
総合評価
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powered by ブクログフレーズひとつひとつが心のスポットにピタリと刺さっては沁みていくから、ばなな作品は止められない。 忘れてしまっていた、あるいはどこか幻想化してしまっていた美しい景色と感情を今ここに呼び起こして、ゆったりと浸ることほど癒しとなる瞬間はないと思う。 辛いことも苦いことも潜ってきたからこそ、お互いに向けることのできる優しい眼差し。希望と諦念のちょうど真ん中。どっち付かずの甘い空間。 人はそうやって、ほの明るい霧に包まれて、静かに回復しながら生きていくんだろう。
1投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログ淡々と日常が描かれていると思いきや、生と死について考えさせらる部分も。。 冗長と感じる人もいるかも知れないけれどこういうお話私はとっても好きでした。 毎年秋に読みたくなると思う。
0投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログ血の繋がりのない人との暮らしの中で起こるやりとりに温かさを感じる場面もあるが、スピ要素が思いの外多かったように思う。吉本ばななさんの作品の中では好き嫌いが分かれそうな感じ。
0投稿日: 2025.06.12
powered by ブクログ血が繋がっていない人と一つ屋根の下で暮らしているのに家族という温かみをすごく感じられる。お母さんの性格だったり、繊細な弟、半分死んでいる私、5人で話している風景がきらきら光って家族っていいなと思った。人の声が聞こえる事で感情的になる弟や、母の真っ直ぐな人柄が好き。生きていくという事は辛いこともあるが、周りとの出会いもあって成長して強くなっていくんだと感じられる作品。 登場人物が不思議な雰囲気の人ばかりでちょっと現実逃避したような気分になれるのが楽しい。
1投稿日: 2025.01.10
powered by ブクログくるしくなったりさみしくなったりすることを、なんともない普通のこととして書いていてうれしかった。だめになることを特別なこととしてじゃなくて、生活を送っていくなかで当たり前に生じる心の作用として扱っていて、うれしかった。だめって思わなくてもいいし、たとえだめになってもだいじょうぶって、心の底から思っているのが伝わってきた。 文章に独特のリズムや呼吸みたいなものがある。たとえば、ミュージカルはお話が進行する途中で感情が高まった場面で突然歌ったり踊ったりするけれど、そんな感じ。場面がきちんと進んでいくなかで、きゅっと鮮やかな情景描写が入る。それは、風景だったり人の様子だったり心の動きだったりを、すごく具体的で印象的に伝えてくれる。場面の進行、詳細で詩的な数行、場面の進行…とサンドイッチみたいになってると思った。 言葉の表現がすごくて、特に言い切るような言葉の使い方がよかった。
5投稿日: 2024.12.17
powered by ブクログ一気には読めなくて少しづつ他の本と併読しながら読んだ。 なんとなく分かるような、分からないような、不思議なお話。 この人の本は初めて読んだけど、言葉の使い方が凄く好き。
8投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログ現実味離れた内容な感じがするけど、なんだか穏やかな気持ちになれた。でも妹の元カレと付き合うのは凄いなと思った(笑)
1投稿日: 2024.11.21
powered by ブクログよしもとばななさんは独特の世界観で読むと必ず絶望感が存在していて何度も立ち止まりそこに戻って気持ちを確かめて先に進むけど、やっぱりダメで繰り返す。マニュアルの1速がずーっと続く感じがする。どうしようもない現実を受け入れることなのかな。私には自殺のシステムがわかったとあるけれど、他人の心はわからないのも事実で、全てわかった中からこんな作品書けるのも魅力的だよ。妹の死に記憶を無くす、弟のサイコに家族の絆と別れと色々あった 必然だったのかな、全て受け入れる朔は実は1番の能力者かも
12投稿日: 2024.09.22
powered by ブクログ妹の自死。自身の記憶喪失。弟の予知能力。普通でないことが続く中で妹の元恋人と寝てしまったり不登校になった弟と海辺のマンションで暮らしたり。それでも登場人物が健全な心を持ち続けていることが羨ましくて例えば自然と対峙したり体を使ったり人や自分の話を聞いたりすることが秘訣だろうかと思った。大丈夫になりたくて吉本ばななさんの本を読むけれど何時も生きようとする力に圧倒される。
1投稿日: 2024.09.05
powered by ブクログ短編集かと思いきや長編で続きもの。 吉本ばななさんは「死」をテーマにした作品が多いですが今回は死だけではなく第六感や霊などスピリチュアル的な要素が多め。 かといって暗くて不気味かというと全然そんなことはないです。ダイナミックで美しい空や海、しっかり自分を持った登場人物達がおりなす不思議な物語。現実離れしているようでしょっちゅう出てくる物の例え方が妙にリアルだったり。 最後は舞台をサイパンに移し更にエキゾチックで解放的、かつ不思議な雰囲気が漂います。 下に続くようですがいったいどんな終わり方をするのか予測がつきません。
3投稿日: 2024.08.13
powered by ブクログ言い方は柔らかいのに、強く、眩しく、読んでいるこちらの眼の中にハッキリと訴えかけてくる文章。 気持ちをえぐられるのと同時に、あたたかく包み込んでくれる表現、世界。 高知の夕焼けのシーンには本当にくらいました。 ちょうど1週間前に高知から帰ってきたばかりということもあって。風や波の匂いはもちろん、オレンジ色の光が圧倒的な強さで迫ってくるさまに、タイムスリップしたような気持ちに。
1投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログうーん...不思議な設定と世界観(記憶喪失からの予知や霊)で、置いてかれがちになりながらも読了。でも、ところどころに突然はっとさせられる言葉が散りばめられてて、物語を楽しむよりはその部分を拾い集めるように読んだ。
4投稿日: 2024.05.30
powered by ブクログ主人公の若林朔美は28歳。 お母さんとお母さんの友達と父が違う弟といとこの女の子と住んでいる。 芸能人だった妹を無くし、自分は階段から落ちて頭を打って記憶がおかしなことになっている。 そんな朔美の毎日が、彼女の頭の中の様子と共に綴られているお話。 妹の元恋人と関係を持つなんて、 最低な女だなと思って読んでたけど、 人生何があるか分からない、 人生に起こることの受け取り方って、 もっと自由で良いのかもな、と なんか不思議な気持ちになった。 時に弟の由男に共感し、 時に朔美に共感し、 でもなんか、竜一朗のことは嫌いかも。
0投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログなんだろー。 なんだろーなぁー、この感覚。 静かにはじまって、下巻へ続く!みたいな。 ワクワクというより、ネットリと静かにという感じかな。
1投稿日: 2023.12.09
powered by ブクログ文章の書き方/進ませ方が、私にはちょっと難しかった。 一言一言ちゃんと読まないとストーリーに置いていかれる、独特の世界観。
0投稿日: 2023.12.03
powered by ブクログ「そういう時母はまるで天からの言葉みたいに、すがすがしい発音で、まっすぐな瞳で、言う。わずかな濁りすらない、確信に満ちた響きを発する。愛されて育った娘の持つ財産だ。傲慢というほどでもなく、弱くもない、許された心の持つ偉大な力だ。」
0投稿日: 2023.11.28
powered by ブクログ初めて吉本ばななさんの本を読んだ なんというか、感性がすごい。 そしてそれを言葉にするのがとても上手で、ありそうな日常なのにとても愛おしくて特別なものに感じる。私は夕日の描写がだいすき! 純子さんは「愛」を、「形や言葉ではなく、ある一つの状態なの。発散する力のあり方なの。求める力じゃなくて、与える方の力を全員が出してないとだめ。」だと、朔子の母は「愛」を、「甘い言葉でもなくって、理想でもなくて、そういう野生のありかた」「人間が自分や他人にしてやれること」だと言っていた。 全部その通りだと思う。その人の思う「愛」が「愛」なんだと思う。私にとっての「愛」ってなんなんだろう。 下巻も早く読みます!
0投稿日: 2023.11.26
powered by ブクログばなな先生の本を読んでいると、 なんて自分は乏しい感性の中でつまらなく生きているんだ・・・ と言う気分になります。 流れるままに生きて、人と触れ合うって素敵。 下巻も読もう。
6投稿日: 2022.10.25
powered by ブクログ日常のほんの少しのことが、あたたかくて、切なくて、大切なものだと感じることができるので、吉本ばななの本は好き。 アムリタでは由男がよい。 高知で夕焼けをみるところの描写がとても好き。
2投稿日: 2021.08.26
powered by ブクログメランコリアを読んで、やや重めだけれどばななさんの世界観に入り込みたくて読み始めた。しかしアムリタ本編に入ってから全く思い感じがしない。平和ではなくても、平凡な日常が流れていく。高知からのサイパン。下巻の展開も楽しみ。
0投稿日: 2021.05.21
powered by ブクログ吉本バナナの世界観があって好きな一冊。下巻に行くにつれて面白さが出ている気がする。 いろんな人との関わりから学ぶことや成長などを感じれる一冊。
0投稿日: 2021.01.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ちょっと心が弱っていたのでこの本の世界に持っていかれそうになった。 でも一言一言大事に言葉を発したり考えたりする登場人物ばかりでその人たちの紡ぎ出す言葉が私は好きだった。 『その時は死ぬかと思うくらい退屈なのに、後で思うと狂おしいくらい愛しいものだ。』p86 『その人がその人であることは、壊れていく自由も含めてこんなにも美しい、ひとにきめてもらえることなんて何一つ本当じゃないんだな、としみじみひかるように生きる彼女を見ていて私はよく思った。』p113 『何でもかんでも自分で潜って取ってくるのが一番生々しい獲物なのだから。』p208 「食べ物美味しい?食べ物の味をちゃんと感じてる?朝起きると楽しい?1日が楽しみ?夜寝るとき、気持ちいい?」 「友達が前から歩いてきます。楽しみ?面倒?目に映る景色がちゃんと心に入っていますか?音楽は?外国のこと考えてみて。行きたい?ワクワクする?それとも面倒?」 「明日が楽しみですか?三日後は?未来は?わくわくする?憂鬱?今は?今をうまくやってる?自分のこと気に入ってる?」p238〜239
2投稿日: 2021.01.24
powered by ブクログ亡くなった妹の元恋人との日々や、母と腹違いの弟、従兄弟と叔母さんとの温かくも壊れやすい関係について、繊細に表現されていた。主人公は周り人との関係の変化に順応して、まさに風のように生きる女性。勇気をもらえた。
0投稿日: 2021.01.23
powered by ブクログ高校生の時、アホほど読んだ 繰り返し、何度も読み過ぎて次のページになにが書いてあるか知ってるのに読み続けた本 吉本ばななの世界観が大好き
1投稿日: 2020.12.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
濃厚な比喩に少し慣れなかったが、ものにしてみたいと思いながら読んだ。 弟、亡くなった妹、その元恋人、母、友人を主人公の目線から表されているが、その言葉が美しい。特に弟とのシンクロ。言葉のセンスってとても大事。 生と死、美しさについて様々な方面から考えさせられる。作者にも想いを馳せた。
1投稿日: 2020.10.25
powered by ブクログ上巻の3分の1を過ぎた辺りからやたらとスピリチュアルな方に行くなあと思って読み進めていたのだけれど、思ったほど嫌悪感みたいなものは感じずに、そのままするっとばななワールドに引きこまれた。このあたりはさすが。 主人公である朔美のキャラクターの強さが効いてるんだろうなぁ。よしもとばななの世界観、とんでもないとっぴな状況で奇天烈でエキセントリックな登場人物が次々と登場するその舞台は本当にいとおしくて、読み終わって彼らに別れなければならないのが辛く寂しい気持ちになってしまう。 あとがきを読むとこの作品はばななさんのちょうど精神的にしんどい時期に書かれたものということだけれど、そのメンタリティが作品に強く強く影響を与えていて見事な名作になっていると感じる。
0投稿日: 2020.07.07
powered by ブクログ抽象的な比喩が多すぎて疲れてしまった。そこがまたよかったりもするけれど精神状態によって左右されそう。どっぷり漬かれたり、ちょっと読むだけでもおなかいっぱいになったり。 お話自体はとても面白く、オカルトな部分もスルッと入り込めるのがいい。下巻も楽しみ。
0投稿日: 2020.03.10
powered by ブクログこの人の本を読むといつもなんだか分からない気持ちになる。これって明確な理由とか言葉にするのがもったいないくらいな感覚になる。だけどなんかすごく今を大事にしたい気分になる。何気ない毎日の今がそれなりでもとても意味があるような気になる。私は朔の考え方生き方とてもすき。自分と全く違うとこが。
1投稿日: 2020.03.10
powered by ブクログ読んでて妙に気持ち良くて、どんどん読み進められた スピリチュアルと一般的に言われている第六感的なものを信じているというかそういうのもあるんだろうなぁと思っているので興味をもって読めたのかも
0投稿日: 2020.01.22
powered by ブクログ主人公の朔美は、家の近くのバーでウェイトレスのアルバイトをしている女性です。彼女は、母親と小学四年生の弟の由男、母の幼なじみの純子さんという女性と、いとこの幹子の四人とともに暮らしています。朔美は数年前に頭を打って病院に運ばれ、記憶に欠如があるものの、非日常的なものがどこかから舞い込んでくるような日常を送っています。 上巻では、弟の由男がスピリチュアルな出来事に見舞われ、さらに死んだ妹の真由の恋人だった竜一郎とともにサイパンへ出かける経緯がえがかれています。 弟の悩みに対しても、死んだ妹の恋人と交際することになる経緯に対しても、主人公である朔美は主体的に向き合うのでもなく、かといって傍観者的なスタンスに徹するのでもなく、自分自身の人生でありながら、よそから不意に送り届けられたものであるかのような態度をとっています。本書の冒頭で、竜一郎からの宅配便が届けられたときに彼女が示した態度が、作品の全体をつらぬいているという印象です。それは、自分自身の記憶が不完全なものであり、自分の過去の人生がどこか他のところからもたらされたものであるかのように感じる主人公の立ち位置に理由を求めることができるのかもしれませんが、それ以上に作品全体をつらぬくスピリチュアルな世界観と相まって、人生そのものに対するある種の諦観を含んだ著者自身のまなざしに由来するような気もします。
0投稿日: 2019.11.02
powered by ブクログある種の異常を抱えた人達の、あくまでも延々と続く日常 がひたすら描かれている。 日常というものへの推察がとても面白くそれを描写するための語彙も驚く程に豊富で、読んでいてとにかく気持ちが良かった。 サイパンの天国的な描写の数々が印象的だったけれど、そこから出てくる必要性を自然に自覚する朔美がまたとても素敵です。 朔美が由男のことを「おまえ」と呼んで少しはすっぱな口調で話すシーンがある度、本当の親密さを感じてとてもいいなと思いました。 家族のささやかな日常の記憶がどれも愛おしくて悲しくていっぱいになりました。
0投稿日: 2019.06.12
powered by ブクログ再読。 妹で女優だった美しい妹が自殺し、その恋人と一線を越え、弟が不思議な能力を開花させてしまい、主人公の私はバイトへ向かう途中に強く頭を打って記憶の大部分を失った。 そうして喪失を抱えた日々に訪れる、世界からの誘い。 高知、サイパン、そこで出会った不思議な人々。 そして妹の元恋人、竜一と築きなおす関係のもたらすもの、動いていくことを止められないからこそのいとおしさ。 初期の長編。 初期の、と付けずとも、こんなに長いものを吉本さんはこれ以降書いていないと思う。(王国シリーズは、いちおう巻数分かれてるし…)よしもとさんのすごいところは、長編でも短編でも密度がほとんど変わらないことだと思う。 初期のころの、熱帯雨林のような空気感が懐かしく、肺においしい。
1投稿日: 2017.09.02よしもとばななの世界に長い間触れていたい方へ
よしもとばななさんの作品にしては上下巻あり、ボリュームのある作品です。 とは言え短編を読んでいるときと感覚的には変わりませんでした。 短編を読んでいるときにはこの主人公の話、もう少し読みたいなと思うところがしっかり満喫できる1冊という印象です。 ストーリーは説明するのが難しいですが、頭を打って記憶があやふやなことが不安だけど、周囲からは一皮むけた感じで好印象だと言われる主人公と、ちょっとした異能力に目覚めてしまい悩める小学生の弟が共に旅行をして様々な変わった人たちに出会い、悩みを乗り越えていく?話でしょうか。 変わった設定も多いですが、日常を描いたお話だと思います。 私はエピローグの最後の数行に出てくる主人公と恋人の関係がたまらなく好きで、そこを読むためだけに何度も読んでいます。 よしもとばななさんの作品が好きな方には是非読んでいただきたいです。
4投稿日: 2017.02.21
powered by ブクログ何てことはない、何気ない日常の中にある非日常を切り取るのが、この作家はすごく上手。 ただ生きているだけで切なくて、苦しくて、どうにもならない。けれど生きていくしかない。生きていれば、小さな幸福も沢山起こるから。 この話の登場人物のように、何となく生きづらさを抱えた人ならきっと、この人の書く話で何かを感じられるはず。
0投稿日: 2016.06.20
powered by ブクログ妹がなくなって、弟が不思議なものが見えるようになり、自分は妹の恋人だった男と付き合うことに。 上巻はサイパンに出かけるところまで。 日常がなんとなく遠くなり、でもありのままに生きることに力を入れてみる。 どうなるでしょう。
0投稿日: 2015.12.13
powered by ブクログツグミ?キッチン?どちらだったかな、すごく気に入ったので次もずっと読みたいと思っていたのだが、手に取るとどうも短編とかエッセイっぽくて、なかなか実現できなかったところ、ようやくこれを手にした。でもって期待は裏切られなかった。ところどころ理解不能な感情もあるけど、彼女のこの世界観が心地よかったし、何よりこの人間関係をうらやましく思った。でも読み終わってみたら、すごく面白かっただけに、今の自分の面白くなさ魅力のなさに幻滅、意気消沈。まだ今週あと一日あるという現実に疲れているからか、読み手の気分で本の印象が変わっては作者に申し訳ないけど。
1投稿日: 2015.06.24
powered by ブクログ吉本ばななさん90年代初期の作品。 悲しいけど明るい不思議な話。 サイパンの太陽の光が 読後も眩しい。
0投稿日: 2015.06.14
powered by ブクログ繊細で世界の色々なものが見えて、 それを誠実な言葉に置き換えて思考している。 どんなものが見えたとしても誠実な作者の人柄を通ってきた言葉はどうしてこんなにも美しくて、絶対的に美してく、真っ直ぐで、自分とは違うものすぎて、 物語としてでなく、人間そのものとしてのフィクションみたい。 でも、きっとよしもとばななは本当にこんな風に生きたいと願っているんだろう。 だからこんなにも、もがいていて、しんどそうなのかも。 この人の言葉は自分の血を混ぜているから、 決してフィクションではないのだ。
0投稿日: 2015.02.15
powered by ブクログまだ上巻やから、レビューするもなにもという感じ。 最近吉本ばななさんの本ばっかり読んでるからか、少し作風に飽きが来てしまった。
0投稿日: 2014.12.09
powered by ブクログ私には、この人のお父さんの話は難しくて、いつも途中で挫折してしまうんだけど、娘のこの人は、小説を通して、似たようなことを言っているような気がする。
0投稿日: 2014.06.05
powered by ブクログ疲れたときに読むと良いと聞いて購入。 大事な妹が亡くなるところから物語は始まるのだけど、すいすい読み進めるうちにぼんやりと生死について自然と考えるようになった。
0投稿日: 2014.05.06
powered by ブクログああなんかうまく言えないけど、とてもよかった。 感覚的にすきだなと思った本は、「よかった」以上の表現が見つからない。 じんわり染入るような文章と空気がとてもよかった。 上手な推薦文なんて書けないけど、あなたに読んでほしい。 時間が経ってまた読み返したいと思える本は、いい本だと思う。 「そんなふうに、何が起ころうと、私の生活は何も変わらないまま、とどまることなく流れてゆくばかりだ。」 人生辛いこともあれば良いこともあって、いろいろなことが変わっていくけど、変わらないものも沢山ある。 そんな当たり前のことが、当たり前に描かれているのだけど、 読んでいてほっとする。 特に何に感銘を受けたわけでもないけど、このままで大丈夫だなあという気がする。 ごく日常的な風景とスピリチュアルなやりとりが自然に綯交ぜになっていて、とても気持ちのいいお話だった。
0投稿日: 2013.12.22
powered by ブクログよしもとばななの話は、どれも好きだし、読むと生きている実感がめきめきと湧いてくる。 アムリタは、特に、特に、際立って、鋭く、ある意味とがっていて、突き詰められた感覚的な文章がふんだんにあるように思う。
0投稿日: 2013.11.28
powered by ブクログひとことひとことがとてもきれい。感覚が全開、っていうのはしんどいけれどとても素敵なんだなって思う。最初の話が衝撃的ですき。
0投稿日: 2013.11.16
powered by ブクログ家族の在り方を考える本。自分を肯定したくなる本。 夕焼けの描写が素敵だった。 --- 時間は生き物だ。 何の気なしに私たちは街中を歩いていた。南国のように透明で乾いた日ざしが、オレンジを帯びつつあった。赤い空に、暗い町並みは影絵のように浮かびあがっていた。 しかしそれはほんの序曲だった。 私たちは普段、東京で夕空を見るとき「あっちの、はるか遠い方で、なんかきれいなことをやっているな」と思う。 TVの画面を見るように、パンフレットの絵画を見るように。 でも、それかた数分間の間に見たことは全然違った。 手で触れるかと思った。 透明で、赤くやわらかで、巨大なエネルギーが、町や空気の目に見えない壁を通り抜けて押してくるような迫力だった。息苦しいほどの、生々しさだった。一日は一日を終えるとき、何か大きくて懐かしくて怖いほど美しいことをいちいち見せてから舞台を去っていくのだ、と思い知った。実感した。 町に、自分にしみこんでくる。なめらかに溶けて、したたり落ちる。 そういう赤が刻々と色を変え、オーロラのように展開していく。 最も美しく透き通ったロゼのワインや、愛妻の頬の赤、そういったもののエッセンスが、西のほうから目くるめくスピードでぜいたくに迫ってきた。 路地のひとつひとつが、ひとりひとりの人の顔が。赤く照らされては満たされていく。激しい夕焼けだった。 私たちは何も言わずに歩いていた。 じょじょにその夕焼けが去っていくとき、何ともわかれがたい気持ちとすがすがしい感謝の気持ちが混じって、切なくなった。 これからの人生に、たとえ今日のような日はあっても、この空の具合、雲の形、空気の色、風の温度、二度とはないのだ。 同じ国に生まれた人々が、夕方の町をのんびりと歩いていく。夕食の明かりがともる窓が、夕闇の透明なスクリーンに浮かびあがる。 そこにあるすべてが、手を伸ばせば水のようにすくえそうだった。つやめいたしずくがぽたりぽたりとしたたり落ち、コンクリートにはねかえるとき、去ってゆく昼間の匂いと、濃い夜の匂いの両方をたたえていそうだった。 あたり前のことを、こんな力を持った夕暮れでも見ない限りなかなかわからない。(p204,205)
0投稿日: 2013.11.07
powered by ブクログこの小説にはUFOも霊も予知夢もが、ごく当たり前のように登場してくる。こうした日常と非日常との混在は、例えば小川洋子の世界なら、いつの間にか非日常の側に傾斜していくし、また川上弘美の世界では奇妙な均衡を保ったままで共存する。ところが、よしもとばななの世界は日常のキャパシティが大きいのか、これらの通常は日常ではないものが、それほどの違和感もなくすっぽりと日常の中におさまったままでで語られるのだ。そして、ここでは近縁者の死も、物語の語り手である「私」自身の半分の死もまた等距離にあるかのようだ。
0投稿日: 2013.09.25
powered by ブクログなにかしてやりたい。 どうして人は人に対してそう思うのだろう。 何もしてやれないのに。 思いはぐるぐる回る。 まだ起こってもいないことを案じるのは、ほんとうに体に悪い。
0投稿日: 2013.08.12
powered by ブクログ吉本ばなな「らしさ」とか「ならでは」なんだろうが、この作品に関しては、表現でいろいろ探りを入れているのが裏目に出てわかりづらくなっているような気がする。 ぶっとんだ設定が入っている分、非現実になりすぎないよう事細かに綴られているわけだが、もっとシンプルにしたほうがナチュラルなんじゃないか?と思ってしまいました。
0投稿日: 2013.07.08
powered by ブクログ2023.11再読 家族と死と恋愛について。 父と妹を亡くし、弟が不思議な力に悩む中、自らも頭を打って記憶を一時失う。母と同居人との生活の中、それぞれに困難な経験をした友人と過ごす中、妹の元彼との恋に気づき、旅に出る。 生死に関わる出来事もある中、飄々とした空気感の中で話が進む。会話の軽やかさを失わない。 ◯海はいつも予想の20%くらい大きい。そうとうの大きさを予測して見に行くと、更にその20%大きい。もっと大きいと思って行っても、そのかくごの20%大きい。一面の波で心をいっぱいにしていっても、小さなビーチを想像していっても、やっぱり20%。 こういうのを無限っていうのかな。 ・敗者にならない人生のやり方 事実や内心がどうあれ、態度として、表現として、優雅で、余裕を失わない ◯自分の限界を知る、ということは新しいレベルの真実の領域を見つけるということだ ◯体の言葉を聞いてやる ◯あんたは理屈っぽすぎるのよ。考えすぎなの。右往左往してタイミングを逃してはすり減るだけ。どーん、とそこにいて、美しく圧倒的にぴかーっと光ってればいいの。愛っていうのは、甘い言葉でもなくって、理想でもなくて、そういう野性のありかたを言うの。 ◯何もかも触ってから確かめたい ◯人生のチェックポイント(目を見て、言葉だけでなく全体で) 食べ物おいしい?食べ物の味を、ちゃんと感じてる? 朝起きると楽しい?一日が楽しみ?夜寝るとき、気持ちいい? 友達が前から歩いてきます。楽しみ?面倒? 目に映る景色がちゃんと心に入ってきてますか? 音楽は? 外国のことを考えてみて。行きたい?わくわくする?それとも面倒? 明日が楽しみですか?三日後は?未来は?わくわくする?憂鬱?今は?今はうまくやってる? 自分のこと気に入ってる? (再読) ◯愛ってね、形や言葉ではなく、ある一つの状態なの。発散する力のあり方なの。求める力じゃなくて、与えるほうの力を(家族)全員が出してないとだめ。
0投稿日: 2013.05.20
powered by ブクログ『食べ物美味しい食べ物の味をちゃんと感じてる 朝起きると楽しい1日が楽しみ夜寝るとき気持ちいい 友達が前から歩いてきます。楽しみ面倒目に映る景色がちゃんとこころに入ってきますか音楽は外国のことを考えてみて。行きたいわくわくするそれとも面倒 明日が楽しみですか3日後は未来はわくわくする憂鬱 今は今をうまくやってる自分のこと気にいってる』 毎日はただ過ぎていくから自分が誰なのかなんなのかわからなくなる時がある。 アムリタ。 神様が飲む水
0投稿日: 2013.03.02
powered by ブクログ日常の中に潜む非現実がとても愉快。 久しぶりに読んだらこんなにスピリチュアルな内容だっけー? ぶっとんでます。ある意味ロック。
0投稿日: 2013.02.18
powered by ブクログ「わたしはかなりの夜型なので、たいてい明け方になってから床につく。そして基本的に、午前中には決して目覚めない。」 冒頭から。まるで自分のことだ! と強い共感を覚えて、いざ、 キッチン以来のばななさん読み始め。 「病院の白く空ろな壁にこだました」 とろとろと流れる素敵な文調が大好きです。 「わたしは客だった時もこの店に来るのが好きだった」 今、勤めている病院が、 患者だった時も好きだったので これまた強い共感を。
2投稿日: 2013.01.22
powered by ブクログなんとなく、設定は現実から離れてるんだよ。 だけど、何故こんなに惹かれるかというと、 それは、吉本ばななの表現力の魔法にかかるから・・・。 頭打って記憶なくしたことないし、 私の兄弟に芸能人はいないし、 身内に変な超能力を持った子はいないし、 たそがれてる小説家もいない。 だけど、頭を打った主人公の無から始まる心の進化が、手に取るようにわかるんだよ。 私、記憶飛んだことないのにね。 弟のつらい気持ちもわかるし、 させ子やコズミの気持ちもわかる。 だけど、それって作者のさじ加減で理解不能になっちゃうくらい、設定が難しいお話だった。 やっぱり、この作者の表現力(そう言い括っていいのかわからない)は素晴らしい。 そう実感した1冊。
0投稿日: 2013.01.21
powered by ブクログ実際目に見えなくても、わかってしまうことや、感覚的でうまく説明できないことなんてたくさんある。それが嫌だと思っていたけど、それでも大丈夫だよーまぁ大丈夫じゃないかもしれないけど、それでも生きていけるよって言ってくれてる作品。下巻の方が好き。
0投稿日: 2012.09.23
powered by ブクログ2012.9.17読了。 なんというか、スピリチュアルなものをごくナチュラルに差し出されると、少し疲労する。
1投稿日: 2012.09.17
powered by ブクログ吉本ばななを読むのが高校生ぶりで、きっとその頃と感じ方が変わっているのだろう。(正直以前は意味わからんなーと思っていた。) 小説の中の空気の色や光の加減や、湿気を感じるような言葉の選び方が特に美しかった。 ただその世界に浸かって浮かんでいたいと思わせるような、そんな小説。 文庫内のフォント(特に「ふ」の文字)と文字間もこの本にとても合っている。
0投稿日: 2012.09.10
powered by ブクログあるはずのものがない、ないはずのものがある。 それは記憶だったり、感情だったり 霊的な何かだったり。 そんな不協和音の中を生きる、てのは怖いけど素敵だと思う。 失ってしまったのか、新しく生まれてくるのか。 半分死んでしまっている主人公の、結末が楽しみ。
0投稿日: 2012.08.20
powered by ブクログよしもとばなながまだ吉本ばななだった頃に書いた作品で、 私が彼女の作品にはまったきっかけとなった1冊。 とにかく主人公の朔ちゃんが大好きで、私の永遠の憧れの女性。 もうすぐ私も彼女と同い年になろうとしていることに今気づいて愕然とした。 私のバイブルとも言える本。 無人島に持って行く1冊を選ぶんだったら迷いなくこの本を選ぶ。 辛い時にはいつもこの本を読めるように、 10代の頃は常に分厚いハードカバーを持ち歩いていた。 ばななさんの本を読むと、自分が取り戻せるふしぎ。 今も、辛くなったときは絶対彼女の本を読み返す。 時には会社にまで持って行く。 よしもとばななの作品に出会わなければ、 わたしはどうなっていたんだろうとさえ思う。 そこまでの作家は他にいない。
1投稿日: 2012.08.14
powered by ブクログ好き嫌いがわかれるみたいだけど(解説の沢木耕太郎さんはたぶん駄目なクチだったのだろう)何度もこれで救われたような気がする。 本当につらかった時期に、ここで描かれている事や、描こうとしていたことに一番深く共感したような気もする。 ばななさんもアムリタを描いた頃は人生最悪の時期だったらしい。 極限はつきつめれば本当に当たり前の生活の中にある、みたいなこと。 色んな読み方が出来る本だと思う。そのうちのひとつに、どこで道が分かれるのかという事がある。 主人公の朔実ちゃんも好きだけど、自殺した妹の真由のほうに感情移入してしまう。 " しかし真由と私の違いは、ささいなことですが大きかった。すごい美しい景色のところに旅行に行くと、・・・たとえばそれは奈良でしたが。三輪山の展望台から家族で夕日を眺めていました。 (中略) とにかく真由はそういうとき、あんまりにも景色がきれいだったりするとこわくなって、決して退屈してではなくて「早く帰ろう、うちに帰ろう」っていう子だったの。 私は、「この景色がもっとよく見えるところがあるはずだから、お山にのぼろう」っていう子だった。" でも結局最後には、朔実ちゃんは生命力そのものなんだなと思うようになる。そのまぶしさの分、影はとても濃いということ。それすら記憶の中に包んでやさしく書いている目線が好き。
1投稿日: 2012.06.15
powered by ブクログ6年前の夏、勧められて読んだ本。 読み返して、びっくり。 好きな物語だったのに、 わたしも朔美といっしょに再生したと 思っていたのに、 「こんなだっけ!?」と。 だいじなことがぜんぶ、ここに書かれていた。
0投稿日: 2012.06.01
powered by ブクログ『ある種の愛が 家庭を存続させるために必要。 愛って形や言葉ではなく ある一つの状態。 発散する力の在り方。 求める力ではなく、 与える方の力を出していないとだめ。 そうでないと、 飢えた狼の巣みたいになってしまう。 つなぎ止めるものは、 美しい力のある思い出。 その人達と居ていい思いをした度合。 そういう空気に対する欲が 残っているうちは、まだいれる。』 口から出た言葉は2度と元に戻らないから、後悔しないように黙るんだね。-アムリタ上
0投稿日: 2012.05.31
powered by ブクログ姉の記憶の欠如、妹の死、弟に生まれた不思議な力、そしてその力にとまどいながら理解し受け止めようとする弟自身と姉、複雑でも愛のある家族の関係、そして姉の恋と姉と出会っていく人々、 内容を聞くだけだと重く暗くなってしまいそうな話が実際に読むと全然違うんです、優しくて心があたたかくなるようなとても素敵なお話になっています。 この「 アムリタ 」をキッカケにばななさんの小説へ浸かっていきました。気持ちのモチベーションが定まらないときや時間があるときは今でも無性に「 アムリタ 」を読みたくなります。ほんとうにだいすきな小説です。
1投稿日: 2012.05.12
powered by ブクログ「半分死んでい」たり、声が聞こえたり、 とらえどころのない、しかし絶対に覚えのある感覚が表現されている。 登場人物ひとりひとりが、いとおしく感じる。 みんな、運命に翻弄されながらも確実に人生を歩んでいる。 生きるって、こういうことなんだ。
0投稿日: 2012.03.09
powered by ブクログちょうど旅行から帰って感傷的になりまくっているときに読んだのもあって、終始、びたーっ!という感じだった。
0投稿日: 2012.02.18
powered by ブクログ日常という非日常のものがたり。 朔美「そういうときって、あると思うよ。ずうっと、家にいるときとか、考え事が止まらなくた自分がみじめになるときとか。大きくなってもあるよ。何だもできるようないい気分になるときと同じくらい、あるはずだよ。そういうのを繰り返して、時間がすぎていくんだよ」 “他の人にはこんなに感じないひとつひとつの感覚が活性化される。その振幅がそのままその人を思う心のベクトルの大きさだ。 人間は苦しい。不完全なひとりが、不完全なひとりを思い丸ごと受け入れようと苦しむ様は、なぜかそれぞれ胸の内の嵐とは別のところで、ときどき妙に生き生きとしたあるひとつの像を結ぶ。”
0投稿日: 2012.01.30
powered by ブクログカオサンロードのゲストハウスにて。喫煙所の本棚にあった。この喫煙所はガラス戸が壊れて閉まらないので蚊取り線香を常に焚いていた。その匂いが記憶と結びついていて、話の流れを思い出そうとすると漂ってくる。 とりとめのない日常の些末事や情感に終始するかと思いきや、後半にかけてストーリーが持ち上がってくる。同時に地面から離れたような胡散臭く軽い印象を受けたが、前半部分に安心した共感を受けただけに、最後まで読んでみたいと思う。 下巻はどこだ。世界のどこかにあるだろう。探し物が増えた。
0投稿日: 2012.01.06
powered by ブクログ石段を転げ落ち、頭を打って記憶をなくした主人公。女優だった妹は死に、父親違いの幼い弟の夢枕には神様が立って、あれこれささやく。記憶を取り戻せないまま高知へ、そして妹の元恋人とサイパンへ旅する主人公。サイパンで出会うコズミくんとさせ子さん(させ子さんが魅力的!)、霊的体験がことに印象に残る。サイパンの風景の描写がまた美しく、サイパンへの憧れがかきたてられる。不思議な体験をしながら、成長していく主人公やまわりの人たち。最後のエピローグも感動的。
0投稿日: 2011.11.30
powered by ブクログ何回読んでもすき* ぼろぼろになるまで読んだ本* 笑子をみてると まるで自分をみてるよぉで 凄い気持ちわかるし ぐちゃぐちゃになっちゃう気持ち すっごいわかった。 結婚するなら睦月みたいに すっごい優しい人にしよぉって 思ったよ。 すらすら読めちゃう一冊* 江國さんの本は 表現が綺麗だからすき*
0投稿日: 2011.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんとかしてやりたい。 どうして人は人に対してそう思うのだろう。何もしてやれないのに。 流れ続ける『不変』 矛盾しているようにも思えるけど、これ以外にふさわしい言葉が見つからない。 言葉ではなく、魂で。いのちで。別世界で。 色んなものでつながり合う関係を羨んでしまったり。
0投稿日: 2011.10.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
旅行先で買って、鈍行でどんぶらこどんぶらこ読んで帰ってきた。 旅行の意図にもよるかと思うけどもー個人的には、一人旅で読むのに吉本ばななほど幸せな本って他にないんじゃないかって思う。上下あって長いんだけど終わるときには寂しーい! ニュータイプな登場人物がいっぱい出てきます!特に弟!あの夫婦!! あと、死んだねーちゃんはララァみたいに導いてくれるし! 次から次へと色んな事が起こるもんだから読めちゃう! 更に不思議は、主人公はしんどい状況なのに全体を通して暗いイメージじゃないところ。たしか筆者自信もいっっっちゃんしんどーい時に書いた作品だったと思うけど、なんでだろー癒されちゃったよ。表現力なのかなー。
0投稿日: 2011.09.28
powered by ブクログ妹の死をきっかけに「生きる」ことの重さと葛藤する話。重たいテーマだけど作者ならではの優しい文章で癒される。
0投稿日: 2011.09.23
powered by ブクログ頭を打って記憶をなくした…という粗筋だけれど、なくしたのではなくて 記憶はあるけど自分のものという実感がない… という設定。そんな突飛だけど繊細な設定で小説を描く作者は毎度のことながらすごいと思う。 そしてどの作品でもぶれない大きなテーマが感じられて、でも毎回新鮮に心の奥まで入り込んでくるような、本当に不思議な人です。
0投稿日: 2011.09.08
powered by ブクログ主人公が「半分死んでいる私」という暗い設定であるにも関わらず、ストーリー自体にあまり陰鬱さを感じない。 吉本ばなな作品の中でも一番好きな作品
0投稿日: 2011.08.31
powered by ブクログばななワールド。 この辺りの時期の作品が好み。 しかし何故だろう、この人の作品は、読み終えた時に面白かったと確かに思うのに、ストーリーをよく思い出せないw 頭や理屈というより、感情で読む感じ。 魂で読む物語。
0投稿日: 2011.07.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公、母、妹、母2度目の結婚で生まれた弟、いとこの女性、母の幼馴染の女性が、1つの家で暮らしている。 この、奇妙なバランスで生み出される家族というハーモニーが、 とてもおもしろい作品です。 吉本ばななが描く、恋愛感も好きです。 ------------------------------------------------------------- ほかの人にはこんなに感じないひとつひとつの感覚が 活性化される。 その振幅がそのままその人を思う心のベクトルの大きさだ。 人間は苦しい。 不完全なひとりが、 不完全なひとりを思い丸ごとを受け入れようと苦しむ様は、 なぜかそれぞれ胸のうちの嵐とは別のところで、 ときどき妙に生き生きとしたあるひとつの像を結ぶ。 人間がかろうじて日々を生きているわけみたいなもの。 いちめんに咲いた桜並木みたいに 大盤振る舞いの美しくやさしいエネルギー。 たださらさらと花びらが散り、 陽がさして風が吹き、 はるか続く木々がいっせいに揺れて舞い狂う ピンクとすきまの青空の甘い色に圧倒されて立ちつくす。 知っている。 一度しかなく、一瞬で終わる。 でも、自分がその一部に永遠に溶け込んでいる。 ワンダフル、ブラボー!そういう瞬間を、人は苦しんでも求める。 ------------------------------------------------------------- ……素敵すぎる。 天才ですねー。
0投稿日: 2011.07.14
powered by ブクログ何となく自分に心もとなく生きている主人公 朔美さん。 それでもそれなりに今を受け入れながら、大きな期待も大きな絶望もしないで静かに人を想う心が語られます。 心地よい話です。 折角めぐり合えた温かな出会い、このまま続きますように。
0投稿日: 2011.07.06
powered by ブクログはじめは情景描写が多くて、展開が遅めでうーん・・・と思ってたけど、気づけば、ばななワールドにはまっていた!!朔美が頭を打ってからのストーリー展開が面白い。
0投稿日: 2011.06.03
powered by ブクログ久しぶりの吉本ばなな。 もう何年かぶりに熟読。 最初は久々の"ばななワールド"に馴染めなかったけど、 だんだんこの小説の世界観に取り憑かれていった。 具体的ではないんだけど、だからといって抽象的なわけでもないような文章。 所々はっとさせられる表現があったりして。。。 共感云々とかの次元ではない小説でした。 昔は、吉本ばななの小説を読んでもこんな風に感じることはなかったなぁ。大人(でもないけど)になって感じることも多かった。 心が洗われていくっていったら大袈裟だけど、でも何かを引き出されるような、う〜ん。 次は下巻!
0投稿日: 2011.04.27
powered by ブクログやーっと読んだばなな本。 大好きな作家の本で、 見たことはあったけど気にはなったけど なんか読んでなかった本ってあるけど その代表作。 まあまあだったけど、悪くない。 別に悪くないって感じが、後からいい。 しょっぱいもので、思い出の中のしあわせって全部そんなものなのかも。
0投稿日: 2011.04.04
powered by ブクログきれいな日本語。とくに学校の描写が印象に残る。マイナスを病理と捉えたり、取り除くことがすべてではない。相手のために何かしたい=自分の無力さと向き合うことなのかも。
0投稿日: 2011.03.01
powered by ブクログ何度読んでも忘れるけど、何度読んでも癒される大好きな作品。 その状況にあるときには当たり前と思い、軽んじてしまいがちな大切なことが書かれているように思う。 失って初めて切望するようなことが。 主人公のキャラクターもリアリティがある。 よしもとばななの書く作品の主人公はみな無駄に騒がず、理知的で、好感が持てる。 ただ、最後のさせこさんの手紙はいらなかったんじゃないかな。
0投稿日: 2011.01.14
powered by ブクログ不思議なお話、ばななさんワールドだなー 散文詩みたいな素敵な言葉の宝箱 ふわふわしているようで核心 いいなぁ、読んでて心地いい。 下巻へ。
0投稿日: 2010.11.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「キッチン」を読んだだけでよしもとばなな節にハマり、一気に彼女の作品を数十冊購入してしまった…。これはその内の一冊。 やっぱりこの人の書く文章はすごい。私の感性にぴったりだ。 自分にはない考えを気付かされるというよりは、自分が常になんとなく感じている事を的確な言葉で言い当てられている。 ストーリー自体は、上巻のサマリーを説明しろと言われれば100文字くらいで事足りそうなゆるい展開なのだけれども、286ページの長編になっているのは内面的な描写の宝庫だからだ。下巻が楽しみ。
0投稿日: 2010.11.12
powered by ブクログアマゾンの紹介を見ると、なんだかドラマチックな物語のように思えるが、実際の内容は、主人公とその周辺の日常だと思う。こういった、本人たちが意識しない異常な日常とか、生活とか、幸不幸を通り越したものって好きだ。
0投稿日: 2010.11.10
powered by ブクログなんか壮大だなー、とちょっとドキドキしつつ肩の力を抜きながら上巻を閉じた。 ばななさんは色彩感覚が美しい人だなあと、いつも思う。 澄んだ綺麗なものを、そのままそっくり『ニ○%増し』で心に投影してくれる。 若干SFチック(霊とか予知とか)なのは個人的にそんなに好まないんだけど、 朔美や竜一郎や由男などの身に起きて、 そうして彼らが感じるちょっとした心の震えみたいなのが面白い程伝わってくる。
0投稿日: 2010.10.09
powered by ブクログ生と死。お話的にはリアリティはないのだけれど、よしもとばななの言葉ひとつひとつがリアルに感じられる。些細なことでも、深くぐっと入ってくる。
0投稿日: 2010.09.18
powered by ブクログ不思議な世界観を持った小説でした。 やはり吉本ばななさんが描く登場人物は魅力的です。 脳のあまり使った事が無い部分をフルに使って 感じながら読んだ感じで不思議だった。
0投稿日: 2010.09.09
powered by ブクログ再読。 妹の自殺。 弟の信じられないけれど、変えられない不思議な力。 頭を打って記憶が無くなった主人公。 不思議な人がいっぱい出てきて、不思議なことがたくさん起こるのに それでも入れるのはばななさんの魅力です。 お母さんの潔さがすごく好きです。
0投稿日: 2010.09.07
powered by ブクログ南の島でスローライフしているような、まったりした気分になれる文章です。いろいろあるけどまあいっか。そんな感じ。お母さんのおじいちゃんが教えてくれた人生の秘伝にぐっときました。
0投稿日: 2010.05.31
powered by ブクログ借りた 静かで、あったかい愛情に満ちていて、ゆっくりと進んでいる。 刺激はないけど、すごくリフレッシュできる本。 特に主人公たちがサイパンに行っちゃうところなんかが好きです。 非現実さも現実的に感じてしまう。。何故だか。。 吉本ばななさんみたいな死の捉え方をする作家に今まで出会ったことがない。 『キッチン』が好きな人はきっと好きになれるお話だと思うので、好きな人、是非読んでみてください。 江国香織さんの『流しの下の骨』にも雰囲気通じるものがあるかと。
0投稿日: 2010.05.13
powered by ブクログ下巻は登録してないけど読んでますvv ばななさんの作品の中でも好きな作品です。 といっても、どれも素敵なんですけど…。 とっても面白いです。
0投稿日: 2010.04.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
生と死、メンタル的なもの、超常現象 言葉ひとつひとつがやわらかくて優しくて日本語っていいなって感じさせてくれる作品。登場人物が個性豊かで、由紀子の祖父からの人生の秘伝の教えは単純なのだろうけどハッととさせられるものがありました。 私自身、相手に言いたいことが言えないところがあるので"そういう勇気"が足りないのかもしれない。ある程度の自分を出せないと相手にも失礼だと思った。何もかもあからさまに発言するわけではないけど大人になりたいなと(苦笑) 下巻も楽しみです(^^)/
0投稿日: 2010.03.16
powered by ブクログある種の人間には、とても響き シンパシーを感じずにはいられないようなそんな本。 うーん、すごい本やったなーっと思い、あとがきを読むと、なるほどと、納得。 絶望と希望が混在する、絶望も希望も ある方向に向かうと、そうそうは止められないし あとから思い気づくことと、現在進行で、すすんでいる時に感じることは。 ちょっと違う。 そのギャップっていうんは、そうそうには埋まらないし、埋めることはできない。 そういうことを、なぜか感じた。 でてくるキャラクターも、作中にも記載されてるけど みんな一風とんでて 心地いいじゃなくて、面白い。 やっぱり真由に、すっごく惹かれる。 高知とかサイパンの描写がとてもいい。 病み闇の人間には、神々しい本ではないのかと。
0投稿日: 2010.02.11
powered by ブクログ霊的なことが書いてあるのだが、信じてついてこれる人には心地よく感じられると思う。何だかふわふわしている。 下巻が気になる。
0投稿日: 2010.02.11
powered by ブクログこの世界に存在するという不思議。 家族の絆。魂の記憶。心と心。 見えないものにこそ真実の欠片が潜んでいる。
0投稿日: 2010.01.13
powered by ブクログばななさんの作品で一番好きです。 文章に透明感があり、ノスタルジックな雰囲気にさせてくれる作品です。 旅行にいつももって行きます
0投稿日: 2009.11.06
powered by ブクログ年の離れた弟いいなーかわいいなあ わたしもいい男になった高校生くらいの弟と高級っぽいお店とかおいしいレストランとか行きたいな・・って弟いないけど! 女ばっかりのゆるい家族とかのんびりで楽しくて疲れすぎない毎日の仕事とかふらっとバカンスとかいいなあ 吉本ばななさんの文章はきれいだなあ わたしももうちょっと見習って、美しい文章かいてみたいものだなあ ああかわいい弟とあそびたい
0投稿日: 2009.10.19
powered by ブクログふと感じるけれど、言葉にしたことのない気持ちや空気をかたちにしてくれる。 自分の感情に素直に生きたい。私も。
0投稿日: 2009.10.14
powered by ブクログ読んでると思っていたこの本。 じっくりじっくり、読みたい話。 久しぶりにゆっくり読みました。 おもしろかったなぁーー。
0投稿日: 2009.08.03
powered by ブクログ主人公と彼女のかわった家族構成の話し。 まだ(下)は読んでないけど、(上)はまぁまぁ面白かった思う。 小説はあんまり読まないし、吉本ばななさんの本はこれがはじめてだったので、本にのめり込むまでに時間がかかってしまいました。 でも、この話をノンフィクションで書き上げるってすごいなぁとは読んでて思いました では(下)にいかせてもらいます この本はよき友達からのプレゼント!
0投稿日: 2009.08.01
