
総合評価
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文句なしにおもしろい
主人公がいわゆる歩兵だが、戦闘の地上官制をする役割を担っているため、宇宙空間を含め戦闘全体がある程度見渡せるので、単なる局地戦ではない視点で楽しめる。敵は二種類で、互角に戦える同じ人類と、殆ど歯が立たない異星人。また自国内では内戦さえ有る状態。異星人には負けつづけ、ジリ貧状態。本書では最後に僅かな希望と同時に落胆があり、自作品が翻訳されるのを渇望させられる。翻訳されないと、原書で読まないといけない本がまた増えて困ります。
0投稿日: 2017.01.04続編はさらに面白い。
前作後半のあっと驚く展開から五年後の世界。グレイスンの所属する北アメリカ連邦軍は前線を異星人ランキーのコロニー強奪、後衛を敵対するロシア・中国軍に狙われ、過密な地球ではコロニー移住ができない人々が暴動を起こしてと四面楚歌の状態。その状況を主人公がランキーが占拠するコロニー「ニューウェールズ」への降下~核攻撃ミッションから休暇中の地球での母親との小旅行や恋人ハリーとの月でのデート、そしてロシア・中国軍のコロニー「シリウスAd」への強襲と次々とスピーディーに場面展開しながら手際よく説明していきます。 前回同様、本作もやはり面白い。かなり絶望的な状況のグレイスンが冷静かつユーモアを交えながら客観的に語る世界情勢は、悲壮感よりも異星人という共通の敵がいるのにもかかわらず同士討ちを繰り返す(ロシア・中国軍や地球での暴動など)人間の愚かさや可笑しさをあぶり出す内容になっており、それは核攻撃でしかランキーに対抗できない自らが所属する軍隊の非力さにも同等に向けられます。特に後半の物語展開を見るとかなり皮肉が効いた内容になっており、この事が本作を単なるSF戦記ものとは違うモノにしています。 あ、だからといってアクション少なめなことはないのでご心配なく。今回も巨大異星人ランキーやロシア・中国軍のコロニーでの戦闘、中盤からの急転直下の展開でさらなる緊迫したリアルな戦闘がたっぷりと用意されているのでハラハラドキドキしっぱなし。また本書でも最後にえっ!という話が用意されているので期待を裏切ることはありません。 さて「あとがき」を読むと本国では好評の為、第5巻まで発売、第6巻まで刊行予定が決定しているらしいのでさっさと翻訳お願いします。
4投稿日: 2016.10.24
