
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あらゆる飲食物のなかで「ビールが一番好きだ」だが、飲食店で冷やしすぎて、水滴の付いたキリンレモンのコップで出されるビールには反感を持つ、食物ではラーメンが好きだが、これは急いで食うことが必要で、読書と相性が悪い。食べつつ、「国分寺書店のオババはなぜ持ち込んだ段ボール箱を一瞥もせず俺(筆者)を無視したのであろうか」 一見とりとめないが、オババは売りに来た若者に「こんな全集の端本ばかり持ち込んでどうするんだい」と冷遇し、店は見渡してみれば全集の全巻揃いがひしめくというハイクラスインテレクチュアル御用達らしかった。 「制服」というものが嫌いなのは、鉄道乗務員が「乗車券を拝見します」と回ってきて、小銭で乗越運賃を取ることや、公務員が安価な官舎に入居していることにも向けられるが、ときには腕力に訴えても秩序を維持する機能は認めている。
0投稿日: 2023.10.15
powered by ブクログ普段の何気ない出来事でも自分の感じたことを掘り下げて細かく言語化すると本になるくらい長い文章になるんだな〜と思った。自分が感じ悪い態度とられて嫌な思いしたのに、それでもオババに敬意を払っているのでえらい。
0投稿日: 2022.09.26
powered by ブクログ著者の中には紺色制服着用職、特に公務員に対する反感と、ジャーナリズムに対する世直しのほのかな期待が同居する。 しかしジャーナリズムに対する期待はとあるパーティーでのウニ寿司攻防戦に敗れたことによって崩壊する。 自らの生活に必要なのはジャーナリズムではなく著者が敵とさえ思っていた紺色制服着用職の人々であると気づく。 国分寺の古書店の女将はやたらと客を叱り飛ばす嫌な店主であったがしかしそれは真っ当な叱責であり客を大切にする本来の書店の姿なのだとも気づくのだ。 著者自身が名付けた「昭和軽薄体」なる文章には少々慣れが必要だが、体制に牙を向くような若い著者のバイタリティーを感じる。
3投稿日: 2022.09.13
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どうでもいいことを延々と書いている。昭和軽薄体?なんだそれという感じ。 同時代で読んでもやっぱりイマイチだったと思う。
0投稿日: 2017.12.12椎名誠の原点、スーパーエッセイ第一弾。
そもそもこの本及び椎名誠を知ったのが私の場合、FMラジオでやっていた「さらば国分寺書店のオババ」のラジオドラマだった。全10話で主に制服関係者に対する不満や偏狭な観察と独自の考察を「昭和軽薄文体」で毒を吐きまくるめちゃくちゃ面白いドラマだったのだが主演が当時「スネークマンショー」でノリノリの伊武雅刀があの声量でやったからたまらない・・・また最終話の後、原作者の椎名誠と伊武雅刀の対談もあり、今考えればすごく贅沢なドラマであった。 とそのようなわけで本屋でこの本を手にしたのだが、それまではエッセイというと北社夫の「ドクトルマンボ-航海記」ぐらいしか読んだことがなかったのでこれもエッセイなのかと正直思った。というか普通のエッセイほど高尚ではないのでスーパーマーケット的エッセイという事で「スーパーエッセイ」と呼ばれていた。 とにかく文体が「昭和軽薄文体」と呼ばれる独自の文体で「である」、「なのだ」などの断定口調で語られるこのエッセイは、他にも東スポの見出しのような例え(「全車両ギヤマンくずしの脂汗ねとねと陰獣ギャオスの背骨双手ひしぎ、血ヘドの逆襲」)が随所に登場し思わずにやりとしてしまうのである・・・・そしてこれが椎名誠の骨頂であるのだが、扱うネタが非常に身近で一度は自分自身も考えたことがある疑問や体験した事のあるささいな出来事を題材にまるでその事の裏にすごい陰謀や企みが隠されていることを例の「昭和軽薄文体」で妄想しまくるのである。あと身近に感じてしまうのが、心ではコノヤローとかコロス!とか思っているのに、口をついて出る言葉が「あの、あの、えーと」などの歯切れの悪い言葉しか出てこないという情けなさ・・・このギャップにも笑わされるし、そうそう俺もそうと共感してしまうである。 とにかく電車の検札にドキッとした経験のある人は、本書を読むべし!と言っても旧国鉄時代の話が多いので現在のICカードでの自動改札が当たり前の方にはピンと来ないかも。
2投稿日: 2015.02.05
powered by ブクログ何処にでもいる小市民の嘆きと愚痴。この雑文に出てくる岡留安則さんは那覇でスナックをやっている。こんなことってコンプライスに引っかからないのでしょうか。オババは直接実害をを受けることが無くなったので懐かしく正しい人となったのである。センチは道を殺める。
0投稿日: 2014.10.26
powered by ブクログ中学生の頃、ラジオドラマ化されたこのスーパーエッセイを聴き、原作を手に取ったことが読書大好き人間となるきっかけだった。 人生に本は欠かせない。
0投稿日: 2014.04.02
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文章がくどかった。 国分寺書店についてがメインだと思って購入したが、残念。 初めてエッセイで挫折するかと思った。 本の雑誌血風録が楽しく読めただけに期待してしまったのが仇となってしまった。
0投稿日: 2014.01.22
powered by ブクログ読み終わって得るものは、な~~んもない。けど、それがいい。 テレビ業界ではトリビアの泉以来、「ためになる系」の番組がゴールデンの主流を握っているらしいし、本業界でも「新書ブーム」が起こった。お手軽にためになる情報を手に入れたいという欲求はかなりの人に共有されているようだ。そんな中、この本はほっとんどためになることはない。俺は怒ったぞ~!!、ということを「昭和軽薄体」と筆者が名づけた文体で延々と、え~んえ~んと述べていく。それでも読み続けられるのは、文体の軽薄さの奥に筆者の人間性、人徳というものが確かに見えるから。がしかし、そこで早合点してはいけない。この本のメインは決してそこではないから。人間性や人徳なんかは、二の次。とにかくくだらない。そのくだらなさを楽しもう。 なんかよく分からんが、僕はこういうのを楽しめる人とは、きっと仲良くなれる気がする。
1投稿日: 2011.01.23
powered by ブクログ椎名誠のデビュー作エッセイ。 山とか海、キャンプ、旅、食にまつわる内容ではなく、社会(制服関係の人とか)に対する義憤を椎名誠独特の文章で描かれている。 特にジャーナリスト批判のところが面白かった。一瞬、上杉隆が過ぎったが内容は椎名誠らしく、ナヨナヨした外見や寿司に対する文句だったり。
0投稿日: 2010.12.25
powered by ブクログほぇー、面白いエッセイを書く方が身近にいたものだ…と思いつつ読破、あとがきに目を通したときの衝撃は今も覚えています。 まさにどこまでフィクションか分からないノンフィクション小説。シーナさんの原点、ここにあり。
0投稿日: 2009.08.26
powered by ブクログ岳物語で好きになった、椎名誠。古本屋さんで彼の本を探しててたら見つけた個性的な題名。 椎名誠の視点で国分寺周辺の古き良き街の光景を描き出している。 読んでいると、フッと笑いを誘うような思わず同意してしまいたくなるようなエピソードでいっぱい。
0投稿日: 2009.06.16
powered by ブクログ「気分はだぼだぼソース」より読みやすくておもしろかった。(それは、プロレスネタが皆無だったから?)何より、著者の実体験に基づいて話が進んでいくので、次の展開にドキドキワクワクする。主人公?の「オババ」なんて、近所の商店街にいても驚かないだろう。でも、その人物にスポットライトをあてて、ここまで深く言動の意味を推測したり過去に思いを馳せたり心情を理解しようとするのは著者ならではの視点だ。著者が自分の恥ずかしいエピソードを赤裸々に告白しているところにも共感が持てる。「制服人間」への痛烈批判には戸惑ったが、これも著者なりの愛情表現だと思う。読み終わると爽快感がこみあげてくる、そんな痛快エッセイ。
0投稿日: 2008.07.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
昔、学生時代に読んだことがある。 今回懐かしくなって再び買って読んでみました。 昔読んだときは、読む前の「椎名誠」という人のイメージが、ビールをガブガブ飲んで、野生的でオラオラという感じだったのに、いざ読んでみると文章が「〜だもんねだもんね」だったりとか、おまわりさんに対して「あの、エト」とオドオドしちゃうとか、ものすごいイメージとのギャップを感じて、そこがすごくおもしろくて魅力的だった。 今回は、「○○的○○的」と続く文章がちょっとうるさく感じて、読み飛ばしてしまった箇所もあったけど、椎名誠さんが力説してることは「うんうん、なるほどなぁ」といちいちうなずける。 最後には、さんざん批判してた「制服関係の人」のことを、「でも実は、こうなんだよなぁ」ってちょっと認めちゃったりしてるのも、うなずける。 懐かしくなったから、「銀座のカラス」とかも読み返してみようかな。
0投稿日: 2008.06.16
powered by ブクログ椎名誠さんの作品は、出向で東京勤務の頃、満員電車の中でよく読んだ。ラッシュにもまれつつ、いつか好きな時間帯で好きな場所へ旅をしてやるぞと思いつつ。まだ実現していないが、徐々に近づきつつあるような気はしている。
0投稿日: 2007.03.19
powered by ブクログ死ね! なんてストレートに言ってくれる作者にちょっと憧れます。 日常生活で気に入らないヤツに面と向かって言えない言葉を、ペンという最強の武器で言い放つ。 すごいわ!
0投稿日: 2007.03.08
powered by ブクログデータを見れば自分が生まれた年に出ている本である。なんと。確かに古いところはあるけど、あまり古さを感じさせない。椎名さんの本は読んだことがなくて、出だし、あまりに文体が軽くて好きになれなかったのだけど、国分寺⇔小平、あたりの懐かしい生活区域が舞台で、このどうしようもない怒りの矛先の向け方も段々好きになってきて面白かった。
0投稿日: 2007.01.20
powered by ブクログ著者自ら「昭和軽薄体」と称した軽妙な語り口で,世のリフジンやムジュンに対して毒舌を吐きまくる.個人的には,著者と行動圏や通勤ルートが同じ(西武国分寺線沿線⇔丸の内線)ということで,ローカルネタとしても楽しめた(20年ほど前に著された本だが,警官が自転車を見張っている場所などほとんど変わりがない)
0投稿日: 2007.01.17
powered by ブクログ椎名誠さんの初期エッセイ。この人の文章はツボに入ったら何冊でも読みたくなる。 どことなく共感できるエピソードが満載の一冊。
0投稿日: 2004.10.23
powered by ブクログ今をさること?年前。全身に正しい怒りのパワーをみなぎらせた一人の男がいた。やたらとケンカっぱやく、世にはびこる制服を憎悪し、甲子園球児と古本屋に正義の眼差しをぶつけていた彼は、やがて一冊の本をかいてベストセラー作家となってしまった。男の名はシーナマコト。そして、その本は……何を隠そう本書です。 衝撃的なデビューを飾った伝説のエッセイ、待望の文庫化。(本書より)
0投稿日: 2004.10.20
