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バッテリーVI アニメカバー版
バッテリーVI アニメカバー版
あさのあつこ、佐藤真紀子/KADOKAWA
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総合評価

204件)
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3
1
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    ここに出てくるキャラは行動だけを見ればとても「いい子」でも「いい人」でもないです。内に秘めているものの描写が素晴らしく、それゆえに迷いやドロドロした感情に共感が持てるんでしょう。中学生という未熟な時期だからこその、子供じみた、ある種凶暴な感情が、今の私には眩しく感じます。

    0
    投稿日: 2010.05.14
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    「バッテリー/あさのあつこ」6冊、ようやっと完読した。 去年、Y君の夏休みの読書感想文の宿題用に買ったのだが「野球は嫌い」の一言でボツ。せっかくだからと読んだらカミサン、ワタシともどもはまって読んでた。 田舎にすごい剛速球の投手がいるという設定は少年マンガではおなじみで、それを文学が表現するとこうなるという新鮮さにあふれている。 対決の臨場感はマンガ以上だし、人間関係、子どもの成長、家庭環境、野球論とどれもが卓越した筆致で語られる。 主人公巧はプライドが高く、速く球を投げることしか考えていないからチームワークを乱す。そのくらいでないとピッチャーとしての勝気は生まれないってあたりがなかなかよかった。 しかしそれも4冊目くらいまでで、それ以後は巧が主人公でなくなっていき、生徒同士の会話ばかりになっていくのはなんなのでしょう。どうも違う文脈になっていて、中身がしっかりした少年マンガというコンセプトで読んでいたワタシの読み方が間違っていたようでついていけなくなった。 それについてあさのさんはこう述べている。 『野球を書こうという気は、もとからなかったんです。息子が野球部だったのに試合を観に行ったことがなかったくらいで、ぜんぜん詳しくないんですよ。書きたかったのは巧のような、突出した才能がある一方で何かが大きく欠落している少年。彼の才能がピアノであってもサッカーであってもよかった。野球にしたのは、集団競技なのに投手と捕手だけが向かい合っているという関係性が面白かったから。』 にしては野球の緊張感や野球の魅力が十分描けてると思う。

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    投稿日: 2010.05.04
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    バッテリー全巻読了。 いろいろと感想はあるけれど、とても書ききれない。 うまく言葉にすることができないのがもどかしい。 葛藤も興奮も怒りも笑いも、作品に流れる空気全てがまぶしかったです。 良い作品でした。 出会えたことに感謝。

    0
    投稿日: 2010.04.09
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    完結してしまいましたよ・・・・まだまだこのバッテリーを新田東中を見守り続けていたかったです。 巧も豪も試練、屈辱、葛藤・・・様々な壁にぶつかって、それでも自分自身を信じて、出会った頃とは違うけど、確実に信頼を確立していくバッテリーへと変っていきました。 特に豪の葛藤はしんどそうでしたね・・・。相手が巧だもんなぁ~~ 強情でしかも口下手。上手く自分の想いを伝えることが出来ない奴だけど、あの球に魅せられてしまって・・・嫉妬や確実に自分は巧と同じ道を進むことが出来なくなるってのを確信しているだけに、辛いよね。 でもいつか分かれる日がきても今は一緒に歩んでいこうと決めた、豪の結論は彼を随分成長させたのではないでしょうかね。 さらに瑞垣さんや観音寺さんまでも巻き込んで、みんな本当に一回りもふたまわりも頼もしくなっていきました・・・当の巧も・・・ 彼らがあのイチョウの木に登るシーンは感慨深く読んでしまった。 巧が成長した様がさりげなく・・何度も読み返してしまいました。  凄くいいシーンです・・・・。

    0
    投稿日: 2010.02.06
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    シリーズ第6巻です。 とても面白く1巻から6巻まで一気に読んでしまいました。 主人公二人が野球を通して友情を深めていき、成長していく様は共感できる部分もありぐっとひきこまれます。 とても面白いので見たことのない方はぜひ。

    0
    投稿日: 2010.01.31
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    バッテリーの最終巻です。消化試合になってしまった横手中との再選の日がきたにもかかわらず巧と豪はまだぎくしゃくしていてこの二人がまとまらないと絶対勝てない相手なのでどうなるのか本当に最後まで目が離せませんでした。

    0
    投稿日: 2010.01.31
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    子供たちが夢中になっているこの本 私も1~6を一気読み 野球少年だけじゃなく彼らを取り巻く家族・監督にいたるまで 心理描写を深く掘り下げて書かれている 野球音痴の自分なので女性がここまで書けるということが不思議 作家ってすごい そういえばあさのさんは岡山生まれ・・・と知って少し納得(瀬戸内野球少年団からの連想)

    0
    投稿日: 2010.01.29
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    バッテリー最終巻。ついに横手と新田東の再戦が実現。正直個人的に最終巻だけに試合の内容も最後まで書いてほしかった気もしますが、実にいい作品だったと思います。

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    投稿日: 2010.01.22
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    バッテリーの2人の中が元通りに戻り、新たに最強になった巧と豪。この2人が復活するために頑張った周りのみんなもすごいが、これで次の試合への体制は万端になった野球部。

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    投稿日: 2010.01.18
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    これは新田東中の野球少年の中学1年生の1年間を追った作品でした。中学生の世代が繊細な心情を丁寧に綴っていた。いろいろな視点から描かれていて、登場人物たちの気持ちが個々に伝わってきて、とても良かったです。私も野球部でしたので、いろいろな心情が伝わり共感できました。

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    投稿日: 2010.01.16
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    バッテリーシリーズの最終章です。いよいよ巧たち新田東中は、強豪の横手二中との再試合の日を迎えようとしていました。試合を前に、両校それぞれの思いが揺れていきます。巧と豪を案じる海音寺、天才の門脇に対する感情をもてあます瑞垣、ひたすら巧を求める門脇が描かれています。1章から6章まで読んで気付けばあっという間でした。とても面白かったので興味があったら読んでほしいです。

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    投稿日: 2010.01.03
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    お風呂で再読第六弾。 ようやく読み終わりました。 初読の時は、あっさり終わったことに ちょっと物足りなさがありましたが、 改めて読み返したら、 すっきりした良い終わり方だと思いました。 これからの試合の展開が、 2人の関係が気になるところですが、 それは各自のお楽しみですよね。

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    投稿日: 2009.12.30
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    今 すごく後悔している 何故もっと楽しんで ゆっくり読まなかったのかと 6巻を3日で読んでしまったのだ 読まずにはおれなかったのだ 巧が あまりにまっすぐで 我侭で 自分のことしか考えてなくて でもだからこそ その強烈な存在に メロメロになって あ~~でも こんな風に読み急がなければよかった 味わうことを忘れていた №6にしても バッテリーにしても 孤高の少年を こんな所で 私の元から引き離さないで! もっと見つめていたいのに 胸が締め付けられるような 感覚をずっとずっと味わいたい ただ それだけでいいのに あと何年かかってもいいから 「バッテリー」 再開して欲しい

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    投稿日: 2009.12.28
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    シリーズ最終巻読み終わりました。 最後どうなったのかが気になります。続編の「ラストイニング」も読んでみたいです。

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    投稿日: 2009.11.14
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    懐かしい。中学時代の自分の姿、感覚を時々感じた。とても懐かしい気持ちになれた。聞きあきた言葉だが、自分が忘れかけていた、言葉では表すことのできない、感覚が読んでいる間、よみがえった。決して戻るこの出来ない、鮮やかな記憶の自分が、よみがえった感覚はとても言葉では書き表わすことはできないが、こんなさわやかな感覚を再び体感させてくれた、この本に感謝。様々なことがあった日々だが、思い出す感覚はとても、好い気分だった。

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    投稿日: 2009.10.27
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    会社の後輩が、「古本屋で買った」というので1作目を読ませてもらったら すごく面白くて、続けて2~6まで借りて読みました。 読み始めたら、時間を忘れてしまうほど、止まりませんでした。

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    投稿日: 2009.10.14
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    読み終わってすぐにテレビで取り上げられていてびっくり。児童文学なんだけど、読者は20〜40歳代の女性が多いんだそうです。 面白かったけど… こう終わるのもわかるけど、やっぱり試合の結末はもっと知りたい。

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    投稿日: 2009.09.26
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    すべてを読み終えるのは、あっという間だった。 けれど、与えられたものはこれからもずっと残るだろう。 これで最終巻というのが本当に残念。 登場人物たちは中学生だが、高校球児に勧めたい本ナンバー1。

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    投稿日: 2009.08.22
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    う〜ん。 期待が大き過ぎたかも。。 書ききれなかったんだろうね。 あさのあつこさん。 もうちょい 続けてほしい感じ。

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    投稿日: 2009.08.21
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    因縁の対決 横手二中との 非公式試合がついに始まる。 そして試合結果は始まったところで終わる。 非公式試合の采配は監督の戸村先生から 卒業した海音寺キャプテンにゆだねられている。 海音寺は巧に豪でなくても投げれるかを問う。 豪にはピッチャーが巧でなくてもキャッチャーをやれるのか、と問う。 二人のバッテリーで始まった試合がどうなるのか、 描かれないままに物語りは終わる。 巧の弟の青波の成長もシリーズを通して描かれており、 彼は巧を超えるピッチャーに育つと思われる描写が してあるにもかかわらず、それもきちんと描かれないままに終わる。 ひどい。 著者に裏切られた気持ちでいっぱいだ。 まだ中学1年生のままの巧。 この1年で巧の内面は成長したのだろう。しかし、 結局きちんとした試合は描かれることもなかった。 著書は野球を愛しているからこそこの題材を選んだのだと 信じていたのに。 最後まで読んでわかったのは、著者は野球を知らない人だったのだということ。 甲子園での高校野球の熱い熱戦をテレビ中継で毎日見るこの時期だから よけいに 悔やまれてならない。 巧が甲子園で活躍する姿を読みたかった。 他の選手や先輩の海音寺 横手二中の門脇や瑞垣が成長し 高校生になる姿を読みたかった。 弟の青波が兄を超える姿を読みたかった。 登場人物に思い入れがあり、愛しているからこそ 悔やまれてならない。 いつか、著者が 彼らの未来を描いてくれることを信じたい。

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    投稿日: 2009.08.14
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    門脇の打席をすべて打ち取ったと思います。巧と豪でね。打たれて欲しくないなあ。うん、打たれないはず。ただ、巧と豪は、いつかどこかで道が分かれてしまうんだろうな、と。野球から離れて、普通の友達になんかならないだろうし、なろうとも思っていないはず。今この時、という刹那的な輝きが、どうしても、この二人には感じられます。

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    投稿日: 2009.07.31
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    このシリーズの作品は第一作から読み続けている作品です。 巧たち新田東中は、横手二中との再試合の日を迎えようとしていた。 試合を前に両校それぞれのナインの思いがゆれる・・・。 巧は、この1年間で変わったのだろうか。 「マウンドに立ち一球を投げることが全てである」という巧の本質は変わらなかったと思う。 変わったとしたら、それは彼に影響された周囲の人間たちの方だろう。 是非読んでみてください。

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    投稿日: 2009.07.23
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    兄弟の野球の話。自分は野球が好きなので、この本がとても好きです。この本は自分が小さい頃にあったことと内容が似ていてビックリしました。すこし共感できるものがあって、とても読みやすかったです。自分は高校時代にバッテリーの本を読んでの感想などを作文に書いた覚えがあり、とても書いた記憶があります。それほどこの本が大好きです。皆さんもぜひ読んでみてください。

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    投稿日: 2009.06.22
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    5に続いて面白い作品でした。終わり方はよかったんですが、想像をもう少し裏切ってほしかったです。でも、やっぱり凄い本だと思います。やっぱり児童書だとは思えないですね。もう終りだと思うと少し寂しいです。続編が出ているらしいですが、ここまで引っ張ったなら本編で終わらせてほしかったです。真面目な青春小説は、面白くなさそうなイメージがあってあまり読まないけど、また読みたいと思わせるよな作品でした。ぜひ読んでみてください。

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    投稿日: 2009.06.10
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    とうとう最終巻。 登場人物それぞれの視点で描かれているので、彼らの焦燥感や悔しさや苛立ちなどが直に伝わってきました。 自分も経験してきたはずの気持ちを、巧や瑞垣達と一緒に、子どもと大人の両方の目でなぞらせてくれます。 特に、巧と瑞垣の二人には寄り添って読むことができました。 不器用な巧が少しずつ人を受け入れていく様が、成長ともいえない変化なんだけど愛しくなってくる。 瑞垣に関しては、サリエリっぽい天才への嫉妬やねじれた感情がとても共感できる。 ラストもこれで良かったんじゃないかと思います。 こういうラストだからこそ、彼らのこれまでの葛藤がマウンド上で昇華され、その輝きを閉じ込めておくことができる気がします。 ただ、シリーズ全体を通して、現実の少年野球とは(多分)隔たりのある部分が多くちょっと違和感がありました。 関係性を大事にする女性ならではの小説、という気がします。 そこらへんが個人的には苦手…というか、同じ女性として関係性に重点を置くその熱さが理解できる分、気恥ずかしくて正面から読めないんですよね…。 あれ?青波やクラスの女の子や女教師のエピソードは何も受け皿がないんですか…?ほったらかし?

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    投稿日: 2009.05.07
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    巧たち新田東中は、横手二中との再試合の日を迎えようとしていた。試合を前に両校それぞれのナインの思いがゆれる・・・。 巧は、この1年間で変わったのだろうか。「マウンドに立ち一球を投げることが全てである」という巧の本質は変わらなかったと思う。変わったとしたら、それは彼に影響された周囲の人間たちの方だろう。「ラスト・イニング」での真の結末に期待!

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    投稿日: 2009.04.06
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    どきどき感みたいなものを持って読み終われたわけではなかったが、 バッテリーっていう、 ピッチャーが、キャッチャーが、 お互いにわかりあえるようなものがあるんだなって、 いい余韻に浸れたような気がする。

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    投稿日: 2009.02.19
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    後半(3〜6巻)グダグダな感はあったけど まあ全体通して好きでした。 巧みたいな中学生絶対ありえんけど それでもかっこいいです。笑

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    投稿日: 2009.01.31
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    再々々読くらい。たまに文庫版をまとめ読みしたくなる。 最後、色々気にはなるけど、バッテリーは巧という、芯を中心に、周りで魅力的なドラマが繰り広げられてる、 って感じだと思うので、ラストシーンはかなり好き。 『ラストイニング』でちゃんと回収してくれて良かったです。

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    投稿日: 2009.01.08
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    まとめ感想 巧の成長が目に見えるようでした。 樹の上の巧と豪の描写とかすごく好き。 ラスト・イニングに続くようなので文庫化を楽しみにしています。

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    投稿日: 2008.11.23
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    主人公が少しずつ変わっていくのがわかってとても面白かったです♪ 1〜6まで一気に読んでしまいました 笑

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    投稿日: 2008.10.22
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    バッテリー最終章。 伝わらないもどかしさや、個々の劣等感の克服などなど 少年たちの成長を描いた、野球の青春作品。

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    投稿日: 2008.09.27
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    とうとう完結。。。 その後を読者の想像に託した感じのラストでしたね。 いろいろ気になるところはあるけど、読後感は最高! いろんな人にお勧めできるし、実際にお勧めしまくった本でした。 おもしろかった〜〜〜!!!

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    投稿日: 2008.09.25
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    主人公・巧のように天才でもなければ、あそこまで傲岸不遜でもないけれど、共感できる気持ちはたくさんあった。他人に自分のことをわかったような口をきいて欲しくない、けれど同時に自分のことを認めてもらいたい人もいる、形式とかそんなことにごちゃごちゃ言ってないで、真っ向勝負で欲しい居場所を手に入れたい、とか。友情とかチームワークとか、そういうコトバで表せない、表したくない気持ちを表現したいという筆者の気持ちが伝わってくる作品だった。

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    投稿日: 2008.09.20
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    ついにバッテリー最終章。いよいよ強豪横手との再試合に向けて、巧と豪、海音寺や門脇の心情が揺れ動きながら…それぞれの結論に達していく。友達って、家族って、先輩って、先生って…いいなと感じます。 2008年9月19日読了

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    投稿日: 2008.09.19
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    野球少年の中学1年生の一年間を追った作品。 まだ子供と言われる世代の繊細な心情を丁寧に丁寧に綴っている。 また、3人称だが視点をくるくると変えることで、個々の登場人物たちの気持ちがより分かりやすく描かれている。 なによりも、傲慢で繊細な少年達の関係性がいい。単なる信頼でも友情でもチームメイトでもない。そんな括りでは言い表せない関係。 それを、一人づつの心情を描くことで浮かび上がらせようとしている気がする。

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    投稿日: 2008.09.19
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    最終巻。こんな終わり方なんだー! 余韻を残すっていうより、中途半端な感じがひどくもったいない気がしました。 でも巧は芯の部分は絶対に変わらないけど、豪に会って変化した部分もたくさんあるし、豪は豪で迷いながら成長したし、彼らの1年間の成長日記をハラハラしながら読むことが出来ました。

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    投稿日: 2008.09.11
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     バッテリー(6)最終巻,読み終えました。おもしろかったです。もともと野球ものは好きです。登場人物の性格がきちんとしているのもいい。  自分の好きなことをとことんやるというのはいい。そのあたりはこれまでも書いてきました。  この(6)では,主人公原田の相手チームにいる2人中学生を取り上げたい。  門脇秀吾と瑞垣です。2人は保育園のころからの幼友達。2人とも野球をしていますが,門脇秀吾は天才バッターとしてさわがれていて,高校へも野球推薦で行くことになっています。  一方の瑞垣は,それなりにうまいが,門脇の陰に隠れている。その瑞垣の心理が描かれています。 とっくにわかりきって、悟りきっているはずの力の差をまざまざと見せつけてくるこの打球が嫌だ。試合の真っ只中、放物線を描いて門脇の打球がスタンドに飛び込み、チームメイトの誰もが歓声を上げる。そのさなか、視線を逸らし横を向く自分が嫌いだった。  追いつけると思うのか。努力して励んで志せば、こいつの背中を見失わないでいられると思うのか。  おまえ、まだそんなこと思ってるわけ。つくづく、ばかたね。(p76) 羨ましいのだ。 瑞垣は、ボールを握り締めた。  羨ましいんだよ、秀吾。ばかみたいに、おまえが羨ましくて堪らない。認める。いっそ、本当にばかだったらよかった。自分が搦(からめ)めとられていることさえ自覚できないほど愚かなら、かえって楽なのにな。中途半端なんだよな。中途半端な実力、中途半端な自負心、中途半端な愚かさ・・・・・・始末に負えない。我ながらうんざりする。(p79)  「秀吾、おれはな、おまえが嫌いや。嫌で嫌で堪らんかった。秀吾さえおらんかったら、どこかに消えてくれたらって、ずっと思うてた。ずっとな」  門脇は口を閉じ、真っ直ぐに瑞垣の顔を見ていた。何を言われたのか理解できない。そんな風に何度も目を瞬かせ、首をかしげる。   「おまえのせいやない。おまえは、なんも悪くない。だけどな、どうしようもないやろ。嫌いなんや。おまえのこと、どうしようもないぐらい嫌いなんや」 (中略) 「ごめんな」  幼い子どものような謝罪の言葉が、口から漏れた。  ごめんな、秀吾。かんにんやで。  謝って許されることじゃない。許されようとも思わない。許しも同情も理解も、今さら請うたりはしない。 だけど、ごめん。 座り込んだ門脇に、頭を下げる。それから、部屋のドアを閉めた。閉める直前、ドアの向こうで、門脇が何かを低く咳いた。聞きとれない。風の音だけが、騒がしかった。(p109〜110)  ぼくも高校時代にこの男には勉強で勝てないな,というのがいました。でも嫌いではなかった。いや,好きでしたね。だから,本当には瑞垣の気持ちは理解できません。

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    投稿日: 2008.08.20
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    正直一番感動?(いや感動とは違うかな・・・)してしまったのが、青波と仔犬のお話だった。 豪くんのいうことがすごくわかる。一度あの悲しみ体験したら、もうペットなんて暫く飼いたくなくなるさ。実際今の私がそうだ。 それにしても巧、随分成長したよなぁって思う。 少しずつ、ほんの少しずつだけど、野球から何か感じて大きくなっていっているんじゃないだろうか。 人懐っこいだけだった(というのもなんだけど)豪くんも、段々思春期って感じになってきて。 そういう時期だよね、中学生って。 青春青春。 一つ一つの表現に共感できる部分があって、 こういう気分になることあるなぁ・・・みたいな、 そんな感じが、この本の好きなところかな。

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    投稿日: 2008.08.09
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    ついに完結。1〜6まで一気に読みました。 普通の野球青春ものではないです。 孤高の天才ピッチャー巧のストーリー。 野球は1人では出来ない、なんて当たり前のことにも ひっかかってしまうくらいの孤高ぶり。 途中から天性の人の良さと明るさを持つ 巧のキャッチャー豪までも、巧とバッテリーを組んでいく ことに苦悩して暗くなっていくし、 青春もの好きの私としては ちょっと主人公達が自分の内面と向かいすぎ、というか 自己中心的すぎる、というか。 ラストらへんではもうちょっと巧に心を開かせても 良かったんじゃないかと思ってしまった。 普通の野球少年サワとヒガシが登場すると ホッとします。横手のキャッチャー瑞垣もくせがありすぎて 中学生というのが苦しいくらい。 なんだか微妙でした。

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    投稿日: 2008.08.06
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    【「おれはピッチャーです。だから、誰にも負けません」いよいよ、巧たち新田東中は、強豪・横手二中との再試合の日を迎えようとしていた。試合を前に、両校それぞれの思いが揺れる。巧と豪を案じる海音寺、天才の門脇に対する感情をもてあます瑞垣、ひたすら巧を求める門脇。そして、巧と豪のバッテリーが選んだ道とは。いずれは…、だけどその時まで―巧、次の一球をここへ。大人気シリーズ、感動の完結巻】 全巻通して面白かったです。 自己中心的な巧と、誰にでも優しい豪という対象的なバッテリーにとても惹かれたし、 色んな問題を乗り越えながら、 最後にはお互い必要とし合ってる2人の関係が微笑ましくもあり、羨ましかったです。 こうやって信頼できる仲間がいるといいですよね。 不器用で生意気な巧のキャラも良かったけど、 なんといっても全てを受け止めてくれる豪は最高でしたね。 豪だからこそあんな巧とバッテリーを組めたんだろうし、 豪あっての巧という気もします。 それと瑞垣のキャラもなかなか好きでした。 結末は知りたかったような、あれで良かったような。。 子供達にも読んでもらいたいな〜 映画化 2007年3月公開 http://www.bt-movie.jp/ ドラマ化 2008年4月放送 http://www.nhk.or.jp/battery/

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    投稿日: 2008.07.27
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    最終刊なのにまだ試合が始まらないっ! まさか・・・・ここで終わるとは!!!!! と唸ってしまったバッテリー最終刊. 主人公達の未来を読者に託してしまう,これが小説のいいところでもあり, いち読者としてはもんもんとしてしまうところだ. 結局結果がどっちかなんてわかりっこないんだが,自分としてはこうであってほしい. などと想像をめぐらせてしまう. どういう終わり方がいいのか悪いのかなんて,私には評価できないけど, この小説はきちんと終わってほしかった気がする.

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    投稿日: 2008.07.08
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    伝わらないもどかしさや、個々の劣等感の克服などなど確かに少年たちの成長を描いた作品ではあったけど、重かったね。 でも本人たちの成長過程の心の中っていうのは、成長した。よかったね。なんて爽やかなものではなく、こんな感じなのかもしれない。 自分にはないものを持った周囲の人たちを無視することなく認識し、妬む気持ちも含めて受け入れるのは大人でも難しい。 でも人間社会に生きていくとそれの連続だったりもする。 彼らもそんな周囲との関わりの第一歩を学んだのかな?という感じ。 これももちろん青春なんだよな〜。

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    投稿日: 2008.07.06
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    お母さんがたまに買ってきてくれたり、自分のお小遣いで買ったり、、で最終巻。 バッテリーは何回も読みました。 次の文庫はまだまだかと毎回心待ちにしていました。 一緒に成長してました。 野球ってなんてかっこいいんだろう。 いや、野球がかっこいいんじゃなくて(かっこいいけど)彼らがかっこいいんだなー

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    投稿日: 2008.06.22
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    自分が野球のルールをイマイチわかってないってとこで、☆四つ(情けな・・・) 心情とかひしひし伝わってきて、野球て、バッテリーて、深いんだなーて思いました。 少年たちが、こんなにいろんなこと考えて行動してるなんて、目からうろこです。 自分よりよっぽど大人。

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    投稿日: 2008.06.16
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    とうとう完結でした。 巧と豪のわだかまりと言うかすれ違いは、ある種良い方向だったと思います。 巧はチームを特にキャッチャーを見る事を学んだし、 豪は今まで見えてなかった自分に出会えたと思いました。 新田東も横手もお互い自分達が成長する為に、 ネガティブに言うとお互いを利用している気がしました。

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    投稿日: 2008.06.03
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    とうとう横手との再試合。天才スラッガー門脇は巧との勝負だけに集中していた。巧は豪のミットを信頼し、2人とも巧のピッチングを信頼し、満足するまで1球1球をただひたすら投げ続けた。そしていよいよ勝負の日・・・。 想像も好きだけど、結果を求めちゃいけないのかなぁ・・・。

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    投稿日: 2008.05.19
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    スポコンもの。 野球好きということもあるけど、一つのことに熱くなれるところが好き。 漫画もあるし、NHKでもやってる。

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    投稿日: 2008.05.17
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    心理戦に強い横手二中の瑞垣俊二。彼の一言でバッテリーが崩れる。門脇秀吾のそばにいて2番手に甘んじるにはあまりに高いプライドを隠し持つ。それがこの屈折した策士を生んだ。ただ、小説ではあまりに饒舌で私の中では軽口をたたく吉貞伸弘と同様に少しうるさい印象があった。いくら何でも、中学生の日常会話に百人一首が混ざり込むことはないだろう。これは作者の趣味。(ただし、映画に登場した瑞垣には「なるほど」と思える存在感があった) 今回は「人を拒むな、疎むな」と願う祖父だけでなく、巧の性格をしっかり捉えたうえで案じている母、何も語らず見守っている父など家族の絆の強さもしみじみ読み取れた。(映画の方の母のキャヤラクター設定は単純すぎて物足りなかった) キャプテンの海音寺や次期キャプテン野々村の成長ぶりなどにも目がいった。 作成日時 2007年06月23日 06:48

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    投稿日: 2008.05.12
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    読むなら文庫。文庫化にあたって大幅に加筆修正され、書き下ろしも3巻・5巻に一つずつあります。 いいなあと思った文章が、実は修正時に付け加えられたものばかりでした。 でもハードカバー版の絵も是非見てほしいです。 白黒の独特な描写で、巧だけどこか浮いているように見えました。巧の特異性がよく出ていると思います。 風景も綺麗です。 1、2巻は普通に面白いなーと思うくらい。 ところが3巻から、もう続きが気になって気になって、一日で残りの3〜6巻を読み終えてしまいました(徹夜) その翌日に『ラストイニング』を買いに走る自分。 この一週間だけで出費が文庫6巻+ハードカバーと大変なことに。自重できません。 野球の物語ではなく、野球をする少年たちの心理描写が眩しいくらいに溌剌と描かれています。 大好きです。

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    投稿日: 2008.05.08
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    横手との途中までの試合で、瑞垣にゆさぶられてダメになっていく巧と豪。しかしこの6巻では巧の心の変化と豪の心の変化を中心に、再びバッテリーを組み、お互いの知らない部分があるのを知る。自分は今でも迷っていることが多いなか、この作品を読んで、信じて疑わないしなやかな強さが欲しいと思った。

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    投稿日: 2008.04.26
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    シリーズ通して巧さんが愛しすぎ。けど、最後にもなると豪ちゃんとすでに夫婦すぎて波乱はないですね(笑) 波乱担当はおミズでしょうか。 姫はむしろお前だと言いたいw←

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    投稿日: 2008.03.31
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    ☆五つじゃ足りません。最高でした。全員大好きです。描写、本当にいちいち感動する。 こんなラストだと思わなかったから、早くラストイニングを読みたい。

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    投稿日: 2008.03.16
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    レビューはブログにて。 http://tempo.seesaa.net/article/87109158.html

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    投稿日: 2008.02.26
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    最終巻。いやな予感はしていたが、もうちょっと違う結末の方を期待していました。とはいえここまで読んで、読まないわけにもいかないでしょう。図書館予約数は24(08/02/06現在)です。

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    投稿日: 2008.02.06
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    完結してしまって残念。中学生の頃、自分とは違った価値観にはとことん戸惑って、そして異なるものは誤と感じ、他人の価値観さえ変えられると思っていた。そんな時代を思い出せるなつかしさのたくさん詰まった本だった。 26.Nov.07

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    投稿日: 2007.11.29
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    もーあなたたちはー!って怒りたくなる。どうしてそんなにもどかしいのよ。 巧もいい方に変わってくれれば・・・。

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    投稿日: 2007.11.16
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    【11/6】図書室で借りた本。最終巻がやっと届いた。野球少年万歳!!なんだけど、思い入れが強すぎて、物足りなく感じてしまう。ごめんなさい…。彼らが中学生であることをつい忘れてしまうほど、それぞれの真摯な想いに胸を打たれます。

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    投稿日: 2007.11.11
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    長かったシリーズが終わりました。寂しいけど、余韻を残すラストがバッテリーらしい最期だったと思います。

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    投稿日: 2007.11.08
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    「おれはピッチャーです。だから、誰にも負けません」いよいよ、巧たち新田東中は、強豪・横手二中との再試合の日を迎えようとしていた。試合を前に、両校それぞれの思いが揺れる。巧と豪を案じる海音寺、天才の門脇に対する感情をもてあます瑞垣、ひたすら巧を求める門脇。そして、巧と豪のバッテリーが選んだ道とは。いずれは…、だけどその時まで―巧、次の一球をここへ。大人気シリーズ、感動の完結巻。

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    投稿日: 2007.10.30
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    最後がぁぁぁぁぁ!!畜生、こんな格好良い野球少年、ずるいじゃないか。好きになっちゃったよどうすればいいんだ!

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    投稿日: 2007.10.25
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    「バッテリー」全6巻読み終わりました。1−2巻の怒涛の展開に引きずられ、3巻からの悩みのスパイラルからは抜け出せず、ちょっとだけ中だるみな感じを受けて、6巻で綺麗に終わりました。子供向けというより、大人向けだなあ。少なくとも野球漫画にありがちな「さわやかさ」はないけれど、だからころリアリティがあり、目が外せないんだな、と思いました。(2007/9/30読了)

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    投稿日: 2007.10.01
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    NHKのクローズアップ現代にも取り上げられた話題の児童書。 自分の投げる球に絶対の自信を持つピッチャー「巧」とその相手であるキャッチャー「豪」。 本気でぶつかり、悩み、苦しみながらも妥協せず、共に成長していくストーリーです。 ふと灰谷健次郎さんにでてくる少年達が頭に浮かびました。 灰谷さんの著書にでてくる少年達は自分の思いを的確に言葉で伝えることができ、自分の事を理解してくれる大人や友人を周りにうまく増やしていける主人公が多かったです。 この「バッテリー」の主人公、巧は大人の言いなりにならず、ましてや友人や先輩の言葉にも耳を貸さず、大きな軋轢を引き起こしながらも頑強なまでに自分を貫き通します。 自分の心の内にある思いを他人に伝えることの難しさを感じながら、いやむしろ伝えても無駄だと冷静に割り切っているところも垣間見えます。 この「孤高の強さ」が若い女性ファンをひきつけているんでしょうね、 昔自分が子供だった頃、どんなに自分が正しくても大人の前では限りなく無力だったと言う事実を多くの人が経験していると思います。 自分の思いをあきらめるしかなかった悔しさを、見事に巧が晴らしてくれているように感じられるのでしょう。 自分のこれまでの生き方を振り返り、挫折したりあきらめたことを今からでももう一度やり直すことができるかもしれない、そんな思いを抱かせてくれるストーリーです。 中学入試によく出る作家の2位があさのあつこさんだそうです。 (ちなみに1位は重松清さん、10年前の1位は灰谷健次郎さんだそうです) 思春期のこども(特に男の子)を持つお母さんにこの3人の作家達(重松、あさの、灰谷)の著書をぜひともお勧めいたします。 自分の無力だった子供時代を少しは思い出すことができる大人になれるかもしれません!

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    投稿日: 2007.09.04
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    かなり前に三巻までは読んでいたんやけど、内容を綺麗さっぱり忘れていたから、一巻からあらためて読んだ。三巻まで読んだときはめちゃめちゃおもしろく感じていたはずなんに、そこでやめておいても良かったかなあと思わせるくらい、後半グダグダ。ただ、最後でぱりっとまとまっていたのでとりあえずは安心した。あのグダグダ感がすべて払拭できているとは思わないけど、少なくとも物語として中途半端ではなかったので納得。  はじめのほうにあった違和感が最後までつきまとう・・・それどころか後になればなるほど重みを増す、というのはなかなかに厳しい。これは女の人が書いた少年、あるいは少年野球であって、その一点に集約される微妙な温度差がどうしても解消できなかったのかも。三浦しをん『風が強く吹いている』、佐藤多佳子『一瞬の風になれ』もそうなんやけど、やっぱり紙の上のスポーツは、紙の上の少年・青年でしかないわけです。物語に男性が存在しないと言い換えてもいい。「汗のにおいがしない」は北方謙三の佐藤多佳子への選評なんやけど、それがすべての作品に共通するの。リアルかどうかという問題ではなくて、造形があまりにも歪すぎる。所詮・・・という言葉を使うべきではないけれども、女性的美意識のもとに書かれた女性的少年の物語に過ぎない。  だから読んでいても中盤から入り込めないし、熱くならないし、共感できないし、理解できない。巧と豪の確執、特に豪の苦悩はいろんな視点からかなりの文字数を使って描かれているけど、結局のところそれが何物でもない。だって女性によって書かれた女性のものなんやもん。だから野球好きのあたしにとってはつまらない。作者は自分で「捉えきれなかった」と認めているけど、まさにその通り、少年を描けてない。ストーリーラインはよくできているから物語としての破綻は目立たないけど、キャラクターが全然生きてない。  選択される語彙、物語の分岐、台詞、環境、それらすべてが少年ではなく少女漫画の延長線上に置いてある。野球小説ではなくバッテリーという関係にある少年ふたりの距離を描いた小説であるのはいいんだけど、その書き方がどうしても女性的すぎる。  なんで三巻まで読んだときにあんなに面白かったんやろ・・・あたしがどれだけ適当に読書してるんかが分かるな。

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    投稿日: 2007.09.04
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    6冊で完結。執筆には10年を要したとか。奇しくも、ハリポタと同じ期間・・・作者が自分に取り付いた少年の姿を追いかけ続けた、という点も共通している。が、あさの氏が禁欲的というかミニマリスト的というか、その少年のイメージに求心的に迫っていったのに対して、ローリングはたくさんの装飾で読者を楽しませてくれた。東西文化の違いだろうか・・・という怪しげな比較論はともかく、とにかくこの6冊で完成された物語として考えたい。というのも、「ラストイニング」を読もうか読むまいか、迷っているのだが、たとえ読んだとしても、無数にある可能世界のひとつにおける試合として読みたい。つまり、「バッテリー」読者の数だけ、試合運びは存在するはずで、「ラストイニング」はあくまでもあさのさんという「一読者」によるバージョンとして、読みたいと思う。

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    投稿日: 2007.08.26
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    最終巻は巧ばかりでなく、海音寺や横手目線で書かれいてすこし新鮮だった。最後の終わり方がぱっとしなかったのが残念。

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    投稿日: 2007.08.21
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    誰かのひとつひとつの言葉が、行動が、誰かに影響を与える。 変わらないと思っていた巧だって確かに変わった。 生きるってこういうことかな。 「おまえがキャッチャーだから、いっしょにいるわけじゃない」 心の内を他人に伝える難しさを感じながらも 伝えることを諦めなかった言葉が心に残った。

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    投稿日: 2007.08.18
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    最終巻、ちょっと消化不良。脇がメインになってきて、それはそれでいいんだけど、巧と豪の関係がきっちり描かれてない感じがする。どうせなら青波くんとかじいちゃんとかももうちょっと描いて欲しかったなあ。

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    投稿日: 2007.08.17
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    6冊を通してたったの1年間。その短く濃密な時間に生きる様々な人の心理描写は本当に圧巻でした。あの中途半端な終わり方がこれからに続いていく感じがして私的には好き。本当に大好きなシリーズ。

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    投稿日: 2007.08.13
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    「キャッチャーなんかだと。ふざけんな。おれが手に入れた。おれのもんだ。絶対、誰にも渡さねぇ」 1巻から、短いけど長く感じる時間を経て、バッテリーとそれを取り巻く人間たちが共に成長していく。色々なことがあって、とても濃い時間の中で、関わり合い、変わり、変えられる。時には拒絶し、苦しみ、受け入れる。 ただの幻想ではない、生々しい現実が交えられてこその、この物語。6冊も続くと、読み終えてしまうのはとても寂しかったです。でもこの物語に出会えてよかったと、心から思います。

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    投稿日: 2007.07.26
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    最終巻なだけあって、いろんなひとの思いがぎゅっと詰まってました。正直読むのにかなーり時間かかりましたが、読んでよかったなぁと思えるシリーズでした。児童文学というけれど、瑞垣の心理とか子どもに難しくないのかな?と思ったり…。瑞垣と吉貞のコンビがすきです(笑)

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    投稿日: 2007.06.21
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    勝負はつかず、物語は終わるのな。 勝負がテーマの物語じゃないからね。テーマは少年だからね。 とはいえ気になる勝負の行方。

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    投稿日: 2007.06.10
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    巧の気持ちがよく分かる。心の内にあることを他人に伝えることの困難さ。野球に興味がない方も読みやすいと思います。でもちょっと後半に行くほど、話しを引っ張りすぎかなぁ〜?って感じました。2007/05/27 読了

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    投稿日: 2007.05.27
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    200705 ついに完結。同じく野球をする仲間と触れ合う中で少しずつ変わっていく主人公。気が付けば全6巻を結構なハイペースで読破してました。雛鳥を見守る親鳥の気分か!?今後の行方も気になりますがこの終わり方も嫌いじゃないです。この続きの本「ラストイニング」が出版されているようですが現状はお腹いっぱいなのでまたの機会に。。。あさのさんは風景描写が上手。1年を通しての風景の移り変わりが体験出来そうです。巧が中一〜中二の間の春休みの話。

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    投稿日: 2007.05.26
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    最終巻。すっごい待ってたし、このシリーズは好きだけれども、はたしてこの一冊は意味はあるのだろうか。なにも展開しないまま終わってしまった気がします。。番外編に期待。

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    投稿日: 2007.05.26
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    最終巻ですよ。スポコンのパターンっぽい入り口まで行くけど、そうは問屋が下ろさない。巧の変化も好ましい、未来を思う終わりでした。

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    投稿日: 2007.05.26
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    やっとでた「バッテリー」最終刊。友人が絶賛していたので読んでみたのだが、それほど感動しなかったのは、私の心が鈍くなっているからだろうか。

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    投稿日: 2007.05.25
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    続けて読んだ訳ではないので、発刊される度に記憶とリズム感があいまいだったバッテリーシリーズ。最終巻は登場人物の気持ちの描写が深く書かれていて、これまでの巻よりもじっくり読むことができた。難しいラストも、私の好きな形で終わらせてくれていてけっこう満足。

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    投稿日: 2007.05.09
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    「おれはピッチャーです。だから、誰にもまけません」いよいよ、巧たち新田東中は、強豪・横手二中との再試合の日を迎えようとしていた。試合を前に、両校それぞれの思いが揺れる。巧と豪を案ずる海音寺、天才の門脇に対する感情をもてあます溝垣、ひたすら巧を求める門脇。そして、巧と豪のバッテリーが選んだ道とは。いずれは・・・、だけどその時までー巧、次の一球をここへ。

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    投稿日: 2007.05.07
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    とうとう最終巻。彼らはまだ成長の途中で、この先は読者の心の中…みたいな終わり方。そう来るだろうなと思い、そうでなくてはならないんだろうなとも思いつつ、しかしやはり気になる彼らの未来。

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    投稿日: 2007.05.04
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    中学野球少年のものがたり、最終巻。第一巻を読み始めた時、絶対野球経験者の男の感性と思ったが、作者は女性でした。

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    投稿日: 2007.04.29
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    完結巻、だそうです。でも含みを持たすというか、予想通りのラストでした。案の定、『ラストイニング』というその後の話があるそうです。まあ面白かったけど、思ったよりのめり込めませんでした。あまりの真っ直ぐさにちょっと引いてしまったというか、おいら自身がピュアな心を失ってるからなんだろなぁ・・・

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    投稿日: 2007.04.29
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    待ちに待った最終巻ですね。 それにしても物語の展開の遅いこと。「巨人の星」から続くスポ根ドラマの伝統でしょうか(笑)。 ネタバレになるので書きませんが、ははぁこういうエンディングにしましたか。まあ、判らないでもない。でもひょっとしてサイドストーリー「ラストイニング」の売り上げアップ狙い、なんて考えてしまいました。 ともかくも、女性が描いた中学野球の少年たちの物語、なかなか面白かったです。

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    投稿日: 2007.04.26
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    バッテリー最終巻!相変わらず面白いが、最後というのが・・・あまり山がないので少し物足りない気がした。 「ラスト・イニング」が早く読みたい。

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    投稿日: 2007.04.25
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    いやぁー!!やっぱり、おもしろかった! 映画見たのもあるから。イメージがぴったりで、そりゃもうね。にしても、なんというかまだまだ続きそうな終わり方しますねぇー。ラストイニング、早速読みたくなっちゃいました。出版社の思惑にはまってます。

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    投稿日: 2007.04.24
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    「おれはピッチャーです。だから、誰にも負けません」いよいよ、巧たち新田東中は、強豪・横手二中との再試合の日を迎えようとしていた。試合を前に、両校それぞれの思いが揺れる。巧と豪を案じる海音寺、天才の門脇に対する感情をもてあます瑞垣、ひたすら巧を求める門脇。そして、巧と豪のバッテリーが選んだ道とは。いずれは…、だけどその時まで―巧、次の一球えおここへ。大人気シリーズ、感動の完結巻!2007年映画化。 終わり方が納得いかない…

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    投稿日: 2007.04.22
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    バッテリー、Vol.5が出てから10ヶ月。 この間、映画にもなったりして、あの主役のケントって子、うちの子供と同じ中学の同級生なんだって。 まあ、そんなことどうでもいいけど、ちょっとしたブームって感じで、文庫になってからシコシコ読んできた身としては待望久しい完結編。 しかし、もどかしい、もどかしい、もどかしい、とてももどかしい。 天才ピッチャー・原田巧が自分の才能だけで生きていこうとしていく物語前半の展開が、本当にその才能で生きていけるのかという方向に変わっていった物語後半。 そうした才能や生きかたに対する迷いや揺らぎ。巧には巧の、巧以外の豪や海音寺や吉貞や瑞垣や門脇、洋三や青波にもそれぞれの思いがあり、てんこ盛りの思いが溢れて、溢れる思いを持て余して終わった、という感じかな。 ⅦでもⅧでも、もっと書いたら、もう少しスッキリすると思うぞ。

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    投稿日: 2007.04.22
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    表紙見て「こんなやわらかい表情出せるようになったんだ」とじんわりきた。全6巻。ホントにいい作品です。『「いい球だった」「当然」』233P

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    投稿日: 2007.04.19
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    ついにラスト。 数年前から読みつづけてきたシリーズです。 いつもどこかもどかしいところで終わっちゃうなぁ。。 映画はまた違ったストーリーみたいなので、見てみたいです。

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    投稿日: 2007.04.18
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    先がすごく気になって、どんどん読めました!!野球を通して、野球をとりまく人たちを通して、巧は、豪は、すごく大きくなった気がする。ただ、楽しもう。ただ、感じよう。この、一瞬が、この感覚が、たまらない。今、やりたいことがある。それは、今だからこそ、できることなのかもしれない。今が、いい。ただひたすら、今を感じ続けることの素晴らしさを、教わりました。いくつになっても、この本を読み返したい。またきっと、違う感覚が、わきあがってくるだろう。

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    投稿日: 2007.04.18
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    あさのあつこのバッテリー6を読みました。原田巧と永倉豪のバッテリーの物語の最終巻でした。新田東の野球部と横手の野球部が非公式の試合をするためにいろいろな人が骨をおってくれました。そして、試合の日、巧は豪のミットに向けてのびのびとピッチングをするのでした。登場人物の中学生たちの心の動きがみずみずしく描かれています。巧と豪はこれから高校生になってどのように成長していくのか、楽しみになります。

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    投稿日: 2007.04.18
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    文庫1巻の表紙とこの最終巻の表紙を見比べてみると、けっこう感慨深いものがあります。巧は確実に変化したんだなあと思う。

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    投稿日: 2007.04.17
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    あぁぁぁ…!!青春…!! 終わってしまったけど終わってしまってない感じだなぁ。1巻から読み直したい。

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    投稿日: 2007.04.16
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    2007年4月5日購入 13日読了 いつからか、学校のグラウンドにあるマウンドを見ると巧達のことを思い出すようになりました。 バッテリー好きだああ!

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    投稿日: 2007.04.15
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    最終巻でした。が、この本の横に「ラストイニング」ハードカバー1500円(だったかな?)が置いてあります…。今すぐ買いに行きたいくらいです。ラストは声が、歓声が聞こえた気がしました(幻聴?(笑)。  瑞垣とか門脇が出てきてから、話は抜群に面白くなった気がします。  いやあ、みんな凄いよ。人間って凄いよ。こうやって出会い、接することで、いくつになっても成長がある。  思春期真っ只中の男の子たちの話だから、触れれば切れそうな痛さがいつもついて回るけど、それが良い。思春期はそういうものだ、と思います。

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    投稿日: 2007.04.14
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    同じ中学生として巧と豪それに、バッテリーにいる全てのキャラクターはすごいと思います。あそこまで、真剣になれることはHomuraにはひとつもないし、そこまで仲間を思う豪のようなすごい所もない。だから、この作品は二人の間にある曖昧な距離とか、二人の心の強さとかたくさん中学生のひとりとして惹かれる点がありました。

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    投稿日: 2007.04.14
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    最終巻。読み終わった後にもう読みたくない、と思ってしまった。終わりを迎えるときの喪失感、って言うのかな、それがおおきくって、大好きな作品なんだけど、しばらくは読めそうにない・・・え

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    投稿日: 2007.04.14
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    長い時間をかけて読んだシリーズだったので,はじめから読み直してみたいと思った。それぞれの成長,葛藤があふれていた。

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    投稿日: 2007.04.13
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    待望のバッテリー文庫最終巻。 あぁ、これで巧を追えるのも最後なんだなぁと感慨深げに読みました。 あさのさんのあとがきにもあたる「あなたへ」を読んで、胸が震えました。ファンのことをこんなにも大切に思ってくれている作家さんを好きになってよかった。

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    投稿日: 2007.04.12
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    070408。相当待ってた最終巻発売。即買。巻を追うごとになんかBL要素が増すのはナゼ。話をだいぶ忘れちゃったから、まとめて読み直そうかしら。全体的に思春期のかほり。こんなラストも、予想してたけど。。。うーん。もうすこし二人の続きを見たい気分です。

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    投稿日: 2007.04.10