今回は、サーシスの部下で悪友のユリダリスとカルタム・ダリア夫婦の娘のステラリアの恋物語。盗賊団がフィサリス侯爵邸に侵入するのを、見事に使用人たちがやっつけてしまうのも面白い。いろいろな登場人物のショートショートも最後に。で、これでこのシリーズは終わりかなと思ったら、まだ続く様なのでびっくり。

超名門貴族公爵当主のサーシスと腐れ縁の、侯爵家三男ユリダリス。そのユリダリスと、ヴィオラ付き侍女のステラリアの恋愛模様が描かれているのだけど、サーシスの気遣いというか悪戯もあって、色々と面白おかしい噂と一緒に話が進むので、楽しい。あと、公爵家に盗賊団が押し入ってくるというエピソードがあるのだけど、公爵家にお仕えする使用人たちの優秀さがよく分かる話でこちらも楽しかった。

本編のエピソードをなぞりつつ、メインはサーシスの同期で部下のユリダリスと、ダリアの娘で王宮勤めに出されていたステラリアの視点での物語。 まあ、メインのカップルが変わっただけで、内容やノリはたいして変わらない。 「どうしてこうなった」を言うのはユリダリスだったりするが。 フィサリス公爵家の使用人のハイレベルぶりがまた見られます。 公爵夫人の必修科目、縄抜けもまた役に立ったもよう。 おまけでヴィオラとサーシスのラブラブぶりと、書店配布の特典ショートストーリー、愛人付き結婚を知った使用人たちの話。