
総合評価
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powered by ブクログ西川美和監督の映画が好きで、同タイトルの映画はこれまで2回観たことがある。初回観た時はすごく感動した。何年か経って、内容を忘れてしまい見直した時は、少し落ちいて観られた気がする。そしてしばらく経って、小説を読むことになった。小説でオリジナルストーリーを編み、脚本化し、映像に落とし込む西川美和という作家を丸ごと体験したくて。 初回観た時は、主人公の衣笠幸夫のクズっぷりに、自分を重ねて観ていた。永遠に亡くしてしまった妻と、死んでも尚向き合えない自分。それを乗り越えたいという意志があった訳でもないが、一緒に死んだ妻の友人遺族との付き合いを経て、結果的に亡き妻にやっと想いを伝えられるようになる。同じことが自分に起きたら、こんなふうにもがき苦しむのだろう、と。 小説は、やはり作家が映像までイメージしながら書いているからか、終始統一感があった気がする。亡くなった妻を想いながら家族を育てている陽一が、風俗の女性に殺してもらいそうになるという奇行の顛末が印象に残った。誰かを思い続けることの成れの果てに、そのみっともなさに心が動いた。愛も恋も、仏教的には執着なのだろう。執着は時に甘美で、時に残酷だ。
0投稿日: 2026.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幸夫がずいぶんと幼く感じたけど、実際はそんな感じになるのかも。 陽一とは違う意味で、妻の死を認められない。 向き合えないという意味では同じかも。 寂しさを埋めるように、陽一と家族と仲良くなるけど一人の女性の登場でまぁそんな風に脆くなるよねって、別な形を自然と求めるよねと思う。 そーはならなかったけど。 陽一の息子がひたすら不憫でならなかった。 辛い悲しい話なのに、読んだ後は暖かい気持ちになるのが不思議だった。 良い本を読んだな。
2投稿日: 2026.10.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
我々は、死と、そして生と、どう向き合うのか。 主人公の幸夫は、共感できない嫌味な奴として描かれます。流石は小説家、口はうまくて「作品」は出せるけど、他人を見下して、常に被害妄想ぎみで、子どもから抜け出せない人。 妻が死んだ時も不倫セックスをしていて、その後も関係を続ける、最低な人。 でも、そんな幸夫だからこそ、妻の喪失をどう受け止めるのか、そこにドラマがあります。 それに、僕自身、表面上はうまく取り繕っても、内実、他人を見下したり、自分を正当化したりは日常茶飯事な気がするし、自分の思考を文章にしたときに、果たして幸夫と違いがあるのかどうか…。自信はありません。 だからこそ、このストーリーは、自分事として捉えることができました。 幸夫は、大宮家の子ども達との触れ合いによって癒され、自分の居場所を見つけていきます。保育園児の灯ちゃんとのやり取りは微笑ましくて、ほっこりします。 でも、こうした交流も、妻の死に向き合わないための手段として、幸夫が利用しているものとしても描かれています。 それは一つの真実であって、だから彼は、彼らしい別の方法、小説を書くことによって、妻の死と向き合う事になりました。 そこでどんな葛藤、闘いがあったのか、それは語られていませんが、執筆後の語り口はまるで憑き物が取れたようで、寂しくも晴れやかなラストでした。 文体で幸夫の変化が凄く伝わってきて、改めて、小説という表現は面白いなと感じました。 他者が居てこその自分とか、守るものが人生を豊かにするとか、大事なものは失って気づくとか。 言葉にすると凄くチープで、当たり前すぎます。でも、だからこそ、これらをちゃんと想像して、真に受け止めていくことは難しい。 自分の周りの関係を大事にできなくなってきた時に、また読み返したいと思える作品でした。
0投稿日: 2026.08.29
powered by ブクログ140ページぐらいまであまり好きになれなかった。 なんでかわかった。主人公が誰とも心を通い合わせてないからだ。 自己愛のかたまりの男やクズ男が出てくる話は、私は好きじゃない
0投稿日: 2026.08.27
powered by ブクログ自分のことを大事に思ってくれる人は大事にしないといけないよ、そっと教えてくれる幸夫がいてくれて、真ちゃんよかった。 後半、それぞれの関係性が崩れ、また新たな関係になる、自分の視点、他人からの視点、家族からの視点、同じことでもズレているという当たり前のことを実感。
0投稿日: 2026.08.16
powered by ブクログAudible 幸夫くんと大宮家の人たちに、幸せに生きてほしいってほんとに思った。 幸夫くんの気持ちの変化を、もう夏子に伝えられないのが悲しい。
0投稿日: 2026.08.04
powered by ブクログ物語全体を覆うのは、決して明るいとは言えない、けれどどこか洗練された静かな空気感。悲劇をいたずらに煽るのではなく、淡々と、しかし鋭く人間の空虚さを描き出すその筆致は、不思議と「スマート」で、大人のおしゃれな小説という印象を受けた。 この物語の主人公・衣笠幸夫と、事故で妻を亡くしたもう一人の男・陽一。二人はどちらも「未完成な大人」だと感じた。 特に幸夫の姿には、ある種の痛々しさと普遍的な弱さを見る。彼は幼い頃から斜に構え、他者との距離感を測りすぎて、本来経験すべきはずの泥臭い人間関係を避けてきたのではないか。その足りない部分を、ずっと妻のナツコに補ってもらっていた。夫婦というよりは、自分の欠落を埋めるためのパーツとして彼女を必要としていたようにさえ見える。 彼らは長い間、お互いに変化も成長もせず、ただその「未完成な関係」を維持し続けていた。 しかし、ナツコが死に、孤独になった幸夫は、陽一とその子供たちとの交流を通じて、初めて「他人と深く関わること」を学んでいく。それは、ただ誰かに依存することではない。自分のために時間を使うのではなく、相手のために自分の手と心を動かすこと。 幸夫という天秤は、ナツコという重しを失ったことで、かえって自らの足で立ち、バランスを取る術を学び始めたのだと思う。ようやく「人をおもいやる」という成熟のステップを踏み出した彼を見て、これは単なる喪失の物語ではなく、長い時間をかけた再生の物語なのだと気づかされた。 「人は、いつからでもやり直せる。ただし、それは他者と正しく向き合うことからしか始まらない」 この作品は、斜に構えて生きることが「スマート」だと思っていたかつての自分、あるいは現在進行形で誰かに何かを補ってもらっている未完成な大人たちに、静かな問いかけを投げかけてくる。 読み終えて、心がふっと軽くなるような、あるいは自分の日々の歩みを振り返りたくなるような、そんな豊かな読書体験だった。
12投稿日: 2026.07.03
powered by ブクログ妻を突然なくした人が、立ち直っていく様。なんか映画化されてたなぁ、予告編見たなぁと思った。主演はもっくんだったらしい。だけど映画監督も作者だった。驚いた。この本は直木賞の候補作品にもされたらしい。意味がわからない。多才な人?? 衣笠幸生は作家で、ペンネームは津村啓。妻の夏子が旅行に行っているときに、愛人の千尋をうちにあげていた。そのに山梨県警から電話があり、妻の乗ったツアーバスが事故に遭ったことを知る。妻は美容師だった。 中学の同級生と出かけていた。妻の親友も死んでしまった。夫の陽一と子供達を残して。幸生は陽一の子供達の面倒をみることにする。だがたった2日でもう帰りたくなる。
18投稿日: 2026.07.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
中学ぐらいで読み終わって10年ぶりにオーディブルにて 黒木華と池松くんの声がいいいい 冒頭の絶頂に達する時の話がまずよい。幸せを感じてしまったらのちに嫌なことがおこるから、その前に止まる。まさに、家族たちとの順調な生活が続くと思ったらどん底に落ちる中盤の流れが伏線回収って感じ 全然内容覚えてなかったから新鮮に楽しめた。にしても日本語がうますぎる。最後、人と向き合い、大切さを知り本当の涙が出たところよかったなぁ
0投稿日: 2026.06.27
powered by ブクログ自分の夫婦関係と照らし合わせるように読んだ。夫のこと愛してるかと言われると、そんな気も、そうでない気もする。けど、いなくなったらきっと幸夫のようにどこか心に穴が開き、これまで一番身近な夫に向き合ってこなかったことを後悔するんだろうな〜と、感じた。大宮家の家族描写は、こどもが母のいない生活を営む姿と陽一のいつまでも妻を失ってうなだれる姿を想像すると、甘えていいはずの子どもたちが甘えられない苦しさを考えて胸が苦しくなった。当たり前って当たり前じゃなかったんだと、自分のこれまでの人生がいかに恵まれていたかを感じた。
2投稿日: 2026.06.20
powered by ブクログ表現の巧みさに涙しそう。何十回も読みたい本。 ◾️不確定なことや希望的観測を容易に口に出したりしないところが大友さんのいいところであり、そこが私は好きだった。乾いた砂漠のような、嘘のなさ。嘘と一緒に優しさも、ひとかけらも無かった。 「女のひとが優しいのは、嘘つきだからでしょ。」 →以前付き合ってた人と小説の大友さんが共通しており、自身の中で腑に落ちる感覚があった。とても信頼できる人ではあるが、寂しさを感じる。
2投稿日: 2026.06.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第13回本屋大賞第4位 妻を亡くした夫というのは、こんなふうに一日一日を過ごして行くのかもしれないとリアルに感じた。 幸夫は、陽一と息子が激しくぶつかりながらも再生するところを見て、初めて自分はもうその相手を失ったことを理解して絶望したのかな。 幸夫も陽一も好感のもてる人物ではなかった。 でも冷め切った仲なのに向き合って努力しなかったのは妻も同じだよね? 亡くなったのが幸夫だったとしても、妻が後悔するんだと思った。
26投稿日: 2026.05.31
powered by ブクログ津村サイドの視点が誰?ってなってわかりにくかったけど、全体的にとても好きだった。 子供達と過ごす時間がとても眩しく鮮やかに描かれていて、これはこのままで終わるわけがないという不穏な空気も纏っていて先が気になった。 ふふっとするような表現も、グサっとくる文章もあったのでまた読み返したい。
1投稿日: 2026.05.29
powered by ブクログ読むのに難しさはないけれど、どんどん切なくなっていく… でも手に取るようにわかるそれぞれの心情。 何か事が起きると、それについて、肯定したり否定したり… そうして長い一生を終える…きっと私も。
30投稿日: 2026.05.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ずっと読みたいリストに入っていてようやく読めた。かなり重い内容の話だったが、伴侶を亡くした人ってこうやって生活していくんだなと思った。途中の幸夫が愛をみつけたとか言っているシーンを見てヤバいかもなと思ったけど大丈夫だった。 身近な人こそあっけなくいなくなってしまうからたくさん話してたくさん同じ時を過ごしてたくさん思い出を作っておくべきだなと思った。
1投稿日: 2026.05.16
powered by ブクログオーディブルにて。 タイトルや重いテーマからイメージしていた内容よりもかなりユーモアの効いた書き方で面白く読んだ。好き。
3投稿日: 2026.04.26
powered by ブクログ幸夫、ちゃんちゃら可笑しいね。失ってからじゃ、どうしようもないよ。向き合おうとしなかった罰だよね。 夫婦って社会の単位として一番厄介。家族なのに、血は繋がっていない他人。最初は自分たちが一緒にいることを選んだのにね。それでも人は1人ってのは辛いんだな。拠り所を求めている。
1投稿日: 2026.04.19
powered by ブクログAmazonオーディブルの視聴。 不慮の事故で残された成人男性と子2人で送る擬似家族生活。終盤はヒリヒリして、どうなるかと思った。(やはり、「ゆれる」の監督だけある)それでも、希望を見せてくれる終わり方に唸らされた。 監督インタビューを偶然読むと、監督自らが演出したそう。贅沢すぎる。 https://branc.jp/article/2026/02/02/2371.html これはいつかは映画版も必ず観ないといけない。
3投稿日: 2026.04.18
powered by ブクログ良かった。 「彼女に手を差し出すと、当たり前のように握ってきた。」頭の中で想像してぐっときた場面。 そこからは想像以上の展開が待っていた。
2投稿日: 2026.04.03
powered by ブクログ冷め切った夫婦生活のなかで、突然訪れた妻の死。 主人公が妻と死別後に初めて他者を通じて向き合う家族愛。その心情の変化が繊細に描かれていて面白い。 人間はどうしてこうも失ってからでないと気付けない、生き物なんだろう。 どれだけ月日を重ねて、当たり前の存在になったとしても対話し続けることが夫婦関係を良好に保つ秘訣なんだ。だけど、長い夫婦生活の中で、価値観をすり合わせ続ける行為は果てしないし、対立を避けて相手と向き合わないほうがその時だけだったら楽なのも分かる。 死者とは対話ができない。過去を、自分を、正当化するために、残された主人公は一方的な言い訳をし続けるしかないのだなと思った。 すぐに忘れて感情的になってしまうこともあるけど、いまを、目の前の家族を大切にしよう。
2投稿日: 2026.04.01
powered by ブクログ妻を失ってから始まる あまりに不器用な「愛」の学び_ 読み終わった後… 深く長い溜息をつかずにはいられない… そんな心の奥底を揺さぶられる物語でした 長年連れ添った妻を 突然の事故で亡くした人気作家の幸夫 けれど、彼がその時いたのは不倫相手の部屋… 涙を流せないまま、世間に対して「夫」を 演じ続けなければならない 幸夫の滑稽さと空虚さが あまりにもリアルで 読み進めるのが苦しいほどでした… 物語が動き出すのは、同じ事故で母親を亡くした 遺族のトラック運転手・陽一とその子供たちに出会ってから… 幸夫が「妻を亡くした他人」の家庭に深く関わり 慣れない育児や家事に奮闘する姿は 皮肉にも彼がこれまでの結婚生活で 切り捨ててきた「生活」そのものでした 自分を守るための「言い訳」ばかりを 積み重ねてきた幸夫が 子供たちの純粋な眼差しや 陽一の剥き出しの悲しみに触れ 少しずつ「愛すること」の本質に 気づいていきます 西川美和さんの綴る文章は 人間のズルさや弱さを一寸の 妥協もなく描いていて… でもその先には どんなに壊れた関係であっても 人はそこから新しく歩き出せるのだという 静かな肯定感に満ちていました
1投稿日: 2026.03.28
powered by ブクログ誰かの死は、基本的に何も生み出さないものだと思っていた。 けれど、この作品では、主人公が成長していく姿がとても新鮮で印象的だった。 私はこれまで、「子どもがほしい」と強く思ったことはあまりない。 もちろん、子どもを可愛いと感じる気持ちはあるけれど、子育てをするよりも、自分の経験にお金や時間を使いたいという考えに近かった。 そんな中で、思いがけず子どもと関わることになり、本当の愛を知っていく主人公の姿に、どこか羨ましさを感じた。 子どもは大人にとって、新たな価値観や成長をもたらしてくれる、かけがえのない存在なのだと気づかされた。 文体が今まで触れてきたものと少し違って読むのにすごく時間がかかった。でも、本とあわせて映画も見て、新しい価値観を得られた気がする。嬉しい。
2投稿日: 2026.03.22
powered by ブクログ妻が事故で亡くなったのを、不倫相手の家で知るというショッキングな状況から始まりますが、話が進んでいくうちに少しずつ心の変化が伝わってきます。 共感できる部分と、全く共感できない部分が入り交じりますが、人間模様が淡いようで実ははっきり描かれていて、奥深い一冊だなと思いました。
7投稿日: 2026.03.20
powered by ブクログ映画『ゆれる』の監督、西川美和による小説。 こちらも映画化され、脚本・監督も手がけている。 多才。 この本は賛否が分かれる内容らしく、 ほとんど期待せずに読んだけれど、 すごく面白かった。 主人公は、冷め切った関係の妻が突然事故死したとき、 自分が何を感じるのかを見つめる男。 しかし彼は、 妻を失った悲しみに沈むというより、 自分のことばかり考えている、かなりのダメ男。 彼を取り巻く人たち(妻を含め)の心情や、 それぞれの思いが静かに描かれていく。 主人公・衣笠サチオの物語は、悔恨の物語でもなく、再生の物語でもない。 ただ、自己憐憫と自己愛が、延々と語られていく。 (なんせクソ夫なので。) でも、人間だもの。 当然なのかもしれない。 人の頭の中のおしゃべりは、 たいていネガティブなものだから。 彼は本人が言うように、 結局、最後まで永い言い訳を続けていくのだろう。 ◉ 他者のないところに人生は存在しない
12投稿日: 2026.03.04
powered by ブクログ失って気付くことが必ずあって、それを実際に何かを失う前に気付かせてくれるのが読書の良いところだと思いました
1投稿日: 2026.02.28
powered by ブクログ痛くて苦しい、けど光が見える気がする話だったな。面白かった。 これを映画にするのは難しそう。 オーディブルにて。
1投稿日: 2026.02.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なかなかに拗らせていたけれど。 面白かった。 節々に、このままイイ感じではいられない。言い回しがありビクビクしていた。 何をやらかしてしまうんだ…。 でも、結果的には…なんだかんだ良かった。 嫌いじゃないよ、幸夫くん。
1投稿日: 2026.02.23
powered by ブクログ突然の事故で妻を亡くした主人公の感情の起伏の幅に驚いたが、人はいつ死ぬか分からない。 突然、隣にいる人がいなくなるかもしれない。 生きている間に伝えなくちゃ。 後悔しないように。 言い訳にならないように。
2投稿日: 2026.02.23
powered by ブクログこの作品は、ずっと昔、まだ文庫本が出る前に読んだことがあった。 その時は別になんとも思わなかった。 でもねぇ、結婚して11年目、子供もいる今読むとガラリと印象が変わる。 刺さる言葉だらけ。 そりゃ4歳児とお留守番してて2時間集中して作業するなんておとぎ話もいいところ、たびたび「おいおいそりゃないよ」って思うシーンもあるけど。 愛すべき人にちゃんと向き合って、愛する努力してんのか。失って初めて気付くなんて、そんなこと言ってる場合じゃない。別れは日常に転がってるんだ。 後悔しない人生なんて無理だけど、少なくとも大切な人を愛しているって自覚して生きていたい。
2投稿日: 2026.02.18
powered by ブクログ「これはラブストーリーなのか?」 そう問わずにはいられない。本作は、独りよがりな男が喪失を通じて、ようやく「愛」と「寂しさ」を知る物語だ。 痛感したのは、「ちゃんと向き合わなければ、愛は生まれない」ということ。向き合うことを怠れば、人は誰かのために生きることすらできない。幸夫は妻を亡くしたことで、皮肉にも人生で初めて、本当の意味で彼女と向き合うことになったのだ。 オーディブルで池松壮亮さんの軽快な語り口が、彼の醜さも滑稽さもリアルに響かせてくれた。次は映画で、この「言い訳」の続きを確かめてみたい。
10投稿日: 2026.02.11
powered by ブクログ作品は良かった と ぉもう。 うん。 おもう。 でもなんかうんざりする心の話が長すぎて頭に入ってこんくなってきてそのあとの大事な話もおそ松さんになる。 よって話半分理解になってしまった。残念。
1投稿日: 2026.02.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
シニカルで偏屈な幸夫くんの喪失との向き合い方があまりにも人間らしくて、大宮家の鍋パーティーで鏑木先生が気に食わなくて爆発してしまうあたりとかもう見てられなくて。だからこそ読み手が前のめりになってしまう。喪失を経験したすべての人が、その人間らしさに共感して苦しくなって一緒に生きていくための糧を培う。 帯にもあった「愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくはない。」そして「色んな人との出会いや共生は、喪失を癒し、用事を増やし、新たな希望や、再生への力を与えてくれる。喪失の克服はしかし、多忙や、笑いのうちには決して完遂されない。」のフレーズはこの小説の真髄だなあとおもう。 「妻(きみ)へ」の章を、わたしが失った弟の誕生日に読めたことはなんらかの縁だと思って、自分へのメッセージとして受け取りたいと思う。 本当に読んで良かったな。 幸せな夫、と書くゆきおくんの名前も、ある意味皮肉である意味真実で、この作品によく合っている。 以下各所からー 夏子にとっては「ファーの感触が好きなコート」が幸夫くん 視点では「赤いダウンジャケット」なのは、2人のすれ違いを表現しているのかな。 軽薄なようで鋭くて賢い愛人が語る、「いちばん良くないことが、いちばん良くないタイミングで起るような最悪の不幸」の描写、皮肉で苦しかったな。 警察の人の言葉 「深く愛するものを失うことと、もう確かな愛を感じなくなったものを失うのとでは、悲しみの度合いは比較にならないが、後者の嵌る失意の沼の深さもまた計り知れない。」 夏子とゆきを亡くしてからの、幸夫くんの日記、そして陽一の長距離運転の狭間の時間、どちらも対極的なようでそれぞれの苦しみ方が現実味強すぎて涙が止まらない。 陽一の「子供がいるから頑張れます!」じゃなくて、「子供がいるから生きるのが怖い」なの本当に苦しいな。でも私は幸夫くんの、当事者意識を持てず、同じお墓に入っていったら冷めた目で見られそうだって感じてしまうような「罪悪感」の辛さをなんとなく理解できる。
2投稿日: 2026.02.08
powered by ブクログ最初は、なんて淡白な人なんだろうと思っていました。でも誰かの死は、やっぱり何かしらの影響を及ぼしていくのだなと思います。途中から一気に読みました。おもしろかったです。
1投稿日: 2026.02.07
powered by ブクログ妻を事故で亡くしたた男性が、いろいろな思いを抱えながら生きて前に進んでいく、 途中ちょっと辛くて悲しく、でも、先が気になって一気に読んでしまった。 夫婦であっても、所詮他人、言葉に出さないと伝わらないものなんだなぁ
1投稿日: 2026.02.06
powered by ブクログ映画は随分昔に観て、心に残っている。珍しくわりと全編通して憶えている。事故死した妻の火葬を旅先で一人で済ませてしまった夫である主人公を、妻の部下が激しく責めるシーンを思い出す。映画を観た時点ではそれほど共感できなかったのだけど、せめて遺体でもいいから最後にお別れがしたい、という願い、今なら心から解る。冷たい身体に触れないと、理解なんてできっこないだろ。自分が何を失ったのか、本当に失ったのか、理解なんてできっこないだろ。
1投稿日: 2026.02.04
powered by ブクログ主人公の振る舞いや思いが今ひとつ好きになれず読み進めましたが、最後の「妻へ」で持っていかれました。この部分があったから、星5つにしました。 …誰にとっても必要だ。生きて行くために、想うことのできる存在が。 うん、そう思います。
1投稿日: 2026.01.31
powered by ブクログみんな大変だけど、福永さんは?と思ってしまった。 誰も悪くないんであろう。幸夫くんも。 幸夫くんは、福永さんの気持ちを考えたであろうか。 自分の今の立場を踏まえての感想だった。 次に読むときはほかの感想であるように。
1投稿日: 2026.01.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公の幸夫があまりにもダメな夫で、男で、 なっちゃん(妻)が可哀想でこんな人には絶対なりたくないと思ったのが、最初に読み始めたときの感想です。 しかし、そんな幸夫が陽一と出会い、子供たちと出会っていく中で、自身の葛藤のなか、変わっていく様子に心打たれなんども涙しました。 愛する人は愛したいときに愛さないと後悔する、だったら精一杯生きているうちに愛しきりたい。 はじめて西川さんの作品を読みましたが、 あまりにも人間臭くてフィクションなのにフィクションじゃないような、私自身が、 自分で気づきたくないような腹黒さまで 気づいてしまうような 読んでいて恐ろしくもなりました。 そのリアルさも合間って、 幸生の「再生」が生きることへの希望に感じ 涙が出たのかもしれません。 なんと言っても、幸夫のことを愛していた なっちゃんが幸せな人生だったと思って欲しいと そう思いました。 そして、亡くなってしまった夏子のことを 幸夫には愛して欲しいと思いました。
1投稿日: 2026.01.18
powered by ブクログ2026.01.17 朝活からのらねーじゅ 冷め切った夫婦と2人の子供がいる幸せ家庭 女子2人旅でまさかのバス事故 お互い妻を亡くしてしまう その後どうなる 幸夫と大宮一家 人は変われるんだと 子どもの力はすごいんだと そして死んでからは遅い なにをするにも生きてなきゃ 自分も相手も生きてなきゃ 何も意味なし。 生きてるうちに、できることやろ。
1投稿日: 2026.01.17
powered by ブクログこの本は買おう。そして何度も読み返そう。余白が多い作品だから読む度に新しい発見がありそう。書かれている文章とあえて書かれなかったであろう言葉のチョイスが本当に巧み。心の機敏が丁寧に描かれていて何度も心が揺さぶられ、幾度か手を止めていろいろ考えた。 大人になったから、親になったからって立派になれている訳ではない。 愛する人には愛していると伝え続けないと後悔することは百も承知でも、できない。 人を平気で傷つけるくせに、自分が傷つけられるのは我慢ならない。 そういう誰もが思い当たるような人間のままならないダメな部分をしょうがないなぁと苦笑いしながら許してもらえたような気持ちになれる素敵な小説でした。 書きとめておきたいことが溢れてくる本でした。
1投稿日: 2026.01.04
powered by ブクログ後半は引き込まれる、愛情深い内容だった。 他者の家族からこれだけの感情を読み取れるのは、主人公の感受性の豊かさがよく伺える。 妻の死を受け入れるまでの過程、確かにこれは、永い言い訳なのかもしれない
2投稿日: 2025.12.28
powered by ブクログ読んで、主人公・衣笠幸夫の姿に、父を亡くして以降の自分自身を重ねてしまった。 喪失は劇的な出来事として訪れるのに、その後の人生は驚くほど平然と、何事もなかったかのように続いていく。悲しみはあるのに、泣き続けるわけでもなく、かといって前向きになれるわけでもない。その宙づりの状態こそが、この作品の核心なのだと思う。 幸夫は、他者の痛みを理解できない冷淡な人間として描かれがちだが、それは「わからなさ」の問題なのだと感じた。人の死がもたらす空白や、その後に残される感情の処理の仕方を、彼は知らないし、学んでもいない。ただ、取り返しがつかないという事実だけが遅れて重くのしかかってくる。その鈍さや遅さは、身近な死を経験した者なら、決して他人事ではないはずだ。 父を失ってから、人生は意味深い物語になるどころか、むしろやるせない出来事の連なりになった。なぜこんな形で終わったのか、なぜ自分はもっと何かできなかったのか、答えの出ない問いばかりが残る。『永い言い訳』は、その「言い訳のしようもない現実」を、美談にも救済にもせずに差し出してくる。人生は納得できないことばかりで、誠実に生きようとすればするほど、やるせなさは増えていく。それでも生きていくしかない──その不格好さを、静かに肯定する小説だった。
2投稿日: 2025.12.14
powered by ブクログ9年前に本木雅弘主演の映画を観たがワガママな小説家が自己嫌悪に陥りながら足掻いている印象しか残っておらず期待して遠くの映画館まで観に行ったのでガッカリしてしまったのを覚えている。原作を読み西川美和さんはすごいと感じました。物事を表現するのにあまり形容詞を重ねると薄っぺらくなってしまうのですが西川美和さんは矢継ぎ早に言葉を紡ぐのに表現に深みが増していき引き込まれてしまう。今年読んだ本で間違いなく一番の作品です。西川美和さんの他の作品も読みたいと思います。
1投稿日: 2025.11.15
powered by ブクログ2016年本屋大賞第4位作品。 不慮の事故により妻と母を喪った二組の家族が、ひょんなことから交流して再生していく話し 最初は少しつまらない感じがしましたが、二組の家族が交流するところから俄然惹き込まれて、最後は優しく読み終えることができました❗️ 愛する人を喪った悲しみは簡単に癒えることはありませんが、瘡蓋のように時間を掛けて日常に溶け込んでいくのだと感じました❗️ 心にジンワリと染み込むオススメのラブストーリーです❗️
17投稿日: 2025.11.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画で気になっていた作品だったが,なんとなく本木さんが嫌いになりそうな役柄だったので,見るのに躊躇していた。(好きなので嫌いになりたくなかったから)なので小説で読んでみようと思ったのだけれど,配役を知っていたので脳内で役者さんに当てはめて読んでしまった結果,最初,失敗したと思った。本当にこんなに好きになれない主人公はなかなかいないくらい性格の悪い主人公。 ただ子どもたちの交流を通して,愛を少しづつ知っていくところに救われた。 ー愛するべき日々に愛することを怠ったことの,代償は小さくはない。 この一文は,自分も心に留めておきたい。
1投稿日: 2025.11.05
powered by ブクログ四十代、人気作家の妻が、高校からの友人とスキー旅行へ行った際、バスが崖から落ちて、友人ともども帰らぬ人となる。友人の夫と初めて会ったのは、被害者の会。八歳ほど若く、まだ三十代のその夫は、まっすぐな激情型で、妻の死を大いに悲しみ、憤っているが、作家のほうは、もうずいぶん前から妻との仲がうまくいっていなかったこともあり、また、元来のひねくれた性格ゆえ、悲しめない。事故の時、若い編集者を家に連れ込んで性交していた負い目もある。作家のほうに子供はなかったが、友人夫婦のほうには小6と4歳の子供があり、作家は、母親を失い、生活の立ち行かなくなった家族を見て、トラック運転手という不規則な仕事をしている父親に代わり、塾のある日だけ、子供たちの面倒を見ようと申し出る。 これもずっと読みたいと思ってて、ついに読んだ。映画は見ていない。なぜか、妻が不倫相手と一緒に事故に遭う話と勘違いしてた。不倫してたのは夫だったが、それはこの話の核ではない。まったく心が通っていないのに、夫婦という形だけ維持してきた夫が、不慮の事故で妻を亡くしたときに、自分の妻がどういう人間だったかわからず狼狽える話だった。自分でも、皮肉屋で、人と同じに感動したりできないと言っているが、これがまったく嫌なクズ夫で、事故後も、普通に不倫相手を抱いたり、気遣ってくれる編集者に暴言を吐いたり、近づいてくるファンを疎ましく思ったり、事故の特集番組をくそくだらないと思いながら作家としての体面を保ったり、する。妻の死を悲しむ様子はない。ただ、ことあるごとに、不在を感じている。 不器用ながらも子供の面倒を見ることで、自分の存在意義を見出す過程はかわいかった。でも、せっかく築いた関係も、むらむらと湧いた僻み根性で、ぶち壊しにしてしまう。その後、トラック運転手が事件を起こし、その後始末をすることで関係は修復する。そうしてようやく、作家は妻の死を実感する。確かに愛し合った日々はあったのに、いつしか空気になり、存在すら疎ましくなっていた日々を悔い、涙する。 映画の人だからかな、登場人物の視点がわりと自由に行き来し、主人公にしても、幸夫、と三人称で書いたり、ぼく、と一人称で書いたりしてあったが、読みにくいことは全然なくて、面白かった。いろんなところに目が行き届いている感じがした。人間は失敗するなあ。それでも生きていかないといけないんだなあ。以下、いいなと思った表現の書き抜き。 「こんがりと日焼けした高い頬骨に、咀嚼力の強そうな顎は、昭和の時代の面立ちを彷彿とさせ、光沢のあるハイネックのアンダーシャツに、見るからに着慣れないツイードのジャケットというその出で立ちからしてホワイトカラーの種族には見えなかった。」 「ああ、月並みだが、子供の瞳というのはほんとうに澄んでいるものなのだ。 幸夫は針のように細い矢で、胸の悪いところを射られたような気がした。」 「留守番を命じられた子犬のような表情になった陽一を見て、幸夫はこころひそかに満足した。腹の皮の内側を、羽根でくすぐられるような愉楽があった。」 「陽一にも、この女性にも共通する年甲斐もない純真無垢のようなものにも、ほとほと嫌気が差す。ただ悪意が無いことをかさにきて、無遠慮に他人の領域や後ろ暗いところに踏み込んできては、心を荒らす。」
2投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ全部が人間臭い 最後の 生きてる時間を舐めてた って表現がブッ刺さりました 夏子の気持ちわかりみが深い どこまでがフィクションなのか線を探す感じ 昔の恋人にちょっとすがる感じ
2投稿日: 2025.09.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
理屈っぽく愛を知らない幸夫と、直情的で愛に生きる陽一の組み合わせがおもしろかった。 母親を失った子どもたちが幸夫に心を開いていく過程や幸夫が愛の形に気づいていくのは微笑ましかった。 ただ、幸夫があまりにも自分勝手で子供っぽくて、そのせいで感情移入できないところが多すぎた。
1投稿日: 2025.09.11
powered by ブクログ2024/6/18 西川美和監督「永い言い訳」が観たいと前から思ってたけど中々機会がなく先に本を読んだ。何か、すごい、好きな話だった。人間がよく描けているなぁって。良かった。脳内キャストは誰もヒットしなかったので恐る恐るググってみたけど…う〜ん、、どうだろう、でも観るの楽しみ。
1投稿日: 2025.09.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
愛するべき時に愛することを怠った代償。 気づくの遅すぎ!と思いながら、 少しづつ幸夫の気持ちがほぐれていくのを 見てた。 真平とあーちゃんとの交流は、不器用ながらも 微笑ましくて、幸夫のダメさもいつのまにか、 憎めなくなった。 生きていくためには思うことができる存在が 必要と気付いた幸夫が、自分自身の納得できる 言い訳を見つけられて、良かったと思う。 この先は、永い言い訳をしながら、自分と 向き合っていくのかな? 映画も見てみたい。
5投稿日: 2025.09.01
powered by ブクログ実写がもっくんと深津絵里だと分かったうえで読んだせいか、あまり感情移入はできなかった。 それでも、この作家の作品はもう一冊くらい読んでみたいかな。人の性の奥深い部分に気づかせてくれるかもしれない、と感じたから。
5投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
映画キッカケでこの作品を知って気になってたのだけど、映画見る前に読んでみた。 真平とアーちゃんと打ち解けていく過程、4人での何気ない幸せな日常がとても好き。子守初日の主人公とアーちゃんのやりとりが面白かった。 最後の夫たちから妻への手紙もグッときた。 身近な人を大切にしたいと改めて思う。いつ何が起こるかわからない。生きてるうちに、今、大切にしないと。
0投稿日: 2025.07.10
powered by ブクログパートナーの死がもたらすものは何か。 残された家族が幸せだったパターン。子供がおらず夫だけ残されたパターン。 この2つの家庭が交流し合う中で、それぞれの葛藤などを描いた作品。 子供の柔軟性。妻を愛していた夫の辛さ。妻を愛していないと思っていた夫の心の底にあるものが揺らいでいくさま。 素晴らしかったです。 他の作品も読もうと思います。
0投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ☆3.5 読みやすかった よつばと!とかばらかもんみたいなお兄さん?とちっちゃい子のほのぼのライフ好き (この話はただのほのぼのでは無いけど)
21投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログ妻を突然亡くしてからの夫の再生記みたいな感じかと思ってたけど、もっと奥深い話だった。冷めきった夫婦が相方を亡くし、同じ境遇の家族と自身の対比で落ち込みながらもその子供達と触れ合いながらようやく妻の死と対峙して自分が知らなかった妻の一面を知って後悔を抱えながらもがきながら生きていくみたいなことなのかな。どの家族もそれなりの問題を抱えていて見る角度や人によって良くも悪くも違ってみえるんだと思った。
2投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログこの幸夫の今風というかなんか人間的には欠陥があるとか言われそうでも能力があって能力があるからこそ欠陥を指摘されるような人がでも顔もいいわけで妬みもあったりして、そういった諸々が実に今っぽいというか。皆がそれらしく常識人として振る舞っている姿もそれなりに異常っぽくもあり、普通なようでもあり。でもやっぱ言いたいことを心に留めたり酷いこと言ったり。そんなグチャグチャが幸夫のおかしさに隠されてユーモアになってまぁ語り口も楽しい。 なんか救われるような救われないようなラストもたまらん。 というわけで不思議な面白さだったわけですよ。
1投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ章ごとに違う人の視点で描かれていて、主人公の背景と変わって行く心理描写がわかりやすい。 ブクログの皆さんの感想を読むと、幸夫は自己愛強めの嫌な奴、好きになれないって感想も多かったけれど私はなんか嫌いになれない。人間だれでも人には言えないような気持ちに言い訳しながら生きているとこあるんじゃないかな。陽一のように純粋でストレートな人も幸夫のような人もどちらもとても人間らしい。どちらにしても人間は他者がいなければ生きられないんだよね。
8投稿日: 2025.02.07
powered by ブクログ2025年3冊目。 後半にかけてどんどん面白くなっていく。最後はなぜか涙が出てきた。近い人を失ったことがある人には刺さるのかもしれない。
1投稿日: 2025.02.06
powered by ブクログ亡き妻に、家族のように過ごせた友に 子どもに そして自分に、、 言いわけは果てしない きぬがささちおの再生を祈る
1投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログ面白い! 個人的には「ゆれる」よりヒットしました。 いや、それは「ゆれる」は映画を先に見て、オダギリさんの演技が許せないという個人的な感情が邪魔してるだけかもしれませんが。 「永い言い訳」の映画は見てません。これからも見ないことにします。 身近な人が死んで、本当に泣けるようになるには、実は時間がかかる、葬儀の時なんか全然泣けない、その感覚に共感。 僕は15で父が死んで、ホントに泣けたのは19の時だった(たぶん)。 自分のむしゃくしゃを、無罪の子供にぶつけてしまった時の、罪悪感と死にたいような気持ちにも共感。 あの思いを二度としたくなさすぎて、今は子供が思い通りにならなくても、怒らなくなってしまった(それで良いかは分からんけど)。 文学的にどうこうとか思うより、シンプルに引き込まれてどんどん読んで、推理でもサスペンスでもミステリーでもないのに、あっという間に読み終わった、そういう作品。 けど、どうなんだろう。奥さんを亡くした男性の話だから、男性の自分にハマったのか。 身近な女性の感想を聞いてみたい作品。
7投稿日: 2024.11.02
powered by ブクログ「いつか君に出会って欲しい本」にて紹介されており手に取る。 出だしで、いきなり永い言い訳が説明され、結構驚かされる展開、終わるので短編集かと思った、が話は続く。なかなか見ない構成だな。 バスの事故で妻を亡くした小説家の主人公、同じバスの事故で妻を亡くしたトラック運転手の家族にふれ、死や生きることを考える。 主人公駄目人間加減とトラック運転手家族の対比も面白い構造を作っている。 多くの本、小説でも問われているが「大切な人が急に死んでも後悔しない生き方をしているか」と言う問題を改めて考えてみる。大切人が病気で余命何日となっても、特に後悔や行動を変える事もないかと思うと、出来ている気はする。家族仲は良いと今は思う。 ふと、出だしに説明されていた、永い言い訳の行を再度読んでみる。ん?いるかこの文。 booklogをいじっていて気づく、あ、これ再読だな。良いと評価した本なのに、全然覚えていない自分に驚く。でもまあ、面白い小説を新鮮な気持ちで2度も読めたと思うことにする。
1投稿日: 2024.10.31
powered by ブクログ妻をバス事故で亡くした作家・津村啓こと衣笠幸夫。妻の親友も同じ事故で亡くなり、その夫と子供2人が残された。残された4人で家族が再生されようとするが、そう簡単にはいかない。衣笠幸夫がダメ男すぎて、自分には許容不可能。感動ストーリーがかなりマイナスされました。
30投稿日: 2024.09.28
powered by ブクログ主人公がクズ過ぎる上に幼稚過ぎるけどそれとは裏腹に巧みな言葉で物語が紡がれていて最後まで一気に読んでしまいました。自分自身や、身近な人に必ず訪れる死について考える時間になりました。
1投稿日: 2024.09.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
衣笠幸夫(津村啓) 二浪して大学に入学する。就職活動の帰りに美容室に入り、田中夏子と再開するし、のちに結婚する。四年勤めた出版社を辞めた。小説家。 衣笠夏子 幸夫と大学で同じ語学クラスで顔見知りになったが、まもなく大学を辞めた。美容学校へ通い、美容師の資格をとった。旧姓田中。旅行のバスの事故により死亡。 栗田琴江 大友辰彦 スタイリスト。 ゆき 高校を卒業して以来、毎年二人旅をしている。再婚後、出産育児で中断していたが、下の子の灯が、二歳半になるのを待って再開した。旧姓橘。旅行のバスの事故により死亡。 大宮洋一 ゆきの夫。 灯 ゆきの娘。 真平 ゆきの上の子。 アリムラタイチ 小学校の時の友達。 岸本 作家・津村啓のタレント業務のマネジメントをしている。 福永千尋 R社の編集者。 加藤 J社。 伊藤 文芸担当。 Tさん 作家。 安藤奈緒美 幸夫と大学の同級生。夏子とは大学に入って最初の友達だった。 桑名弘一郎 R社の副編集長。 大迫 R社の編集長。 松本 真平と塾で同じクラス。 梅垣 松本と同じ学校。 タカシ フランス料理屋の店員。 土井 制作会社バンブークリエイトのプロデューサー。 田原 ディレクター。 地主暁子 鏑木優子 サイエンスショーの女性。 田野原泰子 風俗店従業員。 小城聡 山梨県警鳴沢署司法警察員警部補。 喜多嶋恒彦 弁護士。
2投稿日: 2024.09.21
powered by ブクログこれで好転する、と思ったらこじれて また復活してこんどこそ と思ったらまた躓いて そんなことを繰り返しながら「家族のようなもの」になってゆく。失った本当の家族とは「家族」になりきれなかったのにさ。 再生と破壊を繰り返してゆくうちに、後ろめたさを感じながら、言い訳を見つけてゆく。ああしてあげればよかった、こうすればよかったのか。 その言い訳は、生きながら探して見つけてゆくから「永い」。
2投稿日: 2024.09.01
powered by ブクログ愛の冷めた夫婦と、幸せに見える子供2人の4人家族。両方で妻(母)を失って、夫である幸夫と陽一がそれぞれ妻のいない人生を歩んでいく話。 ラブストーリーとも、家族の物語とも、成長の物語とも違う気がする。 妻を失った直後の感情、だんだんと生活の変化に慣れること、自分や他人を責めること、向き合うことから避けること、子供に自分の存在意義を求めること、自暴自棄に生きる意味が見出せないこと、さまざまな感情が渦巻いて、簡単に前に進めるものでもない。前がどこかもわからない。 永い言い訳、と言うタイトルは、そんな中で人は永久的に自分自身を納得させようと言い訳し続けると言うことか。 でも死と向き合うこと、妻と向き合うこと、現実と向き合うことを少しずつしながら、時には言い訳もしながら、生きていくんだろうと最後には希望も持てる本。 「泣ける本」とオーダーして選書してもらった本だけど、すこーしだけ泣いた。感情昂って泣くよりも、ジーンとくる本だった。
1投稿日: 2024.08.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
もしこれが実話だったら、いくら永い言い訳をされても私が亡くなった妻だったら幸夫を許せない…笑 こういう妙に薄情なダメ男は、実在していそう。 亡くなった妻の友人家族と深く関わって喜怒哀楽を共にする様子は憎めなくてハートフルな気持ちになった
1投稿日: 2024.07.21
powered by ブクログ同じ事故で妻を亡くした男と母を亡くした子供たち__まるで家族のように過ごす日々が彼らを前に進めていく。ハートフルかと思いきやそんなことはない...綺麗に描きすぎない人間味溢れる話でとても良かった。読み終えてタイトルの"永い"っていいなとしみじみ思いました。
2投稿日: 2024.06.10
powered by ブクログあらすじをみてハートフルな感じになるのかと思ったらそういうわけでもなかった。子供たちとふれあって元気を取り戻していく、でもいい話だと思ってしまうけどそれだけの話じゃなかったのがおもしろかった
1投稿日: 2024.05.15
powered by ブクログ主人公の言動、心情に終始寄り添い、振り回され、無事着陸(読了)。 主人公の非道い部分に共感したかと思えば、 周りとの出会い・会話で人格者のように改まっていき、「おい、非道仲間の私を置いていくな」と感じるも、徐々にこういう面も私にあるなと納得し、 かと思えば、衝動的にそれらをぶち壊し。 人の成長を感じて(信じて)読み進めていましたが、人の表と裏を行き来した感覚に落ち着きました。 主人公のまるで子供な純真無垢さを、インテリジェンスで塗り固めた不恰好な大人。 愛してもいなかった妻の死、愛した母を亡くした家族。 各々の面で自身と重ね、現状の幸せを噛み締めました。
7投稿日: 2024.04.30
powered by ブクログ面白かった。 最初は人間味のない、ドロドロした話かなと思いましたが、徐々に融解していきました。 多人数の視点で書かれており、個々の心情がよく理解できたので、良かったです。
1投稿日: 2024.04.29
powered by ブクログ事故をきっかけに仲良くなった子供を通じて、愛について学んでいく物語。 人は人を通じて学んでいく。 主人公の変化していく気持ちが悲しくて愛おしい。
1投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自分にしては珍しく、本のタイトルをよく思い出す小説だった。そしてそれは、この物語全てを締めくくる言葉だ、と考えることが容易だったからだろう。 この話は幸夫の永い言い訳そのものだ。だから、結局これら全てが言い訳になる、という結末が見えていた。つまり、読みながらこの感情はいつか言い切ることができるようになる、とわかることができた。 この物語で私の心は何に揺さぶられたのだろう。言い訳であった行動や心情に共感しなかったと思う。ただ、悲しい出来事が起こるたびに可哀想にと同情してた。そういえば、もし自分の相手が死んだとしたら、も考えなかったな。それもまた彼の心情に共感しなかったからだろう。 ただ、この物語は言葉の積み重なり複雑に絡む文章が難解で、しかし結末は見えているのだからそこに足を取られたくない気持ちがして、なのか、先へと先へと読んでしまった。もっとでんっと、ゆったり読んでみたいものだった。 まあ、だが面白かった。他の作品も読もうと思う。 そういえば、読み終えてから始めのページをパラパラと見返してみると、初めはここでいう「言い訳」を定義するような話から、そういえば幸夫は美形で名前にコンプレックスがあったことを思い出した。そしてこのような外見的なことは読み進めていくうちに薄くなり、幸夫の内面的なことばかり描かれていたことに気づいた。
2投稿日: 2024.03.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何の気無しに手に取った一冊にしてはとてもパンチ力のある一冊だった。 小説の魅力の一つに文章から、この先自分では体験しないであろう人生を追体験できるというのがあるように私は思うが、この本は登場人物の心境が事細かに描かれておりリアリティに舌を巻いた。 衣笠幸夫のように非常になれたり、大宮陽一のように家族の悲しみにやるせ無くなり少し荒れたり、大宮真平のように自分の境遇に対する不平不満に押しつぶされそうになったり…。 読者自身は妻、家族をバス事故で亡くした訳でもないけどその心情がヒシヒシ伝わってくるような、鬼気迫る一作でした。 本当にながいながい言い訳でした。
8投稿日: 2024.03.04
powered by ブクログ愛妻家とそうでない主人公の妻が不慮の事故で亡くなってしまう物語。 ひとを愛することとは…ということを投げかけるストーリー。 『長い』でなく『永い』言い訳の意味がわかったような気がします。
33投稿日: 2024.02.25
powered by ブクログ“時間には限りがあるということ、人は後悔する生き物だということを、頭の芯から理解しているはずなのに、最も身近な人に誠意を欠いてしまうのは、どういうわけなのだろう”
2投稿日: 2024.02.17
powered by ブクログ前に映画を見たので、なんとなくはわかっていたけれど、原作を読みたくなって。 妻が事故で突然亡くなったあとの夫の毎日。 感情が乏しいというか、冷たい印象の主人公が、大宮家と関わるうちにだんだん人間になっていくような感じがした。 映画のキャスティングがぴったりな内容だった。
8投稿日: 2024.01.29
powered by ブクログ三連休は光の如し……。 ってな事で、西川美和の『永い言い訳』 やっぱり西川美和さんはええっ! 同郷の広島じゃけぇと言う訳でもなく、ホント内容が心揺さぶると言うか、鷲掴みされる思いになるなぁ。 津村啓こと衣笠幸夫(きぬがささちお)…………。 内容書こうと思ったけど止めた(笑) 読んで貰いたい本じゃね。 夫婦愛と家族愛、夫婦憎と家族憎、他人愛と他人憎。 突然の分かれの悲しみは長い時間で薄れるかもじゃけど、想いは永い時間で薄れない。 映画も観たいっ! 2019年8冊目
1投稿日: 2024.01.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトルの永いいいわけは奥さんに対する言い訳で、この本自体が主人公の書いた追悼の小説。 奥さんの事故で、これまでの主人公の至らないところや足りないところが成長していく物語。 小説家らしい難しい言い回しもあったけど読みやすかった。
1投稿日: 2023.12.10
powered by ブクログ主人公の男性は妻の死を受けとめるまでここまで時間を要したんだなという印象が強く残った。 身近な人の死を受けとめ受け入れて生きていくということはとても辛く自分の心を消費することであって並大抵のことではない。これでもういいなとかここまできたからなどということではないので本当に人それぞれである。 命がなくなるということは物理的にも人の気持ちにも迷惑がかかる。 本当にその通りだなと思いました。 主人公幸夫は好ましいような性格ではないけれども読めば読むほど人間の陰の部分、負の部分が人間味溢れていて逆に共感できる部分であった。 永い言い訳 身近な存在ほど失ってみないと後悔も感謝も実感できない。 言い訳し続けないように生きていきたい。
11投稿日: 2023.11.09
powered by ブクログ西川美和さんの作品は今回初読み。 人気作家の津村啓(本名:衣笠幸夫)は、ある日突然妻を不慮のバス事故で亡くす。長年連れ去った夫婦だが、2人に子供はおらず夫婦関係も冷め切っており、妻が亡くなったその日も幸夫は愛人と密会中だった。 事故は妻が親友と旅行中に起きており妻の親友も亡くなってしまう。被害者の会で、妻の親友の夫大宮陽一と幸夫は出会うが、愛妻家で2人の子持ちで直情型の陽一と全く正反対の幸夫。ふとしたきっかけで、陽一の子供たちの世話をかって出ることになった幸夫だが・・・ 最後は心温まる何かが得られるような期待があって読み進めたが、再生だとか、救いだとかそういう互いの物語ではなかった。 愛した人を亡くすということ、愛してくれた人を亡くすということ、遺された者の生き方、飾りごと抜きで真正面から向かい合わずにはいられない作品だった。読み手の思考を誘導せず、分かりやすい応えを導くのではなく、ただその心情を剥き出しに表現し訴えかけてくるので、心して読まないと迷子になりそうな危うさすら感じた。 幸夫と陽一の気質が全く違うのに、場面によっては其々に共感してしまった。 これが遺された者の変化なのかもしれないし、「長い」言い訳でなく「永い」言い訳ならば、きっと遺された者が生きている間は、その死に対する受け入れ方は変化し続けるんだろう。そして、いずれそれが亡くなった者への供養に繋がっていくんだろうと思う。 それにしても、幸夫くん。 なんとも不器用でシニカルだなぁ。 作家になる為に、犠牲にして手に入れたものの価値って如何程だったんだろう・・・ 愛してくれたなっちゃんが生きている間に、もっと気付けた筈だし変わって欲しかったなぁと切なくなった。きっと、なっちゃんも沢山言い残したこと、話したかったことあっただろうなぁ。 たとえいつ亡くなったとしても、どんな終わり方を迎えても、自分なりに納得出来るような生き方をしていきたいと思った。
21投稿日: 2023.10.23
powered by ブクログ妻を亡くした男と、母を亡くした子供たち。 それにまつわる人々の多視点による長篇。 人には様々な顔や思いや過去があり、それは本人以外にはある一面のほかは知る由もないし、また他者からは自分が自分の思いもよらない人に映っているものなのかもしれない。 人物の描写や様々なシチュエーションはどれも或いは特殊なのにリアリティがある。 悲しくて苦しくて切ないけれどシニカルで何だかおかしい。 全ての視点は繋がりそうで繋がることは無い。 でもそういうものだし、それでいいし、自分で落としどころを見つけながらそれでも生きていくのだな、と思えました。 そしてわたしは幸夫くんが何故か好きだし幸せな夫であって欲しいなと思いました。
17投稿日: 2023.10.13
powered by ブクログ酷い男だなーと思いながらも、共感するところもあり… でも、人生って、もっと楽しいもののはず。と信じたい。、
1投稿日: 2023.09.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
見えない世界を見ようとしてるうちに、見えてるはずの世界を見失ってしまうの。世界の進化なんかより、見えてるものをちゃんと見るほうが、ほんとはむつかしいんだよ。 愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくはない。別の人を代わりにまた愛せばいいというわけでもない。色んな人との出会いや共生は、喪失を癒し、用事を増やし、新たな希望や、再生への力を与えてくれる。喪失の克服はしかし、多忙さや、笑いのうちには決して完遂されない。 あのひとが居るから、くじけるわけにはいかんのだ、と思える「あのひと」が、誰にとっても必要だ。生きて行くために、想うことの出来る存在が。つくづく思うよ。他者の無いところに人生なんて存在しないんだって。人生は、他者だ。ぼくにとって、死んだ君が今の今になって、「あのひと」になりつつあるような気もするよ。
1投稿日: 2023.08.19
powered by ブクログみっともないところも客観的に押さえられているから、「こいつは、アカン。」って思いながらも、復活ポイントでちゃんと感動できる。
3投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログどんな家族のかたちも否定も肯定もしない。 相手がこどもでも、大人と変わらない言葉で接してくれる大人の存在は大きいと思う。 『見えない世界を見ようとしてるうちに、見えてるはずの世界を見失ってしまう。世界の進化なんかより、見えてるものをちゃんと見るほうが、ほんとはむつかしい』 『人間のこころだから、強いけど弱いんだよ。ぽきっと折れるときもあるんだ。大人になっても、親になっても。君らのこと、抱きしめても足らないくらい大事でも。』 『悲しいことは起きるけど、そのとき世界のどこかでは、また嬉しいことも起きている』 これを信じて日々を大切に過ごしたい。
2投稿日: 2023.08.01
powered by ブクログ病棟の談話室に残された1冊 しばらく読み進めてから気がついた 「これ、テレビで映画観たわ。途中で観るのやめたけど」 映画は暗い暗い映画だったっけ 色んな人の視点で語られて、物語が進められていく どこかでこんなのあったなぁって考えてたら、あとがきに答えが載っていた 芥川の「藪の中」だ あれほどは話は食い違わないけれど… チャプターマークの形が色々で、こりゃなんだろうと、これまた謎解き こちらは読み終わっても答えがわからず 指揮棒の動きかなぁ…いや違うよなぁ…誰か気づいてないかなぁ… 他の人の感想読むと幸夫のことを貶している人が多いけれど、人ってこんなもんじゃないの?って思う 幸夫、「幸せな夫」 これって、意図しての名付けなのかな
1投稿日: 2023.05.19
powered by ブクログ大好きな映画監督でもある西川美和さんの、同名映画の原作でもある本 この主人公の姿を僕は嗤う事ができない 自己愛が強く、かつそれに自覚的であるが故に、結果的に虚しさのみが独り歩きをしていくような その様子は確かにエンタメとして面白おかしくはあるのだけど ずっと心の奥底をくすぐられているような居心地の悪さを感じさせられる 劇的な再生・立ち直りの物語ではない、細やかだが大きな折り合いのつけ方をしたようなラストが好み 「永い」言い訳を、それでいいのだ、と解釈してくれる柴田元幸さんの解説に救われる
1投稿日: 2023.05.11
powered by ブクログ人生とは他者だ。 他者の認識、共感、感応、時に搏闘。そう云ったものの中に見出される意義ある現象だ。
1投稿日: 2023.05.05
powered by ブクログ先に映画を観てしまったので、読んでいてもその俳優さんを当てはめてしまいましたが、お話はやはり小説で読んでも良かったです。作家の津村が作家としてではなく、衣笠として家族と関わり、自分と妻の関係性を省みたり、今までに感じたことのない感情を持ったり、人や子供との関係で変化していく過程が良い。西川美和さんの人間の描き方がすごく好きです。
0投稿日: 2023.04.16
powered by ブクログ本当にめちゃくちゃながかった。 でも人間の弱いところや狡いところ、それをやっと認めるところが描かれていて良かった。
0投稿日: 2023.04.09
powered by ブクログ言い訳と小さな嘘は、自分の気持ちを隠す盾みたいなものかなと思っている。 突然の観光バス事故で、妻を失った作家。彼は、自己愛が強く自尊心が高く自己中心的な男。妻との関係も事故が起きる随分前から壊れ気味だった。 突然の事故で何を失ったかも気付いていない。 この作家は、涙を見せず感情に流されず冷静冷淡に描かれるが、そこから徐々に感情が動いていくところが絶妙なんです。 同じ事故で一緒に旅行に行っていた妻の友人も亡くなっていた。作家は、彼女の残された子供達の世話を買って出る。子供達と過ごすことで、今まで手に入れた事がない充実感に満たされていく。 そこでのP263の一行。-愛を得たのだそうである。-なんて厳しい一行。この作家の行く末に寒々として数日小説を放棄した。 案の定、彼と子供達の蜜月は、彼の子供じみた言い訳で終焉を迎える。 そして、もうひとりの主人公、子供達の父親は、作家とは対照的な男。感情的で情が深いが、相手の見えないところは慮れない。この父親が起こした事件の処理に尽力した作家は、これをきっかけに、新たな子供達との関係を築き始める。永い言い訳に身を任せていた作家はようやく死んだ妻と向き合いはじめる。 感情の表現を修飾語によらず、言い訳の裏に秘そませ中年男の悲哀を読ませていただきました。
65投稿日: 2023.04.06
powered by ブクログ衣笠は嫌なやつだなと思うけど、自分の中にも衣笠のような一面はあるなと思ったし、真平に対してはいつも誠実で優しい言葉で話すところは好きだなと思った。
0投稿日: 2023.03.19
powered by ブクログこの本を読んで、愛する誰かを大切にしたいという気持ちよりも、子育てから学ぶ全てのものこそ、大人がより大人として成長するのに重要なものなのではないのか、そんな気がしました。 自分はDINKsが合理的な現代社会の生き方だと思っていたので、合理性を捨ててでも子育てを経験することの重要性を今まで考えられなかったのですが、この本は考え方を変えるきっかけを作ってくれました。 登場人物の幸夫みたいに妻のことをなにも知らないのは問題だと思うけど、逆に相手のことを全て知っているっていうのも変化がなくつまらないものだと思います。 子供がいると、夫婦で協力して子育てしていく必要があるので自然と二人の仲が深まると思うし、子供への接し方を見て、知らなかった相手の一面を知ることができるかもしれない。 昔の人は『子はかすがい』とはよく言ったものだなー、と改めて思わされました。
3投稿日: 2023.03.16
powered by ブクログ西川美和の映画は見たことが無かったが、小説は初めて。 視点が移り変わり、見え方が変わっていくのが映像的で面白かった。一気に読んだ。 ただ、映画のキャスティングがわかった上で読んでしまったので、まっさらな状態で読みたかったという気持ちもある。
0投稿日: 2023.03.05
powered by ブクログ苦しい。読んでいて苦しくなる。 愛する人を失った悲しみ苦しみと、 愛するべき人を失った苦しみ。 作者の逃げない目が恐ろしい。 読者をも逃してくれない。
0投稿日: 2023.02.14
powered by ブクログ主人公のクズさ加減とか傲慢な様子とか共感を得られない部分は多いだろう。しかしフィクションでないと出会えない人もいて、その人に対してどう思うかはフィクションでしか養えない感情だ。批判を恐れずに言えば主人公に少し共感してしまった。不倫相手との情事中に奥さんが亡くなった男性の物語。言葉にするとチープだが感じるものはあった。
2投稿日: 2023.01.26
powered by ブクログバス事故で妻が亡くなった際に不倫していた男が、同じ事故で妻であり母を失った家族と関わる話 津村啓(本名 衣笠幸夫)はテレビにも出演する作家 ヒット作には恵まれたものの、売れない頃から支えてくれた妻との関係はもう冷えている そんな夫婦関係の中、妻が親友とバス旅行に行った先で事故に遭いなくなってしまう そのとき、彼は不倫相手との情事に浸っていた彼は妻の死で泣くこともなく感情を持て余していた バス会社による事故の説明会で、激しく怒りを現す大宮陽一と出会う 亡くなった大宮ゆきと衣笠夏子は学生時代からの親友で、夏子だけ大宮家と親しい交流をしていた 大宮家には中学受験を控えた真平と5歳の灯がいて、トラクドライバーの陽一が不在の際の子どもたちの面倒をみる事を提案する 大宮家と関わることで夏子の知らなかった側面や子供の良さを知る幸夫 妻が亡くなった悲しみを感じることのできなかった幸夫は妻の死を悼むことができるのか?大宮家との関係はどうなるのか? かなり歪んだ形のグリーフケアの物語かな 同じ事故で家族を亡くした者同士が交流することで、家族の欠けた部分を補うというところが それにしても、幸夫は本当にクズだな 不倫そのものもそうだし、事故後の不倫相手への接し方とか 自己満の子供のお世話とか インタビューでの妻への暴言とか 鏑木さんへの嫉妬とか その後の暴発とか そして、幸夫だけでなく実は陽一も……という展開は意外だったかな 様々な人の視点で描かれているので、同じ出来事でもそんな捉え方があるのかと思える 解説でも書かれてあるとおり、幸夫が子供との関係を楽しむ姿と、それに対して浅瀬だけで海を知った気になっているというのが両立している どの人の視点でも納得できる描写がされているので、物語にリアリティがあると思う
1投稿日: 2022.12.23
powered by ブクログ個人的には主人公の傲慢さとか高飛車な感じがあって全く好きになれませんでしたが、それが良いアクセントなのだろうなとも感じました。 本作はバスの事故で突如、妻を失った主人公と同じような境遇にある家族との交流を描く物語。特に上手いなと思ったことは、この2人の対比です。方や、関係性が崩壊しつつあった夫婦に対し、もう一方は順風満帆で円満な家庭。ここに事故で妻が亡くなるという共通のファクターを入れることで、対比構造を保ちつつも、ラストの2人の考え方が際立っているように感じました。 途中、主人公の鬱屈したものの見方や意地の悪い性格に嫌気が来てしまって読むペースが落ちたので、評価としてはまずまずって感じです…
13投稿日: 2022.12.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いい意味で複雑な人間の感情が描かれていて良い。 終盤の斜視の女の人が出てきてからの展開のスピード感とエピローグのスッキリ感がなかなか面白く、居なくなってしまった人と折り合いをつけるってなんだろうと自分も少し考えさせられた作品だった。
0投稿日: 2022.12.10
