
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
コーダを初めて知った。 ろう者の親をもつ聴者の子どものことを指すんですね。 恥ずかしながら、「ろう者」「聴者」の言葉もなじみが薄く、耳の聞こえない方々をとりまく様々な問題について、今回の小説を読んで初めて知ったことも多かった。 コーダの存在なんて考えもしなかった。 転んで泣いても親に気づかれない。我慢するしかない。 両親とは、聴者の世界を分かち合えない。 コーダの孤独に気づかされる。 本当に理解や寄り添いが必要なのは障がいをもつ人だけではないのだ。 手話ができる。 仲間だと思われる。 でも聴者だとわかると「仲間ではない」と落胆に近い表情をされる。 ここでも孤独を感じる。 「損なわれた子」 こんなふうに思う人が一人でも減るよう、理解が進むと良い。 また、もう一つ。 声を出せない、コミュニケーションがうまくとれない人たちに対して、それを利用する悪い大人がいる。 悪い人間に利用されないよう、搾取されないよう、傷つけられないよう、人生を壊されないよう、私たちはこれから何をどうするべきなのか考えるきっかけにもなった。 ミステリーに関してはそれほど凝ったものではなく、すぐにピンとくるとは思うが、それ以上に読み応えがあった。少し考えてみたら、わかることなのに、自分はただ「聴覚障がい」を持つ人がいるという情報だけを頭に入れて生きてきたんだなあ・・とこの小説を読んで思わずにはいられない。
5投稿日: 2025.11.21
powered by ブクログ数年前に読んだ時、デフやコーダといった言葉も知らなかった…。どれだけ自分が無知で、健常者で生きている世界しかみえていなかったのかと痛感した。そこにミステリーも絡みあい読後の感動が忘れられない。
0投稿日: 2025.11.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ろう者であったために、誰にも打ち明けられなかった、両親にも打ち明けるための手話がわからなかったというのが悲しすぎる。年少者に対する、逆らえないものからの暴力は本当に許せないが、相手が誰にも言えないとふんでの暴力は本当に腹が立つし、許せない。あの親子は自業自得。
0投稿日: 2025.11.12
powered by ブクログ手話は独立した言語である。そう考えるととてもすっきり腑に落ちる。日本語の便宜上の代替品だと考えるから扱いにくくなってしまうと言うことだ。 日本語を使うろう者の手話に、言語として別体系の日本手話と日本語対応手話があることを、私は知らなかった。手話で話せないことが、コミュニケーションの欠落となり、日本語読解の妨げとなりうることも、考えたことがなかった。 ろう者の、そしてコーダの問題を描きつつ、しっかりミステリーでもある。自ら望んだわけではなく、渋々始めた手話通訳の仕事に、初めはやむなくだった尚人が、いつか前向きに取り組むようになり、自身の存在意義を見出す過程もきちんと描かれる。 続くシリーズ作も読んでみたい。
3投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログ身内にろう者がいる訳ではないけど、でもSNSメディアや、昨今の映画で、私の身近になってきた、「Deaf」「Coda」という存在。 ろう者の取り巻く現状、ろうの中でも一筋縄ではいかない世界を垣間見つつ、終盤は人間ドラマに魅了され、一気に読んだ1冊でした。
1投稿日: 2025.10.10
powered by ブクログ日本手話や日本語対応手話、コーダなどのろう者の世界を知るには良い一冊なのかもしれない。 ろう者という立場を利用した犯行は許されるものではないが敵、味方などの仄暗い対立姿勢が個人的にはどうも面白いとは思えなかった。 バイリンガルとして認め合える社会になればいいな。
1投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログ興味があったけど、ドラマは途中で離脱してしまった。時間をおいて読んだ小説は、興味深くおもしろく、一気に読み進んだ。 10年前に旅行したニュージーランドで、添乗員が普通に、英語とマオリ語と手話が公用語だと話すのを聞いて、ニュージーランドがもっと好きになった。 この世に生を受けた人全てに、幸せであってほしい。
3投稿日: 2025.08.21
powered by ブクログ涙なくしては読めない 極上の社会派ミステリー 警察事務官を辞めた主人公は 手話の特技を活かし手話通訳士となる 少しずつ明らかになる主人公の過去… 過去の殺人事件と現在の殺人事件が 交錯するとき… 全ての真実が明らかになる ミステリーの内容も素晴らしいが 生まれながらに聴こえない人が使う手話と 事故や病気などで難聴になった方が 習得する手話との違いがあること… そしておのおのが抱える心の悩みがあること… 私たちのすぐそばにいる方であるはずなのに 私たちが知らない世界がそこにあり… 恥ずかしいながら… 知ろうとしてこなかった世界だったと痛感した 相手の想いや言葉を知ろうとすることは 私は相手を深く愛することと同じように感じた ………まずは“知る”ことから始めようと思う!! 人は生きていく中で 様々な経験をして 他の人が想像できないような想いをしている まずは“相手を知ろう_”と思いやりを持って 接することができたなら… 世界はもう少し やさしくなっていくように感じた
1投稿日: 2025.08.15
powered by ブクログ友達からの勧めで読んだ。 日本手話、日本語対応手話‥ 今まで知らずに来たことが恥ずかしくなる。 ストーリーが面白いので自然に読める。続編も楽しみ。
6投稿日: 2025.07.14
powered by ブクログ久しぶりに好みのミステリーに出会いました。 社会問題を提起しながらもミステリーとしてのレベルも高く、読みごたえがあります。 主人公は荒井という40代男性。 離婚歴あり、無職。聴者だが手話がかなりできる。 冒頭ではこれしか情報がないので、どこか屈折した態度を取る荒井への好感度はどうしても低くなります。 ハローワークで職を探す中で手話通訳士なる資格を得て派遣通訳士となるが、1件の法廷通訳を務めたことからとある殺人事件に関わっていくこととなるー。 荒井が事件に興味を持つ理由は彼の過去にあり、作中少しずつそれが明らかになっていきます。と同時に読み手は彼がコーダであり、家族に複雑な感情を抱いていることも知ることとなります。 この辺りの描写を通して、実社会におけるろう者やコーダが抱える問題や心情、手話をめぐる現状など多くの学びがありました。 著者あとがきにあるように、私にとっても「この本が『ろう者』や『手話』を理解する入口にな」りました。 「音のない理髪店」の内容が記憶に新しいこともあり、社会の一員として私にできることは何であろうかと考えています。 以前に何かの本でマイノリティをマジョリティが「認めてあげる」という立場を取っていることに疑問を呈するという内容に触れたことがあります。 それがずっと心に残っているため、迂闊に言葉を発するのはかえって迷惑になるのではとも考えたりするのですが、解説を書かれたエッセイストの三宮さん(全盲)によると、当事者の発言より、当事者に近い健常者が語ることも時に効果的であるそうです。 荒井は健常者ですが、当事者に限りなく近い。 そういう人が架け橋になり得るそう。 荒井が妙にろう者に感情移入しすぎないからこそ、本作において架け橋の役割を果たし、ミステリーとしての面白さも高まったのかなと思います。 本作でおきた痛ましい事件はフィクションですが、ろう者に限らず何かしらのハンディキャップを負う方々がそれを理由に悲しい事件に関わってしまうことのない社会であってほしいと切に願います。 文庫版あとがきでは丸山さんが全日本ろうあ連盟の方に「この本が入口になれば」と話した際、「では出口も探してください」と言われたと書かれています。 ハッとしました。 最後まで読んでも荒井のことは好きになれませんでしたが、このシリーズは早く全部読みたいです。面白かった!
26投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログ例えハンディがあるからと言って、何でもかんでも手伝ったり過保護になったりすることが正しいことではない。ただ同じ視点に立って一人の人間として向き合うという当たり前のことが、この世の中には欠けているなとこれを読んで思った。
2投稿日: 2025.07.11
powered by ブクログストーリーとは別で、この本を読んだことにより 手話や聴覚障害者について、知らないことがたくさんあることがわかりました。
0投稿日: 2025.07.05
powered by ブクログろう者と呼ばれる耳の聞こえない人たちの話。 なんとなく不便そうだな、としか考えたことがなかったが、役所の手続きや裁判などの場面で苦労している様が描かれて確かにと感じた。 最後の方の謎が絡まっていくところはストーリーに引き込まれたし、最後にスッキリするのも良かった。
1投稿日: 2025.06.30
powered by ブクログ手話通訳士の話。 手話にも昔ながらの言葉と現代に作られた言葉があるというのは知らなった。 耳が聞こえないというだけで世間から遠ざけられたり、虐待を受けたり、表に出ていない差別的なことがたくさんあるのかもしれない。 けど、同じ命ある人間であるし、うまく共存できる世の中にしていかなければならないし、色々考えさせられる本だった。
1投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログこの小説には、「聴こえない人」や「手話」を理解する入り口になってほしいという筆者の願いが込められている。 ろう者と聴者のコミュニケーションの困難さや、手話の種類(日本手話、日本語対応手話)、「コーダ」の意味などについて分かりやすく書いてあるので、まさに筆者の願いがそのまま小説にのって読者に届けられているような1冊でした。 この作品のいいなと思ったところは、「障害」がマイナスなものではなく、同情を誘うものでもなく、障壁のない人にもあり得るような、ごく日常的な葛藤として描かれているところ。 是非、単行本・文庫本どちらも「あとがき」を読んで丸山さんの小説に乗せた「想い」を感じてもらいたいです。
10投稿日: 2025.06.01
powered by ブクログろう者の法廷通訳の社会はミステリ。 主人公の荒井尚人は手話通訳士でありコーダー。 本作を知るにあたって手話にも種類があることを知った 独自の手法を持つ日本手話と日本語の語順に沿った日本語対応手話。 よんでいて健常者の観点から分からない視点があったり、感慨深いものであった。社会的観点の視野を広げることができた。 生々しい描写、胸糞あり
0投稿日: 2025.05.02
powered by ブクログろう者と関わるミステリー。 ろう者といっても十把一絡げではなく、どの手話を使うのか、どんな環境で生きてきたのかによって異なる。 ろう者と聴者には異なる世界があり、世界をブリッジする人が必要である。ブリッジするのが、通訳者の主人公だ。 ブリッジはろう者に限らない。わかりやすいのが今回の設定だが、聴者だろうと言葉をうまく使えない人もいる。そうした人が、不公平な形で扱われてはならない。言葉が使える私は、わかろうとする努力、それを伝える努力が必要だ。
0投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
以前から積読していた丸山氏の作品を初めて読了。 率直に言って大変な良作であり、読了感は爽やかであった。 この作品で初めて『コーダ』という存在を知った。その上で最初は尚人が何故にここまで心を閉ざしているのだろうと疑問であった。しかし読み進めていく内に主人公:荒井尚人がコーダであったが故に感じてきた孤独を抱えながら生きてきた過程を知ることで共感できる部分を多く感じた。 今回の事件を通じて尚人が新たなパートナーと共に前向きな人生を歩んでいけそうな結末に安堵しつつ、続編も是非読んでみたいと強く感じた。
2投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログこの作品は、「コーダ」(両親ともに、もしくは一方がろう者・難聴者でも、聞こえる子ども)が主人公である。これまで、障害を持った方を中心に描いた作品は多かったが、コーダという視点はあまり無かったのでは無いか。私自身、コーダという言葉を初めて聞いたということもあり、学べることも多かったが、あくまでも推理小説であるので、あまり同情を買うような話でも無く、非常に読みやすかった。 また、徐々に事件や主人公についてのことが分かっていくため、読み進めていく面白さもあり、最後は少し心がざらっとするような感覚があった。 是非多くの人に読んで頂きたい作品であった。また、他にもシリーズがあるようなので読んでみようと思う。
1投稿日: 2025.04.03
powered by ブクログ小説として話が面白く、知らなかったろう者の方のことや手話のことを知ることができる。説明くささもなく、障害を美化したり感動話にしたりすることもなく、さらっと自然に入ってくるところが良かったです。 コーダなりの屈折した思いとか、経験してるわけないのにすごくよく分かる気がした。 続きも読みたい。 ☆4.5
0投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログ結末は想像しやすいというか、半ばからは推理しやすかったです。 ただ、ろう者の話よりも、ろう者の家族の中に聞こえる子として生まれた子の苦労や葛藤などは考えたことがなかったので私には新しい視点でした。 しかも、そういったところに同情したりする内容ではなかったのもよかったです。
0投稿日: 2025.03.19
powered by ブクログ本作品は社会派ミステリーとして王道をいくものであり、加えて真実を知りたいと思う主人公が危うい行動に出るサスペンスとしての側面もあり、ぐいぐいとストーリーに引き込まれていった。そして何よりも登場人物たち、とりわけ主人公の心の救済に着地していく過程が良かった。手話、とりわけ日本手話がひとつの言語として確立していることを知ることができた。ろう者とその周囲の人達が築いてきたコミュニティと文化をリスペクトすべきであり、その点でラストにみゆきが荒井に信念を込めて語る言葉がとても良かった。
0投稿日: 2025.03.17
powered by ブクログ作者の小説デビュー作。耳が聞こえない両親から生まれた、耳が聞こえる男性。タイトルからは、この男性が手話通訳士として法廷で活躍する話かと思ったのだが、法廷での記述はほとんどなし。それでもその法廷での一瞬のやり取りがきっかけで話は展開していく。 生まれつき聞こえない人、後天的に聞こえなくなった人、自分以外の家族全員が聞こえない家庭で育った人(コーダと言う)、それぞれの境遇でどのようなやり取りが交わされているのか、手話の難しさ、意思疎通についての内容が多く、勉強になる作品。重要なことではあるが、なかなかこうした視点で見てこなかったなと突きつけられる作品でもある。
0投稿日: 2025.02.24
powered by ブクログ展開が早いけど置いていかれることはなかった 次々と繋がっていくストーリーに引き込まれた 手話が2つあるのも初めて知りました 勉強になった いろんな家族と接すると 我が家族と比べちゃう 思い出しちゃうんだな
0投稿日: 2025.02.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【あらすじ】 コーダとしての苦悩を抱えながら20年間警察の事務員として働き、警察の闇を暴露して失職した43歳の荒井尚人。手話通訳の仕事を始めたなかで、尚人が17年前に関わった事件(ろう児施設の理事長・能美隆明が殺害される)の被害者の息子(能美和彦34歳)が殺される事件が起こる。 日本のNPO代表で障害者支援を続けていた手塚瑠美27歳は本名を門奈輝子という。17年前、ろう児施設にいた姉の門奈幸子が理事長から性的虐待を受けていると知った輝子は理事長を殺害した。それを知った父親の門奈哲郎は罪をかぶり、コーダの輝子を守るため戸籍から外し養女に出していた。幸子と輝子はその後も会っていて、幸子に性的虐待をしていた理事長の息子の和彦が輝子の存在を知り脅しをかける。輝子を守るため幸子が和彦を殺害する。 17年前に家族との面会をセッティングした尚人がその時会っていた少女が瑠美だった。真相に迫った尚人は瑠美に手紙を出す。瑠美は自分の結婚式で、手話で過去の殺害を自供したが、瑠美が裁かれることはなかった。 【感想】 身の回りにろう者やコーダがいないのでとても勉強になったし、それを題材にしたミステリー小説は初めて読んだので面白かった(内容は重く悲しい話だが)。 相変わらず弱いものが虐げられる世の中、どうにかならないのだろうか。
0投稿日: 2025.02.01
powered by ブクログhttps://paz-library.opac.jp/opac/Holding_list?rgtn=00057010
0投稿日: 2025.01.29
powered by ブクログジャンル不明だったけどミステリー?かな。 コーダ Children of Deaf Adults アイデンティティーの葛藤。聞こえない両親の通訳。日本語対応手話と日本手話
1投稿日: 2025.01.27
powered by ブクログ耳が聴こえない両親を持つ、耳が聴こえる"コーダ"の主人公。 仕事と結婚に失敗した彼は、手話通訳士となり法廷通訳を務めることに。 そして、過去と繋がる殺人事件を軸に、耳が聴こえない人たちを取り巻く状況が描かれていく。 耳が聴こえない人、というと、その人自身の抱える問題に目が向きやすいが、耳が聴こえない人を家族に持つ人の抱える悩みや孤独もあるということを、この小説は教えてくれている。 それだけでなく、手話には「日本手話」と「日本語対応手話」の二つがあること、先天性の失聴者の多くは誇りを持って自らを「ろう者」と称することなど、ろう文化についても知ることができる。 少しずつ状況は変わってきているみたいだけど、聴者とろう者の間にある壁をなくしていけたらいいな。そのためには、まずは知ることが大切であり、著者の言う通り、この本が入口になるといいなと願う。
53投稿日: 2025.01.18
powered by ブクログろう者やCODAという言葉どころか、手話に種類があることすら知らず、聴覚障害について考えるきっかけになった。発話が困難な障害者を家族に持つ私としては周りの人には聞き取れないが、家族には聞き取れる声があるという件には共感しました。手話という音のない言語を使った主人公と容疑者、その家族とのやり取り、聴覚障害を取り巻く様々な社会問題と直面しながら殺人事件の全貌に迫る物語は新鮮でとても面白かったです。
1投稿日: 2025.01.17
powered by ブクログ手話を少しだけ教わったことがある。ろう者のこともコーダのこともよく知らなかった。 ドラマも見たかった。読んでよかった。ノンフィクションだが、丁寧に書かれていてよくわかった。
6投稿日: 2025.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
出だしはよかった。知らなかったこともたくさんでてきた。でもここ数作品ミステリーを読んできて、いつもこういう事件だよな…となってしまう。
2投稿日: 2025.01.04
powered by ブクログ日本語対応手話や日本手話、コーダについて初めて知った。特にコーダにしかわからない苦悩のようなものに胸が痛んだ。仲間意識とそれによって生まれる差別など、区別することによって生まれ続ける課題にどのように対応すべきかとても考えさせられた。本題の事件についても、個人的にはすっきりとした終わり方でよかった。
2投稿日: 2025.01.03
powered by ブクログろう者の両親を持った健聴者、コーダが主人公。 ろう者と健聴者どちら側の人間なのかという葛藤、ろう者が抱える課題など、普段あまり日常で触れることのない内容がテーマで興味深く勉強になった。 また、そのテーマを主軸としながらミステリーとしても楽しむことができた。
3投稿日: 2024.12.07
powered by ブクログ普段知らない世界を教えてくれるだけでなく、気づけば引き込まれている、ストーリー性のあるとてもおすすめな本でした。 手に取ろうと思われた時点でもうこの本の読者!是非ページをめくってください。
3投稿日: 2024.11.22
powered by ブクログデフ? 手話通訳士? 日本手話? コーダ? 今まで聞いたことのない言葉と世界観でしたが、読みやすい文章とどんどん展開していく物語に引き込まれました。 お涙頂戴でもなく、障がい者かわいそうでもなく、説教くささもない。 ただミステリーとしてとても面白かったです。
3投稿日: 2024.11.08
powered by ブクログ「ろう者同士の間に生まれた耳の聞こえる子供」コーダである荒井尚人がコーダであることに苦しみつつも手話通訳を通して2つの事件の解決に深く関わっていく。 まず手話に「日本手話」と「日本語対応手話」の二種類あるということに驚いた。 「デフ」「コーダ」「インテグレーション」など初めて知った言葉も多い。 三宮麻由子さんの解説では「本全体が聴覚障害の世界を通訳している作品」と伝えている。 ろう者にとって手話は、ときに命をつなぐ役目も していると感じる。 しおりさん、ハクモクレンさんの本棚にお邪魔して興味を持った本です。ありがとうございます。 専門書ではなく、小説としてわかりやすくろう者のことを知るきっかけをくれた本書。 シリーズ化しているようなので読みたい。
86投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログ読むのが難しい本だった。理由は… ①新たに知ることが多すぎてそれゆえに説明が多め。 ②登場人物が多い。(ちょい役の名前が覚えづらすぎる) ③聴者である私がマジョリティゆえに無視してきたことが多く、心が痛む。 ドラマが無ければ読むのにもっと苦労したかも。 「損なわれた子」という言葉にハッとした。 ことばときこえの教室に通っていた時のことを思い出す。聞こえる世界ときこえない世界どちらにも入れてもらえずしんどい思いを持ち続ける。 学習障害や構音障害の子は分からないが、難聴や吃音のある子はこれに当てはまる気がする。 構音障害のある子は「治った」タイミングでいなくなってある意味「普通の子」とみなされる。 (困難がしょうじるかは個人差がかなりありそう) でも他の子は音声のコミュニケーションに難をかかえたまま生きていく運命を辿る。
5投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログめちゃくちゃ良かった。内容に対しての感想ではないけど、自分の実体験を読みながら思い出したので書いておきます。もう10年ちょっと前の話ですが、当時の仕事で電話、インターネット回線の工事でとある一軒家に行きました。出てきたのは両親と小学四年生の男の子。男の子が両親は耳が聞こえないから、何かあったら僕に聞いてくださいと言ってくれた。工事は順調にいきました、確認事項など全て小学生の男の子が対応してくれたけど、ものすごくしっかりしていました、しっかりしていたっていうレベルではない、本当にすごかった。その子の部屋に入った時に、ゲームが積み上げられていたり、ランドセルがあったりして本当に小学生なんだなと思いました。今、あの子は成人してるくらいかな。元気にしてるかな。あの子が幸せになってくれてたら嬉しく思う。想像でしかないけど、普通の子よりも苦労もしたはず。でもきっと大丈夫、あれだけしっかりしてたんやから。あの子が幸せになってるであろう世界であってほしい。ありがとうございました。
7投稿日: 2024.10.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
コーダ(聞こえない/聞こえにくい親(デフ)を持つ、聞こえる子供)である荒井の、デフファミリーの中にあっての疎外感・孤独感、自分の立ち位置(聞こえない側/聞こえる側)の曖昧さへの葛藤が描かれる。 初めて触れるに等しい聾者の世界。そもそも、「聾者」と「聴覚障碍者」という言葉。「聾者」は差別的な意味が含まれていると思っている人が多い、とあったがまさに自分もその一人だった。そのほか、かつて存在した刑法40条、聾学校での教育、日本手話と日本語対応手話の違い、聴覚口話法、インテグレーション、人工内耳…初めて聞く言葉を挙げ始めたら枚挙に暇がない。生まれながらの聾者には遠く及ばずとも、近年増加傾向にある突発性難聴、そしていずれ誰もが行きつく老化による聴覚の衰えを思えば、描かれる聾者の大変さ、孤独は決して他人事ではない。 ☆作中で「森本事件」として話題にのぼった衝撃的な事件は、1980年代に実際に起こった事件であり『生涯被告「おっちゃん」の裁判 600円が奪った19年』(曽根 英二)で詳細を知ることができる。 ☆現在の手話通訳士の数は全国に4,200人ほど。費用がはかからないとはいえ、都道府県別にみれば数にばらつきがあるし、ちょっとした事でも気軽に、とは行かないだろう。調べてみたところ、ソフトバンクが「SureTalk」なるアプリを開発してるそう。AIに手話を学習させることで手話ユーザと音声ユーザ間での会話をサポートするらしい。精度をあげるためには多くの学習データが必要になり、発展途上ではあるけれど、素晴らしい取り組み。
16投稿日: 2024.10.10
powered by ブクログろう者を題材にしたミステリーという内容に惹かれて読みました。考えさせられるところもありましたし、とても感動しました。
2投稿日: 2024.10.08
powered by ブクログ敵か味方か、そのどちらでもない。 私は私として正しいと思ったことを信念を持って動きます。 コーダであるからの苦悩。 音のない世界で初めから生きてきた方々は それが心地よい世界なので、音があると不愉快に思うというのは新たな気付かなかった視点だった。 とても素敵な世界だ。
3投稿日: 2024.10.06
powered by ブクログ障がいがある方に私はどのように寄り添えるだろうか、と考え続けることが大切だと感じました。 あと単純に推理モノとして楽しんで読めました!
3投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログ知らないことだらけでとても興味深く読みました。 ミステリー要素もあり飽きずに最後まで一気読みできます。シリーズものなのを知って嬉しくなりました。早速次も読みます!
2投稿日: 2024.09.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
オーディブルにて。 ただのミステリーだけでなく、聾者の方やその周りの方の生活や小さな違いに気づけて色々な発見があった。 最近聾者や手話に関するドラマがいくつかあったけど、コーダという存続は初めて知った。
1投稿日: 2024.09.23
powered by ブクログなんでもそうだけど、理解することから始まると思う そういう意味ではきっかけをくれるすごくいい本! 手話って1種類しかないと思ってたけどそうじゃないし、ひとつの言語なんだと知った ただもし将来コーダでもない自分が手話を学んだとして、手話で会話するときに相手と使う手話の種類がちがうせいで混乱させることになったらイヤだな、、そういうときはどうしたらいいんだろうと考えてしまった なにか答えがあるかもしれないと、続編を読むことにした!
8投稿日: 2024.09.18
powered by ブクログ「○○だから」という色眼鏡的なものがなかったのが良かった。また、自分以外の家族がろう者という環境で育ったコーダならではの生きづらさや孤独感も描かれていて、生々しかった。
4投稿日: 2024.09.05
powered by ブクログ自分には馴染みがないので、手話について種類がある事や、コーダの苦悩など、知らない事がまだまだあるんだと思い知らされた。 作家さん自身は聴者なのに(奥様繋がりで聾者と親交があるとは言え)まるでご自身もそうであるかのような描き方、つくづく感心。 ただ物語は「ワンダフルライフ」の方が好みかな。
1投稿日: 2024.09.04
powered by ブクログNHKのドラマで見て、原作が読みたくなり読みました。 デフ、コーダなどの言葉は、初めて知りました。 自分の中でゆずれないものを大事にし、それぞれの立場を、尊重する。 そんな風に生きていきたいと思った。
4投稿日: 2024.08.21
powered by ブクログろう者の周りの人たちを通じて、リアルな苦労や苦悩、世界が知れることはもちろん、推理小説としても設定を活かした一級品です。一読の価値あり。後半にかけて明らかになる真実が面白いので、初読が最も面白いかと思います。記憶を消して何度でも読みたい本ですね。
1投稿日: 2024.07.15
powered by ブクログ今現在まさに手話学習真っ最中なので色々と刺さる。 『旧優生保護法』は精神病院勤務時代にちらっと聞いていた。 『日本手話』が本当の手話で『日本語対応手話』は本当の手話じゃないとか、生まれつきの聴覚障害者が『ろう者』で難聴者や中途失聴者は『ろう者』じゃないとか…『コーダ』は『ろう者』だとか…。 以前に読んだ『何者/朝井リョウ著』に通じるところもあるな、と感じた。 『何者』か決めなければいけないだろうか? 手話をまだ勉強していない頃、以前勤めていた介護施設にろう者の方がいらっしゃったが、その人の使っているのは『手話』じゃないと言われ、特に手話勉強しようとは思わなかった。 今現在勤めている観光施設で、外国人やろう者の方に接客する際に、英語や手話が必要だと感じて勉強するようになった。 『伝えること、伝わること』が大事だと思っていたが、そうではないのだろうか? 現在の職場から強制的に身につけろと言われたわけではない。 手段は何でも良いのだ。筆談でもスマホ翻訳でも。ただ自分が必要だと感じたから学んでいる。 それが『入り口』ではいけないだろうか? 以前手話歌のことで多方面で炎上していたようだが、それが『入り口』ではいけないだろうか? 学ぼうと思っている者はその世界を『知ろう』と思ってその『入り口』に立つ。 それを否定されては誰もその世界に踏み込むことは出来ない。 ろう者の方も全てのろう者が『手話』を身につけているわけではないと言うなら、学ぼうとする『入り口』に立つ人達を否定しないでもらえないだろうか?
16投稿日: 2024.06.30
powered by ブクログとても考えさせられる作品 ろう者やコーダのことを知らなかった自分の視界が開けた 心理描写等もう少し突っ込んだ方がよいように感じた この本は是非読むべきだと思う
1投稿日: 2024.06.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ドラマを観てすっきりしなかったところがあったので原作を。(家で積読でしたw) 聴覚障害者(当事者はそう呼ばないらしい)のこと、手話ののこと、いろいろ学びました。codaとは音楽の終結部のことしか知らなかったのだけれど、今はchidren of deaf adults(両親が聴こえない、聴こえる子ども)の意味があることを知った。手話にも種類があること、手話を学ぶ機会を逸したまま大人になった聾者の存在、最近までおこなわれていた障害者の不妊手術のこと... といっても、本作品はサスペンス。 サスペンスとしては面白かったが、小説にディテールの面白さを求める私としては物足りない部分も。たとえば、結婚式での告白前後の新郎の心理描写が欲しい。新郎に葛藤がないわけがない。事前にどこまで知っていたのかもわからない。それと、輝子が養女になった経緯がほぼ描かれていないに等しい。推測はできるけれどそこの描き方もさらりとし過ぎで不満。膨らませて欲しかった。篤志家で資産家の養父母の描き方含めてもの足りない気がした。 聾者たちの一人一人の丁寧な描き方が良く、みゆきとのやりとりもとても良かっただけに、それ以外の描写がさらりとなっていたのが残念だった。小説として。
2投稿日: 2024.06.12
powered by ブクログ面白かったです。ろう者のことや手話のこと勉強になりました。瑠美の婚約者がいい人で良かった。幸せになってほしいと思いました。
2投稿日: 2024.06.07
powered by ブクログ聴覚障碍者を両親と兄を持つ40代男性が主人公の話。主人公だけが家族の中で耳が聞こえるが、そのために幼いころから自分を犠牲にし、手話を通じて家族をケアしてきたことが負担と感じてきた背景がある。 まずこの小説で初めて知ったことは手話には「日本語対応手話」と「日本手話」があることです。日本語対応手話は元々日本語を理解していた人や少しは聞こえている方が使用するもの、一方、日本手話は元々生まれながら聴覚がなく、日本語の文法を知らない(習得することができなかった)方が使用するものです。恥ずかしながらそのような違いがあったなんて知りませんでした。 そのような背景があるなかで、聴覚障碍者が起こした可能性がある殺人事件に、いつの間にか巻き込まれ、静観することができず、自分のことを顧みず助力してしまう姿が辛いと感じてしまう場面もありました。 話の展開や結果をどうこう言うよりも、このような世間があるということを知るうえで、読むべき一冊だと感じました。
16投稿日: 2024.06.06
powered by ブクログとても良かった。 話が複雑で、しかも、ろう者や手話といった知らない世界の話が出てきて噛み砕くのが大変だった。 でも、主人公が事件によって前に進んでいく姿が良かったし、ミステリーとしても話の展開が読めずいったい真相はどうなっているんだろうとドキドキしながら読んだ。 ミステリーとしても、ドラマとしても、ろう者の世界を知るという面でも楽しめる1冊だった。 ☆4.5
1投稿日: 2024.06.05
powered by ブクログろう者、聴者、コーダについて考えるきっかけになった。 ろう者にも先天性の人がいたり、中途失聴の人がいたり… 手話にも種類があったり… 知らなかった。 生活のために手話通訳士になった尚人が、あるろう者の法廷通訳を引き受け、過去に携わった事件と向き合うことになることから物語は動き出す。 知らないことを知ることができた作品。 ミステリーとしても面白く、社会的弱者についても考えさせられた。
6投稿日: 2024.06.03
powered by ブクログ手話の物語なのかなと思いながら続けると、サスペンス色が満載ですね、もう読むこともないだろうとある時期から一切触れずにいたサスペンス、思えば赤川次郎に始まり西村京太郎消えたジャイアンツなんかな、1話完結して読み終えるのがたまらんかったんかな、あれっていらんですよ、もっと早く原田マハ宮下奈津出会えてたから。丸山さんはもちろん初めてだけど、面白いし荒井のコーダの辛さ子供の頃に転んでも泣かない事を学んだ。瑠美のコーダだった、何森が実は味方でマルフ、みゆきとやり直せる、ラストに披露宴とか物語もいいね
7投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログ日本語対応手話と日本手話があること、聾啞者ではなくろう者、健聴者ではなく聴者という表現を使うこと、そしてコーダなど、この本を読まなければ知ることのなかったことを少しだけ知ることができてよかった。
1投稿日: 2024.04.29
powered by ブクログ草彅剛さん主演でのドラマを観て手に取った一冊。ろう者、難聴者、中途失聴者それぞれにろう教育やろう文化が少しづつ違うことを初めて知った。日本手話と日本語対応手話と手話にも二つある。どちらが良いということでもないのだろうけれど、スムーズなコミュニケーションがもっと取れるようになればいいのにと思う。お話自体も、犯罪の謎解きもあって面白かった。
2投稿日: 2024.03.31
powered by ブクログ妹に勧められて読みたいと思いながらそのままになっているうちにドラマ化もされ(見ていません)、著者へのインタビュー記事なども読んだりしていたのですが、やっと読むことができました。観光地で小さい店をやっているのでろう者の方も時折来店され接することがありますが、おしなべてみなさん表情が明るく、声は出ていないのに「にぎやかに」おしゃべりしている、という様子は良くわかります。ミステリとしてきちんと成立している娯楽作品でありながら、同時にろう者やろう者をとりまく状況についてとても丁寧に描かれていて、大変勉強になりました。シリーズになっているそうなので追いかけて読んでみたいと思っています。半日で夢中で読了しました。本編はもちろん、あとがき、解説まで全部読み応えがありました。
5投稿日: 2024.03.30
powered by ブクログ2023年の12月に草なぎ君の主演で話題になったNHKのドラマの原作。ドラマ見てから読んでいるが、ドラマがほぼ原作通りに驚いた。なので、ストーリー自体には驚きなし。いい話と云うか、問題提起たっぷりの内容だった
2投稿日: 2024.03.28
powered by ブクログ音が聞こえない人が自分たちのことをろう者だと思っていて、ろう者は差別用語なのかとこの本を読む前には思っていた。 世の中にはまだ知らないことが沢山ある もちろんろう者が容疑者となることも考えたことなかったし、警察の扱いも考えたことがなかった。 自分の世間の狭さに驚いたけどこれからはそういうことにも目を向けていきたいと思う。 1番の差別は知らないこと。世間から忘れられて存在を隠して生きていくことが1番つらい
1投稿日: 2024.03.24
powered by ブクログよかった! ミステリー要素もしっかりあり、 ろう者のことについてあまり知らなかった私が そうなんだ!と知るきっかけになりました。
3投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログ手話通訳士という、なかなか馴染みの無い職業の方のお話で、知的好奇心が非常に満たされました。 聾の方が逮捕されて取り調べを受けたり、裁判を受ける際、この手話通訳士の方が果たす責任はとても大きいな、、、と思いました。 それは、日本語が不自由な外国人の方でも一緒かもと思いました。 言葉が不都合なだけで、不当な刑になる可能性はかなり上がるだろうな、、、と。
7投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログ「手の平を下から上に上げながらギュッと握りしめた」など手話の描写があって、自分でも手を動かしながら読んだ。障害者のことを気の毒だと思って終わりにして、それ以上踏み込んで知ろうとしなかった自分に気づかされた。手話の種類に潜む問題、司法の場での不利、コーダの存在など、知らないことばかり。これらを関係のないものと考えるのは、まさにバリアを張っているようなものだ。物理的なバリアフリーの前に心のバリアフリー。デフ・ヴォイス、その声が強く響いた作品だった。
11投稿日: 2024.03.08
powered by ブクログドラマ化されて、すごく観たいと思いつつも、再配信を逃しがちなので、原作へ。映像化は良し悪しあれど、読み逃していた作品と出会う機会を作ってもらえるのはありがたいのです。気になる表現はたくさんあったけれど、難しい題材、良かったです。 2024/2/6読了
1投稿日: 2024.03.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・自らを称するのに「ろう者」という表現を好んで使う。かつての「聾啞者」から「啞」( =話せないことの意)を除いたのは、「自分たちは聴こえないが話せないわけではない」という意思の表れだ。そして、その逆は「健聴者」と言わずに「聴者」と言う。単に「聴こえる人」という表現だ。 ・〈コーダ、つまり「両親ともにろう者である聴こえる子」の場合、音声日本語より前に、日本手話を自然に習得します。ろう文化も同様に自分のものとします。たとえ音声日本語を話す「聴者」であっても、本質的に彼らは「ろう者」であると言えます〉 ・組織不適合者を指す (マルフ)。自分と同じく、偽の領収書を書くことを拒否し続けた警察官の中の裏切り者。 ──この借りは、いつか必ず返す。 あの時の電話の主が、つまらなそうな顔で近づいてくる。「これで貸し借りはなしだ」 ぶっきら棒な言葉に、荒井は黙って肯いた。 まさかあの時の電話の主が何森とは思わなかった。
3投稿日: 2024.03.07
powered by ブクログ手話にも違いがあり、複雑な問題があることを、初めて知りました。手話は先天的な聾唖の方にとって会話をするツールというより、第一言語でもある。だから、後天的な場合と相違がある事に納得ができた。 勉強になりながら、ミステリーの要素もあり、良い作品に出会えました。
1投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログまだまだ知らない世界があった。 以前は聾唖者(ろうあしゃ)と、聴こえる人を健常者または健聴者と呼んでいた。 自らを「ろう者」と好んで呼ぶのは、聾唖者は話せないことの意で、聴こえないが話せないわけではないという意思の表れだそうだ。 日本手話と日本語対応手話という種類があるのも、この本を通じて初めて知った。 手話で会話する場面が多くあるが、声を発せずとも感情や温度が高く、とても情熱的だなと読んでいて感じた。
9投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログドラマを見逃してしまったため内容を全く知らずに読み始めたが薦めてくれた母に感謝。 まさにあとがきに記されているとおり、ろう者について知る入り口となる一冊だった。 全く知らないことへの興味と、ミステリー小説としての面白さが重なり、久しぶりに一日で読了した。後半、点と点が繋がっていくが、皆が救われてほしいと祈るように読み進めた。早速シリーズも続けて読みたい。
3投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログドラマ化されたのを機に再読。 やっぱりおもしろい! 目の前に広がるのは手話通訳士の法廷ミステリー。 本作が他多くのミステリー作品と違うのは、 ろう者を両親にもつ聞こえる子「コーダ」の存在やその子どもが抱える役割や苦悩。 「聴覚障害者」と言っても、「ろう者」「中途失聴者」など色々な方がいること。 手話にも種類があるということ。 普段の日常のなかで、なかなか知る機会のない新たな世界を知ることができるという点。 事件の謎が解けていく様子に驚かされるだけではなく、コーダである主人公を通して見る世界にハッとなり、考えさせられる。 新しい世界を知るきっかけにもなる奥深くて、読み答えのあるシリーズ! 自身が昔手話を習っていたことがあり、また身近に中途失聴者がいるため共感する部分もありました。
8投稿日: 2024.02.18
powered by ブクログろう者や手話言語について知る機会となったのはもちろん、それ以外にも様々考えさせられた社会派ミステリーだった。
2投稿日: 2024.02.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今回の作品も学ぶことが多かった。 手話にも日本手話や日本語対応手話といった種類がある事や、なんとなくろう者って呼ぶことに抵抗があったけどそんなことはなくて、それも結局聴こえる側の偽善だったなぁと。 本作はミステリーではあるけど ワンダフルライフでもそうだったが、作中で知らなかった世界と向き合える時間の方が多かった。 ミステリー自体は正直るみの登場からなんとなく予想がつきやすかった。でもそれまでにある物語に引き込まれすぎて、没頭していた。 謎がときたいというよりは、この世界をもっと知りたいが強かった。 丸山さんのあとがきもよかったし 文庫にあたってのお気持ちもすごく良かった。 丸山さんの作品をもっともっと知りたいと思えた
3投稿日: 2024.02.12
powered by ブクログまだまだ自分には知らないことが沢山ある。 自分に出来ることは何だろう…と考える。 ドラマ化の草彅剛さんもとても良かった!
2投稿日: 2024.02.01
powered by ブクログ手話に種類があることも、コーダという言葉も何となく聞いたことはあり知っているつもりでいたが、先天性のろう者と中途失聴者の人が使う手話や文化の違い、コーダの苦悩など知らなかったことばかりだ。 『手話』=『言語』 外国語を覚えるように手話を覚えられたら自分の世界も広がるのかな〜(英語も覚えられてないけど…) それとは別にミステリーとしてもとても面白く、いろんなところに伏線が張られていて先が気になり一気に読んでしまった。ラストの終わり方も好き。
3投稿日: 2024.01.31
powered by ブクログNHKのドラマがとても良かったので読んでみた。 終始漂う静かな空気感がとても心地よく、ミステリー仕立てなのにも関わらず穏やかな気持ちになる。ドラマはよくこの雰囲気を再現できたなと思った。 いろいろ学ぶことが多かったが一番の衝撃は手話には2種類あるという事と読唇や筆記は必ずしもろう者に通じる訳ではないという事。主人公の荒井が自身の結婚式を回想する場面では、あ、これ自分もこの場にいたら絶対やらかしてるわというある種の「あるある」が描かれていてとても勉強になった。 ドラマはとても忠実に再現されていたが、クライマックスだけはやはり小説の方が良かった。これを映像化してくれてたらなぁ。
0投稿日: 2024.01.30
powered by ブクログ読み始めてすぐに、これはハマる、と思った。 文体はすごく読みやすくて、 自分の全く知らない分野だったけれど、 イメージがしやすく、 知らないからこそ法廷の手話通訳士の重要性、 特に「権利」についての重篤さについて しみじみと思った。 言語は思考のツールだとはよく言うけれど、 ろう者にとっても同様で、 思考、表現、理解、どれにとっても 手話というのは不可欠なものなのだろうと よくよく感じた。 ラストシーンはほろりとした。 あとがきにもあったのだが、 東日本大震災の時、 盲、聾、発達障害などの方々の大変さは 健常者の倍以上だったことと思う。 能登半島地震でも、 そういった方々のケアの必要性について 報道を目にした。 そういった方々のことを少しでも知って、 何か少しでもできることがあれば、 と思いながら、 続編を予約する。
26投稿日: 2024.01.27
powered by ブクログ色んな難しい事は抜きにして、単純にその人の【声】が聞きたい。 俺は聞きたい側。 と、いうか、聞く、ね。 汚い罵りを耳にしない人もいれば、残虐な光景を目にしない人もいて、手が動かないから恋人にあーんして貰えてる人もいりゃ、歩けないから好きな人におんぶされてラッキー!みたいな人もいるんじゃない? まぁ、良い風に考えりゃこんな感じに思えるけれど、当人にとっては多分違うんだろうな。 でもさ、十人十色、みーんな違うんだから、わざわざマイノリティなんて言葉 少数派、なんて、俺には意味がないと思うんだ。 だから、臆せず【声】出してみればいい。 世の中そう捨てたもんじゃないぜーーー。 【声】出せば…きっと… 単純に昔から、手話が好きだった。 ドラマがきっかけなんだと思うが。 愛してると言ってくれ 君の手が囁いている オレンジデイズ 離れていても会話が出来る…小さい頃は魔法の言葉だと思っていた。 だから、とてもこの作品に魅かれた。 特に結婚式でのシーンは心打たれました。 言葉が分かる当事者同士の感情の現れ、揺さぶられる。
7投稿日: 2024.01.26
powered by ブクログ静かに読み始めて、静かに読み終わる そんな作品 手話にはいろんな種類があることなんて知らなかった ましてやcodaという立場の人がいること、その方たちの大変さや苦悩を少しでも理解できたら、と思いながら読み進める 「ピアノや英会話ができたら」 という感覚で 「手話ができたら」 と言ってしまうのはちょっと違うのかなぁというか 話は変わるけど 荒井さん、元警察事務官の割には 調査能力とか交渉力とかありすぎん?
2投稿日: 2024.01.25
powered by ブクログサスペンスとして、グロテスクさがないのが嬉しかった。 知らない世界の方がはるかに多いし、知らないことすら知らないこともたくさんあるんだと思う。こうやって、小説にしてくれてわかりやすく読ませてもらえることの幸せを感じた。
1投稿日: 2024.01.23
powered by ブクログこれは絶対面白い小説だ!と直感。 生まれ育った環境によって、手話もいろいろと変化するんだと知りました。 ミステリー小説としても秀逸でした。
2投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログNHKのドラマがとても良くて、原作も。 ドラマではなぜ?と思うところがこちらを読むとすっきりした。 話がよかったのはもちろんのこと細かなろう者の文化をいろいろと知ることができてよかった。 聴覚障害者ではなく、ろう者として生きること。そのことの意味がより分かった。 ドラマにはなかったと思うけれど、益岡さんが補聴器をつけた時に生活音が嫌な音に感じたというエピソードがなんだか印象に残っている。 私は音に敏感なところがあって、場所によっては耳栓をすると気持ちが落ち着くので、違うのかもしれないけど分かるような気がした。 続編も読みたい。
6投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログ面白くて一気読み。 日本手話っていう独自に言語があること知らなかった… バイリンガルカルチャーの話は、勉強になったな。障害じゃなくて、二つのカルチャーと共に生きている人たち。 映画のCodaと似てるなと思ったけど、CodaってそもそもChildren of deaf adultsなんだね。
2投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログNHKのドラマを見てから読んだけど、若干違うこちらの本の筋も良かった。手話が文字でどう表現されているのかと、思ったけど違和感なく伝わってきた。手話言語としてひとつの言語であることがよくわかった。
5投稿日: 2024.01.08
powered by ブクログある事件、家族、特定の社会を通して、自分とは何者か?を模索し自然と受け容れていく。 すごく良い本だった。 否定したい自分の環境や、生い立ちを、ストーリーを追うごとに自然と受容していく姿は、とても自然でなかなか書けないと思った。 私も昔、身近に手話があった。 私も手話通訳奉仕員だったことを思い出した。 そして、ずっと手話を教えてくれたある家族の、 コーダであるお姉さんがなかなか結婚しないことが、この本を読むまで分からなかった。 この本が広まって欲しい。 手話の世界の「標準語」がどっちなのか、当事者に決めて欲しい。私たちがその標準語を覚える機会に触れることが出来るように…と。 興味を持って欲しい。 どの社会にも少数派はいるけれど、私たちの社会にちゃんといる彼らに興味を持って、理解する人が増えるよう、この本が広まりますように。
2投稿日: 2024.01.07
powered by ブクログ手話通訳士という職業、障害者の犯罪、手話を言語としている人達の様々な文化や考え方を垣間見ることができるミステリー。奥深い内容。 さっき知ったけど、なんと明日、ドラマ化されたのNHKでやるらしい!
3投稿日: 2024.01.06
powered by ブクログあちこちに伏線があるのに、なかなか確証に至れない。 読んでる間中メンタル振り回されたけど、読後感は爽やかで良かった。
2投稿日: 2024.01.06
powered by ブクログミステリ要素も面白いし、コーダ、聾者の心理描写も秀逸。大満足の一冊。 オーディブルで聴いたが、ナレーターさんも良かった。
2投稿日: 2024.01.05
powered by ブクログ推理小説としてもおもしろい。そのうえで、ろう者とろう文化(手話)をめぐる基礎知識や社会課題も自然に詳しく説明されるので、読むと確実に世界が広がります。NHKでドラマ化(23.12.)されましたが、私は原作の方が好みです
2投稿日: 2024.01.01
powered by ブクログNHKのドラマがあまりにも素晴らしくて、原作を読みたくなりました。 原作も素晴らしい。特にラストが素晴らしくて、ドラマもこの終わり方にしてほしかった。 今まで知らなかった2種類の手話やろう者の考え方、コーダの思い、デフヴォイスの意味など,勉強になったことはたくさんありますが、何よりも読み物としてお勧めします。
2投稿日: 2023.12.28
powered by ブクログ聴覚障害を持つ方が話す「言語」にも、いくつか種類があるのにも驚かされましたが、なにより、「コーダ」である主人公の生い立ちをうまく絡ませながら、極上のミステリー小説に仕上げているなと感じました。 本作では、聴覚障害が一つのテーマとなっていますが、メインテーマは「家族」だと感じました。ラスト付近では、涙腺が緩むこと、必至です。 他の著者の作品も、今後、読んでいきたいです。 なお、先日、NHKにて2回連続のドラマとして放映されています。録画しているので、今から見るのが楽しみです。
3投稿日: 2023.12.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
Audibleで聴いた。 聾唖者の方の事を知らなさすぎるなと実感した。 周りのいないのを言い訳に距離を置いてきたのかもしれない。手話にもいろいろあり、今からワタシが勉強してもぎこちないんだろうな。 コーダの存在も初めて知った。そのことで本人が苦しんでいることも。 話の内容は、すごく引き込まれるものだった。 次女の存在を本のこっちからツッコミを入れてる自分自身がおかしかったw それだけのめり込みいい作品だった。 一回読んでみる価値あり
7投稿日: 2023.12.26
powered by ブクログいま現在手話を学んでいる身からすると色々理解が深まる作品でした。 手話は言語。とよく言われるけれど、言語というコミュニケーションツールだけではなくろう者の文化を支える礎と改めて感じられました。 しかし簡単な手話表現であっても文字だけだと、理解するのが難しいなぁと感じました。でもその表現の意味を考えながら読み進めるのはとても楽しかったです。
8投稿日: 2023.12.26
powered by ブクログ「デフ・ヴォイス」丸山正樹著、文春文庫、2015.08.10 313p¥756C0193(2023.12.23読了)(2023.12.17購入)(2019.01.15/7刷) 副題「法廷の手話通訳士」 聾者(耳の聞こえないまたはほとんど聞こえない人)とコーダ(耳の聞こえない両親から生まれた耳の聞こえる子ども:Children of Deaf Adults)をテーマにしたミステリー小説です。 主人公は、コーダの荒井尚人です。 耳の聞こえない両親から生まれる子供には、親が同じでも親と同様耳が聞こえない子どもと耳の聞こえる子供がいるようです。荒井尚人も兄は耳が聞こえません。 耳も聴こえず、目も見えないヘレン・ケラーの話は知っていますが、その精神世界については、何も知りません。具体的な物や味覚、触覚で感じることのできるものは理解することができるでしょうけど、抽象的な概念はどの程度分かるのかは、知りません。 この本でも、その辺のことまでは踏み込んでいませんが、知りたくなってきました。 テレビドラマの、前編を見て興味を持ち後編が始まる前に読み終わろうとせっせと読みました。なかなかおもしろかったですね。 【目次】 第一章 通訳士 第二章 二つの手話 第三章 少女の眼 第四章 損なわれた子 第五章 コーダ 第六章 デフ・ヴォイス 第七章 再会 第八章 消えた少女 第九章 裏切り 第十章 家族 第十一章 最後の手話 あとがき 参考文献 文庫版あとがき 解説 三宮麻由子 (「BOOK」データベースより)amazon 今度は私があなたたちの“言葉"をおぼえる 荒井尚人は生活のため手話通訳士に。あるろう者の法廷通訳を引き受け、過去の事件に対峙することに。弱き人々の声なき声が聴こえてくる、感動の社会派ミステリー。 仕事と結婚に失敗した中年男・荒井尚人。今の恋人にも半ば心を閉ざしているが、やがて唯一つの技能を活かして手話通訳士となる。彼は両親がろう者、兄もろう者という家庭で育ち、ただ一人の聴者(ろう者の両親を持つ聴者の子供を"コーダ"という)として家族の「通訳者」であり続けてきたのだ。ろう者の法廷通訳を務めていたら若いボランティア女性が接近してきた。現在と過去、二つの事件の謎が交錯を始め…。マイノリティーの静かな叫びが胸を打つ。衝撃のラスト!
2投稿日: 2023.12.23
powered by ブクログ主人公である荒井が40を過ぎての再就職に苦労し、手話通訳士の資格を取るところから話が始まる 荒井にとっての手話通訳とは… ろう者である両親と兄という、聴こえない家族の中で 独りだけの聴者として、幼いころから通訳をし続けてきた長年の特技である だが、決してその思い出は楽しいものではない ろう者の人が使う手話が 日本手話と日本語対応手話と二つあることも知らなかったし、コーダ(CODA, Children of Deaf Adults 聴こえない親を持つ子ども)というのも初めて知った言葉だった ろう者の手助けをしつつも、その中で唯一聴こえる人としての疎外感 家族の中で独り聴こえる人だというのは 孤独なものだろうと思う ところで物語はミステリだった 主人公の置かれた世界だけでも十分一つの物語になるが、主人公が手話通訳士としてある事件に関わり、過去の事件も絡んだ話が掘り起こされていくという推理小説 ミステリとしては☆2~3くらいかな でも。ろう者としての葛藤にも重きが置かれていたのでミステリが入り組んでいるよりも良いのかもしれない 続編もいくつか出ているようなので続きを読んでみたいと思う
4投稿日: 2023.12.23
powered by ブクログ『デフ・ヴォイス』 数年前にある映画を見てから 聾者と聴者 手話にも種類がある事 聴こえない家族の中に生まれた 聴者の家族の思いについて 関心を持つようになり読んだ作品 小説の中のドラマが進む中、基軸となる手話通訳についてや彼らをサポートする人々が描かれる社会派ミステリー #デフボイス #デフボイスシリーズ #本好き #読了 #부엌독서실 #Puok読書室
4投稿日: 2023.12.20
powered by ブクログ草薙くんのドラマになるそうなので先読み 手話にも色々な種類があること初めて知りました。 我々ができることは少ないけど、席を譲ったり、周りを気にしたり、ちょっとだけ理解することが、皆さんにとって住みやすい環境になっていくのだろうと感じました。お話は去ることながら聾者のことを知るきっかけの一冊になりました。
23投稿日: 2023.12.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
コーダ(耳の聞こえない親のもとで育った子供)という言葉は最近よく聞くようになりましたが、当事者である主人公が自分はどちら側の人間なのかという問いが印象に残りました。 事件と関わっていく中で、主人公が育った環境が明らかになっていき、家族との違いを自覚していくようになります。 ハッピーエンドとは言えませんでしたが、最後の一文がとても良かったです。
5投稿日: 2023.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ビブリオバトルとやらの賞を取ったとかでなんとなく知った本だったので気になって読んでみた。 要するに耳の聞こえない人(ろう者)を取り巻く環境を描いた内容で馴染みのない世界観が広がってるわけだが、なぜだか読み終わる頃には少し彼らのことを理解できつつあるような気にさせてくれる不思議な本。 テイストはすっごく宮部みゆきに近いものを感じて、下調べや見せ方、伏線などがすごく緻密で小説として面白い。 聾者(あるいは日本手話利用者)をハンディキャップではなく文化圏として捉える考え方、すごく勉強になった。
6投稿日: 2023.12.15
powered by ブクログ手話通訳士なる職業があるのを初めて知りました。コーダ(聞こえない、聞こえにくい親を持つ聞こえる子供)この意味を知った時の衝撃は、計り知れませんでした。シリーズ化しているとのこと全て読みたいと思いました。
11投稿日: 2023.12.14
