
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
軽くスピリチュアルで、主人公は大した仕事をしていなくて、身近で人が亡くなっていて、南国で緩く過ごしながら日常の美しさを愛でて、恋をする、ザ・吉本ばななの世界。 アムリタって何やねん、と思いながら上巻から読んで、かなり後半になってからやっと意味が分かりました。 楽そうな仕事も、南国での緩い暮らしも、スピリチュアルなところも、とにかく全て私のツボにどハマりするんだよなあ〜と改めて思いながら読んだ。 それ以上の感想は特にない…
0投稿日: 2025.09.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ああ、なんて人間ってバカバカしいんだろう。生きていくということや、懐かしい人や場所が増えていくということはなんてつらく、切なく身を切られることを切り返していくんだろう、いったいなんなんだ。(P、127) 人と人がいて、お互いがこの世にひとりしかいない、二人の間に生まれる空間もひとつしかない。 そのことを知ると、ましてそこになにか特殊に面白そうな空間があることを知ると、無意識に人は距離をつめてもっとよく見ようとする。(P、133) 人間は、心の中で震える小さな弱い何かをきっと持っていて、たまに泣いたりしてケアしてあげたほうが、きっといいのだろう。(P、295)
0投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログ言葉の響きが心地よくて、これを読んでいるとすぐに眠くなりぐっすり眠れた。 させ子さんが優しくて、とても好き。
9投稿日: 2024.12.16
powered by ブクログ主人公の朔美だけでなく弟の由男や友人の栄子やさせ子やコズミやきしめんやメスマの人生が書かれていてそれぞれ回復したりその過程にあったりすることが祝福や恩寵のようだった。それだけに天使のようと形容される真由の死が淋しくて彼女のような人はどうしたら生きていてくれたのだろうと考えたくなる。同じように幸福に貪欲でありながら世界への感受性が異なる姉妹。私は彼等の内の誰に似ているだろうとも考えたくなる。
0投稿日: 2024.09.25
powered by ブクログ弟以外にも色んな能力ある友人が出てくる させ子は歌があるけど彼氏も凄い能力ある。隠居生活いうけど、乗り越えて来てるし辛かったんだろうな、きしめんもメスマも能力あるけど、さらりという所が、それを受け入れるのが凄いって。弟が友達になってたのも凄いけど、自分の能力を受け入れる、まだ4年生が、人事にもこれからどうなるって思うけど、自分から家を出て施設に行って また家に帰る。もうやってるんだよね。記憶失くしても、不安でも、記憶が溢れても、自分を見失わない朔は凄い。友人がいれば大丈夫だと断言する
14投稿日: 2024.09.22
powered by ブクログ全てのことは良くも悪くも流動的であるからこそその一瞬が大事なんだなと感じさせられた。 あとがきになみだ…
1投稿日: 2024.08.29
powered by ブクログアムリタ(下) 最後の方の、させ子や純子さん達から届く朔美への手紙が心に痛いほど沁みてくる。すごく良い。 上巻含め、これまで読んできたことの答えみたいなものが語られてる気がして、何度も胸が詰まった。 平凡な人生のなかで、今日も命があり、明日も生きていくこと。そのかけがえのなさに、うまく言えないけど、あらためて気づくことができた。 読んで本当に良かった。
1投稿日: 2024.08.09「異常な設定でも普通に生きている人たちの日常」
作者が文庫版あとがきに書いてあるとおり、「異常な設定でも普通に生きている人たちの日常」を描いている作品。登場人物はそれぞれ訳ありながら、日常を送る姿がいじらしい。異常な設定に惹かれるところもある一方で、没入できないところも正直あった。
0投稿日: 2024.08.04
powered by ブクログあとがきがまたよいのです…吉本ばななさんは、小さなこと、ささいな日常で感じることを繊細に書き取ろうとしてらっしゃるのが伝わります。
0投稿日: 2024.03.12
powered by ブクログ「アムリタ」 = 神様が飲む水 水を飲むように生きる そこにあるだけの自然に自分を委ねる 当たり前のことに感謝すること 違うことをしないこと いつも吉本ばななさんが教えてくれることがこの本にも沢山詰まっていた 何ができるだろう? 一人のとき、よく考えた。 何かしてやりたい。 どうして人は人に対してそう思うのだろう。何もしてやれないのに。 海が海であるだけで、よせてはかえし、時には荒れ、ただそこに息づいているだけで人にさまざまな感情を喚起させるみたいに、ただそこにいるだけの人として生きていきたい。がっかりさせたり、恐れさせたり、慰めたり。 でも、もっと何かしたい。そう思うことを止めることができない。 (上巻での1番好きな一説)
0投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログアムリタの下巻。 なんだろう、精神的な病、心霊的なもの、超能力的なものっていうものの境目ってなんだろうって思った。 つらい、こわいとも感じるし、 すてき、幸せなこととも感じた。 朔美の感受性が謎で仕方ないと共に、 かっこよくさえ感じた。 登場してくる人物それぞれがとても魅力的で、 現実の私の世界のみんなも、 よくみたら魅力的な人で溢れてるのかな と思った。 そして竜一朗のことはやっぱり好きになれない。
0投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログいやー。 やっぱり、一気に読んじゃったなぁ、下巻。 上巻は緩やかに、休み休み読んでたけど、下巻は一気だった。 吉本ばななさんの著作初めて読んだのですが、そりゃ売れるわ。 勝手な想像だけど、その時、その時に感じた、いや、生まれた言葉を紡いで、文字通り徒然なるままに、書いて、勝手に人物が動いていて、その人物が書いた日記のよう。 あー。わかるわー。 上手く言えないけど、初めてこんなに感想書きました。
0投稿日: 2023.12.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
非日常と日常を描いているはずなのに少し違う。そんな不思議な本でした。頭を打って記憶を一時的に無くしてしまった朔美の、色々なものに触れることによって頭を打つ前、あるいは頭を打って新しい環境に変わったことで新たに気づいたことを「今の自分」の肌で感じているのが印象的でした。
0投稿日: 2023.12.05
powered by ブクログ私も、長期間何処かでぼーっと過ごす時間を持ちたい。そこで何かを得る/得ないは気にせずに 頭を空っぽにしてただ時間に身を任せたい。 上巻読んだ時はこの人の作品あってないな、もう読まないなと思ってたのに 人生が楽しく豊かなものに思えた
1投稿日: 2023.12.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本を通して、自分自身の日常も愛おしく大切なものに思えた。そして、本当はこんなにある幸せをもっと丁寧に感じられる人でありたいと思った。 以下好きなシーンとフレーズ 「私は、男女が向かい合っている熱い姿よりも、同じ方向にある何かを、並んで見つめているのを見るのが好きだ。」 このフレーズ見た時まさに!ととても共感してすぐに印をつけた。なんかいいんだよね。 「今はこんなに確かにここにある手も足も、消えてなくなる。・・・そのことは、何とすごいことだろう。何とすばらしいのだろう。今確かにここにいて、今しかない肉体でまわりじゅう何もかもをいっぺんに感じていることが。」 本全体を通して感じた私の考えがこのフレーズにぎゅっと詰まっている感じがする! [ベリーズで働いていたときのマスターの夢の描写] 日常の当たり前の生活感、そしてその愛おしさがとても伝わるシーン。誰にでもあるような日常の素晴らしさ。 「生きていくっていうことは、ごくごくと水を飲むようなもの」 アムリタの意味を知れたし、能動的に生きていこうとしている感じがあって好き
0投稿日: 2023.11.29
powered by ブクログ吉本ばななと河合隼雄の対談集『なるほどの対話』を読んで、読んでみたいと思った本、これで全部読めた!良かった。 吉本ばななが、この小説をかなり辛い時期に書いていたということが、あとがきに書いてあるのを見て、すごく腑に落ちた。 この小説を読んで、自殺を数時間でも思いとどまってくれる人がいれば…との筆者の願い通り、しんどい気持ちを抱えている人が読むと、幾分か救われる部分は確かにあると思う。それと同時に、吉本ばなな自身も、この小説を書くというか、産み出すというか、表現するという作業で、自分をなんとか保っていたのではないかなと想像してしまった。 あらすじだけ書くと、朔ちゃんのメモみたいに ・妹の死 ・頭を打って手術 ・記憶が混乱 ・弟がオカルト小僧になる … と、ただただ悲惨な話に見えてしまうのだけど、なんでこう、救われる感じがあるのだろう。 今回は図書館で借りてきたけど、買ってでもまた、ゆっくり読み返したい本。
1投稿日: 2023.09.05
powered by ブクログとてつもない悲しみも逆に喜びも同じ熱量でいつまでも続くものではなくて、だからこそ毎日そこにある当たり前の暮らし、日常の力はとてつもなくて、どんなに深い傷を負っても人類がここまで生命を繋いでこれたのはそのおかげなのか、と思った。それさえあれば生きていけるというのは本当だと思った。 このお話ではサイパンのように、日常とはかけ離れたところにある、時間の流れが日本の自分の日常とは全く違うゆっくりしたところで人生のいっときを過ごすというのも、自分の中に確固たる日常生活があるからこそ素晴らしい体験なのだと思った。後からその記憶を思い返すときに、その時に隣にいた人の記憶ごと懐かしめることは素敵なことだと思う。
2投稿日: 2023.08.08
powered by ブクログこの本が言いたいことはそういうことでは無いし、中心の話題では無いことは分かっているけど、もうなんか、不倫とか…違う人を好きになるとか、そういうのはしばらく読みたく無いな‥と思った まだ自分はそういうことを受け入れられるほど大きく見られない
0投稿日: 2023.06.03
powered by ブクログタイトルのアムリタ。 本棚にもう一冊ありました。野崎まどさんのアムリタ。 これも結構好きでした。 アムリタの何たるや、ですが。読み進めて、昔利尻岳登山をした時を思い出しました。麓に日本最北の甘露水があります。 あとがきまで読んで。 ばななさんは当時いろいろとあったのでしょう。 そこで生まれた本書なのだと思います。が、なかかなどうして。異次元感が味わえます。でも、それは本当に異次元なのでしょうか。異次元は存在するのでしょうか。 最近2冊続けて読んだ、オムネクの世界を彷彿とさせます。 ばななさんは何かを感じていたのだと思います。 「哀しい予感」は、私にとってインパクトのあるお話でした。わかっていて、それでいてどうすることもできない展開が待っています。 「アムリタ」でも不思議な世界が待っています。 弟さんが成長とともに能力を失っていきます。 私たちも、幼いころの記憶は、失ってしまうことが普通です。
23投稿日: 2022.12.03
powered by ブクログ些細な表現が美しすぎて ゆっくり丁寧に読んでしまいました。 日常をこんな風に受け取れたら なんて素敵なことなんだろう。 この本を読んだ後はいつもよりすこしだけ世界の輪郭がはっきりとする。 優しい世界に体が包まれる。 心身のチューニング本。
1投稿日: 2022.11.08
powered by ブクログばななさんは表現の仕方が美しいですね。 妹が自殺して、主人公は頭を打って記憶喪失になり、弟は不思議な能力に目覚め不登校になり、主人公は亡くなった妹の彼と関係を持ってしまう。 登場人物の皆が、なかなかな背景があるのに重すぎない。 主人公が前向きと言うか、日々の暮らしの中で幸せを見つけるのが上手い。 主人公が記憶を失った時の過去と今の自分とのちぐはぐ感や、記憶と自分が繋がった時の喜び。 私は記憶を失った経験はないがすごくリアルに感じました。
2投稿日: 2022.02.26
powered by ブクログ読み途中で本を閉じるとき、これまでにない幸せを感じた。不思議でキラキラした世界に包まれ、まだ少しその世界が残っているあいだの贅沢感がたまらない作品だった。
4投稿日: 2021.06.12
powered by ブクログぶっ飛んだ設定なのに大仰な感じが全くせず、むしろ日常がより一層の日常感を持って丁寧に穏やかに、美しく流れていくの 大人になればなるほど良さがわかるもののような気がする 吉本ばなな、好きだな
1投稿日: 2021.06.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「人間のしくみはたいていとても単純でよくできている。複雑にしてしまうのは心と体がバラバラに働き、心のほうが暴走してゆく時だけだと思う。そういう時に、人間は何かの隙間を見る。その隙間には世にも美しいものも、戻れないくらいに恐い闇もつまっている。それを見るという体験は、幸福でも不幸でもないが、その思い出は、幸福な感じがすることが多いのだと思う。」p298 「そんなふうに、何が起ころうと私の生活は何も変わらないまま、とどまることなく流れてゆくばかりだ。」p304
3投稿日: 2021.01.24
powered by ブクログ日常の中で起きるできごとたちを、詩的に描写した作品でした。 よしもとばななさんの作品は好きでよく読むのですが、この作品は表現が詩的、哲学的で個人的には少し難解でした。 今は自分の感度と作品のチャンネルが合ってなかったのかな… またしばらく置いて読んだらたくさん感じることがあるかもしれない。
1投稿日: 2021.01.07
powered by ブクログ洪水のように大事な言葉が流れてきた。 生きることについて、しんどさを感じさせず、清らかな言葉遣いで考えさせられた。
1投稿日: 2020.12.21
powered by ブクログ上に続き、下ももちろん何度も読んだ 変わっていく弟とか、妹とか妹の彼とか、その関係とか、小説の世界にどっぷり使ってたー 時を経て、また読もう
0投稿日: 2020.12.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1995年紫式部文学賞受賞作品。 「吉本」ばななさん時代の本。 文庫化して初版平成9年のもの。 久しぶりに押入れから出した。 夏になるとよしもとばななさんの本が読みたくなる。しっとりした空気、キラキラ輝く太陽…夏特有のこの雰囲気を的確な言葉で表してくれるのは、ばななさんだけという気がして。 『アムリタ』を初めて読んだのは大学生のころ。23年も前なんだ… この物語を読みながら友達との楽しい遊びや旅行、一日が終わる夕日の物悲しさと最大級の美しさ、二度と訪れない儚さや切ない感覚にキューンと胸が締め付けられたり。 読みながら忘れていた感覚が蘇った。 今は夕日が沈む頃バタバタと食事の用意している。日常生活を刻むことに必死でキューンとする時間はない。 でもね、子供が独り立ちするまで期間限定。後で振り返ればこれも貴重な懐かしい甘い時だったとなるのだろう。 主人公朔美は、今まで何気に過ごしてきたことも妹の死や強く頭を打った事故によってそれらを機に思考が変わり出す。 当たり前のことなんてなくて、様々な出来事も人との出会いも縁や何か力が働いている。 人生辛いこともある。でも時々人生の中で出会う幸福感を得られるもの=甘露、アムリタなのかな…と。 ハッと気付かされたのは何気に飲んでいる水も命を繋げるものだということ。ほんとうに何気に自分自身を大切にしているんだ、私は私が愛おしいんだって気付いた。 ばななさんの物語を読むと日常生活の一つ一つのことに意味があって美しさを感じられる。丁寧に生きたいと思う。 『アムリタ』を初めて読んだときの日記はもう捨ててしまったけれど、どんなことを書いていたんだろう。当時の恋人とも別れ、親や妹とも離れ、全く違う生活を営んでいる。 ただもう今は、摂食障害に悩んでいた自分自身が大嫌いな私ではない。 次読み返すとき、私は何を思うだろう。
2投稿日: 2020.07.08
powered by ブクログ吉本ばななさんをこれまでもいくつか読んできたが、長編(?)作品はこれが初めて。これまで吉本さんから感じ考へてきたことのすべてがこの中にちりばめられてゐる。 もう魂はかうでしかないと知つてしまつた時、時間の水平線から垂直に立ち上がつてしまつた時、それでも、生ある限り、再び流れに身を任せるしかできない。忘れては思ひ出し、別れては出会ふ。しかし、ひとは後戻りできない。生まれたからには、死に向かふばかり。 誰かと共に生きていく。そこに見えない何かがまるであるかのやうだ。記憶、時間、目に見えないものが確かに生まれ、積み重なつていく。 だからこそ、水を飲み干すやうに生命を飲み干すのだ。アムリタは、一度飲んだら終りの不老不死の妙薬などではなく、この過ぎゆく時間の中で、いつも飲み干し続ける、生命そのものではないか。 沈む夕陽も、揺れる木々も、大切なひとの声も、突き刺す風の冷たさも。妹真由はさうした淵にたつて、いつも震えてゐた。失くしてしまふのが怖かつたのではない、再び出会つてしまふのがたまらなく、苦しかつたのだ。 朔美と彼女を取り巻くひとたちとの時間は、変化しない事実と、変化していく現象によつて紡がれていく。ただ生命が生命であるやうに紡がれる。あとがきで筆者本人は稚拙だと自嘲するが、それは、小説とは言へこれがあるがままの端的な事実だからに他ならない。
1投稿日: 2020.05.10
powered by ブクログやや間延びした内容に中弛みも感じて、何が言いたいのかなぁと自問自答しながらの読書。あとがきで救われたような気がした。つらい時こそ日常を大切に生きる、確かにそうだなぁとすとんと胸に落ちた。そう思って内容を思い起こすと立体的にお話がたち上がってくる。たぶん吉本ばななさんは何度も読み返すことで醍醐味がでてくるのかなぁと。毎回違った感想がもてそう。時を経て次に読んだ際はどんな想いを抱くのか楽しみ。
0投稿日: 2020.03.12
powered by ブクログ上巻のテンポの良さと感情の流れの気持ちよさがあった分、あまり展開がなく間延びした印象を受けページが進みませんでした。
0投稿日: 2020.02.07
powered by ブクログ上巻の最後で竜太郎とともにサイパンに行くことになった朔美は、そこでコズミやさせ子といった、スピリチュアルな世界に親しく接している人びとに出会います。さらに帰国後の彼女は、親友の栄子の巻き込まれた不倫騒動を知り、さらに弟の由男の知人であるきしめんやメスマといった人びととのつながりのなかでみずからの人生を歩んでいきます。 サイパンでの出来事と帰国後の出来事が、おなじことの反復のような効果を生んでいるのは、あるいは著者の意図なのかもしれません。むしろそのように考えたほうが、本作に示されている人生観とマッチしているように思われます。ただ、そのことを理解したうえでもやはり、わかりやすいストーリー上の展開が見て取ることができないことに若干のストレスをおぼえてしまいます。短編ないし中編の長さだったら気持ちよく読むことができたのではないかと思うのですが、どうにも長ったらしさを感じてしまいました。
0投稿日: 2019.11.02
powered by ブクログ「神様が飲む甘い水」 「運命の中を泳ぐような水のようにサラサラ流れるようは生き方を、美しいものを手放して美しいもので満たされる人生の仕組みの美しさ、愛とは存在そのもの、生きるとは切望、混沌・矛盾・不完全さが最高」 と教えてもらった 世界の描写の仕方がほんとうに好きだな思った。 優しい人しか出てこなくて、善悪のお説教はなく、「感動的なストーリー」ではなくありのままの日常を通して生き方や在り方を教えてくれる本でした。 少し長かったですが、読んだ後は肩の力が抜けてこれからも大丈夫なような、なにかを失うことが怖くなくなるような、本当に「水のような」生き方ができるようにしてくれる本でした。 そうは言っても、現実はこんなに美しくないので日常の荒波に揉まれるうちに私はきっと今日の会得を忘れて心が荒むでしょうが、そんな時はまたこの本を読み返そうと思いました。
1投稿日: 2019.08.21
powered by ブクログ朔美はゆりのさんを思い起こさせる。 「聖人が空気の中から宝石をつかまえる」みたいな表現、そのように生きたいと思った
0投稿日: 2019.03.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2018.12.12 アムリタは何度も読んでますが、ひさびさに再読。 ※ぴんときた箇所を抜粋 自分の恋人が同じ朝と夜、同じ時間の流れの中に同時にいると思うだけで、いつもの夕方も甘く見える。電話をしても、のびのびと話せる。夜が静かで長く感じられる。ふだん淋しいと思いたくなくて無理して麻痺させていた感覚が、ひとつひとつ開いていくのが目に見えるようだ。 →この表現すき。自分もパートナーとはこうありたいなあ。 真由が弟に伝えたことば 「由ちゃんも早熟だから気をつけて。私みたいに急がないで。お母さんの作ったごはんとか、買ってもらったセーターとか、よく見て。クラスの人たちの顔とか、近所の家を工事でこわしちゃう時とか、よく見て。あのね、実際生きてるとわかんなくなっちゃうけど、楽屋にいるとよく見えるの。空が青いのも、指が5本あるのも、お父さんやお母さんがいたり、道端のしらない人と挨拶したり、それはおいしい水をごくごく飲むようなものなの。毎日、飲まないと生きていけないの。」 →近所の家を工事でこわしちゃう時とか、よく見て。というのがなんだか心にひっかかった。 「ひとりのひとが何かすると、波のようにみんなに何か影響があるんだねえ。」 →わたしが太鼓のグループをやめたとき、ひとりひとりに送るところを皆が見えるところに送ったのは、そういった意味合いもあった。 どんどん手に入れては、手放していく美しさ。強くつかんではいけない、あの海も、遠くへ去る友達の笑顔も。
0投稿日: 2018.12.12
powered by ブクログ読むタイミングがあまり良くなかったかも。 自由だねって思う反面、自由が何か分からない。 毎日をすり減らして生きていると 嫉妬をしてしまうもの。自由になる勇気もないのに。 流れていく文章が気持ちよくてそのまま眠りそうなときと、淡々と文字をこなすようにしかみえないとき。 似たような表現が多い。 だらつきすぎると何も入ってこない。 綺麗な文を無色になる。 2冊せずに1冊でもよかったかなぁ。 ページはめくりやすいから長くても負担は少ないけど。 水分が多いから薄味になってしまった感じ。
0投稿日: 2018.04.17
powered by ブクログ再読、その二。 朔美は、ふとしたきっかけで記憶をすべて取り戻す。 弟は別の学校へ編入。純子さんの裏切り。竜一との流れていく関係。メスマときしめんとの一期一会。そして父親とのささやかな思い出の喫茶店。 どんな状況の中でも、日々は進み、そのなかでの繰り返しのいとおしさ。その強さ。 吉本さんの大事なものがしっかり詰まっている一冊。 文庫のあとがきがすき。
1投稿日: 2017.09.04
powered by ブクログサイパンの心地よい生活、そして霊的な体験。親しんだバイトとの別れ。恋人は帰国し、弟は家を出る。そして、新たな友人たちとの出会い 生と死、出会いと別れ、幸福と孤独、そと両極とその間で揺れ動く人々を、日々の瞬間瞬間に見つけるきらめきを、美しさを、力強く繊細に描き出した、懐かしく、いとおしい金色の物語。
0投稿日: 2017.04.08
powered by ブクログ上巻に続く下巻。 もう過ぎ去ってしまって戻らない日々、懐かしい人たち、思い出、綺麗な景色。 この世界のあらゆるものは結局は一瞬だけの輝きであって、ずっと留めておけるものではない。だからこそ美しく、愛おしい。 思い出が増える度傷付く朔美だけど、その分世界を愛してもいるから、きっとこの先も生きていけるだろう。
0投稿日: 2016.07.08
powered by ブクログ自分を特別視するわけじゃないけど、この弟の気持ちや境遇に同感する。共鳴。 話しはムダがないとはいえない。 けど、水を飲むように読みたい。 あと、私は姉(朔美)と弟のやりとりがけっこう好きだ。
0投稿日: 2016.03.30
powered by ブクログ「魂」みたいな、 変わってゆく私の中の底の底にある 変わらないものについて 立ち止まって考えさせてくれる作品。 冬の終わりの珍しく晴れた日に外に出て、その風の匂いで もう春がすぐそこまできている事を知った、みたいな感覚でした。
0投稿日: 2016.02.13
powered by ブクログ頭を打ったときに抜けていた記憶が戻ってきた。 日常ってこんなに出来事が詰まっていて、そこには懐かしさや愛おしさがあることに気がつく。 懐かしく、温かい気持ちになれる本。
0投稿日: 2015.12.13
powered by ブクログ出会ったひとは宝だ。 家族も宝だ。 そして、自分の体も心も頭も宝だ。 どれを失っても悲しい。 それらときちんと、向き合って 生きていけたら素晴らしい。
0投稿日: 2015.06.14
powered by ブクログ登場人物がみんな魅力的。超能力というか、普通の人よりも敏感に何かを感じ取る力、私にもあったらいいなぁ。 久々にサイパンに行ってみたくなった。
0投稿日: 2015.03.10
powered by ブクログ読んでる途中とあとがき読んでる途中に自分の日記に感想をがーっと書いてしまった。 みんなと共感できひんやろう部分で、うちにがーっとくるものがあってぐわーって泣いてしまった。 よしもとばななさんの感性がすごすぎる。 細かくて読むの疲れてくるときあるけど、この人の描写は本当に心から共感できる。 でも、よしもとばななさんを読みつかれたので、他の分野の本を次は読むことにする!
0投稿日: 2014.12.10
powered by ブクログ2014/10/25 よくわかる部分と、あまりよくわからない部分と。 でもそれでいい。 読むその時々で感じ方はきっと違う。 私もサイパン行きたい。
0投稿日: 2014.10.26
powered by ブクログちょっとへんてこな物語ではあるが、退屈で飽きてしまった。上下巻もあるとは思えない内容の薄さ...。 たとえが響いてこない小説は読んでいても時間を消耗するばかり。 たとえて何が言いたいのかサッパリ不明なところが何カ所もあった。 自分には合わなかった。
0投稿日: 2014.07.31
powered by ブクログ上下巻読了。 この小説は高校時代に一度読んでいて、初めて読んだよしもとばなな作品でもある。 よしもとさんの小説は恋愛が軸にありつつも、スピリチュアル要素が含まれている小説がけっこうあって、この小説はスピリチュアル色がとりわけ強い作品だと思う。 主人公は頭を打って死にかけて以来記憶がおかしなことになっているし、小学生の弟もスピリチュアルに目覚めかけていてどこかおかしい。妹は病んで自殺。 恋人は放浪癖のある小説家。 その恋人に連れられて行った南の島では、さらに強力なシャーマンのような女性と知り合う。 だけどこれら強烈なことが、ごく自然な生活の中に起こる。 みんなおかしいのに、自分がおかしいとは思っていない。 そして基本、みんな深い愛情を元に生きている。 文章も独特だし、突拍子もなくおかしなことが起こるので、受け付けない人もいると思う。 だけど私はこの物語が好き。 これでいいんだ、このまま生きていっていいんだ、と思わせてくれる小説です。
0投稿日: 2014.06.18
powered by ブクログ見ているもの全てがきらきらして、愛おしくて、癒されました。 この物語は読んでいてとても疲れました。悪い意味ではなく、いい意味でです。 作者の瑞々しい感性に引き寄せられるかのように、自分もすべての感覚を全開にして、飲み込まなければならないような気持ちになったからなのかもしれないですが。宇宙そのもののように強くて儚い人間の温もりや、誰かと肩を並べて眺める夕焼けの美しさを。 強烈に印象に残るものを前にすると、何かをつくりたい、残したいという欲求を湧き起こすことがあるのだと思いました。 2014/03/10 読了
0投稿日: 2014.03.10
powered by ブクログ琴線に触れるフレーズがいろんなところにあった。以前はあまりどうとも思わなかった作家さんの作品を読み返して、今の自分の心にじんわりと染みこんできたことに気づき、驚きとうれしさを感じました。
2投稿日: 2013.11.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
下巻では、きしめんとメスマ氏という、さらに新たな超能力者が登場し、その一方で疑似家族は解体してゆく。上巻でもそうだったのだが、この小説は描かれる情景も、そこで展開する事柄も、そして登場人物たちの感情も、それらのすべてが語り手の視点から常に距離があり、何か遠い。メスマ氏が朔美を評して「別れも出あいも、過ぎて行くだけで見ていることしかできない」と語っている。また、小説全体に中産階級的な限界が感じられもする。そのことは読者の共感にも繋がるのだが、しかし、同時に作家自身でそれを突き破っていく必要があったのだろう。
0投稿日: 2013.09.25
powered by ブクログ人と同じ部屋にいて でも自分ひとりでいるよりも自由で、心強い。 感傷的になるのは暇だからだ。 思い出が亡霊となって満ちてくる。
0投稿日: 2013.08.12
powered by ブクログだんだんと不思議な世界が進んでいきますが、 ずっと心地よかったです。 近くて遠いような家族への思い。 幼い頃、兄弟と過ごしたさりげない時間。 ふんわりとせつないです。
0投稿日: 2013.05.26
powered by ブクログつらかった思い出ほど、後から振り返るとあたたかくなる。それを知っていることで今の景色が変わることもある。 それでもやはり変わらず毎日を過ごすだけかもしれない。その日常を、ていねいに。 ◯空が青いのも、指が五本あるのも、お父さんやお母さんがいたり、道端の知らない人と挨拶したり、それはおいしい水をごくごく飲むようなものなの。 2023.12再読 ◯言葉にしてはいけない、人生だとか、役割だとか、そんなことは。限定された情報に還元してはいぇない。
0投稿日: 2013.05.20
powered by ブクログもう何年も前に読んだからあまり内容は覚えていないけれど、最後の空港のシーンだかでフラれた男のスカートのしわにも嫉妬してしまう、という下りに当時失恋に傷付いていた僕はひどく納得して救われた。 出会いと別れ、よしもとばななさんの不思議な世界にあふれている当たり前。 あれから幾年、また読み返します。
0投稿日: 2013.04.14
powered by ブクログちょっと難しい…。ただ、生きていることは繰り返すことで、でもなにひとつ同じではないことを感じることはできる細かい描写
0投稿日: 2013.03.28
powered by ブクログ『生きるってことは美味しい水をごくごく飲むようなものだ』 妹が死んで自分が記憶を失い弟に不思議な力が目覚める。 不思議なことばかり出てくる話なんだけど逆に凄く現実身がある。 生きていくのって苦しい。 みんないつかいなくなってしまうのに。 それでも生きていける。生きていく。 そんなメッセージを受け取った気がした
0投稿日: 2013.03.02
powered by ブクログ「体があるかぎり、それを維持する営みは続き、それは人間にとって苦痛ではあるけれどもやはり救いなのだと思う」 あとがきに集約されとる。優しくて膨らんでて、大切に綴られとるからこそ、上巻と比べて読みすすめるのが億劫やった。でも、そういう「日常」を愛しく思えるように生きていくべきなんやろうなあ、今の自分は生き急いどるみたいやなあと思った。
0投稿日: 2013.02.27
powered by ブクログうーん、掴みどころがなかったです。結局何が言いたいのかわからず。上下巻読んだのに、くやしいです。 文章はいつもどおり、きれいで読みやすいです。雰囲気重視なのかな。。
0投稿日: 2012.12.07
powered by ブクログ2012.9.30読了。 繰り返し「一瞬」が語られて、どんどん苦しくなるのだけど、結局「一瞬」と「永遠」は裏表であるのかなぁというところに、落ち着く。
0投稿日: 2012.10.01
powered by ブクログ心がどうしようもなく疲れてしまったときに読みたい本。たくさん大切な言葉が書いてあって、影響を受けた。いつでも見返せるようにとしおりをいれてるのはアムリタとは何かという点。目の前にあるものを大切に大切に扱うこと。慌てずに怖がらずに、今しかないせっかくのこの状況をめいいっぱい楽しむこと。それが大切。
0投稿日: 2012.09.23
powered by ブクログ出会いがあるから、別れがある。 別れがあるから、また出会える。 時間が流れて、季節も流れて、あらゆるものが生まれて死んでの繰り返し。 過去があろうが、未来があろうが本当に大切なのは「今ここにいること」。 色々な思い出と絡まり合いながら、「今」を営んでいきたい。
0投稿日: 2012.08.23
powered by ブクログよしもとさんの小説の設定って、一見奇妙だけれど、すんなりと受け入れられますよね。それは、文章がとても優しいからなのでしょうか。いつも不思議だなと思いつつ、惹かれるように読み進めます。なんか最近疲れたなーって時、私にはよしもとさんの文章が特効薬です。読後、優しい文章のおかげか、ほっと息をつけた気持ちになります。まさに心のデトックスの一冊です。
0投稿日: 2012.06.20
powered by ブクログ二度目なのに、びっくりした。 はじめて読んだとき、感動したのに、 覚えていなかった。 だいじなことを、ちゃんと読み取れて いなかった。 この本を薦めてくれたひとがきっと、 わたしに伝えたかったこと、 なにもわかっていなかった。 こんどこそ、 主人公といっしょに、再生。
0投稿日: 2012.06.01
powered by ブクログ『 会いたい。 会って、いろんなことを話したい。 話したい、という気持ちを 持ち続けたい。 はぐれたくない。 いつも伝え続けたい。 だれにもわかってもらえなくていい、 この気持ちを。 でも、伝えようとしたい。 』 『ああ、なんて人間って ばかばかしいんだろう。 生きていくということや、 懐かしい人や場所が増えていく ということはなんてつらく、 切なく身を切られることを 繰り返していくんだろう、 いったいなんなんだ。 夢の勢いにかられるように ただただ、そう思った。 』
1投稿日: 2012.05.31
powered by ブクログ一番嫌いな本。 上巻はまだ主人公やその周辺が社会に属していたので普通に読めたが、下巻のスピリチュアルな精神の展開は読むのが辛かった。 下らなすぎて。 でも読み終わらずに批判はできないから読んだが結局しんどいだけだった。 こんな自分勝手な文章を叩き付けられるのは暴力だ。 こっちには反撃の手段がないのだから。 どんだけ蹂躙されてもこれが嫌いだって言う事だけはしよう。
0投稿日: 2012.05.31
powered by ブクログ終盤の無理矢理な主人公への肯定に若干の汚さを感じたが、小説とは何かをしっかり理解できていることが伝わってくる良作。
0投稿日: 2012.05.27
powered by ブクログ本の何がいいって、こっそり他の人の人生や思いを覗けることだと思う。 何より楽しいのは本を全く必要としない人もいるということ。 言葉で表したり考えたりすることを必要としない人もいるということ。 私には必要なものの一つだけど。 なんだか本の内容とは関係ないんだけど....このお話し自体はとってもステキだった! 人間は繊細で大雑把に出来ていること。 そして、その大雑把さは、とても偉大だということを感じた話しだった。 以上、拙い感想。
0投稿日: 2012.04.24
powered by ブクログ「どんどん手に入れては、手放していく美しさ。強くつかんではいけない あの海も、遠くへ去る友達の笑顔も。」 オーストラリアへ行くとき、友達がくれた、たまごかけご飯の本と昆虫図鑑は家に置いていったけど、『アムリタ』だけは持っていった。 もともとブックオフで105円で買った文庫本だったからすごくボロボロだったのに、オーストラリアでの10ヶ月でボロボロを超えてカスカスになっていった。笑 そして最後に帰国する前、捨ててしまった。 こんな大切な本を捨ててしまうくらい、ちょっと頭おかしくなってたんだな、あの頃は。笑 話の内容は、めちゃめちゃ非日常なんだけど、伝わってくるのはすごく日常にありふれているであろう大切なもの。 サイパンに行きたくなります。 困るなあ、よしもとばななの本を読むと行きたいところが増える。笑 永遠なんてないから、今この瞬間が永遠。 全てが流れている。
0投稿日: 2012.04.22
powered by ブクログ表現がきれい。天才。 文庫版のあとがきも良かった。 日常という名の時間が何もかもを流していく。 生きていくってそういうことなんだなぁと感じた。
0投稿日: 2012.04.18
powered by ブクログ春の始まりとともに 読み終えた一冊 心からの安心・感動・落ち着きを感じれた作品で 自分の思う理想の世界をありありと呈してくれていた。 終始繊細で強く、グッとくるような言葉づかいに溢れています。 もし本の中の登場人物が実際に現実世界にいたら 友達になりたいなって思える本だった。 すてきな物語でした、ほんとに
0投稿日: 2012.04.01
powered by ブクログ自分の日記を読んでいるようだった。 生きるって、当たりまえのことだし、毎日が楽しいわけじゃないし、地味なことだし、思い通りじゃないし、無性に涙がでるし、ただ生かされていると感じるときもあるけれど、 それでも生きるって、あたたかい光に満ちているんだ。 水みたいに、日の光みたいに。 定期的に読み直して、人生の糧にしたい作品。
1投稿日: 2012.03.12
powered by ブクログ表現がストレートで繊細で綺麗。 主人公の朔美が、旅に出たり、様々な出来事を通して、周りの人達の温もりを受けながら、日常の幸せを感じる内容。 内面的な事が描かれすぎていて疲れた部分もありましたが、読みやすかった。 登場人物の言葉の表現や思いやりが勉強になります。
0投稿日: 2012.02.03
powered by ブクログアムリタ=神様の飲む水。 竜一郎「生きていくっていうことは、ごくごくと水を飲むようなものだって、そう思ったんだ、なんとなく。どうしてか。それで思いついたの。」
0投稿日: 2012.01.30
powered by ブクログ暗い部分もあるのに、読んだあとなんだか心がすっとなるような美しいお話でした。 人の優しさや素直さや不器用さが切なくもあったかい作品だと思います。
0投稿日: 2012.01.09
powered by ブクログ上下巻通しての感想。 感受性豊かな主人公が様々なシーンで回想する様は、よしもとばなな版「失われた時を求めて」。 難しい言葉や言い回しを極力使わず、読みやすく、だからこそ読んでしまうような文を作るよしもとばななは、文章力があるのだなあと思う。 自分はスピリチュアルなものに対する信仰は全くないのだが、この本、というかよしもと作品には不快感を感じ無い。
0投稿日: 2011.11.20
powered by ブクログ別れた恋人に借りていた本。上巻を読んでからずいぶん時間が経っていたけれどすんなり話に入れたのはさすが吉本ばななさんだなと思う。 本書ラストから抜粋 「あなたはとても遠く、こんなにも近い。 いつもまなざしを感じられる。 私は、封筒に私の夢を入れて、 そして私の言葉は7日間、空を飛ぶだろう。 彼の岸から、あなたを呼んでいます。 呼んでいます、送ります。極東からの愛を。 私のハートに羽をつけて。」 終わり方がとてもすき
0投稿日: 2011.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんとかしてやりたい。 どうして人は人に対してそう思うのだろう。何もしてやれないのに。 流れ続ける『不変』 矛盾しているようにも思えるけど、これ以外にふさわしい言葉が見つからない。 言葉ではなく、魂で。いのちで。別世界で。 色んなものでつながり合う関係を羨んでしまったり。
0投稿日: 2011.10.02
powered by ブクログ当たり前のように生きていることが、実はすごく微妙なバランスの上になりたっていて、とても危うい世界の中を、奇跡のように歩いているんだ という気持ちになる小説。 過去の 良いことも悪いことも すべて繋がって今の自分を作っている。目の前を流れていく膨大な出来事を ひとつひとつ 丁寧に手ですくって そして手放していく そんな連続が人生になっていくんだなあ と
1投稿日: 2011.09.08
powered by ブクログ主人公が「半分死んでいる私」という暗い設定であるにも関わらず、ストーリー自体にあまり陰鬱さを感じない。 吉本ばなな作品の中でも一番好きな作品
0投稿日: 2011.08.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
さすが下巻だけあって、色んな展開が待っていました。 死んだ妹、真由の秘めた想い。 弟由ちゃんの、葛藤と成長。 純子さんが抱えていた悩み。 すっごく色んな事がありました。 どんどん家族は変わっていくけど、 そんな日常がすばらしいと思える力が、 生きていくためには大切で。 『生きていくっていうことは、ごくごくと水を飲むようなものだ。』 『そこにあるのに飲まないなんて、のどが渇いてしまいには死んでしまうようなことなの。』 『人生を生きる瞬間の恩寵、輝きに満ちた天気雨の慈雨。』 全てがアムリタにつながっているんですね。 うん、スピリチュアルがあふれ出す作品だと思います。
0投稿日: 2011.07.14
powered by ブクログ朔ちゃんも好き 竜一郎も好き 由男も好き 登場人物皆好き!! 神様が飲む水 甘露 生きていくっていうことは、 ごくごくと水を飲むようなものだって!! きれいなおはなしです。
0投稿日: 2011.07.11
powered by ブクログ「何が」とは言い表せない「何か」がいいんです。 それが、雰囲気なのか?語り口なのか?ちょっとした言い回しなのか・・・? いろんなことが起こるけど、いろんな人と出会うけど、それはそれで受け入れて、またいろんなことが起こって、そして日常は「とどまることなく流れてゆく」。 その日常が愛おしいんでしょう。
0投稿日: 2011.07.06
powered by ブクログどんなにすごい出来事も、その人の日常になればあっけなく慣れてしまうし、特にオチがあるわけでもないってことらしい
0投稿日: 2011.06.16
powered by ブクログ家族、恋愛、死別・・・ばななさんは色々なテーマがあるよって友人が言ってたけど、まさにこの本は全てが詰め込まれてる!サウスポイントと同じくらい良かった。
0投稿日: 2011.06.03
powered by ブクログ朔美を通して、自分の中に眠っている情景を思い起こす作業をしているような感覚に陥った。 それにしても よしもとばななの作品って「よし!」って気合い入れないとなかなか読めないなぁ。 しばらく経ったらまた読みたい。 忘れてたものを思い起こせるように。
0投稿日: 2011.03.10
powered by ブクログ心が疲れてしまったとき、日常の圧倒的な力に押しつぶされて息苦しくなってしまったとき、わたしはいつもこの本を開く。そして、ここに生きていること、その儚さと美しさを思いだす。毎日は決してすばらしいことばかりではないし、面倒なことの方が多いのだけれど、それでも生きていこう、生きていきたい、そう素直に思えるようになるのだ。
0投稿日: 2011.02.11
powered by ブクログ何度読んでも忘れるけど、何度読んでも癒される大好きな作品。 その状況にあるときには当たり前と思い、軽んじてしまいがちな大切なことが書かれているように思う。失って初めて切望するようなことが。 主人公のキャラクターもリアリティがある。 よしもとばななの書く作品の主人公はみな無駄に騒がず、理知的で、好感が持てる。 ただ、最後のさせこさんの手紙はいらなかったんじゃないかな。
0投稿日: 2011.01.15
powered by ブクログ普通に生活できることのありがたさ、その脆さ それこそ頭を打っただけでおかしなところにやってきてしまうことなんてありえるんだろうなぁ でもそういう経験をしないと生活のありがたさなんて正直感じないわけで だからときどきこの本に目を通すことにしよう
0投稿日: 2010.12.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
感想は上巻と同じ。 まだ「アムリタ」と「キッチン」しか読んだことがないけど、彼女の作品は設定や話の流れはそれぞれ違えど、書かれてる内容はどれも同じなのかな。 引用になってしまうけど、こんな悩みや不安や自分自身のテンションの上下に日々振り回されて、「もう生きていくのがめんどうくさくて死にたいような気もするし、面白いから続けたいような気もする」し、生きていくってその連続なんだな、って彼女の作品を読むと強く思う。 今回はそのことを語るのに、あまり私が得意としない、霊感やスピリチュアルといったものが用いられている。でもそれを用いたところで現実味が薄れることなく、描かれているのはあくまでも日常やリアルな感情の描写。不思議なよしもとばななマジック。やっぱり好き。
1投稿日: 2010.11.27
powered by ブクログアムリタは神の水と言う意味だった 最後、竜一郎がスペインから帰国し、朔美の書いたメモ書きを見て小説のアイデアを固めたと言うところ。 上下巻で起こった様々な人との様々な出来事を思い出しながら なんだか胸が苦しくなるような、愛しくて涙が出るような感じだった。 生きるということ 水をごくごくと飲む、あの感じ。 最後の章や後書きは、つい顔が緩むような、ほわんと優しかった。 こういうとちんけだけど 友達っていいな
0投稿日: 2010.10.13
powered by ブクログ生きているということ。 すごく幸せを感じたり、何事も前向きに捉えられたり、とりまくことがないように思えたり、気分が身軽だったり、なんでも出来そうで不安がなく道が開けているとき。そんな時ってあってもずっと続くことはなく、怖かったり、悲しかったり、寂しかったり、不安や葛藤しながらも、普通に会社に行って、ご飯を食べて、お風呂に入って、寝て、ただ普通に生きていく。 その流れはずっと続いていく。ごくあたりまえなこと。 そんな「普通」が時にはつまらなく思えたり、時には疑問に思うときがあるけど、それって普通のことなんだなと思えた。 そんな「普通」に気づける。 そして、その中で一瞬一瞬の幸せがとっても素敵なことなんだ。
0投稿日: 2010.09.22
powered by ブクログ再読。 少しサイパンが怖くなりました。 でも、行ってみたいな。 少しずつ、少しずつ正常に近づいていく。 それが正しいけれど、少し寂しい。 弟がいい男になるところは見たかったなぁ。
0投稿日: 2010.09.07
powered by ブクログばななさんの作品はかれこれもう20年近く読んでいるだろうか。その特徴はというと、どれを読んでもいっしょ、ということかもしれない。そういうと聞こえは悪いのだが、もう少しいい言い方を選ぶと、多分彼女はずっとひとつの物語しか描いてこなかったのだと思う。それは自分の家族や奥さんや彼女を愛して、毎日楽しく生きなさいということなのだが、こうやって口に出すとあまりに単純で恥ずかしくだからこそ、さりげなくそれを伝えるよう彼女は作家として出来る限りの技巧を凝らし、様々な物語を用意しているのだろう。 この作品に出てくる人たちは様々な能力を持っているがそれに惑わされてはいけない。霊感、スピリチュアル、超常現象など、口に出すといかがわしいことこの上ない世界なのだが、そういうことばっか好き好んで、口にする女の人今まで数多く見てきたが、そんなものは表象に過ぎずばななさんが言いたいことはもっと根源的な基本的なことなのだ。
1投稿日: 2010.07.29
powered by ブクログ上巻を読み終わった時と大体同じ感想です。人生いろいろあるけど、いいんだよ。という全面肯定。癒されました。
0投稿日: 2010.07.05
powered by ブクログ人生って何だろう。 手に入れて、手放すことの繰り返しだそうだ。 ・・・当たり前のことなのに、すっかり忘れてた。 そして、日々の同じようなことの繰り返し、日常こそ、人を癒す力を持っているような気がした。 「時間が解決する」とはそういうことのように思えた。
0投稿日: 2010.07.04
powered by ブクログちょっとまえに、ばななさんが起こした問題行動を知ってから フィルターをかけてから読んでしまうようになった。 良い作品を書く作者は、プライベートも健全であって欲しいと思うのは勝手かもしれないけど・・・。 やっぱり人の性格とか考えとかは行動に表れるし、彼女が作家として、作品としてあのようなことを 公けにしたのだから、それが彼女の価値観ととらえられても仕方ない。 だからこそすごく悲しかった。 それを知ってから改めて読んだ本だからかもしれないけど、裕福な人間を美化しすぎかもなあっと思った。 いちおうばななさんも二世なわけだし、貧乏人とかちょっといやしい人に対する偏見みたいなのは少なからずあっただろう。 よくよく考えてしまうと、彼女の作品に出てくる人で貧乏人はあまりいないし、お嬢様的な人は、「品がある」と表現されて、善人に描かれていることが多い気がする。 金持ちの自信みたいなのを感じてしまう。 よしもとばななさんの作品はほとんど読んでいたし、全部好きだったから、エッセイの中のささいな話を聞いただけで色眼鏡で見るのはやめようって思って最後まで読んだんだけどね。 関係あるのかないのかわからないけど、アムリタはどうも好きになれなかった。 主人公も、自分は自分の中に宝石のようなものを持っているみたいなこと言っていたけど、 あまり魅力を感じなかった。 主人公よりかは「させ子」のほうが好きになれた。 オカルト的なことが他の作品より目立つし、記憶に関する表現も似たようなのばっかりだった。 あとがきでばななさん自身「稚拙な小説」と評価しているみたいだけど……。
0投稿日: 2010.06.28
powered by ブクログやばい、この作品大好きだ(;_;) 人より感受性が強いのかなと感じる方にもってこいの本だと思います。コントロールが上手くいかなかったり、周りに押しつぶされそうなときなど 書いてあることは、ごく単純なことなのだろうけど。焦ったり、急いだりばかりになるとみえなくなってしまうこと。日常のなかにあるもの…空が青かったり、指が五本あったり、食べ物の味「おいしい」「まずい」を素直に感じたり。。この物語では、それをアムリタ(神の水)と表現されていて、飲まないと生きていけないらしいです。余裕のないとき、その水がそばに溢れているのに見つけられない状態なんだろうな。 のどが渇きそうになったら読むべし。重宝。笑
0投稿日: 2010.03.23
powered by ブクログ吉本ばななさんの作品で好きな本です。 記憶を失った女の子、感受性の強い弟、その母親、母親の友達、従姉妹での同居。不思議な『家族』。そして死んでしまった妹と、その元恋人の存在。 日常のありふれたことが愛おしくなります。
0投稿日: 2010.01.21
powered by ブクログゆる~い感じ。。。 こういう雰囲気の物語好きだなぁ。 久々に旅したい気分になりました。 初めて女性が書いた本を読みましたが、とても面白かった。 表現が繊細で優しい。 女性から見た世界観ってこういうものなのかなぁ。
0投稿日: 2010.01.11
