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楽園炎上
楽園炎上
ロバート・チャールズ・ウィルスン、茂木健/東京創元社
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総合評価

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  • 残念ながらスケール感不足

    第二次世界大戦が起こらず、小競り合いはあるものの大きな戦争が起きなくなって百年。だがその平和は偽りの与えられたものだった。地球を取り巻く電波層(ラジオスフィア)が実は一種の知性をもった生命体であり、それがすべての無線通信を傍受し改ざんすることで人類の歴史に干渉し操っていたのだ。超高度群体(ハイパーコロニー)と名付けられたその生命体は、彼らの手先となる人間そっくりの擬装人間(シミュラクラ)を作って人々の間に紛れ込ませ人類を監視下に置いていた。この事実を知る一部の科学者や研究者とその家族たちで構成された〈連絡協議会〉は彼らに一矢報いる為のある計画を立てていたが・・。 ウィルスンの描く物語はSF作品であるにもかかわらずその設定に重きを置いていない。むしろそれを背景に変容していく世界の中での人間ドラマに主眼を置いている。その為、非日常的な状況に追い込まれて行く登場人物たちの苦悩や葛藤を何十年という時間軸を使って懇切丁寧に描く作品が多く、読んでいる間は余りSFを意識する事なく一般小説の年代記を読んでいるような感覚で読めてしまう。少なくとも彼の代表作である「時間封鎖」三部作や「クロノリス」はそのような物語であった。 ところが本作は物語はいつものように三部構成に分かれているものの時間軸的には数週間のストーリーが現在進行形で進むのでいつものような雄大感がない。また登場人物も状況的にかなりパラノイアな人々ばかりが出てくるのであまり共感できなく、〈連絡協議会〉という秘密組織の数人の物語としてしか展開しないのでこちらもスケール感不足。 残念ながらイマイチというのが正直な感想。設定的には面白しろいのにね。。。

    8
    投稿日: 2015.10.02
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    ロバート・チャールズ・ウィルスン最新作。 カテゴライズするならファースト・コンタクトものになるだろうか。厳密には『ファースト』ではないのだろうが……。 逃亡が始まってから、南米へ向かうまでの道行きはなかなかバイオレンスで、パニックSFのような雰囲気もある。その中で、互いの人間関係が濃密に描かれて行く。また、ちょっとした謎がラストに向けて大きな意味を持つように変化する伏線の張り方が巧みで、似たようなシチュエーションが続いても飽きなかった。 因みに『地球をすっぽり覆う何か』というモチーフは、既に邦訳がある『時間封鎖』三部作でも使われていたらしい。こちらも読んでみようかな〜。

    0
    投稿日: 2015.08.28
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    地球を包む超高度群体と、人類になりすます擬装人間……百年の平和と繁栄を人類に与えた侵略者たちの真の目的は? ヒューゴー賞・星雲賞受賞作家が放つ、戦慄の侵略SF! 解説=大野万紀

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    投稿日: 2015.08.26