
総合評価
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powered by ブクログジャーナリストや記者のルポではなく、当事者の目線で書かれていることから客観性に欠ける部分が多々あること、また著者がヒロイックに書かれ過ぎていることに目を瞑れば、日本を揺るがす経済事件の奇譚として評価が出来ると思う。本人のメモを中心にストーリーが展開していくがスピード感や良い意味での生々しさは特筆するものがある。 上述した客観性を担保する為に本人のメモをベースに記者筆としていたらより高く評価されるノンフィクション作品となったのではないかと思う一方、著者の晩年を知るとそうしなかった理由を垣間見る気がする。
0投稿日: 2025.09.19
powered by ブクログ戦後最大の経済事件イトマン事件について、住友銀行側からの支店を記した本。國重氏が残したメモをベースに構成されている。イトマン事件に関しては一度概要を調べてから本書を読むと理解がより深まると思う。
2投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログまとまりのないメモなので、読みにくい。 知っている人が何人か登場するし、興味がある事件ではあるけど、読むのに時間がかかってしまった。 イトマン事件のことは全然知らなかったので、まずはどういう事件だったのか調べてから読む必要があった。
0投稿日: 2024.10.16
powered by ブクログイトマン事件について、住友銀行側の”中の人”として対応にあたった当人による回想録&まさかの暴露も。ドラマか映画にでもできそうなスリリングな展開。銀行の幹部のおじさん達はなぜ子どものようにに内輪で群れたり権力闘争するんだろうって思って読んでいたら、”役員は自分の仕事を全部部下がやってくれるから暇”とのこと。なるほど。。
1投稿日: 2024.09.29
powered by ブクログバブル絶頂期にまきおこった、住友銀行とイトマンを巡る事件に関する詳細が記されている。 著者は元住友銀行の元取締役であり、組織内部から状況を伺い、逐一をメモとして残した。住友銀行という組織を護るただ一心に、陰に陽に行動し事件のおとしどころを探っていく姿は、感銘しかない。 巨大組織の中とはいえ、実は組織の大小は問わず、実に人間臭いところで組織が動かされていくことが、手に取るように分かり非常に面白い。 勤め人なら読んでおいて損はない、一冊だ。
1投稿日: 2024.02.26
powered by ブクログ世間を騒がした、イトマン事件(主演 磯田一郎、助演 河村良彦 他)についての、当事者(私がマスコミに色々リークをした男です)による手記のようです。自分が見た世界なので、やや偏りがあると思いますが、それにしても生々しい、こういう議論が信用を大切にする銀行の中で行われていたのか(ある意味、小説 半沢直樹 の世界を超えてますね)という意味でも凄い本、★二つです。
1投稿日: 2023.03.18
powered by ブクログちょっと銀行の方でないとわからないような用語があったり、断片的なメモが続いていくスタイルなのであらすじがつかめなかったり、読むのに少し苦労した。イトマン事件についてあらかじめ概要を知っておいてから読んだ方が楽しめたかなと思う。 著者の正義感とかポリシーとかの良し悪しは置いておいて、大銀行相手に怪文書を使って撹乱したり、裏工作をしたりと、かなり充実した体験をされた方だなと思った。 あとは、どちらかと言うと悪役が魅力的だった。保身に走る銀行役員らより欲望のままに行動していく伊藤氏などの方が惹かれるものがあった
1投稿日: 2022.09.03
powered by ブクログ学生時代、官庁訪問でいつくかの地検にいったときに、パンフレットや広報映像で代表的な経済事件として取り上げられていたのが、このイトマン事件でした。自分にとってはもの心つくかつかないかの「過去の話」だったわけで、現実感はあまりなかったのですが、それでも、検察が戦った「巨悪」、「社会の闇」の象徴として紹介されていたのが印象に残りました。 さて、本書、さながらリアル半沢直樹の銀行内の権闘争が描かれるわけですが、件の主人公がときに自ら不正に加担したり、明らかに違法な「危ない橋」を渡るのに対して、本主人公は、怪文書「Letter」をだしたり、社長解任を主導したりと暗躍はするものの、一貫して自分の身はきれいで、不正をやっつけた正義漢のスタンスは変わりません。あまりに身ぎれいすぎて、むしろ本書に書かれていない(書けない)部分に何かあるんじゃあるまいかという想像が膨らみます。 刑事事件として終わったものの、解明されない謎やカネの動きも多く、非常に興味深い事件だなと思いました。
1投稿日: 2022.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
当時の住銀中堅社員の目線から見たイトマン事件の記録。 あくまでも当時の著者の立場から事件を振り返ったもの。 ●危機を察知してからも行内は保身や派閥争いで動きが鈍い。そうこうするうちにイトマンの借金は劇的に膨れ上がる。銀行の危機察知から詐欺師たちの巻き返し、住銀のカネをしゃぶれるだけしゃぶり尽くそうとする詐欺師たち、それに操られる会長、幹部、イトマン、、。 ●行内政治、イトマンでの多数派工作、社長の追い落とし、、財界の大物でもある磯田会長を篭絡していた詐欺師、会長や役員に直電する詐欺師、、これ恐ろしいのは事件の全貌はいまだに明らかになっていないということ。今後も明らかにはならない。数千億円が闇に消えた。 ●謎は30年たっても謎のほぼ謎のまま。伊藤寿栄光とは何者なのか。そもそも不動産でイトマンの取引相手、それが役員クラスでスカウトされて社長と二人三脚で不動産投資に邁進する。さらにするするっと住銀の会長と昵懇の仲になり、住銀役員に電話で指示したりもする。イトマン社長の嫁が当たり前に5000万円受け取ったとか、イトマン社長は会社のために頑張っていたのか私欲が絡んでいたのか、その辺も謎。磯田会長の娘が勤務する会社での絵画取引、ここに許永中が絡むがここらも謎が多い。登場人物が何を考えてそんなことをしていたのか??というのはわからない。イトマン処理反対派の役員らもどこまでのことを知ってそうしていたかはわからない。磯田会長もどこまで何を知っていたのか知らなかったのかわからない。そういう積み重ねがイトマン事件であるバブルであったというところだろうか。 ・磯田会長は戦前生まれのバリバリエリート。 ・70歳すぎても住友銀行に君臨、アンタッチャブルな存在に。 ・一人娘を通じて詐欺師が侵食。 ・磯田会長派の役員は磯田の子飼い。高卒を磯田が引き上げた。 ・イトマン社長も磯田の子飼い。高卒を磯田が引き上げた。 ・イトマンには住銀が首都圏進出やら初期の不良債権処理を押しつけた貸しがあった。 ・著者は中堅幹部候補として事件を知って処理する方向へもってこうと悪戦苦闘。 ・著者の上司が当時は役員だった西川善文。のちに頭取として君臨。 ・著者が住銀辞めたあとに楽天副会長やらになるのは全て西川の後ろ盾によるもの。 ・そういえば東芝もとある社長が傍流の子飼いを自分の出世に帯同させて引き上げて社長にまでして原発で失敗してグループ解体へまっしぐら中なので似てる構造。 ・エリートたちの世界はコネ、同期、兄弟分、子飼いなどの関係性でつくられている。案外に狭い世界。そこに地べたにいた詐欺師が入り込んだことで起きたのがイトマン事件などなどバブル期の事件。
1投稿日: 2021.12.30
powered by ブクログ本人のメモ書きを時系列に掲載したもので、所々に解説があるが、イトマン事件全体の説明はないので注意。自分は「堕ちたバンカー」の後に本書を読んだので、流れが理解できたが、これを最初に読んでいたらなんだかわからなかっただろう。 しかし事件当事者の一次資料であり、臨場感があり流れさえわかっていれば大変面白い本だと思う。
0投稿日: 2021.09.05
powered by ブクログイトマン事件を内部から記載した本作。 戦後最大の経済事件といわれたイトマン事件だけに、非常に楽しみにしていたが、当時のメモから克明に事実を記載しているが故に内容が冗長で、読み進めるのが難しかった。
0投稿日: 2021.08.13
powered by ブクログ当時イトマン事件があったという程度の知識しかなかったが、内情を記した本書は読んでいて期待以上に面白かった。
0投稿日: 2020.02.12
powered by ブクログ実名で住友銀行の裏側を描いています。筆者は頭取候補、エースと言われていたのに、この著書ですっかり評判を落としてしまいました。
0投稿日: 2019.10.21
powered by ブクログ実際に事案に関与した当事者の一人からの、詳細な記録。つぶつぶの事象の列挙が中心で、全体のストーリーが見えにくい面はあるが、迫力はある。実名で記載されており、大企業の派閥争いがうかがい知れる点も興味深い。
0投稿日: 2018.12.31
powered by ブクログ★本書の成り立ちが恐ろしい★住友銀行秘史というよりはイトマン事件の深層といった方が正しいだろう。新聞記者を巻き込み、著者のいう正義感からイトマン事件を世に訴えた力業がすごい。当時のメモを並べているのが内容の中心なので物語としての深みに欠けるが、著者からみた当時の人間模様は天皇・磯田氏を軸に面白くは読める。なぜ社内の人間の行動をこれだけつかめていたのかというと、磯田会長の秘書を愛人にしていたからという。本書には直接は書いていないが、そこが一番、闇が深い。
0投稿日: 2018.11.07
powered by ブクログ当時の住友銀行の部長が、イトマン事件について書いた本。ほとんどの登場人物が実名で書かれている。著者が当時つけていたメモを基に書かれているため、日付や場所、発言にも信憑性があり、説得力がある。巨大銀行、巨大企業の意思決定のやり方や、内部抗争の実態について理解できた。 「(国会答弁補佐)野一色部長は想定問答集にあちこち付箋をつけて「これでもう完璧だ」と言う。私は「そんなに付箋だらけにしたら、どの付箋が何をさしているこかわからなくなってしまいますよ。こういうのは、自分の知識の範囲で答えるしかないんですよ」と応じた。実際、その場になって彼の担当分野について質問されると、彼はどの付箋だかわからなくなって、ページをめくりながら往生していた」p193 「(役員の動き)皆、流れを読んで、いま何をするのが得策なのかを嗅ぎ取る。それに乗ることにかけては超一流なのだ」p314 「(野村證券 中野常務 1990年)子供を入れたくない企業ワースト10を知っているか。1 イトマン、2 秀和、3 住銀、4 野村證券、5 大昭和製紙。野村が住銀より下なのでホッとしたよ」p452 「(裁判)相手側(許氏や伊藤寿永光氏側)の弁護士も、おそらく元検事総長などの相当の大物がでてくるはずだ。彼らは、検察がどういうロジックで攻めてくるかがわかるから、相当慎重にならざるを得ない」p458 「もし、銀行で頭取になりたいのならどうすればよかったのか。それは何もしないことだ。減点主義の組織なのだから」p464
0投稿日: 2018.10.23
powered by ブクログタイトルに惹かれ(笑) 秘史というほど・・・確かに登場する人物は行内はもちろん大蔵省など固有名詞バンバンで、臨場感はあるものの、読み進めていくと、時間軸に迷子になってしまい、このイトマン事件ってどのくらい続いたのか??? でしたが、巻末に年表があり、1990年1月から1991年4月とわずか1年ちょっとの間でこれだけのお金が動いていたんですね?( ; ゜Д゜) ちなみに世の中の動きとしては、ゴルバチョフ氏がソ連初代大統領や湾岸戦争勃発などがあったようです。
0投稿日: 2018.10.15
powered by ブクログいまだ謎の多いイトマン事件を、銀行内部の目線で当時の記録と共に公開されている/ 雅叙園観光、コスモポリタン池田、五えんや、川崎定徳、宅見組、南青山三丁目、とバブル史に残るワードがでてきて面白い/ 非常に興味深いし、貴重な資料であると思う/ しかしこれを読んだ伊藤寿永光がデタラメも多いと反論している/ 一般的にイトマンと住友の財産が食われたとされる経済事件だが、実際には住友は加害者だったとする論もある/ 住友銀行の保身のために切り捨てられ財産を毟り取られた伊藤氏という図式が一番しっくりくる/ 関係した裏社会の関係者はほとんど亡くなったのではないだろうか/ この事件のすべてを紐解くには、許永中と伊藤寿永光側からの暴露が不可欠である/ 生きている内に真相を語って欲しい/
0投稿日: 2018.10.08
powered by ブクログド迫力のドキュメント!驚くべき日本のトップ企業の裏幕。著者は業務渉外部・部付部長として住友銀行を救うために!イトマン事件を内部にあって日経記者と協力し密かに日銀・大蔵省・その他マスコミ・金融機関などに内部告発し、磯田一郎住銀会長、河村良彦イトマン社長を辞任に追い込むが、達成感はなく虚しかったという心境はその通りだろう。記者にしてもスクープではなく、突出することによる誤報扱いで萎んでしまうことを恐れて他の新聞にも情報を流すことがあるのだ!すでに四半世紀前となった空前の経済事件において詳細なメモを残していたという著者が、今なら迷惑をかける人も少なかろうということで実名入りのドキュメンタリーになったもの。それにしても権力を巡る腐敗、権謀術数、面従腹背、右顧左眄…人間の醜さがここまではっきりと描かれているのは痛快であるとともに、哀しい思いにもなる。磯田・河村氏・西貞三郎・住銀副頭取らの描写は容赦なく、ここまで書くの!?という感想はあったが、恐らくメモがある以上はかなりの部分が事実なのだろう。憶測もかなり含まれているが、それを著者たちの会話・電話の内容として言及していることは非常に効果的な書き方だと思う。反磯田の改革派とされる巽外夫頭取、玉井英二副頭取たちでさえ著者の評価は厳しく、唯一松下武義常務のみがブレのない人物として描かれている。正義の側に立つ神の目の立場の著者だが、真実は闇だと思う。
0投稿日: 2018.09.02
powered by ブクログメモと自分のいけんが中心だからどのくらい真実なのか、真実はおそらく人間の数だけあるしなあ、と思いつつ。 先日読んだ闇社会の守護神と同時期で別角度からの話。 同じ事件を語っているわけではないので、中立性を重んじるのであればもっと多面的に見ないといけないが、こういう時代だったんだろうな、サラリーマンの出世競争の本業との無関係さを感じますね。。
0投稿日: 2018.08.11
powered by ブクログ生まれる前の事件ということもあって、ピンとこなかったというのが正直な感想。 登場人物や、その思惑の多さから、理解が難しくはあったけれど、イトマン事件という出来事があって、内部ではこんな動きがありました、ということを知れた。 少し文学的な表現も多くて読みづらい部分はあったけれど、社内政治の様子は生々しく伝わった。 銀行の、サラリーマンの生き方の縮図、みたいなものが見えたような気がします。
0投稿日: 2018.06.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
四半世紀前の話だが、銀行員というより、ヤクザな世界だなぁと実感。メモばかりで時間の経過や流れが繋がらないのが残念。ネタはとても良いものなので、池井戸さんあたりが小説にしたら面白いのになぁ。。
0投稿日: 2018.05.25
powered by ブクログこれだけのメモをよく取っていたな、というのが第一印象。 著者ご自身のバイタリティに感服。普通なら心が折れる状況でも、見失わずに貫徹した。 バブルとは、驚きの時代だったということがよくわかる。今ではありえない。 ただ、営業のやり方は参考になる。
2投稿日: 2018.05.15
powered by ブクログイトマン事件の裏側。 なんつか。 事件自体の記憶があんまりないし。 当時やっぱり組織の中で上手く立ち回ったんじゃないかという感じが否めない。今更、銀行のため、社会のためと言ったって、あなたを信じて裏切られた人もたくさんいたわけだよね。それを、保身しか考えてないとバッサリ切る。そうかもしれないけど、信じてた人に結局裏でコケにされてた人たちはいたたたまれない。 構成としても、当時のメモと、本文が錯綜するのは読みづらい。どっちかにしてほしかった。
0投稿日: 2018.04.22
powered by ブクログイトマン事件の顛末を当時部長クラスの著者(トップ昇進組、転出後のちに楽天DLJ社長)が、自分の当時の詳細なメモをもとに日時単位で記録する。 イトマンという中堅商社がバブルの最中不動産(ヤクザ絡み)でズブスブになってしまうところに、住友銀行が当時の天皇と呼ばれた会長がこれまた身内共々ズブズブに入り込んでしまい、銀行を巻き添えに総額5000億円の損失を出す。 全く仕事(適正なサービス・商品を提供し対価をもらう)という話がなく、校内の争い、および外部からの圧力を使って内部に関わっていく話が繰り広げられていく。 とても生々しく面白い。銀行が生き生きしていた時代ともいえるが、30年弱でこうも変わるのかという感慨も起こる。
0投稿日: 2018.03.31
powered by ブクログ汚職が発生したとき、人は正義感が自然と生まれてくる。 でも同時に組織人としてのブレイクスルーを全うしなくてはならない。 おまけにバンカーという特殊社会で生きる著者の熱い想いにはただただ頭が下がります。 僕らが日々過ごす中でも起こりうることを刻銘に記述されているこの内容はとても興味深かった。 自分が日々過ごす中で悩むことの解決の糸を教えてくれた気がする、貴重な一冊でした。
0投稿日: 2018.02.06
powered by ブクログ住友銀行当事者の一人によるイトマン事件の内幕。ずるずると闇の勢力に食い物にされてく銀行の体たらくが描かれる。 備忘録のメモと70才のお爺ちゃんの記憶に基づくものなので、かなりとっちらかってる。イトマン事件の概要を他の本で掴んでないと読むの厳しい。
0投稿日: 2018.01.11
powered by ブクログ住友銀行で取締役まで勤めた著者が若かりし頃のメモをもとに書き起こしたイトマン事件ノンフィクション・ドキュメンタリー。イトマン事件自体は、僕の記憶にも明確に残っているのだが、なにぶん世間を知らない年頃だったため「なにが何だかよく判らない事件」という印象しかなかった。そのせいもあってか、いまさらその内情を暴露されてもさほどの感銘はない。著者の筆も、ノンフィクション向きではなく、まあ 70の爺さんが書いた雑文という印象。 しかし、住友銀行という巨大企業が一会長、一副頭取の私物として喰いものにされ、シテ筋や地上げ屋が公然と日本ビジネスの登場人物となり、株主総会と言えばヤクザが仕切るのが当然とされていた時代背景は生き生きと描かれており、ただただ唖然とするばかりだ。日本の金融業界は、当時と比べれば遥かに透明性があり、一般投資家保護の仕組があり、暴力団組織との縁も薄くなってはいるが、しかし、その本質は何も変わっていないのではないかと思うことも時折あり、背筋が寒くなることもしばしば。
0投稿日: 2018.01.05
powered by ブクログとても興味深く読めた。一流大学を出て、一流企業に勤めても欲と保身の塊である事が良くわかる。日経新聞の記事が企業や官庁の意向によって、記事として掲載されたり、されなかったり、癒着ではないかと思った。
0投稿日: 2017.12.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
90年5月に日系新聞がスクープしたイトマン事件 当時の住友銀行の部長がイトマン社員ふりをした内部告発がきっかけ。目黒雅叙園と全く関係のない雅叙園観光を使った単純な詐欺。住友が店舗拡大の為の平和相互銀行の買収 住銀の天皇である会長。頭取争いレースで多額の数千億の負債処理がないがしろ。 イトマン事件のあと、筆者は大阪(本店)へ転勤 そのまま東京には戻らず 頭取になるには、何もしないことだ それは、自分はいやだった
0投稿日: 2017.12.09
powered by ブクログ読みにくかった。20年以上前の経済疑獄事件の記録。著者が本業そっちのけで記録し続けたメモを再構成。腐った会社のどうしようもないおっさん達の悪あがき記録。バブルの腐臭。
0投稿日: 2017.10.27
powered by ブクログ図書館で借りた本。著者の自己顕示欲とエリート意識が散りばめられてるが、内部資料として読むのには良いのかも。銀行も派閥争いから出世の道が左右されてしまうのは昔からだなぁとしみじみ。という所から始まり、イトマン事件を住友銀行側から見た内容。不動産絡みにいる裏社会の人間達。金貸し業はそういう人間とも絡まなきゃいけないのは仕方ない部分もあるのではと思う。
0投稿日: 2017.10.27
powered by ブクログイトマン対策を住銀の裏で行って来た人の暗闘のメモ。 住銀内に留まらず、マスコミ、大蔵省、日銀、検察まで情報を流して操作するなど、想像を絶する世界。 どこにでも、権力を握ると腐敗する人がいるが、それと住銀内の人事派閥抗争がからみ、繰り広げられるドタバタ劇には唖然とさせられる。 これでは闇の勢力に付け込まれるのもわかる。
0投稿日: 2017.10.24
powered by ブクログ銀行の役員って仕事してないんだな、こんな仕事したくないな、この人って自己顕示欲の固まりなんだなって薄っぺらい感想しかわかない。読み物と言うより、資料。
0投稿日: 2017.10.20
powered by ブクログ今だからやっと書けるんだろうな…という企業内部のことこまかな記録。サラリーマンがここまで実名でバンバン発言を晒されるなら、もうちょい自分自身のことも厳しく振り替えってほしかった。バブルの頃のこういう記録は貴重だと思う。どこの業界でも、あの頃の仕事量、勢い、人間の野蛮さなど、もう経験できないなにかがあると思う。
0投稿日: 2017.10.20
powered by ブクログ住友銀行元頭取の西田善文氏著『ザ・ラストバンカー』が自己弁護の書なら、本書は國重惇史氏の自己顕示の書であろう。「住友銀行秘史」は大袈裟であるがイトマン事件の住友銀行内情史としては興味深い。イトマン事件に対する西田氏との食い違いも幾つか見受けられるが、磯田元会長の娘への溺愛が事態を深刻化させたという見解が一致しているのは面白い。 本書は國重氏の当時のメモと記憶を元に構成されており、故に読み難さはあるが臨場感は伝わってくる。ただ将来の頭取候補の誉れ高き相応の地位ある者が野次馬根性的に内部権力闘争を収集しているのは如何なものか。当人は「正義感から」と言っているが残念ながら出世競争の劣勢からあら捜しを始めた元エリートのように映る。安宅やイトマンを招いたのはこういう者たちがのさばる住友銀行の体質だった。また過去のこととはいえ大塚記者との会話をそのまま記載してしまうのもどうなのか。記者側にも情報源の秘匿性があろうに。 当時の國重氏は結局何が目的だったのか、傍観者でありながら当事者であったイトマン社員を騙った内部告書で権力者が右往左往する姿を悦に入ってほくそ笑んでいただけではないかと穿ってしまう。自身のメモや人物名も読み辛さを助長する、住友OBには面白いのかもしれないが。読んでいてゴシップ的な楽しさはあるものの清々しさは皆無であった。
0投稿日: 2017.10.19
powered by ブクログイトマン事件を住友銀行内部から捉えた本。正直、登場人物の多さや専門的なスキーム、メモ書きがメインであるため読みやすい本ではない。ただ、社内政治の動きやメディア、官僚の対応などが詰め込まれており、巻頭の人物説明や相関図を参考に丁寧に読み解けば、ビジネスマンとして知見を広げられる一冊です。ので、がっつり読みたい人にオススメです!
0投稿日: 2017.10.19
powered by ブクログ住友銀行とイトマンの不正経理事件の内幕を描いたドキュメントです。住友の元取締役のメモを柱に描いています。登場人物が多くて誰が誰だか良く分からん!でも緊迫した状況がヒシヒシと伝わってくる本でした。
0投稿日: 2017.10.14
powered by ブクログ読んでいて何度やめようかと思ったか。 ただ、他の人のレビューを読んで自分だけではなかったのだな、と安心(笑)した。 経営者の仕事は決断することだ、といつも申し上げているのだが、これは・・・他山の石、人のフリ見ての類いではないかなぁ。 最後に。 偉いさんて、普段の仕事ってなにやってんだか ( -_・)? という感想をもちました。そろいも揃ってさぁ。 時代が変わったのか?
0投稿日: 2017.10.08
powered by ブクログ住友銀行の秘史だって言うから。イトマン事件の真相だって謳って いるから。だから読んだんだけどね。 本書は「読み物」ではなく、「資料」だ。 イトマン事件の渦中で、住友側で情報収集をし、大蔵省やマスコミ 宛てに内部告発文書を送った著者が、騒動の中でこまめに記録した メモとその解説、時々の新聞や週刊誌の記事が時系列で掲載されて いるだけ。 後に特別背任で起訴されたイトマン社長や伊藤寿永光、許永中、 住友銀行の役員等、実名が多く記載されているので生々しさはある ものの、要は銀行だけではなくどの会社にもある権力争いと保身 のオンパレード。 そんな住友銀行上層部にあって著者は「自分はそんな人たちとは スタンスが違うとの主張を死、「住友銀行を守る為に裏で動いたのだ」と 言う。これを自己顕示欲って言ったら言い過ぎ? イトマン事件はバブル期という異常な状況の中で起きた。このバブル期 に関して、住友銀行を含めて銀行側は一切、罪はないのだろうかと思う。 だって、バブルを煽った責任は銀行にもあるんじゃないかな。 イトマンを食い物にしたと著者が指摘する伊藤寿永光をイトマンに紹介 したのは住友銀行の人間ではなかったか。そのイトマンにも住友側から の出向社員が多くいたのではなかったかな。 私はイトマン事件の前章として平和相互銀行の住友への吸収合併が あったと思っていたのだが、本書ではこの部分は軽く流している感じ。 当時、著者の周辺にいて、未だ存命の方のいるのになんでこれ、出版 したんだろうなぁ。その意図が分からん。 せめて著者のメモを元にプロの作家さんに経済小説に仕立ててもらった 方がよかったのかもしれない。 尚、イトマン事件当時、住友銀行の常務だった西川善文氏の回顧録 の方が面白そうだ。機会があったら読んでみよう。
0投稿日: 2017.08.24
powered by ブクログイトマン事件を当時住友銀行内で対応した、筆者のメモとコメントである。 非常に緊迫したやりとりや、リスクを負ってまで会社を動かそうとする筆者の姿勢が描かれている。 しかしながら、イトマン事件の真相には十分切り込めなかったことや、そもそものイトマン事件を知らない私からすると、ややおいて行かれる印象。 また、本当にこれを書いて良かったのか、というのは疑問を感じる。
0投稿日: 2017.07.09
powered by ブクログ住友銀行秘史という題名ではあるが、住友銀行とイトマンが起こしたイトマン事件の真相である。ニュースでよく耳にした人物の名前は知っていたが、その内容はあまりわかってなかった。 この事件で活躍した住友銀行内部者が著作者であり、ニュースでも出なかったであろう真実が明らかにされている。 基本的に著作の当時のメモからの書き起こしになっているのでわかりにくいところも多々あったが、それでも全体の流れや事件が露わになっていく過程が緊張感を持って書かれている。 現代であればコンプライアンス違反ということであろうが、当時はまだそんなので社会的道徳観念もも薄く権力を持ってしまえばなんでも出来たのだろう。仮にそうだもしても、自己の利益や保身のために会社を食い物にするのは許されない。 また、銀行内部の派閥争いもコンプライアンスが聞かなかった一因なのであろう。 一般企業に勤める自分の周りでも社内の派閥を感じることはある。所属することにメリットもあるのであろうが、自分としては距離を置きたい。
0投稿日: 2017.07.01
powered by ブクログ読むのにずいぶん時間がかかった…。 自画自賛のきらいが。 バブルの終焉。 経験をしていないと、やはりよくわからない。今では考えられない。 ただ、サラリーマンの本質は変わってない。自分もひたすら保身と日より見に走ったと思う。作者のような行動はとれないだろう。 それにしても、今、ゆとりゆとりと非難しているこの世代の方々とは一体…。 イトマン、秀和、住友、野村證券、大昭和製紙 これが面白い。
0投稿日: 2017.06.26
powered by ブクログ実録版、半沢直樹。銀行の出世争い、足の引っ張り合い、忖度、反社会組織との繋がり、マスコミへのリーク等が、イトマン事件を通して描かれている。ちょっと食傷&辟易気味。
0投稿日: 2017.05.22
powered by ブクログいわゆる暴露本。ここまで書いて大丈夫か?という内容だが、当時のことは随分と話題になったし、ここまで銀行も腐敗するのかって,実に面白い。しかし、権力者ってなんだかなぁー。
0投稿日: 2017.05.05
powered by ブクログ1990年、バブル真っ只中の日本金融界で起こったイトマン事件。本事件は経営不振のイトマンを立て直すために住友銀行から派遣された河村社長による不正経理事件だ。莫大な負債を隠すために絵画取引を利用するなど、当時としてはその意外な手段が注目された。 一躍時の悪役となったイトマンのメインバンク住友銀行はこの事件をどのように片付けたのか。著者は当時の住友銀行員でありながら、銀行を守るためにその事件を匿名で世間に暴露し、事件解決に奔走した。それから20年以上を経て、著者は当時の詳細な業務メモをもとに事件の真相を語る。 本書の多くは断片的なメモを並べているだけで、正直、読み物としてはおもしろくない。すぐれたゴーストライターを付けてほしかった。また、「住友銀行秘史」と言いながら、結局イトマン事件のことしか触れないって、どうなの。 とはいえ、住友銀行によるイトマンへの会社更生法適用失敗から、XデーならぬZデーのイトマン取締役会での社長退任動議のクライマックスは読み応えがある。
1投稿日: 2017.04.18
powered by ブクログ帯文:”保身、裏切り、多数派工作 幹部たちの激しい人事抗争を実名で明かす” ”早くも10万部突破!” 目次:プロローグ 前史、第1章 問題のスタ-ト、第2章 なすすべもなく、第3章 行内の暗闘、第4章 共犯あるいは運命共同体、第5章 焦燥、第6章 攻勢、第7章 惨憺、第8章 兆し…他
0投稿日: 2017.04.14
powered by ブクログ当時の状況を知る者からすると大変興味深いのだろうが、そうでなければ、住友銀行といえども経営者に私物化されるし、役員たちも保身に走って状況を変えられないということを再認識するだけだ。 東芝といい、そんな例はいくらも出てくる。 著者の偉そげなトーンはちょっと鼻につく。
0投稿日: 2017.04.08
powered by ブクログ著者の自己陶酔が目立つところもあるが、あの頃同様の問題にかかわったので、著者の苦悩はよくわかる。 あの事件のこと、阿野ころの日本の空気を知らないと分かりにくいかもしれません。
0投稿日: 2017.03.30
powered by ブクログ人は地位を得ると間違えるのか、 地位を求めるものにロクな者がいないのか、 会社組織が癌細胞のように自身の体を蝕んでいく様子がきれいに書かれているという印象をもった。
0投稿日: 2017.03.18
powered by ブクログ住友銀行の取締役から、楽天証券を経て、楽天をセクハラで追い出されという波乱万丈人生。人事抗争の姿を実名とメモで明かす暴露本。読んでいて、本当にこういうモラルのない、自己正当化してしまう人物に大企業の経営を任せなくてよかったなと思ってしまう。メモを効果的に使って、ドラマティックな仕上げ方をしているが、実際のところはこんなもんではない。メモを作ったのも、やめる前提だったことさえ匂わしているが、取締役に同期トップでなったとか、自画自賛の文章が並ぶ。物書きなら、こんなことは絶対ないだろうけれど、最後までついてきてくれる人、慕ってくれる人がいないことを暴露しているようなものだ。 人事をめぐる戦いという意味で、真実があるとすれば、内部告発をマスコミにしたのは私だ。というところだろうか。なぜ告発という手に打って出たのか。イトマン事件の背後にあるのが、住友銀行の頭取とイトマンに繋がる不正であったとするなら、やはり腐っていると言わざるを得ない。なぜ取り込まれるのか、悪の道とは頭取という5万人のトップでさえも抗えない力を持っているということだ。気品にあふれと高潔であること、語学も堪能で、明晰な頭脳と判断する勇気を持っていること、ビジネスにおいても公明正大、まっすぐにやる、逃げないというメッセージが心に響くこともある。それくらい、まっすぐに立つということが難しい時代なんだろう。
3投稿日: 2017.03.13
powered by ブクログ読んで後悔。事件のことより「自他共に認める10年に1人の逸材」だの「上司や会社のためではなくただ真実を知りたいだけ」「俺が動かなければ被害は5000億で済まなかっただろう」といった自慢フレーズが頻発。「秘史」というからには根拠や証言を示してもらいたいがそれはなく、あるのは自分のメモだけ。自己陶酔をベースに都合良い部分を激動の経済ドラマ風に書き起こしたものであり、がっかり。
1投稿日: 2017.02.07
powered by ブクログバブルからバブルの後始末・・・。イトマン事件を巡る住友銀行内の人間の動き。住友銀行「秘史」というより、人間の多くって実はこんなにみっともないんだという事実の暴露。そして、そんな人たちが当時も今も、この社会を牛耳っている、ということに気づかせてくれる本。
0投稿日: 2017.01.29
powered by ブクログ「ただ、何かが起きている、このバブルを謳歌している日常の裏で、恐ろしい出来事が起きているという直感はあった。 行動を始めなければならない。何かしなければならない。 私にはできる。いや、私にしかできない。」 その決意の表れとして1990/3/20から約2年間國重氏がつけたメモがこの本の元になっている。この本そのままであれば当に孤軍奮闘。保身に汲々とする上司を時には煽り、匿名の告発文を駆使して週刊誌や新聞を動かし、ついに住銀の天皇と呼ばれた磯田一郎を追い詰めた。 主要登場人物が70人ほどで、うち半分ほどが住銀社員。肩書きだけでなく入行年次出身大学が書かれているのがおかしい。銀行というところはそんなもんなんだ。磯田会長、辰巳頭取を筆頭に副頭取が2人、専務が4人、西川善文氏など常務が8人恐らく実際にはもっと役員がいるのだろう。そんな人数で頭取になるのを争ってたら行内がぐだぐだになるのも不思議ではない。 それにしてもだ、MOF担もやり、一選抜中の一選抜だった國重氏も当時の肩書きは業務渉外部の部付部長でしかない。ここまで行内政治の情報に通じているのかというのも驚きだが、これが本当なら同じような情報はそこら中に溢れていたのではと言う疑問はある。メモにも数多く行内で情報収集とある。國重氏のリークを知っていて利用してた人がいるのではないか。 イトマンの伊藤須永光ー許永中が住銀を食い物にしたのは間違いないとして、この本では川崎定徳の佐藤茂は住銀を救う側として描かれているがどうなんだろうか。いずれもグレーゾーンの人々に見えるのだが。 國重氏自身も面白い人でリークのlettterを投函した時にはハワイで休暇を取っている。「私は、こういう休みはきちんと取る。日本人のサラリーマンにありがちなのが、土日も構わず休みも取らず、一心不乱に働き続けるというタイプだ。それは私の流儀ではない。」と書いているがその後の佐高信氏のインタビューでは「女と行ってたんですよ」とあっけらかんと話をしている。その後楽天の副会長を辞任したのも68歳にしてダブル不倫の末の暴力沙汰と言うスキャンダルがあったりとあまり典型的な銀行員らしくはなさそうな人物だ。それくらい突き抜けてないと当時の銀行システムをひっくり返そうとしなかったのかも知れないのだが。國重氏の言い分だけを全部信じるのは難しいが大きな役割を果たしたのだろう。とにかく生々しくて興味深い告発だ。 http://honz.jp/articles/-/43433 普段書いてるパターンのレビューはもっと上手くここにまとめられていた。
0投稿日: 2017.01.12孤軍奮闘と自意識過剰のブレンドに酔うかも
「ただ、何かが起きている、このバブルを謳歌している日常の裏で、恐ろしい出来事が起きているという直感はあった。 行動を始めなければならない。何かしなければならない。 私にはできる。いや、私にしかできない。」 その決意の表れとして1990/3/20から約2年間國重氏がつけたメモがこの本の元になっている。この本そのままであれば当に孤軍奮闘。保身に汲々とする上司を時には煽り、匿名の告発文を駆使して週刊誌や新聞を動かし、ついに住銀の天皇と呼ばれた磯田一郎を追い詰めた。 主要登場人物が70人ほどで、うち半分ほどが住銀社員。肩書きだけでなく入行年次出身大学が書かれているのがおかしい。銀行というところはそんなもんなんだ。磯田会長、辰巳頭取を筆頭に副頭取が2人、専務が4人、西川善文氏など常務が8人恐らく実際にはもっと役員がいるのだろう。そんな人数で頭取になるのを争ってたら行内がぐだぐだになるのも不思議ではない。 それにしてもだ、MOF担もやり、一選抜中の一選抜だった國重氏も当時の肩書きは業務渉外部の部付部長でしかない。ここまで行内政治の情報に通じているのかというのも驚きだが、これが本当なら同じような情報はそこら中に溢れていたのではと言う疑問はある。メモにも数多く行内で情報収集とある。國重氏のリークを知っていて利用してた人がいるのではないか。 イトマンの伊藤須永光ー許永中が住銀を食い物にしたのは間違いないとして、この本では川崎定徳の佐藤茂は住銀を救う側として描かれているがどうなんだろうか。いずれもグレーゾーンの人々に見えるのだが。 國重氏自身も面白い人でリークのlettterを投函した時にはハワイで休暇を取っている。「私は、こういう休みはきちんと取る。日本人のサラリーマンにありがちなのが、土日も構わず休みも取らず、一心不乱に働き続けるというタイプだ。それは私の流儀ではない。」と書いているがその後の佐高信氏のインタビューでは「女と行ってたんですよ」とあっけらかんと話をしている。その後楽天の副会長を辞任したのも68歳にしてダブル不倫の末の暴力沙汰と言うスキャンダルがあったりとあまり典型的な銀行員らしくはなさそうな人物だ。それくらい突き抜けてないと当時の銀行システムをひっくり返そうとしなかったのかも知れないのだが。國重氏の言い分だけを全部信じるのは難しいが大きな役割を果たしたのだろう。とにかく生々しくて興味深い告発だ。 http://honz.jp/articles/-/43433 普段書いてるパターンのレビューはもっと上手くここにまとめられていた。
0投稿日: 2017.01.11
powered by ブクログイトマンという中堅商社にまつわる5,000億円規模の事件。5000億円ものお金が闇に流れたということで、バブルの時代を象徴するような事件を、住友銀行元取締役が、秘密のメモの公開という形で当時の事件の真相を白日のもとに晒した話題の本。
0投稿日: 2017.01.03
powered by ブクログバブルの象徴であるイトマン事件に関する住友銀行側の内部事情を、その時に活躍された著者の國重さんが取っていたメモをまとめたもの。イトマン事件がなぜそこまで大きな問題に発展して行ったのか、巨額を引っ張った方ばかりに注目が集まるが、その弱さというか構造的欠陥が、引っ張られた方にあるのではないかという視点はとても勉強になり、そして、それほどの権力闘争をする銀行という組織体の怖さを感じる書籍でした。 なんですが、とにかく書物としては読みづらい…。それだけ腐ってるという話なのですが、本当にたくさんの人が出てきて、十分な説明もないので全然誰だか分からないw NHK か何かで、数夜に分けてドラマにしてまとめなおして欲しいw(2016年11月ごろ読了)
0投稿日: 2016.12.19
powered by ブクログ★2016年11月18日読了『住友銀行秘史』國重惇史著 評価A 話題の作品。ここまで書いていいのだろうかというところまで、詳細に書き込まれている信じがたい稀有の作品。ビジネスマン必読です?! 國重惇史は、68年、東京大学経済学部を卒業。同年、住友銀行(現三井住友銀行)に入行。渋谷東口支店長、業務渉外部部付部長、本店営業第一部長、丸の内支店長を歴任。94年に同期トップで取締役就任。日本橋支店長、本店支配人東京駐在を経て、97年、住友キャピタル証券副社長。銀行員時代はMOF担を10年務めた。その後、99年にDLJディレクトSFG証券社長になり、同社を楽天が買収したことから、2005年に楽天副社長に。楽天証券会長、イーバンク銀行(現楽天銀行)社長、同行会長を経て、14年に楽天副会長就任。同年、辞任。現在はリミックスポイント会長兼社長。 まさに、國重氏はイトマン事件の現場に居て、自らの住友銀行を救いたい、正しくあるべきだという信念に基づいて、得てして易きに流れようとするマネジメントメンバーを叱咤激励して、巨悪を追い詰めていくそのプロセスは本当に凄まじい。 綿密な自らの詳細メモに基づいて書かれている経緯には真実の持つ重みとそこに描かれる自己保身に汲々とするサラリーマンの姿が描かれる。また、銀行エリートの弱みに付け込んで、甘い汁を吸いつくす伊藤寿永光、許永中らの巨悪、國重氏からネタをもらい記事にして自らの存在価値を誇示しようとする記者と各方面から圧力から記事を葬り去ろうとするマスコミの上層部など、事実は小説より奇なりとはこのこと。 そして、組織とは恐ろしいもので、外から見ればあり得ない議論を経て、あり得ない結論が正論とされてしまう危険性があることが、この作品でも十二分に描かれている。そしてそのことは、住友銀行だけではなく、ほとんどの組織で動く会社、団体がもつ危険性でもある。依って、組織人すべての人が心に強く持たなければならないのが、『何が社会のために最善の結論、方向性なのか』ということである。組織のための最善の結論ではない、社会の公器たる企業、組織は、つねに社会への貢献を意識することを我々組織人は常に考えておく必要があると改めて感じた。そして、その実現は時にいかに困難かをこの作品は教えてくれる。そして、そこに國重氏が今回あえてこの作品を発表した目的があると理解した。
0投稿日: 2016.11.20
powered by ブクログ▶︎2016/11/19-2017/02/10 一割読んで断念 ▶︎誰が頭取になるかは、「誰を頭取にするか」の権謀術数に優れた者の通りになる。人の実力才能など大したものではない。渦に飲み込まれた浮遊物は、結局深く底まで沈んで行けるか、渦の外に追いやられるかである。そして潮流が変わらない限り、結果オーライなのである。▶︎民主主義は一寸先がわからない。イギリスのEU離脱。トランプの大統領就任。古くはベルリンの壁崩壊。 ▶︎これはやはり記録であり、ノンフィクションと言える代物ではない。 ▶︎
0投稿日: 2016.11.18
powered by ブクログビジネス街の書店を賑わすこの本。しかしどう評すれば良いのだろうか。 一つ言えるのは、著者は相当なメモ魔であるということ。イトマン事件についてはこれまでもいくつかの本が出ているが、ここまで克明な記録を25年経って出せた人はいない。それは、彼が内部・外部の人たちとのやり取りを克明にメモしていたから。日経の大塚さんもおそらく取材メモを残していて、その成果は日経新聞社刊「ドキュメント イトマン・住銀事件」(1991年)などに反映されているのだろうが、彼が書けなかったことも、多くの主人公が引退しまたは鬼籍に入った今日となっては書けるということもあるのだろう。 ただ、仕事上知りえた秘密を本にして出版できるんだったら、世の中何でもありになってしまう。その点も一応、念を押しておかないといけないので、星を一つ減らして四つとしたい。
0投稿日: 2016.11.04
powered by ブクログイトマン事件の影の当事者が残した手記をまとめた本。おじいちゃんが自分の過去の武勇伝でも語りたくなったか、というテイストなのがちょっと気になるところと、終わり方が非常にイマイチだったのは残念。 イトマン事件は全く詳しくないが、当事者が書くとこうなるのかな、という印象を持った。 研究者が様々なインタビューや公開資料から書き起こした日米安保と沖縄返還と比べると良い対比となっていた。
0投稿日: 2016.11.01
powered by ブクログ保身、出世欲といった当然の感情よりも会社のために行動した國重さんには頭が下がる。自分なら同じ行動ができるかと言われれば、即答できない。 少なくともイトマン事件がどういう事件かという前提知識がないとスムーズには読み進められないと思います。当時のメモがネタになっていて、臨場感がすごい。 #読書 #読書記録 #読書倶楽部 #住友銀行秘史 #國重惇史 #2016年96冊目
0投稿日: 2016.10.27
powered by ブクログこの本を開くと最初に登場人物を紹介するページが3ページほどあります。そこに出てくる名前をみただけで手がちょっと震えました。 私が住友銀行にいたときの頭取、取締役。(私はぺーぺーでした) イトマン事件がどれほど根の深い事件だったかが一番身近にそれを見た著者國重氏のメモをもとに解きほぐされます。 最終的には、背任罪として告発された事案ですが、検察、大蔵省(今なら金融庁)、マスコミ、銀行内部、で全く見方が違う。 当時なく、その後整備された制度として「個人情報保護」(個人情報保護と同時に、法人間で情報を漏らさない、というルールが引きずられる形で確立したと感じます。この本では情報リークと引き換えに別の情報得た式の記述が多数。)「反社会的勢力」(今ならどんな形ででもやくざと接触があった、とされればそこでシャットアウト、イトマンに伊藤や許が食い込んだようなことはもうないでしょう)、あとは根本的なところで「不良債権」の定義。これはこのあと、金融検査マニュアルにより明確な線引きがされました。その金融検査マニュアルもいまは昔、実質廃止… 克明な記録です。しかし、その当時を知る人でなければ、特に何の感傷も呼び起こさないテーマでしょう。 当時住友銀行に在籍した人間、今、三井住友銀行に在籍している人、金融庁関係など、この本を手に取る人は多いはず。 付随して、「経営者とは」「バンカーとは」「企業のガバナンスとは」「男にとっての晩節とは」を考えさせられます。 登場人物のほとんどが既知(もちろん、お名前は存じております、というレベルですが)なので手に汗握って読みました。
0投稿日: 2016.10.23
powered by ブクログ各所で話題になっている本だが、想像を超える面白さ。あまりに面白くてページを繰る手が止まらないので、平日の深夜に読むのをストップしたほど。 裏社会のフィクサーによって数千億円もの金が不正に引き出され、自殺者・逮捕者を出すこととなった「イトマン事件」について、金の出所となった住友銀行の行員であった著者が、当時の克明な手記を元に何が起こっていたのかを解き明かすノンフィクション。自ら「Letter」と呼ばれる内部告発文書を大蔵省・マスコミ・住友銀行上層部へ送り付けながら、住友銀行・イトマン上層部の退任を迫る様子は、読み物として非常にスリリング。 バブル時期と比較して日本のコーポレート・ガバナンスは、少なくとも表面上は整備されつつあり、このような裏事件が今後日本で起こるかどうかはわからない。しかし、いったん大企業におけるガバナンスがおかしかくなると、このような狂気の沙汰が繰り広げられる可能性があるという点で、後世の我々が学ぶべきところも大きい。
0投稿日: 2016.10.15
powered by ブクログ事実は小説より奇なりを地で行く本だった。バブル崩壊の象徴ともいえるイトマン事件のまさに真っ只中にいた著者によるノンフィクション。欲望が渦巻いている世界が凄まじい。
0投稿日: 2016.10.15
powered by ブクログバブルの闇がわかる本。正義の側に立っているような書きぶりだが、やっていることがエゲツなさ過ぎて著者に共感はできない。クソみたいな世の中だけど、バブルの頃よりはマシになってるんだなと思った。 内容はどろっどろで面白い。事実は小説より奇なり。中心はイトマン事件についてだが、この本ですら全容ではない、というのが凄い。
0投稿日: 2016.10.14
powered by ブクログ以前から気になっていた人物。 その昔、「男は強くなければ生きていけない、優しくなければ生きている資格がない」 というセリフがあったが、男は面白くなければ生きている意味はあんまりないと思う。
0投稿日: 2016.10.09
