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てのひらの闇
てのひらの闇
藤原伊織/文藝春秋
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総合評価

96件)
3.7
20
33
32
6
1
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    これまでの長編よりもさわやかな終わり方 今回もなろう系みたいな主人公とその協力者達 ご都合主義と捉えるかエンタメと捉えるかで評価が変わりそう、私は好き

    0
    投稿日: 2026.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    20年前に起きたテレビCMの事故が、二人の男の運命を変えた。男は、もう一人の男の死の謎を解くべく孤独な戦いに身を投じる……

    2
    投稿日: 2025.11.06
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    主人公は堀江だけど、裏主人公というか惹かれるのは石崎会長。主人公周りの設定なんかはシリウスの道に近しい雰囲気で、ヤクザが深く関わってくるのは蚊トンボを思わせる。ただ蚊トンボより設定がわかりやすい。

    0
    投稿日: 2024.02.14
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    いろいろとできる人間ではある。喧嘩もできるし、人を庇う嘘も咄嗟でついたし、アナログとデジタルの一瞬の違いも見分けられた。 だが、それらを「できる」と思うか「できてしまった」と思うかは人それぞれで、いつの場合でも、本人がどう思っているのかがすべてだと思う。 だから、てのひらに闇があったってあなたはできることがいろいろあってすごいねなどと他人を評価してはいけないのだろうと思う。 本人は、いろいろできるかもしれないが自分のてのひらには闇があるのだと思っているかもしれず、そのどちらなのかは簡単に知れないと思うからである。 そういう探りを入れず、興味もなく、自分がしたいからこうすると行動するのは、関わる人間からすれば邪魔だったり、好ましかったりするが、それもやはり人それぞれだろうと思う。たまたまこの主人公堀江は、少しの人間から気に入られたし、多くの人間から嫌われたようだった。 自分のしたいことが、相手にとっても歓迎されることだといいなと思いながら行動する。人間は思うことばかりだなと思うが、何も思わないなら人間ではないとも思う。

    0
    投稿日: 2024.02.05
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    主人公・堀江や坂崎の人物造詣は短編集「雪が降る」に収録された「紅の樹」がベースになっているのは明白だろう。コマーシャルビジネスの世界を舞台に様々な思惑が入り乱れ、主人公を取り巻く周囲の人間模様も多種多様。突っ込みどころもそれなりに多い作品ではあるが、海外作品ではお目に掛かれないジャパニーズ・ハードボイルドならではの人情劇やそれに伴う叙情感はやはり魅力的。ラストシーンの清々しさも特出すべき点だが、登場する女性陣が揃いも揃って男性陣にとって都合の良い人物設定で、時代性を考慮しても流石に違和感を禁じ得なかった。

    0
    投稿日: 2022.12.25
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    面白かった。テロリストのパラソル以来に藤原伊織を読んだ。政治家の佐藤の処遇とCGの理由だけが自分にしっくりこなかった。カッコいい男といい女達が際立つ話だった。

    0
    投稿日: 2022.07.14
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    主人公が中年男性でサラリーマンであること、そしてその目線での物語の進行であること が、私が藤原伊織氏を好む大きな理由ですが、本書もまたサラリーマン社会での事件を主人公の目線や思考を丁寧に描きつつ解決へと進めて行く過程がとてもスリリングで引き込まれました。主人公の生い立ちは特異なものですが、そこに起因する思考も丁寧に書いてあるので、その点も含め私のお気に入りの作品です。

    0
    投稿日: 2022.06.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    任侠のかっこ良さとミステリが融合した作品だった。 人間の高潔さとは何か、少し理解出来た気がする。 加賀美母娘にはびっくりした。 確かに父のように接してくるとは言ってたけども本当に義父のつもりだったのか……!と思った。 そしてどれだけモテるんだ会長。 おもしろかった。

    1
    投稿日: 2021.06.02
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    主人公すごい系 登場人物がみんな出来過ぎなキャラであまり魅力を感じなかった… 会話のやり取りもウィットに富んだというより、回りくどく感じて気が散った。

    0
    投稿日: 2020.07.15
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    夫の友人からお借りしました。 事件があって謎があって、それを追う展開なのですが、どんな方向性なのかが途中まで全然読めなくて、ワクワクが2割増しでした。。 主人公はくたびれた中年男性。アウトローっぽい雰囲気でいざとなると超強い。剣道の達人です。 こんなお決まりの人物像なのに、ニセモノっぽくなくてカッコイイんです。 他にも、主人公を影で見守る暴力団組長が登場したり、そもそも事件のキーマンである大企業の会長さんは経営手腕はイマイチだけど男気のある人物だったりで、とにかくいかにも、な人ばっかりが登場するんですけど、その世界観に馴染み不自然さがありません。 上質なハードボイルド小説っていいね、カッコイイ!と素直に思える作品でした。

    1
    投稿日: 2020.04.01
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    ー そうだ。考えるのはさきでいい。二十年、サラリーマンをやってきた。いつだって、考えるのがさきだった。考えなければ、生きていけなかった。そうでないときは、身体が動いていた。息つく暇がなかったのだ。疲労のすこしずつ溜まっていく生活が、この環状線みたいにずっとつづいた。沼の底の泥みたいに知らないうちに溜まっていった。それがこの国の企業社会だった。最後に一度くらい、例外があってもいいだろう。この奇妙な状況ではじめて、そのことに気づいたのだった。 ー 訳ありサラリーマンが巻き込まれるハードボイルド! 藤原伊織の作品はどれも面白い。 今回もハラハラしたなぁ〜。

    1
    投稿日: 2019.10.14
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    タフで知的で大胆な主人公の企業サスペンス。 警察があまり絡まず、一介のしかし胆力のありそうなサラリーマンが曖昧な興味から謎を解明していく筋が他の小説の型から微妙に違い新鮮です。VTRをCMに起用してほしいとの会長の無茶な話に違和感をいだきながら読み進めて後半納得しつつ更に深い人間の絡みが顕になり、ヤクザとの大立ち回り等見所があり見所も多い。 登場人物それぞれの利害が上手くはまり練られたストーリーで一度読んだだけでは全て理解出来なそうです。 あとがきによると作者は電通の社員だったんですね。広告業界に精通した作者の知識が少し活かされています。 最終23章の爽やかなエンディングも好み。

    1
    投稿日: 2019.05.12
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    2019年1月26日読了。 453ページ。 飲料会社の宣伝部課長の堀江はある日、会長から偶然映した人命救助のビデオテープを観せられ、広告に使えないか?と相談される。 しかし、そのテープはCGで作成されたものであり、それを指摘すると会長は自殺してしまう。 堀江は自殺の謎を調べるが… と、いったストーリー。 堀江にも過去があり、順風満帆のサラリーマン生活を送ってきたわけじゃない。 会長も大きい人だが、同期入社の柿島もいい男。

    0
    投稿日: 2019.01.26
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    飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。その夜、会長は自殺した!!堀江は20年前に石崎から受けたある恩に報いるため、その死の謎を解明すべく動き出すが…。

    0
    投稿日: 2018.06.13
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    まさかのハードボイルド路線。中盤から特命係長っぽくなってきた。できればそっちじゃない方で読みたかった。そっちいっちゃうとご都合主義が通っちゃうんだよね。

    0
    投稿日: 2018.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    サクサク読めた。 読み心地はよかった。 中年のおっさんのちょっぴりトキメキもあり、楽しくよめた。

    0
    投稿日: 2017.09.26
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    石崎会長の自殺とCGで作られたビデオテープをCMに起用しようとした訳をリストラ寸前の草臥れたサラリーマン・堀江が調べていくうちに、様々な人間関係と堀江の過去が明らかになるというストーリーは奥深くて面白いです。 ただ、『テロリストのパラソル』ほど疾走感がないのと、ハードボイルドにしてはややライトなところが残念です。

    0
    投稿日: 2017.04.05
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    直木賞作家、藤原伊織氏のミステリー。元電通社員だった頃に作家デビューしたそうで、広告代理店での経歴が活かされている。 主人公は飲料メーカーを自主退職することに決めた、中年の会社員。仕事はでき人望もあるが、奥さんに逃げられ、私生活はイマイチ。ある日、会社の会長に呼ばれ、彼が撮影したテープを社のCMにしたいと言われるが、次の日にその会長は自殺する。彼の死の真相を探る。 緻密で複雑な構成、ミステリーとしての完成度は非常に高い。読みやすく、内容と長さのバランスもちょうどいい。ちゃんと読者の裏をかくポイントもある。彼の本は「テロリストのパラソル」を読んだことがあるが、安定の面白さが期待できる。著者が早く亡くなってしまったのが残念である。

    0
    投稿日: 2017.03.20
  • 魅力的な登場人物

    他の人のレビューにもありますが、主人公をはじめとする登場人物がなんと素晴らしいことか。 実は購入したのはかなり前で、読むのをなぜか躊躇していた作品だったのです。 しかし、読み始めてすぐに目が離せなくなりました。 そして一気読みの読後感は、主人公はもちろんですが、相棒とも言える女性部下、さらには主人公を取り巻くすべての人々が魅力的であり、このような作品に出会えて本当に幸せな気分。 主人公の堀江と部下の大原のコンビ作品、他にも読んでみたい、そんな気持ちにさせてくれるこの作品。絶対にお薦めします」。

    0
    投稿日: 2017.02.10
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    会長に呼び出されたその夜、会長が自殺した。CMビデオの謎。宣伝部課長堀江が死の理由を探る。非現実的だが主人公の設定がかっこいい。そして、周りの人もかっこいい。ただ、現実にいたらひくと思う 笑。高熱があるのに、数日間、薬も飲まず、歩き回り、酒を飲むし、暴力的だし。それインフルじゃね?みんな伝染るよ。と思いながら読んだ。坂崎がかっこよかった。 「頬に一滴、冷たいしずくの感触があった。」

    0
    投稿日: 2016.06.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    さくっと読めるプチハードボイルド小説。始めの雰囲気からは想像付かない展開に進んでいき、ページを捲る手が止まらない。誰も彼もが結局はいい人過ぎるというか、魅力ある人物=理解力ある優しい人物になっている部分と、主人公のキャラが時折ぶれるところが若干気にはなったが、人物相関と展開が面白いので満足。

    0
    投稿日: 2016.06.24
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    やくざ、経済、暴力とわかりやすい三要素を含んだ藤原伊織さんのハードボイルドです。類型的ですがそれなりに楽しめました。

    0
    投稿日: 2016.06.17
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    この人の各小説はハードボイルドなのかな? 主人公がアウトローなのが多い気がする。 今回は元ヤクザ組長の息子、現大企業の課長(リストラ間近)が主人公で、入社するきっかけにもなった勤め先の会長の自殺を、退職までの個人的興味。で調べ始める。 という話。40すぎのオジサンなのにめっぽう強い。ヤクザ数人とやりあって勝てるくらい強い。 この人の文章は、話の内容に関係なく、読むのが楽。

    0
    投稿日: 2016.02.13
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    ハードボイルドミステリー。主人公の得体の知れなさに読み進めるうちに惹かれていきます。 前半がもたついているので挫けそうになるのがマイナスかな。

    0
    投稿日: 2015.11.18
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    昔でいうと硬派な主人公というセッティングが多い伊織氏の作品。文学小説とハードボイルドという両極端な性質を合わせ持つ作品。社会派のノンフィクション風でもある。 美しい作品だな、と思いましたが、解説の逢坂さんの言葉にある「高潔」に納得。高潔な作品でした。 任侠の世界、ビジネス的組織やサラリーマンの悲哀がリアルに描かれ、息を呑む転回でした。 どうやら続編があるようで、読むのが楽しみw

    0
    投稿日: 2015.09.26
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    時間つぶしに買った本。本を買ったのはいつぶりだろう。そのくらい久しぶりに読書をした。主人公は中年の堀江さん。ふらふらしているようでどこかワイルドな一面を持ってるおっちゃんの話。最後は上手いことまとめたな!という感じだったけどハラハラする場面もあったりで時間つぶしに買ったわりに満足!

    0
    投稿日: 2015.08.19
  • なんて魅力的な登場人物

    『テロリストのパラソル』に続き読んだ本作品。結論から言うと想像の上を行く内容でした。 主人公と主人公を取り巻く人々の個性が際立って、頁を捲る手が止まらない!そんな感覚を覚えました。 ハードボイルドが苦手な私ですが、これってハードボイルドにジャンル分けされるのかなぁ? とにかく藤原ワールドにハマりまくりです。 電子書籍化されていない作品もあるようですが、全部制覇しなくちゃと久々のワクワク感でいっぱいです。

    1
    投稿日: 2015.07.22
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    会社の会長の謎の死を追うサラリーマンの生い立ちは実はヤクザで…という話。孤立無援の普通のおっさんなのに、複数人をのすほどの腕力とテクニックで、職業とはいえ映像を少し調べるだけでどうやって撮ったのかがわかったり、行政に詳しかったりと博識なあたりは「テロリストのパラソル」と非常に似たキャラクター。 謎解きが主ではないものの、少しずつ少しずつ情報がもたらされ、その間をアクションがつなぐ形になっており、どんどん先を読み進めたくなる辺りは流石である。ただ、本作に関しては、情報が足りないまま押し切っている感がある。 ただし、最後がヤクザの社会の人のつながりや常識がどうのという話と、会社の経営がどうのという、どっちも結構読みにくい専門用語の基礎知識が必要な話で幕が切れ、エンディングも「あれ?」と思うものなので、その辺星を減らす。まあ、「テロリストのパラソル」みたいなハリウッドテキ終わり方よりは好きですが。 この人の文章は面白いと思うのだけど、次はもうちょっと違うパターンの主人公が見たい。

    0
    投稿日: 2015.07.08
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    ちょっと背景ごちゃっとしてるけどハードボイルド 好きには「テロリストのパラソル」に並ぶ名作では なかろうけ。2も買います!1は売っときますね!

    0
    投稿日: 2015.05.09
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    時間さえ潤沢にあれば、多分一気読みしていたであろうくらいストーリーに引き込まれる。 主人公の堀江が飲んだくれて、雨のなか路上で寝ているところから始まる物語。 というわけで、作中ほとんどずっと堀江は風邪をひき、高熱で朦朧としたまま謎を解き、大立ち回りをやってのけるのである。 なんで解熱剤を呑まないんだろう? 退職勧告に従いあと2週間で退社する予定の主人公堀江が、会長から直接呼び出され、偶然撮影した人命救助のビデオを自社CMとして使えないかと打診される。 宣伝部とはいえ、実際に広告を制作しているわけではないのでノウハウを知っているものがほとんどいない中、堀江は制作会社に勤務していたこともあり、プロの目でそのテープを見ることができる数少ない人間だった。 テープに係わる謎。 堀江と会長の中にある、過去の因縁とは? そして、CMとしては使えないことを指摘した直後の会長の自殺。 生い立ちに秘密のある人物。 偶然のアクシデント。 過去の出来事が複雑に絡み合い、物語は大きく広がりを見せることもできるのだが、堀江の興味はただ1点。 なぜ会長は自殺しなければならなかったのか。 会長を自殺に追い込んだものを見つけるため、高熱でくらくらする身体で堀江は動き回る。 そうまでしなければならないどんな恩義があるのだろうか。 畳んだ風呂敷を拡げてみれば意外なつながりが次々と明かされて、途中で本を閉じるのが惜しいほど先が気になる。 だがしかし、決定的にキャラクターが都合よすぎ。 察しがよくて口の悪い、超絶技巧のバイクテクニックを持つ、たまたま入った六本木のバーのオーナー。20代(?)の女性。 その弟の、マイク・タイソンのようにガタイがよく、経済学、経営学の知識が抜群の17歳。 堀江の部下の大原。30代の既婚女性。 公私ともに堀江の面倒をみ、サポートをする。多少の恋愛感情あり。 大原の夫。 やり手のジャーナリスト。 同期の出世頭で事情通が、個人的な親しい友人。 読んでいて、彼らのでき過ぎっぷりに辟易する。 これがなければなあ。 日本のハードボイルドってなかなかにウェットで、男の美学というよりは義理人情が行動原理だったりするけど、そういうのって嫌いじゃない。 2週間の死闘を、一気読みで感じたかった。

    0
    投稿日: 2015.04.04
  • 「読みながら感じる」そんな一冊

    朝5時。六本木の路上で横たわり、雷とともに雨が降り始めるシーンから物語は始まる。ドライな描写と、主人公の言葉でありながらどこか醒めたような表現。バブルな時代を背景に藤原伊織が描くハードボイルドの世界観が繰り広げられる予感がする。 舞台は飲料メーカーのタイケイ飲料。そこの宣伝担当課長 堀江雅之はふと20年前に起きた一つの事件を思い出す。当時は中堅のCM制作プロダクションのディレクターだった堀江は同僚の代打としてタイケイグループ提供のワイドショーをまかされる。その中で展開される生コマと呼ばれる90秒の番組内CMを手掛けることになった。やり直しがきかない生放送という緊張を堀江は感じていたが、女優であり番組のサブキャスターを務める加賀美順子のリハはパーフェクトだった。リハの途中、加賀美は少女のようなしぐさで堀江のジャケットについた糸クズをそっとつまみ、堀江の手の中におしこんだ。手を広げると、赤い糸クズが一本てのひらに残っていた。 そして本番をむかえた。順調に進んだ生コマの最後で加賀美はよりによってライバル会社の社名とともに商品を紹介してしまった。堀江は責任を取る形でCM制作プロダクションを辞めたが、一週間後にタイケイ飲料の宣伝部長だった石崎にスカウトされる。 それから20年、早期退職を目前に控えた堀江に会長になった石崎から奇妙な依頼をされる。趣味で撮った8mmの映像を自社のCMに使えないか、と。そこにはマンションのベランダから落ちる子供を救った男の姿が映っていた。しかし、堀江はその映像に違和感を感じ、自分自身で検証した結果、その映像は意図的に作られたものであることを確信して会長である石崎に告げる。その夜、石崎は自らの手で命を絶った。 堀江は残された時間で石崎の死の真の意味を解き明かすために動き始める。 当時、藤原伊織は大手広告代理店に勤める兼業作家だった。つまり、この作品は知識と経験から言えば藤原伊織が一番得意とする分野であり、隅々まで知っているからこそ表現が難しい作品だったのはないかと想像する。 だからこそ、これまでの藤原作品と比較すると各キャラクターが個性的に仕上がっている。そして、男と女の機微を上質な会話の中に鏤められている。例えば、堀江が、亡くなった石崎と懇意にしていた女性 佐伯貴恵と初めて会うシーンでは、 "「あなたはいま喪服に近いいろの衣服を身につけていらっしゃる。それにアクセサリーのたぐいがいっさい見あたらない。私はファッションにあまり詳しくないですが、近ごろ、若い女性のそういう装いは比較的めずらしいんじゃないでしょうか。ごく親しい知人の死を悼むような際以外には」 彼女はかすかに声をあげ笑った。「私はもう若くはありません。でも、すいぶん観察力がおありなんですね」 彼女を見たとき、昨夜の大原を思いうかべたのだ。真珠のネックレスひとつで彼女の姿は一変した。" と。堀江と佐伯の間の距離感を表現しながら、部下である大原に改めて意識が芽生えた一瞬をこの短い文章に閉じ込めている。 時代背景が変わっても芳醇な小説は決して色褪せることはない。知識を増やし、経験を積むということは、こういう小説を「感じる」ための修練なのかも知れない。

    2
    投稿日: 2015.03.17
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    毎度毎度、若者の描写がおかしい気がするのですが、作者は元電通社員(当時はまだ在籍中で兼業作家)ということを考えると、その辺も計算づくなのかと思わされます。

    0
    投稿日: 2015.02.24
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    面白かった。ハードボイルドという類の小説。主人公もその周辺の人もみんな共感できるいい感じ。ひとりぼっちのようで、実はみんなから愛されてる。 続編の名残り火もいつか読みたい。

    0
    投稿日: 2014.12.21
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    ・会社を辞める事にして、ほぼ有給消化のような期間での話で、辞める前に話が終る ・話の始めに風邪を引き、話が終る前にようやく快方 と言うまぁ変わったシュチエーションが面白い。しかも話もしっかり面白い。ハードボイルド系サスペンスかな。 今はサラリーマン、元ヤクザの息子という主人公が、会長に最後に頼まれた仕事を引き受け、そのプロジェクトを進めない方が良い良い提言、その後会長が自殺、理由を追う話。 リストラにあい、酔っぱらって地べたを這っているところから物語は始まるが、ハードボイルドも入りまた回りのキャラもよく、楽しく読める。

    0
    投稿日: 2014.12.09
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    図書館で。この方も亡くなられたんだよなあ… 広告で新商品がどれだけ売れるかは謎ですがその戦略とかは非常に面白かったです。そしてヤクザさんと芸能界って本当に近いのかな。 あまり誰に共感することもなく淡々と読み終えることが出来ました。会長さんは潔い方でしたが美談にしすぎだし退出が早すぎるのでそうなんだ~って感じで。そして足撃たれた親分は可愛そうでしたね。堀江さんは何をそんなに意固地になってるかって感じはしないでもなかったですが。大原さんはあんな大人になり切れないオジサンに引っかからない方が良いとは思いました。 面白かったです。

    0
    投稿日: 2014.11.12
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    面白かった。痛い場面も結構出てくるし、こういうハードボイルドっていうの?あんまり読まないけど、主人公の堀江がキザじゃないし、周りを固める登場人物もいい感じだし、女性の扱いがとっても上品で好感度高かったので、楽しめた。

    0
    投稿日: 2014.07.01
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    今回呼んだのは二回目。 あらためて感じたこと。 文章に無駄が無く綺麗。よみやすい。 キャラクターがみんな魅力的。 続編も続けて読んでみよう。 伊織さんの純文学系の作品が大好きですが、硬派なこの手の作品もやっぱり素敵。一人の作家とは思えないバラエティーさがすごい。 もう新作がでないことだけが残念。

    0
    投稿日: 2014.02.02
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    飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、 会長・石崎から人命救助の場面を偶然 写したというビデオテープを渡され、 これを広告に使えないかと打診される が、それがCG合成である事を見抜き、 指摘する。その夜、会長は自殺した!! 堀江は20年前に石崎から受けたある恩 に報いるため、 く動き出すが…。

    0
    投稿日: 2013.11.01
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    先日amazonの東野さんのオススメで テロリストのパラソルを読み 「この人の作品は好みだ、よしこれから追い掛けよう!」 と思った矢先に・・・お亡くなりになられた事を知り 衝撃をうけたまま購入した1冊。 感想は「やはりこの人の作品は好みだ」という感じで 雰囲気のあるハードボイルド(なのか・・・ミステリなのか・・・)でした。 特にこの方の書く女性は嫌みが無く、かっこよいのがとても素敵です。(この手の小説に登場する女性は、たいがいお節介で足手まといでウザイのが昔から私は好きではなかったので) 続編の名残り火もさっそく購入。 わくわくしながら読ませていただこうと思います。 ・・・しかし、本当にお亡くなりになってしまっているということが悔やまれてなりません。 まだまだ沢山の作品を読みたかったのに。

    0
    投稿日: 2012.12.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やはり藤原伊織の書くおっさんは好きなのですが、 今回の主人公はちょっと強すぎかな^^ でも、ラストは好きですね。

    0
    投稿日: 2012.10.12
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    飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診される。 しかし、それがCG合成である事を見抜いた堀江がそのことを指摘したその夜、会長は自殺した。 堀江は20年前に石崎から受けたある恩に報いるため、その死の謎を解明すべく動き出すが…。 2012年7月20日読了。 ミステリーではなく、ハードボイルドに分類したのは、探偵役でもある主人公の行動によるもの。 物語が進むにつれ、彼の過去が明らかになってくるのですが、これがまさにハードボイルドそのもの。 ただし。彼から孤独の匂いはしません。 無茶苦茶やってるのに、周りの人間から、愛されてるし、守られている感じがしました。 ハードボイルド探偵にしては珍しいタイプですね。 続編が出ているようなので、いずれ読んでみたいと思います。

    0
    投稿日: 2012.07.21
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    今まで読んできたハードボイルドもので、 一番惹きつけられたかも。 でもハードボイルドっぽさは結構マイルドなのでは?

    0
    投稿日: 2012.07.11
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    10年以上振りに再読したけど、やっぱり面白かった。 主人公のように子供がそのまま大人になったような困った人は、実際には女性からこんなにモテないんだろうけど、だからこそオジサンからすれば憧れがあります。矛盾しているかな? 最近は本作のようなハードボイルドには出会っていないので、これをきっかけに藤原氏の作品を再読してみようと思います。

    0
    投稿日: 2012.06.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この人の主人公はかっこよすぎて現実味がない。おそらく著者の憧れるタイプでその願望を投影しているのだと思うけど、リアルではないので完全に遠いところから超客観的に読んでしまう。 おっさんと若い女性、というコンビもマンネリぎみかも。。。

    0
    投稿日: 2012.04.17
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    主人公、タイケイ飲料宣伝部課長・堀江が魅力的。自殺した会長の死の真相を探りながら、堀江の過去もわかってくる。

    0
    投稿日: 2012.04.17
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    続編を読むために再読。すっかり忘れていたのでしっかり楽しめました。読むのを途中で止めたくなくなる…やっぱり伊織さんの本は素晴らしく、めっちゃ私好みです。主人公が淡々とある事件について調査し、繋がっていく事柄。進め方が良いですね。続編が非常に楽しみです。

    0
    投稿日: 2012.03.25
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    もう、みんなカッコ良過ぎ。 大原が、あの上司をほっとけなくて、 追いかけてしまう気持ちが良くわかる。 本当は、根っこで惚れてるんだと思うけど、 大人の采配で、上手く抑えてるあたりの加減が憎い。 実は仕事に熱くて真っ直ぐで 目を離せない、影を抱えた中年を描かせたら、 右に出るものもまー、少ないのでは(横山秀夫氏あたりも好みだが) とことんフィクションなのにこんな生々しいなんて、 カッコ良過ぎだ。

    0
    投稿日: 2012.03.12
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    内容、展開、結末と文句なし。 ハードボイルド小説とは知らずに読んだ。 この手の小説は好きな人は読むのがいいのでしょうね。

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    投稿日: 2012.02.23
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    他の作品と同じように、硬派の主人公役が昔の広告会社の人間らしく格好良い。そして必ず影役の中で本当かな?と疑いたくなるような完璧な人格者がいるのが特徴ですかね、藤原さんの作品は。

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    投稿日: 2012.01.31
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    この作家の作品は読んでいて面白い。どんどん引き込まれてくるが 、、、、、結末が物足りない。 「ひまわりの祝祭」の時も同じ様な感じがした。 「テロリストのパラスル」と同じレベルの物を期待してはいけないのだろうか。

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    投稿日: 2012.01.18
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    ハードボイルドが好きなんだな、自分 と再認識してしまうくらい この作品「いいな」と思った 不動産について勉強してから読み直したいなあ

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    投稿日: 2011.07.26
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    すごい好き。飲料会社宣伝部課長、堀江はある日、会長、石崎から人名救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成であることを見抜き指摘する。その夜、会長は自殺した!堀江は20年前に石崎から受けたある恩に報いるため、その死のなぞを解明すべく動き出すが…。 キャラクターがとても魅力的。善人、悪人と分類できない人間らしさがそれぞれにある。主人公は一見冴えない中年のサラリーマンだが、実はヤクザの組長の息子ですごく強い、と映画のようなおいしい設定もツボ。

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    投稿日: 2011.04.29
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    主人公の堀江ははくたびれたアウトローっぽいおっちゃん・・・ しかし、うだうだしているのに知的でカッコイイ。また、堀江の部下の大原や 友人の柿島、バーの姉弟、やくざの親分など堀江の周りの人達も魅力的な人ばかりでほれぼれしちゃいます。 堀江の育った特殊な環境や 会長の自殺など非現実ぽいんですがストーリーと展開が面白く あっという間に読んでしまいました。

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    投稿日: 2011.03.24
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    オチに至るまでの盛り上がり、登場人物のキャラクター、いずれの点でもイマイチ。元ネタになっている短編の方が完成度が高い。

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    投稿日: 2011.03.06
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    飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。その夜、会長は自殺した!!堀江は20年前に石崎から受けたある恩に報いるため、その死の謎を解明すべく動き出すが...。

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    投稿日: 2011.03.03
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    真実が意外なモノで面白い。ただ主人公の体調の悪い世界に読み疲れを感じた。人間関係を整理する事に苦戦。

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    投稿日: 2011.02.17
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    藤原伊織…彼の作品を読むたび、ああ、もうこの人の新作は読めないんだな…と悲しくなってしまう。 私が彼の作品と出会ったのは、彼の死後で、そんな私にそんな感想を述べる権利はないのかもしれないけれど。 この作品には藤原伊織ならではの毒がある。 サラリーマンでありながらサラリーマンではない男の毒がある。 そして作品中の人物は魅力的な人物ばかりだ。 新作を読めない以上、何度も何度も作品を読み返すしかないだろう。 しかし、私は本当に「できるダメ男」が大好きなんだなあと痛感した。

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    投稿日: 2011.01.21
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    「てのひらの闇」藤原伊織 現代ハードボイルドの旗手ですね。イメージカラーはライトブルー。 主人公は有名飲料会社の課長、と見せかけて例のごとく過去のある中年の男。 今回も藤原伊織ワールド全開。主人公かっこよすぎです。 現実にはこんな渋いオジサンはいないだろうなぁ、って思うくらいのキャラクタライズがいいんだよなあ。 まぁ都合良く事が運ぶのは目をつぶるとして・・・。 題名の通り、都会の裏で暗躍する登場人物達、暗く密やかなトーンが第一印象ではあるんですが。 クライマックスの首都高での夜明けが映像的というかなんというか。一番綺麗なシーンだと思ったのでライトブルーです。 安定感と完成度で文句なく星4つでした。

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    投稿日: 2010.12.12
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    てっちゃんオススメ、初・伊織さん。読み始めはちょっとてっちゃんを疑ってしまう感じだったけど、新聞屋さん書く新聞屋さんの話や、広告屋さんの書く広告屋さんの話はやっぱり特別で好きだ。解説(逢坂剛)まで読んで、伊織さんに興味津津。

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    投稿日: 2010.10.23
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    藤原さんの作品に登場する主人公に共通するのは、一筋も曲げようとしない信義。たとえそのために命を失う事になっても・・。ここで私の信義を語らせて頂くと、『命より大切なものはない』、と言う事なのです。なので、頑なまでに自分の信念を曲げようとしない藤原さんの描く主人公たちに、時にはいら立ちを覚えてしまいます。 確かにかっこいいな~、とは思うんですよ。愛する人のために命をかけるところなどは、息をのんで読み進めなくてはなりません。だけど、中には、トラブルをよけて通る事も出来る場合でも、彼らは進むべき道はそこしかない、とばかりに、まっすぐ道を突き進むんです。そして、まわりにいる友人やガールフレンドがため息をつくんですよ、私と一緒に。 そういえば藤原さんの作品に出てくる人物たちはよくため息をつきますよね。お互いに危険なまねをやめさせたくて、あれやこれやと説得するんだけど、けっきょくうまくいかなくて、最後にため息。でも一番深いところで理解しあってるから、良いのかな?とも思いますが。

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    投稿日: 2010.10.11
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    ハードボイルドです。 どいつもこいつも魅力的に描かれてます。 ミステリーということらしいのですが、変なトリックがあるわけでなくとにかく人がどのように考えているのか、で話は進んでいきます。 もと暴力団のお偉いさんの息子のサラリーマンが主人公。 そんで魅力的な上司、同僚、部下、バーの経営者の姉弟、事件が無くてもその日常を見ているだけで楽しいに違いない。

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    投稿日: 2010.10.10
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    2010.9 てっちゃんオススメの藤原伊織氏。Vシネみたいでおもんない。直木賞受賞作、テロリストのパラソルは読んでみようと思う。

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    投稿日: 2010.09.22
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    とにかく面白い。一気に読み進めてしまった。 最初はCGのビデオテープを解決する話かと思いきや、会長の死あたりから、一気に進む。 主人公が、早期退職制度にのった中年のサラリーマンだから、という先入観のためか、派手なシーンがあるとちょっと新鮮だった。 脇役の大原、ナミとマイクの絡みがおかしいし、坂崎なんか、とても魅力的だ。 堀江が過去の話をするときの文章もまた、すごくいい。

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    投稿日: 2010.07.16
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    「好きな作家」のところに『藤原伊織はもう出ないよね』と書いていたけど、文春文庫から「名残り火」が出ててこれに“てのひらの闇2”ってあったので、まずは未読の前作からと、新刊は平積みに戻してこちらを棚から引っ張り出して買って帰る。 知悉の広告の世界を舞台に、いつもの如く何かを背負いながら生きたいように生きる堀江、そしてまた周りには気の利いた美しい女性の部下と同期で出世競走の先を行きながらそれを笠に着ぬ上司。 登場人物の類型は変わらねれど、堀江の素性や自殺した会長との過去を小出しにしながら事件の輪郭をたどっていく展開は予想もつかせず、そして見事に収束する。 借り着の生活の中で過去に封印した筈のものに突き動かされる堀江はちょっと格好良すぎだけど、リストラの嵐吹き荒れるサラリーマン社会の悲哀が荒唐無稽な物語に現実感を与える。

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    投稿日: 2010.06.27
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    ハァアアア~。すごい凝った構成^^; からくりが分かると、「ふーん」と思ってしまうミステリーものも多い中、素直に「よくぞここまで色々絡めたなあ」と感心してしまった。 最初の合成映像のくだりから、さっぱり何が起こっているのか予想がつかなかったもんね。 ほほぉ、こういうふうに転がるのか!と膝を打った。 著者作品では既読の「ひまわりの祝祭」より数倍上手いなあと思った。 で、なんつってもキャラがいいんだわねコレね。 堀江みたいなアウトロー最高ですわ。ヨレヨレのオッサン風なのに、元やくざ、やる時はやるよ的な凶暴性。 このギャップが!!タマラン!! 「若」!! しびれるワ~。 清冽で真面目な同僚君や、バーの姉弟もいいキャラ。 入り組んだ、そしてシビアな内容なのに、どこか軽やかなのはキャラがとてもキュートだからなのね。 やくざの大物、坂崎しかりっ。 (でも個人的には……大原ちゃんちょっとウザい……アレ?いい子なんだけどな。なんでだろう^^;) この続編の推敲途中で亡くなられたとか……? ううう。面白い作家の新作が読めないって哀しい。

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    投稿日: 2010.06.22
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    すっかり夢中になって読んだ。こんなおじさん身近にいたら、惚れちゃうかも。いないけどさ。都会の灰色の雨のような苦い雰囲気がなんともいえず、好き。テロリストのパラソルとダックスフントのワープしか読んでないけど、他の作品も読みたくなった。てのひらの闇の続編が出てるようなので、読んでみよう。けれど、新作はもう出ないんだよな・・・寂しいなぁ・・・。癌だったか。惜しい。もっといっぱいこの人の作品読みたかったな。

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    投稿日: 2010.06.05
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    主人公もいいけど、周りの人も魅力的。大原、柿島、ナミちゃん、坂崎、、、 面白い本です。ワインを片手に読むと尚良い。

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    投稿日: 2010.05.23
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    希望早期退職…つまり合意の上でのリストラ間際の主人公が見せられた1本のビデオ。 そこにはベランダから落ちる子供を間一髪で救った男性の映像が収められていた。 その映像をCMに使えないかという奇妙な依頼から、物語は意外な方意外なほうへと転がりだしてゆく。 その転がり方が、とても魅惑的。 謎の美女に手招きされてふらふらと歩き出したら、いつの間にか全速力で追いかけっこをする羽目になってしまった感じ。 ふう。 相棒の読み終えた本を本棚に戻そうと手に取ったとき、パラパラページを繰っただけなのに、結局一気読みさせられてしまった。 それにしても、ちょっと古いタイプの男の人って好みだ。 だから大原さんの気持がなんとなくわかる…というのはここだけの話ということで。

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    投稿日: 2010.05.06
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     大手企業で宣伝部の課長を務める主人公・堀江は、リストラによる早期退職を目の前にしていた。  もう退職まで間もないある日、堀江のもとに、会長から名指しで、奇妙な仕事が舞い込んでくる。会長は私事で偶然撮影したというビデオを持参し、この映像を商品のCMに使えないかと言う。ビデオには、ひとりの若手経済学者が、マンションから転落した少年を受け止めて命を救ったシーンが写されていた。  しかし堀江はそのビデオが、会長のいうような偶然に撮影されたものではなく、CGで巧妙に作られた作品だと気づく。堀江が会長にそのことを告げ、CM製作を思いとどまるように進言したとき、会長は「感謝する」という不思議な言葉を残して、その翌日に自殺した――  藤原さんて、すごく綺麗な文章を書かれるんですけども、シーンの冒頭の一文の引き込みが強くて、いいなあと思います。ちょっと引用。 ----------------------------------------  壁に映る炎のいろがある。狂ったような赤だった。  時計が目に入ってから気づいた。夕焼けのいろだ。ずいぶん長い間眠っていたのは風邪薬のせいかもしれない。出社時に着ていたシャツが汗でひどく濡れている。 ----------------------------------------  こういう書き出しがまた似合うんですよねー。いいなあ。  暴力団関係者がたくさん出てくるので、任侠とか拳銃とか、フィクションでもそういうのはいやだ! という方にはオススメできませんが、個人的にはとても面白かったです。  藤原伊織さんの作品には、フィクションらしい男のロマンがあふれていて、それがすごくいいなあと思います。文章がきれいで雰囲気が素敵で、作品の空気に存分に酔っ払える、小説らしい小説です。自分の中では、横山秀夫さんが好きなのと感覚的に近いかも。

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    投稿日: 2010.03.21
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    初藤原伊織作品。中年サラリーマン(只者ではないが)が主人公のミステリー+ハードボイルド?? よく練られた小説だと思う。女性部下の肝っ玉の据わった大原さんなどのキャラクターもなかなか良。謎解き部分もきっちり論理立てされて人情や恋愛も絡まって、よく仕上がっている。ただ、私は主人公がずっと風邪?なのか体調を崩しているのがうっとおしかった。前半部分では朝は38度でどうこう、夜になって39度でどうたら、って説明が多すぎて、さっさと治せよ、と変なところでイライラした。 体調が悪いのに活躍するってのを相対効果で際立たせる狙いだったのかもしれないが・・・・続編は遺作だそうで。それを聞くと読もうかとも思うけど、、いまのところ微妙。[BOOKデータベースより] 飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。その夜、会長は自殺した!!堀江は20年前に石崎から受けたある恩に報いるため、その死の謎を解明すべく動き出すが…。

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    投稿日: 2010.03.09
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    映画やマンガを買う人なら分かっていただけるかと思うのですが、読もうと思った最初の動機は、「ジャケ買い」ならぬ「作者の名前買い」なのです。 なんだか少女マンガに出てくる、憧れの男前生徒会長とか現実ではあり得ないシチュエーションにありそうなお名前ではありませんか?そうですよね?そうにちがいありませんよね。 そうなんですよ、本屋の書架にあった背表紙がワタクシを呼んでいたのですよ! ということで。 買うと決めてから、あらすじを確認。 ・・・少女マンガ的小説では全くないのね(汗) えーと。買うのどうしよう。いやいや。もしかしたらスポーツ万能で秀才でいろんな運動部を掛け持ちする吹奏楽部部長に変身するかもしれないし買ってみよう。(←変身しません) そうじゃなくて、作者の名前だけでここまで妄想するのは痛い人ですって。 さて本題。 ちょっと主人公の人格形成に至る背景が劇的で且つ暗いですが、これくらいの人物設定なら、少女小説にも十分あり得る。てか、あれのほうが「あり得ない感」ばっちりですし(笑) テキトーにラブ(?)要素もありますし、登場人物の総年齢層が高いくらいな、流血沙汰と人死にのあるライトノベルと思えないこともない。 ハードボイルドはおっちゃんの小説だと思っていらっしゃる諸姉諸孃、この本を一度お手にとってみてはいかがでしょうか? 元某組織若な主人公もちょっとビビる、男前で大型バイクを乗りまわす格好の良い姐さんに会えるよ! ・・・で、無知&おばかを承知で、こんなところに曝してしまいますと、この方、有名な作家さんでしたのね! ごめん。ハードボイルドとか、ジャンルも知らなかったです。

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    投稿日: 2010.02.11
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    藤原伊織の作品を読むと、ひとつの目的に向かって、一心腐乱に貯金をしていた頃の自分を思い出す。月~金9時5時で派遣の仕事をしながら、夕方から3時間のバイトと週末のバイトをかけもって、とにかく稼いで貯めることしか頭になかった自分。冷静になってみると、余りにもさばさばと味気のない日々を送っていたものだと思います。どの職場でも積極的に交流をはかろうとしていなかった私に、何かと声をかけてくれて、いつしか一緒にご飯を食べたりするようになっていた先輩がいて、彼女が「藤原伊織、面白いよ」と教えてくれたのでした。 休みを極限まですり減らして、本を読む余裕すらなくしかけていた時、その一言ですっと気が静まって、読みだした初めての藤原作品(たしかそれは「ひまわりの祝祭」だったと記憶)は、こわばっていた心を揺り動かしてくれました。大がかりな仕掛けのマジックを目の前で見るような感動。現実的ではない世界、だけれどそこには、自分と変わらない寂しさや揺れる心をもった人々が生きている、そんな親近感ももてる。 『てのひらの闇』は、早期退職制度に従って、間もなく会社を去ろうとしている一人の男が主人公。サラリーマン生活にはまったく未練はなさそうな堀江が、最後までこだわり続けるのは、今時はやらない仁義。会社に拾ってもらうきっかけとなった会長の自殺に疑問を覚え、ただその謎を解明するために動き出す… 遠い昔に決別したはずの自分の生い立ちと向き合わざるを得ないような状況に追い込まれ、謎の解決とともに、自分の境遇をしっかりと受け止めなおして、本当の意味での‘自分の人生’を歩み始める。ストーリー自体は切なく哀しいものだけれど、物語の終わりには、止まっていた時計が再び時を刻みだしそうな期待感というか、高揚感が感じられる。

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    投稿日: 2010.01.04
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    飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。その夜、会長は自殺した!!堀江は20年前に石崎から受けたある恩に報いるため、その死の謎を解明すべく動き出すが…。 さまざまなものをつきつめていくと普段の生活ではかかわらない世界へとたどりつくこともありますね。。。 ただ、この小説の内容はとてもスリリングで楽しいですよん♪

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    投稿日: 2009.12.17
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    ハードボイルドは苦手なのだけど 江戸川乱歩賞作家を読む☆フェア(自分の中で) で初めて読みました。 主人公が営業から宣伝に移動になってから 能力はあるのにやる気をなくして カンタンに退職勧告に従う心理がよくわからない。 そんなもんだといわれればそうかもしれないけど 「普通の人」としては極端な印象が・・・ ヤ*ザの息子だから、というのはあまりにも 端的すぎる気がする。 そこがハードボイルド? 殴ったり、刺したり、折ったりしてます。

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    投稿日: 2009.12.16
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    一昨年、亡くなられた藤原伊織の作品です。 もっと、もっと作品を書いて欲しかった人です。 悲しい。 この作品ですが、雰囲気は直木賞&乱歩賞ダブル受賞の「テロリストのパラソル」に似ています。 昔の事件が絡むのも似ています。 ハードボイルドです。 なので、テロリストのパラソルが好きな人にはオススメです。 藤原伊織の作品は読みやすい。 そして感情移入しやすい。 そして何よりも出てくる女性が魅力的だ 僕はいつも惚れてしまう。 てのひらの闇も期待通りで、 ナイスなハードボイルド ナイスな女性 そして、ちょっぴり悲しい事実。 そして、あっと驚くトリック。叙述。 でした。 ああこの本の世界に一瞬でも生活したいと感じました。 こんなイオリンの作品がもう読めないなんて、、 悲しすぎます。 ★★★★(8点)

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    投稿日: 2009.10.13
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    飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。その夜、会長は自殺した!!堀江は20年前に石崎から受けたある恩に報いるため、その死の謎を解明すべく動き出すが…。 『テロリストのパラソル』『ひまわりの祝祭』に次いで藤原伊織3作目。 ビデオテープの話から石崎会長の自殺までの前半は大変面白かったが、そのあとがどうもスッキリしない。 ハラハラドキドキするような場面が少なく、登場人物もいま一つ印象に残らなかった(会話の中でだけ登場する人物が次々に出てきて、でしかもその人物たちが後半のストーリーでだいぶ重要な位置を占めるからだと思う) これまで読んだ2作が面白かった分、がっかりでした。

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    投稿日: 2009.02.28
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    広告業界,政界,裏社会を舞台とするハードボイルド. CGによって合成された動画を巡り,それが作成された目的を探るために, 主人公の堀江が裏社会に切り込んでいく. 藤原伊織の作品を読んだのは,シリウスの道に続いて2作目. そしてやっぱり主人公が格好良すぎる. ダメ社員かと思いきや,昔は広告関係で腕を認められていて, さらにその昔にはやくざの家元で育っていた. 剣道の達人で,一人でやくざをばたばたと倒すところとかカッコイイ. そしてヒロイン役の大原がまたいい. 機転が利いて仕事もできて怖い者知らず. シリウスの道の部長もそうだったけど,こういう仕事のできる女性って実際見たこと無いんだけど, 電通社員だった作者は,こういう女性が身近にたくさんいたのかなー. 続編もあるみたいなので,是非読んでみたいと思う.

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    投稿日: 2008.11.17
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    やっぱり、この人の作品は面白い! 非日常的な内容なのに 頭にストーリーが描ききれる巧みさ 展開も悪くなし。 登場人物キャラのカッコ良さ(笑) この本も一気の読んでしまいました。

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    投稿日: 2008.09.05
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    広告代理店の一社員が会長に頼まれごとをして、その違和感を指摘した所、次の日会長が自殺…。なぜ会長は自殺したのか!を解き明かすミステリー小説。でも期待したほど面白い!というのはなかったかなぁ。読みやすいんだけど、続きが気になるというわけではありませんでした。

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    投稿日: 2008.08.02
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    なんてことのないリストラ間近の広告代理店の社員が、会社の会長に頼まれたことやらなにやら、どんどん大変なことに…。秀逸な会話といないようで意外といそううな親しみやすい人物設定。話のリズムもいいし、流れも自然。「テロリストのパラソル」も、すごく面白いけれど、自分はこっちの方が好きでした。好みはありますが、藤原伊織作品が好きな人は、是非。

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    投稿日: 2008.07.16
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    いわゆる女の人がベタベタな介入をしてこないからいい 主人公には思い切った態度や正義なんかはないのに、決して汚いところにだけは甘んじない姿勢が好き 藤原さんの書くおっさんヒーロー最高

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    投稿日: 2008.04.24
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    広告業界での著者の経験を活かした作品。出てくる女性たち(大原とかナミちゃんとか)がいかにもこの著者の好きそうなタイプだーとかデスパレートなサラリーマンってまたかーとか思わないでもないのですが、後半にいたって面白くなります。特に主人公の生い立ちのあたり、数十年ぶりに言葉を交わす人とのやわらかな言葉による交歓。続編が出ているみたいなので読んでみようかな。

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    投稿日: 2008.02.03
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    2007年のラスト!藤原伊織さんの作品は『テロリストのパラソル』『シリウスの道』に続いて3作目でしたが、尻上がりによくなってる感じです。アウトローっぽい主人公がすごくかっこよく描かれていることと、キレのある会話がとても印象的でした。

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    投稿日: 2008.01.07
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    テロパラが(勝手に省略)まぁまぁヨカッタので藤原作品もイッパツ。 ハードボイルドですネェ。いつもキッチリカッキリ綺麗に纏めてくれマス。ワンパターンといえばそうですが安心して読めますネ。

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    投稿日: 2007.08.30
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    個人的には「テロパラ」よりこちらの方が好きかもです。 徹底して「オヤジの為のライトノベル」を書き続ける藤原伊織、最初の頃は確信犯(誤用の方の意味で)的に『分かりやすく、読みやすく、受け容れやすく、どこまでも軽く、軽く』書いていいるのかと思っていたが生来愚直に 『分かりやすく、読みやすく、受け容れやすく、どこまでも軽く、軽く』書く作家なのだなと改めて分かりました。 別に軽快で読みやすい事を馬鹿にしているわけではなく、『東大卒電通社員』というエリートコースまっしぐらな肩書きにどうも惑わされて藤原伊織が妙技を用いて「これこれこういう風に書けば、読者連中は読みやすくて楽しめる作品になるんだろ、ほれほれ」みたいな達観した神的な部分があるのかと思って書いていると思っていたのですが、そうではなくこの人は根ッからのロマンチストなんだなと改めて実感。 そして、母娘二代に渡って愛されるというのが好きですね(笑) 藤原伊織の書く冴えない中年のオヤジが頭脳明晰な若い美人に好かれるという設定はお約束事なのでツッコミは入れてはいけません。 テロパラの時も思ったけれどアクション描写が飛び抜けて巧いと思うのですが。テロパラでは高速でのカーチェイス、今回は鉄パイプを片手に堀江の大立ち回り。スピード感と攻撃の重量感、それを的確に且つ鮮やかにアクションシーンは書いていると思いました。

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    投稿日: 2007.06.05
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    ページをめくる原動力とは「謎を解きたい」という欲求だと再認識。企業と政治と闇世界にサラリーマン(組長の息子なので強い)が1人で挑むっていう大筋はフツー。解きたくなる謎がはじめに提示されていたのでどんどん引き込まれた。

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    投稿日: 2007.05.10
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    面白かったです。堪能できました。 ハードボイルドです。かっこいいです。この作者の設定はワンパターンだという批判もあるそうですが、おいらはそれでも全然構いません。楽しめればいいんです。今回も脇を固める人物がみんなかっこよかった〜

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    投稿日: 2007.04.01
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    バブル崩壊時を舞台にくたびれた中年サラリーマンが恩人である一流企業の会長の自殺の謎を追う。やくざ、友情、酒、そして秘密の愛・・男くささ満開ですが、文章はテンポがいいし人物がみんな賢く、かっこよく描かれているのですっきりと読み終えれます。

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    投稿日: 2007.02.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    購入詳細不明。 2016/1/19〜1/26 13年ものの積読本にして、4年ぶりの藤原作品。 久しぶりに藤原流のハードボイルドを堪能した。そういえば最近ハードボイルドから遠ざかっていたが、やっぱり良いなあ。どうしても亡くなった作家さんの本は読むペースが落ちてしまうが、藤原作品もあと残りわずか。続編をこの間買ったが、早く読みたいような読みたくないような。

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    投稿日: 2007.01.26
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    2007/1/20読了。 人物設定が少々強引だが、それが気にならないストーリー展開のうまさがある。ラストは少し残念。

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    投稿日: 2007.01.20
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    飲料会社に勤める、ヤクザの組長の息子だったという過去をもつ中年サラリーマンが、昔世話になった会長の自殺の真相を解明すべく動き出す・・・という話。ハードボイルド。主人公を始め、登場人物のキャラはみな味がある。ストーリーは、いまいち盛り上がりに欠けるというか、どんでん返し的なものが無いので、先が読めるというか・・・。まあフツーに面白くてフツーに読みやすい。

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    投稿日: 2006.11.18
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    ハードボイルドだなぁ〜。 主人公と、その部下の女性大原との関係もアッサリしてていいし、その他の登場人物のキャラもしっかりしていて、入り込める。 ただ私としては、あまりにも筋がきっちりとしすぎていて、うまくいきすぎじゃないかな?っていう感が否めないのだ。 最後の方は、特に作られ過ぎって感じがしたんだけど・・・。 まぁ、おもしろかったからいいか。

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    投稿日: 2006.10.18
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    藤原氏の魅力は、主人公がいつも一風変わった中年男性であることだろう。いまどき時代錯誤にちかいアナクロな信念と凄い実力を隠し持つものの今は絶賛落ち目中になっているというのが多い。フィクションなのでありえない設定もあるものの、このワンパターンとみえる主人公像は藤原作品の根底の主題なんではないだろうか。解説で逢坂剛氏が藤原氏の小説を、〈読みやすい〉〈わかりやすい〉〈面白い〉と広告コミュニケーション基本を引用して書いたが、本作も快作である。ある些細な事件が池に投げた石のように波紋上になり、より大きな波紋に広がり戻っていくイメージを持たせる。その鮮明なイメージが一端分散しの一点に収束していくのが見事。

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    投稿日: 2006.08.05
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    読み終わりました。満足してます。『ダックスフント...』を読んだ後だったので、ギャップに驚きました!早期退職を決めたどこか影をもった中年サラリーマンが会長から受けた退職前の最後の仕事で思いもしない様々な事件に巻き込まれ、巻き込んで...。という話でした。楽しめました。次もまた読みます。

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    投稿日: 2006.03.31
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    どうしてまた〜、藤原氏の作品にでてくるネオハードボイルドの主人公はこうも私の母性本能をくすぐるのでしょ(笑)。今回もまた過去にいろいろとあるものの、そんなことは微塵ともみせず、だけど陰があるという主人公なんですね〜。主人公・堀江と過去に関係のあった人たちの会話とかが、妙〜に粋!かっこいいんですよ。ちょっとした事が発端となり、裏にはでか〜い事実が隠されていた訳なんですが、展開が読んでいても見えない。だから読ませるんですよね。今後も藤原作品は見逃せません!

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    投稿日: 2004.11.22
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    おやじパワー炸裂。くたびれた中年男がヤクザ相手にすごいたちまわりをみせる。いやー男ってロマンチストなのね。

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    投稿日: 2004.11.12