商い、美味しそうな菓子、お客さんとのやりとり、家族それぞれの抱える問題。 屈託はあるけど、読んでると気持ちが和んで甘いものが食べたくなります。 お菓子の蘊蓄も楽しい! 温かく、清々しいラストがしみました。 個人的には「和菓子」と聞くと、坂木司著「和菓子のあんシリーズ」を思い出します。

    2
    投稿日: 2022.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    親子三代で菓子屋を営む「南星屋」を舞台として、様々な事件を描いた作品。 ほんわかした内容かと思えば、ひやっとする話もあったりして、単に楽しめる本というわけではないところがポイント。 ひとまず、南星屋のお菓子食べてみたい!

    0
    投稿日: 2022.10.07
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    親子三代でお菓子屋を営む、南星屋。 南星屋とそれに関わるひとびとを描く物語です。 あまりに面白くて、一気に二冊読みました。 一冊めは、割と家族関係の問題が重め。 お菓子が好きで旅に出ていた治兵衛、 その娘のお永と、 さらにその娘の天真爛漫で太陽のようなお君。 治兵衛の弟の五郎も忘れてはいけない。 いつまでも南星屋のみんなと、 いろんなお菓子作りを眺めていたい気分にさせられるお話でした。 割とたくさん事件も起きるし、えぐめの設定もあるけど、なぜかほんわかした気分になるのは、和菓子のせい?

    2
    投稿日: 2022.09.24
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    親子3代で切り盛りする菓子屋。若い時分に諸国を経巡り覚えた菓子を、その日その日の天気や気分で再現して商う「南星屋」そんな菓子屋が身近にあれば、通い詰めたいものだ。深夜食堂と南星屋があればご機嫌な毎日を過ごせそうだ。という妄想はさておき。治兵衛の幼き日の思い出を再現した「印籠カステラ」が捕物帳につながりかけたのをきっかけに、物語ははじまる。過去はいつだってつきまとうものだが、そう悪いものでもない。菓子のように甘くはないが、束の間の甘さが胸に広がるエピソードもある。

    0
    投稿日: 2022.09.16
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    七つのお菓子をテーマに、菓子店「南星屋」の家族の物語が展開されていく。一話目のカスドースのお話から、早速ハラハラした展開があり、物語に引き込まれていった。全体的にとても読みやすく、なにより、登場するお菓子がどれも美味しそうで食べてみたくなった。お君の破談だけが切なくて、心残り…

    0
    投稿日: 2022.09.04
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     和菓子屋の南星屋で繰り広げられる人情物語。武家と町人、上様のご落胤、時代小説ならではのネタです。南星屋の主人・治兵衛、娘のお永、孫のお君、みんないい人すぎて、ほろりとさせられます。

    6
    投稿日: 2022.08.27
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    和菓子好きにオススメ  全国各地の和菓子が江戸で食べられる!  和菓子好きにはたまらない、おいしそうな物語です。もちろん、人情ものとしても絶品!

    0
    投稿日: 2022.07.13
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    親子三代の菓子屋の物語と思ったら情報量が非常に多い。大身旗本の二男が菓子屋職人を目指し、全国を巡りながら修行。その途中で妻ができ、子供が生まれて3人で全国を回る。途中で妻が死に、江戸へ戻って小さな菓子屋を開業。これに三男の弟が力を貸すが、大きなお寺の大僧正となっている。各国を回って覚えた菓子を順に作って大好評となるが、あまりに出来が良すぎて平戸藩の門外不出のカスドースを作って騒動となる。これを打破するのが過去の料理帳の記憶を辿る娘。表題の「まるまるの毱」はお互い言いたい事も言えない父と娘が、せめて気持ちだけは「まあるく」というもの。 孫娘の結婚話しがあり、やっと皆が結婚に向かった時に出てきた父親の出自問題。結婚の差止めや実家の立ち退き、弟の大和尚退任等、大騒動もお菓子でほぼ解決するが結婚だけは戻らない。立ち直った孫娘の明るさに救われる。三代での新菓子の開発もあり、将来も見えてきたところでの終わり。この先が読みたいと思ってしまう。

    43
    投稿日: 2022.06.30
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    第二作・亥子ころころが出たので再読 西條奈加の時代物はいいですね。 さらっと読みやすい。 とりわけ市井物、人情物はさらっと 読みやすく、ホロっときて暖かい(^ ^) 治兵衛と娘、孫、三人で商う小さな和菓子屋。 出自が訳ありの治兵衛のまわりで起こる色々 みんな良い人、もうヨダレ出るほど美味しそうな和菓子でホッコリです(#^.^#)

    5
    投稿日: 2022.06.24
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    親子三代で商う菓子屋「南星屋」を軸に、様々な菓子と温かな人との関わり合い。 出てくる菓子がどれも美味しそうで、綴られる香りや甘さ、色合いに思わず喉が鳴ってしまいそう。 丁寧に作られた菓子と丁寧に精一杯生きる人々の話。 時代物は苦手で、気にはなっていたけど、なかなか手が出なかった作品。でも、読めて良かった。

    0
    投稿日: 2022.05.31
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    菓子職人の治兵衛と、さまざまな菓子をめぐる幾つかの物語。自分のことよりも人を思いやる温かな人々の間に穏やかな時間が流れ、いつまでも読んでいたいと思いました。思わず涙がこぼれてしまう出来事も起こりますが、それが人生── 芳子さまは憧れの女性です。

    3
    投稿日: 2022.05.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    好きな雰囲気の時代小説。 お菓子を通してさまざまな事件が起きたり、事件を解決したり。 どのお菓子も美味しそうで食べたくなります。 南星屋の庶民でも気軽に手の届くお菓子を無理せず提供する、というスタンスがいい。 お菓子職人であろうとする治兵衛、治兵衛が描いたお菓子帖を諳んじるお永、身分の垣根をひょいっと越えてこ気味よく働くお君に加え、偉い僧侶でありながら利かん坊な性分を残す五郎など、一人ひとり際立った登場人物たちがそれぞれに活躍するのが読んでいて楽しい。 最後、お君には残念な形で終わってしまったので、続編がどうなるのか、早く読みたいとおもいます!

    0
    投稿日: 2022.05.05
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    『和菓子のアン』みたいな軽い感じの和菓子ミステリー短編集を想像していたら、将軍家・大名家も絡んだ本格的和菓子時代小説だった たしかに、お君ちゃんが、このままだとかわいそう 私も続編を読みます

    0
    投稿日: 2021.11.17
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    時代小説は初めてかもしれない。 すごく読みやすくて、出てくるお菓子がどれも美味しそうで食べたくなる。 面白かった。 続編もあるみたいだから気になる。

    0
    投稿日: 2021.11.15
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    本なので、映像は出てこない。 でも、お君ちゃんは明るくて人気者、かわいかったのだろうな、と読み取れます。 応援したくなります。 時代が古い設定なので(時間や距離の感覚、人間関係もいまひとつ)よくわからないけれど、それがまたいい。これが深夜2時から2km先まで歩いていった、なんて書かれてあったら興ざめですもんね。

    16
    投稿日: 2021.09.13
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    時代小説だけれど、お菓子や家族がテーマだから読みやすい 甘い物が苦手な私でも見てみたいし食べてみたいと思ってしまうような南星屋のお菓子の数々 そのお菓子の裏にある人情、優しさを知ってるからなのかもしれない

    0
    投稿日: 2021.09.06
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    江戸の町に住む親子3代が、お菓子作りに励みながら日々を過ごす姿を描いた物語。 それぞれの立場や過去があるから故の性分や思いを抱え葛藤する姿や親子や家族の愛が、如実に表されている。 お菓子作りの様子や風味や香りが想像できて、読んでいてお菓子を食べたくなってくる。 また、江戸ならではの物の言い回しや町人言葉、長屋の賑わいの様子があり、タイムスリップしたかのような気持ちになれる。

    0
    投稿日: 2021.09.05
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    裏表紙の「親子三代で菓子を商う」のあらすじの書き出しで、これは美味しそうな気配がする!と購入を決めた一冊。買って大正解だった。満足度が高い。 小さな菓子店「南星屋」を舞台に描かれる家族の物語。祖父の治兵衛、娘のお永、孫娘のお君、それぞれ性格が違いながらも、ピンと通ったすじがあって清々しい。視点者の治兵衛は穏やかながらも秘密を抱えていて、その悩みと家族との関わりと、季節や心境に合わせて作られる菓子が絶妙に合わさって、江戸のまちが彩り豊かに目の前に浮かぶ。 後半にかけてのお君の切なさが身にしみる。したたかに、しなやかに育つ姿に目が離せなかった。個人的には石海のキャラクターがとても好ましい。読者の気持ちの代弁者とも言えるのではないだろうか。 治兵衛が拵える菓子、一つひとつが美しく、美味しそうで近所に南星屋があったら間違いなく通い詰める。表題のまるまるの毬も食べてみたいし、子を持つ母として松の風も気になるところ。 続編があるとのことなので、是非続きも読みたい。西條先生の他の作品も気になるので、本屋で見かけたら手に取ってみようと思う。

    2
    投稿日: 2021.08.22
  • 和菓子を食べたくなる

    江戸時代の和菓子屋を舞台にした連作短編集。典型的な江戸人情物のスタイルを取っていて主要登場人物四人のキャラクターが引き立っている。特にチャキチャキの江戸っ子らしい孫娘の言動に引き込まれた。和菓子に関する様々なトリビアも実に楽しい。和菓子を食べながら読みたくなる作品である。

    0
    投稿日: 2021.08.18
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    大好きな時代もの。 ちょっと曰く付きの、おとっつぁんまつわる ほっこりできる、人情ものです! こんな時だから、こういう物語出会えてよかった!

    0
    投稿日: 2021.07.11
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    思い出した。時代小説は面白いんだった。藤沢周平読んで以来だけど… 慎ましく穏やかに仕事を続けている、それを長く維持するのは余所からは見えないドラマを秘めてたりするんだな〜。 決まり事に縛られて不自由なことも多いけど健気で愛される看板孫娘の奔放な生き方、行動する姿が清々しい。 登場する和菓子職人の工夫がわかり食感や色、味がわかる、一個食べたい!

    2
    投稿日: 2021.06.27
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    面白かったです。和菓子好きなことを差し引いても、面白かった。早くつづきを読みたい作品が。また一つ増えました。

    1
    投稿日: 2021.05.25
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    和菓子の季節感とか、その土地ならではの名物とか、風流な名前とか、いいなぁって思う。 日本人に生まれてよかったなってそう思わせてくれる。 そしてこの小説に出てくる和菓子も思い出とか、人の想いとかいっぱいつまっている。 江戸時代の武家社会はなんとも堅苦しく、よくわからないことも多いけど、家族の絆はいつの時代も変わらない。

    4
    投稿日: 2021.03.09
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    お菓子が食べたくなる本です。 出てくる人たちが 気持ちのいい人たち 悪いやつはひとりしか出てこない こういうのが後味のいい本なんですね。こういう家族が側に住んでいて欲しいなあ!と思える話しです。

    1
    投稿日: 2021.03.03
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    小豆や砂糖の香りがしてきそうな一冊。南星屋の主、治兵衛は庶民のためにおいしい菓子を作ることが生きがい。なのに、縁を切りたくても切れない"血筋"に悩まされ、ついには孫娘にまで影響が及んでしまうのは、今からすると信じられないことだ。治兵衛もお人好しだし控えめすぎる!と憤りたいような気にもなったけど、江戸のころには本当に仕方なかったんだろうなぁ・・・。お君や翠之介の感情発露がまぶしくみえる。 ラスト、お君が治兵衛に「だっておじいちゃんは、あたしのおじいちゃんだもの」と語るところは胸が熱くなった。

    2
    投稿日: 2021.02.02
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    あっさりしているのに、コクと深みがある。 西條奈加さんの時代小説を一文で評するとしたら、こうなるでしょうか。平易で読みやすく分かりやすい文章で、サラッとあっという間に読めてしまう。一方で登場人物の生き生きとした雰囲気であったり、物語の暖かさと哀切といった小説の芯はしっかりと描かれている。 読みやすさによって、小説の深みを損なうどころか、むしろ味わい深い。自分が西條作品を読むのはこれで三冊目ですが、完全に沼にハマった気がする。 店主の治兵衛、出戻り娘のお永、孫娘のお君と家族三代、三人で経営する売り切れ御免の人気の菓子屋「南星屋」を舞台にした連作長編。 元々武士の家の出自ながら、その身分を捨て菓子職人として全国を回り、店を開くに至った治兵衛。そんな治兵衛には娘たちにも語っていない、出生にまつわる大きな秘密を抱えています。 描かれるのは美味しそうなお菓子の数々と家族の絆。諸国をめぐる修行の途中で妻を亡くし、その最期を看取れなかった治兵衛の後悔や、お永に対しての申し訳なさ。お永の別れた夫は、よそに女を作って出ていき、お君はそのせいで、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いとばかりに、父の職であった左官職人という職業そのものを嫌うほど。 親子三代仲良く、力を合わせてやっているものの、家族それぞれに抱える心情というものは、なかなかに複雑で、それが南星屋で巻き起こる様々な騒動を通して徐々に表れてくる。その描き方がとにかく巧い。短編個々の小気味よく、時に少しほろ苦い物語を通して、南星屋の家族の秘めたる思いや変化が少しずつ見えてくるようになっています。 印象に残るのは家族や人を想う暖かさ。治兵衛の亡くなった妻や、苦労をかけてきた娘・お永に対する想いであったり、治兵衛が菓子職人になるエピソードで語られるのは、弟で今は僧侶をしている石海との思い出。この兄弟の絆と暖かさも心地いい。 そしてお君に訪れる出会いと恋の予感。しかしそれは一方で、治兵衛やお永の元からの旅立ちも意味しています。ここで描かれる治兵衛の心情であったり、お永の言動であったり、ここの描き方もしみじみと胸を打たれる。 一筋縄ではいかない人生とそして家族。それでも失われないもの、奪われないものが確かにある。切なさを含みつつも、最後は暖かい気持ちで読み終えられる。これからも続くであろう南星屋を、ずっと見守っていたくなるような、読み心地の素晴らしい作品でした。 第36回吉川英治文学新人賞

    16
    投稿日: 2021.02.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    武家の次男に生まれて、菓子職人になった治兵衛と娘のお永とお君の家族の物語。 甘いお菓子の物語に治兵衛の出生の秘密がぴりりと辛い味付けをしている。 人生は甘いだけじゃない。 でも、だからこそ生きていく価値があると思わせてくれる一冊です。

    28
    投稿日: 2020.12.14
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    初の時代小説。お菓子屋が舞台の美味しい一冊だった。 町民かと思いきや出生に将軍家が関わってきたり中々凝った内容でほっこりだけじゃなくハラハラもあって面白かった。今はお菓子作りというとケーキやクッキーといった洋菓子のことを言うけど、和菓子のレシピとかもっと紹介さらたらいいのに。和菓子の方が難しくて繊細なのかもな…とバナナケーキを焼きながら読み終えた。次も楽しみ♪

    1
    投稿日: 2020.07.26
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    図書館で。 キャラの造詣が良いな〜と思うものの、お孫ちゃんは16歳であの時代だったらもう少し大人じゃない?と思ったり。まあ良いけど。 各国で修業してそれを再現して売れるのはすごいなぁ。決まった定番商品を扱った方が商売的にはラクだろうになぁ。 気軽に地方に行くこともできなかった時代、地方のお菓子を作ったら確かに面白がられそう…とは思うけど。商売的にどうなんだろう。←そういうお話ではないのだけれども。

    1
    投稿日: 2020.05.16
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    最初は、「ふーん、時代小説にしては軽め?」とか思いながら読んでいたのに、話を重ねるほどにどんどんはまっていく! 出自の影響もあって、いろいろなことに巻き込まれていく。 何より、娘と孫娘、生家の岡本家の人々、そして主人公が抱えてきた気持ちに胸が苦しくなった。 そんな中、弟の石海がいい味だしてる。軽く、でも力強くてなんかこの人が出てくるとほっとする。 この弟が主人公である兄に感じている恩義、2人の絆がなんとも良い。 そして文章で読んだだけでも、見た目に美しいおいしいお菓子が想像できて、幸せな気持ちになる。 最後、家族3人で新作のお菓子を考えてる場面で、なんだか3月のライオンを思い出した。 江戸っ子の菓子職人の血が、現実でもこんな風に受け継がれてるといいなぁ、と思う。

    3
    投稿日: 2020.05.01
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    時代小説はあまり読まないのですが、お菓子に関するお話だったので。 お菓子とそれをとりまく人情といったところでしょうか。

    1
    投稿日: 2019.12.15
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    深みのある話ですが ややこしくはないので さらっと読めるのも魅力 終わり良ければ総て良しのいい話です 叶わぬ恋 復縁話 同業者の陰謀・・・など 家族の力で乗り越えていくのが 心温まる時代小説でした

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    投稿日: 2019.11.08
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    時代は幕末に近い。 麹町の小さな菓子屋「南星屋(なんぼしや)」は、武家が贈答品に使う箱入の菓子ではなく、庶民が日常の楽しみに食べる和菓子を商っている。 主人が諸国を巡り歩いて作り方を覚えたもので、江戸に居ながらにして全国の銘菓が味わえる、しかもとびきり安いとあって、毎日行列ができる。 主人は、還暦を過ぎた治兵衛(じへえ)、その娘で出戻りのお永(えい)、その娘の看板娘お君(きみ)の三人で仲良く商う。 よく店に顔を出す、治兵衛の弟・石海(こつかい)は、乞食坊主のようななりをして現れるが、大きな寺の住職である。 家族それぞれに起きる“人生いろいろ”と、おいしいお菓子の物語。 西條さんの“おじいちゃんと孫”“おばあちゃんと孫”はなんともいい関係。 実は治兵衛には出生の秘密があり、還暦を過ぎた今も、わだかまりがあり、それが元で平穏な生活を乱される。 人情ものとはいえ、結構波乱万丈な物語である。 希望と次回への期待が膨らむ結びもとても良い。 『カスドース』 レシピパクリ疑惑で、平戸藩に訴えられた治兵衛! レシピは見たことないが、同じものが出来てしまったのだ… 平戸藩の「百菓の図」は実在する。 『若みどり』 菓子職人になりたい、と武家の子息が押し掛けてきてひと悶着。 治兵衛の気持ち的にはむげにできないが… 『まるまるの毬(いが)』 女の子はまあるい気もちで…と言われても、お君は若い娘の潔癖で、女を作って出て行った父を許せない。 『大鶉(おおうずら)』 子供の頃はやんちゃだった、弟・石海との思い出。 『梅枝(うめがえ)』 孫のお君に思わぬロマンス? 揺れる爺。 『松の風』 娘を嫁に出す親の心は松風。うらさびし。 和菓子の名前はダジャレ多し。掛け言葉と言うべきか。 良きことに暗い影を落とす、同業者の悪意。 劣等感に囚われ過ぎると、人は内側から腐る。 『南天月』 最大の試練も、まっすぐな気持ちと菓子への情熱で乗り切る! いつもそばにある、血の繋がらない弟・石海と食べた「おかし」の記憶は、今では楽しいものに思える。 お君も、自分の進みたい道が見えてきたようだ。

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    投稿日: 2019.10.21
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    あー面白かった、よかったあ。江戸のおじいちゃん、娘、孫娘三代で支える菓子屋の南星屋の話。お菓子を巡っていろいろな事件が起こる連作短編集。主人の治兵衛(おじいちゃん)の弟の和尚もいい味を出している。最後は、ほろりとする人情物、西條奈加さん最高!お菓子も美味しそう。

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    投稿日: 2019.09.16
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    こんなお店が近所にあったら、足繁く通ってしまいます! 悪意にさらされても、危機に瀕しても、娘や孫娘、弟と力を合わせて乗り越えていく清々しさが気持ちのよい作品でした。 何よりお菓子が美味しそう!

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    投稿日: 2019.07.25
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    父と娘と孫娘。節の身分を捨てて菓子職人になって。各地の菓子を再現してるのが、今もそういうのがあればいいのにと、素敵でした。弟子になりたかったあの子はそのあとどうなったのだろう、ちょっぴり軽い本家の甥と気っ風のよい義姉ともまたうまく付き合えてるのだろうかと、その後が気になる良い読後感。自由で自然で前向きな弟さんがいい感じ。

    2
    投稿日: 2019.06.09
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    出てくる和菓子が、とにかく美味しそう。 あと、ラストの一文が粋なものが多い。 金春屋ゴメスからのファンだが、 正統派人情ものも読ませるものがある。

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    投稿日: 2018.11.29
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    年齢を重ねるにつれ、洋菓子より和菓子派です。 ぬるめのおいしいお茶をいれて、季節を感じながら、おいしいあんこをさあどうぞ。 家族のつながりを描いた、甘いだけじゃなく深い味わいのある時代小説です。

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    投稿日: 2018.11.21
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    時代小説。 南星屋というお菓子屋を営む親子三代の家族の話。 主人は武家の身分を捨てて職人になった治兵衛。 その娘のお永と、お永の娘のお君で切り盛りしている人気店。 治兵衛が若い頃に日本全国を訪ねて知った、その地域のお菓子を作って売っているが、色々なお菓子を知れて楽しい。 お菓子とお菓子に絡んだ事件、家族愛や生家の旗本家との関わりなど、人間ドラマが面白い。 お菓子のせいでトラブルにも遭うが、お菓子のおかげで助かったりする。 最近料理が絡んだ時代小説が好きなのだが、今まで読んだそのジャンルでこの作品が一番面白い。 短編連作で、続編は多分なさそうだが、シリーズ化してくれると嬉しい。

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    投稿日: 2018.09.22
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    表紙買い(笑)。 時代小説ですが、お菓子屋さんの話なので、歴史に興味がなくても楽しめます。 エンターテイメント的設定です。 でも、ほろ苦さの残るラストも良い。 1話、1話が30分程度で読めて、通勤時の読書にぴったり。少し心が豊かになって電車を降りる感覚でした。

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    投稿日: 2018.06.29
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    時代小説は気後れしてしまうが、和菓子職人が主人公という所に惹かれた。複雑な出自を持つ親子三代が経営する南星屋を舞台に短編形式で紡がれる人情もの。各話で登場する諸国の和菓子にも唆られるが、身分制度の厳しい江戸時代を舞台に懸命に生きようとする登場人物たちの家族愛に惹き込まれる。何よりキャラクター造形が素晴らしい。シリーズ物はあまり得意でないが、お君ちゃんを主人公にした続編を期待してしまう。現代劇は金吾が治兵衛同様に家徳を捨て南星屋に弟子入りすれば概ねハッピーエンドだが、そうもいかない時代のほろ苦さを残し終幕。

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    投稿日: 2018.06.20