
総合評価
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powered by ブクログ事件もなかなかだが、探偵にクセがあるミステリ。 テレビドラマのノベライズ。 難波くるみ。東都大学数学科の学生。美少女だが変わり者。 この世の中を支配しているのは、いくつかの数式だ と思っている。数学は天才的にできる。が、ちょっと常識に欠けるところがある。 で、彼女が事件をきっかけに知り合った刑事、伴田竜彦に恋をする。ただこの伴田、どうもただの刑事ではない。イカサマポーカーにも詳しいし、裏社会とも結びつきがあるようだ。それとは別に、彼は難病に罹患していて余命いくばくもないようだ。ミステリアスな刑事である。 そんな2人の噛み合わない恋愛を軸に、いくつかの事件が展開される。 伴田はくるみをどちらかというと邪魔ものに思っているのだが、何だかんだで彼女の数学の知識を当てにして、アドバイスを求めることになる。 例えば爆弾犯の暗号。 例えばダイイングメッセージとなったメロディの意味。 例えば企業恐喝犯の手紙に隠された謎。 例えばワインの品質を計算する方程式。 数学をフル活用して、くるみがそれらを解き、事件の真相を暴く。 例えばどんな雰囲気かといえば。 第1話で、伴田が難病の宣告を受けている。検査で陽性が出たのだ。この検査の精度は99.9%といわれており、伴田は、自分はもう近いうちに死ぬと思っている。だが、くるみはこれに反論する。 検査の精度は99.9%。 ということは、1万人が受けて来たとすると、9990人には正しい判定が下るけど、残り0.1%の10人には、間違った判定が下る。 ということは、本当に病気なのは1万人に1人のはずなのに、病気と判定される人が、10人くらい出て来てしまうってことなんです。 だから、伴田さんが病気の確率は、99.9%ではなくて、10人の内の1人、せいぜい10%ってことなんです。 わかったようなわからないような話だが、これはベイズの定理にのっとった考え方で、正確には少し違う(きちんと計算すると約9.08%、らしい)が、まぁせいぜい10%という説明は大きく外れてはいない。 最終話がウイルスの話で、今読むとある意味タイムリーではあるが、ちょっと設定が雑に感じる。未知のウイルスに感染しているかどうか、そんなに簡単にわかるわけがないし、未知のものをこんなに雑に扱ってはいけないと思う。 3話目のダイイングメッセージの話は音楽と数学を絡めてなかなか面白い。 4話目、文書のクセが数値化でき、誰が書いたか解析可能という「軽量文献学」が出てくる話も面白く読んだ。 「ハードナッツ」とは扱いにくい人や難問を指す。事件自体も難問だが、くるみがそもそも変人なわけで、そう、「くるみ」という名前もそれを暗示している形である。 ドラマのノベライズなので、ドラマで見た方がもう一段おもしろそう。「くるみ割り人形」の音楽なども使われているようである。 くるみが橋本愛、伴田が高良健吾というのは、なるほどぴったりはまりそう。 続編があってもよさそうだが、伴田の病気が実は、という展開もあるので、これはこれで完結なのかな。
2投稿日: 2022.07.21
powered by ブクログNHKのドラマのノベライズ。ドラマを鮮明に、最初のセリフまで覚えてました。橋本愛ちゃんが可愛らしくて、高良健吾くんがカッコ良くて面白いドラマでした。当たり前だけどせりふもこのままで。読む必要なかったかなf^_^;
0投稿日: 2019.06.13テレビドラマと同じです
ミステリーなんで、作中で人は殺害されますが、暗さがまるでない作品です。 主人公の明るい天然キャラのおかげで作中はのほほんとしてます。 基本は恋に憧れる不器用な天才女子大生と刑事とのお話。 最終話で主人公の過去が少し垣間見え、一瞬シリアスになるところだけ、雰囲気変わります。
3投稿日: 2015.04.29
powered by ブクログドラマ『ハードナッツ!』のノベライズ版。 私の個人的な感想だけど、ノベライズ版は物足りなく感じてしまう・・・ドラマを見ているからわかるけど、ノベライズ版だけだと説明不足な気がします。 ドラマの2話を見逃したので、その補完のため読んでみました。
0投稿日: 2014.12.08
