
総合評価
(28件)| 1 | ||
| 12 | ||
| 8 | ||
| 3 | ||
| 1 |
powered by ブクログとても難しい寓話だなと思いました 日本人である私には到底理解できない事なのでしょうか 誰がのレビューを読んで詳しく知りたい みんながどんな風に受け止めたのか
2投稿日: 2025.08.12
powered by ブクログ小説らしい作品を読んだ感じがする オトクな小説だし、おもしろい これは革命がテーマかもしれない あちらこちらに隠喩があるようだ [素数]も重要なヒントらしいし グロテスクな描写もあるが 不思議に不快ではない
12投稿日: 2025.04.27
powered by ブクログよくわからない。ピラミッド型ヒエラルキーの下層にあって苦しむ人間のメタファーなのはわかるが、兄の身体を鍛える行為が何にあたるのか(鍛えた成果として穴をよじ登っていくことも、それを試みることもないので)、放り投げられる弟はどういう存在なのか、ひとたびメタファーを現実世界の存在に再変換しようとすると途端に意味が霧散してしまう。 そもそも、事実関係だけを見れば二人は穴に落ちて苦しんでるだけで(安部公房の砂の女的な発想?)、発狂した弟の発言を深読みしない限りストーリー的には平坦なんだよな。示唆に富むとも思えない。 よくわからない寓話をよくわからないけど深いんだと称えるぐらいなら、自分の観測できる範囲をベースにこの物語は浅いと断言する傲慢な人間でありたいですね。 追記:自分はキリスト教に関する知識がほぼゼロなので、そこかもしれない。
1投稿日: 2024.07.13
powered by ブクログ夢を持ち行動することを教えてくれる本。 内容は暗い話ではあるが、謎がとても多い小説です。 その為、一度では理解できない内容だと思います。自分の置かれている状況で感じ方も変わると思います。 僕が感じたのは、組織にずっといることで、みんなと同じ考え方になる当たり前の怖さ。そして、組織から出るために勇気を出して行動することの大切さを学んだ気がします。 ただし、謎が多い本なので、読み返す機会を持ちたいと思います。
1投稿日: 2023.08.16
powered by ブクログ兄と弟が深い穴に落ちてしまった。そこからどうしても外へ出られない。これは比喩なのか、ダークファンタジーなのか。重苦しい雰囲気のまま、二人だけで物語は進行する。不気味な余韻が残る大人の童話である。
0投稿日: 2023.07.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映像でみるのは憚られそうな過酷な話だった。 これが権力者とそれに屈せざるを得ない弱者のいる現実世界を反映していると思うと、やるせない気持ちになる。 筋トレを続けたり、食糧分配比を決めた兄を思うと、当初から弟を助けるつもりだったんだなと思う。 負の感情をぶつけ合いながらも、お互いを想い合う姿に温かいものを感じたりもした。
1投稿日: 2022.05.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
サッチャーとブレヒトの言葉で幕をあけカミュの言葉で閉じるこの物語は、暗黒時代に生きる人たちのための寓話、ということなんですが、2013年に書かれたものなんですよね。もう明るい時代なんてくるんですかね? とにかく真っ暗いお話です。兄弟ふたりが深い穴の中に落ちちゃって、そこで這いあがれずに木くずやイモ虫なんかを食べて過ごすんです。章立ては素数。散りばめられた暗号たち。そしてまさかの結末。す、救いがない……。 ネタバレしちゃいますが、これは革命のお話ですね。深い穴ぼこをクルッとひっくり返さない限り俺たちに明日はない。しかし問題はこの「明日」ってなに? ってところ。なまじ明るい電気のもとで暮らしちゃってるから……。
3投稿日: 2021.09.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
題名のとおり、深い穴の中に落ちてしまった兄弟のサバイバルな物語。 内容は暗く、緊迫していて、とにかく恐ろしいが、文体にはおとぎ話のような雰囲気があり二人の対照的なキャラクターも相まってどこか安心して読める余地もある。さまざまな寓意が巧みに組み合わされ、1回目ではよくわからなかったことが2回、3回と読むにつれわかるようになるのが面白い。 母親を権力者、兄弟を底辺にいる人を暗に示しているようで、暗号を解読してみるとどうやら政治的なメッセージが込められた作品のようだととれるが、それだけではない重厚さを感じられた。 良質な考察系インディゲームを楽しんだ後のような満足感。
2投稿日: 2021.09.14
powered by ブクログ読みやすいが寓話の意味をあれこれ考えてしまい、悶々となる。簡単に正解がわからないのが、本の醍醐味ともいえるから、これはこれで個人的には結構気に入っている。 映画化が決まっているらしいことが書いてあったが、もうできたのだろうか?どちらかというと舞台向きの内容なようにも思えるこの作品が、映画でどう描かれているのか非常に興味がある。
1投稿日: 2021.01.25
powered by ブクログ暗くて重い。なのに、割とすらすらと読めてしまう。 終盤に明かされる袋の意味にぞくりとしたものを感じた。母親も、なんかの例えなんだろうな。 あとがきで触れられていた暗号は、思っていたよりも直球なメッセージで、かつ、この本の最も伝えたかったことなんだろう。
1投稿日: 2020.06.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「穴それは群」? タイトル、「落ちてしまった」ではなく、「落とされてしまった」なのでは? 思ってた以上にそこそこグロでした。グロというか。虫食ってたしな……。弟、頭の具合がよろしくなくなってたしな。 深い穴に落ちてしまった兄弟(人間とは言ってない)の話。 短いのでさくっと読める。訳者あとがき読んだけど、読んでも意味は分かりませんでした。 弟が呟いたところって、数字の羅列のところ? 「97,26,32。89,110,2。37,1,8。61,43,34。61,29,21。」 三つずつ、句点で区切られてて、三つの数字の最初は全部素数なんですよ。 数字にはひとつひとつ対応している言葉がある、っていうのがヒントだそうで。だったら、章番号が素数なことに関係あるのかな、と。「対応する」というなら、表みたいなものかな、ってことで、「章、行、字」数なのではと思って真面目に数えたら「群はれそ穴」になりました。こじつけすぎるか。 とりあえず、ひとにはあまりオススメしない話でした。面白くないわけじゃなかったんだよ。狂った弟はめちゃくちゃ面白かったんだよ。ただ、内容的に勧めづらいっていう。
1投稿日: 2020.04.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても、怖い。怖い、怖いと呟きながらぐいぐい読まされてしまう。そして時々、抉られるようなフレーズに声も出せずに泣く。これだけ限定的な設定で極限の状態だけを丹念に描写していくのが凄いと思った。叩きのめされたけど、読んで良かった。多分時々思い出してしまう作品になると思う。
1投稿日: 2020.03.27
powered by ブクログうーん、難しい(苦笑)。 寓話なので、何がしかの教訓めいたものを提示しているし、書かれている文章や内容はそれ程には難しくないのだけれど、それをどう受け止めていいのか混乱してしまう。 兄と弟が穴に落ちて、虫や雨水で飢えや乾きを凌ぎながら数か月を共に生活する。 その間に弟が錯乱状態になり、哲学的とも宗教的とも預言者的とも言えるような言葉を発する。 最終的にどうなるかはネタばれになっちゃうので書かないけれど、いやはややはり読み手としては混乱する。 穴そのものがピラミッドのような空洞になっているので、穴の底に落ちた二人は社会の底辺で苦しむ、といったヒエラルキー的な教訓ともとれる。 事実、「上の連中には権力があるんだよ」なんてセリフも出てくるし。 あるいは単純に復讐劇として捕えることも出来る(ネタばれになるので、詳しくは書かない)。 とにかく僕は読後に混乱してしまった。 うーん、どう受け止めればいいんだろう……。 読んでいる間は、かなり悲惨で少しグロい表現も出てくるのだけれど、ページをめくる手が止まらなかった。 面白いかつまらないか、で判断するのなら、これはかなり面白い作品。 まぁ、明るく爽やかな作品ではないですが。 それと作品内に暗号が隠されている。 頭の悪い僕は解けなかったのでググって答えを確認した。 その答えから察するに、社会情勢への不安、不満とそこからの脱却への激励、みたいなメッセージが作品に込められているのかな、と思った。 まぁ、どう受け取るかは人それぞれだし、僕みたいに混乱するのも、それはそれで一つの正解なのかも知れない。
1投稿日: 2019.08.20
powered by ブクログ感受性の強い年ごろに読んでいたらバイブルになってたかもしれないなぁ。読み返すたびに感じ取るものが違ってくるような。面白い読書体験でした。
1投稿日: 2018.12.25
powered by ブクログ兄弟愛を感じさせられるシーンでは胸が熱くなりました。一つ一つの描写がとてもリアルで弟が狂っていく様子がすばらしかったです。 自分の読解力が未熟で解けなかった謎もあるのでいつかまた挑戦したいです。
2投稿日: 2018.11.24
powered by ブクログ海外版の山椒魚?と思って購入しましたが、山椒魚とはまた違った暗澹とした物語でした。 文章に仕掛けがあり、とても計算されて良く作り込んまれた作品だと思います。自分の能力では読み解けなかった部分も多いので、そこは自分に残念です。 グロテスクな部分もありますが、個人的には嫌いではありません。自分にとって、時折ハッとするような美しい言葉回しや印象的なシーンがあります。 先に太陽と痛みを読んでいたので、現代スペイン文学はこんなにもナイフの切っ先のような鋭さを持つのかと、偏見を持ってしまいそうです。
1投稿日: 2018.07.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久しぶりにすごい本にあたった感じ。 深い穴に落ちてしまった2人の兄弟が 力を合わせて地上に出るおとぎ話的な イメージで読み進めると、とんでもない。 非常に生々しい描写で、ある意味 非現実的な物語だった。 文中には謎めいた部分や意味不明な表現が 出てきて、なんなんだろう?と思っていたら あとがきで訳者が見解やヒントを載せていた。 それを読んでもわからなかった部分は グーグル先生に聞いて答えを知ったりした。 オチとしてはありがちな感じであったが、 大人の寓話と謳われるだけあって、 作品が描かれた時代背景に重ねると 見えてくる裏のメッセージがあったりして 凝った作品なのだな、と感じた。
1投稿日: 2017.09.21
powered by ブクログジメッとした寓話だったなあ、となんとなく読了......と思いきや、あとがきで「暗号」の存在を仄めかされゾワっと鳥肌。 こわい話ではないけれど、やっぱり「こわい」としか言いようがない、胸の奥がザワつく感じ。忍び寄るような異形の不安に取り憑かれる、そんな後引く余韻(嫌いじゃない)。 暗号解読や解釈的深読みはギブアップ! 再読したら新しい発見がありそう。それでも、本当の意味で「読み終える」ことなど、きっとできないだろう。
2投稿日: 2017.08.14
powered by ブクログ正直難解すぎた気がする。 これは日本語で読んでいるからこう感じるのか、それとも原書でもこの印象なのか。 なんとも形容しがたいジャンルである。 言いたいことはわかるような気もするし、 本当にこれで合っているのかと不安になる。 意図が汲み取れていなくても感じたままでいいと言われても、 本当にそれでいいのかなぁとおもってしまう。 せめて読んだ後に解説がついてたらいいのにと思ってしまうけれど、 それじゃあつまらないのかなぁ。 平和な日本で生活してる自分としては多分このヒエラルキーのようなものをありありと実感し理解することは難しいのだと思う。 でも、その平和ボケがいつ崩れ去るのかもわからないし、 こういう切り込むタイプのストーリーも時に読んで見て面白いなと感じた。
2投稿日: 2017.08.12
powered by ブクログ自分の読解力が未熟だからでしょうが、いまいち理解できませんでした。またいずれ読んでみたいと思います。 著者が言及していない内容に関して、翻訳者があれこれ解説するのはどうかと思いました。
1投稿日: 2017.07.01
powered by ブクログ言うほど面白く感じず。 どこで感動すべきだったのか? 暗号は面倒で解かなかったけど 原語じゃないとあんまりしみじみ来なそう。 ただいっちゃってる弟の言葉が詩的で 結構好きだった。
1投稿日: 2017.05.31
powered by ブクログすごい本を読んでしまった。難しいことは語れないが、久々に読んでいて胸が苦しく、熱くなるような物語だった。読み終えた今、しばし放心状態である…。全くの予備知識なしに軽い気持ちで手に取ってしまったので、「ん?なんで穴に落ちたの?」など疑問を持ちつつもどんどん読むにつれ、瞬きの回数が減り、眼球が乾くほどに文章から目が離せないまま一気に最後まで読みきりました。この余韻、しばらく引きずりそうです。
2投稿日: 2017.05.18
powered by ブクログ深く暗い寓話。読んでいくうちに読みとけてくる裏側に、思わずその都度調べたくなるのをこらえて物語にひたる。読み終えてから、調べて、考えて…この解釈であっているだろうか。
2投稿日: 2017.05.02
powered by ブクログ20170425 森の中のすり鉢状の深い穴に落ちてしまった兄と小さな弟。 極限状態の中、気が狂ったように?変わってしまう弟と、弟への愛を抱えながら状況を解決しようとする兄。 なんとも不安になる文章、深読みを誘う不気味な感じ。実際あとがきにも謎解きのヒントが書かれている。 気持ち悪くなるし読みたくない、でも最後まで一気に読んでしまった。 原作の国であるスペインの経済状況、社会情勢が背景にあるようだが、私はそこまで深く考えずにただただこの本の不気味さを気持ち悪いと思いながらもそれを超えた快感を味わいながら一気に読むのでもいいんじゃないかと思う。 でも今余韻でなんとも言えないモヤモヤしてるでも、スカッとしてるという妙な気持ちに陥っている。
2投稿日: 2017.04.26
powered by ブクログ深い。大人の童話。何度も読んでその度に違う何かを感じられるであろう作品。今日の私はそのメッセージのほとんどを理解できていないのだろう。でも不思議な余韻に包まれて思慮を巡らす夜になりそう。また、何度も読み返したい。
2投稿日: 2017.02.11
powered by ブクログ残念ながら私の好きなタイプの寓話ではありませんでした。読後感は、「星の王子さま」とはだいぶ違うものであった。理不尽、ひもじい、苦しい、つらい…。たまたま最近読んだ「年月日」「太陽と痛み」併せて、さしずめ”ひもじい寓話”3点セット。でも同じ時代に、中国とスペインでこのようなひもじい寓話が出てくるってことは、やはり世界の暗黒を暗示しているのだろうか。。。
3投稿日: 2017.02.07不穏かつ鮮烈な『星の王子さま』
読み始めから謎めいていて、読み終えても解けない謎が残る不思議な作品でした。兄弟はどうして穴に落ちてしまったのか? 二人の名前や年齢が書かれていないのはなぜなのか? そもそも話の舞台はどこなのか? ……と、頭の中を「?」だらけにしながら読み進めました。 穴の中に二人きり、という状況は変化に乏しいようにも思えますが、不意にどきっとさせられる場面があったり、意味深なやり取りにあれこれ想像してしまったりして、単調と感じる暇はありませんでした。特に弟の見る夢や幻覚は不穏かつ鮮烈で、強く印象に残っています。 芯となるストーリーからなにげない会話の端々まで、読み手によってさまざまな解釈ができる作品だと思います。今の自分を映す鏡となってくれる、まさに「現代版『星の王子さま』」ですね。ただし、本家と違ってかなりダークなので、子供にはオススメできませんが……。
8投稿日: 2017.02.04
powered by ブクログタイトルに惹かれて購入。 著者のイバン・レピラはスペインの新進作家で、本書が2冊目の著書になるそうだ。 短めの中編程度の長さだが、メタファーと仕掛けに満ちている。巻末の解説に幾つかヒントが提示されているが、全てを理解出来たとは言い難い……が、それでも面白かった。忘れた頃に再読するとまた新しい発見があるだろう。 東京創元社は時々こういう何とも言い難い作風の、余り長くない小説をそっと刊行するので面白い。
1投稿日: 2017.01.21
