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64(ロクヨン)(上)
64(ロクヨン)(上)
横山秀夫/文藝春秋
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総合評価

273件)
3.9
68
101
61
11
1
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    幸田メモの中身がわかる件はドキドキしたけど、それ以上に精神的に三上が追い詰められてて読んでて胃が痛くなる思いだった もし自分が三上の立場だったらと思うとキツすぎる、、、

    0
    投稿日: 2025.11.23
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    #読了 相変わらずのこの作者の書き方の面白さよ。警察内部の人間ドラマ書かせたら、トップクラスじゃないかなと。警察内部組織に深く鋭く突っ込んだ話ですよね。警察の心理描写や、嫌な感じ書くのは凄いですね。上巻だけでこれだけ面白ければ、下巻も期待しちゃいますよ。

    0
    投稿日: 2025.10.26
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    刑事ものの本は初めて。登場人物や部署などに付いていくまでが少し時間がかりました。途中からはどんどん話に引き込まれた感じ。下巻が楽しみ!

    0
    投稿日: 2025.10.08
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    読んでいて緊張感のある、いい作品。 64の謎を追いながらも、警察組織の内容でもある。 D県警シリーズを順に読み進めてきたので、警察組織については初読の人よりは理解が進んでいるかも。なのでさらに面白さが上積みされているかもしれません。二渡さんはこの作品で初めましてではないてますし、警務部と刑事部の関係とか。 64について、長官視察について、県警内の対立について、マスコミについて、それぞれの家族について、その他にもいっぱい種まきがなされた上巻。 下巻が楽しみでしょうがないです。

    2
    投稿日: 2025.09.15
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    上下巻の感想です。 推理小説としてのストーリーはとても良くできてると思いましたが、やや中弛み感がありました。 あと、私には難しい言葉や表現が多く、ちょっと読みづらさもありました。

    27
    投稿日: 2025.08.11
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    BOOKOFFで再読のつもりで買ってきたけど… もしかして読んでなかったかも⁇⁇ なんか面白すぎて新鮮に読めてるんだけど… 読んでないなんてあるんだろうか(꒪⌓︎꒪) 映画もドラマも観てるから ピエール瀧やら佐藤浩市やら萩原聖人やら A(エース)の仲村トオルも混ざって頭の中で ぐるぐる踊りまくりです笑 やっぱ読んでなかったのかなぁ… 嬉しい気持ちで下巻にいきます!!

    51
    投稿日: 2025.06.24
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    娘の家出、失踪で仕事どころではないはずの三上広報官は Ⅾ県警察の広報官として板挟み状態が続く。 警務部と刑事部の反目、記者クラブの反発、理解のない上司からの圧力。公私ともに心休まる場所もなく疲弊が続く毎日。こんな状態でよく精神を保てるなあと同情する。 著者は前職の経験からか、警察組織の内部やジャーナリストの心情を描くのがとてもうまいと思う。 物語は後半になって大きく動いてきた。下巻がたのしみ。

    1
    投稿日: 2025.06.21
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    2012年第25回このミステリーがすごい!第1位 2016年 佐藤浩市で映画 2015年 ピエール瀧でNHKでドラマ化 小説も読んでます 映画もドラマも観ましたが 図書館本受取所の今ならすぐ読めるコーナーに 上下セットで差し込まれていましたので そして、私はこの「64」がD県警シリーズの一作であった事を知りませんでした しかもシリーズ主人公は、「64」ではちらちらっと ストーリーを横切っていくニ渡の方だったらしい ほぼ忘れていたので、新鮮に楽しみましたが、 スーパーの警備員を車の中で監視する刑事のくだりは、どんっと思い出しました 映画も良かったのですが ドラマの印象が強く残っています 警察組織がわからないこそ 緊張感と不信感で読み込んでしまう さて、下巻へ

    99
    投稿日: 2025.05.29
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    警察の広報課の刑事が主人公の物語。記者と警察。上司と部下。そして被害者と警察。あらゆるものの板挟みとなって組織人として奔走する。事件よりも警察の組織政治がメインの話で普通の警察小説として期待していたので残念だった

    0
    投稿日: 2025.05.13
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    警察と記者の関係性に焦点が当てられた前半。元記者という作者の経歴に裏打ちされたやり取りのリアリティと切迫感にヒリヒリする。 少なくない登場人物が各々しっかり存在感のあるキャラクターとして描かれているのは流石。

    1
    投稿日: 2025.05.05
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    3.9 圧倒的な筆力で警察組織の内情をリアルに描く。 刑事部、警務部、記者たちのパワーゲームの間に挟まれ悪戦苦闘する広報官の三上。 さらにD県警全体を揺るがす謎が絡んでくる。

    5
    投稿日: 2025.03.17
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    大好きな横山秀夫先生の作品。 毎度読書するたびに驚く。 圧倒的な質量に。 これだけの内容を書く為に どれだけの取材等をしたのか 脱帽する。 このテーマを取り上げるのが、 横山先生しか出来ないのではと 感心もする。

    1
    投稿日: 2025.03.07
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    64とは、たった7日間の昭和64年に発生した「翔子ちゃん誘拐殺人事件」を指す刑事部内での符丁だった。

    0
    投稿日: 2025.02.09
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    壮絶なドラマでした。 警察内部の紛争や記者クラブとの軋轢に対峙する描写は凄かったです。 主人公が、記者に対して真摯に向き合う姿に感動しました。

    1
    投稿日: 2025.01.29
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    県警の広報官のお話 警察小説の中で主人公が刑事ではなく、さらに広報官というのは結構珍しい ただ、その立場だからこそ見えるものもある 詳細な感想は下巻の方でまとめて 以下、上巻の公式のあらすじ ----------------------- D県警の三上義信は46歳にして20年ぶり2度目の広報室への人事異動をくらった。1度目のときは捨て鉢な態度で職務につき広報マン失格。1年で刑事に戻れたものの、人事異動へ怯えが精勤を支え、結果、刑事として確かな実績を作ってきた。だがしかし――。職能を見限られた気はしたものの、前のような愚はおかさず、警務部長の意向に沿うだけではない、広報室に改革に乗り出し、記者との歪な関係も解消されてきていた。そんな矢先、ひとり娘のあゆみが失踪した。全国への捜索手配を警務部の赤間に願い出た三上は、上司に服従するほかなくなったのだった。 変節をした三上が、記者クラブと加害者のやっかいな匿名問題で対立する中、警察庁長官による、時効まであと1年と少しの「64(ロクヨン)」視察が1週間後に決定した。64とは、たった7日間の昭和64年に発生した「翔子ちゃん誘拐殺人事件」を指す刑事部内での符丁だった。遺族の雨宮に長官慰問の件を知らせに行くとけんもほろろに断られる。なぜここまで雨宮と拗れたのか。雨宮を懐柔するための情報を得ようと、当時の捜査員など64関係者にあたるうち、刑事部と警務部の間に鉄のカーテンが引かれていることを知る。それには元捜査員が口を滑らした「幸田メモ」が関わっているらしい。警務部で「陰のエース」の名を恣にする三上の同期・二渡真治も幸田メモに関して動いていた。幸田メモの真相をつきとめ、警察庁長官の視察の新の目的をさぐるために動く三上の前に二渡が現れる。二渡は名将の誉れ高く、8年前に退官した尾坂部の家に入っていった。 -----------------------

    2
    投稿日: 2025.01.23
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    ドラマや映画で華型である刑事部、警務部ではなく、広報官三上が主役に抜擢されたことや様々な話題で問題になっている記者クラブ(既得権益)との対立構造が組み込まれていることに興味をそそられた。 幸田メモの内容が明かされずに、一枚岩とはいえない警察内部には様々な立場があることをじっくりと理解できた。 同時に、内部にある出世争いや派閥争いの厳しさも感じられた。悪意だけで事件の隠蔽が行われていないことにリアルさを感じた。

    1
    投稿日: 2025.01.23
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    なかなか警察内部の事情を理解するのに時間がかかりました… 警察内部でも争いがあるんですねー 一枚岩とはいかないことが残念。 この先、誘拐事件は解決するのか、あゆみはどうなったのか、下巻で謎が解けていくのか楽しみです。

    0
    投稿日: 2025.01.18
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    ◾️サマリー ・昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件 ・父親は犯人の声の記憶を頼りに犯人を見つけ出す ・警察広報、報道、誘拐、刑事部…様々な要素が絡む ◾️感想 少女誘拐殺人事件にターゲットを絞り、その話を主軸にして展開して行くのだが、警察広報と刑事部との対立、警察広報と報道記者クラブとのいざこざ、広報官三上の娘の失踪など様々な話題が詰め込みすぎで、上下巻の大作なのに大半は波がなく中弛みをしてしまう。 下巻の最後、ロクヨンを模倣する事件が起きる。 勧善懲悪が好きな私としては、もっと犯人を追い詰めて欲しかった。 一方で映画の佐藤浩一さんは良かったなー。本よりも映像が心に響く作品だった。 ◾️心に残る部分 下巻p.64 娘のいない時間がどれだけ長いか。 一分一秒がどれだけ長いか。 帰ってきてほしいんだ。顔が見たいんだ。 一分でも一秒でも早く、この手に! この手に…抱きしめたいんだ。 そんなこともわからないのか。 そんなこともわからずに刑事をやっているのか!

    22
    投稿日: 2024.12.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    マスコミにそもそも存在意義があるのだろうか。 瓦版しかないような時代なら兎も角、 インターネットがあり誰もが発信者になれる世の中で、 自分たちの立場を勘違いしたまま世界を動かしているつもりでいる。 本当に邪魔な存在でしかないとつくづく思う。 凝り固まった組織というのが問題という点では警察も大差ない。 情報を知らず話さないのが正しいなら、広報官など不要だろうに。 ”羞恥なく感情を剥き出しにできる若さ”という表現が秀逸。 実名報道のジャッジは警察に権限はないが自分たちにはある という謎の理論。 実際こんな低レベルな話で喧々諤々しているのか。 匿名だと突っぱねろ、しかしそれに抗議されるのは避けろ なんて無理難題も良いところだ。 名前を言うか、抗議は受け入れるかはしろよと思うし 組織の”上の人間”のこういう 俺の思い通りになるのが当たり前という我儘でしかない言動が苛苛する。 三上が実際どんな見た目なのかはわからないが、 美女と野獣と揶揄されるような見た目で 母親が綺麗なのに父親に似てしまったら 正直娘としては絶望だし、病んでも仕方ないと思う。 整形くらいさせてやっても良いのでは。 あまり大掛かりなのは金銭的にも厳しいが、 お年玉で受けられるような範囲なら別に良かろうに 娘の悩みの原因を作ったと言っても過言ではない父親に 拳骨で殴り飛ばされたらそれは出ていきたくもなる。 しかしこの娘のことは勿論最後の方の会話からも どうもルッキズムというか 美那子が美人だから嫌い、 美人なのに醜男と結婚したから好感度アップ、 美人と結婚した三上は好感度ダウン という感覚が全体的に気持ちが悪い。 いたずら電話は娘ではなさそうだが はたしてどうなるか。 『煮詰まる』や『確信犯』の言葉が文脈上 誤用の方で用いられているようで気になった。 校正も入っているだろうから、敢えてなのだろうか。

    1
    投稿日: 2024.11.16
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    タイトルと映画化された事は知っていて手に取った1冊。 事件の真相、個人と組織の間で揺れ動く葛藤、その他諸々様々な内容が詰め込まれていて点と点を自分の中に取り込むのに時間がかかった。 しかし、徐々に点と点を把握し始め、物語が真相に近づくにつれ加速度的に面白くなってきた。 下巻も楽しみである。

    1
    投稿日: 2024.11.04
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    昭和64年に起きた未解決の少女誘拐殺人事件、通称ロクヨン。D県警広報官の三上は、ロクヨンの視察に訪れる警察庁長官のために、被害者の父親に会いに行くが拒絶される。拒絶を不審に思った三上は、事件当日の現場で何が起きていたのか調べ始めるが、当時の関係者は何かを隠している・・・ といったあらすじ。 数年単位で積読本と化していた本。やっと読めました。 まだ上しか読んでいないのですが、ロクヨンの真相、記者クラブとの対立、娘の失踪と気になる出来事が同時進行で進んでいき、ページを捲る手が止まらず、あっという間に読み終えてしまいました。 どの警察関係の小説を読んでも、内部で歪みあっていて、同じ警察なんだから仲良くすればいいのにといつも思います。 でも、よく考えると自分の会社でも、内部で対立したり、歪み合うことは往々にしてあって、ある程度大きな組織だと、必然的にそういう関係になってしまうのだろうなと納得しました。 この勢いのまま、ロクヨン(下)に突入したいと思います。

    58
    投稿日: 2024.10.19
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    記者クラブと対立する三上広報官。そんな中14年前の誘拐事件(ロクヨン)へ警察庁長官の視察が決定する。警務部と刑事部の対立と被害者家族の拒否により追い込まれていく三上の心情が直に伝わってくる。怒涛の展開に下巻も期待。

    29
    投稿日: 2024.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    警察の広報室の説明や現状・トラブルにページを割いてるので、新聞の難しい社会面を永遠読んでいるようで頭がこんがらがってくる笑。登場人物もとにかく多い。 広報室の在り方の理想と現実がかけ離れている事、マスコミに情報を与えて利用する(情報の隠蔽・匿名発表)、法律の不備など社会的な問題が語られている。でも、ストーリーの本筋は14年前の未解決事件翔子ちゃん事件。上下巻に及ぶ長編になってしまうのは本筋以外のボリューム感があり過ぎるからかなと…。 この作品も映画やドラマで観て、広報室の苦労はさらっとで2時間後に真相が分かるくらいでちょうどいいのかも。

    48
    投稿日: 2024.09.25
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    2015年(発出2012年)  355ページ  横山秀夫さん、2作目読了です。  『クライマーズ・ハイ』も重たい話でしたが、今回も重い。主人公・三上がとにかく苦しい立場の真っ只中にいる。家庭でも職場でも辛い状況に立たされており、読んでいるこちらも心が折れそうだ。  ちなみに、登場人物が多く、また警察内部での役職、立場、上下関係が理解しにくかったのですが、それを吹き飛ばすほどおもしろかった。素晴らしい警察小説でした。人間ドラマも素晴らしい。元新聞記者だった横山さんは、人間の観察力もすごいのでしょうね。  下巻は、一気読み必至です。

    23
    投稿日: 2024.09.08
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    第3回ビブリオバトル全国大会inいこま予選会テーマ「かがみ」で紹介された本です。 2018.1.28

    0
    投稿日: 2024.09.05
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    組織の中で、利害関係の狭間に追いやられた主人公の三上が、自分の中で優先すべきものが何なのかに気づいてそれを実行していく様に感動した。上司と部下の関係性や成長の描き方も素晴らしい。 警察組織内の論理、利害関係の描写が生々しくてリアリティがあった。 三上の娘については、消化不良の感が否めない。

    6
    投稿日: 2024.08.26
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    過去の誘拐殺人事件と県警内部そして家族が絡み合い物語は進行する。登場人物の誰もが負のオーラを発し、気が滅入りそうになる。娘の失踪と幸田メモがなかなか明かされず、ドロドロの職場抗争の展開に。やる事なす事うまくいかない中、泥水をすすって這い上がる主人公。最後に少し光が差して後編に続く。途中別の本を読んで、気を取り直して読み終えた。でも横山秀夫の話には惹かれるものがある。大好き度❤️

    5
    投稿日: 2024.08.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2013年(第10回)。2位。 D県警察。マスコミにたたかれる警察。1964年に発生した幼女誘拐殺人事件。身代金とられ、幼女は誘拐直後に殺されていた。美人と結婚した鬼瓦の三上。娘が三上に似ちゃったから、娘は心を壊した。美人は、何故三上と結婚したのか娘にしつこく言うべきだったなwww D県の三上の同級生が1964年の誘拐事件を調べている。 これらが収束するのだろうが・・・・するんだろうなw 読みにくいというか、興味を持てなかった(シリーズだとは知らなかったし)が、頑張って呼んでいる。幼女誘拐殺人事件の警察隠蔽。

    1
    投稿日: 2024.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    警察を題材とした小説の中でも、なかなか傑作の部類に入る小説だと思います。 読了したのは2年以上前ではありますが、いまだに自分の中でかなり上位に入るほど面白かったという印象が強く残っております。 警察や記者クラブ、遺族など事件一つとっても、こんなにも人が絡んで、ただ逮捕した、捕まえただけでは済まない複雑な事情が絡み合っているのだと感じました。 物語はとても濃く、前半はとても重い雰囲気が続きますが、後半からはその重さのまま急展開やハラハラする場面を迎えるので、とても重量感のある展開がとても面白かったです。 殺人事件と娘の失踪が重なり、そこに遺族の想いや警察内部の複雑な事情、さらには記者クラブとのやりとりまで全てが同時進行で主人公に襲ってくる為、どこまでも果てしなく重たい作品である為、読むのを諦めた人ももしかしたらいるかもしれません。 この投稿を機に再挑戦してみませんか?本当にこの作品は超大作で傑作の部類に入ります!面白いことは確実ですので、ぜひ一度読んでほしい作品です!

    1
    投稿日: 2024.02.29
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    映像化もされた横山秀夫氏の人気作。2013年の「このミステリーがすごい!」第1位。D県警シリーズ。 横山秀夫氏の作品を読むのは『動機』に続いて二度目ですね。2013年ごろであれば、それなりに本を読んでいる時期でアンテナも広かったので気にはなっていた作品。 やっていたゲームをクリアして、ゲームはしばらくいいかと思っていたところで、図書館の電子書籍が予約なしでサクッと借りれたので、これ幸にと読ませていただきました。 読み始めた冒頭から、主人公の家出した娘の名前や年齢が自分の娘とリンクしてしまい、感情が持っていかれてしまいました。あ、家出はしてませんよ。ただ、少し不登校気味だったり、あまり構ってやれない状況など、全く一緒というわけではないんですが、なんか感情移入してしまい…。 また、主人公の三上が、仕事のスタンスで揺れる様子なども、自分の仕事の状況に照らし合わせる感じで、とにかく胸がキュッとなりながら読んでました。 久々の小説だったからか、なかなかに感情が揺さぶられて、ああ小説ってこうだったよな、と思い起こさせてくれました。 ストーリー自体も広げた伏線がどう回収されていくのか、後編を楽しみにしています。

    1
    投稿日: 2024.02.19
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    記録用。 --- そう言い張る以外に、夫婦は自分たちの娘が生きていることを具体的に表現する術がない。電話があった。二カ月生きていた。だから三カ月経った今も生きている。それが思いのすべてだ。 ---

    56
    投稿日: 2023.09.16
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     描写の仕方が素晴らしい点もあるのだが、長すぎて退屈。チマチマした警察官の人事をめぐる確執もバカらしい。 こんなことばかり考えている刑事が本当の仕事ができないのも当たり前だ。

    4
    投稿日: 2023.07.30
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    刑事目線の小説を読む時に、いつもは小説家の書いた状況を読んでいる感覚を持っていましたが、64は実際の刑事の内面を見ているような感覚になりました。 その場で現場を見ているような感じで、リアルな描かれ方に引き込まれます。 64・下も楽しみです♪

    2
    投稿日: 2023.07.05
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    相変わらず読ませるね横山秀夫。クライマーズ・ハイの人だよね。組織人として生きる苦しさ、ヤダヤダ、昭和だわ。会社イコール人生、家族を顧みず働き、家族関係がうまく行かないデフォルメ。まーでも社会がそういう雰囲気だったんだろな。私の父も有給なんて使ってなかったって言うし。みな頑張ってたんやな。でも、その仕事に打ち込む事で逃げてた、本当の人生の問題から逃げてたと感じる三上、痺れる。さて後半はどうなることかと。

    1
    投稿日: 2023.04.05
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    ●NHKのドラマで知った。ピエール瀧が広報官だったがあれは実にハマり役だった。その後に映画も観たが、まだまだだったなあ。 ●何より地方警察の上部の争いが面白い。

    0
    投稿日: 2023.03.18
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    あっという間に上巻読み終わりました。 最初は登場人物が多くて何度か誰だったっけ?ってなったけど、それ以外は読みにくい事はなかったです。 主人公の置かれた立場が辛すぎて胸が苦しかったけど、どうなるんだろうと先が気になって一気読み。早く下巻が読みたいです。

    2
    投稿日: 2023.02.13
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    ずっと積読本になってたのを、映画が上映されるまでにという事で、読み始めました。64年に起こった誘拐事件ロクヨンを軸に、警務部と刑事部の軋轢、三上の心の葛藤に、こちらまでストレスを感じながら、この後どう展開していくのか、とても気になる。続いて下巻へ。映画の方も、大好きな俳優佐藤浩市さんが主演なので楽しみです

    0
    投稿日: 2023.02.12
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    上下巻感想。 過去の未解決誘拐事件と、警察庁長官の来所に関わるゴタゴタを中心に進んでいくストーリー。 警察の広報官っていうあまり見ない設定が新鮮だったのと、見事な伏線の回収には感心した。 多少スッキリしない点が無いでもないけど、面白かった。

    0
    投稿日: 2022.12.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3 まだまだ序章って感じ。 事件も何も三上って人の仕事状況と、家族の一人が失踪中ってことしかわからん。 13 幸田メモってキーワードが浮かんできた。 どうやら三上娘とロクヨンは別件ぽい。 ここまで論じてるから後で捜査線が交錯することは間違いないと思うけど、、、 さてこの後どうなる。 14 あゆみが家出するに至った経緯を語った章。 自分の娘の口から こんな顔いらない。 死にたい、死にたい、死にたい。 なんて言われて怒りって感情に結びつく三上の気がしれないが、、、 俺だったら悲しくて涙止まらんよ。 どこで間違えたら娘にそんな言葉を吐かせてしまうようになるのか。 自分を死ぬほど責めると思う。 必死で鏡に顔をぶつけ自分の顔を殴りつけ引っ掻き続けるなんて正気の沙汰じゃない。 15 おーまさかの加害者妊婦は公安委員会の娘だったか。 何も知らなければ何も話せない。 赤間の言うことにも一理ある。 でかい組織を動かすにはどこかでシワを寄せてメインを張らないといけない。 今回はそのシワが広報課に来たってだけ。 完全に木偶の棒として、ただの心のない手足として使われていた三上の怒り分からなくない。 この話。 都合のいいように情報が改竄されるって訴える記者たちがくだらんな〜。って思ってたし、ついでに改竄して発表する警察側も後々のこと考えられてなくてアホやな〜って思ってた。加えてそれに抗おうと戦う人がどんどん棘を抜かれて丸くなっちゃう人たちもなんで丸くなっちゃうかな〜。って思ってたけど。 今回の三上のバックボーンが遠くない現実と考えると納得しちゃうところがある。 32 板挟みになった中間管理職ってこんな感じで大変なんだろうな〜って思わせる章だった。 三上からしたら刑事部に戻りたい訳だから刑事部に不利になるような情報はマスコミに流したくない。 かといって警務部に不利になるよう動こうとすれば赤間から退職処分をくらいあゆみは[警察の娘]ではなくなる。捜索願いが取り下げられる。 だから戻りたい刑事部に対して非情なまでに攻撃的にならなければならない。 そんな矛盾と葛藤がこの章から読み取れる。 2022.0724 読了 活字での読み物は評価が難しい。 難しいというかとにかく想像の幅が広すぎて収束しないからやる気が起きない。 1ページだけでこうさつ15分くらいできる。活字はそんくらいの可能性を秘めてる。 前半が終わっただけだから一応評価。 サスペンス物として段々とロクヨンについて警察側が秘匿している秘密が明らかになっていくのが面白い。 サイドで進行するストーリーとして三上の娘と美那子が抱える悩み、バックボーンが明かされ、後半でこれがどうロクヨンと繋がってくるのか楽しみでならない。 サスペンス小説を人生で初めて読むからか評価基準が全く分からないのが玉に瑕だけど、この引き込まれ具合をアニメとして消化するなら総評は、 3.9点 といったところか。 三上と一緒に事件に対して考察が進み、根拠と推論を立て実行しトライアンドエラーを繰り返す様はまるで研究者で見てて楽しかった。 がしかし良くも悪くもそれだけ。 活字が持ってる良さを全面に出して釘付けにされて骨抜き、、、なんてことは一切なかった。 色んな言葉を教えてくれる教科書としてちょいと点数は高めにしたけど、小説のボーダーラインがもっと上にあるのならこの作品は自分にとってかなり低ランクなものになりそう。 ↑ 活字で読み物しなさすぎて自分の感受性が作品に追いついてないって線も十分あるけどな。

    1
    投稿日: 2022.12.27
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    佐藤優が日本の警察組織について知る上で良いと薦めていたのをどこかで目にし、本書を手に取った。 ストーリーはさておき、よくドラマとかで目にするキャリア組と叩き上げとの関係や、ニュースで目にする事件情報の小出しのアプローチの背景にあるものが記載されているので興味深い。とどのつまり、警察といえどもお役所体質なのである。 一方、刑事の信念や生き様、被害者家族の痛切な心情なども混ざり、非日常である刑事事件のリアルを感じることもできる。 警察組織について記載された本もあまり多く無いようでもあるし、小説という楽しみもあり、個人的には満足である。 ただし、実話を元にされているようなので、実際に被害に遭われた方とその家族のことを考えると、心痛この上ない。

    0
    投稿日: 2022.12.24
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    最初の方はいまいち読み進めにくいな、本当におもしろくなるのかな、と疑心暗鬼でしたが、 半ばあたりからは64の世界にどっぷりつかってしまいました。 早く後半を読みたい!と思います

    0
    投稿日: 2022.12.09
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    2022.11 図書館借本 . 娘がどうなってるのか、ロクヨンの犯人はどうなってるのか、どこがどう繋がるのかとにかく下を早く読みたい。

    0
    投稿日: 2022.11.18
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    古本屋さんでいつも目につき気になって買った一冊 県警察内部の話だった 刑事部と警務部の権力争い 警務部とマスコミとのイザコザ 主人公の家庭の問題 64と呼ばれる過去の事件を解決する話かなと勝手に思っていたがぜんぜん違った。 読み始めはなんだか難しい話かなとも思ったが、読み進めていくと緊迫感があり、先を早く知りたくなってきた。 裏表紙に「後編で待ち受けるD県警史上最大の危機」と書かれている。 下巻はもっとすごい事が起きるみたいなので楽しみになった小説でした。 最大の危機 上巻読んだだけで思うのは危機は起こさなくていい危機を警察の人たちで起こしている感じがする。

    8
    投稿日: 2022.11.14
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    「横山秀夫」の長篇ミステリ作品『64(ロクヨン)』を読みました。 「横山秀夫」作品は2年前に読んだ『クライマーズハイ』以来なので久しぶりですね。 -----story------------- 二〇一二年のミステリー二冠! 究極の警察小説登場! 昭和64年に起きたD県警史上最悪の事件を巡り警務部と刑事部が全面戦争に突入。 その狭間に落ちた広報官「三上」は己の真を問われる。 〈上〉 元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官「三上義信」。 記者クラブと匿名問題で揉める中、“昭和64年”に起きたD県警史上最悪の「翔子ちゃん」誘拐殺人事件への警察庁長官視察が決定する。 だが被害者遺族からは拒絶され、刑事部からは猛反発をくらう。 組織と個人の相克を息詰まる緊張感で描き、ミステリ界を席巻した著者の渾身作。 〈下〉 記者クラブとの軋轢、ロクヨンをめぐる刑事部と警務部の全面戦争。 その狭間でD県警が抱える爆弾を突き止めた「三上」は、長官視察の本当の目的を知り、己の真を問われる。 そして視察前日、最大の危機に瀕したD県警をさらに揺るがす事件が―。 驚愕、怒涛の展開、感涙の結末。 ミステリベスト二冠、一気読み必至の究極の警察小説。 ----------------------- 上下巻で約800ページ… 読み応えのある、骨太な警察小説でしたねぇ、、、 事件の解決だけでなく、警察組織の在り方や、その中で自分の存在意義について苦悩しつつ、家族の問題にも対峙するD県警広報官「三上義信」の生き方に心を揺さぶられました… 「三上」に感情移入しつつ、自分の会社での立ち位置についても、考えさせられた作品でした。 平成14年(2002年)、捜査二課次席まで出世していた「三上」は、突然警務部の広報官を任じられ、46歳にして20年ぶり2度目の広報室勤務となった、、、 1度目のときは捨て鉢な態度で職務につき広報マン失格… 1年で刑事に戻れたものの、人事異動へ怯えが精勤を支え、結果、刑事として確かな実績を作ってきた。 だがしかし―― 職能を見限られた気はしたものの、前のような愚はおかさず、警務部長の意向に沿うだけではない、広報室に改革に乗り出し、記者との歪な関係も解消されてきていた… そんな矢先、ひとり娘の「あゆみ」が失踪した、、、 全国への捜索手配を警務部長の「赤間」に願い出た「三上」は、上司に服従するほかなくなったのだった…  変節をした「三上」が、記者クラブと加害者のやっかいな匿名問題で対立する中、警察庁長官による、時効まであと1年と少しの「64(ロクヨン)」視察が1週間後に決定した。 「64(ロクヨン)」とは、たった7日間の昭和64年(1989年)に発生した「翔子ちゃん誘拐殺人事件」を指す刑事部内での符丁だった… 遺族の「雨宮芳男」に長官慰問の件を知らせに行くが拒否される、、、 なぜここまで「雨宮芳男」と拗れたのか… 「雨宮芳男」を懐柔するための情報を得ようと、当時の捜査員など「64(ロクヨン)」関係者にあたるうち、刑事部と警務部の間に鉄のカーテンが引かれていることを知る。 それには元捜査員が口を滑らした「幸田メモ」が関わっているらしい… 警務部で「陰のエース」の名を恣にする「三上」の同期「二渡真治」も「幸田メモ」に関して動いていた、、、 「幸田メモ」の真相をつきとめ、警察庁長官の視察の真の目的を探るために動く「三上」の前に「二渡」が現れる… 「二渡」は名将の誉れ高く、8年前に退官した「尾坂部」の家に入っていった。 登場人物が多いうえに、登場人物たちの細かな内面描写に多くのボリュームが割かれているので、序盤は、ややもたつき感があるものの、序盤で提示された情報が、中盤以降の人と人、組織と組織、警察と犯人の駆け引きや、個々の内面の葛藤に活かされており、しだいに物語に引き込まれていきましたね… そして、、、 失踪した「三上」にひとり娘「あゆみ」を巡る、夫婦の感情の変化や職場環境への影響、 広報室とマスコミとの歪な関係と、報道内容を巡る諍い、 県警内の警務部と刑事部の微妙な関係や覇権争い、駆け引き、そして、組織を越えた同期・同僚との仲間意識やライバル意識、 警察庁長官視察の真の目的と、刑事部長ポストを巡る中央と地方の確執、 「64(ロクヨン)」に隠蔽された捜査ミスと、その犠牲になった人々の想い、 「64(ロクヨン)」の犯人を孤独に追い続けた、被害者「翔子」の父「芳男」の執念、 「64(ロクヨン)」を模倣した、新たな誘拐事件の勃発、 と、様々な要素が並行して展開しつつ、終盤では14年の時を経た2つの誘拐事件が1つに収斂していきます… 読みながら、物語にぐいぐいと引き込まれましたね。 心理描写が巧いところが大きな要因だと思います… 面白かったです。 以下、主な登場人物です。 《三上家》 「三上 義信(みかみ よしのぶ)」  D県警察本部 警務部秘書課調査官〈広報官〉警視。46歳。二渡とは同期。  刑事になって3年目に突然広報室への異動を命じられ、刑事としての大事な時期を失ったと考えている。  1年後に刑事に戻って以降は、いつまた刑事以外の課に異動させられるかという恐怖感から遮二無二働き、捜査一課で盗犯・強行犯・特殊犯などを担当し、捜査二課で職能を開花させて実績を上げ、知能犯捜査係の班長として汚職や選挙違反事件捜査の現場指揮を取り、次席まで務めた後、この春に20年ぶりに広報室勤務となる。  赤間からの制止を聞かず、広報室改革を進め、記者や現場の人間にも理解されかけていたが、あゆみの家出を機に、再び彼らとの間に距離が出来ていく。  ロクヨン当時、捜査一課特殊犯捜査係(係長代理)に所属し、身代金の受け渡し場所へ向かう父親の車を追尾する任務に就いていた。 「三上 美那子(みかみ みなこ)」  義信の妻。元ミス県警の美人。  あゆみから電話があるかもしれないからと引きこもり気味になっている。  ロクヨンの時は、犯人が身代金の受け渡し場所に指定した喫茶店で、アベックの女役として駆り出されていた。 「三上 あゆみ(みかみ あゆみ)」  義信と美那子の娘。16歳。  父親に似た顔立ちにコンプレックスを抱き、母親の美貌を憎み、高校を半年で不登校になり、引きこもる。  自分の顔を醜いと思うようになり、カウンセラーから醜形恐怖と診断されカウンセリングを受けていたが、三上に整形を反対され、家出する。 《D県警広報室》 「諏訪(すわ)」  D県警警務部秘書課 係長。広報室勤務は5年で、記者を懐柔する機転にも長ける。 「蔵前(くらまえ)」  D県警警務部秘書課 主任。真面目だけが取り柄。 「美雲(みくも)」  D県警警務部秘書課。広報室の最年少。23歳。元交通課。 《ロクヨン関係者》 「雨宮 翔子(あまみや しょうこ)」  昭和64年1月5日に、近所の親類宅へお年玉を貰いに行くと言って出かけたまま姿を消した。  10日に市内の廃車置き場で遺体で発見される。 「雨宮 芳男(あまみや よしお)」  翔子の父親。事件当時は雨宮漬物の社長をしていたが、事件を機に経営を従兄弟に任せて退いた。  心労から髪は真っ白になり、見た目は実際の年齢以上になってしまった。 「雨宮 敏子(あまみや としこ)」  翔子の母親。6年前に脳梗塞で倒れ、去年亡くなった。 「雨宮 賢二(あまみや けんじ)」  芳男の実弟。  芳男とは亡き父の遺産相続を巡って揉め、また経営していたオートバイ販売店の資金繰りが苦しく、街金から多額の借金をしていたため、長らく第一容疑者として厳しい取調べを受けた。 「吉田 素子(よしだ もとこ)」  雨宮漬物事務員。事件当時32歳。会社で身代金の受け渡し場所を指定する電話を受けた。 《D県警》 「赤間 肇(あかま はじめ)」  D県警警務部長。41歳。  警察の権威を貶めんと失策をあげつらおうとするマスコミを牽制するため、無愛想で強面の三上を広報官に抜擢するが、三上の広報室改革には反対する。 「二渡 真治(ふたわたり しんじ)」  D県警警務部警務課 調査官(警視)。三上の同期。  三上とは高校の同級生で同じく剣道部に所属していたが、三上が3年の県大会の団体戦で大将を務めたのに対し、二渡は補欠だった。  警察学校を首席で卒業し、昇任試験にも次々と受かり、D県警最年少の40歳で警視に昇任した。  「幸田メモ」について調べている。 「松岡 勝俊(まつおか かつとし)」  D県警捜査一課長 参事官。  ロクヨンでは直近追尾班を束ね、身代金を運ぶ芳男の車の後部座席に潜んでいた。 「前島 泰雄(まえじま やすお)」  三上の同期。現在は警察庁刑事局に出向している。  二渡とは警察学校で同室だった。 「辻内 欣司(つじうち きんじ)」 D県警本部長。44歳。前警察庁会計課長。現在、同期の中では最も警察庁長官の椅子に近い男と目されている。 「荒木田(あらきだ)」  D県警刑事部長。刑事たちの象徴ともいえる刑事部長職についている。  そのポストが本庁に『召し上げ』られると知り、最後の地方の刑事部長になるのを阻止すべくあらゆる手段を使おうとする、が。 「糸川 一男(いとかわ かずお)」  D県警捜査二課次席。  三上の4つ下で、三上が知能犯捜査一係の班長だった時に、3年部下だった。商業高校出身で、帳簿類に強い。 「栗山 吉武(くりやま よしたけ)」  F署留置管理係 巡査長。50歳。  女性留置人に猥褻な行為をし、商品券で口止めをしたとして東洋新聞に抜かれ、緊急逮捕される。 「石井」  D県警警務部秘書課 課長。 「戸田 愛子」  秘書課末席。 「坂庭」  D県警Y署署長。石井の前任者で、前秘書課長。 「落合」  D県警捜査二課長。 「草野」  専従班の刑事。三上の同期。 「阿久沢」  専従班の刑事。 「槌金 武司」  専従班の副班長。三上の一期上。警部。 「漆原」  ロクヨンの自宅班キャップ。当時、捜査一課特殊犯捜査係 係長。現在、Q署の署長。 「柿沼」  ロクヨンの自宅班サブキャップ。当時、捜査一課特殊犯捜査係。現在、専従班。 「七尾」  婦警で唯一警部に昇任した。D県警本部警務課で婦警担当係長を長く務めている。 「南川」  三上の二期下。本部鑑識課員。 「猪俣」  科捜研所長。 「梨本 鶴男」  警備部。次期刑事部長と目される。 「小保方(こぼがた)」  F署の署長。 「生駒」  警務部監察課長。 「御倉(みくら)」  捜査一課。三上の二期下。 「橋元」  捜査一課内勤。 「芦田」  暴力団対策室係長。 「会沢」  三上の元部下。 「緒方」  強行犯捜査一係 班長。 「峰岸」  特殊犯捜査係 班長。 「鬼頭」  強行犯捜査二係 班長。 《警察庁》 「田辺」  警察庁前長官。  長官人事の主流は警備局出身者だが、4代ぶりに刑事局から就任し、刑事警察の建て直しを宣言したが、半年後の今年7月に急性高血圧症で他界した。 「小塚」  警察庁長官。警備局出身。 《マスメディア》 「手嶋(てじま)」  東洋新聞サブキャップ。H大卒。26歳。 「秋川」  東洋新聞キャップ。K大卒。29歳。記者クラブのボス格。 「山科 」  全県タイムス暫定キャップ。F大卒。28歳。代議士秘書の三男。 「梓 幹雄」  東洋新聞D支局上席デスク。T大卒。46歳。 「富野」  D日報の記者。 「野々村 利一 」  東洋新聞D支局長。居丈高な男。 「宇津木」  毎日新聞キャップ。 「袰岩(ほろいわ)」、「林葉」  NHK記者。 「梁瀬」  時事通信記者。 「高木 まどか」、「掛井」  朝日新聞記者。 「牛山」、「笠井」、「木曾 亜美」  読売新聞記者。牛山は秋川を嫌っている。 「須藤」、「釜田」  産経新聞記者。 「角池」  共同通信記者。 「浪江」  記者。 《美術館建設入札談合事件》 「八角建設」  入札を陰で仕切る地方ゼネコン。  中堅建設会社6社の幹部8人が逮捕されたが、二課は黒幕である八角の専務の逮捕を狙っている。 「祖川建設」  県議の弟が社長を務める、準大手の建設会社。  行政との癒着や暴力団絡みの噂が絶えず、談合からは八角から外された。 《その他》 「銘川 亮次(めいかわ りょうじ)」  酔って道を渡っていた時に車にはねられ、意識不明の重体、後に死亡する。北海道出身。 「菊西 華子(きくにし はなこ)」  Y署管内で銘川をはねた加害者。32歳の主婦。  妊娠8か月であったため、母胎への影響を考えて広報室が匿名で報じたところ、匿名にする理由を巡って、記者クラブともめる原因となる。 「望月」  三上の同期で、ロクヨンでは同じく直近追尾班に属し、三上が離れた後も捜査本部に残っていた。  3年前に父親が倒れ、辞職し、園芸農家を継いだ。 「尾坂部 道夫」  8年前に退官した元D県警刑事部長。  尾坂部がいればロクヨンは解決できたと言われる優秀な刑事だったが、事件当時は警察庁刑事局に出向していた。 「幸田 一樹(こうだ かずき)」  元D県警捜査一課刑事。ロクヨンでは自宅班だったが、事件の半年後に辞職。 「日吉 浩一郎(ひよし こういちろう)」  元科捜研研究員。38歳。  NTTの先端技術部門から転職してきた職歴を買われて、技術吏員としてロクヨンの自宅班の4番手として招集された。  事件後に3か月ほど休職したまま依願退職扱いとなった。自宅では事件以来、14年部屋に引きこもったまま。 「村串 みずき(むらくし みずき)」  旧姓・鈴本。  ロクヨンでは憔悴する雨宮敏子対策の交替要員として雨宮家にいた婦警。  美那子の一期上で、三上とも所轄の刑事課で一緒だったことがある。  銀行員と結婚して退職した。あゆみからと思われる無言電話後、家を出なくなった美那子が心配で、三上が家に呼んだことがある。  美雲の高校の先輩でもある。 「久間 清太郎(きゅうま せいたろう)」  ロクヨン当時の刑事部長。知性派と言われ、実際の事件には弱かった。  当時は退官間際で、外郭団体への天下りも決まっていた。 「室井 忠彦(むろい ただひこ)」  久間の次の刑事部長。 「大舘 章三(おおだち しょうぞう)」  元刑事部長。三上と美那子の仲人親であり、三上が「刑事の父」と慕っていた。 「林 夏子(はやし なつこ)」  37歳。元マッサージ嬢。現在は空き巣専門の泥棒の情婦。  内縁の夫は常習累犯窃盗罪で服役中。窃盗容疑で留置中に管理係から猥褻な行為をされた。 「目崎 正人(めざき まさと)」  スポーツ用品店を経営する。娘が2人おり、高校生の長女・歌澄(かすみ)が誘拐される。

    0
    投稿日: 2022.11.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    下巻は最高に面白いですが、上巻はかなり冗長的で退屈…。ただ、下巻だけ読んでもダメだしやっぱり上巻を読まないとダメなんだろうなあ^^;。 全体的に上巻は組織論の話に終始している感じで、ミステリーというよりはただのお仕事小説。ただ、お互いがお互いを見下し合っている刑事部と警務部の関係であったり、警務部広報課と地方紙の記者たちとの関係であったりの描写は面白かったので、そういうのが好きな人であれば楽しめるかな☆ あと、繰り返しますが下巻は最高に面白いので、挫折せず何とか頑張って読了して欲しい!

    1
    投稿日: 2022.09.11
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    読んでいた雑誌に"教場"が連載されていて、ドラマは主人公のキャラが立ちすぎていて観なかったけど読んだら面白い

    1
    投稿日: 2022.08.28
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    警察を主軸にしたミステリ小説を書かせたら当代一である作家、横山秀夫の2013年に出版された作品。 地方紙の新聞記者であった著者自身の経験もふんだんに恐らく生きているのであろう、本作も幼女誘拐殺人事件を防げなかった地方都市の警察と地方紙などの新聞記者を主軸に一級のストーリーテリングが楽しめる。 他の多くの作品がそうであるように、横山秀夫の作品の魅力は警察内部のあまりにもドロドロした人間関係・組織模様であったり、グロテスクかつ愚劣とかしか言いようがない新聞記者の生態をつまびらかに描く点である。そうした人間くささと一級のミステリーを生む筋書きが融合する点に魅力があり、この魅力は一度味わうとなかなか抜け出せない強度を有している。

    0
    投稿日: 2022.08.06
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    昭和64年に起きた事件の時効を前に、当時事件に関わっていた三上が警務部広報官として、刑事部との板挟みになる。 実の娘もいなくなり、事件と関連するのか、少しずつわかってくる。 関係者一人一人が64の波に翻弄される。個人のミスから会社ぐるみの犯罪へ拡大させるのは、個人のエゴや保身からである。 64と家族の心の動きが丁寧に書かれている。

    9
    投稿日: 2022.04.15
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    かなり前にNHKのドラマで観た記憶があったけど、内容はうっすら覚えている程度。 読み始めたら止まらない。とにかく先の読めない構成にぐいぐい引き込まれた。 どうなるのかな、下巻を早く読みたい!!

    1
    投稿日: 2022.03.12
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    話しのクライマックスは下巻に訪れるでしょうから、まずは上巻のみの感想。横山秀夫作品は初めて読みますが、登場人物の心理描写や人間関係の描き方はとってもリアルで、警察社会におけるちょっとダークな部分が克明に描写されていますね。普通ですと、キャラクターの個性とかそういった部分に注目してしまいキャラが立っている、みたいな評価をしたくなりますが、本作ではもう、その内面描写が圧倒的な迫力であるため、キャラが、という発想はすっかり忘れてしまいました。 広報官としての立場やマスコミとの関係性、県警内部の人間関係など、自分が三上になったかのようにアタマが痛くなるほどの面倒臭さを感じさせる、それほどのリアルさをもって迫ってくる内容でした。

    2
    投稿日: 2022.02.23
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    臨場感があって緊迫した空気が伝わってくる。 それくらい描写が上手い。 なかなかストレスフルな内容で少しずつ読んだ。

    0
    投稿日: 2022.01.22
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    あらすじ わずか7日間で幕を閉じた昭和64年(1989年)、D県警管内で7歳の少女・雨宮翔子が誘拐され、殺害される事件が起こった。当時、捜査一課特殊犯捜査係に所属していた三上義信も追尾班として初動捜査に加わり、犯人から要求された2000万円の身代金を運ぶ父親の車を追った。だが土地勘に優る犯人に翻弄され、身代金はまんまと奪われ、5日後に翔子の遺体が無惨な状態で発見される。昭和天皇の崩御で悲しみに暮れると共に、新元号「平成」の制定で新しい時代の幕開けに色めき立つ世間とは裏腹に、幼い少女の死と遺族の慟哭を目の当たりにしたD県警は、平成の世に紛れた犯人を逃がすまいとこの事件をロクヨンという符丁で呼び解決を誓うが、遺族に吉報がもたらされないまま時は過ぎ、捜査本部は専従班に縮小され、名ばかりの継続捜査状態となっていた。平成14年(2002年)、捜査二課次席まで出世していた三上は、突然警務部への異動を命じられ、広報官に任じられる。2年で刑事に戻るつもりで仕事に邁進し広報室の改革を目指すが、赤間警務部長からは上が決めたことを伝える窓口になり、自分が考える必要はないと忠告され、三上もある理由からそれに従わざるを得なかった。三上には元ミス県警の美しい妻・美那子と高校生の娘・あゆみがいる。だが、あゆみは父とよく似た醜い自分の顔と美しい母の顔を憎むようになり、高校を不登校がちになり、ついには部屋に引きこもるようになってしまっていた。カウンセリングを受けさせるなどして、状態は徐々に良い方向へ向かっているかに思えたが、整形を反対されたあゆみが家出してしまう。あゆみの捜索を全国の警察に口利きしてくれたのが他ならぬ赤間で、事あるごとにあゆみの件を持ち出し、自分の意に従わせようとする赤間の言動に、三上は苛立ちを禁じえない。そんな中、自宅にかかってきた無言電話があゆみからのものではないかと美那子が気に病み、再びかかってくることを期待し、美那子までもが引きこもり同然になってしまう。 時効間近のロクヨンについて警察庁長官が視察に訪れることが決まり、被害者遺族宅への長官の慰問許可を取り付けて来るよう赤間から命じられた三上が雨宮宅を訪ねると、雨宮は長官の慰問を拒否する。14年の長きに渡って事件を解決できない警察への失望と怒りが雨宮をそうさせたのかと三上は考えるが、雨宮と密に連絡を取り続けていなければならないはずの刑事部と雨宮の関係が断絶していることが判明する。同じ頃、主婦による重傷交通事故が発生し、加害者が妊娠8か月であったため、母胎への影響を考慮し匿名で記者クラブに発表したところ、猛抗議を受ける。記者たちは本部長に直接抗議文を提出すると息巻き、それを広報官もしくは秘書課長止まりにできまいかとせめぎ合いになり、記者と広報室の間には深い溝ができ、記者らは来たる長官視察のぶら下がり会見のボイコットを通達する。そんな中、三上の同期で人事を扱う警務部調査官の二渡が、ロクヨンについて聞き回っていることが分かる。二渡はかつてのロクヨン関係者に「幸田メモ」という言葉を出していた。幸田とは、ロクヨン事件で自宅班を担当し、事件の半年後に退職した元刑事の名だった。なぜ刑事ではない二渡がロクヨンを調べているのか、幸田メモとは何なのか、雨宮と刑事部の関係悪化の原因がそこにあるのではないか、行く先々で様々な家庭に無言電話がかかっていたことを気にしつつも調査を積み重ねた三上は、県警による隠蔽に直面する。ロクヨン発生当時、雨宮宅を担当する「自宅班」の警察官らが到着したあとにも犯人からの脅迫電話があり、科捜研の警察職員のミスにより、その録音に失敗していた。そして自宅班を率いる漆原はその隠蔽を指示した。憤慨した幸田は一部始終を報告書に記して刑事部長官舎へ投函したが、刑事部は隠蔽を追認し、幸田は警察を追われた。「幸田メモ」とは、幸田による内部告発であり、その隠蔽は歴代刑事部長の申し送り事項となっていた。やがて、長官は慰問の場でロクヨンを解決できないD県警の刑事部長の座を警察庁人事にすると宣言する予定であることが、警察庁に出向中の刑事の情報で判明し、刑事部はそれを阻止すべく警察とマスコミの関係を意図的に悪化させ、取材をボイコットさせることで長官視察を中止に追い込もうとしていることが分かる。警務部と刑事部の軋轢は深さを増していき、刑事部の暴露によると思われる警務部の不祥事がマスコミにスクープされる。赤間から催促され、雨宮に慰問を受け入れてもらうべく彼の家へ再び訪れた三上は、翔子の遺影をみて、思わず滂沱の涙を流す。すると雨宮は、一転して慰問を受け入れると答えた。刑事部長職の召し上げに反発しつつも、三上は広報官の務めとしてマスコミ各社との信頼関係を取り戻し、ボイコット回避に成功させる。しかし長官視察の直前となって、ロクヨンを模倣したと思われる誘拐事件が発生。記者クラブと報道協定を結ぶべく会合が持たれる。協定は事件の詳細を記者クラブに逐一発表することが条件にも関わらず、刑事部は、被害者である目崎歌澄の実名をはじめとする情報を一切漏らさず、一向に増えない情報に記者の不満は溜まる一方だった。何とか被害者の父親の名が明かされるが、協定が破綻して記者が勝手に取材に動けば、警察に通報したことが犯人に分かってしまう恐れがあり、被害者の命さえ危ぶまれる。三上の必死の説得で協定は正式に締結される。三上は、犯人の指示を受け車で疾走する父、目崎正人を追う捜査車両への同乗を許され、そこから広報へ情報を提供する。しかしそこで、目崎歌澄が万引きをして警察に補導されたという知らせが入る。歌澄は誘拐されていなかった。犯人は彼女の家出を利用して不在時に脅迫電話をかけ、「誘拐事件」を偽装したのだった。なぜか娘の無事を目崎正人に対して知らせようとしない刑事たちに三上は激怒するが、そこで彼は、一連の調査の過程で様々な家庭にかかっていたと知った最近の無言電話が、すべて「ま」行に集中していたことと、この「誘拐」事件直前にも目崎家に無言電話がかかっていたことを思い出し、この偽の誘拐事件の犯人が雨宮芳男であり、そして彼の命令にしたがって疾走している目崎正人こそ、ロクヨンの犯人であることに気づく。 脅迫の電話により犯人の声を知っていた雨宮は、警察による捜査に見切りをつけ、犯人がほぼ確実に県内の人間であることから、事件当時の電話帳に掲載された58万世帯の電話に対して、「あ」行から順番に総当たりで無言電話をかけつづけ、目崎正人の声に辿り着いたのだった。目崎は娘の無事を知らされぬまま、現金2千万円をガソリンで燃やされたあと、「お前の娘は殺された」と読みとれるメモを読まされ、泣き叫ぶ。しかし直後に娘の無事を知ると、メモを半分食べて証拠隠滅を図り、警察は「保護」の名目で確保する。決定的な証拠が挙がらないため目崎への捜査は難航するが、松岡捜査一課長らは、かつて犯人の声を聞いた者たちに「耳実験」をおこなうなどしつつ、千の状況証拠で目崎の周囲を固め、必ず立件すると語る。偽装「誘拐」を引き起こした雨宮と、彼に協力した幸田は姿を消したが、生きているという。警察庁長官の訪問、および刑事部長職の「召し上げ」は、一連の事件によって流れた。唯一の手がかりだった「無言電話」があゆみのものではなかったと知った美那子は落胆するが、「あの子を受け入れてくれる別の人の元で元気にしている」という、「生存の条件」を見つけ、気丈に振る舞う。三上もあゆみの生存を信じ、帰りを待とうと決める。そして二渡と再会した彼は、刑事に戻る気はないと語る。ロクヨンが立件された暁には幸田メモの真相を明かさなければならず、そのとき松岡を広報官として支えることを決意した。 感想 横山さんの小説って感じ。 元府警さん、職場結婚すると大変てすね。

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    投稿日: 2021.09.07
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    警察はどこの組織よりも階級制度が厳しいと言われているが、特にキャリア組とノンキャリア組の差は激しいとのこと。 本作では特にその点に焦点が当てられつつ、64(ロクヨン)に翻弄される主人公を描いている。 謎が謎を呼ぶ上巻では小出しにされる事実にヤキモキする。

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    投稿日: 2021.06.11
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    それでも話さない、話せない。 思い通りに行動できない原因を妻の存在としているのに、本当に妻がそう思っているかは確認しない。 捜査のためならば、どんなに気が重くても誰にでも突撃するのに、身内にはそれができない。 近しいからこそできない。 壁を自分たちで作っている。 身内ってなんだろうね。 結婚ってなんなんだろうね。

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    投稿日: 2021.04.23
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    D県警の広報官になった三上。実は1ヶ月ほど前に、高校生の娘あゆみと喧嘩の末、娘が行方不明になっていた。家庭の悩みとは裏腹に、警察庁から警視の視察が行われる。その目的は、昭和64年1月に起こった未解決事件、通称「ロクヨン」の総括と見られ…。 いやー、しんどい。ただでさえ娘が行方不明な中、本部長と記者の板挟みになり、ロクヨンの被害者家族と県警の意向の板挟み。もう仕事を辞める以外に出口はないのか?という感覚。私事ながらちょうどワタシ自身が、上と下に挟まれつつ、仕事の組織改編で置かれている状態と重なってしまい、一言、しんどい。 そのしんどい中で、「幸田メモ」なる一言から、もつれの糸口はほどけていくのか。それとも罠なのか。 前半部分の家庭でも広報でも警察庁内でもの、複数の解けない問題。それらを解決しないわけにもいかないという重圧。正直なところ、どこがもつれているのかわからない状況から、半ばを過ぎた当たりでいくつかのもつれが複合する部分が見えてくる。そこまでは、読者は内容以上に方向性が掴めなくて混乱するだろう。 残念ながら、家庭の問題については上巻では核心まで届きそうにもない状況で終わった。下巻に期待。

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    投稿日: 2021.04.15
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    色々な事がとっ散らかって何が話の本筋か掴めなかった。映画のCMを見てから小説を読んだので、未解決の誘拐事件の話かと思ったらどうやら違うらしい。話がなかなか進まないが下巻に期待。

    0
    投稿日: 2021.03.24
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    一つの事件での警察の過ちから、警察内部のドロドロした組織体質を暴いていくミステリ。 話自体は面白いと思うけど、初めの40頁位なかなか入り込めず読み進めるのが辛かった。その後も凝縮すれば数行で済みそうなことを延々と水増しして語っている感があった。。 上巻は二渡が尾坂部の自宅を訪問しているところを三上が追跡して目撃するまで。

    9
    投稿日: 2021.01.06
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    警察ものは専門用語が難しくて深い部分は理解できないが、ロクヨンの事件とあゆみはどうなるのか、続きが楽しみです。

    0
    投稿日: 2020.10.01
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    2020.9.24 読了 なかなか話が転がらず、 てか、上下巻の上が読了ですが まださして転がってなく 中だるみになりつつある。。。 もうちょっと展開早かったらなぁ。 頑張って下巻読みます!

    0
    投稿日: 2020.09.24
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    とにかく下巻が楽しみになりました。 一気に読み進みそうです。 期待含めて、星ひとつ余裕残しています。

    8
    投稿日: 2020.09.15
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    元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。記者クラブと匿名問題で揉める中、“昭和64年”に起きたD県警史上最悪の翔子ちゃん誘拐殺人事件への警察庁長官視察が決定する。だが被害者遺族からは拒絶され、刑事部からは猛反発をくらう。

    0
    投稿日: 2020.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    64(ロクヨン)、昭和最後の誘拐事件の通称である。とある家から翔子ちゃんが誘拐され、身代金も盗まれる。翔子ちゃんは無残な姿で発見。その14年後、D県警の広報官の三上が長官視察を了承頂きたいがため、遺族を訪問するが拒否。この遺族拒否には捜査ミス、その隠蔽、さらには本庁の企みが何層にも錯綜する。捜査ミスした幸田が作成した「幸田メモ」このメモを巡る警務部と刑事部の軋轢、三上自身の娘の失踪、記者クラブとの関係悪化が相まって、今後の展開が気になる。社会正義とは何か?誰に忠誠を誓うべきか?一気に下巻に突入しよう。

    6
    投稿日: 2020.07.21
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    ロクヨンと警察内で呼ばれている誘拐殺人を巡る話。ロクヨンの謎というより、刑事部と警務部の対立がメイン。なんか、色々大変なんやね…という気持ちで読んだ。警察も、犯人捕まえたり捜査したりする部署ばっかりじゃないって当たり前なんだけど、記者とこんな感じでやりとりしてるのか〜

    0
    投稿日: 2020.07.18
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    D県警シリーズ4作品目。 わずか7日間で幕を閉じた昭和64年の間に起きた、雨宮翔子ちゃん誘拐事件が本作の根底に流れる筋である。 この事件を「ロクヨン」という符丁で呼ばれている。 序盤からこの「ロクヨン」がしっかりと絡んでくる。 未解決のロクヨンを未だに追い続けている三上を初めとする当時捜査に当たった警察関係者の執念や思いが交錯している。 その上で警察内部の対立や新聞記者との対立を広報官の立場として解決しようと三上が奮闘する。 作品のテーマとして描かれている「組織と個人」。 このテーマにおける人間描写がとても細かく描かれている。 が、少しテンポが遅く感じるところもある。 この上巻を読み切ることができれば、下巻はあっという間に読み終えられるだろう。

    0
    投稿日: 2020.06.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    事前情報とかあらすじとか何も見なかったから広報官が主人公でびっくり。 警察小説好きで捜査一課とか組対の話が好きだけど、今まで読んだものと全然違うというか新鮮で割とすらすら読めた。 上巻は三上追い詰められすぎで展開暗…って思ったけど後半で幸田メモの中身がわかってから一気に面白くなった!

    0
    投稿日: 2020.05.18
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    横山秀夫のD県警シリーズ。 シリーズと言っても、みな独立した話なので、 本作から始めても問題ありません。 ただ、シリーズ最初の話『陰の季節』を 本書の後にでも読み返してみると、二渡と尾坂部元刑事部長の過去などもわかって面白いと思います。 文庫本上下巻を一気読みしました。 読み応えがありました。 映画を先に観てしまっていたのですが、 映画の尺では表現できない 三上の心の葛藤が、 詳細に綴られています。 ま、小説を読んでいるとその人物を演じていた俳優の顔が浮かんでしまうので、三上はずっと佐藤浩市でした。 結末の部分が映画とは異なりますが、 私はこの小説の方の締め方の方が好きです。

    0
    投稿日: 2020.04.21
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    未解決のまま時が過ぎてしまった誘拐事件を解決する小説なのか、と読み進めて行った。 違った。 警察の内部抗争?小説だった。 誘拐事件はそのままなんだろうか。

    0
    投稿日: 2020.04.15
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    647頁の大作だったが、重いので持ち歩けず、雑用の合間に読んでいると進み方が遅くなってしまった。予想通りの面白さに一気読みがいいとわかっていたがやっと読みきってほっとした。  前半は細かい職布を見るような書き方で、激動する内容だが警察内部の話が多くそれでも興味深かった。少し時間はかかったが、所々感動的なシーンがあってホロリとするので、外で読むのは少し照れるかなと思った。 三上はもと刑事だったが、今はD署の広報室を任されている。異動時期に刑事が続けられるよう実績を残してきたが、やはり広報に移された。しかし4人の部下は広報と言う仕事にプライドを持ってあたっていた。かれも広報マンのトップの自覚と誇りが芽生える。 娘が行方不明になり二度、死体検分に妻とともに出かけ、そのたびに娘ではなかったことを安堵したが次第に妻は家に籠るようになっていた。 14年前の「祥子ちゃん誘拐事件」の犯人が逮捕されず時効が一年後に迫っていた。突然、一週後に長官の視察があるという。祥子ちゃんの父親宅を尋ね、侘びとともに焼香したいという。三上はその連絡のために被害の雨宮芳男に了解を得てくることを託される。 三上は誘拐捜査で初動班にいたこともあり、未解決のままに父親に会うのは忸怩たる思いがあった。雨宮は一度はかたくなに断ったが、二度目の訪問で三上の情にほだされたのか承知した。 一方、記者室では刑事部の発表に反発して、広報は板ばさみ状態だった。 調べるうちに、祥子ちゃん誘拐の捜査の陰に不審な「幸田メモ」があることがわかる。 犯人の声を録音していた「日吉」と「幸田」が祥子ちゃんが殺害され、身代金をまんまと取られてしまった、捜査がこれからと言うときに退職し、日吉はその後14年間引籠っている。幸田は行方がわからない、なぜなのか。 刑事部の暗部が徐々に見えてくる。だが関係者は秘して黙し、三上には何も語らない。 刑事部に関する押し問答はやがて広報に向かって爆発する。 一方刑務部の二渡の行動が気にかかりだす。彼は新しい庁舎建設の件で動いていると言うが、人事権の裏方の実力者と言われる二渡の不審な行動が目に付く。 外では妊婦が老人を轢いて死亡させた。加害者の氏名は妊婦である上に重要人物の娘だった。刑事部は匿名で記者クラブに知らせろと言う。三上は記者たちの不満の騒動に巻き込まれる。 誘拐事件の匿名発表、事件の経緯などは協定が結ばれ、無言のうちに守られてきた。人道的な面からも記者たちは認めてきた、しかし、今回はおかしいではないか、と言う。三上は苦渋の末、尊敬する上司に問いかける。なぜ匿名なのか。 彼の広報魂が見える、感動的な場面に繋がる一つの山場である。 長官視察を明日に控え、また14年前をなぞるような誘拐事件が起きる。長官視察は取りやめられた。 これは様々な目的でおきた狂言ではないのか。 誘拐された少女はC子でもいい、ではなぜ両親の名まで秘匿するのか。 兄とも慕い尊敬する松岡に聞く。彼はいつもの独り言を言う。父親の名前住所。三上はあの協定が破られるのを恐れ、この情報だけでも流せることを喜んだ。しかし記者団は納得しなかった。 「俺がいえるのかここまでだ」 「しかしそれでは」 「ご再考願います、C子の名前なしでは協定は結べません。」「協定が流れてしまえば、何百人もの記者カメラマンが暴走します。捜査の妨げにもなります」 「言えん」「人間言えることと言えないことがある」 妙な言い方だった。様々に三上は考える。「便乗」誘拐事件の捜査で視察を中止に追い込む。視察は未解決の事件を種に地元警察の星、刑事部長職をキャリアに戻す案があると聞いている。 「本庁に刑事部長を奪われる。私も忸怩たる思いがあります。しかし、本件がもし狂言に乗じたものであるなら、事情はどうであれ、まさしく外道捜査」 「外道に正道を説けるのは外道、そういう言葉もある」 「ならば」 「くどい」「後はお前らの仕事だ、広報室の矜持とやらを総動員してブン屋を仕切ってみろ」 三上は犯人からの電話を聞き、松岡の温情で捜査車両に同乗する。 犯人はいるのか。14年前の誘拐事件をなぞるなら動機は何なのか。 長い長い感じがするが一週間の攻防。刑事部対刑務部。そして君臨する本庁。板ばさみの広報室室長、三上と広報室の団結。 記者会見の矢面に立たされた新米エリートの挫折と自立。 事件は緊迫した中で幕を閉じ、松岡の言葉も理解する。 三上は変わらない日常に帰る。 娘は自分にあった世界を見つけているかもしれない。娘からの電話を待っていた妻も、もと警察官として事件の解決に狩り出されて、渦中に身を置いたことで自分を取り戻す。 力作で、読み応えがあった。 創作の舞台であっても、登場人物たちの動きに同化して、盛り上がる部分では同じように気分が高揚した。 さすがに多くの人々が認めた傑作だった。 二渡は短編集「陰の季節」の最初の話で登場していた。彼の不審な動きはちょっとしたスパイスで、それは学生時代どうしても勝てなかった三上への報復でもあるのかと思えるところが、うまく出来ている

    0
    投稿日: 2019.12.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    刑事物だと思ったら、まさかの広報官が主人公で面食らった(笑) あっというまの前編 ひとつの歪みから広がる疑惑。面白くて手が止まらない

    2
    投稿日: 2019.12.25
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    64上下巻読了 いや〜圧倒的内容だった。 横山秀夫作品において圧巻もされた。 最高傑作と言われる所以もなるほど納得の読み応えである。 文庫本に劇場版宣伝のカバーが2重にかけられており、役者の写真が所狭しと並んでいる事からも、登場人物の多さが分かっていたが、とにかく本作品は登場人物が多い。 警察内でもD県警内の刑事、警務、警察庁、マスコミも地元と後半には東京からも駆けつけてくる。 ただ、一人一人のキャラがちゃんと立っているので、作品の中で生きていて、それこそ息遣いまで聞こえてくるようだった。 事件に次ぐ事件をどのように解決していくスピード感もバッチリで、伏線を回収する流れも自然で、とにかくすごい作品だった。 またD県警物を読みたい。

    4
    投稿日: 2019.11.26
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    下巻を一気読みするための試練かな。 内容は悪くないが読む速度が上がらないのも事実。 上巻なくして下巻なし!

    5
    投稿日: 2019.10.26
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    文体が合わないのか、読み進めるスピードが遅い。 次の展開が気になるあまり、斜め読みしてしまい、戻ってしまって、さらに遅く。 早く下巻に読み進めたいのに。

    3
    投稿日: 2019.08.08
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    元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。 記者クラブと匿名問題で揉める中、昭和64年に起きたD県警史上最悪の翔子ちゃん誘拐殺人事件への警察庁長官視察が決定する。 だが被害者遺族からは拒絶され、刑事部からは猛反発をくらう。 組織と個人の相克を息詰まる緊張感で描き、ミステリ界を席巻した著者の渾身作。 ************************************** みんなみんな、面白いって言うし、ネットの口コミも点数高いし、上下巻あるから読む気なかったけど、読んでみた。 広報官と記者とのやりとり。 何読まされてんるやろ、とはじめは思ったけど、どんどん引き込まれていった。 加害者を匿名で発表する広報官と実名を言えと迫る記者。 現実にも、内々でもみ消されてるものもあるんかな、なんて思いながら読んでた。 新たな進展とかも出てきて、一体何の話なんかなと思うところもあるけど、それだけ下巻が楽しみになった。 淡々とした内容でも、ずっと読み続けられる本ってすごい。

    6
    投稿日: 2019.07.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    有名なので、題名は聞いたことあったけど 内容は知らなかったので、読んでみました。 64ってこういう意味だったんですね。 何となく主役は佐藤浩市で映画化されてたように 思ったのですが・・・三上さんって外見がよくない 設定ではなかったっけ? じゃないと娘さんが家出した理由が違ってくるし。 佐藤浩市が演じたら、その部分はどうしたんだろう? 内容的には、登場人物が多すぎて、誰だっけ?って なることもあるけど、面白くてどんどん読めます。 上巻を返してすぐに下巻を借りて帰りました。 余談ですが、三雲さんは誰が演じたのか気になって 配役見てしまいました。 奥さん役も気になりますが、見ないで最後まで 読んでしまうことにします。

    4
    投稿日: 2019.07.13
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    横山秀夫さんが独のミステリー大賞に! ドイツ・ミステリー大賞国際部門で『64』ドイツ語版が1位に選ばれました!

    1
    投稿日: 2019.06.19
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    二〇一二年のミステリー二冠! 究極の警察小説登場!昭和64年に起きたD県警史上最悪の事件を巡り警務部と刑事部が全面戦争に突入。その狭間に落ちた広報官・三上は己の真を問われる。

    2
    投稿日: 2019.05.06
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    何とか平成のうちに読むことができた。 これぞ横山秀夫節の真骨頂、警察を舞台にした男の嫉妬満載の人間ドラマを濃密に絡めつつ、誘拐事件を主軸に据えた骨太のストーリーが展開される。 キャリアvsノンキャリアの構図から引き起こされる軋轢や警察とマスコミの険悪な関係の描写、クライマックスで明かされる大きな"仕掛け"等は、例によってちょっと大仰にデフォルメされ過ぎの感があるが、リーダービリティ、引力は抜群で、長さを感じさせずグイグイ最後まで読み切れる。 女性の描き方がいかにも前時代的なステレオタイプで、さすがに今これでは引っ掛かる。

    3
    投稿日: 2019.04.23
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    『64(ロクヨン)』(上・下)/横山秀夫 本書をきっかけに初めて読む著者の作品。読了後に知ったのですが、これは、「D県警シリーズ」のうちの一つみたいですね。 本書は、映画化もされていますし、聞くところによると、モデルになった事件もあったようですが、まず、本書の印象としては、警察小説の中でも、また一味違った世界観を創り上げてるなという印象でした。 そして、作品の構成上なのか、組織内の対立、個々人の葛藤、気持ちの揺れ動きなどにフォーカスしている上で、事件を追いかけるというところから、思っている以上に”重厚”でした。 事件の中で、それぞれのキャラクターがというより、警察組織を舞台として、一つの要因に事件があるという形は新鮮味を感じましたが、設定などは昭和終わりから平成の最初のような感じがします。 流れ着いた先に、見えてくるものとは・・・

    2
    投稿日: 2019.04.15
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    組織の力学の中で、さまざまな思惑や陰謀が起こるので、犯罪ではないのにきちんと動機や事象としての「謎」が発生しミステリーになりうる。管理本部を舞台にしたD県警シリーズは、そんな警察組織の中の人々の複雑な心理が面白い。本作はそれにガチの過去の未解決の誘拐殺人事件が絡んでくる。上巻はまだ序盤なので大きな山場は出てこないが、飽きずに読める。

    3
    投稿日: 2019.03.18
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    ロクヨンの事件が中心となるかと思ったら、記者クラブとのやりとりも結構メインどころなのね。フィクションではあるけど、警察って何でそんななのかなぁともどかしく思う。 横山さんは男の心情書くのうまいなぁー。かっこいいなぁー。

    3
    投稿日: 2019.03.05
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    広報官三上義信の心のひだがありありと窺える。 刑事でありたいが警務になってしまった自分、そして家族の問題。いろいろな軋轢もあり、下巻が楽しみです。 まだ二渡との接触があまりないから、これからなのかな?

    3
    投稿日: 2019.02.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    警察庁の闇、娘の家出、未解決事件、、、 組織と家族と仕事に挟まれる中年親父の葛藤が生々しく描かれ、、、身に詰まされる思い。。 下巻、クライマックスが楽しみ。

    3
    投稿日: 2019.01.17
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    未解決の誘拐事件の謎解き 一人娘と夫婦の確執 夫婦間などの人間関係 上司と部下、部門間の確執 警察広報とマスコミの確執 などいろんな人間関係が描かれている 警察がなにかを隠していることが分かるが、なかなか核心に迫れない 展開が途中ゆっくりに感じるが、徐々に謎が解けていき、最後に別の誘拐事件が勃発 それらを通じて、部下たちはたくましく成長していく 話が展開しだすとどんどん引き込まれます。

    4
    投稿日: 2019.01.02
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    上巻は「ロクヨン」事件についての進展はなし。 ミステリー小説というよりかはヒューマンドラマといった感じ。 まるで映画を見ているかのような熱気のこもった記者との討論は迫力があった。こんな環境の中で長官という立場に立ち、記者と刑事、警務部らにも板挟みにされる…日本の警察って一体何なんだろう……。

    2
    投稿日: 2018.12.28
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    横山秀夫は心理描写に妥協がない。どこまでもどこまでもつきつめていく。それがギリギリで仕事をする「警察」をうまく表現している。 この人に女は書けないなあと思いつつ、それが好き。

    2
    投稿日: 2018.12.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    警察ミステリー。家庭の描写と仕事の描写がバランスよく書かれていて、読みやすかった。出張の行き帰りやホテルの寝る前の時間で読み進めました。けど上下巻セットで、ちょっと長いかも…

    3
    投稿日: 2018.12.09
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    『64』って言葉は、なんなんだろうと気になって読み始めた。個人的に好きなジャンルの刑事物であるからか、どんどん読み進んでいけた。隠された秘密が徐々に明らかになるにつれて、のめり込み具合も増していった。早く下巻を読みたいけど、下巻は、家の本棚だ。

    2
    投稿日: 2018.11.30
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    佐藤浩市主演の映画を観るのと合わせて読んだ本。横山秀夫ミステリははじめてだったが、誰が犯人なのかこの上巻の段階ではわからず、次の展開にドキドキさせられる。 また、佐藤浩市演じる主人公の刑事が等身大の父親として苦悩する姿が描かれているのもいい。刑事モノとしてだけでなく、働く男のドラマとしても読み応えがある。 負けて、深くなれ。 この本を読んで、作中にそんな台詞はないのにふと頭にそんなフレーズが浮かんだ。

    3
    投稿日: 2018.11.20
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    "警察の広報官をしている主人公の目を通して語られるミステリー。 過去の未解決事件を軸に、警察内部の派閥争い、主人公の娘の失踪なども同時に進行していく。 仕事柄、地元の警察の方々ともお付き合いがあるが、この物語ような感覚を感じたことはない。 常に葛藤を胸にした主人公の心情を追いかけるのはしんどく感じることもあるが、物語に引き込まれ次のページをめくるのももどかしい。 さぁ下巻をようもう。"

    3
    投稿日: 2018.11.07
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    『混沌』と形容する他にない男同士の粘着質な嫉妬や憎悪、黒い野心の渦巻く地方警察を舞台に、昭和の忘れ形見【ロクヨン】が県警内部に更なる不協和音を呼び起こす。主人公・三上の葛藤や不安、痛みすらも読み手に雪崩れ込む様な重苦しい心情描写が積み重なり、息つく暇を与えてくれない。三上の娘・あゆみの抱える醜形恐怖症も痛ましく、陽の当たらない展開が延々続くが、終盤ついに県警がひた隠す【幸田メモ】の真実へと辿り着く。果たして三上は事件の呪いを解けるのか?いざ下巻へ。余談:三上は佐藤浩市氏ではなく小沢仁志氏のイメージでした。

    2
    投稿日: 2018.09.26
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    映画「64」の原作を読みました。 映画は見ていないので、配役を想像しながら。。。 県警の広報官たちと、記者クラブの対立、 そして、警察内部の対立、 そこに、過去の未解決誘拐事件「64」がからんで、 複雑な展開になっていくけれど、そこがまた面白い。 男たちの熱い戦いというか、怒涛の展開に興奮します。 そして、感涙のラスト。。。 仕事に行く前に読んでたので、涙で化粧は崩れ。。。 感動の読後感に呆然とし、遅刻するところでした。。。 まだ、今年に入ってそんなに本を読んでないけど、 たぶん、今年の私のベスト1になりそうな気配。。。 大好きな、佐藤浩一、三浦友和が、ピッタリの役で出てる映画も見たくなっちゃいました。。。

    4
    投稿日: 2018.08.31
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    これぞ小説心して読みやがれ、 ってな重厚感で活字に飢えている人には、 たまりませぬ。 ちょいと話がモタツイて、イライラする部分はありますが それもまたジラシぷれいのスパイスとして受入ておきます。 後半に期待。

    2
    投稿日: 2018.07.31
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    ・6/10 読了.誘拐殺人事件がらみのミステリーかと思いきや、地方警察内部の権力闘争の話だった.この切り口の物語も悪くはないけど、ミステリーを予想してただけに肩透かしを食らったような感じ.でもまあ読みだすと止まらなくはなるんだけども.

    2
    投稿日: 2018.06.11
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    積読としたけれど、読むのをやめてしまった。細かい描写が良いのかもしれないが、それが面倒くさかった。原作を読んでから映画を観ようと思っていたが、なかなか読み進めなく我慢出来ずに映画を先に観た。映画はこの面倒くさい部分を上手く表現していたのだと思う。その細かい背景がなければこの事件も描けなかっただろう。

    2
    投稿日: 2018.05.06
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    2年前に映画鑑賞した作品を、今さらながらに読了。これだけの内容を凝縮した映画もすばらしかったですが、実際にあたってみると主人公・三上広報官の揺れ動く心情、さまざまな疑念や怖れといった心が克明に描かれていて、さすが「このミステリーはすごい!」2013年第1位の作品です。 しかし、上巻では事件解決につながるものは見えず、下巻での展開に期待です。

    4
    投稿日: 2018.05.02
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    横山秀夫先生の描写は繊細で深くて、本当に面白い。ロクヨンは以前テレビドラマで見たことがあるけれど、ぜんぜん違う深さを感じる。下巻も楽しみ!

    4
    投稿日: 2018.04.08
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    映画化されて、気になって気になって。ついに読み始めてしまった。 ビジネスの世界でも常に「二項対立」の図式は存在する。「上司・部下」「営業・マーケティング」などなど。警察の世界にも存在する。でも、そういう自分の知らない世界のことはとても新鮮に感じる。(ミステリーなので小説の詳細については言及しない。ネタバレになってしまうので。) 個人的な感想としては、横山作品はスロースタートだ。なので、読み始めは結構、勢いに乗るのに苦労するけど、乗り始めると止まらない。。。笑 前編は想定の範囲内。さて、後編は?

    1
    投稿日: 2018.04.04
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    暗くて入り込むまでに時間がかかったけど、入り込んだら続きが気になって仕方がない! 久しぶりに面白い小説!!

    3
    投稿日: 2018.01.31
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    昭和64年の誘拐殺人事件(通称ロクヨン)。事件から14年経過してもなお県警では風化されない事件とした捜査されている。そこに警察庁長官が視察に来るという。県警の広報官の三上(元刑事)は長官対応で遺族やマスコミと段取りを組む。ただし、遺族やマスコミとの関係がギクシャクする上に、視察の裏に隠された目的があることに気がついたことで、警察やマスコミとの間で板挟みになる。三上自身も娘が家出し、安否不明な状況で夫婦共々不安な日々を過ごす。本作品は、主人公の三上がどうしようもない状況に陥りながら、さらに隠された謎を解き明かす面白さがある。上巻では謎の提示がメインになる。この困難を三上はどう解きほぐすのか、下巻の期待は大きい。

    2
    投稿日: 2018.01.10
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    新聞社勤務の経験ある作家さんだけあって、文体が堅い!そして人名が多い(笑 )慣れるまでなかなかスピードに乗れずもどかしかったけれど、だんだん面白くなってきたら自然とスピードアップしてた。こりゃ、面白い!この感覚のまま下巻にいきます!

    2
    投稿日: 2017.12.07