
灰姫 鏡の国のスパイ
打海文三/KADOKAWA
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総合評価
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難しくてなかなか情報が繋がらないのに面白い
北朝鮮の地下に潜り日本に情報提供する灰姫と日本の調査会社との諜報合戦。CIAと絡んだ情報が難しくて繋がらないまま読み進んだが不思議と飽くことなく読了できた。五木寛之さんの旧ソ連を舞台にした小説に雰囲気が似ている。情報戦に明け暮れる男達の緊張の中でもユーモアを忘れない洒落た会話が楽しい。1992年の小説であるが「国会前に原発を作る会」などというドキリとする言葉も出てくる。打海作品制覇の途中で偶然読んだ本書だが金正男事件の最中に読了した。今この時代に打海文三という作家が生きていたらどんな小説を書くのだろうか。
0投稿日: 2017.03.09
