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オリンピックの身代金(上)
オリンピックの身代金(上)
奥田英朗/講談社
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総合評価

49件)
4.2
14
24
6
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    東京オリンピックの開催に沸く昭和が活き活きと描かれている.と共に,都会と田舎の拡がっていく格差が生々しく描かれている.労働者と経営者,下請けと親請け,一般市民と官僚,様々な軋轢の中でタイトルの「オリンピックの身代金」に至った背景が紡がれていく.下巻でどのように伏線を回収していくのか楽しみだ.

    0
    投稿日: 2025.06.19
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    再読。あらためて読んだ方が構成から風俗描写から筆者の作品に注いだ力が感じられる。 1964年の東京オリンピック前夜、高度経済成長と取り残された地方。農村出身、家族の犠牲により進学できた青年が感ずる日本社会の歪み、怨念。 これは名作中の名作。

    0
    投稿日: 2024.12.31
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    奥田英朗『オリンピックの身代金 上』 東京オリンピック開催前の昭和39年8月。 秋田から出稼ぎに来ていた兄の死。 そんな兄の死により、日雇い労働者の過酷な労働環境を知った、東大生・島崎国男。 故郷・秋田、社会の底辺ともいうべき日雇い労働者たちと、オリンピック開催に沸く東京。その対象的な違いに、違和感を抱き始める国男… すべての悪は東京だと… そこまでしなくても… 東大生であるのに。 そのままで自分の未来は明るかったはずなのに。 なぜ⁇ なぜ⁇としか思えない。 もっと他にやり方があったのではないか、東大生なんだから。 やるせない。 国男はどんどん堕ちていくのか… 昭和39年、ちょうど60年前。 まだ生まれていないが… こんなにも格差は大きかったのか。 物心がついたころにはこんなに格差があるとは思えなかったが。

    15
    投稿日: 2024.10.11
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    星4.5 ちょうどパリオリンピック真っ只中のため、オリンピック関連の本をと思い、読み始める。 1964年の東京オリンピックがどれほど日本の威信をかけたものか、全編にわたって描写される。そして、今では想像もできないほどの東北の貧しさも。 これから、下巻を借りに行って来ます。

    2
    投稿日: 2024.08.11
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     現代とは比べ物にならないほど多くの日本人が熱狂したであろう1964年の東京オリンピック。秋田の貧しい農村からの出稼ぎ労働者の実態や戦後間もない頃の格差社会、庶民の生活などすべてが未知の世界だったので大変興味深く読める。島崎国男はミスリードかと思っていたのに、どうやら普通に実行犯のようだ。個人的には古書店の娘・良子の章が当時の若い娘の生活と流行が肌で感じ取れる上、本編の息抜きにもなりとても楽しかった。国男の行く末が気になる。

    3
    投稿日: 2024.08.10
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    伏線を張ってる序盤は眠くなることが多かったが 回収し始めるとどんどん面白さが増していった 田舎生まれの東大生が後戻りできずテロリストへと変貌していくなんとなく可哀想な内容 時系列が前後するのが面白い あたかも作者自身が体験してたんじゃないかと思うくらい細かな情景が描かれていて凄い特に飯場のところ 最後国男と村田はどうなったのか気になる

    0
    投稿日: 2024.06.03
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    プロレタリアートに敢えて飛び込んでいく青年の心理や時代背景がとても丁寧に描かれている。オリンピック景気に沸く人もいれば過酷な労働環境に身をおいている人、都市部と田舎の経済格差等々様々な視点から物語が進行していく。身代金を要求するに至るまで何があったのか、深くえぐっていくさまが刑事の目線だったり、伏線回収の匠さでどんどん引き込まれてあっという間に上巻読み終えてしまった。伊良部先生と同じ物語を書く人とはとても思えない(笑)

    6
    投稿日: 2024.01.29
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    随分と前に図書館で借りて読んでたけど 『罪の轍が』を読んだら東京オリンピックの時代で、柳美里のJR上野駅公園口を思い出し この時代の作品を他にもと本作を思い出し購入 事件が軸なんだけど時代背景とか ゴーギャンの『我々は〜 』を思い出した

    2
    投稿日: 2023.06.24
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    タイトル、どういうことかと思ったけど、途中であぁそういうことか!と腑に落ちる瞬間が。 時系列も順番に行ったり来たりするから、どう繋がるのかと思ったら上巻ラストでまた腑に落ちて。 戦後日本の経済格差にびっくりするし、すごいリアリティ。 頭が良ければ勉強できるけど、できなければ出稼ぎに行くしかない貧しい村。 そんな格差への反発でオリンピックの開催で沸く東京の人たちへの脅迫。 最初疑われた学生がどうしてそんな大それたこと?と思ったけど、読み進めると納得というかなるべくしてというか。 下巻でどうなるか楽しみ

    2
    投稿日: 2023.06.07
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    東京オリンピックの時代の街並み、流行など当時の描写がリアルに描かれ、当時の様子を脳内で再生する面白みがあった。また、高度経済成長の背景には、低賃金で過酷な労働を強いられる出稼ぎ労働者、東京を発展させるためにないがしろにされる郊外の犠牲があったこと、見える部分のみを大事にする警察の黒い部分など、国の裏事情の描写が鮮明で、今の二極化社会、政府の国民に都合の悪い内容を隠す体制など今にも繋がる内容になっているように感じた。 主人公がよくモテる。

    2
    投稿日: 2023.05.24
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    東京オリンピックに沸く日本の陰で確かに存在しただろう闇の部分を、暗くなりすぎずテンポよく、陽の部分と共に見事に描かれている気がした。

    0
    投稿日: 2023.05.14
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    東京オリンピックを通して再興する戦後の日本が舞台ではあるものの、利権争いが蔓延る国家のあり方はついこないだの2020東京オリンピックの話と聞いても違和感がない。東京オリンピックが終わって続々と不正疑惑、汚職などのニュースが出てくる中で読んだため、日本も成長しないなあと他人事のような感想を抱いた。 爆破事件を起こすことで、オリンピックで浮き彫りになる階級格差、地域格差な一矢を報いようとする主人公はびっくりするほど純粋で正義感が強く、なぜか嫌いになれない。 出稼ぎの描写、これから衰退していく日本ではどんどんこういう家庭が増えていくのでは、、と怖くなった。

    2
    投稿日: 2023.03.08
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    『罪の轍』、『リバー』に続いて奥田さん作品3作め。 早い段階で犯人がわかります。 頭脳明晰、容姿もよくて、性格も穏やか。そして、女性にモテる…。 きっと将来も安泰なのに、どんどん道を踏み外していく彼が、どうなるのか夢中で読みました。 彼は、自分に好意的な人を見抜いて、利用できるだけ利用する。そんな残酷な一面を持ちながらも、同じぐらい優しさも持っている。 彼の運がどこまで続くのか…下巻も楽しみです。

    1
    投稿日: 2023.03.06
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    よくオリンピックは「平和の祭典」って言葉を使われるけれど、多くの部分で権力の行使が蔓延ってることを体現した本だと思う。 外国人には見せられない汚い部分を隠してるみたいなこと書いてあったと思うが、一昨年のオリンピックもやってること変わらないなと感じた。(オリンピックの選考会の時に、「東京は福島から遠いから放射能の心配はない」ってアピールしてたような記憶がある。) 平和の祭典の裏に隠された闇を見せられた感じがしました。 物語の構想もなかなか面白かったです。 下巻もきっと一気読みでしょう。

    1
    投稿日: 2023.01.09
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    なぜ? ドがつくMなの? 私には国男が何故そこへ向かうのか わからなかった。 お兄さんの事がなければ、彼はそのまま何も抱かず生きていたのか。 それはただのキッカケで、遅かれ早かれ彼はそこへ向かってたのか。 揉み消されてる事は沢山あるんだろう。 危なかった事もあったんじゃないだろうか。 私たちは何も知らずにいるけれど。 自国で大きな催しがある時、無事に終わってほしいと願ってしまう気持ちはすごくわかる。 大多数の人がそうだとも思う。 見えていないものは沢山ある。

    0
    投稿日: 2023.01.03
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    1964東京五輪直前の東京での話。建設業界のヒエラルキー、格差社会など、2020東京五輪後とさほど変わらない部分もあって、昔話という感じがあまりしない。 東大の学生さんを中心に話が展開していくが、なんというか残念な部分が多くて感情移入しづらい。貧乏なのに文系の院生で、学問を究めたいわけでもない。確たる信念が見えないというか何も無さそう。人をダメにするアレに手を出す。お騒がせな行為の疑い。 若気の至りには賛成できないが、今後の展開は気になるので早めに下巻に手を出そう。

    0
    投稿日: 2022.12.10
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    大人しげで好青年だったのに、自ら過酷な労働者となり、自ら薬や更なる苦労を背負って自爆の道へ進んでいるような気がした。 わずかなのか長期になるのか1ヶ月で豹変して行くのは納得がいかない。 国男はどうなってしまうのだろうか。

    0
    投稿日: 2022.04.12
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    これは面白かった。オリンピックに向かう日本、前のオリンピックのときはこんな感じだったのだろうなぁ。と思いながら読んだ。首都高速、新幹線、国立競技場を作る工事現場の出稼ぎ労働者たちの姿も非常にリアル(と思われる)で興味深かった。

    0
    投稿日: 2021.06.08
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    前から読みたいと思っていた一冊。 いつもの奥田英朗さんとは別人のような内容です。 時系列はバラバラですが、読み始めると違和感なく内容が頭に入ってきました。 東大院生の島崎国男。 同級でテレビ局に就職した須賀忠。 警視庁の落合昌夫。 3人の視点から語られます。 何も怖い描写があるわけでもないのに怖いような気持ちになりながら読み進めました。朗らかさが返って怖い。そして今のこの時代にも当てはまることが多すぎて尚更怖い気持ちです。 この後どうなっていくのか下巻が気になります。

    0
    投稿日: 2021.05.02
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    小生 東京オリンピックのカイサイをボウガイします―兄の死を契機に、社会の底辺ともいうべき過酷な労働現場を知った東大生・島崎国男。彼にとって、五輪開催に沸く東京は、富と繁栄を独占する諸悪の根源でしかなかった。爆破テロをほのめかし、国家に挑んだ青年の行き着く先は?吉川英治文学賞受賞作。

    0
    投稿日: 2021.01.30
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    真面目な東大生が罪を犯すまでの心情変化が良く絵ががれており、読み応えがあった。奥田英朗のサスペンスはいつも終わり方が物足りないが、人間の心理描写を描くのはとても上手い。ただ毎度ながらオチが弱い。

    0
    投稿日: 2020.12.28
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    続きが本当に気になって面白かった 時系列がバラバラになりすぎておらず混乱しないですむちょうどいい塩梅だったので読んでいて楽しい

    0
    投稿日: 2020.10.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『オリンピックの身代金』上・下巻 先日読んだ『罪の轍』にも登場していた 警視庁捜査一課5係の面々 数年前に読んだ 『オリンピックの身代金』にも登場してたということなんだけど もの凄く面白かったという以外 殆ど記憶に無かったので、意を決して再読 本書も、文庫で上下巻 新刊に至っては、2段組みの分厚いハードカバーだったなぁーと 長い道のりに、少し腰が引けたけど… 結果、再読して正解! えぇー!こんな結末だったっけー⁈ 私の記憶とは、こんなモンです…笑 昭和39年10月10日に アジア初のオリンピック開催を控えた日本 敗戦から約20年が経ち 先進国の仲間入りが果たせると 日本中が湧き上がる 主人公である、島崎国雄は 東京大学で、マルクス経済学を学ぶ大学院生 ある日、秋田の貧村から 東京に出稼ぎに来ていた兄の死の知らせを受け、両親に代わって身柄を引き取に行く 別人のように変わり果てた姿の兄と対面し ただ勉強ができると言うだけで 違う生き方をさせてもらっていたという現実に絶望を感じる 地方から、出稼ぎをせざるを得ない プロレタリア層の実態を、体験すべく 工事現場での過酷な肉体労働を始める 全国から集められた、出稼ぎ労働者の中でも ヒエラルキーがあり 賭博やヒロポンの売買が横行している 最下層の労働者内ですら 搾取が行われている現実を目の当たりにした国雄は 「東京だけが、富を享受するなんて、断じて許せない」と オリンピック開催を阻むべく、一人テロ活動へと突き進む 当時、鳴りを潜めていた爆弾魔「草加次郎」の名前を使い 都内各所で、爆弾を仕掛けるも 全く記事にも話題にもならず 諸外国や、オリンピックムードに沸き立つ国内に対して 報道規制が掛かってるコトに、更なる苛立ちを覚える 公安、警視庁、全学連、やくざなど、全てを敵に回し 運を味方につけて、緻密な計画を 着々と実行していく国雄 そんな中 とても印象的だった、国雄の独白 「いったいオリンピックの開催が決まってから、東京でどれだけの人夫が死んだのか ビルの建設現場で、橋や道路の工事で、次々と犠牲者を出していった 新幹線の工事を入れれば、数百人に上回るだろう それは、東京を近代都市として取り繕うための、地方が差し出した生贄だ」 なんともやり切れない気持ちにさせる オリンピック開会式当日 2回目の身代金受け渡しから 最後の爆弾を仕掛ける場面では 手に汗握る、刑事との攻防戦 勧善懲悪を嫌い、作品内では 決して人を裁かないコトをポリシーとしてる著者らしい展開で 登場人物全ての事情を、余すコトなく丁寧に描いている 本書は、もちろん犯罪小説ではあるものの、細かい時代描写も秀逸 刑事と公安の確執 とか 当時のBG(ビジネスガール)の生態 とか 地方と東京の激しい格差社会 とか 若い夫婦の文化的生活 とか 当時のカルチャーも、ふんだんに散りばめられているので どのシーンをとっても、充分に楽しめる 2020年 56年振りに、日本で開催される東京オリンピック 個人的には、全く思い入れはありませんが 開催直前に、本書を再読できたコトに関しては なかなか感慨深いモノがあるなーと #オリンピックの身代金 #奥田英朗 #読書好き

    1
    投稿日: 2020.08.19
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    うん、面白い。 国男がいい人故に、その正義感から 悪い方に進んでいるのが読んでいて苦しい。 日本はこんな風に復興してきたのか。 2011/11/1

    1
    投稿日: 2020.05.07
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    オリンピックに向けて劣悪な環境で働かされる人夫、進化する東京と貧しいままの地方、弱いものに寄り添う気すらないが日本を強国に導く使命感に燃えるエリート、高揚する市民、支配層への怒りを持つ犯人、日本を護ろうと犯人を追う刑事、どの人物も丁寧に描かれていて、感情を揺さぶられた。日本が大きく変わろうとした時代だったことも感じた。

    1
    投稿日: 2020.05.06
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    オリンピックイヤーということで、昔読んだこれを文庫で。 オリンピックイヤー、なんて言いつつも、私はオリンピックに全く興味がないし、「今やることかなあ?」と疑問にすら思っている方なので、国男くんの言う「国民に夢を与えることで、現実から目をそらさせようとしている」というのがすごく腑に落ちてしまった。 地方が苦しんでるのに東京だけウキウキしてて、なんなの? と国男くんが思う気持ち、現代にも通じるものがないだろうか。

    0
    投稿日: 2020.03.04
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    上巻なので評価が難しいですが、やっと物語が動いてきた感じがします。 戦後どのようにして東京オリンピックが開催されたのか、その時代背景や人々の暮らしなど垣間見れます。 今年の夏に東京オリンピックが行われる前によみたかった作品でした。 話が日付ごとに区切られていて、さらに前後するため、簡単にメモするとより小説を楽しめるかもしれません。 基本として、主人公のターン、警察のターン、マスコミのターン。という構成ですね。

    1
    投稿日: 2020.01.27
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    前回の東京オリンピック開催前を描いていて、オリンピック主催に沸く当時の日本の国民全体での高揚感が読んでいて興味深かった。 本作は犯人が最初から分かっているので、何故犯人が犯行に及んだかの経緯を追う形だが、その心理が丁寧に描かれており、当時の日本の貧富の格差を読むにつれ犯人の動機には納得してしまう。ただ薬物に手を出す辺りからあまり共感出来なくなった。 後半がどのような展開になるのか楽しみだ。

    7
    投稿日: 2019.09.03
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    犯人、刑事など、複数の登場人物の視点で描かれています。「あの時は、そうだったのか。」と読むにつれて、引き込まれました。 書かれている時間が、前後するので、途中、何度も前のページに戻って日付を確認してしまいました。オリンピックの光と影。社会の光と影。この犯人、嫌いになれません。

    1
    投稿日: 2019.05.06
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    犯罪者の方に肩入れしてしまうのは、「レディジョーカー」に似ている。でもあちらの読後があっぱれ、清々しいのに対し、こちらは胸が締め付けられるように切ない。

    0
    投稿日: 2019.04.27
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    奥田英朗を初めて読んだ本。 この本めっちゃ面白いやん! その後伊良部シリーズのエンタメ性にもやられ、群集劇の「最悪・邪魔・無理」など、あれよあれよという間に20数冊を読了。 奥田のおっさんの本は読みやすくっておもろすぎ~

    2
    投稿日: 2018.11.08
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    東京オリンピック目前、過去に確かにあった街や人の空気を味わえる気持ち良さがある。 なぜか一気に読めず推進力は弱かったが読書中の気持ちの昂りはかなりあった。

    0
    投稿日: 2017.11.26
  • 緻密なミステリー。面白かった!

    オリンピック開催往時の世相が非常によく書かれており、情景が目に浮かぶようだった。私が育ったのはそれからすでに20年程度経ったころだったが、当時の雰囲気を残しているところもあり、懐かしい気分に浸りながら読書を進めた。 ミステリーではあるが単なる謎解きではなく、当時の社会が(そして、現在の社会も)抱えている社会的問題を事件に照らして浮かび上がらせ、社会に対して課題を問う意味でも良著だと思える。 併せて、全編を読むと登場人物に無駄がなく、非常によく練られた構成だった。

    2
    投稿日: 2017.08.06
  • 竹野内豊&松山ケンイチ初共演のドラマ原作

    オリンピックとは誰のための、何のためのものなのか。誰かを犠牲にしてできあがる繁栄、経済成長は虚栄ではないのか。 日本が世界のトップへ上り詰めようと高度経済成長期の1964年。秋田の田舎から、東京大学に入学した奇跡的な存在である主人公島崎国男。東京オリンピックを数カ月後に控え、急ピッチで進められる工事に出稼ぎとしてやってきていた兄が死を迎え、物語は動き始めます。 大学院でマルクス経済を学ぶ国男が違和感を持った、労働者と資本家の関係、日本の繁栄を独り占めするかのような東京とその裏に存在する地方の関係、行動しない左翼学生たち。テレビ局に勤務し、オリンピック警備を担当する警察の責任者を父に持つ国男の同級生(資本主義側)と、妻と子どもと憧れの団地住まいを始めた公安の刑事(国/権力側)という、立場や考えの異なる三者の思惑と行動を、時間軸を巧みに操りながら交差させていきます。 かつての東京オリンピックは、戦後復興を世界にアピールする日本の誇りなのか。それとも、オリンピックは国民をだます隠れ蓑であり、革命をひとり叫ぶ国男の行動はひとりよがりなのか。まるで今回のオリンピックを見るような部分も多く、3年後のオリンピックへ向けて、変わっていく東京の街を見ながら何を思うのでしょう。

    3
    投稿日: 2017.04.21
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    物語の中には想像も出来ない日本、そして東京が登場する。 「昭和」という時代は、まさに激動という表現が似合う時代だったのかもしれない。 他国に負けまいと必死に背伸びし、勝ち目のない戦いを挑んで敗れ、それでも焼け野原の中から復興を果たした日本という国。 その過渡期において、国民にとって大きな自信となったものがオリンピックだった・・・と物語を通して伝わってくる。 昭和39年、東京オリンピック開催直前。 爆破事件が起き、秘密裏に必死で警察は捜査を続ける。 しかし、容疑者は特定出来たものの、何度も後一歩のところで逃げられてしまう。 東大大学院に在籍する島崎は、亡くなった兄の代わりにオリンピック会場の工事現場で働くようになる。 考えられないほどの格差社会がそこには存在した。 たぶん奥田さんは綿密な取材のもとに小説を書かれたと思う。 だとすると、物語の中に登場する多くの工事現場での死者や、立派な会場の陰で虐げられていた多くの人たちがいたことは現実にあったことなんだろう。 国立競技場も日本武道館も、首都高速も代々木体育館も、すべてこの時に造られたのだと初めて知った。 その国立競技場も、来るべきオリンピックに備えて全面的に造り直される。 今までまったく知らなかった・・・知ろうともしなかった・・・過渡期の東京(日本)がこの物語の中にはある。 とても不思議な感じがした。 オリンピック開催に向かって急ピッチで進んでいた他の国の様子をみて、目に触れるところだけきれいにして・・・と笑ったりしていたけれど、前回のオリンピックではこの日本でも同じようなことが行われていたのだ。 知らないということは恥ずかしいことだ。 けっして他国のことなど笑えないというのに・・・。 再び東京でオリンピックが開催される。 当時のように日本国中を巻き込んだような熱気は、今の日本では無理かもしれない。 きっと冷ややかに眺める人たちだっているだろう。 けれど、それでもやはりオリンピックは特別なイベントであることに変わりはない。 村田の島崎を思う気持ちが切ない。 島崎の本当の目的は何だったのか。 理不尽な社会(国)への怒りなのか、反逆なのか、哀しみなのか。 もしかしたら島崎にも明確な答えはわからなかったのかもしれない。

    0
    投稿日: 2017.03.01
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    東京オリンピックを控えている今だからこそ、読むのがいいと思う。オリンピック開催が日本人にとって如何に大切なことだったか、日本がオリンピック開催が決まったことで戦争という苦い過去から一歩を踏み出したのか、などオリンピックがなかったら日本の発展が何十年かは遅れていたような気がする。それが良いことか悪いことかはわからないけど。

    0
    投稿日: 2017.02.06
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    時系列がバラバラなので最初は一瞬戸惑うけれど、慣れてくるにつれ、ひとつの事象を複数の視点から描いているのがとても効果的。 1964年の東京オリンピックを前に、草加次郎を名乗る爆弾魔がオリンピックを狙うというお話なのだけれど、そのバックグラウンドにある地方出身の人夫、格差、東京一極集中の経済などがきめ細かく描かれている。たった50年ほど前のことなのに、こんなにも日本は今と違っていたのかと、驚いてしまう。

    3
    投稿日: 2016.07.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    複数の視点から時間が前後して進行していく構成が面白いし、作者の巧さだと思う。 ラストは、島崎と村田のその後まで書いてほしかった。

    0
    投稿日: 2016.04.12
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    内容(「BOOK」データベースより) 小生 東京オリンピックのカイサイをボウガイします―兄の死を契機に、社会の底辺ともいうべき過酷な労働現場を知った東大生・島崎国男。彼にとって、五輪開催に沸く東京は、富と繁栄を独占する諸悪の根源でしかなかった。爆破テロをほのめかし、国家に挑んだ青年の行き着く先は?吉川英治文学賞受賞作。

    0
    投稿日: 2015.10.21
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    素晴らしい作品です。☆5以外ありえない…んですが個人的好みで4。 5年後に東京オリンピックを控えた今、読むタイミングは完璧でした!! 東京オリンピック開催妨害と引き換えに、国家に身代金を要求する東大生・島崎国男。 章ごとに変わる視点と場面で、社会の底辺と、繁栄する日本を思う存分に楽しむ東京の若者たちの対比が痛いくらいに表現されます。 島崎を追う刑事たちも富を享受する側であり、貧困に窮する地方とは大きくかけ離れた生活を送っている様子が描かれていますが、彼らにその自覚は無く、この話では誰を憎めばいいのか…… 島崎の思いが国家に届くことが無いのなら、せめて身代金を無事受け取ってほしい、そんな思いで読み進めました。

    0
    投稿日: 2015.10.19
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    東大生がダークサイドに墜ちすぎ。 オリンピックの裏で蠢く華やかさとは異なる深い人の闇が描かれていると思う。それが人間味のある。

    0
    投稿日: 2015.10.08
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    東京オリンピックを中心に据えた、戦後日本のテロリストサスペンス。 犯人と、捜査陣や周辺人物の視点を交えて物語を進める構図が巧み。 後者は事件初日から、前者はその約一ヶ月前から語りを始め、徐々に間がつまり、ラストのオリンピック開会式で交わる。おそらく著者の狙い通りの、緊迫感と疾走感の加速が味わえてよかった。 ただ、テーマに据えてる戦後日本のプロレタリアートに対するオチが、見当たらないのが気に少しなる。 3+

    0
    投稿日: 2015.09.23
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    昭和39年夏、東京はアジア初のオリンピック開催を目前に控えて熱狂に包まれていた。そんな中、警察幹部宅と警察学校を狙った連続爆破事件が発生。前後して、五輪開催を妨害するとの脅迫状が届く。敗戦国から一等国に駆け上がろうとする国家の名誉と警察の威信をかけた大捜査が極秘のうちに進められ、わずかな手掛かりから捜査線上に一人の容疑者が浮かぶ。圧倒的スケールと緻密なディテールで描く犯罪サスペンス大作。 これは名作ですな。 下巻で語ります。

    0
    投稿日: 2015.09.21
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    東京だけが富と繁栄を享受するなんて、 断じて許されないことです。 誰かがそれを阻止しなければならない。 ぼくに革命を起こす力はありませんが、 それでも一矢報いるぐらいのことはできると思います。 オリンピック開催を口実に、 東京はますます特権的になろうとしています。 それを黙って見ているわけにはいかない。 素直で真面目な人間が犯罪に手を染めることほど悲しいものはないと、わたしは思うのである。 そうさせた国や権力や時代、戦後20年を経て浮かれる東京の人々、何が悪いなんて言えないし、そもそも発展の過程として仕方のないことだとも思うけど考えさせられる。 想像もつかない時代背景に興味が止まらない。 下巻も一気読み必至。

    0
    投稿日: 2015.05.10
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    秋田出身の東大生の島崎国男は、建築現場で働くの死を機に自ら人夫として働く。東京オリンピックの盛り上がりの裏で何人も犠牲になる人夫。 東京への富と繁栄の集中に憤り、オリンピックを妨害すべく爆破テロを実行。 当時の東京の街並を感じられる描写が見事です。

    0
    投稿日: 2015.04.17
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    小生 東京オリンピックのカイサイをボウガイします――兄の死を契機に、社会の底辺ともいうべき過酷な労働現場を知った東大生・島崎国男。彼にとって、五輪開催に沸く東京は、富と繁栄を独占する諸悪の根源でしかなかった。爆破テロをほのめかし、国家に挑んだ青年の行き着く先は?〈吉川英治文学賞受賞作〉

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    投稿日: 2015.03.09
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    東京オリンピック開催を前に、東海道新幹線開通、名神高速道路開通など日本は「もはや戦後ではない」と言われる復興を遂げていました。秋田の寒村から東京大学に進学した島崎国男はオリンピック開催を錦の御旗に繫栄を独占するかのような東京と、未だ戦前の貧困を抜け出せない故郷との格差にやり切れない思いを抱きます。 「東京だけが富と繫栄を享受するなんて、断じて許されないことです。誰かがそれを阻止しなければならない。ぼくに革命を起こす力はありませんが、それでも一矢報いるぐらいのことはできると思います。オリンピック開催を口実に、東京はますます特権的になろうとしています。それを黙って見ている訳にはいかない」(本文より) 主人公島崎国男がたった一人で行動を起こすに至る当時の時代背景の描写が非常にリアルです。明の東京と、暗の故郷。そのコントラストがあまりに激しい。国家に対してたった一人で行動を起こした島崎国男の行く末はどうなるのか。下巻が楽しみです。

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    投稿日: 2015.03.03
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    奥田英朗の語り口が絶妙。どう絶妙かってその時代のいて、登場人物たちの隣にいる気分になれる。下巻へ続く。

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    投稿日: 2014.12.28
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    おちゃらけ系かなと思いきゃ、また作風を変えてきやがったな。著者の作家力を感じる。 レビューは最終巻で。

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    投稿日: 2014.12.24