
総合評価
(319件)| 25 | ||
| 124 | ||
| 118 | ||
| 28 | ||
| 0 |
powered by ブクログ瀬戸内海に浮かぶ架空の島「白綱島」を舞台にした六つの物語。誰かの死が残された人々の心にささくれのように突き刺さり、複雑な人と人との繋がりを紡いでいく。 本書で描かれる「望郷」の「望」は、「希望」ではなく「失望」「絶望」「切望」。息の詰まるような柵に溢れ、故郷を捨てても刻印は消えずに縛られる。閉塞感に押しつぶされそうになりながらも、負の感情の先にある微かな「希望」や「願望」の光を与える、そういう小説。
1投稿日: 2025.11.11
powered by ブクログ読み難い本だった。内容は短編ぽくて、なんとか理解出来る話だったし、話も重い割に読み進められたけど、あんまり好きなジャンルではなかった。よく最後まで読めたな。と自分を褒めたい(笑)
0投稿日: 2025.10.21
powered by ブクログしまなみ海道の旅行をきっかけに読書。因島(作品中では白綱島)の風景を追体験できて満足。伏線の張り方と回収の仕方にも感服。他の港かなえ作品も読んでみたい。
2投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログ一話約50ページの短編集。 特に最初の「みかんの木」がお気に入りです。 短編ながら50ページに姉妹の関係性や、オチの衝撃など、面白さが詰まっています。
1投稿日: 2025.09.19
powered by ブクログ島の生きづらさをそれぞれ抱えた主人公の短編です。いろんな思いを抱えて暮らしてるんだなぁと思った。それぞれのお話は、同じ島というだけで繋がりはなかったです。割とあっさり読めて通勤に最適でした。
0投稿日: 2025.09.09
powered by ブクログ短編小説くらい主人公がコロコロ変わった挙句、物語のおわりみたいに話が繋がってるわけでもなく。 もっとひとつの話とか人を掘り下げてその奥深さを楽しみたいのに共通するのは舞台の島だけやった。大してもやっと感も残らず。田舎は大変そうやなーっていう気持ちしか残らんかった。
0投稿日: 2025.08.29
powered by ブクログ島独自の環境は変わらない。それを嫌う人も、そこにいるしかない人も、物語を通してそういう人の心情を丁寧に描いていると思った。どの短編最後はなんとなく希望が持てるところがいい。
0投稿日: 2025.08.26
powered by ブクログ久々に湊かなえさんの作品。 島を舞台に、島を出たくて出た人、出られない人、いろいろ思いを持つ人の短編集。 嫌な人だけでなく、実は、の中身が優しさである話もあって良かった。
0投稿日: 2025.06.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
同じ白綱島という島が舞台の話。6つの短編集。 ドリームランドに憧れる「夢の国」 お母さんに惚れたおっさんが出てくる「海の星」 島からデビューした歌手「雲の糸」が 面白かった。 湊かなえらしいモヤ、ゾワとする部分もあるけど、割とスッキリする作品集
0投稿日: 2025.06.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
湊かなえさんの小説の中ではモヤモヤ度が少なくてどの話も少し希望のある感じの終わり方になっていた。それぞれの登場人物のふるさとや家族に対してなつかしい気持ちや嫌だった気持ちなど様々な感情が複雑に描かれていて思わず感情移入してしまうシーンも多かった
0投稿日: 2025.06.17
powered by ブクログ同じ場所が舞台になってたから全部話続いてるのかと思ったら 全く続いてない普通の短編小説だった笑 色んな境遇の人らの話が描かれていて ちょっとモヤモヤな気持ちになりながらも最後は割とスッキリするというか最後に謎が解かれてあー!ってなったり笑
0投稿日: 2025.06.10
powered by ブクログあまり話が腑に落ちない。最後まで読んで衝撃感が弱かった。けれど、一つ一つのお話の個々では少し重ためなイメージ。 湊かなえさんのような、いつものようなドロドロ感が弱い。
0投稿日: 2025.05.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どの作品も途中までは、湊かなえさんの小説というだけあって、キャラクターや状況に不快な気持ちにさせられた。しかし、どの作品も最後は忌んでいたキャラクターの状況も好きになれる、どんでん返しのような展開があった。
0投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
みかんの花 姉の家出 真実 母の涙 海の星 例えが綺麗 見てみたい 父の失踪 おっさん 百合の花 夢の国 封建 祖母の死 秘密 雲の糸 田舎が怖い 石の十字架 めぐみの祈り 光の航路 父と自分 教師とは
0投稿日: 2025.03.22
powered by ブクログ周囲の人からの圧力や視線に耐えながら、最後に大きな仕返しをするわけではなく、自分なりの物事への解釈を見つけることで心が少し救われている、優しくて大人な登場人物が多くて、深みのある設定だなと思った。
0投稿日: 2025.03.18
powered by ブクログ瀬戸内海の島を舞台にした短編集。家族にまつわる過去の事件と、そこに隠された秘密。 どうも自分は、同じようなお話が続く短編集が苦手なのかもしれない。正直途中で飽きてしまい、読み切ることができなかった。
0投稿日: 2025.03.11
powered by ブクログ島で生まれ育った人たちの人情だったり、愛情だったり、葛藤を描いた短編集。 連作短編小説かと思って最初読んでいましたが、1話完結のものでした。後半の3つ、特に雲の糸が好きです。主人公の気持ちになって島の人たちに心の中で難癖つけてました。面白かったです。
0投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログhttps://paz-library.opac.jp/opac/Holding_list?rgtn=00058741
0投稿日: 2025.01.29
powered by ブクログ白綱島(瀬戸内海の島)を故郷に持つ6人の物語が、それぞれの視点で描かれる短編集。島を出て行きたいと願う人、島に苦い思い出を持つ人、島を出て行った人、帰ってきた人など、島の人たちの複雑な心理が描かれる。 島での生活は、それほど生きづらいものなのだろうか。私にも生まれ育った故郷があり、今は別の土地で生活しているが、幼少期の思い出は良いことが多く、実家はいつでも帰りたいと思える場所だ。そんな環境があることが有難いのだな、と感じながら本を読んだ。 ミステリー要素もあり、心温まる物語もあり、読み応えはあったが、全体的にネガティブ思考で暗い印象を受けた。
0投稿日: 2025.01.27
powered by ブクログ面白かった。 ミステリーの短編って謎もストーリーもぼやっとしたまま終わるものが多い印象だったけど、どの話も短さの中でしっかりとまとまっていて、さすが… どの話も苦々しい思い出が根底にあるのだけど、最後は未来を感じさせる終わりになっており、救いを得たような気分になるものが多かった気がする。 電車の中で読んでたのに、いくつかは泣いてしまった。 自分は転勤族なのでテーマ的にはあまりピンと来なかったけど、"故郷"と呼べるものがある人はよりハマるのかな〜
2投稿日: 2025.01.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初の短編集 こういうのもミステリーに含まれるんだ 「どっちかが正しければ、どっちかが間違っているわけじゃない」
0投稿日: 2025.01.12
powered by ブクログ白綱島という架空の瀬戸内の島を起点にした6人の短編集。 最初の短編、『みかんの花』からはミステリーが続くものかと思ったが、 その後の物語は死を意識する描写があるもののミステリー短編集とは言い切れないものもあり、 あくまでもテーマは白綱島と死なのだと感じた。 主人公たちの心の動きが細かく描写されており、引き込まれた。 また田舎の嫌なところ、美しいところを「ああ、こうだった」と何度も思い起した。 地方出身の読者は共感できる人も多いであろう本だと感じる。 最後の短編、『光の航路』では、今現在どこで生きていても 人生を謳歌しなければ、と思える作品で読後感が良い。
0投稿日: 2025.01.10
powered by ブクログ短編集で、島に住んでたらこんな感じで人と人の繋がりが濃いものなのかなと思った。 読んでいて、少し暗くなるような部分もあり、、
0投稿日: 2025.01.08
powered by ブクログいかにもなミステリーではない、ミステリー短編集。 回転が早く、サクサクと物語が進んで行く。 そういう理由で短編があまり好みではないので、やっぱり長編が好きだったと思い出した。どっぷりと一つの世界に浸かるのが好みの読書。 でも好きなものばかりでなく、色んなジャンルや作家さんにチャレンジしたいので読んでみた。
0投稿日: 2025.01.04
powered by ブクログうーん可もなく不可もなく…? 島という小さいコミュニティでの人との関係がすごく複雑であることは、他の作品にも多々出てくるので想像はできたけど、やっぱり生きづらいんだろうな。
0投稿日: 2024.12.04
powered by ブクログ湊かなえさんの短編集。一つの島を舞台に六つの話が展開される。どのお話もそれぞれの重さや辛さ、厳しさなどが描写されている。歌手のお話や教師のお話などは読んでいて辛さが込み上げてくるものがあった。湊かなえさんらしい人間の醜さや本心、集団心理、閉塞環境の恐ろしさなどが見られる。
2投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
湊かなえ氏の2013年の作品。 とある島での出来事を綴る短篇集。ちなみに湊氏は広島県の因島の出身で淡路島で教員をつとめたこともあるそう。 島に縁がある方の、島への愛憎を投影した作品、といってよいかもしれません。 ・・・ 一言でいうと、色々と面白かった! 島という一種の閉鎖空間の息苦しさ、そこから逃れるべく島を出る人、島でのよからぬ思い出がフラッシュバック…そういうイヤ~な雰囲気の描写は、彼女にとってはお手のものでしょう。 他方、湊氏らしからぬ?読後が良い短編もあり、バラエティに富んだストーリー展開であったと思います。 その中で唯一共通しているのが、全ての短篇で「白綱島」が舞台、そしてそこの出身者であるということです。 ・・・ 短篇は全部で6つ。 『みかんの花』、『海の星』、『夢の国』、『雲の糸』、『石の十字架』『光の航路』、から成ります。 ・・・ 一番気に入ったのが『みかんの花』でしょうか。 端的に言うと姉妹の話です。駆け落ちして島を出て行って音信不通のまま、突然売れっ子作家となって里帰りした姉。島に残されて、結婚し母親の面倒を見る妹。心理的葛藤が特に妹側にあるのです。その描写のドロドロ感・ヌメヌメ感は職人技ですね。 面倒なものを全部背負わされていたと思っていた妹が、最後に知る姉の真実。ツイストハマりました! ・・・ 『雲の糸』も良かった。イヤミス系。 幼少期から島でいじめられ、必死の思いで島を出た主人公黒崎。後に幸運をつかんで歌手になるも、母親の勤めるいじめっ子(二代目)が経営する会社の周年行事に無理やり参加することに。 島に帰ると、家族が勝手にサイン会をアレンジしていたり、かつてのいじめっ子との関係が元通りになり、やりたくないこと・できないことを押し付けられる。 因習の軛から逃れ慣れない絶望感がすごい作品。 ・・・ 『海の星』もステキ。 こちらは珍しくハッピーなほんわかな終わり方。 島外で家庭を築き、子どもが取ってきた魚を食べる幸せな日常、そんな生活を送る浜崎。その折、妻に手渡された同級生真野美咲から届いていたという手紙。過去に真野の父「おっちゃん」との嫌な思い出もあり、渋々ながら会った先で美咲が語った「おっちゃん」の真相。 こちらのツイストも想像しない展開でした。ショートドラマになりそうな動的展開も印象的でした。 上記がトップ3ですが、これ以外も良かったです。 ・・・ ということで、湊作品でありました。 短篇ですが、短か過ぎず、長すぎず、適切な長さ。加えてツイストがあるもの、ねっとりとしたイヤミスもの等、バラエティにも富んでおり、楽しめました。 出張など、ちょっとした外出などで読まれると良い気分転換になるかもしれません。 話の舞台は因島をモデルにしていると言われるようですが、そうした瀬戸内海の島にお出かけになることが有れば、お供に読まれるとすれば乙なものではないでしょうか。
0投稿日: 2024.10.12
powered by ブクログ「白綱島」という島が舞台となっている6つの短編からなる作品。島での話になるためある程度は田舎であることが分かります。どの話も子供の時に起こった出来事を回想する形で進められています。大人になり島に戻ったり島のことや自分の両親を思い出したときに自分の子供の頃を思い出します。幼いころはわからなかったが大人になり事情が分かると自分の気持ちや周りに対する見方に少しずつ変化が生まれてきます。 どの話も最後は思い込みや食い違いが解消され、これから前に踏み出そうと感じられてよかったです。短編なので時間がない日でも1日1話ずつと少しづつ区切りよく読めます。
0投稿日: 2024.09.10
powered by ブクログ映画で『告白』は見ていたけど小生初、湊かなえさん。一瞬にして話に引き込まれ、最後にドカーンと梯子を外される。しかも短編で6話も。これが、湊さんワールドの快感なのだと認識しました。
0投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
閉鎖的なコミュニティで保守的な人、変わろうとしても変われない人、変わったとしても引き摺り戻される人、を描いたオムニバス。 弱い主人公が大嫌いだ。わたしみたいだから。 変えられない主人公が大嫌いだ。わたしみたいだから。 物語の世界ではなんでもどうにかなるところが良い。変えられない現実と向き合わないで良いところが好きだ。 この物語の主人公たちは島に囚われて自分を変えることが出来ない。例え地位や名誉を手に入れたとしても、大人になったとしても引き摺り戻される。 主人公の体の中にわたしの人格が引き摺り込まれて、こう行動したいのに嫌な方、嫌な方で引っ張られていくのは悪夢の行動しにくさに似たようなものがあると思った。 珍しく読後感をすっきりさせるのが湊かなえらしくなくてあまり心に残らなかった。 湊かなえ自身がすっきりしたいオナニー小説なのかしら、なんて思ってしまった。
0投稿日: 2024.08.08
powered by ブクログ瀬戸内海の小さな島というのは作者の湊かなえさんの出身の島に準えているのかなと思う。島出身の様々な人に起きた事件や出来事が短編として描かれ、ミステリー作家ならではのお話もあれば、心にグッとくるようなお話もあり、島や狭い田舎の社会ならではの因習的な感じ、一つ一つ楽しんで読みました 海の星は私も見てみたい そして、またどこかで読み直す気がしている作品です
4投稿日: 2024.08.04
powered by ブクログ白綱島を舞台にした短編6話。 湊かなえ作品には珍しい 心のすっとするお話も、 これぞ湊かなえという イヤミスなお話もあり、 色んな方向に心を動かされた。 田舎の 表面的な良し悪しも 内面的な良し悪しも わかっている人の書き方だった。 直接的な感想とは少しずれてしまうが、 田舎から都会に出た事で 生きやすくなった私にとって、 湊かなえが"わかっている人"側の人間で あったことが何より嬉しく感じた。
1投稿日: 2024.06.10
powered by ブクログ同じ島に関連する6つの物語。島という閉ざされた環境を緻密に描かれています。でもだからこそ気付く家族の愛情。 また違った湊かなえさんの作品にら出会えました!!
2投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログ幸せな事に本当の絶望を知らないが、ほんの僅かの希望さえあればそれを大切に丁寧に膨らませ幸せを作れることはわかっている。そんな私に励ましをくれる本でした。
1投稿日: 2024.05.15
powered by ブクログ短編集でした。 どの話も、小さい島での出来事が過去と現在を繋ぐ形で描かれており、閉塞感が伝わってくる話でした。
0投稿日: 2024.05.15
powered by ブクログ白綱島という島を舞台にした短編集。 故郷から離れて暮らす人も、故郷で暮らし続けている人も。 ふるさととは、その場所のことではなく、その土地で心を寄せる人のことなんだと思っています。 でも、その土地の風土というのはどうしようもなくあって、それに苦しむ人もたくさんいる。 最後の教師の話は、とても感動した。 浸水式で島民たちに「がんばれよ!行ってこい!」と応援される新しい船。その後、その船が普段海にいるところに遭遇しても、その船に励ましのエールを送る人はいない。 人間も同じだ。母のお腹の中で待ち望まれて、生まれた時は皆に祝福される。そのようにして生まれてきたこと、祝福されたことや、愛に包まれて生まれてきたことを、知ってほしい。船が進む道を常に示し続けたり、並走し続けることはできなくても。 彼は、この言葉をうまく生徒に伝えることができるのだろうか。伝わってほしいと思った。 こんな素敵な言葉を生徒に伝えることができる思いやりのあるお父さんが、なぜ息子のことは理由も聞かずに殴ったのか…。我が子がその生徒を苦しめている加害生徒とかぶってしまったのだろうか。 私は、どんな理由でも大人が子供に暴力をもって対応することは許せない。この素晴らしい言葉を、我が子にも直接伝えてあげられていたら良かったのに。
3投稿日: 2024.05.04
powered by ブクログ故郷って懐かしいだけじゃない。どこにも行けない重苦しさとともに思い出すものもある。あまりにそれがリアルすぎて苦しくなった
0投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログ湊かなえさんの短編集で 〇みかんの花 〇海の星 〇夢の国 〇雲の糸 〇石の十字架 〇光の航路 全6作品で出来ています。 全ての作品に共通するのは白綱島という舞台です。 この白綱島、調べてみたのですが実在しない架空の島みたいです。 ただこの白綱島、モデルとなる島があるみたいで広島の因島とのこと。 どれほどの規模の孤島か私のはわかりませんが、内地とは橋を通して地続きとはいうものの、色濃くその島が持つ常識や価値観などがあり、内地への憧れや内地への妬み、内地人の価値観と島民の価値観の違いなどを上手く表現してるような気がしました。 私も大きな括りで言えば離島民なので(笑)
1投稿日: 2024.04.09
powered by ブクログ島に暮らす閉塞感を感じる作品集だった 田舎はあったかい面もあるが同様に冷たい面もある 雲の糸は特に読んでいて苦しくなった
2投稿日: 2024.03.31
powered by ブクログイヤミスという造語を作った作家さんなだけあって、嫌な人物像を絶妙な描写で書いていて…小さい島の人間関係で、悩まされてる登場人物達が出てきて、いじめに関する内容が読んでいて辛かった。 ミステリー要素が強めの「みかんの花」が一番湊かなえさんらしい話だったなと思います。 読みやすい話ではあったけど、リピートしたいものではないかな。
1投稿日: 2024.03.29
powered by ブクログ2024/03/08 読了 白綱島を舞台にした短編集 島に残る人、出る人、戻る人。 田舎ならではの閉塞感が島となると更に重く感じるのかもしれない。 島の外からと中からでの見え方の違い 捨てたいものと守りたいもの どの作品も真実は何であれ、そこに確かに愛がある。 そう思える話ばかりだった。
1投稿日: 2024.03.28
powered by ブクログ湊かなえさんの未読の作品を読みたいと思い手に取った。 白綱島を舞台とした短編集。 私は島で暮らしたことはないけれど、全体的に島特有の閉塞感、生きづらさがよく現れているなと感じた。 物語としては「海の星」「光の航路」が好きだった。 「石の十字架」は心に残る言葉が多かった。 ✎︎____________ 夢の国に外界とつながる道具はいらない。 言葉は知らないうちにナイフになる、ってことはわかってるのに、どの言葉がナイフになって、どの言葉がならないか、区別することはできなかったから。これは大人になった今でもできない どっちかが正しければ、どっちかが間違っているわけじゃないと思う。 思いを込めてはなった言葉が、受け取る人の気持ちで、ナイフになったり、ならなかったりするのなら、何にも言わないのが一番いいってこと? 長い航海を助けてやることはできないけれど、嵐や孤独に耐えられなくなったときには、祝福されて送りだされたことを思い出してほしい。
10投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログ世の中には真実を知らないほうがいいことがあるとしみじみ思った。 そして田舎のいい面だけでなく、生きづらい悪い面も書かれており興味深かった。 短編なのでサクサク読めてよい。
2投稿日: 2024.03.17
powered by ブクログ気を悪くし腹が立ったり、目に涙を浮かべたりと短編とは思えないほど感情が忙しかったです。 -海の星-の描写が特に美しく、頭に思い浮かべた風景は何かの拍子にすぐ思い出しそうなくらい、ずっと覚えている気がします。
1投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログ“望郷”って言うから、故郷の良い思い出って感覚だったけど、そんなほのぼストーリーじゃないのが湊かなえ! 短編だけど、どれも故郷のトラウマ話で共通してて、終始故郷の田舎への嫌悪感が、、笑笑 個人的に「光の航路」は好きだった。
2投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログ田舎の持つ閉塞感を実体験として感じたことがないからすべて想像の範疇になるけど、自分には耐えられないだろうなあとぼんやり思う。思えば高校も大学も就職先も、名門大学の新卒カードを捨てることさえ自由に自分だけで決め切ったけれど、これってとても恵まれたことだったのかもしれないし、だからこそ後悔と言えるような後悔が人生においてないのかもしれない。
2投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログ同じ島で生活する家庭の1人1人にスポットを、あて、えっそういうことと思うようなストーリーや、しみじみ心に響くストーリーまで、心に重石がのるような読後感でした。
0投稿日: 2024.02.03
powered by ブクログ“嫌な気持ちにもなるが、泣けることもある” そんな一冊。 「性格の悪い、不快な人たち」が登場するのだが、 それに対して、主人公は「実に性格の良い人たち」。 その対比が、なんとも涙ぐましい。 「貧乏」「いじめ」といった不幸は、涙をさそう。 これはいつの世も変わらない。 “嫌な気持ちにもなるが、泣けることもある”のは、 「貧乏」「いじめ」といった不幸を描いているから、といえる。 * 「石の十字架」の章に、とても印象的だったセリフがある。 “ 「言葉は知らないうちにナイフになる、ってことはわかってるのに、どの言葉がナイフになって、どの言葉がならないか、区別することはできなかったから。これは大人になった今でもできない」” 昨今のSNSにおいて、これは非常に突き刺さる言葉ではないだろうか。 結局、“わからない”のである。 どの言葉がよくて、どの言葉がいけないのか、 どの言葉が人を傷つけて、どの言葉なら人を傷つけないのか。 “わからない”。 これが結論なのではないか。 私もいまだにわからない。 * 最後に、ちょっと思ったこと。 文庫本の最後に、光原百合氏による解説がある。 その解説の中で、 “『望郷』の舞台となっている白綱島は、作者である湊かなえさんの故郷である因島をモデルにしている” と書かれている。 これを読み、そのことを全く知らなかった私は、「え!そうなんだ!」と驚いた。 これを知っているのと、知らないのとでは、作品の読み方や受け取り方が変わってこないだろうか。 例えば、「どうりで島の情景描写がうまいんだな」とか、 「島に住む人、島から出た人、それぞれの思いが交錯するのだが、これがやけにリアルに感じられるのは、著者が島出身だからこそ…」とか、 「生まれ故郷を舞台にしているのだから、これは著者にとって思い入れのある作品なのではないか」とか。 “作者の故郷をモデルにしている”という情報があるかないかで、本書の印象がずいぶん変わる(「作品は『作品のみ』で評価されなければならない」という考えの人にとっては、このような読み方は不純に思われるかもしれないが)。 ところで。 電子書籍版だと、おそらく、この解説がないのではないか? (というのも、電子書籍版になると、解説がカットされている小説が多いから。本作の電子書籍版を読んでいないので実際のところはわからないが) 以前から、紙の本と電子書籍の違いとして、【解説があるかないか】はとても大きな違いであると思っていたけど、本書でもそのことを痛感した。
11投稿日: 2024.02.02
powered by ブクログ久しぶりに湊かなえさんの作品を読んだ。 短編だから読み始めやすいため、最近読書に対してのハードルが上がっていた自分にとってはかなり捗った。 正直凄く引き込まれるような面白さは無かった。成長するにつれて色々なことを知り、荒波が立たないような生き方を知って行く。そういった誰にも非難をされない安牌な生き方をしていくのか、自分の中で正しいと思っている行動を信じて、突き通し、他人の評価を気にせずに貫き通し生きていくのかについて少し考えさせられた。私は後者の生き方をしていきたいと思った。その方が圧倒的にかっこいい。しかし、今の自分は前者だなと思う。「こう反応すれば、こういう行動を選択すれば、その場は上手く切り抜けられる。自分は面倒くさいことに巻き込まれずに生きていける。」このような思考で生きている。 その方が社会では生きやすいし、自分を守りながら航海を進むことができる。けど、何でいうんやろ自分の芯の部分で生きていけるような人間になっていきたいなと思った。
1投稿日: 2024.01.06
powered by ブクログどの短編も読みやすく、面白かったです。 しっかりと構成が練られていて、冒頭から終盤に至るまでの逆転が素晴らしいと思いました。
1投稿日: 2023.12.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編集と知らずに、作家買いした作品でした。 短編で読みやすかったです。 個人的には最後の物語の光の航路のいじめに対する主人公の思いがすごく納得させられる言葉で綴ってあり、印象的でした。 大人だと犯罪なのにいじめという平仮名3文字の重みのない言葉で誤魔化される。いじめでは、意地悪の延長くらいにしか受け止めることができないのではないか。
2投稿日: 2023.12.09
powered by ブクログ解説にもありましたが、普通の小説のように読み進めていってラストでミステリーへ。 この展開、後味良いですね。スッキリします。 親と子の思いに胸が熱くなるシーンが多かったです。 父親としての感情と息子としての感情
2投稿日: 2023.11.16
powered by ブクログ今まであまり本を読んでこなかったので、初の湊かなえさんの作品。多分。短編集だからか、思っていたよりも読みやすかった。ひとつだけ読みにくい(読んでて辛くなった)と感じ、完読できない作品がありました。もう少し心身ともに成長してから、再び読んでみようと思います。
1投稿日: 2023.11.08
powered by ブクログ“白綱島”を舞台に、全6編の短編集。 どのお話も重くのしかかってくるストーリーで 特に「雲の糸」は吐きそうになるくらい心が荒んだ けど、どのお話も終盤にかけて晴れた気持ちに させてくれるので安心して読み終えました。 島暮らしはしたことないけど、 やっぱりイメージで閉塞感は感じてしまうな…。
0投稿日: 2023.10.12
powered by ブクログ湊さんの作品はどれも面白くて大好きな作家さんです。日本推理作家協会賞受賞作品が収録されているということで、興味は持っていたんですが、ようやく読めました。 舞台は瀬戸内海にある白綱島。この島に住んでいる人、出て行った人、移り住んだ人達を主人公とした6作品で構成されています。 島という閉鎖的な空間で独特のしきたり・伝統に振り回される主人公達。6作品どれも暗く重い気持ちになる作品ですが、終盤にかけて、物語が逆転し、最後は晴れやかな気持ちになれます。 やっぱり湊さんの作品は面白いですね。過去の作品を読み返したくなりました。
27投稿日: 2023.09.16
powered by ブクログ島で暮らす閉塞感と島外に憧れる気持ち。 慣れ親しんだ場所で暮らす安心感もあるけど、古くからの慣習とか逃れられない人間関係とか子どもの頃の関係性の良し悪しが大人の今も続いてるとか面倒臭いなあと思ってしまう。息苦しすぎる。 島暮らしのあれこれが描かれてるだけなのかなあと思ったんだけど、湊かなえらしく後半に予想外の真実が隠されてました。ゾッとしました。
1投稿日: 2023.09.10
powered by ブクログ衰退を辿る白綱島に住む人達の深い事情が語られる連作短編集。とはいえ短編同士にあまり繋がりはない。短編でありながらも少し描写を細かくすることで長編として成立するのではと感じる濃密な内容を小気味よく読ませてくれるので読了後の満足度が高い。どの作品も主人公はとても辛い立場を主人公目線で描かれ、感情移入がすっかりできた時点で他方の目線から真相が語られる仕立てて、深く納得感のもてる終わり方だと感じます。 読みながら本のタイトルが何故「望郷」なのか理解出来なかったですが、解説で作者の故郷である因島がモデルになっていると知り納得。 人生が辛く思えるとき、作者なりの考えかた、生き方の解として提示してくれている。
11投稿日: 2023.08.27
powered by ブクログ白綱島を舞台にした短編集。 島に残った人、外に出た人、戻った人。 様々な人の弱さや葛藤。 1冊に6編の短編が入っているので、短編1つはそこまで長くないはずなのに心理描写が丁寧でものすごく読みごたえがあります。 個人的には1編目の「みかんの花」が好きです。 主人公の視点で最後に明かされる事実。 最期まで読むと、お姉さんのイメージが大きく変わります。 これ、お姉さんの視点でも読んでみたかったな。
0投稿日: 2023.07.31
powered by ブクログ涙の入った袋は胸にあるのだと、今でも思っている。胸が押しつぶされるような感覚とともに、目にじわりと涙がたまり、ぽろぽろと流れ落ちた。
1投稿日: 2023.07.29
powered by ブクログ久しぶりの湊かなえさん 島の出来事だけど短編だと思ってなかった それでも長すぎず短すぎずちょうど良い 風景が脳内に浮かんで読みやすく 湊かなえの描くいつもどおりの 暖かさと哀愁が感じられる一冊
0投稿日: 2023.07.11
powered by ブクログある島を舞台にしたミステリー短編集、全6話。その中でも「夢の国」が良かった。一見ミステリーっぽくないのに、最後に「え!そういうこと?」とゾクッとした。 善意と悪意って紙一重なんだなぁって感じました。
3投稿日: 2023.06.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
6篇の短編集。そうか、これはミステリーなんだ、と、読みながら気づく。 湊かなえさんの故郷、因島がモデルの白綱島を舞台にした物語。 田舎は人が温かい、助けてくれる、家族のよう、 なんて言われるけど、そんな面だけではないよと 田舎に住む私は常々思っている。 都会なら引っ越しという選択肢があって、仕事や学校の都合だけでなく自分の自由度が割りと高い。 田舎は簡単には引っ越せない。 私の行動は親にはね返る。親や兄弟が周りから言われる。親や親戚が私の行動を制限する。 周りに言われないために。 自分の本当の気持ちは「隠す」もの。 親しくても、相手の本当の気持ちは、実はわからないもの。 ◎夢の国 名家に嫁いだ母。絶対的存在の祖母をおそれ従ってきた母。娘の夢都子は、夢の国ドリームランドに行くことを夢みる。 大学生になり、倒れた祖母を見殺しにした夢都子。 好きでもない平川と一夜を過ごしたのはアリバイづくり?こわくてひとりではいられなかった? これは自分が解放されたいためだけじゃなく、 母を助けたかったからでもあると思う。 なのに母は変わらない。これこれこれ、そう! すごい不満を抱えてきたのに、解消されても、 同じことをし続ける。これは何なんだろう。 祖母を言い訳にしてるけど、そもそもが自分の考えだったのか。男の子ならいいけど、という部分や、当たったドリームランドチケットのこととか。 長い年月で祖母に染まってしまうのかな。。。 これ、リアルに周りにいるので、とても不思議に思う。 本当に祖母の考えがいやだったら、娘には自由にさせるはず。祖母にひどく言われても、「私の言うことは聞かなくて、私の育て方が悪くて、、」などと口先で謝っておけばいいところ。娘にもガマンを強いる時点で同類なんだろうなと思う。 そして結婚した夢都子。姑も似たようなもので。。。平川が優しい人なのが救いかな。 合せるのではなく、自分は自分として生きていけばいいのに、出来ないのかな。黙って従うんだよね。 それは思いやりや優しさとは違うのに。 ◎雲の糸 母は昔、暴力を振るう父を殺した。 殺人犯の息子と、壮絶なイジメを受けてきた宏高。 島を出て黒崎ヒロタカとして歌手デビュー。 注目を浴びる存在になった。 イジメの筆頭だった的場からの電話に、つい出てしまった。会社の記念パーティーに出てくれないかという。島には母と姉がいる。まるで人質にとられてるかのようで、ヒロタカは受けてしまう。 母に成功した姿をみせたかったのに、母も姉も仕事で来られず。的場たちはヒロタカありきで予定を組んでいた。尊重されることもなく、まさに利用されまくるヒロタカ。そして最後は崖から飛び降りる。 読んでいて胸がジリジリしてた。胸クソ悪い。 なんだこいつら! 本人達は全く悪気がないんだろうか。ヒロタカには何をしてもいいと思ってるのか。今後もずっと利用され続けるのか! 殺人犯となった母を負い目に感じてるから、 ヒロタカは毅然と断ることも出来ない。 一命をとりとめたヒロタカは、母は自分を守って父を刺したと知る。 私としては、ラストで姉弟の会話を母が聞いていて 泣きながら行ってしまうところが残念だった。 病室の外で聞いてて逃げてくって、使い古されたテレビドラマのシーンみたい。まるで急ぐようにパタパタ終わった気がしてしまった。 ◎石の十字架 父が自殺し、島の祖母の家に身を寄せた千晶。 本当ではないひどいウワサが流れ、学校で距離を置かれるようになる。 仲良くなったのは、自分もいじめられているめぐみだった。おそらく問題のある家庭。祖母はめぐみとは遊ぶななどとは言わなかった。 めぐみと白綱山に登るという千晶に、祖母は巻き寿司を2本持たせてくれた。 山頂で隠れキリシタンの話をして、観音様の彫られた石に十字架も彫られているものを探すことになった。そして、千晶は見つけた。 大人になった千晶は結婚し、志穂という娘が出来た。志穂がいじめにあい、登校拒否になったので、 祖母なきあとの島の家に二人で越してきた。 そんなある日、大雨で川が氾濫し家が浸水する。家の中でシンクや机に乗って水から逃げる。その中で、隠れキリシタンの話を志穂に話す。昔と現在と、交互に物語はすすんでいく。 めぐみが、電話がつながらないから見てきてほしいと救助隊に連絡したらしく、千晶の家に救助がやってくる。 この物語が、私は1番好きだと思う。 友達ってなんだろうと思う。 グループに属することで居場所ができる。 メンバーとして認められてると安心できる。 属するならばリーダー格のほうがいい。 それって、ほんとに友達?? グループって名の分断にならないのかな。 誰かをいじめる集団になる危険もある。 ある日突然グループのみんなから無視されたら? と思ったら、こわくて意見なんて言えない。みんなに合わせて嫌われないように。。。 それって、狭い地域の(田舎の)閉塞的な社会と 同じことじゃないの。 めぐみは、たくさんの知識があり話は楽しく、千晶は学ぶことが多かった。親友になりたいと十字架に祈った。 消しゴムにめぐみが彫った十字架。願いはなんだったのか。。。。 ナイフになる「がんばれ」と、ナイフにならない「がんばれ」は、どう区別できるのか、最初からはわからない。。 年月がすぎても、静かにそこにいて、想っていてくれる。友達。めぐみと千晶。 浸水の後は大変だよ!!!! ◎光の航路 父が亡くなり、その後、教師になった航は、クラスの陰惨なイジメに対応することになる。 加害者の親は、自分の娘は悪い友達に利用されただけだ、娘こそ被害者だと言う。 他の児童の目撃証言は信用しない。 証拠を出さない限り認めない。弁護士を立てると言う。航の先輩は、金の受け渡しの証拠写真を撮って、親に盗撮で訴えられた。 非を認めない相手とは和解も出来ない。 火事で怪我をした航のところに、教師だった父の教え子がやってくる。父がいじめに対応したことを、いじめられた当事者である彼から聞くことになる。 この物語の中で好きなのは、父の仏壇に線香をあげるのは夕食前にしていること。 朝だとどうしても「今日も無事でありますように」と、お願いをするようになる。 夜だと「今日も無事に過ごせました」と感謝するようになる。だから、夜にと。 これはいいなと思った。 この本は、物語のすべてに「いじめ」がある。 狭い地域のウワサ、学校での陰湿なイジメ。 そして親との関わり、そういうものを描いているように思った。 子供の頃のこと、が大人になっても影響してるので「望郷」にもなるのかな。けして懐かしさとかではないけれど。 6篇すべてをまとめて完結させるようなものが、この光の航路だと思う。 著者の考える「いじめ」について書かれていると思う。やってることは犯罪なのに、いじわるの延長みたいに「いじめ」と軽く言う。 芸能人などの「自分も昔はいじめられてた」発言は いじめに耐えた自分はこんなに立派になりました、だから君も我慢しろと言ってることになる。 それでは救済にも解決にもならない。 また、誠意をもって話せば伝わる、なんてことはない。 航の父が行った方法。根気も時間もかかる。 なんてすてきな先生だ!!と思う。 でもこれを、一般的な担任教師がひとりで行うのは無理がある。 おそらく、いじめはなくならない。SNSもあるし。 もしかして1度もいじめに関わらずに生きていくことって、もう、出来ないのかと思ってしまう。 航が思ったように「碧が、あの親の子である限りいじめはなくならない」 今現在の子供達に教育し、その子達が親になり、 我が子に教えるようになったなら、 いじめは少しは減るだろうか。。。。。どうかな。
5投稿日: 2023.05.31
powered by ブクログ初めての短編小説だった。 いろいろ気持ちの上下があって面白かったけど、人間の嫌なところとかが多く書かれてたから登場人物にいらいらしてた。(それだけ表現が上手いってことなのか!)
2投稿日: 2023.05.13
powered by ブクログがっつりミステリーから、心温まる話まで。瀬戸内海の島を舞台にした短編集です。 島の暮らしというと、いつもそばに海を感じながらのんびり穏やかに…というのがどうしても浮かんで来ますが、そこに住む人にしかわからないそれぞれの思いがあるんだと思いました。 その土地だからこそ味わえること、その土地だからこそ背負わないといけない苦しみ。両方あるんだと思います。
2投稿日: 2023.05.10
powered by ブクログ主人公となる人物はもちろんだが、主人公を取り巻く登場人物についても、心理描写はそれほど書かれてはいないものの様々な思いがあったんだろうなと考えさせられた。 全部が全部気持ちのいい話ではなかったが、妙にリアルな感じがして良かった。
2投稿日: 2023.05.05
powered by ブクログ短編集で読みやすい。 ただ人間の嫌なところ詰め合わせでもあるので、気分が良くない時は読まない方がいいかも。 いわゆる親ガチャも環境ガチャも自分は恵まれてる方なんだろうなぁとか思った。
1投稿日: 2023.04.17
powered by ブクログ白綱島という架空の島を題材に島に住む人、出ていく人、出て行って再び戻る人など、様々な人間模様を描いた短編集。島という閉鎖的な空間に外と繋がる橋が架かり、実際には島の外との実質的な距離は近くなっても、出られない人などもおり、読んでいて辛くなる部分がある。最後の話もいじめに関する内容で船の進水式の日の父に関する記憶について、大人になってから真相が分かるところに読んでいて止まらなくなった。
0投稿日: 2023.04.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
特に雲の糸と、最後の光の航路がとても良かった。 雲の糸を読了後は涙が溢れて止まず。 母の思いの強さに感服し、また、姉の言葉の素晴らしさに何度も文章を読み直した。 湊かなえの本を読んで、このような切ない気持ちになったのは初めてだ。 最近はなかなか物事に集中できなくなっているので、短編集はありがたい。
3投稿日: 2023.04.15
powered by ブクログ不満や不安を持っている人は、自分の方が上にいるのだと自覚、錯覚?するため、安易に他者を差別する。 島に生きる人々をテーマにしていますが、自分が生きていく中で感じる、人間社会の嫌な部分が リアルに描かれています。
0投稿日: 2023.04.12
powered by ブクログドラマを観たことがあって、本は初めて読んだ。 島のような所だと人間関係が濃くて温かいイメージがあったものの人の嫌な部分、マイナスなイメージも同じようにあるのだと思う。愛すべき故郷であり憎き故郷であったようになんとも切なかった。
2投稿日: 2023.03.24
powered by ブクログ島内で起こる様々な問題と人間関係の難しさ,それぞれの生き方,考え方すべてを詰め込んだ作品であった。 「光の航路」「石の十字架」「雲の糸」読む人によってはこれからの生き方が少し楽になるのではないのかなとと思った。
1投稿日: 2023.03.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
短編集とすら知らずに完全に無知な状態で読んだ作品だったが、まさかそんな話だとは思っていなかった。どの章も重くて読んでいてなんだか嫌な気分になる。でも先が気になって読んでしまう。そんな魅力のある作品。 この本の登場人物達はみな、キャラクターを超えた人間臭いリアリティがある。「みかんの花」で、自分の後悔を他人のせいにしてしまう主人公だったり、「雲の糸」であんなに酷い思いをさせられた島の住民達にNoと言えない主人公の人間としての弱さだったりと、読んでいてイラッとしてしまうけど、実際人間ってそんなものだよなと納得させられてしまう。 田舎としての島の描写もリアル。何か問題があれば家族ごと村八分にしたり、時代遅れの価値観が残っていたり、噂話がすぐ広がったり……湊かなえ先生の出身地がモデルとなっているはずだけど、何か嫌なことがあったのだろうかと思うくらい、夢もない田舎像だった。 でも決して悪い場所というだけでは無くて、「海の星」「石の十字架」「光の航路」の主人公達は少なくとも、島自体には悪い印象を抱いていない。この短編集の少ない共通点の一つである白綱島だが、特別な事はなくただの一つの場所として書かれていて淡々とした空気感がある。 短編集ながら各章濃いヒューマンドラマで、また、ミステリとしても面白く、終盤でちゃんと驚かされる。読んだ年齢や、立場によって感想が全然変わりそう。時間を空けて2、3周してみようと思える作品だった。
1投稿日: 2023.03.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人口2万人ほどの離島を舞台に、そこで生きる(生きてきた)人たちが経験したそれぞれの"事件"とその真相が明かされる短編6話 島ではないけど、"田舎"から上京した者として 人の少ない小さな集落独特の閉塞感や「外に出たい」というエネルギーには覚えがあった イヤミス?っぽいのは「夢の国」だけで、あとの5話はミステリーではありながら最後には穏やかな気分で着地する 時間を超えて主人公たちが知らなかった事の真相が明らかになっていく仕掛けもあるが、一人の目線からのみ語られるため素直に読んで理解することができた 故郷に対して様々な思いを抱える人の物語は、なんとも他人事とは思えず 田舎に帰りたいような、帰りたくないような複雑な気持ちになる一冊だった
0投稿日: 2023.03.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
白綱島を題材とした短編集 (以下思い出せるように適当内容記録) ・母親がお金目当ての男を殺したことを隠してた話(それを妹は姉がその男と島を出て駆け落ちしたと思い込んでいた) ・突然姿を消した父親を探し続ける親子のもとに現れた男性の話(求愛ではなく、自身の網に引っかかった男性がその父親だということに後に気づきその罪悪感から) ・親子共に教員になり、いじめっ子と向き合う話(息子はいじめっ子の対処の仕方に困惑している、亡き父に助けられた当時の被害者から父親がどのようにしてくれたか享受を受ける) ・意地悪な祖母から解放されてテーマパークに行った話(祖母のせいで何をするにも文句を言われ、島の外になんて行けなかった親子が、庭に倒れていた祖母を見殺しにしたことで解放され、後に自分を思い続けてくれた男性と結婚し、テーマパークに家族で行った話?)
1投稿日: 2023.03.13
powered by ブクログ田舎ならではの閉鎖感を感じるけれど、読み終わった時にはどれも不思議と優しく温かい気持ちになれる短編集。 「石の十字架」「光の航路」が特に好き。 「海の星」イメージと思われる、カバーデザインも綺麗。
5投稿日: 2023.03.03
powered by ブクログ読みやすい! 造船と柑橘の栽培が盛んだった白網島で起こるミステリー短編集 ミステリーらしくないけど、あの時のあれ実は!!みたいな展開になっていて面白かった 夢の国っていう話にでてくる 涙の入った袋は胸にあるのだと、今でも思っている。 胸が押しつぶされるような感覚とともに、目にじわりと涙がたまり、ぽろぽろと流れ落ちた。 という文がかなりいいなぁと思った 最後のいじめの話は読んでてしんどくなった。。 だけど爽やかな終わり方ですごい
1投稿日: 2023.02.14
powered by ブクログ2021/04/28 #望郷 #湊かなえ 《感想》 望郷(ぼうきょう)とは、 ふるさとを懐かしんで思いをはせること。 白綱島に関連した6つの短編集となってます。 島に住んでる人っていうのは仲睦まじく過ごしている イメージをする事が多いと思いますが、 逆に島という狭い世界での生きにくさが読んでいて 印象に残りました。 狭いからこそ、人の目を必要以上に気にする、 根も歯もない噂もすぐ広まる、 島にも学内のイジメはもちろんある。 そんな中いつしか主人公達は 橋の外(島の外)に出たいと思うのでした。 この本の表紙の通り、主人公達は大人になり幼少期の 白綱島で過ごした思い出を思い出すのです。 ネガティブなイメージを思い出しますが、最後にはその思い出が今を前向きに突き動かす原動力になっていた事に気づくって感じの内容でした。 やっぱり、湊かなえさん、良いですよね。 引き込まれます。ネガティブな内容から人として、 どうあるべきかを考えさせられる所が 堪らないんですよね。 #book #湊かなえワールド #本 #小説 #白綱島 #人間関係 #幼少期 #成人 #闇 #原動力 #前向きに #糧
1投稿日: 2023.02.14
powered by ブクログ短編集で、読みやすい。 全てのストーリーに人との繋がりを考えさせられる本でした。 湊かなえさんの故郷である島が舞台になってるそうで、穴子入りの手巻き寿司というものが食べてみたくなりました。
1投稿日: 2023.02.10
powered by ブクログ湊かなえさんの作品を読むのはこの作品が初めて。 胸を抉られるような思いで読んだ。途中で、読むのを止めようかと思ったこともあるが最後まで読了。綺麗事、楽しいことだけではない人生。しんどいことがあっても、ささやかな幸せに感謝できる人でありたい。
2投稿日: 2023.01.17
powered by ブクログ局所的な人間関係のドロドロ具合をこれでもかと感じられました。 個人的には「雲の糸」と「石の十字架」が好きです。 「帰ってくるよ。」
7投稿日: 2023.01.12
powered by ブクログ「白綱島」をめぐる、登場人物も時系列も異なる6つの物語から小説は構成されていました。 特に好きだったお話は、第2章の「海の星」でした。父親の失踪後、母とふたりで暮らしていた主人公の元に、“おっさん”がたびたび介入してくるようになる、という導入でした。“おっさん”があの日正装をして来た意味があとから分かり、思わず読み返してしまいました。 他のお話にもありましたが、「自分と他人の認識の違い」という場面がたくさん書かれているように感じられました。目に見えるものだけが真実ではないし、もっと深くの「気持ち」の部分など他者が完全に理解することは不可能であると思いました。 「白綱島」に関するいい思い出も苦い思い出も書かれており、同じ場所でもそれぞれの人々の分だけ物語があると思うと、とても面白く読むことができました。
9投稿日: 2022.12.28
powered by ブクログ初めての湊かなえさんの短編小説。個人的には『海の星』『夢の国』が良かった。瀬戸内海に浮かぶ島を舞台にした短編で、離島っていいなって印象もあったが、一方で閉鎖的で人の目を気にしなければならない主人公たちのことを考えると複雑な感情を抱いた。 短編の後半何ページかで主人公が抱える事情が明らかになった時、今までの登場人物に対する見方が変わる感じがあった。さすが湊かなえ作品。
4投稿日: 2022.12.20
powered by ブクログ本土から橋続きの離島で暮らす人々の家族に焦点を当てて、離島ならではの古き文化や家族のしがらみ、故郷を離れた人々との関係性など、閉鎖的な世界だからこそ起こりうる人の悩みや複雑な心情を描く短編集。 冒頭の「海の星」が一番面白かった。 田舎や離島暮らしに憧れて実際に移住する人はあれど、都会の常識が通用しない社会に少なからずギャップを感じることもあると思う。 この短編に出てくるような美しい情景や家族との絆は少なからず自然や土地が豊かな所でないと育まれない点はあるのではと思った。
1投稿日: 2022.12.17
powered by ブクログ島、田舎、閉鎖空間。 そこそこの都会に住んでいる私ではわからない世界がそこにある。 閉鎖的な町で起きたいろいろな物語は、絡み合うようで全く絡まらず、閉鎖的だと思っている島も、広くいろいろな人が住んでいることを実感させる。
0投稿日: 2022.11.19
powered by ブクログ1つの島を通した人たちの物語。 島に来る人、島から去る人、島に留まる人、島に戻る人。様々な人生を鮮やかに切り取った短編集。 6つの短編が収録されていて、日本推理作家協会賞受賞作「海の星」もよかったけど、私は一番「光の航路」が好きだった。 あれらの船に声援を送る者はいない。だけど、どの船も皆、今日の進水式の船のように、大勢の人から祝福されて海に出たんだろうな。 この言葉は大切にしていきたい。 「雲の糸」が一番読んでいてしんどかった。
3投稿日: 2022.11.18
powered by ブクログ久しぶりに読んだ湊かなえさん。話題作も多いのだけど、正直あまり好きじゃなかった。 日常がバラ色じゃないからこそ、小説の中でまで人間の悪意をこれでもかと見せつけられるのは少し辛い。 瀬戸内に浮かぶ白綱島を舞台にした6つの短編。 故郷の島といえば、美しい風景、人情が厚い島の人々というイメージだが、そのようなキレイな話はない。白綱島を故郷にもつ語り手たちは、家族や近隣の閉鎖的な人間関係、貧困、いじめ、嫌がらせで息が詰まりそうになっている。やがて限界がきて綻びが生じる。 各編の主人公によるマイナス感情を隠そうともしていない独白が、読んでいてしんどい。辛い境遇や悲しい出来事、事件の描写よりも、むしろ人間の負の側面だけを見ているような冷ややかな語りが延々と続くのに疲れてしまう。 ただ、何編かは人の温かさが感じられ、爽やかな読後感だった。 中でも『海の星』は良かった。これ同じ作者が書いたのかなと思うくらい。 失踪した父の謎と母への思い、ずっと誤解していた「おっさん」の真意がわかるラストは見事だった。
0投稿日: 2022.11.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わった後少し切なくなりました。 大人の世界も、子供の世界もいじめって無くならんよなぁー‥‥。 自分の子どもがいじめられたりしたら辛いよなぁと読みながらしんどくなってしまった。 どのお話もお父さんが居ない設定だし、 ちょっとモヤモヤ苦しくなってしまった。
3投稿日: 2022.10.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
湊かなえ著『望郷 (文春文庫)』(文藝春秋) 2016.1発行 2017.9.10読了 故郷をテーマにした6つの短編集なのだが、語られる故郷はどちらかというと陰鬱で閉塞感が漂うものばかり。一番気持ちをよく理解できたのは「みかんの花」の美香子の地元から出て行きたいという気持ち。作品全体としては、子ども時代を過ごした故郷に、大人になってから訪れ、過去と和解する、というのが大きな枠組みとなっているが、私はまだそこまで向き合えないな……。故郷がある人は良いなあ。羨ましい。 URL:https://id.ndl.go.jp/bib/026985229
0投稿日: 2022.10.21
powered by ブクログ島に生まれた人たちの島へと愛と憎しみが生む謎をかいた、短編集。 かつては栄えていたが、時代もとに衰退する島に何を思うのか。 島に生まれた人たちの思いを上手くかいていると思った。そしてそれを様々な人の目線からえがき、ひとつのミステリーのようになっていた。
0投稿日: 2022.10.15
powered by ブクログみかんの花、海の星、雲の糸、石の十字架、光の航路、どの話も父親がいない話。自分が知らずと守られていたりして切ない。
0投稿日: 2022.10.13
powered by ブクログ瀬戸内海のある島を舞台にした、短編集。短編なのにしっかり湊かなえ。普通に話を読み進めていくと、「えっ?!」っていう展開に最後はしっかり驚かされる。解説にあったけど、謎が用意されて最初に謎が提示されてそれを解いていくのがミステリーなんだけど、湊かなえの作品は、読んでいたらそんなところに謎があったのか!と驚かされるミステリー。それが面白い。 夢の国とかすごく嫌だったな終わり方としては。。こわい。ちゃんと前向いて終われるやつもあってちょっと感動した。 おもしろくてどんどん読んでしまう、数時間で読み切った。どんどん読んでしまう&感想にあんまりネタバレ書きにくいので湊かなえの作品てけっこう忘れちゃって、何回読んでもおもしろいんですよね。
0投稿日: 2022.10.12
powered by ブクログ六篇からなる短編集。 著者の出身地を思わせる、瀬戸内海に浮かぶ島で暮らす各登場人物を描く。 解説にも書かれているけど、分かりやすく謎が提示されてそれが解き明かされる「ザ・ミステリー」という感じではなく、湊かなえさんとしては珍しいタイプの本だと思った。普通に物語として読んでいて、最後の最後で「そうだったんだ!」と気付きを与えるような作品群だった。
9投稿日: 2022.10.10
powered by ブクログ海の星が1番好き、本で泣いたのはなかなかないけど、感動しました 全部ミステリーっぽくはない話だけど、伏線がちゃんとあって面白かったです
0投稿日: 2022.10.07
powered by ブクログ私も島出身なので、共感することばかりだった。 特に「雲の糸」。私も島に帰ると、あぁ、だから帰ってきたくなかったんだよなーって毎回思う。湊さんにもこんな気もちがあるのかなぁ。 最後色んな真相が分かった時は嗚咽するほど泣いた
0投稿日: 2022.08.24
powered by ブクログ小さな島での、一つ一つの物語に心が静まった。ゆっくりと低いところを船で進むような読み心地。『海の星』の受賞理由も言葉で表せないけどよく分かる。 ずっと本棚で眠らせてたけど、読んで良かった一冊。
0投稿日: 2022.08.12
powered by ブクログ同じ島を舞台とした異なる物語が詰まった短編集です。 大きな事件が起きるわけではないですが、登場人物それぞれにとって人生の分岐点になるような出来事がそれぞれ語られ、最後には新たな真実が明らかになる、ある種のミステリー形式。 読みやすく、楽しませていただきました!
0投稿日: 2022.07.27
powered by ブクログ湊かなえさん作品を読むのは初めて。 面白いんだけど全体的にどよよ〜んと重い雰囲気。 好き嫌いがあるかもしれない。★の数は完全に好みです。 瀬戸内の島の村社会ならぬ島社会の閉塞感が息苦しい。 一見物静かで気が弱そうな人がふとした瞬間に見せる頑固さや意志の強さを知り、その意外さに驚いたという経験が何度もあるけど、この本を読みながらそれと同じような感覚になった。 人の内に秘めた陰(闇?)の感情を描くのが上手い作家さんだと思う。
2投稿日: 2022.06.19
powered by ブクログ全体的に不穏な空気が漂うような雰囲気の作品だった。 しかし、やはりこのようなミステリーの匂いがするものはドキドキとしながらページを捲り、いつもより速いテンポで読み進めていくから堪らない。 この島に生まれてしまった不遇。この家庭で女として生まれてしまった不遇。親の罪を背負って生きていかねばならない不遇。そしてそれは運命でもある。 運命から思うよう逃れることのできないやるせなさ、呪いの様にいつまでも追いかけてくる恐怖、実にくだらない人間関係への嫌悪、様々な感情が湧いてくる物語だった。
0投稿日: 2022.06.09
powered by ブクログ瀬戸内トリエンナーレに行く前の日に購入。 道中〜1ヶ月後に読み終わった。 島に期待を抱いて旅に行った身からすると、島の閉塞感、どろどろした面を見ることになり、このタイミングで読まなくても良かったかも。笑 お気に入りの話は「海の星」
0投稿日: 2022.06.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この作品は、湊かなえさんの出身地の島をモデルにしているが、どの章も誰かしらがモヤモヤした気持ちを抱えており、失踪やいじめなど暗いストーリーが多かった。これまで読んだ湊かなえさんの作品よりは、まさか!や嘘でしょと衝撃を受ける場面が少なく物足りないと感じてしまっていたが、読み終わった後の解説を読んでこれは緻密に構成されたミステリーなのだと知り、自分の読書力の低さを恨んだ。 また、忘れた頃に読み返してみたいと思った
0投稿日: 2022.05.30
