
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
邂逅の森に引き続きこちらも重量感ある内容でした。 そしてやはり、登場人物の男性陣が魅力的。 滲み出る哀愁と存在の重量感(?)がなんか渋いわー 今回は女性ライターの立場から見れたので、読者としても狩猟と動物保護の葛藤など同じ立場から考えることができ興味深かかったです。 そしてライターの取材、写真て壮絶すぎる、なんとなくナショナルジオグラフィーなど思い出した。 記事読む時はきちんと向き合って読もうと思います。 ただ邂逅の森の富次の曾孫のくだり、、、必要だったのかな。。?と疑問が残った。
0投稿日: 2023.06.21
powered by ブクログ邂逅の森に引き続き、この作品もとても良かった。 生命と向き合ってはじめて感じ取れる世界があるのだとあらためて気付かされる。間接的な体験ではあるが、自分の視野を拡げてくれた。
0投稿日: 2022.12.29
powered by ブクログマタギというのを初めて知ったし、登山経験もほとんどないので、どれだけ理解できてるかというのはあるが、興味深く読んだ。「山は半分殺してちょうどいい」という言葉はパンチラインだと感じる。伝統的な熊狩りと野生動物との共生・保護に関して読みながら学んでいった。
0投稿日: 2022.06.03
powered by ブクログ内容 「山は半分殺してちょうどいい―」現代の狩人であるマタギを取材していた編集者・美佐子は動物写真家の吉本から教えられたその言葉に衝撃を受ける。山を殺すとは何を意味するのか?人間はなぜ他の生き物を殺すのか?果たして自然との真の共生とは可能なのか―
1投稿日: 2019.07.09
powered by ブクログ読みたいのに、美佐子がどうしても好きになれずに進まなかった。でも、美佐子と一緒に学んでいった。理屈じゃない。この文を読んで理解する話じゃない。一冊読む中で、一緒に理解していけるものなのだと思う。良書だった
0投稿日: 2019.01.22
powered by ブクログ邂逅の森から読んでしまったが、こちらがマタギ3部作の1つ目。 時代は現代に移り、現代ならではの問題が主題。記者である美佐子の取材シーンや、山のシーンはたっぷりとしていて満足。ただ、女性の書き込みは浅いよね、と女性として思う。 なんにせよ、面白かった。マタギの郷にいきたいという欲が、また強くなった。
0投稿日: 2018.01.22
powered by ブクログ熊谷さんが「東北」に戻ってきました。 「ウエインカムイの爪」の続編に当ります。「爪」の主人公であるカメラマン・吉本は今回の主人公・美佐子の相方として主要な役割を果たし、またヒロインだった玲子も登場します。 ライターの美佐子を中心に、熊猟を行うマタギ達(+吉本)と熊を生かそうとするNPOの三角関係で話が進みます。その中で、自然保護を巡って、様々な意見が交錯します。 相変わらず、力強い作風です。物語に引き込む力は持っています。しかし、今回は焦点が多すぎて、かえってぼやけてしまったようです。幾つかのサブストーリーを切り捨ててしまえば、もっとスッキリした力強い作品になれたと思います。 そんな訳で、ちょっと厳し目に星3つにしておきます。
0投稿日: 2017.10.30マタギと言う職業あるいは性を通して語りかける熊谷氏の生命への哀歌:邂逅の森よりも良いかも。
本書『相剋の森』が『邂逅の森』よりも先に書かれたものとは知らずに読んだ。何故、この時代になってまでクマ猟をして熊肉を食べる必要があるのかという、もっともな疑問に対して、マタギ文化に並々ならぬ思い入れのある筆者の答えは明確だった 。“山は半分殺(の)してちょうどよい”。人間を含めて生物が生命を繋ぐ行為は、他の生命の殺生と同一である。何処の家の食卓でも食塩以外は、生命の塊を食べていると言える。絶滅危惧種への対応は重要だが、うわべだけの動物愛護主義だけは慎みたいと思う。邂逅の森と併せて多くの方に本書を読んでもらいたい。
0投稿日: 2017.04.16
powered by ブクログ相剋の森とは時代設定が変わり、 現代の世の中で自然と人間はどうあるべきか というかかわり合いの話がテーマになっている。 物語としても読ませるし、 読み手として考えさせられるところも多い。
0投稿日: 2017.04.02相克しているのは、果たして何と何なのでしょうか?
自然保護、環境保護という言葉が錦の御旗のように扱われて久しいわけでありますが、難しい問題ですね。自然との共生を謳って開催されたのが2005年の愛知万博。でもやはり結論が出るはずもありません。クマ狩りとクマの保護を通して、この問題を改めて考えさせられました。 「山を半分殺すかわりに己も半分殺す、すなわち己の欲も半分殺す。」この言葉の意味は重いものがあります。マタギ達がクマを撃った後、やったーと大喜びなどせず、どこか切なげに見えたと描写されていますが、これがすべてを物語っている気がします。また、マタギ達はクマを擬人化し、自分と同列の存在としているというのも興味深いものがありました。単に可愛そうだから、というのでは的外れですね。これは、イルカ漁やクジラ漁にも通じるモノかもしれません。イギリスの貴族達の行うキツネ狩りとは一線を画するものでしょう。彼らは供養なんてしないんじゃないかな? 一方、物語の展開とは直接関係はありませんが、己のルーツについて、日本人の普通の家庭では、親から聞くのは、せいぜい祖父や祖母のことまでとなっていることについて、かの大戦が大きく影響しているとの指摘は、至極納得の出来るモノでした。 ただ、マタギ三部作の第一作目にあたる作品ではありますが、小説としては、少々もどかしいものがあります。妙な男女関係や夫婦の話を入れ込みすぎのような気がします。また怪しげな自然保護団体も、結局怪しくなかったでは、ちょっと消化不良です。 とは言え、ラスト近くのクマ狩りのシーンは、著者の面目躍如。ここの描写はスゴイですよ。読者自身が一緒に野山を駆け巡っている気になります。流石は「邂逅の森」の熊谷達也なのであります。私はこちらを先に読んでしまいましたからね。でも、問題の提起という点では、まさに「相克」を扱ったこちらの作品が上だと思います。
7投稿日: 2015.09.20
powered by ブクログ「邂逅の森」も面白いが、こちらもまた面白い。自然と人間がどんな距離感でいるべきか、筆者の言いたいことはそこなんだろう。きれいな直線で分ける論理は逆に危なくて、いい感じの落としどころを探っていく。そんなスタンスに共感する。マタギとしての話も面白いが、滝沢の悩み(妻との関係)など、伏線となる設定も面白い。
0投稿日: 2015.02.21
powered by ブクログ熊谷達也さんの作品は「邂逅の森」で衝撃を受けてからたくさん読ませてもらいました。少し前に山背郷を読んでからの森シリーズ第一作目の本作に辿り着いております。ですから物語終盤の主人公のルーツの件で邂逅の森と繋がる部分などホント、ワクワクしながら読み進められ非常に面白く本作も読ませて頂きました。とにかく山と共に生きている男達の描写は素晴らしく、巻き狩りの件のかっこよさは堪らないものが有りますね。また邂逅の森を読んでみたくなりました。熊谷さんの物語に出てくる男どもは強くて土臭くて男臭い中に愛おしさを感じます。とてもいい作品です。オススメです。
0投稿日: 2014.12.26
powered by ブクログ「邂逅の森」の続編ということで期待たっぷりに読み出した。前作ほどのインパクトはないが、登場人物を含め、現代との絡みが巧みに表現されていて作者の手腕に感心した。
0投稿日: 2014.11.26
powered by ブクログマタギ三部作の1作目。現在を生きる熊追い人たちの話。マタギの男性とジャーナリストの女性の視点と立場で、それぞれの仕事と生活の有り様から現在を生きていく難しさが描かれる。おすすめ。 尚、第2作は直木賞受賞の『邂逅の森』、第3作は『氷結の森』であるが、ストーリーのつながりはない。
0投稿日: 2014.09.13
powered by ブクログ編集者である美佐子は、マタギを取材する際に出会ったカメラマン吉本の「山は半分殺してちょうどいい」という言葉が心に深く残る。 山に生きるマタギという存在、熊と人、自然との真の共生、非常に読み応えがある。 個人的な好みとして、美佐子の恋愛はここまで書かなくても良いような気もしますが。
0投稿日: 2014.06.29
powered by ブクログマタギ3部作の1作目。 2作目の『邂逅の森』を読みたいがために1作目から読んでみる。 かなり面白い。 熊を殺す事、食べる事、圧倒的なリアリティの前に綺麗事は意味を持たない。 2作目が非常に楽しみ。 2013.10.22読了
0投稿日: 2013.10.22
powered by ブクログマタギシリーズ3部作の1部目。マタギとそれを取材するカメラマンとライターの話。 それらを通して、自然との共生とは何か? 狩は現代においてひつようなのか?と言ったことを考えさせられる。
0投稿日: 2013.09.19
powered by ブクログ獣道も人の道も険しい。 (以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋) ○本当に俺らが必要としているものは物質的なもんじゃねえ。(P.396) ○バーチャルな世界に慣らされた現代人の愚かな部分である。 テレビが映す映像にすっかり飼いならされていると言ってしまってよいかもしれない。(P.478)
0投稿日: 2013.05.12
powered by ブクログ秋田に行くのに面白い東北が舞台の小説を探していたら、邂逅の森というのがあり、その小説と3部作でこれが1作目、とあったので、読んでみた。 マタギを通して自然との共生について考えさせられ、面白く読めたが、恋愛模様はいらないのでは、といまいち読ませる内容でなかったのと、祖先へのオマージュといったくだりが物語全体からは浮いているようでちょっと不思議な感じ。 (3部作の2作目を読むといろいろと謎が解けるようになってた) 現代でも行われている猟やそれを取り巻く環境についてなど、勉強になりました。
0投稿日: 2013.04.30
powered by ブクログ以前に「邂逅の森」を読み良かったので、手に取った一冊。正月三が日、ブックオフ20%OFFで、これはラッキーとお得感満載。 今の私とそうかけ離れていない美佐子が出ていることで、身近に、親近感を持って読み進められた。日本の大切なことというか、なかなか目を向けられていなくて、それだけでなく、言葉にすることで軽くなってしまう、深い継承の末の今を知ることを教えてくれる。理解するということが、どれだけ簡単でないのか、丁寧に立ち止まり、自分本位でなく生きていかなくちゃと思わせてくれた。焦るな、その一瞬に大切なものを逃している!私、見失うな!読み終わった今、思っています。
0投稿日: 2013.03.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
国語辞典によると 相克 名 スル 1 対立・矛盾する二つのものが互いに相手に勝とうと争うこと。「理性と感情が―する」 2 五行(ごぎょう)説で、木は土に、土は水に、水は火に、火は金に、金は木にそれぞれ剋(か)つとされること。五行相克。→相生(そうせい) 世の中のほとんどは矛盾でできている。私の中にもたくさんの矛盾がある。 この本は東北の森でマタギの仕事でクマを狩っている集落の人々と、自然保護を訴える人、いろいろな立場を現場に行って体感する、女性ジャーナリストの話。 「山は半分殺してちょうどいい」という言葉をキーワードに、いろんな立場、いろんな意見、いろんな世界を見ながら生きるということを考える。 私も本を読みすすむにつれて、いろんなことを考えた。 最後の方のクマ狩りのかけ声のシーンはこちらもゾクゾクするほどかっこよかった。 東京あたりでニュースでクマが出て悪さをしてってのをきいても何も実感なかったけど、なんとなく少しわかった気がした。 もっと全てがバランスよくあればすごくうまくいくのにな。そうもいかないのが人生だよね。 相克の世界、相克の自分、相克の人生 次は邂逅の森を読んでみよう
0投稿日: 2013.03.05
powered by ブクログ熊谷達也を初めて読んだ。 調べた所、マタギ三部作というのがあって、まずはこれから読むのが良いらしいので、借りてみた。 図書館で借りて本を読む場合、古くは明治頃の本から最近の本までごちゃまぜになる。その場合、私は大きく5つの時代背景に分類する。1つは明治初期。江戸時代、幕末、明治維新など大きく日本が変わった時代。2つめは1945年以前。階級制度があり、戦前の軍国主義・思想が強い時代。3つめは戦後から1970年頃までの復興、高度成長期と団塊の世代の時代。4つめは1970〜2000年頃のバブルとバブル崩壊。そして最後5つめは2000年以降の携帯電話が登場する時代。 そうすると今回の話は立派に携帯電話が登場する一番近年の部類に入る。なのに、マタギの話。都市部の人達が普通に意識無く便利に暮らしている現代でありながら山に入って熊を狩る人の話である。 この現代に於いて熊を食べる必要があるのか?と問いかける主人公美佐子が取材を通して知るマタギの世界。マタギで生計を立てるしか存続できない集落とその住人の生き様がある。そこには人間も動物の一員であり、生き物を殺生しないと生きてはいけないという当たり前の事を認識し、命を奪う責任を覚悟した人達の生き方がある。 しかし、現代日本では、社会に認められ難くなっている熊狩猟。その社会と自分達の生業の亀裂による苦悩など、今の時代だからこそ当てはまった葛藤があり、重くしかも興味深く読めた。 前にアイヌの人の本を読んだ時に知った。人間という動物が人間という動物らしく、地球上に住む一員として、己が生きて行く分だけの獣を殺生し、自然の神様を崇拝し常に神様に感謝して生きて行くことが、今の世の中では出来ない事を。そして私自身も便利な現代社会でないと生きて行けない事も。正解はないけど、知っているべき事実だなと思う。
0投稿日: 2012.05.11
powered by ブクログ「自然と調和して生きる」 壮大なテーマを題材にした力作。伝統的な熊狩りと野生動物の保護という視点で読者に分かりやすい形で論争を提示している。主人公は女性のライター。シンポジウムにて偶然耳にした「山は半分殺してちょうどいい」という言葉。物語が進むにつれ、意識が少しずつ氷解していく。筆者渾身のマタギ三部作の第一段。衝撃の二作目と比べても遜色ない出来。ちなみに「相剋」とは 対立・矛盾する二つのものが互いに相 手に勝とうと争うこと。なるほど納得!
0投稿日: 2012.04.11
powered by ブクログ考えさせられる物語ではあったけれども「邂逅の森」に比べてしまうと弱い。松橋富治を祖とするルーツの伏線もこじつけがましく感じてならない。
0投稿日: 2012.01.20
powered by ブクログシャトウーンのレビューで知った。マタギ三部作の一作目。作者のマタギと自然保護の両立への思いが伝わってくる。
0投稿日: 2011.11.11
powered by ブクログ環境保全と狩猟という現代的テーマが非常に興味深い。「生物を殺してもびくともしないだけの豊かな自然」。まさにそれだ!
0投稿日: 2011.09.20
powered by ブクログ邂逅の森に比べると物語としての物足りなさはあるけれど、得られるものは十分にある作品だと思う。 『自然との共生』と言った言葉は近年よく聞くが、人間が人間の都合で語るのであれば自然を置き去りにした話になってしまう。 人間が上位にあるのでは無く、自然と対等でなければ共生も共死意味を成さないんだろう。
0投稿日: 2011.08.22
powered by ブクログ邂逅の森が圧倒的だっただけにこちらはそのおまけみたいな印象。。。つまらなくはない。しかしあの密度がもう一度ほしい!
0投稿日: 2010.11.10
powered by ブクログ狩猟の本といえばたいてい猟師が主人公で、男臭くて当たり前。 そんな中で異彩を放つのがこの『相克の森』。 主人公は女性!しかも狩猟に関しては全く素人の雑誌編集者。 このヒロインがどのようにして狩猟に関わり、何を感じたのか。 彼女は猟師以外にも、愛護団体や行政の担当者、研究者などなど、多くの人物の意見や利害を知り、『マタギ』あるいは『狩猟』について考えていきます。 狩猟になじみの無い人にも読みやすいので、まず第一に薦めたい狩猟絡みの本であり、実情に詳しい人には元ネタ(モデルとなった団体や人物)がはっきり分かる(らしい)作品です。 とりあえず一度読んでみることをオススメします。 (星野)
0投稿日: 2010.07.29
powered by ブクログちょっとだけマタギの世界や熊の事をを知っている人なら とても面白く読めて、解釈も深まる作品だと思う。 この本を手にとる前に まずはマタギのことをちょっとでも知ってから。 そして「邂逅の森」を読んでからトライすると 面白さ倍増。
0投稿日: 2010.06.07
powered by ブクログ女性の心理描写がうまい。 考えさせる部分と、エンターテイメントのバランスが取れているので、読みやすかったな。
0投稿日: 2010.05.26
powered by ブクログ狩りをしているしているシーンよりは、女性ライターの目を通して自然との関わり合いを表現している方が多い作品ですが、それもまたアリかなと思いました。 最後のシーン、どうなったのかなぁ。
0投稿日: 2010.03.30
powered by ブクログいや~、とても面白く一気に引き込まれてしまった。 『邂逅の森』と話が交わる部分もあり、『邂逅の森』を先に読んで両方を読むのがお薦めです。 時代は現代、マタギの取材をする編集者の視点から、マタギ文化や自然保護が語られていく。 最後の山巻きは臨場感があり、とても良かった。
0投稿日: 2010.02.20
powered by ブクログもう、個人的には無条件で好きな題材。マタギ。 自然保護、クマとの共存、都市生活....この題材 を描くにあたってついて回るテーマ...というか 必然的に、展開されるストーリーは制約され 予想しやすい話になりがちですが、個人的には 気になりませんねー。 山や森で暮らすという事に、深層的に憧れが ある所為か、凄く、ワクワクして読み耽ってしまいます。 今作は、若いマタギの頭と、都会の女性ライターという 視点の交差と、その2名それぞれの恋愛模様も描いたため ストーリー全体や、結末がああいった形になった模様ですが 更に、マタギ側に踏み込んだ展開でも、全然良かったのかも。 でも、凄く、凄く、大好きな場面もあって、大満足の一冊。
0投稿日: 2009.03.30
powered by ブクログ自然と共生、自然保護を語るのはなんと難しいことだろう。 描きすぎると押し付けがましく足りないと薄っぺらい印象になってしまう。 本書は、ためになる部分が多かった割りに視点が定まらず、言いたいことはわかるのだけど言い切れないもどかしさを感じた。
0投稿日: 2009.03.03
powered by ブクログマタギの物語。 自然保護云々もあるけれど、あくまで対等に自然、熊と向き合って生きてってるんだろう。 「熊を殺す代わりに、己の欲も殺す」 わざわざ苦労して熊狩りをしなくても食べていけるこの時代に、あくまで狩りを続けていくのは、文化の継承もあるんが、それよりも先祖から受け継いだ血が騒ぐっていうところにこの物語の魅力が詰まってるように思う。 文字通り、終盤の狩りの場面は読んでるこっちの血も沸騰してしまう迫力。 まっとうな動物愛護団体や、害獣駆除に悩む地方自治体も登場し、自分のスタンスも考えさせられます。
0投稿日: 2008.08.20
powered by ブクログご存知“森シリーズ”。 「邂逅の森」が、一昔前のマタギの生き様を描いたのに対し、 こちらは、“現代のマタギ”と“自然愛護”という対極の文化が、どうあるべきかを描いたもの。 結論的なラストではないものの、だからこそ一考に価する。 個人的には、またしてもマタギの男に惚れ込んでしまいました…。
0投稿日: 2007.03.04
powered by ブクログいわゆる「森シリーズ」の一作目。森に生きるマタギの生き様と現代の自然保護の潮流との衝突。自然との共生というものを深く考えさせる作品である。この作品でも語られているが「共生」という言葉は深く考える必要のあるものであると思う。そもそも、自然と人間というものの関係を如何に考えるか?といのが大きな問題であり、そう単純な答えを導くことのできるものではない。
0投稿日: 2006.12.01
