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人生オークション
人生オークション
原田ひ香/講談社
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総合評価

137件)
3.4
12
38
72
10
1
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    私の中ではちょっと薄めというか普通目の原田ひ香小説という感じの作品でした。 人生オークションの方は、叔母さんの家の不用品をひたすらオークションで売っていく中で、家族の中やっかない者だと思われた叔母さんの人生や就職に悩む主人公の葛藤などが徐々に明らかにされたり解きほぐされたりするような内容なのだけど、うーん…別につまらなくはないけど、たぶん来年には忘れてしまいそうな内容だなと。やはり薄味の小説。 あめよびの方が、むしろ濃かった。ただ、斉藤美奈子さんの解説を読まなければその濃さには気づけなかったなと思った。頑なに主人公と結婚してくれない彼氏と主人公のすれ違いは、やはりどう考えても同じところに着地することはできないよな、と思わせるような内容だった。彼氏の頑なさもさることながらどこか地に足のつかない心許なさは解説を読んで、彼のルーツを考えると、自ずとそうなるのかな、と思わずにはおれなかった。 こちらはなかなか考えさせる小説でありました。

    0
    投稿日: 2025.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全く毛色の違う中編2編だが、心底ハッピーエンドではなくそれぞれが抱えている価値観について考えされされる深い話であると感じました。 「人生オークション」警察沙汰で周りに迷惑をかけた叔母の部屋に山積みになった物を処分していく過程で、叔母のモノに対する価値観の変化が楽しい。叔母のいい加減だけど優しい人柄が考えすぎな性格の主人公には受け入れがたいのはあるあるだと感じた。 「あめよび」結婚せず付き合い続けたい主人公の彼氏には読者には共感されないし、顛末も主人公にとってよかったと思うがどことなく寂しい結末ではあり、深い余韻があります。諱のこと、眼鏡屋さんのお仕事についてはとても興味を惹かれた。次に眼鏡を作るときの参考にしたいとおもった。

    4
    投稿日: 2025.11.01
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    バブル時代の負け組の叔母と、さとり世代の姪が、叔母の離婚をきっかけに、叔母のブランド品をネットオークションを活用し断捨離しながら生活費を稼ぐ中で、二人それぞれが自分の人生に対して抱えている感情や気持ちを整頓しながら少しづつ元気を取り戻していく中編小説を含む、異なる味わいのある2作品。

    0
    投稿日: 2025.10.08
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    就活において避けては通れない自己分析に躓くところ、わかるなぁと思った。バイトの面接受ける時にはそんなの必要ないのに何で突然そんなこと言い出すわけ?っていう気持ちにすごく共感した。自分は加害者じゃないのに、みんな自分が犯人だと思ってる。一番大切な人に信じてもらえないんだったら無罪を主張しても仕方ない。これまで自分がそういう人生を生きてきたんだから。という叔母さんの気持ちが切なかった。たしかに、事実よりも周りが考える自分への評価や視線の方が重要だったりするなぁと思った。

    11
    投稿日: 2025.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ものに溢れている状態から、少しずつオークションで断捨離していくのが気持ち良かったです。その作業に伴ってりりこも少しずつ成長していっているかんじもしました。 自分のことではないのに、作品の中の物がどんどんなくなっていくことで、自分の部屋が綺麗になっていっているような錯覚を覚えました!断捨離したくなる!!

    24
    投稿日: 2025.09.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人生オークションとあめよびの二本立て。 オークションって、あいまいなものの価値をすり合わせて売る。まさに個人のオークションでもあるような就職活動が実際のオークションと対比のように書かれています。 叔母の不用品にテキパキ根付けができる主人公なのに、自分の良さを就活で売り込むことができないのです。 こうした主観的評価と客観的評価のハードルの違いは、叔母の身にも起こります。 帯を50万円で買ったことはいつまでも主張するのに、刃傷沙汰の濡れ衣は「そう見られる自分が悪い」と受け入れてしまう。 読んでいくと本当に自分の評価って難しいよね…と思うと同時に、平凡すぎる自分でもどこかにアピールできるものがあるかもねとラクになった気がします。 あめよびは「雨予備」 本来は日の目を見ない諱もまた輝男の雨予備なのかもしれません。これを明かしたくないからか結婚しない。 結局別れたあと偶然の再会で教えてくれますが、でも雨予備が役に立つのは雨の時だけ。 すでに結婚した主人公になぜ最後に教える気になったのか色々考えさせられました。 あとがきを読んで調べたら、平山という姓は第二次世界大戦の際に創氏改名という日本の政策下で韓国人が比較的多く名乗った氏とのこと。最後に輝男が明かした三文字は韓国名だったのかもしれません。子供の頃苦労したのは日本での差別が関係するのかも。 人生オークションは素直に面白かったし、あめよびはちょっと難しいテーマでしたが自分なりに調べて勉強になりました。

    0
    投稿日: 2025.09.15
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    表題作の「人生オークション」と「あめよび」の2作だ。 人生オークションについては、私はヤフオクで物を買ったことがある。新品なのに何故か安い物がある。本は古本屋さんに来てもらって売却している。しかし、本も手放したくないものがある。そして本棚から溢れてしまう。リリ子叔母さんの状況になったことはないが、気持ちはわかる。どちらかというと考え方は姪の瑞稀に近い。原田ひ香さんのストーリー性と表現力が奥深くまで導いていく。 あめよびについては、美子と平山輝男が6年の付き合いをしているが、輝男はどうしても結婚できない理由があるという。その理由は話さない。諱(いみな)が関係するのか? 自暴自棄になってしまうことは人生で幾度か味わっている。冷静に考えると大抵は現実に引き戻されるのも世の常だ。先入観で人を色眼鏡で見ることの危険性やお互いの気持ちの奥深くまでは理解するのは難しい。この二つの作品に共通するテーマのように思えた。

    18
    投稿日: 2025.09.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2つのお話が入っている著書でした! 「人生オークション」は、叔母と姪っ子のお話。 オークションをしていく中で、自分の人生も見つめ直していく。 「あめよび」は、ハガキ職人も出てきて ちょっと風変わりなお話でした。 どちらも面白かったのですよ。

    0
    投稿日: 2025.09.05
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    人生オークションはものの断捨離をすることで心の断捨離も。心がざわついてる時は掃除をするといいとか掃除をすると気持ちもスッキリするとかいうけど本当にそんな感じ。 あめよびはなんだか複雑な話。いつもと雰囲気違った。

    0
    投稿日: 2025.09.03
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    人生オークションとあめよびの中編小説2篇の話。人生オークションって聞くと人生自体をオークションに出されるのかとトンチンカンなイメージしていたけどこれまでの人生で要らないものを転機にヤフオクで捌くって話、またりり子叔母さんの過去も興味深く読みました。 あめよびは結婚に踏ん切りつかない男女が最後別れてその結婚しなかった意味に気づくと言う話、あまり好みではなかった。

    13
    投稿日: 2025.08.31
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    やっぱり原田ひ香さんの小説と言う感じの、人や生活に寄り添うストーリー。 とは言え、人生オークションは何不自由ない生活に刺激を求めたりりこ叔母さんと似たくないけど似てる部分が大ありな主人公はお互いの人生を認め合い、自分の心を楽にして行く感じが何とも優しくて共感する部分もあるし、面白い。 2作目のあまよびも目に浮かぶ情景で、なんかほろ苦いものが残る面白くも切迫感がある感じで小説にのめりこんだ。 原田ひ香さんの本ももっと沢山読んでみようと思う。

    0
    投稿日: 2025.08.22
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    断捨離をしたいが気分が乗らないため、手に取った本。だが、表題作「人生オークション」にはあまり心を動かされず…。 収録されていたもう一篇「あめよび」の方が刺さった。本名(諱)を教えてくれず、6年付き合っても結婚を嫌がる彼氏。彼女目線で語られる歯がゆさと、彼氏の壮絶な事情…。 「愛」をどう評価するか。そのものさしについて問われ、心に残る作品。

    0
    投稿日: 2025.08.13
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    人生オークションとあめよびの2つのお話が入っている。好きなのは人生オークションの方。あめよびは好みではなかったかも。

    0
    投稿日: 2025.08.12
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    中篇2話の小説。最初は人生オークションだけかと思った。人生オークションはりりこ叔母さんの再生の話と思った。多分、お金に無頓着=人生を投げやりに考えていたのだと思う。終盤にはりりこ叔母さんの事実がわかり、すっきりした気分になったが、もっとオークションでの売買について話が見たかったのは正直なところ。 あめよびは好きだけど結婚できない。よくあるパターンの話で、それにまつわる理由を示しているのだと思うが、名前の話に引っ張られてよく分からなかったのが、あまり後味良い終わりではなかったので、正直個人的には人生オークションの方が好き。

    0
    投稿日: 2025.08.05
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    前から読みたいと思っていた本で旅先の古書店で出会い読みました。旅先の帰りの電車の中でするすると読み終わりました。読後感がスッキリするとともに、自分の人生や生活について見つめるきっかけになりました。

    1
    投稿日: 2025.07.27
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    Audibleで。 人生オークション 箱がつまった部屋。犯罪者(犯罪者ではない)と言われる叔母のアパートで、姪が自己を、叔母と共に振り返りながらオークションをする。時折出てくる本の1節も面白い。 ちょっと前まで本が詰まった箱に占領されていた自分の部屋を思いだし、なんとなく同じ空気を吸ったような気がした(笑) やっぱり片付けるとちょっとスッキリするもんなんだろうな人生変わるかなと思いながら、捨てられない本等が詰まったコンテナが積んである部屋の一部に苦笑い(笑)した読後でした。 あめよび 知ってる~私は野球中継の方がいいからあまり聞いたことがない(笑)  眼鏡屋さんといい、寄り添い離れる2人の優しい関係といい物凄く引き込まれたお話。 と、すごく気になる言葉が飛び交う物語だったが。 最後の2人の再会の場面が、妙に残り過ぎて、おいおいって、感じなんですけど。。。

    30
    投稿日: 2025.07.27
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    「人生オークション」 一時、ネットオークションをやっていたことがあって、出品〜発送までの面倒くささや、取引相手とのやり取りの定型文など、「あーこういう感じだった」と思い出しながら読んだ。 洋服の出品の大変さは、思い出すだけでしんどくなる。 オークションネタは面白かったんだけど、りりこ叔母さんの考え方にもやもや。人に信じてもらえないことはもちろん悲しいけど、りりこ叔母さん自身ももっと人を信じてみれば良かったんじゃないかと思う。 「あめよび」 こちらは、もっともやもや。輝男の行動が全く理解できなくて… でも、解説を読むと「〇〇な人は近現代史を学び直したほうがいいでしょう」という厳しい一言が。 はい、勉強して出直します。

    54
    投稿日: 2025.07.13
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    2025.06.11 「人生オークション」と「あめよび」の二本立てとは知らずメルカリ好きの私にとって人生オークション面白そうと思って読み始めました。 読み終わると「あめよび」がなんなのかわからず。野球中継の予備番組のことだったんですね。 解説を読んで初めてこういう意図の小説だったのか!とわかりました。 読み終わると「あめよび」のほうがなんか心に残ったというかジワジワくる感じがします。

    0
    投稿日: 2025.06.11
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    想像していたよりも、すかっとする爽快な作品ではなかった。2作あったけれど、どちらも。 表題作の「人生オークション」の方が好きで、でもできればもう少し売って売って売りまくって欲しかった…

    1
    投稿日: 2025.05.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本当にやったかどうかではなく、誰も「やっていない」と信じてくれなかったということが重要というのはすごくよく分かるなと思った。 こういう時に「この人がそんなことするはずない」と誰かがかばってくれたら・・。 いろんなことに自暴自棄になってしまう気持ちは分かるなと思った。 物が多すぎる状態というのはいろんなやる気を失わせるけど、やる気がなくなるからこそ物が溜まっていってしまうこともあるんだろうな。 姪やひよこちゃん、オークションの人々とのやりとりで「信じられている」「認められている」という感覚を得られたこともおばさんを救ったんだろうなと思った。 2話目の「あめよび」は煮え切らない彼氏にむむー!っとイライラしつつ主人公に感情移入しながら読んでしまったけど、ある意味こういう彼氏みたいな、自分を持っていて自立している人にも憧れる。 自分がどうしても無理だと思うことを相手によって流されないところがすごいと思った。 ただ最後の走ってきて伝えるシーンはやっぱりズルい! なんか爪痕残していくような感じがして、なんなのさ!と思った。 大好きだった人にこんなことされたら、きっとずっと忘れられないだろうな。

    0
    投稿日: 2025.05.19
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    あめよび(雨の日の予備) 諱(いみな) 本名以外の本当の名前 諱とは、東アジアの漢字文化圏において、人名の一要素に対する呼称で、「忌み名」とも呼ばれます。

    0
    投稿日: 2025.04.15
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    あめよび こちらの作品、後半からの読んでいてイライラしてきてしまい、最後はもう呆れる。 何を私はこの作品から何を汲み取ればよいのか全くわからなかった。

    0
    投稿日: 2025.04.09
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    「人生オークション」と「あめよび」の2編の短編。 読むやすく面白かったけれど、どちらもスッキリした読み終わりではなくモヤモヤ感とちょとしたイラっと感が残る。 人生オークションでやってもいない事を認めた叔母のリリ子に対して「いかにもやりそうなことと、やったこととは違う」見当違いのヒロイズムに酔っていると怒りまくる瑞稀にひよ子が「やったと思われていることと、実際にやったことは違います。でも、そんなふうに言い切れるのは瑞稀さんが恵まれた人生を送ってきたから」「ある世界では実際にやったことより、やったと思われていることの方が重要だったりするんです」と説明するシーン。 これ、ずーんときましたね。 わたしは叔母のリリ子さんと同じく、そういう風に思われてしまっていること自体に凹んでしまい、諦めてしまうから……。

    13
    投稿日: 2025.03.13
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    想像と違った。"読むだけで部屋が片付く"あの帯、ずるい。本人の好きにさせればいいって知らんぷりしないの偉いな。そういうお節介私まだ出来ない☺️ (過去本)

    0
    投稿日: 2025.02.28
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    この著者の本はいつも引き込まれます。 今回もストーリーに没入しました。 特に2編目の「あめよび」が、興味深かったです。

    1
    投稿日: 2025.01.30
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    「人生オークション」というタイトルに惹かれて、購入。特に表題の「人生オークション」は、考えさせられました。短編でスラスラと読める気持ちの良い作品でした!

    4
    投稿日: 2025.01.19
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    誰かと一緒にいるのって安心するし、幸せも感じる。でも誰かと一緒にいるのって悩むし、みんなが幸せって難しい。

    0
    投稿日: 2025.01.01
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    人生オークション 原田ひ香 「人生オークション」と「あまよび」の二篇。 「人生オークション」 ある事情で離婚して一人暮らしを始めたバブル世代のアラフォーの叔母さんとさとり世代で就活に失敗した姪が、叔母さんの大量の荷物をオークションにかけて行くという話。 いつもながら着眼点がニッチで秀逸。 叔母さんのりり子は不倫の末刃傷沙汰を起こした厄介者。仕事もなく荷物がいっぱいのボロアパートで台所で寝ている。 荷物の整理の為、嫌々叔母さんのアパートを訪ねる姪でフリーターの瑞希。 ブランドバッグから着物までヤフオクにかけ少しずつ荷物は減って行く。 いよいよ最後の荷物が無くなった時、二人は新たにそれぞれの道を歩き出す…。 ストーリーテーリングも良く読み応えありました。 「あめよび」 眼鏡屋に勤める美子とラジオネーム「サンシャインゴリラ」ことハガキ職人の輝夫のカップルの物語。 この話にもラジオが出てくる。作者はよっぽどラジオが好きらしい。 定職につかずラジオに投稿する事に夢中になっている輝夫は本格的にシナリオ作家になりたいのかもわからない。 そんな男でも結婚したいと思う美子に、輝夫は結婚できないという。 その原因が何かわからない美子は諱(いみな)というものに行きたく。それは親と本人、それから結婚する人にしか告げられない二つ名。輝夫はそれを持っているが美子には明かそうとしない。 交際が6年が過ぎても変わらない関係に美子はいよいよ決別してしまう。それから2年が経ち、空港で再会する二人…。 あの時のまま時が止まっている輝夫はノーテンキに美子にはなしかけるが、美子のおなかには子どもがいる。 別れ際に輝夫が耳うちしたいみなは…。 これは、読後も暫く気がつかなかった。 中々に工夫された物語でした。

    2
    投稿日: 2024.10.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ブックオフで買いました。 「人生オークション」積み上げられた思い出を次々と手放していく毎に会話も増えていき、りり子叔母さんと瑞稀の心が浄化され前向きになっていくような描写が読んでいて心地よかった。自分の家も案外必要のないもので構成されているのかもと考えるきっかけになった。ヤフオクもチェックしてみよう☑️ 「あめよび」途中まで夢中になって読んでいたが、だんだん輝男の物分かりの悪さみたいなものにもどかしさを感じてしまった。諱についてもっとお互いを理解し合えたら... 美子の判断は間違ってなかったと思う。

    0
    投稿日: 2024.10.08
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    読んだら断捨離したくなる本と思っていたら違った。 どちらの話も読後スッキリ!って感じではないかな… 完全に被害者ヅラした白石夫妻にモヤモヤするし、事情があるにせよ「諱」についても、結婚したくない理由もはっきりいわない輝男にもモヤモヤ…

    3
    投稿日: 2024.09.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    急に行くことになった 遠方の田舎町。 軽いタッチの小説で定評のあるこの作家さんを選んで 新幹線のお供にしました。 主人公はアルバイターの瑞希。 不倫相手の奥さんと警察沙汰を起こし 離婚されてしまった叔母りり子のところに通うことになる。 せまい部屋に積み上げられた山のような段ボール。 これを片付けるべくオークションを試みるふたり。 荷物をオークションにかけていくうちに 少しずつ叔母のかかえてきた気持ち そして 「就職する」という世間のレールに乗り切れない自分の気持ちが靄の中から姿を現していく。 主人公と叔母さんの人生は まぁよく聞くような展開なのだけれども ・落札者へのちょっとしたメーッセージカードは嬉しい?イヤ? ・洋服は高い値段で買ったとしても 案外売れない とか オークションにかけるドキドキ感やテクニックは オークションヘビーユーザーの私には身近に感じて面白かった。 もう1つの話し「あめよび」は ちょっと切ない恋愛話 長く付き合っている恋人同士の結婚に踏み切れないもどかしさは(あ~んもう 次行こう!つぎ!)と言いたくなる。  まだまだ暑い 秋の入り口は このくらいの軽妙感がピッタリだと思います。 おすすめ。

    0
    投稿日: 2024.09.17
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    不倫の末、刃傷沙汰を起こしてしまったりり子さん。 それだけ聞けば なんと激しくヤバい女なんだと思うけれど 生活のために始めたオークションに取り組む 彼女の姿や、思いを知ると そのイメージは吹き飛んでしまう。 ⁡ 姪の瑞希も抱えているものがあったからこそ 最後までりり子の手伝いができたんだろうな。 ⁡ ⁡ よろしくない(かもしれない)恋愛ということを わきにいったん置いておくとして… ⁡ 相手がいる人を愛し続けるには りり子はあまりにも 素直すぎて、純粋すぎて、まっすぐすぎたよ。 ⁡ オークションやったことないからわかんないけれど すぎるほどの丁寧な応対や、いろんなところに りり子のそんな部分が表れてる気がする。 ⁡ 「演じるなら…」と 自然といろんな女優さんをイメージするけど 結局、決められず。 ⁡ ⁡ 「物を減らしていきたい」という母と一緒に いま、わたしは断捨離…というか 終活のような気持ちで 家の片付けをちょっとずつしているけど そのわりに、なかなか捨てようとしない母に やきもきしたりして、瑞希の苦労にちょっと共感。 ⁡

    1
    投稿日: 2024.09.16
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    「人生オークション」 私も、ヤフーオークションを行ったことがある。買う方専門だったけれど。 オークションを通して、二人で断捨離していく中で、おばと姪の関係が変わっていくさまが面白い。いつしかおばの中に自分を発見し、瑞希自身が自分を外側から見ることができるようになっていく。 「あめよび」 美子とその彼氏ゴリちゃんのもどかしい恋愛話。愛し合っていたのに二人の選択した道は・・・。過去の体験や『秘密』がどうあれ、それをオブラートに包むことが優しさなんだろうか。そんな釈然としない終わり方だった。 リアリティがなくても希望の持てるフィクションの方が好きな自分に気づいた。

    64
    投稿日: 2024.09.11
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    自分の持っているいらない物をオークションに出すうちに、自分にとって大切なことが浮かび上がってくる感じだった。目の前の大切にしたいことを大切にしていくと、本当に自分の進みたい道が開けてくるのかなと思った。

    7
    投稿日: 2024.09.09
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    収録の2作品『人生オークション』と『あめよび』、一方は執着から解放されて大切なモノを見出し、一方は執着の前に大切なモノを手放す。まるで逆に見えるけれど、それは私自身の価値観のフィルターを通した結果であって、どっちが正解とかはない。あれもこれも、じゃなくて、それぞれがこれ、と思うものを選び取っていくから人生いろいろ、なんだな。

    7
    投稿日: 2024.08.29
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    ヤフオク時代を思い出して懐かしく感じました。 物に溢れてキッチンでしかねれない前科ありの(本来は無罪)叔母の面倒を見ながらも、不用品を売ってお金にして行くという、生きる目標が出来て行く様が引き込まれます。既婚女性やアラフォー世代に響きます。

    1
    投稿日: 2024.08.19
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    「人生オークション」どんどん断捨離して過去を断ち切ってスッキリする話!と勝手ながらに思っていましたが、実際は少しずつ断捨離しては少しずつ前を向いていく話だったので、妙にリアリティがありました。断捨離ってやると少し運気が上がるような気がします...るり子さんは一歩踏み出してから、きっと素敵な日々を過ごしていくんだろうなぁと思いました。続きが気になるお話でした。

    1
    投稿日: 2024.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人生オークション、読めば断捨離が進むのかと思ってたらそういう話ではなかった。 あめよびが少し不思議で世界にぐっと引き寄せられ面白かった。

    0
    投稿日: 2024.07.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この作家さんが、経済を分かりやすく描いてくれるお仕事小説を期待したけれどなんだかこの本はちょっとそうじゃなかったようで〜

    8
    投稿日: 2024.07.17
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    中篇二つ。人生オークション、とても良いな。ありていに言えばゆるやかな再生のお話なんだけど、主人公もおばさんもヒヨ子もとてもよく描かれてて、この登場人物たちの話をもっと読みたい(これは最大の賛辞)と思う。あと39歳ってそんなにババアじゃないと思うぞ。あめよび、途中から諱の話が出てきて伝奇的な雰囲気に引っ張られてしまい物語の核心に気づけなかった。解説を読んでなるほど、となるのはやはり言葉足らずなんだと思う。平山が通名とか近代史知ってるだけじゃ気づかないよもう少し明確なヒントが欲しかったなー、と思って読み返すとそこそこ雄弁なヒントがあるからうまいわ。でも物語としては失敗に近いと思う。そこが残念。とても深い思いやりの物語だったのか、とも読めるし、それでもやはりなぜ通じ合えないのか歯痒くもあるなあ。ただ読後の余韻は強い。面白かった。

    1
    投稿日: 2024.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人生オークション…手持ちのブランド品をオークションで売っていくだけの印象しか残らなかった。 あめよび…諱を初めて知った。興味深い。面白かった。最後に、輝男の諱を宙に書いた場面でお腹の子が動いたのにはどういう意味が込められていたのか。

    0
    投稿日: 2024.06.24
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    ‣ 世の中にいろいろ恐いことってあるじゃない? だけど、どれもやってみたらそうでもないのかもね ‣ 他にもたくさん同じようなものが出品されているのに、どうして自分にはこれが必要だということが彼女たちにはわかるのだろうか。他のものじゃダメ、これじゃなくちゃダメ、そんなふうに思ったことが私には一度でもあるだろうか ‣ 何か欲しいものが、欲しい。そう心の中でつぶやいて、苦笑した。バカみたい。だけど、そういうものがあれば、それを得るために就職にも熱心になれたかもしれない ‣ あんまりにもいいものを買ってしまうと、結局、持って行く場所がなかったりするのよね ‣ 怒らせたり困らせたりするのは一瞬でできるけど、人に許してもらうには時間がかかるんだよ、たぶん ‣ 自己分析っていうのが、とにかく、すごく恥ずかしくてね。そういう自分が逃げているのもわかってるんだけど……自分を見つめることが、いいことばかりとは限らないよ ‣ ばーか、ばーか。ぜんぜん違うよ。いかにもやりそうなことと、やったことは違うよ。いい歳してそんなこともわからないの ‣ 世の中には恐い人がいっぱいいます。人を刺したってことがわかっていれば、それ以上のことはないから気楽です ‣ 案外といい言葉なのかもしれないわ。またよろしくお願いします。そのくらいのご縁が一番いいのかもしれない ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ 〝人生オークション〟というタイトルを目にした瞬間なぜか、 「これは読まなくては!」と思いました

    1
    投稿日: 2024.06.19
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    読み始めて思った。 「これ、読んだことある。 しかし話の展開とか終わり方とか全く思い出せない!読み進めてみよう。」 そして2回目を読みおえてしまった。

    0
    投稿日: 2024.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最近読む本はうう、不条理だ。ってなるものばかり 刺してないのに刺したことに自分で納得するように認めて、、家族からも疎まれて可哀想なりりこだったけど、理解してもらえる人が現れてよかった。 あめよび 結婚できない男の心理がわからなかったけど、5年も付き合ったなら結婚してあげてよ!の気持ちでした。女性は他の人と結ばれたけど、きっと空港でのこと死ぬまで思い出すんだろうな。

    0
    投稿日: 2024.06.04
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    人生オークションとあめよびの2作。刃傷沙汰を起こしてしまったるり子おばさんと主人公は昔買ったブランドバッグや洋服などをオークションで売って生活の糧としていた。再出発の一部の出来事。田舎の方にある別の呼び名。恋愛のすれ違いにより6年付き合った2人だが別れてしまう。あれだけ頑に呼び名を教えなかったのに、2年後に出会いその時に別の呼び名を教えてしまう。なんだろうなぁ。

    9
    投稿日: 2024.05.27
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    内容暗めだけど普通に面白かったのに、 解説を読み、あめよびがトラップだらけだと知り、血眼になりながらなんとなく答えがわかったが。なんとなくでモヤモヤを引きずるし、 仮に在日コリアン絡みのお話だったとして、この男。いやいやいや普通に言うたらええやん!!!何を意味深にしとんねん!ややこしっ!と更にモヤモヤしてこの評価。

    2
    投稿日: 2024.05.22
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    人生オークション/あめよび の二部作品。 個人的に好きなのは「あめよび」のほう。 なんとなく、読めば断捨離も捗るかな、と軽い気持ちで手に取った本だった。 実際は、特に断捨離のノウハウや極意が秘められた書籍というわけではないので、もちろんそんなことにはならなかったけれど。 心情の描写というか、そのあたりがとても緻密なのですんなりと自分の心にも溶け込んでくるような感覚で読み進めることができた。 個人的に恋愛ものに弱いところがあるせいか、あめよびのクライマックスではもらい泣きをしてしまった。

    2
    投稿日: 2024.05.13
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    この作品を読んだと言う事は、私たちも素敵な未来を想像する事ができる、オークションの落札者なのでしょう。 きちんと心は動かされるけど、重くない。 カフェや家で音楽の中でドリンク片手に、また、自然の中でリラックスしながら読みたくなる作品です。 素敵な御取り引きを、ありがとうございました!

    1
    投稿日: 2024.05.11
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    わたしより12歳年上の原田ひ香さんの本。 毎回、普通の生活の中で思う、ほんの少しの引っかかりを丁寧に掬って並べて、一つづつ優しく梱包して差し出してくれるような、少しくらい下品なあるある出来事も、なんだか品のよいオリジナルブランドのパッケージみたいにして、並べて売ってくれるような本を描くよなぁ。 と、いつもとても楽しんでおります。 そんな原田さんの本。 この度はこちらを図書館から借りたのですが。 出てくる主人公たちが、40歳や45歳のリリコおばさんとかなんだけども。 わたし今42歳で、実質同じ歳のような人たち。 その表現がね、なんともばばむさい人ばかりで。 なんとも言えない気持ちになっちゃった。 いや、待てよ。もしかしたら、わたしだって周りからみたらこんなふうに見えてるのかもよ。 すごいババむさいのに、あの人頑張ってるよねぇ。 なんて。 そんなふうに思ったのも。 最近同い年の人に会うことが多いんだけども。 その中に会う前に写真で見て、会ってからものすごい加工してる写真を見せられたことに気がついた。顔のたるみとシミを加工で思いっきり消した上で、目まで大きくしてた。。。 会ってびっくり。 ものすごい若く見える人が来るかと思ったら、相応の42歳でした。 しかも、彼女と撮った写真。 あとでみんなに送られてきたのを見てびっくり。 全部自分だけしっかり加工されてた。 自分の老いを直視したくないのはわかる。 でも、それはあんまりではないか。 と、思ったんだけど。 この本を読んでいて。 いや、まてまて、わたしもこの人のこと言えないくらい、自分はいつまでも若いつもりでいる可能性はないか。と。自問自答するいい機会になりました。 #原田ひ香 #42歳の加工写真 #記念写真も加工 #シミとたるみ #直視できず #痛々しい気もする #整形まではしない #架空 #会ったらビックり #ただの42歳 #携帯の発達がすごい

    1
    投稿日: 2024.05.09
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    2話とも面白かった。 理不尽な事への当事者と周りの気持ち。 ラジオパーソナリティへの気持ちが似ていた事。 日々の生活やお金も話の中に組み込まれていてリアルがあった。

    0
    投稿日: 2024.05.04
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    サクサク読みました! 1話目の方が個人的に好きです♡ 2話目の方は男の人が嫌で... いろんな事情があるにしても 受け入れられなかったです...

    1
    投稿日: 2024.05.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題作は面白く読めたけど、だからどーした!?感… 突然話が終わった感じ。 あめよびはさらによくわからない。 生き様の違いなんだろうけど……

    0
    投稿日: 2024.04.30
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    身内だったら嫌だがどこか憎めない叔母さんと、しっかりしてそうでしっかりしていない姪がネットフリマに挑戦するお話。 短い話なのでサクサク読めた。 多くは語られてないが、お母さんと叔母さんの間の確執とか感じられてそれがまた良かった。 甘やかされて育って、大した労働の苦労もせずにお金持ち捕まえて専業主婦になって何不自由なさそうな妹が不倫して警察のお世話になるなんて姉からしたら嫌だよな。 ネタバレになるかもしれないが、最近シンデレラストーリーというか、人生逆転!みたいな展開の本に辟易していたので、「あめよび」含め、ご都合主義な展開にならずに良かった。輝男お前さぁ…

    3
    投稿日: 2024.04.27
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    持ち物をオークションに出して家を整理して・・・だんだん二人の関係も変わってきて。不倫したのはよくないけど男の妻に嵌められたとはね。そんなことしてまで繋ぎ止めたいほどの男には思えないけど。 あめよびの美子と輝男にはもやもや。あのタイミングで何事もなかったように話しかけられる輝男が怖い。

    0
    投稿日: 2024.04.23
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    「人生オークション」と「あめよび」の中編二本立て。 「人生オークション」では、何て事ないストーリーなんだけど、人生何を捨てて何を持っているべきなのか、考えさせられてしまった。 物なんていらないのかも。 「あめよび」は、最後の解説を読んで、あ~そういうことかとラストシーンに納得いった。

    36
    投稿日: 2024.04.07
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    原田ひ香さんの本は、本当にとても読みやすい。 今回も、数時間で読了。 2つの話の主人公ともに、共感できる部分が多かった。2話目は特に。 何で「結婚」に固執するのか、「結婚」しなきゃ付き合う意味はないのか、「結婚」することでしか愛情表現は出来ないのか。 なんなんだろうなー…。 私の周りもそうだけど、「結婚」っていう制度に苦しめられてる人が多い気がする。

    2
    投稿日: 2024.03.30
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    二篇の中編小説に分かれている。 一つ目の話は心情的に理解できた。好きなように生きて来た叔母のリリ子は自身にも重なる部分がある。姪の瑞希の言葉は娘によく言われる言葉でもある。ふとした臨時収入をぱあっと使おうとすると、生活費にとっておいてって言われてしまう。 私はブランド品は持っていないが、人生に必要なものといらないものを分けて処分したら、人生変わるかな。 二つ目のお話は、眼鏡屋さんで特技を発揮して人生好転するのかと思いきや、ろくでもない男に引っかかってと言いたくなるんだけど、きっと違うんだろうな。本当はすごい男でとか、、。最後までよくわからないで終わった。解説を読んで少しだけわかったような気がした。ほんの少しだけ。

    3
    投稿日: 2024.02.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読む前は、人生を片づけと共整理していく話だと思って、 読後感はスッキリするものだと思っていた。 事実、人生オークションの方はスッキリながらも 生きていく上で大切なものを教えてもらう気持ちだった。 本当に自分が欲しいものはなになのか、 簡単に物を買うことで満たされるものなのか、 それとも物を買うという行為で誤魔化しているだけなのか、 自分のことを知らないと見つけられない本当に大切なもの。 それを見つけて大切に、モノは少なくても、 心の中はキラキラと、あたたかく美しく。 満たされて生きていきたいなぁと思うことができた。 あめよび は、諱イミナが絡んでくるお話で 少しファンタジーのような気持ちで読んだ。 物語が進むにつれて、だんだんと噛み合わないことがもどかしく、 よんでいて苦しくなるような感覚。 読後感もスッキリしなかった。 どちらのお話も本当に大切にしたいこととは。 ということがメッセージとしてあるような気がした。 深い、と思いつつ読むのに少し疲れた。

    2
    投稿日: 2024.02.23
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    社会にうまく適応できない2人の登場人物が部屋に山積みにされた荷物をせっせとオークションにかけながら、人生をリセットしていく物語。 人生の中で何が本当に大切で、何を捨てて良いのか改めて考えるキッカケになる本だった。

    1
    投稿日: 2024.02.21
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    「あめよび」は、相手にとってそれがどうとか関係なく、自分にとって譲れないことがあって、そのせいですれ違ってしまうカップルの話。なさそうで、あるあるかもしれない。

    2
    投稿日: 2024.02.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    りりこおばさんの、 ズルができない正直なところ、素敵だった 自分がこれまで買ってきた莫大なモノたちを 整理処分していくうちに 本当に必要なもの、 心を満たしてくれるものが何なのかに気づいたり 買い物の歴史を通して自分自身と向き合えたりしたんでしょうね ただ全体的に 抑揚がない印象を受けました

    1
    投稿日: 2024.02.18
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    日常なんだけど、でもありきたりではない日々を抜き出して描写するのが上手すぎる。どちらの話も珍しくない話なのに、引き込まれるし気になるし、登場人物のことを友達のように理解できる気がする。そこがすごく好き。

    1
    投稿日: 2024.02.17
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    昨年から断捨離がマイブームになっていたこと もあり購入 過去を捨てることはできないけど、 軽くすることはできる◯ 話が進むにつれ、それぞれの心のもつれが ほどけていってよかったな 主人公とりり子さんのその後も気になる

    4
    投稿日: 2024.02.03
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    長編小説が好きなので、やはりちょっと短かったけど... シンプルに、物を捨てると見えてくるものがあるし、循環させることも大切だよなぁと思いつつ、旦那のものを大事にする心に触れると、物にだって命がある気がしてくる。とりあえず一つ取り入れたら、一つ捨てましょう。

    7
    投稿日: 2024.01.28
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    短編2作で構成 なんてことないヒューマンドラマ だけど、同じ出来事でも 人によって見えかたも違う 第3者は、もっと見えかたも違うし 真実は目にしてないので思い込みや憶測で話しは 本人達と関係ないところで勝手に進んでいく 結局 事実なんて1番大事だけど 殆どの事実はアヤフヤになって終る世の中を良くかけてる (1つ目の話) 結局、おばさんが悪いか、相手が悪いかは 絶対に分からない ハッキリしないのに他人が広げる そんな感じでしたね。

    75
    投稿日: 2024.01.19
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    私にしては一気に読み終わった。 とくにあめよびはどんどん引き込まれる感じがあって、考察もあってモヤモヤだけど好きぃってなる感じ。

    2
    投稿日: 2024.01.17
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    物を処分することって自分の生き方を見つめなおすいい機会にもなるんだなっておもいつつ、読み進めました。

    1
    投稿日: 2024.01.10
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    物をオークションにかけて整理していくというのは人生を整理していくような、リセットしていくような、ため込んだ物だけ、その作業は大変だろうなと思った。

    8
    投稿日: 2024.01.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編2つ 【人生オークション】と【あめよび】 どちらも良かったです。 【あめよび】は主人公の交際相手の男性は在日の方だったんですね。「いみな」という言葉でカムフラージュしていましたが、彼が隠していたのは「民族名」つまり本当の名前を隠していたんですね。在日だと知られないように。 日本名はバイト先の名刺に使ってはいたけど、自分にとって馴染まなくて、だから主人公にゴリちゃんとペンネームで呼ばせていた。主人公とは在日であることは関係なく、本当の自分として付き合えていたんだと思いました。だけど結婚してしまうと大好きな人を自分と同じカテゴリーに入れてしまうから、出来なかった。過去に強烈な差別を経験したんだと思いました。最後のシーン「雨じゃなかったんだ」と言う言葉から民族名に「雪」という漢字が使われているのかな?と想像しました。韓国のお名前を色々検索し、日本名「平山輝男」から、民族名は「申雪輝(シンソルフィ)」かなと想像しました。自分の親が民族名で呼び合ってたのを嬉しく思った、ということも話してましたね。大好きな相手に本当の名前で呼んで欲しかっただろうなと切なくなりました。 【人生オークション】も【あめよび】もなんか上手くいかない、ほどほどの幸せを感じる終わり方でした。

    7
    投稿日: 2024.01.03
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    『人生オークション』と『あめよび』の2作品。 『人生オークション』 真実がどうであれ、大事な人達に信じてもらえないことは、やはり悲しい。どこかにあった虚しさが叔母さんに物を買わせていた?自分を見て欲しいみたいな?瑞希は人生の経験の無さへの焦り?就活も自分の事なのに、どこか他人事?いや、自分への自信の無さのせい?なぜだろう、共感するところはあるけど、なんかモヤモヤする。 『あめよび』 恋愛での二人の価値観の違い?それぞれの過去や、考えがあるのだろうけど、頑なになるほど、相手の思いが見えなくなる?ラストを読んで、美子が今後、心から幸せに暮らしていけるか心配になった。これも、共感するところはあるけど、なんかモヤモヤする。

    48
    投稿日: 2023.12.29
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    原田ひ香さん4冊目。BOOK・OFFで出会う。 ほんとに、原田ひ香さんが描く物語の登場人物たちはリアルというか現実味があるというか。等身大の姿ですごく好きです。 この本は人生オークションとあめよびのにほんだて。 人生オークションは、ワケありのおばさんりり子と就職しそびれた瑞希が関わりあいながら「今」に折り合いをつけてゆく物語。 あめよびは、30歳になる美子とその彼氏ゴリちゃんの煮え切らない恋愛談…。と言ってしまうとそれまでなんだけど、それだけじゃない、何とも深みのある物語。最後の展開よきでしたが、知識不足なのか読み切れてないところが…(笑)。 解説読んでもう1回読み直したくなります。 原田ひ香さんの物語、リアリティのある現実味のあるところが好きです。次は何読もうかな。

    28
    投稿日: 2023.11.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 【内容紹介】 不倫の果てに刃傷沙汰を起こして謹慎中のりり子叔母さんと、就活に失敗してアルバイトをする私。 一族の厄介者の二人は、叔母さんのおんぼろアパートの部屋にあふれるブランドのバッグから靴や銀食器、 着物までをせっせとネットオークションにかけていく――。 ⚫︎感想 二篇とも読者の心のお片付けができる。 「人生オークション」 物を売ることを通して、どんどん心の整理をしていくおば。姪との共通点。 「あめよび」 眼鏡屋で知り合う2人。忌み名を教える、教えない?二人のすれ違いと接点。切ないけど、カタルシスあり。

    2
    投稿日: 2023.11.12
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    ①人生オークション ②あめよび の2作品からなる書籍 ①は、山のようにたまった不用品をヤフーオークションで次々に販売していく間に人生も整理され、前に進むチカラが育まれていくはなし。 オークションの楽しさ、その中で見えてくるもの、人生の不条理、その不条理を受け入れる強さを身につけるまでのお話しだったのかな。人生には自分を表現するスキルも重要だと思いました。 ②は、恋愛のお話。その時、わからなかったものが、ずいぶん経ってからわかるということは、多くの人が経験すると思うのだけど、この主人公は恋愛がその場所でした。わからないことを受容する力って大切だと思うけど、せつない面もあるのかな。 ②は、あとがきを読むと再読したくなる話し。物語の理解度は教養の差も影響するんだな。

    15
    投稿日: 2023.11.06
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    有吉佐和子さんのような小説を書きたい、とおっしゃる原田ひ香さんの作品を初めて読んだのです。 おもしろい。うまい。知らなかった! 特に中編二つ目の「あめよび」が人生の機微溢れまくりで、切なくていい。 調べるともうすでにすごい著書、作品の量。 わらわら。

    10
    投稿日: 2023.11.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人生オークションも良かったけど、あめよびのラストに全部持ってかれた。 在日コリアン説とは???気になって眠れない!

    1
    投稿日: 2023.10.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルとかわいいイラストの書影に惹かれて購入。 この本の表題作では、モノに溢れた生活をする叔母さんと、人生に行き詰まりを感じている主人公がオークションと断捨離を経て、少しずつ再出発に向かっていくお話です! 自分の状況を変えたい時や気持ちが沈んでる時こそ、自分の身近なところをしっかり整理整頓していくのが効果的なんだろうなぁと思いました。 かと言って、帯に書かれていた『今、私の部屋は奇跡的に綺麗です。』という言葉に期待しすぎた所もあり、今の私は、よし断捨離しよう!!!となるまで心を動かされなかったというか...笑 読むタイミング的に、掃除をしたい時に読むというよりかは、モヤモヤした日々を脱却したい!と思っている時に読むっていうのが合っているのかなと思いました!! 表題作のほかにあめよびという作品も入っているのですが、、、こちらは読者によって好き嫌い分かれそうな気がします。 諱(いみな)が大事なワードとなり、お互いの気持ちがなかなか交差しないカップルのお話しです‎。 私は終わり方としては好きだったけど、結局彼の諱は何だったのよと気になるのがモヤモヤ。笑 そこは読者に想像の余地を与えられているのだとは思うんですが、結末ははっきりしてほしいタイプなので知りたかった〜と思っています。 読了後のみなさん、彼の諱は何だったと思いますか?考察がありましたら教えてください〜!!

    2
    投稿日: 2023.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    人生オークション 二人の関係性があべこべながらもよかった◎ 叔母さんの部屋の荷物が減っていくにつれ、瑞希の気持ちに変化があり、最後は部屋も心もスッキリする素敵な話だった。 あめよび 煮えきらない態度のゴリちゃんにモヤモヤしつつも、 こういう男たくさんいるんだろうなあと共感。 最後は最高の見返し方ができてスカッとした!

    1
    投稿日: 2023.08.17
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    読みやすいけれどキャラクターたちに共感しづらかった。主人公の2人は明快な性格で好きだけれど、サブキャラの叔母やゴリちゃんは難しい…。 「あめよび」のゴリちゃんは結婚したくない、諱も教えたくない、でも結婚したがる主人公と変わらず一緒にいたい。別れ際には「なにか大事なことを言ってない気がするんだ」と言う。 思うに、自分の気持ちを言語化できないのに相手の要望に一歩も譲歩せず、自分の要望を突き通そうとするのは難しいんじゃない?ゴリちゃんよ… そりゃ離れていくし美子はよく決断できたなぁと感心。 結局2年後に教えてくれた諱は、別の人と結婚した今となっては意味などなくモヤモヤを与えるものに。ゴリちゃんのロマンに振り回されてる気がしてしまった。 大事なもの、誰にも教えたくないものは確かにあるだろうが、じゃあ別の言葉で気持ちを語ってほしかった。「あなたが大事」という気持ちが相手にドストレートに深く突き刺さらないと濃密な関係を続けることは難しいのかもしれない。

    5
    投稿日: 2023.08.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表題作ともう一本、ちょうど半々くらいで収録されています。 人生オークション 断捨離系のお話かと思いきや、少し違うような。主人公の瑞稀は、りり子叔母さんの段ボールが山のように積まれた部屋を片付ける手伝いをしていましたが、先にすっきりして一歩前に進んだのは叔母さんの方だったかな。前を向く方法が少々大胆ですが。 あめよび 真面目な美子に対して中途半端に夢みがちな輝男。美子の不満な気持ちも分かりますが、踏み込み過ぎなような、とはいえ大事な秘密を明かしてほしい、愛情を信頼というかたちで示してほしいのも分かるような、ちょっとモヤモヤしながら読んでましたが、ラストにかけて一気に風向きが変わります。 解説まで読んでさらにもう一度読み返して、優しさのすれ違いとお互いの自己満足だったかなーと。こちらの作品だけで一冊出せるくらいの読み応えでした。

    1
    投稿日: 2023.07.23
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    なんだか生きるのに不器用な人たちがいっぱい… 子どもがいるのに糖尿病と緑内障を放置してた人にあんなに優しい気持ちに私はなれないなー

    1
    投稿日: 2023.07.21
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    年代の差を感じながら完読。 移り行く世代の中で、ある世代の女性を魅せてくれた。 登場人物の女性に共感や納得感を感じることはないが、それがそれで面白いと感じた

    1
    投稿日: 2023.07.20
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    人生オークションは私が期待してたような話ではなかったかな…。うーん、これはこれで良いのかもしれないけど。 あめよびはよくわからないまま読み進めてたけど途中イライラする感じの話でした。でも続きが気になるので早く早くと思いながら最後まで読んだけど、よくわからないまま終わってしまった。解説を読んでもわからない…。なんか不思議な話でした。 こんな感想しか出てきませんが原田ひ香さんやっぱり面白かった。

    0
    投稿日: 2023.07.01
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    人生オークションは瑞希の心の動きが面白かったです。 あめよびは最初はサクサク読めたけど美子の交際相手輝男があまり理解出来なかったので読んでいて長く感じました。

    11
    投稿日: 2023.06.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「人生オークション」と「あめよび」2つの短編集。 人生オークション 私自身も社会人5年目の年に無職になって、 自分のことを見つめ直していた期間があったから、 共感するところもあるかなと思って読んでいたが、 それよりかは、人を信じること、優しさ、自己中の気遣いみたいなものが会話から滲み出ていた気がする。 読み終わった時私もオークション出したい、出してお金を頂きたいと思った。 あめよび 美子と輝男の価値観のずれみたいなのがずっと解決するわけでもなくズルズル続くため、モヤモヤしていた。 だけど、個人的にはあめよびのほうが好きだった。 おそらくバッドエンドが好きなのかも。

    2
    投稿日: 2023.06.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    特に突飛な話でもなく淡々と綴っていった話。『三千円の使いかた』が面白かったので読んでみましたが、ちょっと微妙だったかな。とは言え「あめよび」はお互い好きだけど、ちょっとした考え方の違いですれ違うことを選ぶってとこが切なかった。諱の風習、初めて知りました。 スッキリ感とかどんでん返しとが期待してたらつまらない本だと思ってしまうかも。

    1
    投稿日: 2023.06.22
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    人生オークションは、物を捨てられないという気持ちもわかるし、片付けてスッキリしたいという気持ちもわかるので共感できる部分は多かったかな。 でも私はあげちゃう派だからここまでの苦労は人ごとかも。 あめよびは物語としては秘密の物語として受け入れられたが、解説を読んでハテナとなりました。自分が近代史を知らないだけかもしれないですが。

    3
    投稿日: 2023.06.19
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    「人生オークション」と「あめよび」2つの短編集。 「人生オークション」はりり子叔母さんと瑞希の感情の変化が知りたかったなと思った。 2作品を比べると「あめよび」の方が印象に残った。 美子と輝男の両方が自分の価値観を押し付けるばかりで平行線な会話にモヤモヤしっぱなしだったから。 ただ、白石眼鏡店での仕事の細かな描写がとてもすき。 しかしそのプロとしての仕事とは裏腹に、美子はOLの仕事を夢みて白石眼鏡店への就職の話はキッパリ断り、転職に困ったらあっさり戻り、結婚したら辞めて、あんまり好きになれない人物だったかな。

    2
    投稿日: 2023.06.19
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    いまいち共感できない主人公、お話。アメヨビでは平行線の会話にさっさと別れれば良いのにと思ってしまった。

    3
    投稿日: 2023.06.12
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    断捨離をすることによって乱れた気持ちの整理も出来るというお話し うん、それはわかる が、、、、もう一歩踏み込んだ物語が欲しかった

    1
    投稿日: 2023.06.11
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    『人生オークション』と『あめよび』の2話収録。 連作系かな?と思ったら全く違うお話しでしたが、2話とも楽しく読みました。 人生オークションは、就活に失敗した主人公と叔母さんの会話や距離感の描かれ方が良かったです。 あめよびは、結局『諱』はなんだったんだろうとモヤモヤしましたが、解説を読んでスッキリ。 スッキリしたら、2人の関係の見え方も変わりました。

    15
    投稿日: 2023.06.03
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    表題作の「人生オークション」も面白かったけれど同時収録されていた「あめよび」が良かった。 「人生オークション」は不倫沙汰で離婚した叔母の持ち物を姪っ子と共にオークションで売り捌いていくお話。身軽になると心も軽く前に進む足取りも軽やかになるのだ。 「あめよび」とは野球中継が雨で中止のとき用の予備番組のこと。ラジオ番組のリスナーとハガキ職人のカップルの恋のお話だけれど「諱(忌み名)」の存在が彼らの人生を大きく変えることになる。諱にまつわる掟にとりたかれた美子がなかなか怖い。それをきっかけに二人の関係に綻びが。 「あなたの人生はあめよびよ」 ラストシーンはぞくっとくるほど印象的で心に残った。

    3
    投稿日: 2023.06.01
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    人生オークション: 新卒で就職できなかった主人公と、不倫の末離婚し一人暮らしをはじめた叔母さんの、どこか似ている二人を中心に展開される物語。 自分にだめなところが近い人って、目を背けたくなったり、意見を聞きたくなかったりするけれど、実は一番学べる存在なんだろうな。 というのがこの本を読んで学んだ教訓。 あめよび: 読み終わったらこっちの方が個人的には共感できるところがあって好きだったかな。 どんなにお互いを真剣に好きでも、価値観が合わなくてどうしようもないことあると思う。ただ価値観を相手に合わせられない=相手を真剣に愛してないってわけではないのかも。母や、美子の気持ちすごくわかるなぁって思った。 以下ネタバレ含みます↓ ============================== 大切な人が信じてくれないのなら、何が真実かよりも、その人たちが真実だと思っていることがの方が大事。叔母さんがそんな発想になってしまったのは、今まで自分を理解してもらうことが出来ない経験が積み重なったが故なのかも。 叔母さんは割とどん底に近いところまで行き着いてしまったけれど、それを見る若い主人公と一緒に自分の人生を軌道修正していくんだろうと思う。

    6
    投稿日: 2023.05.04
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    人生オークション おばさん(といっても30代)が早朝ファミレスに勤務すると聞いて、なるほどーとちょっと思った。 あめよび 6年も付き合って、大好きなのに、欲しいものが(結婚、イミナ、それとたぶん、ずっと一緒に過ごすという覚悟)もらえなくて、刹那的な優しさと暖かさだけがある。こんなにつらいことってあるか。 目の前の優しさと暖かさから、ちゃんと別離して次の人みつけた彼女はえらいよ。 その次の人が両親への挨拶とか婚約指輪とか、欲しくてたまらなかったのにどうしてももらえなかったものを次から次へとぽんぽんくれる、という件/くだりを読んで泣けた。 ああ、ほんとうに人によるのだ。 人生でどれくらい泣くか、心がざわつくか、削れていくかって、 ほんとうに人によるのだ。

    2
    投稿日: 2023.04.30
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    人生オークションも面白かったけど、あめよびの方が好きだった、どちらも話の世界に入っていける感じだった

    0
    投稿日: 2023.04.29
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    ゆとり世代の私は、どちらかというと瑞稀タイプ。 衝動的になる程、欲しい!というモノはなくて使いやすければそれで良い。 りりこ叔母さんがモノの価値を分かってて、大事に扱ってるところに良いなーと感じました。 だけど、離婚して狭い部屋に引越して来たりりこ叔母さんは、買い過ぎだし、モノ持ち過ぎ。姪っ子の瑞稀と一緒にオークションで片付けて行くという話です。 世代は違うけど、実は共通点も多いふたり。片付けを一緒に行う中で、瑞稀が最初は反発しながらも、次第に心を通わせて行く所が嬉しくて。りりこ叔母さんに味方がいて良かった! 素直過ぎて上手く生きれない、不器用な2人がすごく共感出来ました。 年齢や世代の違いは関係なくて、好きな事や悩みが一緒だと話すだけで救われるんだ。この先も2人が時々助け合える仲でありますように。 一方、「あめよび」はスッキリ出来ず、解説読んだら余計迷宮入りに。 気になってしょうがなくて、色んな感想を読みまくってしまいました。 ゴリちゃんは何者なのか、結婚出来ない理由はどうして? 久しぶりに空港で会ったゴリちゃんの行動や雰囲気も意味が分からない。周りの人にも読んでもらって感想を聞いてみたいです。

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    投稿日: 2023.04.27
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    タイプが違う物語二つ。 「人生オークション」 梱包、発送…モロモロ面倒だよね。と共感しながら読んだ。 わたしはりり子叔母さん嫌いじゃないな。 「あめよび」 このラストはどういうこと? あ〜モヤモヤする。 解説を読んだら余計にわからなくなった。 誰かわたしをスッキリさせてください!

    1
    投稿日: 2023.04.26
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    原田さんの本で私一番好きになったかもしれない本。主人公の結構淡々としているけど、もがいている気持ちも書かれていてとても心に残った。 おばさんの、色々買いまくっちゃう姿もなんとなく想像ついたし。「おばさん寂しかったの?」と声かけたくてもかけられなかったっていう文がとてもグッと来た。

    1
    投稿日: 2023.04.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    《人生オークション》と、《あめよび》、二本立てのひ香さん。【世の中にいろいろ恐いことってあるじゃない?だけどどれもやってみたらそうでもないのかもね。】【つまらない仕事に思えたけど喜びが胸に広がる一瞬があるのだ。】【今まで、本当に欲しいと思ったものが一つでも自分にあったのだろうか。】39歳、もうすぐ40歳、逮捕歴のある叔母りり子さんと、フリーターの姪、瑞希ちゃん。そして、《オークション》を通じて知り合ったヒヨコちゃんの交流。少しずつ、少しずつ、前に進む希望をもらえた、《人生オークション》 ゴリちゃんと美子の【いろんな日があるし、いろんなことがあるんだと思うよ】好きあっているのに肝心な二人の心の中心がすれ違うもどかしい物語、《あめよび》でも、どちらも読了した後に、一歩踏み出せた気がして、自分の気持ちが軽くなる物語だった。

    6
    投稿日: 2023.03.17
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    2話収録 あめよび の中の結婚が考えられない彼に対する美子の気持ち、共感でしかないな。一緒にいて楽しいから、離れたくない。困った時には一緒にいてあげたい。帰る場所でありたい。だから結婚したい。できないと言うならせめて諱を教えてくれたら。 2年後の再会。ここまでスッキリと前を向けた彼女に拍手。

    1
    投稿日: 2023.03.12
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     原田さんのは最近のものから読み始めたので、この作品の頃は作風が少し違っていたのかな、と思う。  「人生オークション」のりり子さんは、ちょっとめんどくさいが、わりと素直な人なのかも。部屋が片付いていくにつれ自立していく様子が良い。  皆さんの感想をざっと拝見し、「あめよび」について賛否が分かれているのが興味深い。私はあまり好みではない側かな。何も「ピンと来ない」が「近現代史を学び直す」気は起こらず、です。

    1
    投稿日: 2023.03.11