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powered by ブクログ相変わらず冴え渡る2人による対談。 トルコやギリシャの位置付けを知ることができただけでも、価値があったと思う。
0投稿日: 2025.12.29
powered by ブクログ言わずと知れたニュース解説者の池上彰と、元外交官で神学を修めた佐藤優の対談。2人の対談形式の本はたくさんあると思うが、これは2015年時点の世界情勢を踏まえて、世界史学習の必要性について語った本。世界史を学ぶための2人のおすすめのブックガイドも最後に載っている。「大世界史」というタイトルの意味は、「第一は、「世界史と日本史を融合した大世界史ということだ。(略)第二は、歴史だけでなく、哲学、思想、文化、政治、軍事、科学技術、宗教などを含めた体系知、包括知としての大世界史ということだ」(p.253)。 ちょっと自分が世界情勢に弱いので、この2人が10年前に言ったことの答え合わせ的なことが出来ないのが残念。改訂して注とかで現在どうなってるのかを補う版が出ればまた売れると思う。 あとは勉強になったところのメモ。外務省の幹部の話、ということで、「一〇世紀から一四世紀のシーア派とスンニ派のさまざまなイデオロギーを勉強した方がいい。そうしたイデオロギーが二一世紀のテクノロジーとつながるから厄介なのだけど、いずれにせよ、こういう混乱した状況になると、最終的には思想が人を動かす。だから過去にどういう思想の鋳型があったのかを調べることが重要だ」(p.42)ということだから、特に歴史まで勉強しないと今の情勢は理解できないし、歴史の勉強から始まるとも言えるのだと思った。「さまざまなイデオロギー」ってどんなものがあるんだろう。人は感情で動くものだと思うので、時代や集団を支配するイデオロギーを知ることは不可欠。歴史の勉強の中にも「当時はこういう考え方をした」という話がもっとあればいいなと思う。トルコの近代史の話で、言語の改革の話はどこかで知った気がするが、忘れてしまっていた。「それまでほぼ一〇〇%だった識字率が、わずか二%に落ちてしまった」(p.55)ってそんなこともあったらしい。ロシアのプーチンみたいな人がトルコにもいるんだ、というのが分かった。ミナレットが6本あるという「エルドアン・モスク」って今も見れるのだろうか。次に中国の話で、「ソマリアまで言った鄭和の大航海」の話が面白かった。「鄭和は雲南のイスラム教徒でしたが、明に捕らえられ、宦官にされた。やがて永楽帝に重用されて大艦隊を率いることになります。」(p.89)という話で、「宦官にされたのは、裏返すと、信頼されていた、ということですね。能力が高いから。そういう人間を使うには、宦官にするか独身制を導入するのが合理的でした。そうしないと財力や権力の世襲が生じてしまうから」(pp.89-90)だそうだ。あとは歴史教科書の話はだいぶ前にものすごく話題になったが、この本で紹介されている韓国の歴史教科書、って過激だなと思った。「テロリスト史観」(p.96)による歴史、ってそんな捉え方があるのか、という感じ。確かに各国がどんな歴史教科書を使って学んでいるか、というのはその国や人々を理解するのに必要なのに、あんまりない視点だなと思った。次にギリシャの話。「一八二九年に、古代ギリシャの滅亡以来、一九〇〇年ぶりに独立を果たすのですが、国民は、DNA鑑定をすれば、トルコ人と変わらない。(略)言語も、古代のギリシャ語とはまったく違います。(略)しかし、古代ギリシャと関係があるかのように誤解させることをロシアとイギリスが合作で行ったのです」(pp.105-6)ということだから、ギリシャ人のアイデンティティは他国によって政治的に恣意的に作られたもの、ということだ。でも言語学的には、現代ギリシャ語と古典ギリシャ語は全く違ったとしても、関係ないは言い過ぎだと思うけど。ギリシャ人の働き方の話が出てきて、労働時間が短い、ということ。「労働時間の短縮という意味においては、社会主義の理想がかなり生かされた」(p.112)ということがあるらしい。あとやっぱり大きなテーマはウクライナの話。ロシアのウクライナ侵攻は2022年だから、それよりも7年前の時点でのウクライナ情勢の話が書かれていて、この辺りの答え合わせがどうなっているのか気になる。「最終的には、ウクライナは『フィンランド化』を受け容れていくしかないでしょう。独立は維持するものの、ロシアの強い影響下にとどまるほかない。国内の政治状況も混乱をきわめていますし、EU諸国も本気で面倒を見る気などないでしょう。」(p.139)となっている。この流れでフィンランドの歴史も解説されるが、それもあんまり知らなかった。2015年のプーチンのヴァチカン訪問について、「見た目は正教、実はカトリックという『ユニエイト教会』が、ウクライナの現政権を支えていて、この協会と折り合いをつけるのが、ヴァチカン訪問の狙いです。ウクライナ情勢を動かしているキー・プレイヤーの一つがヴァチカンなのをプーチンはよくわかっている。」(p.200)ということなのだそうだ。全然知らなかった。次にアメリカの話。この当時はオバマとトランプだったらしく、「オバマは、まだまだ任期を残したこの早い段階で、すでにレームダック(無力)化しています」(p.142)という話が出てきたが、レームダックというのは政治用語らしい。そして、この本の特徴的なのは、ここから沖縄の話が出てくるということで、個人的には改めて最近沖縄の話を最近見たり読んだりしていたので、気になるところだった。とは言っても、結局自分の関心は言語に向いてしまうので、「現在では、沖縄ではなく、移民がいる南米のボリビアの方が琉球語をきちんと話している」(p.164)という話は、よくある移民の方が言語を保存する話の例だなと思った。あとは、反知性主義との闘い、がこの本のテーマなのだそうだが、教養の大切さについて語った部分で、「ヨーロッパの大学では、リベラルアーツと呼ばれる七科目が学問の基本とされました。(略)リベラル(自由)・アーツ(技芸)で、『人を自由にする学問』。こういう教養を身に付ければ、偏見や束縛から逃れて、自由な発想や思考を展開できる」(p.224)という話。最近英語の授業で、「リベラル・アーツなんか自分でやればいいから大学で学ぶのはもっと実学にすべきだと固く信じる女子高生」というとんでもない人物が登場する、ある模試のリスニングの過去問をやっていて、その時に、この女子高生がいかに世の中の利益や都合に束縛されていて自由じゃないか、という話をすれば良かった、と思った。リベラル・アーツが教養科目、って当たり前すぎてなんでそんな名前なのか、っていうのを考えてなかったことを反省した。最後に、「エリートのナルシシズム」の話が印象的だった。「エリート層は、個人の利益増大だけに関心を集中させる」(p.229)、つまり「高等と言われる階層は、自らのうちに閉じこもり、外部から遮断されて生きることになり、自分では気づかぬうちに、大衆や民衆に対して距離を取り軽蔑する態度を発達させていくかもしれない。」、「質の高い教育を社会のためでなく自分のために役立てる」(同)というのは、なんか進学校で教えていると、おれの接している生徒たちにありそうで、現にそういう振る舞いを見ることもあるが、それは未熟さゆえに共感力が低いから、ということだけではなかったとしたら、恐ろしい話だなと思う。成長すればもっと人のことを自然に考えるようになるだろ、と思ったらそういうことではなかった、という話。ノブレス・オブリージュ的なことって一生懸命学校教育で教えていくことなのかな、単純に人の役に立つことの喜びを体験させるのがいいのかな、とか思う。(25/12/21)
1投稿日: 2025.12.22
powered by ブクログ本書は「世界史の本」というよりも、現在の地政学や国際情勢を読み解くことが中心で、その背景を理解するためには歴史を学ぶことが大切だということを主張している本だというのが妥当だろう。ただ読み物としてはかなり面白い。佐藤氏と池上氏の対話形式であり、読みやすい。 2015年時点でのものであるため、予想が完全に外れているものもある(例えばアメリカ大統領選におけるトランプの勝利)が、それも含めて楽しんで読めば良い。 ビリギャルに関する佐藤氏の考察は興味深い。
1投稿日: 2025.08.30
powered by ブクログしっかりと歴史を学ぶということは自分が体験できないことを擬似体験することで懲り固まりがちな考え方を広げてくれる。個人もしくは民族なり社会においての自分を見つめ、知り、説明できるようになる 全文はブログで https://akapannotes.wordpress.com
0投稿日: 2025.07.22
powered by ブクログ2015年に書かれた世界の時事問題を歴史的背景を紐解いて解説してくれる論説本。 2015年なんて最近のように感じていたが、もう9年も経っていると流石に時事問題は古く感じる。2015年はトランプ大統領もバイデン大統領も知らない。イスラム国の衰退も。勿論コロナ禍、米国議会襲撃、アフガン撤退とタリバン政権樹立、中国の国家安全維持法の成立、安倍元総理襲撃事件、ブレグジット、ウクライナ戦争もイスラエルとハマスの紛争も知らない。他にも枚挙にいとまがない。 思えばこの9年、世界史的に重要な出来事が幾つもあったものだと気付かされた。 でもそれはおそらく2015〜2024年に限ったことではなく、どの9年を取っても変わらないことだろうけど。 時事問題も9年くらい時間を置いてから“歴史として”学ぶ方が分かることが多いのかもしれない。そんなことを読みながら感じた。 内容以外のことを言えば、佐藤さんと池上さんの知識量やスタンスにあまり差が見られなかったので、対談という形式で無くても良かったのかなという気はした。読みやすくはあったけど。 それにしても「トランプが大統領に選ばれることはあり得ない」と言い切っていたので、やはり予想が難しかった出来事だったのだなと改めて感じた。
15投稿日: 2024.02.13
powered by ブクログ面白かった。佐藤優のマニアックさを池上彰が上手く受け止めて噛み砕いてくれているのはこの本の企画のいいところ。しかし中東もヨーロッパも奥が深い。歴史に学ぶ姿勢がそれこそ過去に何度も見られた。同じことはもう繰り返さない、という決意・姿勢、そしてなるべく長期的に物事を考える、という習慣。世界史の勉強と沖縄の歴史の勉強をしたいと思った。
1投稿日: 2024.01.27
powered by ブクログ知識の宝庫、博覧強記の二人の会話形式の本なので、聞いているだけで(読んでいるだけで)勉強になる。何を話題に扱ったか、どう語っているか、今と過去がどう繋がるか。時々、佐藤優が持論をぶっ込んできて、それに対する論拠が分からないからモヤっとするが、オリジナリティがあって、それはそれで面白い。ファクトベースを逸脱しない池上彰と相性が良いとも言える。 苦手分野というか、実体験が無いからこの手の本を読んでも中々記憶が難しい点も幾つかある。それでも、何度もこの手の本を読み、薄ら点と点を繋ぎ、キーワードを頭に定着させる。 例えば難民の話。アフリカのナイジェリアやマリでの紛争から逃れた難民は、最終的にフランスを経由してイギリスへ。イギリスでは定住権と当座の生活費が支給される。フランスのカレー海岸がイギリスに入るため、難民たちの溜まり場になっている。シリア難民は、最終的にドイツへ。 中東も理解が難しくて弱い。4つの勢力図を分かりやすく整理してくれている。1.サウジアラビア、湾岸諸国、ヨルダンなど、アラビア語を使うスンニ派のアラブ諸国 2.ペルシャ語を話すシーア派のイラン 3.アラビア語を話すシーア派のアラブ人 4.トルコ語を話すスンニ派のトルコ 。イラン対サウジアラビアの直接対決がイェメンで起きていて、シーア派とスンニ派の宗教戦争に拡大する危険性が高いのだと。この辺が佐藤優の見立て。 インドネシア、パキスタン、バングラデシュもスンニ派のイスラム教徒が多い。キリスト教の世界観を理解するのも難しいが、イスラム教は更にハードルが高い。しかし、そうした切り口で世界を読み解くというのは、重要な事なのだろう。
9投稿日: 2023.07.29
powered by ブクログやっぱりこの2人の解説は分かりやすい!最初の中東の所は背景知識が無くて結構難しかったけど、あとはスラスラ読めた。 習近平が明王朝を目指してるってのはなかなか面白い考え方だと思った。今の世界のパワーバランスはアメリカを除くと、あの頃の勢力図に戻っていってる感じするね。
0投稿日: 2023.02.11
powered by ブクログ「世界史は自分との関わり、現代との関わりを意識して学ぶ」という言葉はその通りだなと思った。 ビジネス書などで出てくる国がどこにあって今何をしているのかを学ぶ延長線上にその国の歴史があるので、めんどくさがらずに気になる国については歴史から勉強してみようと思った。
0投稿日: 2022.11.06
powered by ブクログ内容は少し難しかったが、読みやすくて勉強になった。 10のチャプターで構成され、それぞれのテーマで対談する形を持っている。 どのチャプターも有識者である2人の意見がとても参考になります。 全てに共通して言えるのはタイトルにもなっている世界史の重要性。現在の自分を取り巻く環境は歴史が関係しているという事。そこも理論的に説明してくれているので納得の内容です。 特に気になったワードは「反知性主義」。 その手の本があったら詳しく読んでみたいと思いました。
12投稿日: 2022.06.05
powered by ブクログ池上彰氏と佐藤優氏のを互いの強みを補った世界の歴史書。今の自分の自己認識を深めるための教養本として楽しく読めた。 「歴史を知るとは生きていくために自分を知るということ」
3投稿日: 2022.04.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大世界史 現代を生きぬく最強の教科書 (文春新書) 単行本 – 2015/10/20 歴史は、現代と関連づけて理解することで、初めて生きた知になる 2016年11月21日記述 池上彰氏と佐藤優氏との対談本の第二弾。 2015年10月に発行された。 世界各国で起きている事件を立体的に理解する為には 歴史、それも世界史の知識が欠かせない。 自分も高校時代に世界史は世界史Aしか履修しておらず あまり詳しくは知らない。 受験勉強においても日本史と違い日本人になじみのない地域、名前を覚えるのは日本史以上に苦戦すると 福井一成氏の本にあったので世界史は敬遠させてもらったのだ。 あの池上彰さんも高校時代はあまり興味が持てなかったようだ。 印象に残った文章を引用してみたい。 歴史は、現代と関連づけて理解することで、初めて生きた知になる(佐藤) 私たちが歴史を学ぶのは、一言で言えば、今の自分の立ち位置を知る為(池上) 1人の人間が、人生の中で経験できることには限りがある。 しかし歴史を学ぶことによって、自分では実際には経験できないことを代理経験できる。 読書や歴史を学ぶことで得た代理経験は馬鹿にできるものではない こうした代理経験(理不尽さを学ぶ)が乏しければエリートでも脆い(佐藤) トルコのエルドアン大統領はオスマン帝国の復興を目指していて権威主義的。 軍(アタチュルクに心服している)が世俗主義、政教分離を守ってきた。 エルドアンはクーデターを恐れている(実際に起こった・・しかし失敗に終わった) 韓国の歴教科書は恨の文化で教科書も怒りに突き動かされてつくられている。 この教科書でいくら大学入試の勉強をしても国際的にはほとんど通用しない(佐藤) 池上さんも韓国は日本が第2次大戦で負けたことによって政権が出来た。 言葉は悪いが、棚からぼた餅みたいとテレビ番組で行ったら韓国のネットで炎上した。 (日本の夕刊紙が擁護してくれた。日本のネトウヨにも見直された模様) ギリシャは人造国家。 1829年に1900年ぶりに独立を果たす。 国民はDNA鑑定すればトルコ人と変わらない。 言語も古代ギリシャ語とは違う。(佐藤) ドイツ人はとても合理的に物事を考えます。 生活は質素で、夕食もハムとソーセージとチーズとパンだけ。 火を使う料理はしない(池上) 楽しみと言ったらガーデニングと煉瓦を積み上げて自分の家を建てること。 趣味は貯金で利息がつくのを楽しみにしている。 ブランド物の服を買うなどということには重きをおかない。(佐藤) 池上氏も佐藤優氏もトランプの当選はないという見解をしめしていた。 しかしこの予想は外れた。 非白人層が増えることで共和党は選挙に勝てなくなりつつあるという分析はもっともだ。 ただ普段投票しない白人層を掘り起こしたトランプはさすがだった。 アメリカメディアの大半もヒラリーの有利さを予想していたしこの予測を外したことを叩くのは野暮というものだろう。 トルコの軍事クーデターの可能性の件は見事に起こったのだし。 連邦議会の共和党議員の半数以上がパスポートを持っていない。(池上) 後藤健二さんとは12年ほどのつきあい。 週刊こどもニュースに出演してもらったのが 最初の出会い。後藤さんは戦場取材のベテラン。何が危険が瞬時に判断できる力を持っている。 私(池上)も全幅の信頼を置いて、取材でも何度も助けを借りていた。 個人的に知っているだけに、あの事件は本当に辛いものだった。(池上) 中国共産党が戦後、画数の少ない簡体字にした理由に表向きは識字率を上げる為と言われるけれども、その本質は国民からそれ以前の知識を 遠ざける為だった(佐藤) 世界のベスト100に日本の大学を10入れるという文科省の方針 ⇒そもそもアメリカや英国の大学の基準に則ったランキングです。 自分たちでランキングをつくるという発想がないのが残念です(池上) 大学で行われている英語で行われる授業で 英語で伝えた場合、日本語で伝える場合の3割くらいしか伝えられない。 さらに学生の理解は日本語の時の2割くらい。 3割×2割=6% つまり日本語の授業に比べて6%しか伝わらない講義をしてグローバリゼーションと言っている。 こんなことを真似る必要はありません(佐藤) 無闇に英語で授業をしても、自ら英語植民地に退化するようなものです。 そもそも大学の授業を母国語で行えることは、世界的に見れば、数少ない国にしか許されていない特権です。 その日本の強みをみずから進んで失うのは、これほど愚かなことはありません。(池上) 内田樹、白井聡、孫崎享など、左右を問わず陰謀論が横行している。 既存の歴史は全部嘘で、真実は隠されていて、特定の人しかアクセスできない。 その秘儀をここで解き明かすというつくりをしている本が急増している。 ⇒ここに国債は借金にあらず論を唱える三橋貴明や藤井聡を加えても良いだろう。 日銀が悪いのだという陰謀論者と言えば分かりやすいか。 世界史Aでいうと第一学習者が良い(池上) 世界史Bの教科書はおすすめできませんが、Bの教科書をベースにしたナビゲーター世界史Bや世界史B講義の実況中継(青木裕司、語学春秋社)は流れるように読めるので非常に良い(佐藤) 世界史の勉強をする時におすすめなのは日本の受験に蓄積されている所の知識を決して馬鹿にしないことです。 近頃の「これまでの学校で嘘の歴史ばかり教えられてきた、真実はこうなのだ」 という陰謀史観や歴史修正主義本が横行しているから。 こういったものに絡め取られると危ない方向に行ってしまいます(佐藤) 2015年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」は安倍晋三首相の本拠地山口を舞台にしています。 政権への露骨なごますりです(池上)
0投稿日: 2021.12.31
powered by ブクログ博覧強記の二人による世界史論。現在の地政学的リスクが順に挙げられ、その状況に至った理由の部分を、各歴史に絡めて語られる。これは分かりやすくて良い。
0投稿日: 2021.11.08
powered by ブクログ歴史感覚の欠如は本当に自分がそのとおりで、今更ながら歴史を勉強しはじめたところです。感想からそれますが、ポッドキャストのコテンラジオは本当に楽しく歴史を学べるので、おすすめです。ひととおり歴史を勉強したあとに、再度この本を読むと見え方が随分変わりそうな気がします。また戻ってきたいと思います。
0投稿日: 2021.06.19
powered by ブクログ視野が広がる一冊。俯瞰的に自国ひいては自分を見ることの大切さが分かる。思考までガラパゴス化しないためにもこういう本は個人的に嬉しい。
0投稿日: 2020.08.07
powered by ブクログアラブ…アラビア語を話す国(イラク、シリア、レバノン、エジプト、パレスチナなど) トルコ(トルコ語)、イラン(ペルシャ語)、イスラエル、アフガニスタンは含まない ムハンマドの死後、シャーリアというイスラム法が整備された コーラン(神の言葉)とハディース(ムハンマドの言行にかんする伝承)で対処できない限りは、シャーリアというイスラム法が整備された(刑法、民法みたいなもの) アラブの春は、民主主義を推進したが、イスラムと民主主義がなじまないため、芽が潰れた 得をしたのは、非アラブのイランとトルコであり、この2つが勢力を広げようと拡張主義的政策を撮っている トルコのエルドアン大統領…ほぼ独裁制、政教分離を掲げた世俗主義からイスラム主義に大転換する トルコは軍が近代化を推進し政教分離を進めていたが、エルドアンがめっちゃ逮捕した トルコはNATOに加盟しているため、イスラム国への対応がヨーロッパやアメリカとの利害関係に絡む イランはシリアのアサド政権樹立を支援した クルド人…イスラム教スンニ派。独自の国家を持たない世界最大の民族。トルコ南部やイランのカスピ海沿いに住んでいる。かつてのクルディスタンの独立を果たすのが悲願 ウイグル人は、民族意識と同時にイスラム意識も持っている→中央アジアのイスラム国化が懸念 明…漢民族中心の帝国主義 清…満州族の王朝 領海の設定は、本来、反帝国主義的な動き、中国は領海拡大を測る アベノミクスによる円安→韓国が為替ダンピングだと怒る、日韓関係の悪化に。また、安倍が軟化しはじめた 今のギリシャ→イギリスとロシアがオスマン帝国を解体するにあたり、恣意的にアイデンティティが作られた国家、古代ギリシャとは関係ない ロシアと近くにあり、NATOの国防戦略上重要な拠点だったため、核ミサイル基地を置く代わりにアメリカが多額の援助をした→存在することがギリシャの意義のような感じ アメリカの弱体化が激しい、アジアインフラ投資銀行(中国主導)でも、アメリカと日本は参加していない、中国がアジアへの影響を強めているのを許している ハワイには、かつて日系の移民にいじめられた経験から、日本人嫌いで、沖縄人という意識が強い。 アメリカが基地を沖縄からグアムに移す案があるが、日本政府が承認しないわけ→海兵隊が沖縄にいるほうが、中国からの攻撃を守ってくれていい 自分のことは自分で決めるという思いが沖縄に広がれば、沖縄人のありかたが変化するかも? 現在の国際社会の始まり…カトリックvsプロテスタントである30年戦争の講和条約である、ウェストファリア条約が始まり
0投稿日: 2020.06.07
powered by ブクログ【読了メモ】世界史を高校で履修してなかったが、これを読むと、今のニュースを知るための"土台としての世界史"が必要だと感じる。
0投稿日: 2020.03.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白い。これを読んでニュースが凄くよくわかるようになった気がします。世界史のムダ知識とTVから流れてくる情報が繋がった感じ。トルコ帝国とペルシア帝国再興の夢とか、成る程と。
0投稿日: 2020.03.20
powered by ブクログ①なぜ、いま、大世界史か 歴史は現代と関連づけて理解することで、初めて生きた知になる。読書や歴史を学ぶことで得た代理経験は、いわば世の中の理不尽さを経験すること。だからこそ社会や他人を理解し、共に生きるための感覚を養ってくれる。例えば「今は新帝国主義の時代である」というキーワードによって世界の動きがかなりはっきり見えてくる。それだけで説明できないものも残る。 ②中東こそ大転換の震源地 これまでアラブ人といえばスンニ派だった。しかし、イラクの現政権を実効支配しているのは「シーア派アラブ人」であり、新しい民族が生まれつつある。こういう混乱した状況になると、最終的には思想が人を動かす。だから過去にどういう思想の鋳型があったのかを調べることが重要だ。「イスラム国」の狙いは、アッラーが唯一であることに対応して、地上においてもシャリーア(イスラム法)のみが適応される単一のカリフ帝国を建設すること。暴力やテロに訴えることを辞さない。既存の国際秩序、人権など普遍的価値を一切認めていない。 ③オスマン帝国の逆襲 イランは「ペルシャ帝国」、トルコのエルドアン大統領は「オスマン帝国」よ再びという動きを見せている。かつてのオスマン帝国の境界地帯で現在さまざまな紛争が生じているが、オスマン帝国の統治下では平和的に共存していた。エルドアンは専制君主ではあるが、帝国的な寛容は望むべくもない。 ④習近平の中国は明王朝 国には、膨張志向の国と収縮志向の国がある。アラブも日本もアメリカ、ロシアも収縮の国。今の中国は膨張する国。それを象徴するものは「AIIB(アジアインフラ投資銀行)」と「南シナ海への海洋進出」である。明は漢民族中心の帝国主義の国で、習近平は「かつて鄭和の時代に南シナ海を開拓し、平和の海にした。それ以来、中国の領地なのだ」と言う。かつて、「海はみんなのもの」としたほうが海洋帝国であるだいえいていこくに有利であった。だから、領海の拡大は、本来、反帝国的な動きである。中国は、とにかく資源が欲しくて場当たり的に動いている。韓国の歴史教科書は「テロリスト史観」で日本にとって脅威。 ⑤ドイツ帝国の復活が問題だ ギリシャ問題に関しては、そもそもギリシャをヨーロッパと考えるのが間違い。現在のギリシャは、ロシア帝国と大英帝国のグレートゲームになかで恣意的につくられた仇花である。オスマン帝国を解体するために西側の出店としてつくった国家だから、いわばそこに存在すること自体がギリシャ人の仕事になっている。ギリシャ人の働き方は、ロシアと一緒で生産性は低い。それに対して、ドイツ人は勤勉で生産性が高く、これがドイツの強さの根源である。ドイツ人のライフスタイルは質素で内需の拡大は期待できないので、産業は輸出に頼るしかない。新たなパートナーは誰か。パートナーたちは、経済と国家の安全保障を結び付けて考える。さあ、EUの行き詰まりをどうしていけばよいのか。 ⑥「アメリカvs.ロシア」の地政学 ロシアは、自国国境の周辺に自由に動ける緩衝地帯や衛星国がないと安心できない。だから、ウクライナ問題に対しては強硬姿勢である。ウクライナは、フィンランド化していくだろう。 オバマの弱いアメリカは、世界から軽んじられている。ネオコン的なヒラリーが大統領になれば、オバマ民主党路線との違いを見せた外交になって、戦争が起きやすくなるだろう。大統領選で鍵を握るのは、非白人人口の中の特にラティーノ、南部諸州、リバタリアン(自由至上主義者)たちである。 ⑦「右」も「左」も沖縄を知らない 沖縄では、日本からの分離の動きの下地ができている。安保賛成というと辺野古への新基地建設を強要されるのはおかしい。自分の頭で日米同盟はどうすれば維持できるか考えなければならない。 ⑧「イスラム国」が核を持つ日 冷戦下で相互抑止体制を築き、なんとか核戦争は先送りされた。それがここにきて、相当の数の国が核を保有しながら併存する時代にとつにゅうしつつある。しかし、本当に併存が可能か誰も分からない。 ⑨ウェストファリア条約から始まる 宗教戦争を終結させる、宗教のために戦うのをやめるというのは、神よりも重要な価値を認めるということであり、その意味で、ウェストファリア条約とコペルニクス革命は、同じパラダイムにある。これをきっかけとして、「人権」という概念が出てきた。それに対して、「イスラム国」などのイスラム過激派は、今日においても「神の主権」を主張している。間違いを起こす人間が法律をつくるなどとんでもない。民主主義はだめだ、神なら間違えない、ということでシャリーア(イスラム法)を絶対視する。イスラムは、キリスト教と違って、現在意識にない楽観的人間観であり、神が命じれば、聖戦の名の下にいかなる暴力も許されてしまう。 ⑩ビリギャルの世界史的意義 イスラム、アフリカの人口増加、これが歴史を動かしていくのかもしれない。豊かな経済基盤によって移民を呼び寄せられる国が、「帝国」になりうる。 そして、教育も重要である。しかし、日本のエリート教育は、ビリギャルが話題になるぐらいの受験刑務所で酷いものである。今こそ真の教養教育が行わなければならない。今日において教養となにか。「宗教」「宇宙」「人類の旅路」「人間と病気」「経済学」「歴史」「日本と日本人」の7つのリベラルアーツを学ぶことによって、偏見や束縛から逃れて、自由な発想や思考を展開できるのだ。実証性や客観性を軽視して自分が欲するように世界を理解する反知性主義は、極めて危険だ。 ⑪最強の世界史勉強法 自分を知るために歴史を学ぶ! 1~11章まで、自分自身がひっかかった言葉を中心にまとめてみた。このまとめ方に、私自身の考えが出ている。私のような歳になっても教養を付けようとするのは、まだまだ遅くないように思う。
7投稿日: 2019.08.20
powered by ブクログp.229「宗教やイデオロギーという集団的な価値観がなくなると、エリート層は、個人の利益増大だけに関心を集中させる」 現代で哲学を学ぶ大切さを熱く説いているところがよい(私も教えられるようにならなくては!)。 実学重視の大学改革の危うさ(「近代的に見えるが、中世の職人教育と親和的」)がしみじみ感じられる本。
0投稿日: 2019.08.08
powered by ブクログ世界と日本という視点で繰り広げられるが、非常に面白い。この2人の知識量とそこに至るポリシーと示唆が興味深い。 現代の問題は歴史のなかで既に上がっている部分も多いと感じる。 歴史を含めたリベラルアーツは大事だと再認識。
0投稿日: 2019.06.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2019.5.8 読了 対談集。2015年時点の世界情勢をわかりやすく読み解いてくれる。ギリシャが古代ギリシャとは関係なく、オスマントルコ帝国の解体を画策したイギリスとロシアの意向でイスラムの防波堤として作れれた国であること、韓国の歴史教科書がテロリズム史観で書かれていることなど目から鱗がたくさん。
0投稿日: 2019.05.08
powered by ブクログ明王朝の拡大と、今日の中国のAIIBが重ねられてるのが面白い。ビリギャルの話を例に、小論文と英語だけで大学に入れる日本の教育制度が間違ってる、らしい… 私みたいに歴史が苦手な人は、世界の現状を歴史と関連づけて学べる点ではいいかも。たまに「?」ってなるけど。
0投稿日: 2019.04.29
powered by ブクログ視点がこの人達ならでは、といった内容。中東、トルコ、中国、ドイツ帝国の復活、アメリカVSロシア、等の話題。
0投稿日: 2019.01.20
powered by ブクログ先日読んだ、池上さんの「知の越境」が面白かったので、積読になっていた本書を引っ張り出して読みました。お二人の視野の広さにあらためて感じ入りました。特に池上さんは、ますます広く深く知識を蓄積されていて、それなのに相変わらずお話がわかりやすい。 中東、ロシア、アメリカ、中国、韓国。今起きていることを、少し歴史を遡って歴史を確認したうえで、あらためて眺めてみると、きれいに補助線が引かれることが多いですね。日常目にしているマスコミの論調も、その意味では近視眼的なものも多いのではないかと感じました。
0投稿日: 2018.11.01
powered by ブクログタイトルは大げさだが、世界史視点で説く読みやすい対談本 おふたりが持論を断定口調(鵜呑みは要注意)で述べているところが分かりやすく面白い(佐藤氏がやや過激)。 類似本で中心となる「中国」「沖縄」の章が霞んでしまうほどである。 「イスラムとは付き合うな」→身もふたもない結論で面白い。 「ドイツ人は、家具や食器に入れ込むだけの超低欲望社会」 →外需頼みの経済。日本の上を行く構造なので注目。 「アメリカでは戦争は公共事業」→まさにそうですねw 「共和党の議員は大半がパスポートを持っていない」 「共和党支持層の多い、米南部ではUFOを信じている人が多い」 →もう、共和党から大統領は出ることはなく、二大政党制でなくなる。 歴史学習の重要性も説いており、テキスト紹介まであるのは頭が下がる。 (楽天とドワンゴのあの人たちは嫌いなので、大賛成) 佐藤氏の 「反知性主義」(安部さん、橋下さん)と「実利至上主義」(文系学部パッシング)への危機感など興味深い件もある。 なお、直近ではあまり聞かなくなった「新自由主義」というワードが、負の側面(トランプ支持者)で登場する。現状最新の用法はこちらなのだろう。
0投稿日: 2018.10.29
powered by ブクログ【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・「へぇ〜」というのが多い。ギリシャが作られた国家というのは初めて知った。 【目次】
0投稿日: 2018.10.28
powered by ブクログ対談形式だからか、読みやすかったです。 これを読んでから、興味を持った部分を掘り下げていくといいかもしれません。 中東・イスラム教について、難しく複雑でなかなか飲み込めなかったのですが、私の中で少し理解が進んだかなと思います。
0投稿日: 2018.09.24
powered by ブクログ今を知るためには歴史を知らねばならんと強く思ってます。 日本史、世界史も受験のためではなく、今を知るために学ばねばならんですな。 しかし、中共が簡体字を取り入れたのが、過去の共産党支配前の文献を読めなくして、とかの都市伝説的な話もあながち本当かもしれんね。 ビリギャルのような話がもてはやされているような日本の教育には大きな問題がありますね。小論文と英語の一発勝負で結果方や合格)できただけであり、教養や知識は身についたのか?と疑問を持たざるを得ないですね。頑張れたことはすごいのですが。
0投稿日: 2018.05.31
powered by ブクログ世界史の細かい解説というより、大きな流れの中で、世界の各地域が現在どうなっているのかを解説している。難しいところも多々あり、すでにある程度の知識が頭に入っている人向けか。冒頭からイスラム世界の解説。本書でも言及されているが、中東は地理的にも文字通り世界の中心に存在し、世界三大宗教の聖地であり、石油というエネルギー資源の生産地でもある。イスラムが国際情勢に大きな影響を与えているのだが、私も含め、日本人は中東について知らないことが多い。 佐藤氏が中心に語り、池上さんはわかりやすく補足説明をしつつ聞き役に回っている感じ。佐藤氏、哲学者だなあと思いながら読んでいたが、大学院で神学を学んでるのか。なるほど。
0投稿日: 2018.03.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
世界史は受験科目ではなかったので早々に勉強する事を放棄した。その結果として、世の中の動きの背景が全くわからない。特に中東の事とかは何を聞いてもよくわからず、パレスチナ問題などはなんとなく聞いたことがある程度で特に何かを語れるレベルにはない。そんな知識ゼロの私が読んだ結果として、やはり、中東、トルコあたりの話は難しいと感じた。世界史大転換のしんげんちとして、人類史が始まって以来大きな影響を与え続けている中東。現状のボイントは4つ。1、イラク情勢の変化→アメリカの弱体化。2、アラブの春以降の社会構造の変化。3、過激なイスラム主義の急速な台頭。4、イスラム国やアルカイダなどとは異なるテロ組織の急増。とのこと。そして、中長期的観点で俯瞰すると中東は1、サウジアラビア、湾岸諸国、ヨルダンなどのアラビア語を使うスンニ派のアラブ諸国、2、ペルシャ語を話すシーア派のイラン、3、アラビア語を話すシーア派のアラブ人、4、スンニ派だがトルコ語を話し民族意識も強いトルコ、の4つの勢力に分かれるらしい。もう、この時点で全然わからない。中東地域の事をあらためて何かで学ぼうと思う。
0投稿日: 2018.01.15
powered by ブクログ『新・戦争論』(2014年11月刊行)の続き。世界情勢の現状に、そこに至る世界史の動きをプラスして論じている。特に興味深いのは、10章「ビリギャルの世界史的意義」と、それにつづく最終章「最強の世界史勉強法」。日本の教育が、これほどヤバい状況に追い込まれているとは知らなんだ。歴史を学ぶ意味の深さ・大きさを痛感。
0投稿日: 2018.01.08
powered by ブクログ確かに世界史の知識が増えるのだが・・・・ 対談形式はかえって、集中して読めないことがわかった。 佐藤優は、対談集で、時間を稼いでいるとしかみえない。 対談集が一体、何冊あるのか。
0投稿日: 2017.11.26
powered by ブクログ池上彰とインテリジェンス佐藤優の対談形式の書籍。 世界史をさっと復習したくて選択したけど、どちらかというと近現代の情勢からちょっと過去を探る感じの一冊。 まあ今の世界情勢がどうなっているかをさっと把握するには良い一冊かもしれません。
0投稿日: 2017.11.16
powered by ブクログギリシャが西側の都合で人工的に作られたこと、トルコ語はアラビア文字を強制的にアルファベットに変えたこと、フィンランド、イスラム世界のこと、いろいろ知っておかなきゃならないことがあった。
0投稿日: 2017.11.05
powered by ブクログお二人の対談本第2弾。 とてもわかりやすく、世界情勢に興味を持つことができる。 第3弾「新リーダー論」も是非読みたい。 学生時代にお二人の本に出会ってたら、世界史がもっと楽しく学べただろうな〜。
0投稿日: 2017.10.14
powered by ブクログほぼ2年前の本ですが、さすがお二人は外さないもんですね。佐藤優さんのインテリジェンスのすごさは正直実感としてはよく分からないのだけど、何かすごそうと思ってしまう。。
0投稿日: 2017.10.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
両者は賢いし、アラブ、トルコの情勢に詳しい。というか詳しすぎて、さも知っていて当たり前のように話が進んでいくので、イスラムの知識が少ないと正直よむのがしんどい。 わたしも全くイスラム教などを知らないわけではないが、それでもしんどくて、なんどかめげそうになった。 やはり、「現代を生き抜く最強の教科書」と副題をうたっているのであれば、当たり前のことも、少し解説が欲しかった。シーア派のペルシャ人(イラン)、スンニ派のアラブ人というのがこれまでの構図だったが、それも複雑になっている。まず、基礎がきちんと書かれていたらうれしかった。
0投稿日: 2017.09.30
powered by ブクログ知の巨人の御二方の本の感想としては薄っすい内容で申し訳無いですが‥‥ 以下感想というより、覚え書。 中東らへんのトークは、案の定、自分の無知さ故ついて行けず。 ていうか、私もイランがアラブではなくペルシャだということ知らなかったし、トルコってずっと親日派の国で宗教色も濃くないイメージだけしか持っていなかったので、エルドアン政権になってからオスマン帝国よもう一度とか、そんな独裁的な国になっていたとは。もう少し勉強して出直してきまっす。 ギリシャ危機についても、ギリシャのあの開き直りとも取れる強気姿勢の理由がやっとわかった。国も甘やかされて成長しちゃうとこうなっちゃうのね。この本読むと、中東やトルコにしろギリシャにしろ、いかにオスマン帝国が偉大で、後々まで多大な影響を及ぼしてるか、よくわかる。 そしてメルケル首相の謎…。あんな牧歌的な顔して…謎過ぎる。 あーやはり、トランプが大統領になるとは、この時はお二人も予想だにしてなかったわけか… 云々 さて、最終章にて、日本の教育の危うさについて話されてるが、ビリギャルがベストセラーになった当時の自分の違和感はコレだったんだなぁ。昨今の東大生の考えたクイズ番組とかで、コレがわかればI.Qがどうのとか賢いとかわーきゃー言ってる場合では無いのだな。東大理三に三兄弟入学させたビックママは確かに偉大だけど、それに追従しちゃいかんよ。それはそれ。それぞれの教育方法があって良いのだから。「すぐに役に立つ知識はすぐに役に立たなくなる」って、しみる名言。日本のエリート、危うし!今、同時に世に棲む日日読んでるんだが、松下村塾的な教育機関、現代にも必要だなぁ。いや、高杉晋作やら久坂玄瑞みたいなのが生まれてもそれはそれで危険か? 他、名言集 「(韓国という国の成り立ちは)棚からぼた餅みたい」 「ギリシャは存在することが仕事」には思わず笑った。
0投稿日: 2017.09.30
powered by ブクログさすが池上さん、歴史を学ぶ重要さがわかる本だ。しかも本書には現在の世界政治の源流が楽しく理解できるというポイントまで付いている。 対談の相手は「外務省のラスプーチン」佐藤優氏。東京拘置所では勉学に没頭していたという知性の塊り、この二人は意外とケミストリーが合うのではないか。いつも冷静な池上さんが本書では普段よりも政治的にやや突っ込んでいる。 また、オスマン帝国やペルシャ帝国の歴史を聞くと、自分がいかに無知だったのかがよくわかる。現在の国際政治は過去の経過の上に成立していることが思い知らされた。本書をまさに「最強の教科書」と高く評価したい。 2017年7月読了。
1投稿日: 2017.07.15
powered by ブクログ現在の情勢をほんとにさらっと歴史を絡めて話しているんだけど、さらっとしているがゆえによくわかって、これはこれで面白い。 にしても「トランプが大統領になる確率はほぼゼロ」が当たり前のように話されているのには感慨深いもんがある。ほんとにねえ、誰もがそう思ってたよねえ。
0投稿日: 2017.06.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
著者コンビのファンである。 毎度、知識の深遠さと幅広さに感嘆するばかり。 慧眼の佐藤氏が、トランプ当選の可能性がゼロと言及しているのが興味深い。 米国の分断は、佐藤氏を以ってしても推しはかれぬものだったのだと改めて思った。 そう考えると、木村太郎氏は凄い。。。
0投稿日: 2017.06.24
powered by ブクログ著者お二人とも僕は好きなんですがやっぱり佐藤さんの沖縄論には違和感を感じるんですよねσ^_^; ソ連論というかロシア論はあれほど中立で客観的やのに沖縄論になると感情というか「思い」が文脈のいたるところから感じます。 僕は大丈夫なんですが、そのあたりに佐藤さんの話が入ってこない人がたくさんいる理由があるのかなと思います。 本編については核武装について韓国の考え方がよくわかります。 韓国は北朝鮮が核武装することを否定しないと。 新しい大統領は核を背景に日本に圧力をかけてくると。 エリート教育についても言及がありました。 昔の日本は旧制高校にしろ旧制大学にしろエリート教育がされてました。 ただその選別方法が資産の多寡だったので機会の平等が与えられなかったと思います。 貧乏人の優秀な子供は師範学校か商工業学校か軍隊に入るしかなかったでしょうから。 今は奨学金もあるし機会の平等を保障しつつエリート教育は可能やと思うんですけど総合大学が多すぎますねσ^_^; まあ沖縄論の違和感を割り引いても佐藤さんのインテリジェンスには心服してますし自分の中で線引きもできていますd(^_^o)
0投稿日: 2017.06.10
powered by ブクログ佐藤さんと池上さんという、情報界の第一人者のコラボの第2弾。 読み進めながら、どんどん引き込まれていく。 今回も、現代社会の情勢を織り込みながら、今までの世界史を踏まえた最新の考察もあり、将来予測への興味をそそる。 中東は、オスマン帝国・ペルシャ帝国を興したトルコ・イランの動向に注目。 中国の習近平国家主席は、明の時代の大航海の再興をみて、膨張国家を目指している。 ギリシャは、欧州とロシア、中東の結節点となるキー国家。欧州は、ドイツの動向が今後の平和を握っている。 オバマのアメリカは、既にレームダック状態。人口比率が高まるラティーノの影響により、民主党政権の継続が予想される。 イランとの核開発合意は愚策。イスラム諸国への核拡散が懸念される。 何事も、自分の思想に合致しない事象は受け付けない排外主義的な「反知性主義」の傾向が芽生えつつあり、危険。 歴史を因果の流れで追うこと、歴史だけでなく、哲学や文化、政治、技術などを包括的且つ総合的に結びつけて理解することが重要。 まさにタイトルの通り「大世界史」でした。
0投稿日: 2017.05.07あくまで「ひとつ」のものの見方として
どんな表現作品にも恣意性があります。 たとえば地図などもそれが作られた国がまず必ずシートの中央ですが、歴史ほど、著述者の価値観や思想、情報量や、その時代の趨勢が色濃く出てしまうものはないように考えています。 そういう意味合いで、この著作も池上さんや佐藤さんのお考えに基づくもの、という意識を持った上で読ませていただくことが大切だと思いつつ読破いたしました。 近年、世界史から世界そして日本を読み解く書籍が多く見受けられますが、この本は民族や地域という大きなテーマごとに章立てがされており、非常に読みやすかったです。歴史というものの大枠をざっくりとつかませていただきました。 しかし、これ1冊だけではもちろん足りないし偏ってしまうので、他の著述者さまの文明論や地政学の観点も入っている書籍も読んで初めて、自分自身の糧にさせていただける知識・知恵を構築できるんだろうなと思っております。
1投稿日: 2017.04.04
powered by ブクログ『新・戦争論』に続く池上彰さんと佐藤優さんの共著 日本史と世界史を融合した点、歴史だけでなく政治や科学技術、宗教などを含めた体系知ということで大世界史というタイトルらしい サブタイトルの通り、現代をいきぬくための知識として 現代の国際問題と、その背景に潜む歴史について語られている あくまで世界史の知識を詰めるためのものではなく、歴史での出来事と現在の問題の関連について述べられる この教養としての歴史といった感覚は、『新・戦争論』でも触れられていたともう 中東から始まり、トルコ、中国、ドイツ、アメリカ・ロシア、沖縄、イスラム国と話が進んで行く 中東、トルコから始まるというのは一つ特徴的なきがする それだけ中東、トルコの情勢について日本人は認識が あまいということなのだろう 二人の対話形式で書かれて、難しいことはあまり出てこずわ かりやすく展開していく 国の名前はいろいろ出てくるし、受験歴史での知識は ある程度あったほうが読みやすい てことで、最後の章で世界史の学び方として世界史Aの教科書が勧められている そうはいっても、知識なしでも十分読めるので どんな人にもオススメできると思う
0投稿日: 2017.02.27
powered by ブクログ現在、世界で起きている戦争・テロの背景を、その地域の歴史と、日本との関わりなど交えて説明してくれる本。特にイスラム国周りの解説は非常にわかりやすい。本書での池上氏のストレートな切り口には、テレビでは色々な事情にかなり配慮して話しているんだなと驚かされた。2015年の情勢を基にした本だが、現在でもまだ繋がりを持って読むことができる。
0投稿日: 2017.02.20
powered by ブクログインテリジェンスとしても定評のある池上彰と佐藤優による対談集の第2弾。 2015年時点の世界の情勢を知ることができた。
0投稿日: 2017.02.19
powered by ブクログ世界史というより、現代社会を歴史の視点から理解しようという内容。 アラブの春によって、イスラムと民主主義はなじまないことがはっきりした。アラブの分裂に乗じて、イランとトルコが帝国として自らの影響力を拡大するチャンスと考え、拡張主義的政策をとっている。 1979年のソ連によるアフガン侵攻の際、アフガニスタン人の難民キャンプにパキスタンはイスラム神学校をつくり、子どもたちに極端な原理主義を叩き込んだ。その学生たちに資金と武器を与えてアフガニスタンに戻らせたのがタリバンの由来。 モンゴルは、13世紀に帝国を築いた時にチベット仏教に帰依した。「ダライ・ラマ」の称号は、16世紀にモンゴル諸部族の指導者からチベットに贈られたもの。 中国共産党が画数の少ない簡体字を導入したのは、国民をそれ以前の知識から遠ざけ、共産党支配以降に認められた言説だけを流通させるためだった。ロシア革命の後にも、文字を4つ消して革命前の宗教書や反共的な文書は読めなくなった。ナチスドイツがひげ文字のアルファベットから英語と同じアルファベットに変更したのも同様の理由。 反知性主義とは、ピルグリム・ファーザーズ(ピューリタン)がアメリカに上陸したときにつくった、神学的知識を持ったエリートの共同体に反発して出てきたもの。佐藤は、これは特定の時代に一定の意味があったにすぎないとし、実証性や客観性を軽視・無視して、自分が欲するように世界を理解する態度と定義し、政治エリートに反知性主義者がいるのは危険だという観点で論ずべきという。池上は、国際的スタンダードの反知性主義者として、安倍や橋下を名指ししている。
0投稿日: 2017.02.15
powered by ブクログ過去、佐藤優さんの著書の記載で、「歴史」には、ドイツ語でヒストリーとゲシヒテという2つの概念がある、というのを読んだ。佐藤さんによると、年代順に出来事を記述するのがヒストリー、歴史上の出来事の連鎖には意味があるとのスタンスで記述がされるのがゲシヒテとのこと。よく調べると、本当は意味が逆のようなのだが、とにかく歴史には、出来事の羅列とストーリー仕立ての2つあるという概念を教えてくれた。この「大日本史」は、歴史上の出来事を、主に佐藤さんの考えで編纂し、池上さんが都度解説してくれたものだと思う。 以下は備忘録。 ・サウジアラビアは1938年に油田が見つかってから裕福になった ・中東を4つの勢力に分けるとこうなる ①アラビア語を使うスンニ派のアラブ諸国(サウジアラビア、湾岸諸国、ヨルダンなど) ②ペルシャ語を話すシーア派のイラン ③アラビア語を話すシーア派のアラブ人 ④スンニ派だが、トルコ語を話し、民族意識も強いトルコ ・ヨーロッパの人を自由にする学問・リベラルアーツ(文法、修辞学、論理学、算術、幾何学、天文学、音楽)を池上さんが現代にアレンジすると、宗教、宇宙、人類の旅路、人間と病気、経済学、歴史、日本と日本人。 余談だが、佐藤さんが難しい言葉を当たり前のように使用する度、池上さんの解説にほっとした。
0投稿日: 2017.01.22
powered by ブクログ池上さんに佐藤さん、深い教養がある人のものの見方とはこうなるのかと感嘆。とはいえ、これに触発されて自身も常にこの程度の情報咀嚼力をもてるかというと、、、そうありたいけど難しいよね。
0投稿日: 2017.01.09
powered by ブクログ2015/10出版 おなじみのニュース解説系。近代の歴史から見る現在の世界情勢解説。 要所要所覚えておこう。 --- ・中東の四大勢力 第一に、アラビア語を話すスンニ派のアラブ諸国 第二に、ペルシャ語を話すシーア派のイラン 第三に、アラビア語を話すシーア派のアラブ人 第四に、トルコ語を話すスンニ派のトルコ ・イスラム国はスンニ派で、シーア派を攻撃してる ・シリアのアサド政権は自国の半分以上をイスラム国に支配されている ・イランはペルシャ人(アラブ人ではない) ・イランはペルシャ帝国の復活を狙ってる ・トルコのエルドアン大統領は事実上の独裁でイスラム化を推し進めて、オスマン帝国の復活を狙ってる ・トルコはイスラム国へ本気で打倒しようとしていない ・第二イスラム国の誕生のリスクがある(キルギス、タジキスタン、カザフスタン、新疆ウイグル自治区など) --- 26 世界情勢は、やはり中東を中心に動いている 32 中東の四大勢力に分けられる。 第一に、アラビア語を使うスンニ派のアラブ諸国(サウジアラビア、湾岸諸国、ヨルダンなど) 第二に、ペルシャ語を話すシーア派のイラン 第三に、アラビア語を話すシーア派のアラブ人 第四に、スンニ派だが、トルコ語を話し、民族意識も強いトルコ 130 第一次大戦と第二次大戦は、ひとつながりの「20世紀の三十一年戦争」とみなすべきで、二つともドイツをめぐる戦争で、結局のところ、ドイツを封じ込めることはできずに終わった。(佐藤) 140 このところ、「弱いアメリカ」が世界の混乱要因になっています 150(アメリカ南部について) 公共施設にアメリカ国旗と州の旗と共に、南軍旗を掲揚する州がいまだにあるのです。 そういう人達と、UFOの存在を信じている人達はかなり重なると思います。大きなピッチャーでレギュラーコークを飲んでいるような人たち。南部の共和党が強いところは、本を読むやつなんか信用できない、というような雰囲気です。 「どこか外国に行ったことがありますか」と訪ねた所、「最近ニューヨークに行った」と答えたそうです。 トランプの支持層も同じでしょう。 227 大学の授業を母国語で行えることは、世界的に見れば、数少ない国にしか許されていない特権です。 246 私がビジネスパーソンにすすめるのは、自分の会社の社史を読むことです。(佐藤)
0投稿日: 2016.12.31
powered by ブクログ読了。内田先生の批判があったので、どんなことかと思い、読んでみた。トルコの話は、アルスラーン戦記に関連するのではと思った。時事が少し理解できた。プーチンさん怖いなと思った。空気だけで戦争はしないのではと思った。
0投稿日: 2016.12.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・池上 「われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか」というゴーギャンの有名な絵がありますが、私たちが歴史を学ぶのは、一言で言えば、今の自分の立ち位置を知るためですね。 ・佐藤 先日、イスラエルのインテリジェンス機関の元幹部と話す機会がありました。彼によると、細菌、イスラエルのアマン(参謀本部諜報局)という軍事インテリジェンス機関が中東の情勢報告を首相に上げたのですが、その結論は「分析不可能」でした。あまりにも変数が多すぎるので、もし情勢分析ができるという情報機関があるとしたら、そいつらは嘘つきか馬鹿か、どっちかです、と。 イスラエル情報機関の元幹部は、現状について、次の四つをポイントとして指摘していました。 第一に、イラク情勢の変化(アメリカの影響が決定的に弱くなり、アメリカの占領時代は終わった)。 第二に、「アラブの春」以降の社会構造の変化。 第三に、過激なイスラム主義の急速な台頭。 第四に、「イスラム国」(IS)やアルカイダとは異なるテロ組織の急増。 要するに、中東では国家、もしくは政府という枠が機能しなくなっている。 ・佐藤 アメリカは、対「イスラム国」ではイランと手を結びながら、対シリアや対イエメンでは、イランと本気で敵対している。他方、アメリカと協力関係にあったサウジアラビアは、イランの勢力拡大を警戒し、イランとの核合意に激しく反発している。まったく訳の分からない状況です。 ・池上 大雑把に言えば、「アラブ人」というのは、「アラビア語を話す人」と考えてもいい。 (イランはペルシャ人の国) ・池上 10世紀から11世紀にかけてイラクで裁判官を務めたアル=マーワルディーというイスラム法学者が書いた『当地の諸規則』というシャリーアを集大成した古典的書物の一部を紹介します。ここには驚くような法規定がいくつもあります。 「ムスリムは、捕えた多神教との兵士を、戦闘中の者であれ、戦闘中でない者であれ、殺してよい。彼らのうちで老人や、庵や修道院に住む修道士たちを殺してよいかどうかについては意見が分かれる。一説によれば、戦闘に参加していないならば、そういう人々を殺してはならない。なぜならば、彼らは子供のように手出しをしてはならないからである。他の説は、たとえ戦いに参加していなくとも殺してよいと言う。その理由は、彼らは、しばしば、ムスリムの兵士たちにとってはより危険な考えを(多神教徒に)吹き込むからである」 「もし、女性や子供が戦闘に参加したならば、他の兵士と同じように迎え撃たれ殺されることもある。ただし、前から殺されるのであって、後ろから殺されることはない。もし、戦闘で敵が、女や子供を盾にして隠れたりしたら、敵を殺すときに女子供は殺さないようにしなければならない。しかし、もし、女子供を殺さなければ、敵を殺すために敵のところまで到達できない場合は、女子供を殺してもよい」 イスラム過激派が人ごみで自爆テロを実行し、女性や子供が犠牲になっても意に介さないのは、こういう規定も大いに関係しているようです。 ・佐藤 その点について、例の元幹部の見解はこうです。 「ようやく国際社会もわかり始めたが、アラブの春には民主主義をつぶす機能しかなかった。政治的にイスラムと民主主義はなじまないことがはっきりした。民主化のチャンスはアラブ諸国では、近未来においてないだろう」 ・池上 近代トルコの乳は、ムスタファ・ケマル・アタチュルクという人物です。第一次大戦でオスマン帝国が崩壊し、オスマン帝国軍の将校だった彼がスルタン制を廃止して、トルコ共和国を建国しました。新兵器の導入や海外体験などを通して、軍隊は、帝国のなかで最も近代化が進んだ組織だったのです。 さらに言語の改革も行いました。それまでトルコ語はアラビア文字表記で右から左へ書いていたのを、近代化のためにアルファベットにしなければいけないと言って、アルファベットで左から右へ書くようになった。トルコ語の独特な発音をアルファベットでは表記しきれないので、新しい文字表記もつくりました。 皮肉だったのは、この言語改革によって、識字率が大幅に下がってしまったことです。それまでほぼ100%だった識字率が、わずか2%に落ちてしまった。こんな劇的なことまでして近代化を図ったのです。 ・池上 モスクには、とんがった鉛筆のような塔がありますね。あれは「ミナレット」といって権威を示す尖塔なのですが、エルドアン・モスクには、それが六本もある。日本人にはピンと来ないでしょうが、これは恐れ多いことなんです。というのも、イスラム教最高の聖地であるメッカのカーバ神殿のミナレットがもともと六本だったからです。当然、他のモスクは、これ以上のミナレットを建ててはならないというのが不文律だったのですが、17世紀、オスマン帝国のスルタン(皇帝)だったアフメト一世が有名なイスタンブールの「ブルー・モスク」を建設させたとき、間違って六本建ててしまった。そこであわててカーバ神殿にミナレットを一本寄進したのです。 ・佐藤 おそらくトルコはこう見ていると思います。「イスラム国」の本質は、アラブの運動だ。だから「アラブ人のイスラム」以上の範囲には広がらない。こういう楽天的な見通しがある。 ・池上 敵国条項というのは、「週間こどもニュース」ふうに易しく言うと、こういうことです。 国連では、どこかの国が侵略を受けたときに個別的自衛権で戦うのはいいけれど、安全保障理事会に提訴しなさい、それなくして勝手に戦争してはいけないよ、と決まっている。ただし、相手が第二次大戦中の敵国だったら、安保理に関係なく攻撃してよろしい、という話しです。 ・佐藤 アメリカや日本などの先進国がどうして戦争を避けるかといえば、人命の価値が非常に高いからですね。ところが、イスラム原理主義を信奉する武装組織は、「聖戦」という概念を持ってくることで、人命のコストを下げることに成功してしまった。戦死しても、殉教して天国に行けるのですから死を恐れない。この「非対称」によって、彼らは戦い続けることが可能になっているのです。 ところが、ドローンは、新たな「非対称」を生み出してしまったのです。これは深刻な事態です。 ・池上 パキスタンがインドとの対抗上、核武装を行おうとした。しかし、パキスタンには金がない。そこでサウジアラビアが、同じイスラム教スンニ派の国が核兵器を持つのは意義のあることだから、金を出そうということになった。その代わり、サウジアラビアに対抗するイランが核兵器を持った場合には、可及的速やかにパキスタン内の核弾頭のいくつかをサウジアラビア領内に移す、という秘密協定が結ばれた、とされているわけですね。 佐藤 私が外務省にいた頃から、その秘密協定があるという前提で情勢分析を行っていました。これが実行されると、カタール、オマーン、アラブ首長国連邦などもパキスタンから核を買えるようになる。エジプトは自力開発するし、ヨルダンも自力で開発できると思う。 ・佐藤 「人権」の反意後は「独裁」だと考えられがちですが、これは間違いです。「人権」の反対は、「独裁」ではなく「神権」なのです。 ・佐藤 たとえば、中国共産党はなぜ画数が少ない簡体字にしたのか。表向きは、この場合、識字率を上げるためですが、その本質は、国民からそれ以前の知識を遠ざけるためでした。 簡体字教育が普及すると、それ以前に使われていた繁体字が読めなくなって、共産党支配以降に認められた言説だけが流通するようになる。歴史を断絶させ、情報統制を行ったのです。 ロシア革命の後でも、ソ連はロシア語の表記を少し変えて、文字を四つ消してしまいます。ロシア革命前の宗教書や反共的な文書は図書館には収められていますが、特殊な訓練を受けた人しか読めなくなったのです。ナチスドイツがひげ文字のアルファベットではなく、英語と同じ読みやすいアルファベットを採用したのも同様です。 ・佐藤 ギリシャ・ラテン古典学のある先生の話がとくに印象的でした。この先生は国立大から早稲田大学に移ったところ、英語の勉強が大変だとおっしゃっていました。四コマのうち一コマは、英語で授業しなければならないからです。そこで、「英語で伝えた場合、日本語で伝える場合の何割くらい伝えられますか」と尋ねると、「三割くらい」と。では、「学生の理解は日本語の時の何割か」と尋ねると、「二割くらい」と言います。三割かける二割で6%。つまり、日本語での授業に比べて、6%しか伝わらない講義をして、それをグローバリゼーションと言っている。 ・佐藤 私自身は、日本史と世界史の二本立ては、非常に良いと思う。というのも、「ソ連史」しかないソ連の歴史教育を見てきたからです。これは、「世界史は、最終的に革命が起きてソ連史に包摂される」という考えに基づく歴史です。 近代日本の歴史の枠組みは、「国史」「東洋史」「西洋史」でした。これは『今昔物語』の天竺、震旦、本朝という分類を元にしています。天竺の代わりが西洋史、震旦の代わりが東洋史、それから本朝という、三朝史観です。 ・池上 東工大の戦後史の授業では、水俣病の話をしています。 水俣病の患者が次々に出てくると、チッソ社員にも、自分の会社の排水が原因だと気づく人がいる。しかし、気づいていても、言い出せない。そして、最終的に労働組合が、第一組合と、第二組合に分裂し、第一組合が、1968年8月に、「公害発生企業の労働者として何もしなかったことを恥とし、水俣病と闘う」という「恥宣言」を出し、水俣病患者支援を打ち出します。その歴史を教えるのです。 しかし、これだけでは、学生は、皆、中学・高校で習った公害問題の復習だと思っている。 そこで、「君たちは、こういう会社に入って、この立場になったら、さあどうする」と問いかけると、その途端、皆の顔色が変わります。
0投稿日: 2016.11.02テレビでも
本書は池上氏と佐藤氏が対談形式で"大世界史"を勉強することの必要性を語っているものです。本書の中で世界史に"大"が付くことの意味が説明されています。 現在世界的な問題になっている事案毎に両氏の知識に基づく考え方が紹介され、そこからこれからの世界を生きていくため、あるいは生き残るための知識として、大世界史を勉強することの必要性につなげられています。両氏の知識の豊富さに深い感銘を受けると共に本書の中で強調されていた点「細部を暗記することではなく、歴史上大きな出来事毎に俯瞰的に知る」ことについて強く共感しました。個々の事案毎の議論は両氏の知識をもってすればそれだけで本になると思われるが、あえて少々物足りないと感じさせる量の文章で記述させている印象を持ちました。物足りなさを感じた人は是非自身で大世界史の勉強を始めてほしいとのメッセージであると理解しました。 書中にある池上氏の発言の中には驚くようなこともありました。同じことを出演されているテレビ番組で説明して頂ければテレビがとても面白くなるのではとも思いましたが、まあそうもいかない事情がきっとあるのでしょう。
6投稿日: 2016.10.19
powered by ブクログ世界史大好きだったのでもう一度ちゃんと学びたいってのと、日本史ちゃんと学びたいって思いがずっとあるんだけどなかなかね。 結局時代小説やらマンガやらゲームやらでそっからの派生くらいのエンタメ知識に偏っているので、久々にちゃんと教養に直に触れた気がする。 去年書かれたことが今まさに!ってこともあったりで信憑性もあり大局を読んでいるなぁ、すごい。 イスラム、アメリカ、ヨーロッパ、今の勢力図を読み解くには歴史的見地が欠かせないというテーマですが、まさにな。 まぁ一度読んだだけでは頭に入らないけど、ニュースをただ受け身に見るだけでなくちょっと多面的に捉えられるようになれるかな、そうなれるようになりたいな。 それにしても反知性主義って怖いな。
0投稿日: 2016.09.20
powered by ブクログ池上氏と佐藤氏の共著第二弾。 自称池上チルドレンの私は、読まないでいることはできませぬ。 さて。 池上氏と佐藤氏のタッグというのは読者に優しくて、佐藤氏と池上氏の知識量をキレキレのの佐藤氏と解説役も引き受けている池上氏という組み合わせで読ませてくれる、すごい本。 池上氏の本では易しすぎ、佐藤氏の本では難しすぎ。 そんな私には、改めて二人の共著は必修本である。 内容は「過去に起きたショッキングな出来事に捕らわれて、場当たり的な対処や感情的思考に移る前に、なぜこんな現在なのかを、これまでの歴史の流れと各出来事の元となった思想・宗教・哲学etcを大きく見直すことで、未来のことを考えようよ」というあたり。 非常に勉強になるし、お二人のオススメ本も知ることができる、まさに手のひらサイズの優秀な教科書! 自分がいかに何も知らないか、よくわかりました、はい。 まだまだです。
0投稿日: 2016.09.07
powered by ブクログ本書でイスラム世界の動きで注目すべきはトルコと記載されているなか、軍部によるクーデタ未遂。まさに慧眼としかいいようがない。それにしても、プロの分析者の目というものは一般人とここまで違うのか、と思い知らされた。まさに歴史を学んでいないことを思い知らされる一冊だと思う。
1投稿日: 2016.08.14
powered by ブクログ世界史の授業を受けていた頃は、興味はあるが、ただ固有名詞を暗記するばかり求められるのにうんざりしていた。 楽しく生きようとしたら、自分をもっと知る必要があるかもしれないと思い、たどり着いた。以前は、こんな分野に全く興味がなかったので、我ながら興味の変化に驚いた。 初見の固有名詞ばかり出てくるのは変わらない。覚えてはいない。会話なので、なんとか読み終えた。人に内容を伝えることはできないが、著者の視点から、今、世界はどう見えているかは掴めた。その上で、誰も知らない未来に対して、どんな指針を持ちたいか、考えさせてくれた。 何事も事実をそのままに捉えるのは難しく、視点により1つの事実は様々な顔を見せる。歴史は特にその性質が強い。性質を理解したうえで、事実の輪郭を明確にするには、多角的に見るしかない。 責任の所在が明確にあるわけではないが、おかしいと感じることが多い今に、ただ愚痴をこぼしたり、翻弄されるのではなく、生き方によって、それを体現していく。 20160807
0投稿日: 2016.08.07
powered by ブクログ世界情勢が複雑な現在、直近の動きに目を光らせるのではなく、一歩引いて近過去の歴史から捉え直す。歴史を知るということは自分のルーツや立ち位置を知ることであり、それはつまり自分を知るということ。歴史や古典の授業は役に立たないなどとほざく大人になってはいけない。 池上・佐藤両氏が、世界史の推薦図書として教科書や参考書の個別名を挙げているのもいい。
0投稿日: 2016.08.04
powered by ブクログ世界史学習の重要性を説く。過去の歴史から捉え直すために「歴史地図」を複数持っておき、「現代地図」と重ね合わせる訓練が必要とのこと。
0投稿日: 2016.07.25
powered by ブクログ純粋に勉強になる。 「いま起きているニュースはどのような理由から来ているのか」人や「世界史勉強しなおしたいけど、忙しくてなかなかできない」人、「今世界情勢はどんななってるのか気になる」人は、とても勉強になる本。ざっくりだけども、世界全体を概観できるつくりになっている。ただ、世界の動きと日本の動きを連動させてみるには、やはり自分の頭でしっかりと考えなければならないので、この本はその助けになるだけと思っていたほうが良い。 読後感は、「そっかー」で終わりがちなのが、こういった教養本であるが、そう終わらせないためにも自分の頭で考える必要がある。以下、自分なりに整理。 ①中東の動き(イスラム国だけではなく、トルコ、サウジも含めて)は、宗教、民族の視点でみないと読み解くことができない。例えば、シーア派とスンニ派、イスラム穏健派、イスラム過激派、クルド人、などなど。こういった知識は前提として持っていないと中東の動きは何がなんだかわからない。 ②アメリカ、中国、EU(ドイツ)、ロシアという帝国の動きは世界史を見る上で、欠かせない。とくに、アメリカの動きはすべての国際情勢に影響を与えるだけに、ホワイトハウスは何をしているのかをしっかりとみるべきである。また、中国に関しても、ロシアと中国、アメリカと中国、EUと中国の関係性は押さえておかないといけない。 ③①と②の動きの連立方程式で物事をみていく必要性がある。 現在帝国が、今後国際社会でどのような役割になっていくのか、どのような思惑、世界戦略があるのか、をしっかりと見据えたうえで、現在を動きを注視していかないといけないだろう。そのことを考える上で、重要になるのが「世界史」なのだと両者は言っている。たしかにそのとおりだろう。 これに加えて、国際情勢を経済面から分析している論考も合わせて読むと世界を立体的に見れると思う。
1投稿日: 2016.07.21
powered by ブクログいま世界で起きている事の理解が深まります。 SNSなどの世界で徹底的に他人を叩く様な出来事があるのは、反知性主義の現出の一種なんでしょう。この本を読んで、ストンと落ちました。こう言う事は、品質劣化の激しい今時のテレビでは放送され無いので、広く知る機会が無かったですね。こう言う本が出て本当に良かったと思います。 歴史や世界を学ばなければ、日本の将来に暗雲が立ち込めて来る気がします。(既に時遅しかもしれませんが)
1投稿日: 2016.07.03
powered by ブクログ池上彰氏と元外務省職員の佐藤優氏による、世界史から現代を読み解くという作品。 主にイスラム諸国の歴史から、現在話題となっているAIIBやアメリカ大統領選挙などのテーマについて、歴史というタテ軸をベースに分析している。 本書を読んで初めて知ったのだが、パキスタンやカザフスタンなどスタンという名の付く国は、もともとオスマントルコ帝国の領土であり、チュルク(トルコ)系の民族意識がいまだに強いらしい。 十数年前サッカー解説の松木安太郎氏が、アジア予選の際にあの辺の国を「スタン系」と一括りにしていたのが、あながち間違いではなかったのだと改めて感心してしまった。 女性の識字率と出生率の関係、ビリギャルの学歴ではなく「入学歴」の話など、興味深くて会話のネタになりそうな話題も多く面白かった。
0投稿日: 2016.06.26
powered by ブクログ途中ついていけない部分もあって、自分の知識不足を感じた。世界史を丸暗記するのではなく、起こった事象と現代とを関連付けて考察していき、未来予測に繋げる。深い洞察力と思考力を身につけられたらなぁ。
0投稿日: 2016.06.21
powered by ブクログ中立でいようとする池上さんと、若干左巻きな佐藤さんの対談のお湯加減が面白かった。内容は勉強になったが、ある程度の世界史と時事問題の基礎知識がないと、ついていくのが難しいかも。 ドローンが無人戦争のために開発されたものだとは知らなかった。先進国が戦争を避けるのは人命の価値が高いから。でも戦死者を出さずして戦争が成り立つドローンが誕生してしまった。また、イスラム国などでは、聖戦という概念を持ち出すことにより人命のコストを下げることに成功してしまった。戦争のあり方が今ねじれているらしい。そもそも平和ボケしてるから、「戦力ダウンのためには殺さない方が得策」といった戦場の経済学という概念も初めてで、戦争の見方が少し変わりそう。
0投稿日: 2016.06.16
powered by ブクログ世界史じゃなくて、国際情勢の時事放談が殆ど。基本的に知識披露の場になっているので、この分野なら池上氏も佐藤氏と会話が成立しているように思える。面白かったのは10章で、「ビリギャルが話題になるのは日本だけ」というのが印象に残った。勉強法の11章も役に立つかな。 代理経験としての歴史の必要性は理解しているが、世界史は苦手というか殆ど知らない。どうしても興味関心が日本史寄りになってしまう。まずは世界史Aの教科書からやるしかないか。
0投稿日: 2016.06.04
powered by ブクログ中東情勢の解説が面白かった。 イスラム国がかつてのイスラム帝国の復活を目論んでいるという話は、ニュースで散々報道されているので周知の通りだけど、イランやトルコも同じように、かつての帝国を目指しているとはビックリ。その行動原理は個人の幸せではなく、イスラームの共同体の原理に根ざしていると知り、さらにビックリ。IT全盛のこの時代に、こんなアナクロな話が現実に起きているということに、本当に驚く。むしろITを活用してジハードを行っているとなると、現代の科学技術と1300年前の思想を持った集団ということになるので、まともなコミュニケーションが取れる気がしない恐ろしさがある。 かつての帝国を志向するという文脈で、中国の対外拡張政策のモデルを明としているけど、これはちょっと強引と思った。明の時代に拡張的だったのは永楽帝の時代だけで、拡張的なのは唐帝国の方向性に近い気がする。漢民族の国じゃないから、アナロジーとして不適切だったのか?
0投稿日: 2016.06.02
powered by ブクログなかなか頭に入らない中東のことが,本書を読んで少しは理解できました。 世界史は学生時代あまり自分が勉強してこなかったことから,世界史関係の本は偶に読んでいますが,なかなか頭に入らないのが正直なところです。 この本はそんな私でも理解しやすく,歴史を学んで,活かすことの一端を知ることができます。 世界史をもっと学生のときに勉強しておいた方がよかったとも思いますが,受験と関係ない今だからこそ,より大局的に学べそうな気がします。 世界史の受験参考書にチャレンジしてみようと思います。
0投稿日: 2016.05.24
powered by ブクログ面白かった。でもちょっと難しかった。 地図を見ながら読んだら、ほんとに面白かった。 中身は対談形式。 うろ覚えでいいので、高校の世界史の知識がないと、ついていけない本。 世界史を紹介した普通の本ではなく、歴史を踏まえて今起きていることをどのように捉えるか、大局的な一つの見方を述べている。 あーこんなことあったなー、なるぼどこういう風に繋がると解釈できるんだ、と発見が多かった。 だから、歴史は面白い! こういう本は楽しい。 本の中で、反知性主義という言葉が出てくる。 反知性主義とは「客観性、実証性を軽視もしくは無視せて、自らが欲するように世界を理解する態度」(抜粋)をいう。 今、私の周りにも、反知性主義がはびこっている。本人たちが意識的か無意識か、また程度のレベルは別として、そういう人たちは多い。 都合が良いところだけ切りとり、都合が悪いことは無視するので、見ていてなんとも気持ち悪い。たまに人間性を疑いそうになる。 この本が多くの人に読まれ、そうした変な状況が少しでも減るといいな、と祈りたい気分になった。 追記: 著者の池上さん、佐藤さん、本書は知識層にはいいけど、そもそも反知性主義的な人には難しいのでは?と感じます。もうちょっと易しい本を出すと良いのでは、と思ったりしました。 …易しいのを出しても、読まないか、読んでも無視するから意味ないかも^_^;
1投稿日: 2016.05.03
powered by ブクログタイトルは「大世界史」となっているが、特に世界史の教科書的なものではない。元外務官僚で鋭い世界情勢の分析で定評のある佐藤優氏と、テレビのニュース解説でおなじみ池上彰さんが、対談形式で話を進めていく。内容は現代社会を取り巻く様々な事象を、過去の歴史(世界史)を基に分析しようというもの。佐藤氏の視点が好きで著書をよく読んでいるが、いかんせん頭の悪い素人の私にはやや小難しいと思える話も多いのだが、そこをうまく池上さんがわかりやすいように、さらりと一言添えてくれるおかげでだいぶ読みやすい本になっている。もちろん池上さんはただのニュース解説者ではなく、深い見識の持ち主であることはいうまでもない。この2人のいいところは、右にも左にも偏らずに冷静に社会を分析するバランス感覚が高いことにある。非常に勉強になる本だ。ただ、世界史ということもあり、せめて地図が添付されていればなおよかったと思う。
0投稿日: 2016.04.11
powered by ブクログおもしろい!! 今という時代に向き合うためのきっかけになる。 なぜ今教育が変わらなくてはいけないのかがわかる。 これだけ激動の時代になっているのだから、 日本だけがぬくぬくと鈍感でいていいわけがない。 でも、二人が言っているように 今までの日本が培ってきた部分も残さなくちゃいけない。 高校生諸氏にぜひ読んでほしい。 生徒にも薦めてみよう。
0投稿日: 2016.04.10
powered by ブクログイスラム中心に、世界各国の動向を、歴史的観点から解説している。 同時に、日本の教育では、教養を不要とする方向に動いているが、本来的にはエリートにこそ教養が必要である。
0投稿日: 2016.04.03
powered by ブクログニュースを見ても大変だなくらいにしか感じませんでしたが前提知識があれば見方が変わる。 切っ掛けとしてとても良いです。
0投稿日: 2016.03.27
powered by ブクログ教養は大切だ。自分とはなにかを理解するということは、世界の歴史の中で自分の立ち位置を理解することだ。 世界の歴史を、他の地域や時点から考えることが大切。 単に今の状況を学ぶだけではいけない。 教育において、すぐに役立つことはすぐに役立たなくなる、というのは印象的だった。
0投稿日: 2016.03.20
powered by ブクログ世界史というと、学生時代は身近に感じることができず、テストの範囲も広くて大変そうと選択していませんでした。 でもこの本を読んで、現代のいろいろな問題の背景を理解するためには、世界の過去の歴史を知っておく必要があると感じさせられました。 自分にはなかなか難しくて、読むのに時間がかかってしまいましたが、対談形式で書かれていて、淡々とした説明記述よりも読みやすく、理解しやすかったと思います。
0投稿日: 2016.03.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ドイツは移民に寛大 →2年で100万人のイスラム教徒移民が入ってくる →シリア難民 イギリスも難民の受け入れ態勢がしっかりしている ・難民として認められれば、定住できる 中東 ・イラク情勢の変化 ・アラブの春以降の社会構造の変化 ・過激なイスラム主義急速な拡大 ・イスラム国やアルカイダとは異なるテロ組織の急増 4勢力 ・サウジアラビア、湾岸諸国、ヨルダン →アラビア語、スンニ派、アラブ諸国 →欧米と協調 ・イラン →ペルシャ語、シーア派 ・アラブ人、イラク? →アラビア語、シーア派 ・トルコ →トルコ語、スンニ派 イラン対サウジアラビアがイエメンで起きている スンニ派とシーア派の対立が激化 →中東全体を揺るがしている アラブ人 →アラビア語を話す人 トロツキー →世界革命路線 スターリン →一国社会主義 イスラム国 →スンニ派 イラクの現政権を実行支配してる →シーア派のアラブ人 シャリーア(イスラム法) →ムハンマドの死後整備された →コーランとハディースが元 ・コーラン →ムハンマドが神から授かった言葉 ・ハディース →ムハンマドの現行に関する伝承 アラブの春以降、アラブ諸国は分裂、弱体化している →非アラブのトルコとイランが帝国として拡張主義的政策をとっている ・トルコ →オスマン帝国 ・イラン →ペルシャ帝国 エルドアン大統領 →イスラム化政策をすすめている →独裁のような形 エルドアン・モスク →ミナレットが6本→恐れ多いこと →メッカのカーバ神殿が元は6本 →→ブルーモスクを建てる時、間違えて6本にしてしまい、カーバ神殿に一本寄贈したことがある カリフ →預言者ムハンマドを代理するもの ・クルド人 →独自の国家を持たない世界最大の民族 →2500-3000万人 →イスラム教、スンニ派 →トルコ、イラク北部、イラン北西部、シリア北東部 →→第一次世界大戦でオスマン帝国が崩壊する前は、この地域は、クルディスタン(クルド人の土地)と呼ばれてた →→英仏のサイクスピコ秘密協定で、今の国に分割された 為替ダンピングとは、輸出を伸ばす目的で輸出品の価格を安くするために為、自国の為替レートの切下げを行うことを指します。 為替ダンピングができる国 ・アメリカ、EU、イギリス、日本だけ
1投稿日: 2016.02.25
powered by ブクログ一気読みできるほど読みやすく興味深くわかりやすい。 ただ、読んでいる最中からどんどん不安になり暗くなる。 世界は滅亡に向かっているとしか思えない。それを救う道をもっともっと示唆してほしい。
0投稿日: 2016.02.18
powered by ブクログ佐藤、池上両氏が現代の国際情勢の勘所を、歴史を俯瞰しながら解説してくれる好著。新書ながら「大世界史」と大げさな題名なのはマーケティングの意図もあるのだろうが、中東、中国、ドイツ、ロシア、沖縄、ギリシャと大きく世界を掴まえていて題名に恥じない内容となっている。 両氏とも現代と世界史を結び、歴史に学ぶことの重要性を強調、本書でも現代の一出来事を歴史上の史実につなげながら解説してくれる。 惜しいのは、新書の分量ではそれぞれのテーマに触れる程度であること。また現代の指導者たちの意図を曲解しているのではと思った箇所もあるが、大胆な理解が本質を突くこともあり、指導者たちのものの考え方のひとつの見方として参考になる。
0投稿日: 2016.02.13
powered by ブクログギリシャって昔から連綿とある国だと思ってたけど、1829年にヨーロッパの思惑でできた国だったって知らなかったなあ。現代の問題を歴史を振り返りながら解説する本でとてもためになった。
0投稿日: 2016.02.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
中東、トルコ、中国、ドイツ、アメリカ、ロシア、沖縄、高等教育、そして世界史の学び方まで、歴史に学び現代を読み解くための知性が感じられる。 かつてのオスマン帝国、ペルシャ帝国への想いが現実に大きな影響を及ぼしていること、ギリシャの来歴など、勉強になった。 16-18
0投稿日: 2016.02.02
powered by ブクログ非常に勉強になった。中東で今何が起きているのか、中国の帝国主義化、ロシアの立場やトランプ氏が台頭する訳など、大変わかりやすく説明している。
0投稿日: 2016.01.31
powered by ブクログ佐藤優、池上彰のタックで、中東、ヨーロッパ、中国の歴史から今を読み解きます。 何よりも、中東の歴史や利害関係の複雑さに驚きます。イランとサウジアラビア、スンニ派とシーア派、そしてイスラム国の成り立ち、現状。トルコの立ち位置を絡めたりすると、訳が分からなくなりますね。 平和よりも争うことを歴史は望んできた。そんな気がしてなりません。
0投稿日: 2016.01.30
powered by ブクログ現在の世界の動きを、歴史の流れから紐解く。特に中東の捉え方は学びになった。 大きな捉え方として、膨張志向と収縮志向というものがある。 オスマン帝国(トルコ)とペルシャ帝国(イラン)は膨張志向。スンニ派とシーア派の宗教の問題、また民族の問題が絡まり、中東のパワーバランスを形成している。 アメリカは収縮志向。中国は膨張志向。膨張志向と膨張志向が衝突するところで紛争が起きる。今後は中央アジアも危険な状態になることが想定される。その他、ドイツ・ギリシャ・ロシアの地政学的立ち位置。世界の人口バランスは大きく変化することは明らかで、そうなるとパワーバランスも変わる。いかに世界の中でプレゼンスをとることができるのか?そういう観点で日本の外交を見ていくと面白いのかも、というかこれは自分にとっては死活問題でもある。
1投稿日: 2016.01.29
powered by ブクログ世界史を、中東やオスマン帝国、中国、ドイツなどの観点から概観し、現代を見る導としています。 著者二人の博識と慧眼には感嘆します。 ビリギャルの世界史的意味については、まさにその通りと思いました。 ビリギャルブームは危険ですし、ビリギャルがもてはやされるのは日本だけでしょう。
0投稿日: 2016.01.21
powered by ブクログ世界史と日本史を広く鳥瞰し、さらに、歴史にとどまらず、政治、文化、軍事、宗教等を含む体系的な「知」の重要性を説く。 現代日本に蔓延る「反知性主義」(実証性や客観性を軽視して、自分が欲するように世界を理解する態度のこと)への警鐘を鳴らしている。 昨今のニュースを理解し、今の世界情勢を把握するのに有益。 例えば「よく分からない」中東情勢(日本では、マスコミすらよく分かっていない)も、ポイントを把握して、過去の歴史に遡って学べば、全体像が見えてきて、理解が進む。 イスラムではシャリーア(イスラム法)が絶対視されており、これが、頻発するテロの1つのバックボーンとなっていること、トルコとイランという「帝国」の復活を目指す2国の対立軸、ギリシャ=人造国家、過去の帝国の存在が世界各地で現代にも大きな影響を与えていることなどは、目から鱗であった。
1投稿日: 2016.01.13
powered by ブクログ今の世界情勢がよく分かる一冊。今の状況があるのは過去の歴史から引き継がれているという事が分かり易く理解できる。また、日本の教育事情をビリギャルを用いて苦言を呈するところなど面白かった。
0投稿日: 2016.01.12
powered by ブクログ新しい視座をいくつか得ることができました。歴史は奥が深いです。もちろんこれも一つの見方なのでしょうが。
0投稿日: 2016.01.12
powered by ブクログ題名からして、新書で世界史が書けるのかと最初懐疑的だったが、そんななんでもかんでもあるのではなく、現代の世界の問題を世界史から求めるというスタイルで書かれていて読みやすいし面白い。とりわけ佐藤優さんの発言は一つ一つ刺激的だ。この情報インテリジェンスはどこから来るのだろう。一方の池上彰さんはやさしく解説させれば日本一だが、ぼくにはちょっとパンチが欠けていて物足りないと思うことが多いが、本書ではそれが二人のバランスをうまくとっていて、いい本になっている。とりわけ、ヨーロッパで注目されるのはドイツで、本来のドイツらしさは旧東ドイツの人たちによってもたらされているという指摘は面白い。ドイツは本来ゲルマン民族とユダヤ民族からなる国家であったが、ユダヤ民族が去って、優秀な部分がなくなったのだという。その優秀な部分を補っているのが旧東ドイツの人々だというのである。
0投稿日: 2016.01.11
powered by ブクログ今世界で起こっていることが、どのように自分の周りで起こっていることと関係してくるのかを再度考える契機になる本。理解しずらい中東の歴史を知ることで、今のイランとサウジの問題が見えてきている。あ〜この本が学生の時にあったらもっと世界史、日本史にのめり込んでたな。教養を軽んじる今の国の情勢は危ない。職人ばかりが集まり、大局的な視点がなければ政治も経済も行き詰まる。まず、客観的な歴史を学び対話することが大事だな。社史でも読んでみよう‼︎
0投稿日: 2016.01.10
powered by ブクログ対談形式で浅く広くという感じだが、最初の新帝国主義の拡がりつつあるというくだりは面白かった。最近きな臭い中東情勢をみる上でも参考になる。
0投稿日: 2016.01.07
powered by ブクログ前提知識が無くても容易に読める。また、普段のニュースを違った切り口から読む視点を与えてくれる。 別の歴史の本も読みたくなる一冊。
0投稿日: 2016.01.04
powered by ブクログ世界情勢についてだが、あまり印象に残らなかった。大枠で捉えているというよりも、それぞれのテーマについて細かい分析が入っているから、自分にとってはかえってわかりづらかったのかもしれない。
0投稿日: 2016.01.04
powered by ブクログ2016年1冊目。 歴史から学ぶことって大事。 現代が抱えている課題も、歴史を辿ることで見え方が変わってくることに気づかされた。 そして、わたし自身が、考えるための材料をほとんど持ち合わせていないことにも。 池上さんの示した、現代のリベラル・アーツというのが興味深かった。宗教、歴史、人類、日本人、経済、病気、宇宙。 手始めに歴史から、特に世界史から勉強し直したいと思う。
0投稿日: 2016.01.03
powered by ブクログ世界の中心は中東。 中東は宗教により動いており、これは世界史や宗教を、学ぶことで理解せねばならない。
0投稿日: 2016.01.01
powered by ブクログ歴史は繰り返す。これが当たり前の事だが人間は繰り返す。現在の世界を理解する為には、過去の歴史をしっかり勉強しておく事。多面的に物事を見る訓練になる。
0投稿日: 2015.12.27
powered by ブクログ池上さんの解説は、やはりわかりやすい。 高校時代、世界史から逃げ続けた自分にも非常にわかりやすかった。一から解説しているのではなく、現代日本との比較において必要なところをかいつまんでくれているのが、助かる。 反知性主義なんて言葉すら知らなかった。 対談形式なので、軽く読めるのも良い。
1投稿日: 2015.12.24
powered by ブクログ現在キーになっている地域の現状と簡単な来歴についての対談。面白くはあった。 高校のときの世界史A、まじめにやっておけば良かったな…。
1投稿日: 2015.12.23
powered by ブクログイスラム国、ギリシャ危機、中国の海域問題などを、歴史から2015年現在の国際問題を解説した新書。 旬な知識人である二人の対談形式の文章は、国際問題を学校教師のように丁寧に教えてくれる。 例えば、イスラム国って、え?そうだったの!?と驚きがある。日ごろ、新聞やニュースを理解したつもりだった自分に反省させられる。 また、池上彰はマスコミ記者、佐藤優は外交官・情報分析官の観点で、強みを活かした追加解説に、一読はある。 難点は、題名「大世界史」は、完全に言い過ぎ。必然なのだが、近現代史からの解説でしかない。 編集者の絶妙なセンスに騙された自分が悪い(笑)。 後、佐藤優の「元CIAの知り合いによると」という裏付けが取りようがない伝聞情報に、嘘クサいなぁ〜と思ったのは、私だけなのかな。
1投稿日: 2015.12.18
powered by ブクログ世界で日本の新聞ほど海外欄が貧相なのは希有だと、椎名誠氏が言っていた。確かに半面しか割かれない我が地元紙の海外欄なれど、それさえまともに読んでいない。てことで、極めて易しく伝えんとして下さるものの、一読ではつかみきれぬ寂しさ。それでも読了後に本日の朝刊を読むと、イランの核疑惑解明終了(したごと)、インドネシアの中国「九段線」への牽制、イスラム教徒中心国34か国の対テロ結集と、学んだことが即生きる。新書で上辺の知識だけ繕おうってのはいかんね。小泉信三氏曰く「すぐ役に立つことは、すぐ役に立たなくなる」はい!
1投稿日: 2015.12.16
