
総合評価
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powered by ブクログ脳に新種の寄生虫を宿してしまった少女と青年のお話? 自分の行動は本当に自分の意思で行っているのかと少し怖くなりました。
0投稿日: 2025.10.08
powered by ブクログ結末の哀しさに胸を打たれる。文章の読みやすさとストーリーの展開は秀逸。虫についてのいくつか疑問点が残る。
0投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログ孤独と不安だらけの二人が 少しずつ心ひらいていくお話。 前半はめっちゃ暗くて 読んでるとこっちまでしんどくなるくらい。 でもその暗さがあるから 後半の変化がちゃんと心に響くし 二人の成長がまぶしく見える。 恋愛小説というよりは 「人とつながる怖さ」とか 「自分を認めるむずかしさ」を じっくり描いた作品って感じ。 だから甘々な展開を期待すると ちょっと物足りないかも。 心理描写がリアルで キャラの気持ちがちゃんと伝わるし 共感できる人は多いはず。 展開は少し王道だけど それでもページをめくる手が止まらない。 読後は切ないのにどこかあったかくて 考えさせられる余韻が残る。 暗めの物語や人間ドラマが好きな人には ぜひ読んでほしい一冊。
0投稿日: 2025.09.29
powered by ブクログ潔癖症で引きこもりの青年と不登校の女子高生の恋愛ものがたり。 一見、恋愛に発展しなさそうな社会不適合の二人の出会いには、本作タイトルにある「寄生虫」が絡んでいた。果たして、二人の関係はどうなっていくのか・・・ 「恋」と「寄生虫」。なかなか無い発想をベースにストーリーが構築されていて、新鮮な驚き・興味に誘われるままに惹きこまれました。 異色の世界観かと思いきや、甘酸っぱく切ない要素もしっかり押さえられていて、二人が出会ってからの展開も程よく上がったり下がったりして読者の心理を上手に乱されます。
1投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログ(学生時代は星5を付けていたと思う)何度目かの再読。学生時代はそんなことなかったんだが、今回読んでいて1番思ったのは『女子高生と恋愛するおっさん気持ち悪いな』だった。ストーリーが面白かろうとこれはどうあがいても変わらない。そしてこういった気持ち悪い話から脱却を図ったのが『君の話』なのでは?と邪推している。たぶん著者は『君の話』以前の作品がもはや社会的に好ましくないのを自覚している気がする。で本題だけど、どうあがいても死へと突き進んでしまう人は実際にいて、本書ではそういった人が寄生虫によって救われているというのが面白かった。佐薙が話す寄生虫の話も面白い。ただ前述したように根幹が気持ち悪いのでこの本を読むことは二度とないんだろうなと思う。ただ過去作は見返していきたい。もしかしたら本書と同じ感想を抱くかもしれないし、自分が好きだった作品の思い出を汚すことになるかもしれないけど当時面白いと感じたのは事実だからそれを確かめに行きたい。そして三秋縋は大好きな作家だから次の作品も楽しみに待ってる。
1投稿日: 2025.09.08
powered by ブクログすごく、久しぶりにこんな初心な小説読んだ!読んだ後にスターティングオーヴァーの主人公となんか真逆だと思った。
0投稿日: 2025.08.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
三秋縋 恋する寄生虫 高坂賢吾は強迫神経症だった。何かに触ったら手を洗わないと気が済まないし、外出したらシャワーを1時間は浴びないと落ち着かない。健全な社会生活は諦めていた。ではあるが優秀なプログラマーの才能があった彼は、クリスマスに発動するコンピュータウイルスをインターネットにばら撒く。 そんなところに、和泉という男が現れる。コンピュータウイルスの件を知っていると脅迫してくる和泉。高坂への要求はひとつ。不登校の高校生、佐薙ひじりと友人になれ、と。謝礼は払うといく。 ひじりに会いに行く高坂。金髪で大きなヘッドフォンをつけた娘であった。そして、そっけないひじり。しかし、彼女は、泉からの謝礼の半分を要求し、高坂との付き合いを容認する。2人の付き合いはやがて…。 精神的に明らかに健康とは言えない欠陥を抱えた2人のお話です。2人の恋は、寄生虫によるものでしょうか?操られた2人の感情は愛とは言えないのでしょうか?そんなことはどうでもいいのです。悲しみの涙の中で眠りにつくひじりは、それでもとても幸せそうでした。 幸せかどうかはその人が決めることなのだから。
4投稿日: 2025.05.20
powered by ブクログ似たようなテーマ(本当の恋、自発性)の小説をあの手この手で書き続けている三秋さんだが、他の作品に比べると、これはそこまでこなかったけれど、好きになると殺したくなってしまう・・・というジレンマの設定はなかなか良かった。
1投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログ自由意志など、本当に存在するのかということ。 私があの人を好きなのは、何かがそうさせていただけで、ある日きゅうにその人のことがどうでもよくなってしまったとしたら。 互いの傷を癒しあう二人は恋に落ち、永遠などないと知って、一瞬のきらめきに身を委ねる。
1投稿日: 2025.05.04
powered by ブクログ面白かった!! 初めの方は、寄生虫に関する詳細知識について 不快に思ったり、 強迫性障害を持つ主人公たちの背景などの暗い話に とっつきにくかったりしたけど、 読み進めるうちに、その寄生虫の生態や仕組みが面白く感じたり、登場人物たちの心情が読み取れるようになった! 「操り人形でいることを操り人形自身が肯定したとき、それを自由意志による決断と呼べるか?そんなことは誰にもわからない。」 このフレーズを一例とする哲学的な問いかけもたくさんあって、それらに対しては大変興味を持つことができた! そこからは物語に入り込むことができて 続きが気になって楽しみながら どんどん読み進めることができた! ただ、終わり方が自分の中では しっくりこなかったのもあって、☆は4つ。
1投稿日: 2025.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんなユーザーネームを使っていると時々、「虫の息さんは虫が好きなんですか?」と聞かれることがあります。 実はそんなことは1ミリもなく、私は大の虫嫌いなのですが……そんな自分が読んでいて"こんな美しくて残酷な虫なら悪くないなあ"と思ってしまった本作品。 寄生虫に関する情報が面白すぎるのも凄いのですが、高坂さんと佐薙ちゃんのあやふやだけど確かな愛がたまらなく美しかったです。 自分の脳にももし寄生虫がいたら、考えるだけでゾッとしてしまいます。 でも作中にも描写がありましたが自分が受けた不条理や悲しみの根本的理由が自身の問題ではなく虫のせいだと分かったときの不思議な安堵感は自分にも似たような経験があり、リアリティある心理描写が更に不気味さを増長していました。 読み応え満載の面白いラブストーリーでした!
3投稿日: 2025.03.26
powered by ブクログ古本屋で見つけて。 フタゴムシ: 運良く相手が見つかると、雌雄同体の幼生2匹が交差するように合体し一体化することで成長・性成熟が始まるのがフタゴムシの大きな特徴。 お互いの生殖器を結合して精子を交換し、卵を産み、一生離れません。 合体できなければ成長も性成熟もしません。
0投稿日: 2025.02.21
powered by ブクログ寄生虫に翻弄される佐薙と高坂の幸せでありつつも悲しい話。その幸せの価値の基準はやはり二人で違ってしまう。 虫に侵された状態を冷静で大人の判断をする高坂、本能で感情に任せる佐薙。好きな感情はどこから湧いてくるのか?決断材料ってなんなんだろう。 自分の過去の選択もどうだったんだ、後悔が戻ってきそうな気持ちにもなる。 最後の佐薙の決断は本人いわく、勝ち逃げと勝手に感じてしまうが、そんだけ愛情をもっているのに絶望に抗えないのが、やりきれない。
18投稿日: 2025.02.12
powered by ブクログ人への依存先って1つだと脆いからいくつかあった方が心の余裕に繋がりそうと思った。 もちろん、依存せず1人でも生きていけるぞ!っていうマインドが大事なのだろうけど 寄生虫だって恋してるんだから、私も恋がしたくなった 恋する人間 になりたい
0投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログなるほどね〜 なるほどそうか〜 なるほど〜 なるほどそういうことか〜 なるほどそうくるか〜 いや何回なるほど言うねん!( ゚д゚ )クワッ!! ドナルホド・ダックか! 三秋縋さんです ちょっと不思議な設定の恋愛小説の人なんですな 今回は寄生虫です 新種の寄生虫が脳に寄生すると宿主同士が恋に落ちるっていうトンデモ設定の中で儚い恋の物語が展開されます。゚(゚´Д`゚)゚。 いや〜ほんとよく考えられてるわ〜 凄いわ〜 そして実際に宿主の性格を変えてしまう(と考えられている)寄生虫が実在するのよ! 知ってた? トキソプラズマっていう主に猫に寄生する原虫らしいんだけどね 凄いのよ まぁ、まずね こいつは猫が終宿主なんで猫を目指すんだけど、こいつに寄生されたネズミは猫を怖がらなくなるんだって、トキソプラズマがネズミの脳を操って猫に食べられやすくしてるんではないかってことなの 怖っ! で、猫から人にも感染するんだけど、人に寄生すると「男性は教育水準が落ち、注意力に欠け、規則を破り、危険を冒し、より個人主義に、反社会的に、懐疑的に、嫉妬深く、気難しく、そして女性にモテなくなるという悲惨な変化であり、女性は外交的、親しみやすく、浮気っぽく、セクシーになるそうです。(ウェブからコピペ)」 つまり一Qさんがモテないのはトキソプラズマのせいだったんよ! 怖っ!
66投稿日: 2025.02.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
安定の三秋縋版ボーイミーツガール。読んだ時期が冬の寒い時期なので、表紙の雰囲気も合っていて良かった。寄生虫が宿主(主人公たち)の思考・感情を操っているという設定は、どこまでが自由意志なのかという哲学的な問いに通じるが、物語はそこまで壮大な話ではなく、あくまでも恋愛に絡め、主人公とヒロインのすれ違いや割り切れなさを生む要因として機能している。中盤までは二人のミステリアスさ(明かされていない何か)が気になりつつ、徐々に縮まる距離感にうずうずするのだが、「恋する寄生虫」の存在が終盤に明かされると、展開は二転三転し、一気に読まされた。最後の余韻は流石の一言で、ヒロインの視点から明かされる真実は残酷でありながらも、二人にとっては幸せな形となっており、じんわりとした読後感が味わえる。
7投稿日: 2025.01.21
powered by ブクログ恋に落ちる時って 寄生虫がいるからとかいないからとかきっと関係ない 出会うべきして出会って恋に落ちたんだと思う 最後は結局どうなったの?!ってなったけど 私はハッピーエンドで終わっていることを願いたい でも私もきっと寄生虫のせいだと言われても、この好きだという気持ちに偽りなんてないって思いたいしずっと好きな人を好きな人のままで終わりたいと思う 私もそっち側の人間かもしれないなと思った これが最高の幸せこの時間がずっとつづけばいいって思ったらその思いのままの方が1番幸せかもしれない
0投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログ比喩だと思っていたら、意外とストレートなタイトルに驚かされる。ホラー要素の入った恋愛小説とでもいえばよいのだろうか。読後感は悪くない。
0投稿日: 2024.12.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本当に面白かった。 三秋さんの作品の結末を読むのは初めてだったけれど、大きな出来事があった後にゆっくりエンディングを迎えて、その後の展開も暗示するスタイル(今回でいえば、佐薙が人生を終わらせることを仄めかしつつも、高坂は次第に忘れて、自分のために人生を送るであろうということ)がとても好きだった。 そして、最後の桜の描写がとても綺麗だったのが印象に残っている。 素晴らしい作品だった。
0投稿日: 2024.11.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今回は皆幸せに終わるのかそうでないのか最後まで気になりながら読んでました. 結果としては,そうくるかと思いました. どうせならば私はいい結果であったと思っておきます.
0投稿日: 2024.09.16
powered by ブクログ前半、2人がどうなるかが気になり引き込まれてたのですが、途中から私には少し難しかったです。 最後、他に方法なかったのかな、、
0投稿日: 2024.08.20
powered by ブクログ寄生虫をテーマとした切なさの残る恋愛小説。 切なさと少しの希望を残した終わり方にグッときました。 普通の恋ではなく、少し変わった恋愛小説が読みたい人にはオススメです。
0投稿日: 2024.07.27
powered by ブクログとにかく面白かった。感情を文章に落とし込み、自身にない感情へ連れて行ってくれる点で、三秋さんは本当に凄い。
0投稿日: 2024.07.11
powered by ブクログふたつの愛が本物であって欲しいってずっと思ってました。 自分が愛していると思っているものをほんとに愛しているのか、命をかけて相手を助けることが愛なら、心がそこになかったらそれも愛と呼べるのか。不思議な感覚になりながら物語を読んでいました。 この物語では2人は愛し合っていますが、そうじゃない場合どうなっていたのかなと考えました。それと同時に自由についても考えさせられました。ただ、私は脳が操られて誰かを愛してると錯覚してしまったとしても、その瞬間幸せならそれに身を委ねるだろうなと考えます。この物語に出てくる人はきっと、その錯覚に身を委ねず、意志を持って行動していると感じました。 この物語が苦手な人はほんとにいないと思う!
2投稿日: 2024.06.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高坂賢吾と佐薙ひじりの恋が寄生虫によってもたらされたものであると思っていたが、佐薙の寄生虫が死ぬことによって佐薙の恋心が本当だったということを知ることができた。しかし、寄生虫が死ぬということは寄生虫によって生かされていた宿主の自殺願望の再発と同義であるためやるせない。高坂が佐薙に本当に恋をしているのかは、高坂の寄生虫が生き残っているためわからないが、寄生虫によってもたらされた恋だとしても、それは間違いなく高坂の恋であると考える。 このまま佐薙が死ぬことなく幸せに暮らしてほしい
1投稿日: 2024.06.19
powered by ブクログ読後の切ない気持ちが強く残った。 体の中に異物があることが悪ではなく、世界は共存していて、相互に影響を与え合っているんだなと。 自分の意志で考えて行動しているように思い込んでいるけど、実は自分の実体はしてないんじゃないかってたまに考える。 だから寄生虫の話も面白いなと感じた。
1投稿日: 2024.06.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
頭の中の寄生虫によって振り回される男女の物語。 途中までは引き込まれるように読んでいたのだか、最後は2人が幸せに暮らしましたとさ!ってハッピーエンドで終わって欲しかった、、。
2投稿日: 2024.05.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
虫がいることで苦悩が軽減されていたという事実が面白かった。 人を嫌うも好くも本当に自分の意志なのか? 高坂も甘露寺も虫の存在がほのめかされるだけで揺らいでしまうほど意志という概念は曖昧なんだと思う。だから虫にによって意志は簡単に曲げられてしまうし、曲げられたことに気づかない。 高坂への好意が虫の役割を果たすことを願います。
1投稿日: 2024.05.20
powered by ブクログ設定として、寄生虫が恋愛物語にどのように組み込まれるかがユニークだった。寄生虫は登場人物の行動や感情に直接的な影響を与え、二人の恋が虫によって操られているかのように描かれている。テーマは愛と自由意志。寄生虫が介在することで、「自分の意志で愛しているのか、それとも何かに操られているのか」という問題が投げかけられていた。人間関係の本質を考えせられる。
1投稿日: 2024.05.12
powered by ブクログタイトル通り、脳に巣食った"虫"によってもたらされた恋のお話。 一見 とてもまともではなくて不毛に思えるけど、 これまでまともではない人生を歩んできた二人には またとない経験で、かけがえのない贈り物のようで。 まるで操り人形。だけど、それがなんだというのか。 真実を知ったときには色んな葛藤や抵抗はあったけど すべてを分かってた上で、操られるのを"受け入れる" それはすなわち自分の意思だと胸を張って愛し合う二人は素敵だなぁと感じた 寄生虫の生態だけでも興味深い内容で、 なかなか感慨深い作品でした
1投稿日: 2024.03.28
powered by ブクログすごく素敵な話だった。もし、自分が恋をしたとするでも、その恋は「虫」によってもたらされた恋だったら。操り人形の恋の話です。途中で小難しい話が混じったけど読みやすい文章構成や心理描写、初めての読書にもいいと思う。
46投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログ読みやすく面白かった! タイトル見て、一体どんな内容なんだ???と検討もつかなかったけど、タイトルからは想像できないほど、綺麗な透明感のある恋愛の話でした。 寄生虫によって恋をさせられる、、、それは自分の意思ではない?じゃあ恋愛ってそもそも何なんだろうって考えさせられた。人を好きになるのは脳なのか、心なのか、感情なのか、計算なのか、意思なのか。寄生虫に支配された恋だって立派な恋なのかも、って最終的には思った。でもそこに葛藤があり、切なさがある、今までに読んだことない斬新な切り口の小説でした。映画も見てみたいな。
1投稿日: 2024.02.06
powered by ブクログ読みやすいし面白いしで一気読みした! 誰にも理解されずに独りで苦しんでいたときも、恋を自覚したときも、真実を知ってしまったときも、その後も…とにかく切なくて苦しくて愛おしいような…いろんな感情が揺さぶられた。
1投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログイメージ通り…なのかな? 〈虫〉が出て来ます。 虫と言っても相手は寄生虫。知らず知らずのうちに蝕んでいくってやつですな。 恋煩いな寄生虫…かかったらかかったで良い面と悪い面がある。悪い面の代償がキツいですね。 しかし今どき有りがちな登場人物二人、潔癖症と視線恐怖症を抱える二人。 どちらも“病は気から”で片付けるには、ちょい難しい話。現代病と表現しても差し支えない。 高坂と佐薙、年の差はあれど“純愛”しているサマは読んでいて清々しかった。 お互い抱えたくないモノを抱えながら寄り添う姿には、やはりグッとくるしエールを送りたくもなる。周りに理解されなくとも二人が幸せになるなら…三秋ワールドの真骨頂とも言えるはずですね。 ラストは微妙にどうなったかグレーな完結だったが、読み手としては無事であって欲しいと思わざるを得ないですね。 一番ラストの佐薙の夢のお話、まだ若い佐薙だからこそ未来や希望はある、側に高坂が居るなら…ってところは佐薙らしいものと感じました。 純愛ならではの表現として、コンテナから脱出し診療所を退院するシーンの高坂が言ったセリフが、ベタかもしれないが刺さりました。 「体内の〈虫〉が死に絶えて、それでもまだ僕たちが互いを好きなままでいられるようだったら………そのときは、あらためて恋人になろう」 「大丈夫。きっと僕たちは、〈虫〉なしでもやっていける」 理屈抜きにて男を貫いた高坂が格好良く思えたシーンでした。 恥も外聞もなく言ってみたいもんですね。
8投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログ私にはちょっと難しかった… 最後の最後までちょっと理解が出来なかった笑 寄生虫の説明が結構あるから、興味ある人ならいいけど興味ない人はちょっと苦痛かも。
2投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログ久しぶりのメディアワークス文庫のラノベで、三秋縋さん初読でした。薄っぺらな純愛ものを予想(ごめんなさい)していましたが、いい意味で裏切られる、動揺を招くような斬新な恋物語でした。若さを失くした私へ〝恋心〟のXmasプレゼント? 潔癖症で失業中の青年・高坂賢吾(27歳)と視線恐怖症で不登校の少女・佐薙ひじり(17歳)。この二人が第三者を介して出逢い、少しずつ距離縮めながら時間・悩み・世界を共有していきます。 「動揺を招く」「斬新な」と上述した要因は、<寄生虫>という創作上の主題にあるのは間違いありません。この主題が最後まで貫かれます。 恋の感情は、互いの頭に住み着いた新種の<寄生虫>により作り出されたもので、操り人形の如く、この<寄生虫>が宿主の意思決定に影響を与えたり、行動傾向を変化させたりする、というのです。 突飛な印象ですが、二人が抱える生きづらさと共に、<寄生虫>の習性や耐性、感染等が熱量たっぷり詳細に記述され、実にリアルで怖いくらいインパクトがあるんです。 ネタバレはできませんが、この二人の<寄生虫>を駆虫するか否かの選択、そしてその結果もたらされるものは何か‥。読み手の引き付け十分です。 大きく考え込んだ一つ目は、人間の感情と自由意思についてです。私たちは日々様々な感情を生み、そこから考え、判断し、行動するのは自分の意思のはずです。でも、周囲の様々な影響を受けていることは否定できず‥。と読み進めながら、自分の抱く気持ちが何度も揺らぐ感覚がありました。 二つ目は、物語の二人の結末(特にひじり)を幸せと捉えるか、不幸と捉えるか‥。言い換えるなら、納得するか否かでもありますが、もしかしたら、不幸だけれども納得、という考えもあるかもしれません。賛否を含めて、議論対象であるかと思います。因みに私は肯定派ですが‥。 若い読者のみならず、年配諸氏の価値観をも揺さぶるような、予想以上に中身の濃い、不思議な純愛物語でした。
60投稿日: 2023.12.25
powered by ブクログ久々に三秋さんの小説を読んでみた。ある寄生虫に感染すると、他人が嫌いになるが、感染者同士は惹かれ合う。寄生虫によって、出会い、恋に落ちる27歳の高坂賢吾と女子高生の佐薙ひじり。そのままでは寄生虫によって心中する恐れがあり、駆虫治療を受ける二人。ところが駆虫することが自殺を招くことがわかった。駆虫した後も、二人の仲が続くことを願うが、、、三秋さんらしいエンディング。
25投稿日: 2023.12.12
powered by ブクログ互いに惹かれ合い、恋に落ちた失業中の青年賢吾と不登校の女子高生ひじり。でもそれは体内に宿る寄生虫がもたらした「操り人形の恋」に過ぎなかった。 ・寄生虫は互いに惹かれ合う ・惹かれあった宿主2人がある条件を迎えると自殺したくなる 2人は治療を行うが、、、。 客観的に見ればありきたりな出来事でも、本人にとっては世界を変える大事件だったりする。 高坂は、佐薙がしてくれたマスク越しのキスを一生忘れないんだろうな、って私も思う。
2投稿日: 2023.10.23
powered by ブクログ社会に馴染めず職を転々とする高坂、不登校の女子高生・佐薙。〈虫〉によって導かれた二人の愛の終着駅は。 冒頭を読んだときには、こんなふうに話が進んでいくとは思いもよらなかった、最後の最後まで…なんとも哀しいエンディング。
6投稿日: 2023.10.16
powered by ブクログ"自分はこのまま誰と愛し合うこともなく死んでいくんじゃないか。自分が死んだとき、涙を流してくれる人間は一人もいないんじゃないか" "好きなだけ泣くといいよ。 多分、君は今まで、自分のために泣かなすぎたんだ"
2投稿日: 2023.09.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高坂賢吾 大学卒業後、地方の小さなシステム開発会社に就職したが、自己都合で退職した。ほぼ一年おきに同じようなことを繰り返し、職場を転々としているうちに精神を病んだ。二十七歳。重度の潔癖症。 高坂の母 高坂が十歳になる直前に他界した。 佐薙ひじり 和泉が高坂に面倒を依頼する子供。プラチナブロンドのショートカットの女子高生。十七歳。視線恐怖症。 和泉 正体不明。高坂がウイルスを作成したことを知っている。高坂にある子供の面倒を見るよう依頼する。 瓜実 瓜実診療所の医師。ひじりの母方の祖父。 甘露寺寛 寄生虫学を専門とする医学部教授。 イズミ 主治医の甘露寺と心中する。 長谷川祐二 聡子の夫。 長谷川聡子 松尾 高坂の職場の同僚に紹介された子。
3投稿日: 2023.09.28
powered by ブクログ全体的に静かな雰囲気で物語が進んでいくところがとても好きで、二人の関係が変化していく過程も落ち着いていて、ゆったりした気持ちで読むことが出来た。 最後は思っていなかった結末になっていて僕はこういうのじゃないほうが好きだけど、不思議と気持ちは穏やかになった。 ひとつの証明されるだろう事柄わかったとき読んでいる人は幸せを感じることができる作品だと思う。
2投稿日: 2023.09.19
powered by ブクログフィクションみたいに描かれているけど、案外人間の心は自分ではなくて寄生虫とか何か別なものに支配されてるのかもしれない。
2投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この話に限ったことではないけれど、 感動する話は大抵が 「何で言ってくれなかったんだよ」って 相手が傷付くと分かっているのに、 "本当のことは伝えず、 抱え込んだまま死ぬのが正義"だよね。 こんなにもお互いを曝け出してるのに、 伝えて頼って一緒に乗り越えて、 じゃダメなのかな。
7投稿日: 2023.07.12
powered by ブクログ潔癖症の青年と視線恐怖症の少女の切ない恋物語。トキソプラズマ(脳を操る寄生生物)が猫や鼠だけではなく人間にも寄生するとチェコの生物学者が発表している。こんな虫が現実に存在するのが怖い。
23投稿日: 2023.07.03
powered by ブクログ現実でも実際に起こりそうな内容で読んでいてワクワクしたし、寄生虫について詳しく理解されていてその内容が活かされたストーリー構成で非常に面白かった。繊細さんにオススメです。
3投稿日: 2023.05.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とっても素敵なストーリーなのを前提に。 最後の最後で佐薙目線のストーリー、 そして辛い未来 最後まで書かないのが残酷であり救いでした
1投稿日: 2023.05.06
powered by ブクログ・ほんとにタイトル通り恋する寄生虫の話だった ・恋愛の発展の仕方が強引に思えたが、ちゃんと理由があって納得できる ・自分の予想より一歩先へ行くような展開の連続で、読んでいて飽きない。
2投稿日: 2023.04.29
powered by ブクログ'23年4月1日、Amazon audibleで、聴き終えました。三秋縋さん、初…今迄全く知らない作家さんでした。 フラッと聴き始めて…一気に、聴き終えてしまいました。良かったです! 寄生虫というのは、なんとも気持ち悪いけど…とても美しいお話でした。ラストが、とても美しい…。 メディアワークス文庫なので…十代の若者を対象としてるのかな?だとしても、僕には素晴らしい小説でした。
11投稿日: 2023.04.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『恋する寄生虫』というタイトル通りの切ない恋愛物語。 なかなか感想が書きづらいと思うのは、この感情をどんな言葉で表現するのが適切なのか難しいと感じているからだが、こんな恋愛の形もあったりするのかな?と少しリアリティある内容で、私の身にも起き得る事かもという淡い期待を持ったからだろうか? 本作は、とある女子高生と一周りほど離れた男性が中心に描かれる恋愛小説だが、タイトルに捻りなく『寄生虫』が鍵となっている。 読み進めていくうちに、ミステリ好きな私は最後に何らかの捻りやどんでん返しを期待してしまったが、淡く切ない終わり方に、少し物足りなさを感じ、ちょっとした消化不良を起こしている。(アニサキスか?) ともあれ、扉絵の少女との共同生活は夢のようでもあり、夢でもありと、この様な恋愛の形を夢見るオッサンであった。
27投稿日: 2023.01.26
powered by ブクログもともと恋は脳の錯覚だと思う。見た目で惚れたり、中身で惚れたりしても全てその人が見たいように見て恋をしているのではないか。だからこの本のように虫が原因で恋をしても良いと思う。
2投稿日: 2022.12.18
powered by ブクログ読んでてすごく寄生虫に興味が湧いた。 内容は斬新なのにあっさりした読みごたえで、それがなんとなく心地よかった。 読み終わりもそれほど嫌な感じもなく、幸福感に近いものを感じた。
1投稿日: 2022.12.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
世の中に生き辛さを感じている男女二人の不思議な恋愛物語。 タイトル通り「寄生虫」を中心に語られる物語で、「恋愛」×「寄生虫」?と思いそうなところが作者も相当寄生虫に関する知識を調べられたのか、その理路整然と並べられた寄生虫の知識と恋愛が上手く噛み合わさって「なるほどなぁ」と納得させられる面白いストーリーでした。
1投稿日: 2022.10.27
powered by ブクログ最後たった10ページでのどんでん返しというか、切なさのオンパレードで感情が迷子になりました。 嘘でもいいからという高坂と佐薙の愛情が実は心理なのだとわかった時は構成のうまさに驚嘆。 もう一度最初から読みたいです。
1投稿日: 2022.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
それが愛の証明って寂しすぎないですか?!って終わりでした。 フタゴムシ調べたらホンマに蝶々みたいで、ちょっと嬉しかったです。目黒の寄生虫館いいですよね。
1投稿日: 2022.09.26
powered by ブクログ幸せの倒錯、恋心の倒錯。私たちはもしかしたら、自己で決定したと思っているものも、まやかしで第三者の意志が介在しているのかもしれない。今作では、寄生虫が引き起こす偽りの恋心が身を引き寄せ会う男女のストーリーを形作りました。偽りでもいい。幸せならば。誰かが創り出した幻想の中で錯覚していたい。気持ちがよく伝わってくる作品でした。
0投稿日: 2022.09.24
powered by ブクログこの感情が嘘だというのなら、僕は死ぬまでにその嘘に騙され続けていたい。 高坂が感じたこの言葉に尽きる。
1投稿日: 2022.09.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
恋愛SFもの。 表紙の先の扉絵は、佐薙ひじりなのか?しかもどの場面だろう? 物語中エッチなし、いいね。 この作者の書く本には社会不適合者ばかり出てくる気がする。もっと読んで確かめてみようか。
1投稿日: 2022.07.10
powered by ブクログ7/4 少し特殊な男女2人の恋物語。 「恋ってどうやってするんだろう」 「この気持ちは本物なのか」など、 寄生虫を媒体としながらもピュアな心を思い出せる本でした! とても読みやすかったので気楽に読めます。
4投稿日: 2022.07.05
powered by ブクログ【今まで感じたことの無い読了感】 恋という感情が、なぜあるのか。どういった過程で生まれるものなのか。そもそもなぜ私たちに心があるのか。大学の心理学の授業で、「意識」について勉強していたタイミングだったので、そんなことを考えながら読んでいました。 こういう展開になるのかなと読み進めると、あれ違う。じゃあこうなるのかなと読み進めるとそれも違う。でもそれが良かったです。 色んな感情が混ざって、とても言葉では言い表せない不思議な余韻でした。 この作品に出会えて嬉しい。 自分の中でかなり上位に入る作品でした。 近いうちにまた読み返したいです。 『彼女が殺したいというのなら好きにさせればいい、と高坂は心のうちで思った。どのみち佐薙がいなくなれば、僕の人生に意味はなくなるのだから。』
3投稿日: 2022.06.13
powered by ブクログ潔癖症の主人公と視線恐怖症の女子高生による社会復帰から恋に発展するお話。 虫がいい話、苦虫を噛み潰したようなと何かと「虫」に絡めているのが個人的に魅力を感じました。 映画を見た後に小説を読んだので違いを比較するのがとても面白かったのですが、結末の違いが斜め上をいっていて塞ぎの虫に取り憑かれてしまいました…。
2投稿日: 2022.06.10
powered by ブクログ潔癖症の男性と不登校の少女の恋の物語。2人は徐々に距離を詰めていき、お互いの症状は回復していくが... 最初から最後まで最高に面白い作品だった。寄生虫、潔癖症、恋、全ての描き方が素晴らしかった。はじめて読んだ作家さんだったが、今後も読んでいこうと思う。
10投稿日: 2022.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
認め合い惹かれあう二人が愛おしくも切なかった あなたとのかけがえのない愛と孤立することのない誰もがそうしているようなあたり前の日常、等価交換のような選択 虫の存在、不在 どちらか一方しか叶えられないという選択に迫られたら、わたしはどちらを取るのでしょうか 駆虫した結末は残酷でしたが
3投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログ寄生虫に操られた恋心は本当に自分から生まれた感情なのか、という話なんだけど寄生虫じゃなくそこに性欲を当てはめても成り立つような問いなので恋という状態を一度でも知ってる人には読みやすいと思う。
1投稿日: 2022.04.16
powered by ブクログ寄生虫の話は興味深かった。ただ、終わり方が中途半端な感じだった。濁すのではなくその後の話も書いて欲しかった。
0投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログ最後まで楽しんで読めました。 寄生虫について詳しい話もありましたが挫折することなくよめました。とても読みやすかったです。 あたたかい物語で、読んだ後しばらくいい気分でいられました。
1投稿日: 2022.03.19
powered by ブクログこの作家さんはおすすめされて手に取ったのですが、かなり好きでした。寄生虫、そう使うのね・・・。色々考えた結果、彼女が欲しくなりました。 映画もありますが、個人的には原作の方が好きです。こっち読んで物思いにふけるのがいいかと思います。
2投稿日: 2022.03.18
powered by ブクログ以前途中まで読んで無くしてしまっていたので、再度購入して読了。 想像していた結末とは違い面白かったです。
2投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
寄生虫が恋をしたのか、私たちが恋をしたのか、もしかしたら寄生者なのは私たちの方なのかも。そんな結論で締め括る最後はまさしく題名通りの話であり、恋に形も概念もない事を改めて感じました。
0投稿日: 2022.01.27
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小松菜奈が出る映画の原作として。 設定は面白い。佐薙が蛹になって蝶として美しく羽化するのを期待して、読み進め、ハッピーエンドかと思いきや、、、。
4投稿日: 2022.01.09
powered by ブクログまずラブストーリーであって「恋する寄生虫」との本のタイトルにまず惹かれ興味を持ちました。 本の始めに出てくるフタゴムシという雌雄同体である寄生虫の説明から派生して脳に寄生虫が宿って恋に陥るそれぞれ2人の男女。普通に恋愛に発展するのではない一風変わった作風展開に面白いと感じる作品でした。 しかし恋をする寄生虫とは知らなかったです。
2投稿日: 2022.01.08
powered by ブクログ寄生虫がもたらすラブストーリーです。 おぉ〜これがフタゴムシか! と思わず検索してしまいました。 寄生虫の説明になるとわたしには難しくて読み辛かったですが、他はとても引き込まれました。 この作家さんは初めて読みましたが、また他の作品も読んでみたいと思います。
16投稿日: 2022.01.04
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なぜか自分の経験談と類似している事が多く戸惑いを隠せなかった。しかし、今となってはあの時の事は自分の人生で最も濃い時間であった。絶対、必ず。この言葉はその場かぎりの事で生涯信じて良い言葉ではないなと勉強させられました。でも、こんな恋も良いよね。
0投稿日: 2021.12.10
powered by ブクログ三秋さんの本は「三日間の幸福」が好き。 この本はそれ以上に好き。 良かった。 寄生虫の話が研究者並みに濃い。 すごい情報量。 マスクごしのキス。 これは、ハッピーエンドなのだろうか? 違うのだろうか? 長生きしてほしい。 あとがきのピアノ伴奏と指揮者のアイコンタクト、とても同意。ドキドキする。 映画化されるそうで、そちらも楽しみ。
2投稿日: 2021.12.03
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寄生虫に生かされている事実。 勝ち逃げという自殺、背中を押したのは虫の駆除。 だって、《虫》は僕たちの体に欠かせない一部分なのだ。 それを切り離して何かを考えることなんてできない。 僕という人間は、《虫》を含めた上で、初めて僕と呼べるのだ。 人は頭だけで恋をするわけではない。 目で恋をしたり、耳で恋をしたり、指先で恋をしたりする。 それならば、僕が《虫》で恋をしたって、何もおかしくはない。
0投稿日: 2021.11.28
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精神面の欠落の話だと思いました。ひじりの想いに感動しました。失うことを恐れる気持ちがよくわかるので感動し涙を流せました。幸せには終わらない(本人にとっては幸せ)深い話でした。
0投稿日: 2021.11.21
powered by ブクログもしすきになった理由が頭に棲む虫のせいでも惹かれあった理由が頭に棲む虫のせいでも、幸せならそれはそれで良いんじゃないの。
1投稿日: 2021.11.17
powered by ブクログ三秋縋さんの作品は、何とも言えない陰鬱さをもつ世界観が多い気がする。そしてその結末も、スッキリはしないというか、でも嫌なモヤモヤは残らない感じ。 私はまだ読書家というには足らない読書量なので、この三秋さんにしか出せないような雰囲気、読了後の妙な余韻に浸れるこの感じを、上手く言語化・文章化できるようになりたいものです。 実写映画は明日公開。小松菜奈さんに林遣都さん。とても良いキャスティングだと思うのですごく楽しみ!
0投稿日: 2021.11.11
powered by ブクログ映画化されるということで再読。 やはり素晴らしい世界だと思います。 欠落してるからこそ、儚さこそ、幸せだと思います。 悲観的だった人生が、なんらかの偶然で幸せの頂点へと導かれる。これは一見限りない幸運に思えます。 しかし、本当にそうなのでしょうか? 人々が何処かに持っている考えのタネを、言葉という形で体現している本であると感じます。 三秋さん推しです^ ^
0投稿日: 2021.10.10
powered by ブクログパンチはないけど ちょっと変わったラブロマンス 若い子が読むとロマンチックに感じるかも これは受け取り手である私の感性が摩耗してるせいです
1投稿日: 2021.10.09
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出会うべくして出会ったふたり。 お互いに心を開いて恋に落ちていく。 〈虫〉がいなくともふたりは愛し合うことができた。 それは片方が〈虫〉を失い宿主として生を終えることで証明できる… 切ない……切なすぎる…… 純粋で儚く、最高に切なくて美しい物語。。 愛する人がもっと愛しく思えた。
1投稿日: 2021.09.27
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わからないところもあるけれど、こういう設定もありだな、と思える。 一人でもできることをあえて二人でするって、なんかそれこそが幸せなことのような気がする。 ①一人でやっても楽しくない。 ②一人でやったら楽しいけど、二人では楽しくない。 ③一人ではできないけれど、二人ならできる。 ④一人でもできるけれど、二人でやった方が楽しい。 大きく分けると、人間の行動はこんな感じに分類されると思う。この内③と④を感じ取れるような相手と出逢い、相手もそう感じてくれていると思えたとき、人は愛し合うのかな、と思う。まれに⑤誰とやったって楽しいこともあるけれど、ありふれた物事でも、この人とだったら楽しめる、と思える人に出逢えたら幸せなのだろう。 現在への全面的没入は良い面もあり、悪い面もある。スマホ脳にも出てきたけれど、人間は本来考えを巡らす必要のない過去や未来に思いを巡らせ、悩み、苦しんでいる。だが、過去に限って言えば、過去に適切な価値付けをすることによって人間は様々な事象から学びを得ている。そして、未来に限って言えば、未来を想像し逆算することによって、現在の適切な行動を選択できているとも言える。ただし、これらはあくまでも「適切な」範囲で行われていればの話である。適切に過去や未来に意味や価値をつけ、現在の最善な言動を選択できるような人間になりたい。 行動を選択したのはあくまでも自分である。この事実を忘れてはならない。例え周りの環境がどうであれ、親しい人間から耳元で囁かれたのであれ、最終的に決断するのは自分であり、責任もすべて自分でとるべきものだ。恋愛もそう。自分で犯したことは、自分で尻拭いしなければならないし、幸せなこともそうである。だから、幸せはきちんと喜ばなければならない。自分で招いた幸せであり、その幸せを誰かに共有しなければならないから。 『人は頭だけで恋をするわけではない。目で恋をしたり、耳で恋をしたり、指先で恋をしたりする。それならば、僕が虫で恋をしたって、何もおかしくはない。誰にも文句は言わせない。』→かっこいい。 幸せになるってすごく難しい。幸せになるまでに様々な苦悩を乗り越えなければならない。でも、だからこそ幸せになれるのかもね。山あり谷ありじゃないけれど、登りの部分を乗り越えたからこそ幸せが待っているし、登りすら二人なら楽しめると思える二人に幸せは訪れるのだと思う。 何かが失敗に終わったとき、それが失敗だと気づくことができた。だから成功に近づいたのだ。それを自分の死をもって証明するのは行きすぎているけれど、そう思えてしまえるくらいに彼女は幸せだったのだろうな。自分の死にすら意味を持たせることができた彼女は、ある意味普通に死んで行く人よりも幸せなのかもしれない。 前半は少し専門的な話も多く、沈んだ気持ちで読み進めなければならないけれど、後半は良い展開が待っている。
3投稿日: 2021.09.26
powered by ブクログ恋する寄生虫(メディアワークス文庫) 著作者:三秋縋 発行者:KADOKAWA タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 少女のラブストーリーと言う複雑な心境と心理をテーマに描いた作品。
0投稿日: 2021.09.16
powered by ブクログ寄生虫が鍵となる恋愛模様、生きにくさの陰に寄生虫ありと突拍子もないようで説得力のある症例。 寄生虫の事を知りたくなります。
0投稿日: 2021.09.13
powered by ブクログおもしろかった。ただの恋愛話ではない。 寄生虫、潔癖症、生きにくさ。初めて知ることも、多い話だったがすっと入っていく不思議さ。 映画化される中で気になって読んだけど、読んでよかった!
0投稿日: 2021.09.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
終わりの方は、やっと結ばれたと思ったが、それはやっぱり寄生虫によって操られた恋で…切なかった。けれど、儚く綺麗な恋だなと思った。
0投稿日: 2021.08.23
powered by ブクログこの愛情は本物なのか、それとも寄生虫に操られているせいなのか。 寄生虫を駆除する治療を行えば、相手に対する愛情はなくなってしまうかもしれない。 相手からも愛されなくなってしまうかもしれない。 荒唐無稽に思えるかもしれないが、宿主を操る寄生虫は実際に存在しており、ありえない話ではない。 それにも納得がいかずもっと現実的に考えたとしても、脳の電気信号だとかホルモンだとかDNAだとか、愛情というものを科学的につまらなくとらえることはできる。 愛情とは何なのか、どういうものなのか。 ひじりにとっての愛情がどういう位置を占めていたのかが痛ましい。 三秋縋は作品を追うごとにうまくなっていくなあ。
1投稿日: 2021.07.30
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寄生虫=害虫 と思い込んでいたが益虫もいるんだと知った(本作に登場するのは架空の寄生虫ではあるが) 上記に関しては作中でもひじりが語っていたがそれが伏線となって最後に回収されたのは非常に面白かった
0投稿日: 2021.07.29
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潔癖症の主人公が、ある女子高生と友達になることを依頼されて… 「寄生虫」と恋。 話が遅れてきた恋にあたふたするおっさんと女子高生という甘酸っぱくも応援したくなる感じのソレから、病院に連れて行かれて雲行きが怪しくなり、真冬のコンテナ内で絶望して、サナギが戻って、主人公が社会に適合して、気持ちが上がってきたところで最後の落とすどんでん返し。 メンタルがやばい。 この先、きっと彼女は幸せの中で死ぬのだろうか この先、彼はどうやってその死を受け入れるのか 潔癖症は戻ってくるのか 社会に適合出来なくなるのか 彼らのような「心の弱い」ものは上手く生きていけないのか 面白かったけど、読後感は、辛い。
1投稿日: 2021.07.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すっごく苦しい気持ちになった…言葉に表すには難しすぎるな。虫のいない状態でこの気持ちは虫のせいじゃないってわかったのに、その相手に出会えたのにそれ以上に脳内には「死」がつきまとうなんて苦しい… そして未来がないのがわかってしまっているから終わった後の虚無感が… これを映画にするとか…ハンカチ必須だね!w でもとても良い小説だったと思う。あーこの気持ちを言葉で表現したいな〜
3投稿日: 2021.07.27
powered by ブクログ恋愛小説が苦手な私でも、【好きな小説】という括りの中でかなり上位に入るくらい好きです。 2人の異常が、更なる異常により捻れて、拗れて、気づくと絡まったり、玉結びされていたり、切れてしまったり。 最後にしっかり納得出来る形で伏線が回収されるので、理解力が低い私でも???となることなく読み終える事ができました。 普通の恋愛ではつまらないと思う方に是非読んで頂きたいです。
0投稿日: 2021.07.09
powered by ブクログ三日間の幸福の読後に読んだこともあり、また続きが想像できるような書き方をされていたため、ある程度シナリオを想定しながら読むことになってしまいました。そのため三日間の幸福を読んだ時ほどの感動はなかったですが、やはりこの世界観は素敵だと感じました。
0投稿日: 2021.07.04
powered by ブクログ自分の意思決定とはどこまでなのか、人から与えられた回答を受け入れることは自分の意志ではないのか。深く考えさせられる。 寄生虫という存在に精神が揺さぶられる様が読んでいて惹き込まれる。映画化とのことで、こちらにも期待。
0投稿日: 2021.05.22
powered by ブクログ美しく切ない話でした。 「何から何までまともではなくて、しかし、紛れもなくそれは恋だった」というフレーズが全編読むと自分の中にすとんと落ちてきました。 映画化するのでそれも見たいなと思いました。
0投稿日: 2021.05.13
powered by ブクログ人間の生と死への観念は自分のものによるものか、 それとも自分とは異なる何かが生み出したものなのか。 潔癖症の青年と視線恐怖症の少女との恋愛を通じて、 問いかけてくる一冊だった。
0投稿日: 2021.04.25
powered by ブクログ性にドライブされた愛、人間が遺伝子の容れ物としての存在なら私はどこへ行ってしまうのか、みたいなことがメインかなと思ってたら違って、もっとちゃんと恋愛についての話だった。 こんなふうに退廃的であっても 不健全でも その強い感情そのものが羨ましい 恋したいっすね
1投稿日: 2021.04.16
powered by ブクログ愛の証明ができたねっていうハッピーエンドのはずなのだが、全然円満には終わらない。退廃的、空虚、灰色の世界、三秋節。でも間違いなく出会えてよかったんだし幸せだったんだよ。主人公は今後どうなるのか。やっぱりバッドエンドか?
1投稿日: 2021.04.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文章も雰囲気もストーリーも不思議。恋愛ものだけど性的な接触はなし。なんかこの、違う世界を当然として現実感薄めなキャラたちが進んでいく感覚、不思議な高揚感、ライトノベル。要するに厨二心をくすぐられるのかな。厨二心は自分にとっては綺麗なものへのロマン、幻想、夢、だから大切なものだ。 淡々として無機質な文章。だからか、事実が色々と明かされても「そうなのね」と静かな反応になる。 私は虫の存在がはっきりして恋が治療が云々と加速していく後半より、灰色の景色のなか金髪で白鳥みたいな佐薙と過ごす前半が好きだなあ。静かにワクワクした。高坂の無感動さにも合ってる。 後半、主に男性側はえっそんなに好きだったんかい?ってなり、ウィルスは期待したほど物語に影響を与えなかった。高坂の人物像がボヤけてる印象。いや虫のせいか。この人だからこの行動をしたんだな、というよりお話の道筋があってそこにキャラを置いた感じ。感情と行動が場当たり的と思う。 10代で読みたかった。もっと何かを感じられた気がする。
0投稿日: 2021.03.26
powered by ブクログ静かな話だった。 雪のシーンが印象的だからだろうか。 雪がさっぱり降らない場所に暮らしている私には、あの二人の性質に雪の多い地域も関係している気がした。 もし沖縄とかハワイに住んでいたら、きっと考え方も虫抜きで変わっていただろうな。 雪と寒さは辛さ悲しさを加速させるよ。 あの寒さの中、虫に寄生されて良かったね。
1投稿日: 2021.03.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かったと聞かれると正直微妙だった。主人公二人がいきなり甘々にな理すぎた感じがした。ストーリーが自分好みじゃないという部分が多く特にラストは好きにはなれなかった。しかし、話の中に出てきた寄生虫に自ら操られることを選択するのだから自分の意思なのだという意見は面白かった。
0投稿日: 2021.02.18
